村人A「モンスターは自分で狩りにいけ?」 (7)

村人A「……」

村人B「…ははっ」

村人A「Bさん…」

村人B「…親父から受け継いできた畑が…一晩でこの有様さ…」

村人A「……」

村人B「どいつがやったか知らねぇが…すき放題やってくれやがってよぉ…。もう俺は…おしまいだ…」

村人A「Bさん…」

村人B「Aさん…。すまんな…わざわざ来てもらって…」

村人A「い、いや…」

村人B「…またやり直そうかと思ったが…畑のこの姿を前にしちまうと…力が出ねぇや…。今日はもう誰とも話す気にならねぇ…。悪いが、帰ってくれねぇか…」

村人A「……」

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村人A(酷すぎる…。こんなの許しておけるわけがねぇ…!!Bさんが毎日、寒い日も暑い日も一生懸命畑の手入れをしていたのを俺は知っている!知っているからこそ許せん!!)

村人A(しかしこいつは…この荒れようはどうもおかしい…。人間がやったようには見えない…。Bさんが作っていた野菜目当てでやってきたというよりも…とにかく荒らしたかった…というようにも見える…。きっと悪意のあるモンスターの仕業に違いねぇ!)

~ハンターギルド~

村人A「と、言うわけなんだ!Bさんちの畑を荒らしたモンスターを退治してくれ!!!」

受付娘「はーい。では、こちらの用紙に記入の方お願いしまーす」

村人A「え、あ、はい…(なんか思ったよりも事務的なんだなぁ)」

受付娘「書き方わかります?」

村人A「いや…初めてですけど…なんとなくは…。あー…報酬金額…ですか…これ、いくらくらいが相場なんです?」

受付娘「うーん…お話を聞いた限りですと…3000マニーくらいですかねぇ?」

村人A「なるほど…」カキカキ

受付娘「報酬は高ければ高いほど、すぐにハンターが受注してくれますよ~」

村人A(まあそうだろうなぁ)

村人A「じゃあこれ、よろしくお願いします…」

受付娘「はーい。では、依頼料として5000マニーお願いします」

村人A「ご、5000マニー!?」

受付娘「はい!」

村人A「えっ…と…その依頼料の中にはさっきの報酬金の分も入ってるんです?」

受付娘「いえ、それはまた別途で頂戴しますよ?」

村人A「えええええ!?ちょっと待ってくださいよ!ってことは合わせて8000マニー!?高すぎませんか!?僕の4ヶ月分の給料と同じくらいですよ!?」

受付娘「ちなみに依頼料もたくさん出してくだされば、ハンター達に優先的にお仕事として紹介させていただきますよ?」

村人A「そんなこと聞いてない!高すぎるって言ってるんだ!」

受付娘「…高すぎる…ですか…」

村人A「…そ、そうだ」

受付娘「そんなあなたにとっておきのプランがございます!」

村人A「え?」

受付娘「こちら、最近できたんですがね?自分で狩りに行っちゃおうプランです」

村人A「え、なに…要するに金のことで文句言うならモンスターは自分で狩りにいけってこと?」

受付娘「…そうとも言います」

村人A「…」

受付娘「じょ、冗談ですよ!詳しく話をさせていただきますね?」

受付娘「まあ、このプランの名前の通り、ご依頼主様自身でモンスターのハントに向かっていただくことなるんですけれども」

村人A「やっぱり!」

受付娘「まあまあまあ。とは言いましても、勝手にやってくれと言うわけではなくてですね。装備品や道具等はこちらで貸出をいたします」

村人A「いやでもなぁ…素人の俺では…」

受付娘「まあおそらくお一人では辛いでしょう。そこで、仲間のハンターの貸出もしております」

村人A「ほ、ほう?」

受付娘「強いハンターですと貸出料金も高くなりますが…まあご依頼の内容にあった強さのハンターを選んでいただければ良いかと思います。このプランをご利用していただければなんとギルドへの依頼料はタダ!」

村人A「た、タダ!?5000マニーがタダ!」

受付娘「はい!ですから今回の場合ですと、8000マニー以下のハンターを雇ってクエストに行っていただければお得という訳ですねぇ」

村人A「む、むぅ…ちなみに貸出ハンターってのはいくらくらいで借りれるんです?」

受付娘「今回の場合ですとだいたい2000~3000あれば十分ってところでしょうか?」

村人A「な、なるほど」

受付娘「ケチろうと思えばもっとケチれますよ」

村人A「その言い方やめろ」

受付娘「どうです?このプランオススメですけど」

村人A「うーーん…うーん…。ハンターは俺を守ってくれるんです?」

受付娘「うーーん…護衛が得意なハンターであれば守ってくれると思いますよ?」

村人A「えぇ…」

受付娘「まあ何もモンスターと戦う最前線に行かなくても、クエストに同行してくださればいいんですよ」

村人A(それなら俺行く必要ないんじゃ…いやまあでも依頼料タダになるしとりあえずメリットはあるんだよなぁ…。でも怪我して治療費がかかるなんてことになったら馬鹿みたいだし…)

受付娘「…やめられます?」ションボリ

村人A「え、ええ…わ、分かったよ。そのプランにするよ…」

受付娘「ありがとうございま~す♪」

村人A(くそ…受付の娘が可愛いのは卑怯だよなぁ…ついついつられてOKしてしまった…)

受付娘「では、こちらの方に今貸出できるハンターが載っている冊子があるので、そちらをご覧になってお好きなハンターをお選びください!プロフィールと貸出料金も載ってますので参考にしてくださいね!」

村人A「ほほーう。なるほどねぇ。これは…ギルド内で評価が高い順に載っている冊子か…。おぉ…いかにも強そうなヤツらばかりだ…。貸出料金は…1000000マニー!?はぁ?ふざけんな…」

村人A「えーっと、俺の場合貸出料金が安い順で探した方が早いか…。どこにあるかなっ……て…これは…。貸出美女ハンター一覧…?」

村人A「貸出…美女…ハンター…。ほ、ほう…ほほう…ま、まあいるよねぇ。なんというかそういう…邪な目で見る輩とかね。狩りは遊びじゃないってのにね…うん…俺はそんな目で見たりしないけどさぁ。まあでも?こんな風に?冊子作ってもらってるし?一応目は通しとこうかなぁ。もしかしたらこの冊子の中に今回のお仕事にぴったりなハンターいるかもしれないし?」ペラッ

受付娘「………」(白い目)

村人A「………」

受付娘「………」

村人A「……受付娘さんの貸出とかもしてます?」

受付娘「………してませんけど…」

村人A「あ、はーい」

村人A「どれどれ……おっほぅ…一発目からこれは良い体をしておりますなぁおほほう。ボンキュッボンの俺好みじゃないか…。貸出料金500000マニー…ちょっと高いなぁ…。おっと、こっちの子は貸出料金200000マニーか…ワンチャンあるで?」

村人A「…っとまてまてまて…ツンデレ娘ハンター?100000マニー!?マジか…安すぎないか?いいのか?」

受付娘「……キモ…」

村人A「…っとまて…落ち着け俺…ここはそういう店じゃねぇんだ…。Bさんの悲しみや苦しみを忘れるな…憎きモンスター達を許すな…」

村人A「…とりあえず3000マニーくらいで雇えるハンターは…ここら辺か。とりあえず2人くらい雇うか。1人は護衛に特化した人で、もう1人は攻めに特化した人を雇おう」

村人A「……よし、決めた!」

村人A「受付娘さん、お願いします!」

受付娘「……はい…」

村人A「今までとの態度の差がやばい」

~次の日~

村人A「では、2人とも!今日はよろしく頼むぞ!」

男ハンター「任しとけ!!俺がモンスターをボコボコにしてやるぜ!」

村人A「おお!頼もしい…」

女ハンター「よ、宜しくお願いします!私あんまり強くないですけど!全力でご依頼主様を守らせていただきますね!」

村人A「ぐぇへへへよろしくお願いします~」ジロジロ

受付娘「女ハンターちゃん…その人気をつけた方がいいよ」

女ハンター「え…?」

村人A「こらこらこら、余計な事言わない」

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