【デレマス】加蓮「重くて…黒くて……止められない欲望」 (20)

(新年早々のライブは近い)

(それまでに体をベストにしておかないと)

(そして、今年こそ……)





(シンデレラの座を……奪ってみせる!)

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真っ黒に染まった加蓮のお話(予定)です

作者の黒いに対するイメージにより中身が左右されるかもしれませんが、よろしくお願いします

(今度の春に始まる総選挙、早くも期待の声が聞こえている)

(何故なら、今までトップを走った子は全員シンデレラになってしまったからだ)

(愛梨、蘭子、凛……まぁここらはわかる。当時、流行というか人気だった時流に乗れたのもあるからね)

(ただ、周子、卯月、楓、菜々さん……この辺はどうだろう)

(……個人的に見ても、同情票が流れたようにしか見えない)

(なら……)



(最大の強敵は未央か……な)

(前々回に前回共に二位と、票自体は上の方……なんだけど)

(どうしても、スタッフがシンデレラガールズの顔を無理にも押したいって裏が見え隠れしているよう……)

チラッ

(……自分の身体と比較して見てみる)

(少し私が小さい分、バスト的にはあまり変わらないが未央にはヒップの数字が高い)

(とはいえ、私には病弱という武器がある。これは特に問題ないだろう)

(あちらの人なつっこさ等も、相殺されるわけではないが病院通いという過去がある私で太刀打ちできる)

(……そう、あくまで「今」は)

(私は……残念ながら知名度やアイドル活動において遥かに劣っている)

(Coolの顔なトライアドのメンバーといっても、クーデレな凛にツンデレな奈緒と比べ、好きになってもらえる要素が少ない)

(せいぜい同情ぐらいだ……)



(だから……私は頑張った)

(このままでは声も、ソロもないままアイドルという泥沼に溺れてしまうからだ)



(……その結果がこれだ)

(上位ではあるが、面白みもない位置……順位こそ取れたが、本当に私だけの実力なのか)

(戦車で有名な中の人人気もあるんだろうなぁ)

(そう思うと、またあの病室の天井を思い出す……)

(それは、メビウスの輪のように永遠に続くロンド……)

(とりあえず、4月までまだ少しあるし、レッスンをいっぱい入れて、何がなんでもシンデレラの座を……)











奈緒「で、倒れたわけか」

加蓮「面目次第もございません」フカブカ

奈緒「あのさぁ……アタシやPさんが何度も言ってるだろ?」

奈緒「どこまでが自分の限界か見極めてやるって……そこで止めないと」

加蓮「わかってる……わかってるけど……」

奈緒「はぁ……」

ピピッ

奈緒「んと。……凛を連れてPさんがこっちに来るってさ」

加蓮「うぅ……」

奈緒「何を今更乙女やってるんだ?!まったく……」



加蓮「いいよね……奈緒は」

奈緒「ん?何か含みがあるような言い方だが、加蓮とアタシじゃ違うものを追ってるから仕方がないんじゃないかな?」

加蓮「違う……?」

奈緒「じゃあ、逆に聞くが加蓮は人に遠慮されて生きたいのか?」

加蓮「え……」

奈緒「Pさんも、今では多少むちゃ……いや、それは無しにして」

奈緒「毎回、加蓮が倒れた、加蓮は大丈夫か……なんてうっとおしいぐらいだったのは覚えているよな」

加蓮「あ……うん」

奈緒「今じゃ、力加減を知らなかっただけなんだろうというのは知ってるが」

奈緒「アイツは実は……ここからの…生からのしがらみを抜け出したいんじゃないか。そう真剣に聞かれたことがある」

加蓮「え……――――なにそれ」

奈緒「一度目標を失ったヤツは自暴自棄に陥りやすい……Pさんは今までにそんな姿を見たんだろうな」

奈緒「そんなヤツとあの時の加蓮が重なったんじゃないのか……だから必死に、無自覚で加蓮に対して過保護になっちまったと」

奈緒「が、実際は今のそれというわけで……実はPさん、最近年少組や飲み助ばかりかまっているのはその反動だと思うぞ」

加蓮「……そうなんだ」

奈緒「話が逸れたな……」

奈緒「アタシは本来がかわいい物とかに憧れていたし、Pさんに凛や加蓮からいくら弄られていようとやめられないんだなぁ。これが」

加蓮「弄られてる自覚はあるんだ」

奈緒「それだけ夢中になってるわけだからな。……で、途中で気がつくわけだ。なら、もしアタシが……もっと素直に」

奈緒「肩肘張らないでみんなと接するならどうなっていたのかな……って」

加蓮「ツンデレを止めるってこと?」

奈緒「あっさりしてるなぁ……まぁだいたいはそうだ。アタシだって素直に言えたらいいなって日頃から思っているからな」

奈緒「で……その時、Pさんはアタシを……どう見てくれるのかな」

加蓮「あ……」

加蓮(やだ……今の奈緒、すごく)





加蓮(キレイ……)

加蓮(嘘……奈緒もこんな……)

ズキッ

加蓮「……」

奈緒「あ……」

奈緒「ご、ごめん。加蓮の気持ちも考えないで」

加蓮「……」

奈緒「好きなんだろ……恋に恋してるとかじゃなくて……アイドルなんか捨ててもいいってぐらい」

加蓮「あ……その」

加蓮「ま、まぁ、感謝はしているよ。こんな世界を走ることができるようになった」

奈緒「遠慮していない加蓮なんて、加蓮じゃないぞ」

加蓮「うぐっ!」

加蓮「……なんか、今日の奈緒は奈緒じゃないみたい」

奈緒「ま……説教ついでの」



奈緒「恋のライバル宣言なわけだし」

加蓮「…………うん」

加蓮「負けないよ……」

加蓮「でもいいの?ライバル相手に喋り過ぎじゃない?」

奈緒「……」

奈緒「人がいくら言ってもジャンクフードばかり食べたがる」

加蓮「うぐっ!」

奈緒「今日みたいにたまーに、無茶のブレーキはかからない」

加蓮「ぐぐっ!!」

奈緒「人をからかってばかりで、たまに自爆して赤面する」

加蓮「ぐ……」

奈緒「けど」





奈緒「全部許せるぐらいには加蓮は好きだな」

加蓮「……私もだよ」

コンコン

凛『カレーン』

P『ハイッテイイカー』

加蓮「あ、どうぞ」

ガチャ

P「大丈夫か?もう起きていいのか?」

加蓮「うぅ……ごめんなさい」





ガミガミガミ

奈緒「結局いつものパターンか」

凛「それでも万が一ってのはあるからね」

凛「Pさん、茄子さんの写真を探して財布に入れたぐらいだから」

奈緒「あぁ、御利益バツグンだからな」

凛「で…………」

凛「恋のライバルはここにもいるからね」







奈緒「………………え?」



凛「聞こえてたよ。というより、Pさんも聞いていたよ」

奈緒「嘘っ!!」

クルッ

P「だいたい、普段からポテトばかり食べているから!」

加蓮「ダメ!それだけはダメ!」

P「いーや、今度という今度は許さん」





奈緒「本当だ……Pさん、耳が赤い」

凛「でしょ」



凛「なんなら、三人でシェアしない?」

奈緒「するか!馬鹿っ!!」





――シンデレラ第八回総選挙まであと4ヶ月

――その頃

「加蓮ちゃんが未央ちゃんばかり気にかけているせいで、こちらには目を向いていませんねぇ」

「うふふっ、まゆにも運命は向いてきたということでしょうか?」

「うふっ……ふふふふふふふふ(ry



「フヒヒ……まゆさんがまた活きりたってる」

「あわわわ……もりくぼの安息地がぁ」

もうちょっと黒くできればよかったのですが、中の人の腕がないせいで中途半端ですみません

正直、今度の総選挙がどうなるかカオス的期待が高まります。未央と加蓮にまゆや智絵里辺りが上位とは思いますが、茄子さんや肇の例がありますしどうなるやら



なお、中の人は次回は加奈と志保……余力でネネに振る予定です(ヲイ

あ、モバPと書くの忘れた。脳内変換よろ

ではありがとうございました

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