伊達「和菓子屋か…」(11)

伊達「なんか興奮してきたな、入ってみるか。」


穏乃「何しに来た!」

伊達「いきなりなんだよ?誰かに似てたのか?」

穏乃「うちはみかじめ料なんか払わないからな!」

伊達「ヤクザじゃねえんだよ、失礼だな。」

穏乃「あっ、すいません。お客様でしたか。」

伊達「ったく。とりあえず見せてくれよ。」

穏乃「何名様ですか?」

伊達「1人だよ、見りゃわかんだろ。」

穏乃「お太り様入りまーす!」

伊達「うるせえよ!大きなお世話だ。」

穏乃「でも大丈夫ですか?和菓子って案外あっさりしてるから。」

伊達「なんだよその心配は?まあ俺は茶道やってるからその辺にも詳しいんだよ、心配すんな。」

穏乃「極道やってる?」

伊達「茶道だよ!ヤクザが何しに和菓子屋に来んだよ。」

穏乃「でもお客様、ここのすぐ先にいい店がありますよ?ハンバーガーショップ。」

伊達「いいんだよ、今は甘い物の気分なんだから。」

穏乃「じゃあこちらを飲みながらごゆっくりお選び下さい。」

伊達「おっ、気が利くな。ってこれお汁粉じゃねえか!お茶じゃねえのかよ?」

穏乃「お客様はお太り様だったので。それに甘い物の気分だとおっしゃってたし。」

伊達「こんなん飲んで和菓子まで食ったら余計に太るわ!」

伊達「ったく、おっこれよさそうじゃん。いろんな和菓子が入ってるやつ。」

穏乃「こちらはうちの人気の和菓子5種類か入っててお得になってます。」

伊達「へえ、いいじゃん。いくらなの?」

穏乃「通常はお1つ300円なんですが、5つで2500円となってます。」

伊達「むしろ高くなってるだろ!値引きしなくても1500円だろ。」

穏乃「ちょっと何言ってるかわからない。」

伊達「なんでだよ!」

伊達「まあいいや、このセットくれよ。」

穏乃「ええ、いいんですか?」

伊達「何だよ、いいからくれよ。」

穏乃「ありがとうございます。お時間3日ほど頂いてもよろしいでしょうか?」

伊達「何でそんなに時間かかんだよ?」

穏乃「千個だとそれぐらいかかっちゃいますね。」

伊達「業者か!千個じゃなくてセットな。言い方が悪かったな。この詰め合わせくれ。」

穏乃「ありがとうございます。1500円頂きます。」

伊達「結局1500円かよ。じゃあ2000円な。」

穏乃「こちらお返しの1000円です。」

伊達「1000円かよ。500円はどこいった?」

穏乃「セットの値引き分ですね。」

伊達「もういいから速く詰めてくれ。」

穏乃「ただいまキャンペーンをやっておりまして、5つ以上お買い上げのお客様はこちらの中からお好きな箱をお選び頂けます。」

伊達「おっ、いいじゃん。」

穏乃「お客様にはこちらをオススメします。こちらは底が二重構造になっておりまして、特定の方へのお土産に大変喜ばれます。」

伊達「なんだよ特定の方って!だいたいわかるけど。」

穏乃「お買い上げ、ありがとうございました。」

伊達「ったく、邪魔したな。」

穏乃「こちらはサービスの…」

伊達「おっ、まだ何かあんの?」

穏乃「お汁粉です。」

伊達「お汁粉!」

終わりだ。

伊達ってどの伊達よ

>>10
サンドウィッチマン伊達みきお

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