星井美希「デコちゃんが男の子!?」 (18)

某月某日、765プロダクション

ガチャッ

亜美・真美「「兄ちゃ~~ん!!」」

P「ん? どうした亜美に真美」

亜美「カオルって男の人の名前だよね?」

真美「女の子の名前っしょ~?」

P「両側から一辺に声をかけるな、頭が混乱する……」

小鳥「2人とも、プロデューサーさんを困らせたらだめよ? お昼寝してる美希ちゃんだって起きちゃうでしょう?」

美希「……むにゃ」

小鳥「し、心配無さそうね」


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P「で、何だって?」

亜美「カオルって男の人の名前?」

真美「それとも女の子の名前?」

P「あー、どうなんだろ? 小鳥さん何か知ってますか?」

小鳥「私も詳しくは……。でも漫画のキャラクターとかでもどちらにも使われる名前ではありますよね」

亜美「こないだ竜宮のお仕事でブーブーエスに行ったら315プロのメガネの兄ちゃんに会ったんだよ~」

P「あぁ、ドラスタの桜庭さんか。元医師の」

真美「真美もね、こないだ別のお仕事で346の子と一緒になったんだよ~」

P「346……龍崎さんだね。確か9才の」

小鳥「お詳しいですね」

P「まぁ、職業柄。なるほど、確かに2人とも『薫』だもんな」

亜美「そーそー!」

P「確かに難しい問題だなぁ。女性の場合だとあの漢字で『かおり』って読ませる場合もあるし」

小鳥「律子さんがいれば色々と解説してくれそうですけど、今はあずささんに付いてますからねぇ」

P「なぁ2人とも、『薫』が男女どちらかってのも興味深いが人の名前って面白いんだぞ?」

真美「そーなの?」

P「あぁ。例えば有名な政治家の先生にも『静香』って名前の人がいるんだぞ。もちろん男の人でな」

亜美・真美「「へぇ~~」」

P「だからサラウンド!!」

小鳥「そうそう名前と言えば!」

P「何かあるんですか?」

小鳥「伊織ちゃんの名前って元々は男性名だって知ってました?」

亜美・真美「「えぇ~~っ!?」」

P「だからうるさいって!!」

小鳥「香織とか沙織と同じ系統だから女性名だって思うじゃない? でもそうじゃないのよ」

P「あぁ、聞いたことありますね。宮本武蔵の養子の名前も伊織だったとか」

亜美「いおりん男の子だったの!?」

真美「これはビッグニュースですなぁ~!」

P「2人とも、あくまで元々はって意味だからな? それを本人に言ったら怒られるぞ?」

亜美・真美「「は~い!」」

P「鼓膜がっ!」

小鳥「さっきの『薫』についても、後で調べておいてあげるわね?」

真美「ありがとピヨちゃ~ん」

亜美「やっさしー!」

P「この後レッスンだろ? 準備しときなさい」

亜美・真美「「らじゃー!!」」

P「君らわざとやってるな!?」

ワイワイ ガヤガヤ

美希「……デコちゃんが、男の子?」




ガチャッ

伊織「ただいま~」

小鳥「お帰りなさい、伊織ちゃん」

伊織「はー疲れた。プロデューサー、オレンジジュース」

P「あたくしはオレンジジュースではありません」

伊織「わかってるわよそんな事!」

P「今仕事で忙しいから自分でついでね」

伊織「しょうがないわねまったく……」

美希「……。ジー」

伊織「何よ」

美希「なんでもないの」

伊織「あっそ」

美希(デコちゃんが男の子? 確かにオッパイちっちゃいけど……。疑わしいの)

伊織「美希、ソファ半分譲りなさいよ」

美希「なのっ!」

伊織「誰もそこまで端に行けだなんて言ってないじゃない……。まぁいいわ」

美希「デコ…ちゃん」

伊織「何よ」

美希「腕を見せて欲しいの」

伊織「は?」

美希「失礼するの!」

伊織「なんなのよいきなり!」

美希(……触り心地は女の子そのものなの。でも、ミキ男の子の腕とか触らないし比べようもないかも?)

小鳥「どうしたんでしょう美希ちゃん?」

P「さぁ? それよりシャッターは構えなくていいんですか?」

小鳥「うーん、何か違うんですよね」

P「さいですか」

伊織「使ってる石鹸でも知りたいの?」

美希「ううん、違うの」

伊織「……変なの」

美希(そう言えば聞いたことあるの! 世の中には病気にならないように女の子の格好をする男の子がいるって!)

美希「ねぇねぇ」

伊織「何よ」

美希「元気?」

伊織「はぁ? 拾い食いでもしたのあんた?」

美希「風邪とか引いてない?」

伊織「おかげ様で健康そのものよ」

美希「ふーん……」

美希(ならどうしてデコちゃん……デコくん? は女の子の格好をしてるの?)

美希「う~ん?」

伊織「あんた本当に今日変よ?」

P「美希ー、伊織ー。この後真たちとダンスレッスンだからよろしくなー」

伊織「はいはい」

美希「わかったのー……」

P「美希、体調良くないのか?」

美希「大丈夫なの!」

P「そうか? まぁ無理はしないようになー」




真「やっ!」

伊織「ん」

雪歩「伊織ちゃん、3日ぶりだっけ?」

伊織「そうね。まぁ毎日事務所で顔突き合わせてるよりはマシでしょ?」

美希(雪歩はデコちゃん…くんにも平気そうなの。女の子の格好をしてるから?)

真「ねぇ伊織。美希とまたケンカでもしたの?」

伊織「いいえ。今日ずっとあんな感じなのよ」

雪歩「み、美希ちゃん。何かあったの?」

美希「何でもないの……」

雪歩「そう? ならいいんだけど……」

真「あ、そろそろ時間だね。ストレッチ始めようか」

伊織「雪歩、あたしと組んで」

雪歩「う、うん」

真「じゃあ美希、よろしくね!」

美希「よろしくね、真くん」



真「はぁー、いい汗かいたね!」

雪歩「ふえぇ~~」

伊織「久しぶりにハードなレッスンだったわね」

美希「……」

伊織「何よ、なんかあたしに文句でもあるの? 今日ずーっと見てるけど」

美希「そういうのじゃないの」

伊織「ジロジロ見られるこっちはそうもいかないんだけど?」

真「まぁまぁ2人とも! 何があったか知らないけどとりあえず汗を流そうよ!」

雪歩「そうだね、このままだと風邪引いちゃうし」

美希「……シャワー?」

美希(どうしよう……デコくんが男の子なら裸は見られたく無いの)

美希「ミキは後からでいいの」

真「ダメだよ、雪歩も言ってるだろ?」

美希「嫌なの! ミキは後から入るの!!」

伊織「ほっときなさいよ!」

真「仕方ないなぁ。ねぇ美希、せめて理由だけでも教えてくれない?」

美希「……耳貸して」

真「うん」

美希「あのね? ……」

真「うんうん……。えぇっ、伊織が男!!?」

伊織「はぁっ!?」

雪歩「ひいっ!!」

美希「真くん、言っちゃダメなの!!」

伊織「ちょっとどういう事よ!! 真ならともかく何がどうなったらこの美少女が男に見えるってのよ!!!」

真「ちょっとそれどういう意味さ!」

雪歩「おおお、落ち着いてぇ~~」

美希「ミキ聞いたもん、小鳥がデコちゃんはデコくんだって!」

伊織「はぁ!?」

雪歩「み、美希ちゃん! 前に合宿で伊織ちゃんとも一緒にお風呂入ったことあるでしょ?」

美希「……そう言えばそうなの」

真「何がなんだか分からないよ」

伊織「……とりあえずあのアホを締め上げればこの茶番の訳も分かるわよね?」

真「伊織、アイドルがしちゃいけない顔してるよ……」

美希「ミキ、シャワーで汗を流してくるの♪」

伊織「そうね、先ずはそれからね」

雪歩「よ、良かった~~」





伊織「……つまり、『伊織』って名前が元々は男性名だって話を部分的に聞いた美希の勘違いってことね?」

小鳥「そ、そうだと思いますピヨ」

P「~~っ!!」

伊織「あんたも笑ってんじゃ無いわよっ!!」

真「へぇ~、伊織ってボクと同じで男の子の名前だったんだね!」

伊織「あんたと一緒にしないでよ!」

雪歩「ま、まぁまぁ……」

P「あー腹いてぇ」

美希「デコちゃんはちゃんとデコちゃんだったの! さっき確認したから間違いないの!」

P「なんだと!?」

小鳥「詳しくっ!!」

伊織「聞くな話すな想像するなー!!」





千早「……伊織が」

春香「男の子~~!?」

水瀬伊織の受難は続く……?

以上です。
お読み頂いた方、ありがとうございました。

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