凛「Note…」 志希「直訳は違うよ」 (74)
志希「ノートは英語だとNoteじゃなくてNotebookだよー」
凛「あっ、そういえばそっか。ありがと」
志希「いいよいいよ~そーゆーことあるある~」
凛「…志希はすごいね。頭いいし」
志希「んー?」
凛「歳もそんなに変わらないのに、宿題見てくれるしさ」
志希「まあアメリカいたからねー」
凛「あと、そうやってペン持ってるだけで何かすごいサマになってる」
志希「照れる~…ってゆーか凛ちゃん勉強する気ある?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1549254166
アイドルマスターシンデレラガールズとデスノートのクロス SSです。
?デレマス側はモバマスを基本に、一部デレステを参考にしたオリジナルの世界線です。 ?
割と発展しててアイドルも多くなってきた事務所という設定。?
デスノート側は本編の数年後。主に原作に従いつつ、ルールは映画なども参考にしています。
ライト死亡後の情勢は完全に本編無視のオリジナルです。
?拙いですが宜しくお願いします。
アイドルマスターシンデレラガールズとデスノートのクロス SSです。
?デレマス側はモバマスを基本に、一部デレステを参考にしたオリジナルの世界線です。 ?
割と発展しててアイドルも多くなってきた事務所という設定。?
デスノート側は本編の数年後。主に原作に従いつつ、ルールは映画なども参考にしています。
ライト死亡後の情勢は完全に本編無視のオリジナルです。
?拙いですが宜しくお願いします。
訂正
2
?デレマス側は→デレマス側は
世界線です。?→世界線です。
という設定。?→という設定。
?拙いですが→拙いですが
3
レスごと消去。
1
凛「ごめん、見てくれてたのに。でもおかげで遅れてた分はほとんど追いつけたよ」
志希「そー?よかった。まあ、あたしに見惚れちゃうのはわかるかも。天性の魅力?みたいなのはあるのかなって思うことも…にゃはー」
凛「そう思うよ」
志希「真顔で言われると困っちゃうにゃ~」
凛「そう?とにかく、手伝ってくれてありがと」
志希「どういたしまして。英語、話せても、日本のそーゆーの解けるかはちょっと心配だったんだけどね」
凛「アメリカには、何年くらいいたの?」
志希「そんな長くないよ。飛び級で大学入って、いろんな研究して、でもあんまり経たずにやめちゃったから」
凛「…質問ばっかりで悪いんだけど、色々ちゃんときいたことなかったから、もうちょっと訊いていい?」
志希「いいよー。なに~」
凛「じゃあ、一番気になるのは……研究って、どういうことしてたの?」
志希「あー、意外に答えにくいなぁ、それ。主に匂いに関することだよ、ってくらいは知ってるでしょー?…んー、もっと詳しく聞きたいなら考えるけど、専門的すぎたり、話せないようなことだったりするからねー…」
凛「そっか」
志希「訊いてって言ったのにごめんねー。まあ、匂いを専門にしようと思ったのは、五感の中で嗅覚が一番解明が進んでないから、ってだけで深い理由もないしね」
凛「そうなの?」
志希「うん。科学、特に匂いの分野で解明できないものをなくそうって躍起になってただけ。まあ、そんな感じのあたしを見出して声かけてくれる人達も結構いたけどね」
凛「科学者として上手くいってた、ってことだよね」
志希「そうともゆー」
凛「…じゃあ、なんでやめたの………いや、やっぱりいいや。ごめん、急に、デリケートなこと」
志希「分かってるからへーきだよ。あの人に聞き出せって言われたのもあるんでしょ?それかちひろさん。みんな、はっきり言って才能があったあたしが科学をやめちゃった理由を知りたいんだ」
凛「…ん。でも私が志希のこと知りたかったのも本当だよ。変な空気にしてごめん」
志希「凛ちゃんは古株だからそーゆー貧乏くじ引かされるよねー。気にしないで…大学やめた理由はヒミツだけど。あ、フレちゃんだ」
フレデリカ「やっほー」テクテク
周子「あたしもいるよー」ヤホ-
フレデリカ「というかシキちゃん、失踪しちゃだめだよー」
凛「えっ、志希がウロウロしてるから宿題手伝ってもらっちゃったんだけど…失踪中だったの?」
フレデリカ「ベテトレさんのレッスン。シキちゃん、あんまり怒らせるとベテトレさん桃太郎になっちゃうよー?」
凛「えっ」
周子「鬼じゃないんかーい」
志希「んー、困った!じゃあシキちゃんが鬼になってフレちゃんを守ってあげる!」
凛「えっ」
周子「逆じゃないんかーい、っていうか怒られるの志希ちゃんだけだからね?」
フレデリカ「ってわけで、凛ちゃんごめんね?シキちゃんはあたしたちが持ってっちゃうよ」
凛「え、あ、うん」
志希「つかまっちゃったー。凛ちゃん、またね~」
周子「ほら行くよ。もう志希ちゃん、アメリカでも失踪癖あったらしいじゃん」
凛「英語ありがとね、本当に…って、そうなの?平気なのそれ、治安とか」
フレデリカ「なんかね~、こっちに帰る前の日までいなくなっちゃって大変だったとか。ホンモノだよねー」
CuP「ペンチ一本持って出てったって、有名な話だったらしいぞ。みんな、舌でも抜きにいったのかって、ビビったらしい」アラワレル
志希「ペンチで舌かー…おしい!ってあれ、なんでキミまで?」
CuP「迎えだよ。お前がラインで失踪宣言送ってきたんだろ」
凛「宣言…?」
周子「なるほどねー、あたしたち、お邪魔虫だったわけかー」
フレデリカ「シキちゃんはこのハンサムマンに迎えにきて欲しかったんだねー」
志希「え、にゃ、ちが、もー!違うってー」
奏「意外と寂しがり屋さんだものね、志希ちゃんは」アラワレル
志希「わ、奏ちゃんまで。なんか髪の毛さわってる?」
奏「手が寒いから」
美嘉「奏、最近テキトーオーラにやられてない?」アラワレル
志希「にゃはは、あたし達のせいだねーそれ。ま、髪の毛の後ろの方はふわってしてて触られてもあんま分かんないし好きにしていーよ」
奏「あら、嬉しいわ」
美嘉「ちょっと奏。迎えに来たんだよアタシ達」
美嘉「ほら、みんなでもう行こ?」
志希「なんかこれじゃあたしが聞き分け悪い子みたいで恥ずかしー」ニャハハ
CuP「事実だろ。でも、呼び出すときに"緊急"って使わなくなったのは偉いな」
周子「ほんとに危ない時だけにしろ!って珍しくガチ説教やったもんね」
奏「そういうのはちゃんと守るのね」
凛「……レッスン、頑張ってね。…というか、私も後でマストレさんだし、お互い頑張ろ?」ニコッ
志希「あー、凛ちゃんがさっきまでの尊敬の目とは違うあったかいカオしてる~みんながシキちゃんいじるからー」
フレデリカ「じゃあね凛ちゃん。またミュンヘンで!」アルキサル
凛「じゃあね……ミュンヘン?」
周子「ドイツやないかーい」アルキサル
CuP「あとそういや志希、休憩室にiPod忘れてたぞ。"大事"なんだろ?私物の管理しっかりな」アルキサル
志希「もー!キミはいっつも…」アルキサル
~~~
志希(今日もレッスンとお仕事おわりー)
志希「ただいまー、ってまあ、誰もいないけど」
志希(まあでもラボの中は1人でも廊下渡れば寮だし、寂しくはないけどねー)
志希(………?)ビクッ
黒いノート「 DEATH NOTEBOOK」
志希「………」テニトル
志希「…………」ゴクリ
志希「……………」ギュッ
訂正
12
ビクッ→ビクッ
志希("このノートに名前を書かれた人間は死ぬ")パラ...
志希("名前を書かれる人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない。対象となる人間の名前と顔が一致する必要があるため、同姓同名の別人は死なない")
志希("ノートに書く名前は本名なければ効果は得られない")
志希("名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くと、その通りになる。死因を書かなければ、全てが心臓麻痺となる")
志希("ノートに書いた名前や文字などは、消しゴムなどで消したとしても意味はない")
志希("このノートはどれだけ使ってもページが尽きることはない")パタン
志希「…手の込んだイタズラ、麗奈ちゃんかにゃ~?」
~~~
志希(…7時50分。アレを見つけてから1時間は他のことをした。実験とか。でも気持ちは入らないよねー…だってさ)
志希(……このノートに名前を書かれた人間は死ぬ、ね)
志希「試そっか」フゥ
志希(じゃあ早速パソコンみて~)
志希「安楽死したい人たちが集まるホームページ…っと。ま、十中八九ジョークだろうけど、これなら試せるよねー」
志希「…うん」ポチッ
志希「試せる…試してもいい、よね。この人たち、死にたいんだもん」
志希「心臓麻痺なら、痛くないし」
志希「……うん。うん…」フルフルッ
志希(もしこれで、本当に殺すことになっちゃったら…)
志希「……っ」ギュッ
志希「卓井丸しぶろ…
???「待てよ」
…?」
志希「ラボの中だよここ。だれ………」フリムキ
志希「きゃっ!!」
志希(……これは…マズったかにゃ?)
リューク「それを使う前に俺と、話をしねぇか?」
2
リューク「マーイスィクレオーデットーレ♪……だっけか?一ノ瀬志希」
志希「っ」ビクッ
志希「あたしのこと知ってるの?」
リューク「アイドルってやつだろ?今をときめく」
志希「………」スゥ-...ハァ-...
志希「そっか」
志希「というか、だれ」
リューク「リューク。死神だ」
志希「まず、あたしの歌、うたうのやめて」
リューク「随分余裕そうじゃねぇか」
志希「…そんなことはないけどね」
リューク「まあなんでもいい。まずどこから話そうか。キラは、知ってるな?」
志希「8年前…だったかな。そう名乗って犯罪者の粛清を謳う何者かが現れた時期に、実際たくさんの犯罪者が死んだ。まだちっちゃかったから詳しくは覚えてないけど」
リューク「十分だ」
志希「…それで?」
リューク「あれは、このノートを使ってやられたものだ。…信じるか信じないかは任せるが」
志希「信じるよ。……キミみたいなのを見ちゃったらね」
リューク「…そうか。最近は減ったがまああの後も何回か粛清があったしな、信憑性はあるだろ。世界中で模倣犯が出たからな」
志希「たしかに何度かあったね、似たのが。全部この…デス、ノートブックで?」
リューク「全部かは知らん。便乗したふつうの殺人鬼もいたかもな。俺が関わったのはオリジナルだけだ。まあ、その後もすぐ捕まる奴が多い中で、追っ手を返り討ちにしたり、なかなか切れる奴はいたみたいだぜ」
志希「…………そ。それで?あたしは何をすれば殺されずに済むの?」
リューク「ククク。…やっぱり人間って面白!」
志希「……」ジロッ
リューク「殺したりなんかしねぇよ。死神は人を取って食っなりなんてしねぇ。まあ偶に死ぬ奴もいるが、基本的には不死身だし飯もいらん。ただ…」
志希「ただ?」
リューク「俺は退屈が嫌いなだけなんだ。お前を、戦わせる。それが見たい」
リューク「……最初に知った時は、他の死神の紹介で漠然とアイドルのライブってやつを見てみただけだったんだが」
志希「…それなら」ボソッ
リューク「いや、すぐに気づいた。お前はそこらへんのちょっと切れる奴とは違う。オリジナルを超えるほどに頭がいい。経歴を軽くさらったら案の定だった」
志希「…」
リューク「それに、お前なら殺しをやりそうだと思った。さっきも躊躇いはしたが安楽死希望者を殺そうとした。さすがにまだ人を殺したことはないか?」
志希「……まあ、似たのならあるよ」
リューク「あぁ、科学者、だもんな。猿とかか」
志希「ん………でも、いいねー。死神かー」
リューク「いいかぁ?感性が分からん」
志希「と、ゆーわけで、まずは記念に写真とらせてー」カメラカマエル
リューク「いわゆる自撮り、じゃなくていいのか?」
志希「……被験体は単品で撮らなきゃ」スッスッ
志希「……あれー写らない」スッスッスッ
リューク「あたりめーだろ…じゃあ」スマホウバウ
リューク「オラ」バキッ
志希「…」
リューク「こいつは、壊しとかないとな」
リューク「悪いが連絡は絶たせてもらう。まあ見張ってるからそんなにピリピリするこたぁないしお前が取り出さなきゃコレも見逃してたけどな」
志希「……弁償してね」
リューク「俺を楽しませてくれたらな」
リューク「……いいか」
リューク「お前には事務所での殺し合いを始めて貰う」
リューク「薬なんかも作れるんだろ?おまけに天才。冷たさもある。最適だ。殺すのがアイドルなら良い断末魔をあげるだろ」
志希「…手段は?」
リューク「それはお前が考えることだ」
志希「嫌だって言ったら?」
リューク「お仲間を俺が殺していく」
志希「どうせ皆死ぬならあたしがやる意味ないよね」
リューク「満足したらやめてやる」
志希(……これは本気、かなぁ)チラッ
リューク「俺はお前と仲が良さそうなやつから殺していく。でもお前が自発的に始めるなら死ぬ人間は選べる。俺は飽きっぽいからしばらくしたらやめるさ」
志希「………」ブルッ
リューク「ノートや俺を信じないなら書いてみられるはずだぜ。信じるなら信じるで、自分で始めた方がマシな筈だ」
志希「…………」ブルルッ
リューク「判断が遅いな」
志希「……………」ブルブルッ
リューク「遅すぎる。1人殺す」ノ-トヒロイアゲル
志希「まっ…」
リューク「渋谷凛」サラッ
志希「それはっーーーー!!!」ハッ
リューク「その顔だ。今日初めてそこまで焦った顔を見たぜ。さてはこいつは仲良しだったか」
志希「っ…」ギリッ
リューク「いいねぇ!いいねぇ!」
リューク「お前がこいつを使わない限り」バン
リューク「お友達は死に続けるぜ」ニタァ
~~~
凛ママ「りんー、ちょっと遅くなっちゃったけど、ご飯よー…って、聞こえてないのかしら」
凛ママ「まだ耳悪くなるような歳でもないでしょうに…」カイダンノボル
凛ママ「凛、ご飯よ、って。いつまでも部屋にいないで……聞こえてないの?」
凛「 」
凛ママ「開けるわよ」ガチャ
凛ママ「ほら、はやっーー……」
凛「 」
凛ママ「…………」
凛ママ「……………凛?」
~~~
志希「……」
志希(凛ちゃん…)
リューク「抵抗に意味がないのくらい分かっただろ」
志希「……」
リューク「黙ってても犠牲者が増えるだけだぞ。…それとも単に怖気付いたか」
志希「………あの、さ」
志希(……)
リューク「時間稼ぎなら無駄だぜ。俺は飽きっぽいが、ここで切り上げて帰るわけはないだろ」
志希「…事務所で殺し合いを始めさせたいんだよね」
リューク「そうだ」
志希「………」
志希「…………じゃああたしが今やるのも、事務所の子じゃないと、ダメ?」
リューク「そう言ったろ」
志希「………………」ギリッ
リューク「なんだその目は。何を期待してる」
志希「…………」ウツムク
リューク「俺が慈悲をかけるとでも?」
志希「……………………」
志希「ノート、貸して」
リューク「使うのか」
志希「うん」
リューク「…ほらよ」
志希「ありがとーーえいっ!」ナゲステル
志希「ここはあたしのラボだよ?一瞬でお薬を調合して」ガチャガチャ
志希「ノートを燃やーー
リューク「想定内だ」ガシャン
……」
リューク「死神は選択的にこっちのものにさわれる」
リューク「ビンを割って調合を妨害して、危険な中身は被らないように…なんて風にな」
リューク「本当にこれを使う気はねぇのか」ノ-トヒロイ
志希「……」
リューク「期待外れだぜ」
志希「……………」
リューク「あと20秒で時間切れにする」
志希「………もう、無理かなぁ、これは」
リューク「俺はそう思う」
志希「…」
リューク「残り10秒」
志希「……」
リューク「5秒」
志希「………」
リューク「4」
リューク「3」
リューク「2」
志希「…………っ」ブルルルルッ
リューク「終わりだ」
志希「………………わかった」
志希「殺すよ」
志希「って言いたいけど」
志希(………やっぱり)ギュッ
リューク「言いたいなら言うべきだった。宮本フレデリカを殺す」サラッ
志希「!」
志希「………そっか」
志希「………………………………………………そっか。フレちゃんか」フゥ...
~~~
フレデリカ「ふんふんふーん、おっ新曲の予感?」ヘヤニヒトリ
フレデリカ「何かに似てるメロディの気もするけど」ン-
フレデリカ「んー、そだ、去年作ったバレンタインの歌だ!」
フレデリカ(…まだ先だけどバレンタインなに作るか考えてから寝よっかなー)
フレデリカ(誰にあげるかも考えなきゃねー…プロデューサーと、奏ちゃん、シューコちゃん、ミカちゃん、シキちゃ…………)
フレデリカ「……………」
フレデリカ「………なに…これっ…」
~~~
志希「はは、はははっ」
志希「あはははははははははっ」
リューク(…笑い出した…まさか壊れた?クソッ…殺す対象をミスったかぁ?これは)
志希「フレちゃん…キミ、フレちゃんを殺したって言った?」
リューク「…あぁ」
志希「言い間違いじゃない?」
リューク「……あぁ」
志希「書き間違いでもない?」
リューク「………宮本フレデリカだよ」
志希「そっか」
リューク「…………なんだよ。悪いかったな」
志希「いや…」
訂正
31
悪いかったな→悪かったな
訂正
33
悪いかったな→悪かったな
34の訂正はミス
志希「………………………よかったよ、"フレちゃんを殺してくれて"」ニィ...
志希「これでもう、結末は決まったから」
3
リューク「なんつった?」
志希「結末はもう決まった、って言ったの」
志希「駆け引きは、これでおしまい」
リューク「……」
リューク「………友達を殺されて怒ってんのか?」
リューク「だが怒ったって、何も変わらないぜ」
志希「…………にゃはっ」
志希「キミ、ほんとに何も気づいてないんだ」
志希「ねぇ」
リューク「何だよ、さっきから」
志希「退屈させないなら、あたしのお話きいてくれるのかな?」
リューク「……………いいぜ」
志希「そっか。ありがと」
志希「…じゃ、順番に話そっか。キミの見落としたもの。そして、キミが負けた理由を」
リューク「……」
志希「あたしの友達を弄んだ分。キミの間抜けさを徹底的に教えてあげる」
志希「まずは、それ」ユビサシ
~~~
黒いノート「 DEATH NOTEBOOK」
~~~
志希「左に空白、右には表紙の端まで文字がある。BOOKの部分は書き足しだね?」
リューク「……」
志希「はじめは、DEATH NOTEって書いてあった。違う?…だけど今は、書き足してある」
~~~
志希「ノートは英語だとNoteじゃなくてNotebookだよー」
凛「あっ、そういえばそっか。ありがと」
~~~
志希「見た瞬間に思ったんだ。ああ、あの会話を聞いてたんだ・って」
志希「初めに凛ちゃんを殺すって言った時点でそれは確信に変わった。喋らなくはないけど、私への見せしめに最適ってほど親しいわけでもないからね」
志希「だからきっと、今日のあたしの交流を見て決めたんだろうなって」
リューク「………見た瞬間に思った、ってのはおかしいだろ」
リューク「見つけたとき、お前にとってノートは初見のもの。元がデスノートって名前だなんて予備知識はなく、死神も知らないお前が」
リューク「"目に見えない死神が1日の会話を聞いていてノートを書き直してからラボに置いた"と瞬時に推測する。しかも俺が姿を見せる前に」
リューク「…そりゃ、頭の良し悪しとかじゃねえ。真っ当な推理の範囲を超えすぎてる」
志希「初見なら、ね」ニャハ
志希「今日一日つけてたんたら、聞いてたはずだよ」
~~~
凛「研究って、どういうことしてたの?」
志希「あー、意外に答えにくいなぁ、それ。詳しく聞きたいなら考えるけど、話せないようなことだったりするからねー…」
~~~
志希「ね、リューク、だっけ。話せない研究って、なんだと思う?」
志希「キミが言ってたよ」
~~~
リューク「世界中で模倣犯が出たからな」
~~~
志希「ってね。もちろん、アメリカにも模倣キラは現れた」
リューク「…記憶にあるぜ。たしかに何体か、アメリカに行った奴はいた。俺のあと、人間にノートを渡して遊ぶのが流行りになってたからな」
志希「うんうん」
~~~
志希「特に匂いの分野で解明できないものをなくそうって躍起になってただけ。まあ、そんな感じのあたしを見出して声かけてくれる人達も結構いたけどね」
~~~
志希「さて、飛び級しまくり、何でも解明したがりなシキちゃんに声をかけたのはどこのだれでしょー」
リューク「……」
志希「気づいた?」
志希「あたしは、デスノートの構造解明に協力してたんだ」
リューク「じゃあ、ノートのことも、死神のことも、知ってたってわけか」
志希「うん。知らないように演技するのは楽だったよ。お芝居は慣れてるからね」
リューク「まあ、確かに気づかなかったぜ、俺は」
志希「わざと声を出しながら人を殺そうして、早いとこ出てきてもらおうと頑張ったんだよ?」
志希「キミが止めてくれてよかった。あれは、本当に殺しちゃったらどうしようって、ふつーに怖かったからね」
志希「まあ、そのあと悲鳴は、思ったより小さくなっちゃって、マズったかと思ったけど。バレなくてよかった」ニャハ
リューク「クク…疑いもしなかったが…」
リューク「…なぁ、デスノートについてはどれくらい知ってたんだ?」
志希「一度も所有権を持ってないし、失ってもいないからね~。完璧な記憶だけ、ずっと持ってる」
リューク「所有権の話まで…随分と上手くやったみたいだな。持ち主の死神から聞き出したか?」
志希「うん。とっても仲良くなれたよ。でも、すぐに事件は起きた」
~~~
リューク「すぐ捕まる奴が多い中で、追っ手を返り討ちにしたり、なかなか切れる奴はいたみたいだぜ」
~~~
志希「あたしたちの研究所は、拘束を抜けた模倣キラに壊滅させられた」
リューク「そうかよ。なら、なんでお前は生きてる?」
志希「助けられたんだ」
~~~
志希「まあ、あたしに見惚れちゃうのはわかるかも。天性の魅力?みたいなのはあるのかなって思うことも…にゃはー」
~~~
志希「その死神さんはまだちびっこだってあたしに惚れてた。ロリコンだったのかな~」
リューク「お前を助けて模倣キラを殺したのか」
志希「そ。そして死んじゃった。キミが言ってたじゃん」
~~~
リューク「まあ偶に死ぬ奴もいるが…」
~~~
リューク「…"好きになった人間を助ける目的でノートを使うと死神は死ぬ"」
志希「本気で悲しかったよ」
~~~
リューク「さすがにまだ人を殺したことはないか?」
志希「……まあ、似たのならあるよ」
~~~
志希「彼は、あたしが殺したようなもの。正直に答えてヒントあげたのに、キミは少しも気付かなかったね~」
リューク「…………それで?」
志希「彼はあたしに、ノートを遺してくれた」
~~~
志希「大学やめた理由はヒミツだけど」
~~~
志希「仲間がたくさん殺されて、彼も死んじゃって、あたしは限界だった。だから研究はやめてこっちに戻ってきたんだ」
~~~
フレデリカ「こっちに帰る前の日までいなくなっちゃって大変だったとか」
CuP「ペンチ一本持って出てったって、有名な話だったらしいぞ」
~~~
志希「それで、帰る前の日に、彼が遺してくれたノートを見に行ったの」
リューク「"死んだ死神を認知できていた人間でなければ、死んだ死神のデスノートを見たり触れたりすることはできない"…捜査関係者は遺されたノートには気づかず、お前にだけは資格があった」
志希「そ。簡単に見つかったよ」
志希「地面に落ちた、所有者なしのノートに触れると所有権を得ちゃう…そー聞いてたから、直接触らずにペンチでめくってね」
~~~
P「みんな、舌でも抜きにいったのかって、ビビったらしい」
志希「舌かー…おしい!」
~~~
志希「閻魔さまみたいに舌を抜いたわけじゃないけどね…地獄の真髄を見た気はしたよ」
リューク「全てが、書いてあったんだな…」
志希「少なくとも、彼が知ってた範囲の全てはね」
リューク「なんだよ。初めから俺ぁ、情報戦で負けてたってことかい」
志希「どこまであたしを知ってるのか、分からないから警戒はしたけどね」
~~~
リューク「一ノ瀬志希」
志希「っ」ビクッ
~~~
志希「名指しは焦ったなぁ。知られてる?って」
~~~
志希「あたしのこと知ってるの?」
リューク「アイドルってやつだろ?」
志希「………」スゥ-...ハァ-...
志希「そっか」
リューク「……最初に知った時は、他の死神の紹介で漠然とアイドルのライブってやつを見てみただけだったんだが」
志希「…それなら」ボソッ
~~~
志希「でも運良くキミは、アイドルとしてのあたししか知らなかった。それならセーフだ、って思った」
リューク「だがそれだけ知ってたらこのノートの危険性は分かるだろ。触らなきゃ所有権は移らない。なんで無視しなかった?」
志希「できないよ。知らない子に回ったら危なすぎる。あたしがここで引き受けるしかないって一瞬で思ったよ。それに」
リューク「それに…?」
志希「にゃは。そんな首かしげなくていーのに。あたしがルールを知ってるってわかった時点で"気づかれたかも"とは思ってたでしょ?」
リューク「…………」
志希「それ。ニセモノだよね」
4
~~~
リューク「お前には事務所での殺し合いを始めて貰う」
リューク「薬なんかも作れるんだろ?最適だ」
~~~
志希「キミはこの説明と矛盾を起こさないために、あるルールを書くのをやめた」
志希「"死因を書いてから人間界単位で6分40秒以内に死に至るまでの詳細を書くと、その人間の死まで物理的に可能な範囲で操ることができる。"」
志希「"死の直前の行動の中で対象者が死の直前に第三者を攻撃することは可能であり、攻撃を受ける者の死の状況をデスノートで示せば致命傷になりえる "」
志希「アイドルの殺し合いが見たいだけなら、あたしの名前を書いて、死ぬ前に凶暴性を増させる薬でも事務所に散布でもさせればよかった。キミが思いつかないはずがない」
リューク「…」
志希「思いつかなかったんじゃなくて、できなかったんだよね?それはニセモノだから」
~~~
リューク「最近は減ったが模倣犯が出たからな」
~~~
志希「キミの言う通り最近キラの模倣犯は減った…死神大王の管理がきつくなって、みんなスペアを貰えなくなった、とか?…ま、これは単なる推測だけど」
~~~
志希「にゃはは、髪の毛の後ろの方はふわってしてて触られてもあんま分かんないし好きにしていーよ」
~~~
志希「あの発言は、もしかしてキミにヒントをあげちゃったかな?ニセモノのノートを置いて、あたしがそれを見てる隙に本物で髪を撫でた」
志希「"所有権に関わらず、デスノートに一度でも触れれば誰でも、それ以降はそのデスノートに憑いている死神が見えるようになり、会話もできる"」
志希「"デスノートから切り取ったページや切れ端などでもデスノートの効果は有効"」
志希「ちっちゃーい紙でアタマを触られたくらいじゃ、あたしは気づかなかった」
リューク「…………クク、すげえ推理だ」
リューク「だがその場合、俺の目的はなんだ?」
志希「単純に、あたしを見て遊びたかった。もうノートが配れない以上派手なことはできないけど、1人を混乱させて、恐怖させて、絶望させて遊ぶなら、このやり方で十分だからねー」
志希「あたしが安楽死希望者を殺すのを止めたのも、あたしのはじめての"殺人"を仲間相手に取っておいて、もっと良い表情でも楽しもうと思ったんじゃな~い?」
リューク「……筋は通ってるが、根拠がなさすぎるぜ。科学者ってのがそれでいいのか?」
志希「そろそろ見苦しいよ?それに、証拠ならあるんだ」
~~~
志希「まずは記念に写真とらせてー」カメラカマエル
リューク「いわゆる自撮り、じゃなくていいのか?」
志希「……被験体は単品で撮らなきゃ」スッスッ
志希「……あれー写らない」スッスッスッ
~~~
志希「キミの方には決して向けなかったケータイであの時、LiPPSとプロデューサーで作ったグループにラインしてたんだよ」
志希「"緊急!8時過ぎたら1人一言ずつラインして!必ず1人一言だけ!絶対!"って」
リューク「……緊急、か。その話は覚えてるぜ」
~~~
CuP「呼び出すときに"緊急"って使わなくなったのは偉いな」
周子「ほんとに危ない時だけにしろ!って珍しくガチ説教やったもんね」
奏「そういうのはちゃんと守るのね」
~~~
志希「最近いい子にしててよかった~」ニャハ
志希「あの撮影の時点で既に、ノートがニセモノだって可能性はかなり本気で検討してた。その場合キミがハッタリで仲間を殺したふりをするだろうってことも」
リューク「それで、先回りの安否確認か。でも俺はお前のスマホを壊した気がするぜ?」
志希「自分が言ったこと、忘れてない?」
~~~
リューク「まあ見張ってるからそんなにピリピリするこたぁないしお前が取り出さなきゃコレも見逃してたけどな」
~~~
志希「あたしが言えた話じゃないけどねー、そのめんどくさがりが命取りだったよ?」
リューク「…こいつは定番の死神ジョークだが、命はもうないぜ?」
志希「…………つまんなーい」ニャハ
志希「…でね?」
~~~
CuP「あとそういや志希、休憩室にiPod忘れてたぞ。"大事"なんだろ?」
志希「もー!キミはいっつも…」
~~~
志希「これも、聞いてたはずでしょ。あのiPodはねー、音楽聴く他に…ゆーのは恥ずかしいんだけど…」
志希「LiPPSのラインだけ登録してあって、通知も入れてるんだ。いつでもお喋りできるようにね」
志希「だから、"大事"…もー、あの人はいっつもからかうからグループから外してやろうかと思うけどさー」
リューク「そのポケットの中に、入れてるのか」
志希「そーそー。それで、時間を稼ぎながらバイブを待ってたの。このiPodなら、ほかのラインと混ざることはないし、みんなも緊急!は守ってくれし…確実だからね」
~~~
リューク「俺はお前と仲が良さそうなやつから殺していく。飽きっぽいからしばらくしたらやめるさ」
志希「………」ブルッ
リューク「信じるなら、自分で始めた方がマシな筈だ」
志希「…………」ブルルッ
リューク「判断が遅いな」
志希「……………」ブルブルッ
~~~
志希「これで、4。ここまではスムーズだった」
リューク「……ノートを燃やそうとしたりだとか、あのくだらない時間稼ぎは5人目待ちか」
志希「確証がないと、動けなかったからね~、さすがに」
リューク「そこで渋谷凛の殺害宣言。渋谷凛は連絡の範囲外だから焦った」
志希「そ。あれはマジ焦りだったよ。なんだかんだノートの真偽はまだわかんなかったから」
~~~
リューク「渋谷凛」サラッ
志希「それはっーーーー!!!」ハッ
~~~
志希「そしてそのあとも連絡は来なくて、諦めかけた」
志希「完全勝利は、諦めかけた」ニャハ
リューク「…ムカつく女だぜ。4/5無事だから大方裏は取れた。それで行く。そういうつもりだったってことか」
~~~
志希「………もう、無理かなぁ、これは」
~~~
志希「そー。でも5回目の鐘は、ちゃんと鳴った」
~~~
リューク「5秒」
志希「………」
リューク「4」
リューク「3」
リューク「2」
志希「…………っ」ブルルルルッ
~~~
志希「あとは、待つだけだった。キミが、LiPPSのメンバーかプロデューサーを選ぶのを」
~~~
志希「………………わかった」
志希「殺すよ」
志希「って言いたいけど」
志希(………やっぱり)ギュッ
~~~
志希「こわかったよ、それでも。キミがまたグループ以外の人を指名したら、確証が得られないまま被害リスクだけがあがってく」
リューク「……………だが俺は最悪のチョイスをした」
~~~
リューク「宮本フレデリカを殺す」サラッ
志希「!」
志希「………そっか」
志希「………………………………………………そっか。フレちゃんか」フゥ...
~~~
志希「あの瞬間にあたしの勝ちはほとんど決まった」
~~~
志希「はは、はははっ」
志希「あはははははははははっ」
志希「………………………よかったよ、"フレちゃんを殺してくれて"」ニィ...
志希「これでもう、結末は決まったから」
~~~
リューク「……あそこでお前の言ったことは正しかったってわけだ」
志希「……まだ暫定の正解、だけどね。科学者は証明までしてはじめて眠れる生き物だからさ…」
志希「ノートの所有権を放棄すれば」
リューク「ああ」
志希「これがニセモノだった場合、当然何も起こらない。切れ端で撫でられてキミが見えるようになっただけのあたしには、そのままキミが見える」
リューク「間違いないぜ」
志希「"地上に落ちたノートは最初に拾った者の所有物となる"」
リューク「"デスノートを所有していた者が全てのノートの所有権を放棄するとデスノート自体に関する記憶を失う"」
志希「つまりこれが本物だったら、放棄を宣言した時点でキミは消える」
リューク「ああ」
志希「効果は本物で、凛ちゃんにもフレちゃんにも、もう会えない」
志希「……」
志希「………あたしは、デスノートを放棄するよ」
志希「……」
志希「…………」
志希「………………ま、当たり前か」
リューク「…お前の勝ちだよ、一ノ瀬志希」
志希「よか、っ、たぁ」フラッ
リューク「お、おい!大丈夫か?」
志希「あたしとお友達を使って遊ぼうとしてたヤツに言われたくないなぁ」ジト-
志希「ま、大丈夫」トサッ
志希「さすがに、ちょっと張り詰めてたのが終わって、力が抜けただけだから」
リューク「…そぉか」
志希「ねぇ。あたしが死神の彼を殺した話をしたときにキミが言ったこと、覚えてる?」
リューク「あぁ?」
~~~
リューク「さすがに人を殺したことはないか?」
志希「……まあ、似たのならあるよ」
リューク「あぁ、科学者、だもんな。猿とかか」
志希「ん…」
~~~
志希「"死神"ってつもりでボカしたのに、"猿"だなんて言われて、びっくりしちゃったよ」ニャハ
志希「彼はそーゆー感じじゃなかったから流したけど、半分は当たってたねー」
志希「キミの言った通り、シキちゃんの勝ち!それも、完膚なきまでの圧勝!」
志希「キミの脳ミソは、自称の通り、お猿さん並みだったよ」ニャハハ
リューク「ムカつくガキだぜ」
志希「にゃは」
リューク「……ちっ」
志希「それで?どうする?」
リューク「は?」
志希「あたしのこと、殺してく?」
志希「渡したそれがニセモノだっただけで、本物持ち歩いてるでしょ?」
リューク「………」
志希「あたしは試合に勝った。勝負の勝ちは譲ってあげてもいーよ」
リューク「………………しねぇよ」
リューク「退屈はしのげたからな」
志希「おっ、セーフ…」ニャハ
リューク「オリジナルのキラは賢いパートナーだった。仲も悪くはなかった」
リューク「だが俺と戦おうとはしなかった。挑んできた人間は初めてだったんだ」
リューク「面白かったぜ」
リューク「じゃぁ……っとその前に」
志希「?」
リューク「せっかく下に降りてきたんだ。リンゴを食って帰りたい。好物なんだ」
志希「…ありゃ」
リューク「?」
志希「これは、本当に偶然。こんなことってあるんだにゃー」テクテク
リューク「なんだぁ…俺が割ったフラスコの予備?」
志希「うん。あれは時間稼ぎだったし、本当に燃やす気はなかったから中身はテキトーで安全なヤツなんだ」
~~~
リューク「ビンを割って調合を妨害して、危険な中身は被らないように…なんて風にな」
~~~
志希「瓶を割られて、危険なはずの液体がばしゃーってかかったあたしが無事。おかしいって思わなかった?」
リューク「…言われてみりゃな」
志希「にゃは。で、これは言った通り偶然なんだけど、フェイクの中身はリンゴジュースだったんだー…あたし、普段からフラスコに物入れて飲む癖あるからさ」
訂正
62
ふたつめの~~~の下、ひとつ改行
リューク「……」グビッ
リューク「………ありがとよ」
志希「ど?まあ、コンビニのだけど」
リューク「当然食感はねえが、こういうのも悪くねぇな」
志希「まあ、悪くないかな、って?」
リューク「?」
志希「なんでもなーい」
リューク(それにしてもとんでもねぇ女だったな)
~~~
志希「…じゃ、順番に話そっか。キミの見落としたもの。そして、キミが負けた理由を」
志希「あたしの友達を弄んだ分。キミの間抜けさを徹底的に教えてあげる」
~~~
リューク(本当に宣言通り、チマチマ会話を引用しながら反撃しやがって)
志希「もーいく?」
リューク「ああ、長居しても悪いしよ」バサッ
志希「おー、羽!」
リューク「あと、壊したスマホ代は緑の服の事務員から取っとけ。ロビーの脇のテーブルの三段目。金の入った隠し扉をがある。帰りに壊しといてやるから朝イチでな」
志希「にゃは。悪魔も死神には勝てない、ってね…まあ、ちひろさんに悪いから貰うかは要検討~」
リューク「そうか。ま、そういうわけで…」
リューク「お別れだ」バサッ
リューク(敗北。それも完全に。……こんな気分になったのは初めてだ)
リューク(一ノ瀬志希…………覚えたぜ)
リューク(ま、しばらくは上から覗くだけで勘弁してやるか)クク
リューク「やっぱり人間って、面白!!」
5
志希「かくにーん、フレちゃん無事だよね?」デンワゴシ
フレデリカ「うんうん。シキちゃんから緊急メール来たの見たときは、なにこれ!ってびっくりしちゃったけど!」
志希「にゃはは、あれは解決したからへーきー。でもごめん、ちょっと他にもかけないとだから、またねー!」
フレデリカ「あ、うん。またねー!」ガチャ
志希「よしっと。お次はー…」ピピピ
志希「いちおーかくにーん。凛ちゃん、生きてるよね?」デンワゴシ
凛「志希?生きてるよ、さすがに。マストレさんのレッスンがキツすぎて夜ごはんの前に寝ちゃったけどね」
志希「そーいえば夕方にマストレレッスンって言ってたねー」
凛「お母さんも部屋に呼びに来てびっくりしてたみたい。あんまりお昼寝とか、する方じゃないし」
志希「うんうん」
凛「それで、それだけ?…いや、志希と話すのは楽しいし、嫌ってわけじゃないんだけどさ」
志希「んー、まあ、主には?」
凛「そっか」
志希「あ、でも、一個。英語の続きで質問しちゃおっかな」
志希「凛ちゃんなら、デスノートって、何て訳す?」
凛「ノートはNotebook…逆にNoteはメモとか符丁。ちゃんと復習したからひっかからないよ」
凛「だからデスノートなら……死の符丁…死の調べ、かな?」
志希(わお、ちゅーにびょー)
志希「……っと、死の調べかぁ」
凛「何その間。失礼なこと考えてたでしょ?」
志希「えー?」
凛「私、先輩だよっ」
志希「にゃはは~…でも、その訳はアリかも~」ガチャ
凛「ちょっと志希?切ったの!?」ナンナノ!
志希「まあ、あたしの聴いた死の調べは、あたしの持ち歌だったんだけどねー…」
リューク「ただいまーっと」バサッ
リューク「マーイスィクレオーデットーレ♪」
リューク「じきに君はfall in loveの兆しみせる♪」
リューク「……こりゃ、あいつの為にノートは使わない方がいいかぁ?」
リューク「……………なんてな、クク」
おわり
ありがとうございました。 ?
志希にゃんは人間関係ではふと脆さも見せるけど、真っ向勝負ならデスノート世界でもガチれそうだな、ということで書いてみました。??
次は凛ちゃんがチョコレート工場送りになる話でも書くかもしれません。
?ではまた。
同じ世界線だと言い張れなくはない過去作
渋谷凛「みくが犬を飼ってた」 前川みく「ちょっと待つにゃ」
渋谷凛「みくが犬を飼ってた」 前川みく「ちょっと待つにゃ」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1548078851/)
(本作が冬で、その前の前の夏くらいのお話です)
訂正
12
「とDEATHの間のスペースを5文字ぶんくらい増やす
40
「とDEATHの間のスペースを5文字ぶんくらい増やす
49
事務所に散布でもさせれば→事務所に散布させれば
訂正
70
ありがとうございました。?→ありがとうございました。
書いてみました。??→書いてみました。
?ではまた。→ではまた。
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