凛「プロデューサーに言われた合同レッスンルーム…ここだよね」
凛「よしっ」フゥ
凛「おはようございます」ガチャ
美嘉「!」
ルキトレ「おはようございます!……渋谷凛ちゃんですね」
凛「はい」
ルキトレ「うん。じゃあ、今日から20人のクラスで10組のペアになってレッスンしてもらうんだけど、凛ちゃんはこの美嘉ちゃんとペアでお願い」
美嘉「えっ」
凛「えっ」
凛・美嘉(………えっと、つまりこの…)
凛(ギャルな先輩と?)
美嘉(不良な後輩と?)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1551710449
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
モバマスを基本に、一部デレステを参考にしたオリジナルの世界線です。
今回は独自設定が特に多め。
事務所が小さく、今のところニュージェネとみくだけがいる設定。
?拙いですが宜しくお願いします。
訂正
2
?拙いですが→拙いですが
1
ギャルと不良と自己紹介
ルキトレ「じゃ、レッスンまでまだ少しあるから2人でお話でも。わたしはちょっと向こうの子たちを見てきますから!」シュタッ
~~~
凛(…って言われちゃったけど)
凛(まずは自己紹介、だよね)
凛(……やっぱり後輩の私からしたほうがいいのかな)
凛「……あのさ」
凛(じゃないでしょ!!何やってるの私…)
美嘉「!なに?」ピクッ
凛(ほらぁ…ドン引きされてるよ……初対面の先輩に「あのさ」はおかしいじゃん!!)
凛(プロデューサーとの時で反省したはずなのに……何か続けなきゃ)
凛「…渋谷凛」キリッ
美嘉「えっ?」
凛「……渋谷凛。私の名前」
美嘉「あ、うん。…ア、アタシは城ヶ崎美嘉……だよ…」
凛(だから!!!おかしいでしょ!!なんでいきなりフルネーム言って決め顔しちゃったの私!)
凛(完全に顔が引きつってるもん……家でどんな酷い教育されてるのか疑われるよ…お父さんもお母さんもちゃんと育ててくれてるのに)
凛(…少しでも良い印象あたえて挽回しなきゃ)
凛(なら、笑顔で挨拶して…)
凛「………よろしくね?」コワイカオ
凛(あ)
凛(忘れてた、私おもしろくないときに無理に笑顔作るの苦手だった)
凛(…………もうダメだぁ)
美嘉(なに、なになになに「あのさ」って)
美嘉(見かけで判断しちゃダメかなって思ったけど、マジで不良なのかな?)ドキドキ
美嘉(いきなりフルネーム名乗るのとかも、その世界だと常識??)グルグル
美嘉(なら名乗り返したらまずかったりして。でも礼儀として………)アワワワワ
美嘉(莉嘉ーー!!助けてアタシの頭ん中の莉嘉ー!!アタシどうしたらいいの!??)
~~~
莉嘉「んーー。恋バナとか、してみればいいんじゃないかな☆」
~~~
美嘉(莉嘉!???)
美嘉「……ねぇ、凛」
凛「………な、なに?」
美嘉「…………えっと、カレシとか、いる?」
凛「えっ」
凛・美嘉(待って待って待ってなに言ってるの)
美嘉(アタシなに口走った!?もう莉嘉!!お姉ちゃん絶対変な人だと思われたよ!?)
凛(この人急にどうしたの!?…というか自分のことでいっぱいで忘れてたけどすごいギャルじゃん……って、この人読モの城ヶ崎美嘉?だよね?)
凛(…よく知らずに判断するのはあれだけどあんな質問してきたしやっぱり……)
凛「美嘉みたいなタイプは男の人とか取っ替え引っ替えしてるかな?」ボソッ
美嘉「!???………そ、そりゃね!カリスマギャルだし!?今月だけで8人彼氏代えたし!?」
凛・美嘉(ああああ)
凛(いつのまにか声出てた!?どうしよう、超失礼なこと言っちゃった…)
美嘉(何なの急にこの子…っていうかアタシなに言っちゃってんの!??)
ルキトレ「はい!皆さん、おしゃべりはそこまで!ペアでのレッスンを始めますよ!」
凛・美嘉「………」
凛・美嘉(……………ヤバいでしょ)
2
ギャルと不良のダンス
凛(あれから3日)
凛(…実はペアは恒常的なものじゃなかったらしくて、美嘉とはその後一度も組んでない)
女子A「りんちゃーん!お昼!」
凛「あ、うん。いま行く」
凛(人間、一回失敗すると学習する。私は美嘉とのコミュニケーションでトチったあと家に帰って猛反省して)
凛(……あとハナコ相手に自己紹介の練習したり…まあ、それはどうでもいいでしょ…)
凛「ごめん、おまたせ」
女子A「平気、今来たとこ」ヒクイコエ
凛「なに、それ?」
女子A「待ち合わせで30分待った彼氏」
凛「…私は3分しか待たせてないけどね」
凛(こうやって友達も作れた。よく考えるとクラスでも事務所でも、ちょっと初手がアレなだけで、しばらくすればみんなと仲良くなれてたし、友達ができないわけじゃないからね)
凛(…けど3人しかいなかった事務所とか毎日顔を出すクラスと違って、美嘉とは"やり直し"の機会が持ててない。なにか、きっかけがあると良いけど)
美嘉「ボーカルレッスンはやっぱり難しいなぁ」ク-ルダウン シナガラ
少女B「えー?美嘉ふつうにカンペキじゃない?」
美嘉「んー…最近自主トレはダンスばっかりで、歌い込めてないからさ…」
少女B「まあ、凛ちゃんとか、何人か才能!って感じの子もいるからねぇ…」
美嘉「うん……凛、ねー…」
美嘉(凛とはあれ以来話してない。別に深刻にトラブってるわけじゃなくて、何となくお互い尻込みして、別の子とばっかりペアを組むから)
美嘉(よく見てると凛は全然不良じゃなさそうだし、ならその制服の着方は何なのって思うけど、仲良くできないタイプじゃなさそうなんだよね)
美嘉(………きっかけがあれば話せると思うし、話したら仲良くなれる気もする。でも話しかけ方がなぁ…)
美嘉(アタシってこんなコミュ障だっけ)
少女B「で、午後ダンスだけどお昼どうする?」
美嘉「一応ゼリーだけにしちゃおっかなアタシは」
少女B「さすがのプロ意識だ」
美嘉「気分の問題だけだよ」
少女B「そう?じゃあ私はあっちの子らとご飯行ってきちゃうね」バイバイ
美嘉「ん」バイバイ
美嘉(……きっかけ、かぁ)
ルキトレ「それじゃあ、先週までで覚えたダンスの通しを1人ずつやってもらいます!まずは凛ちゃん」
凛「はい」スッ
音楽「3…2…1…ヴァイ!」
凛(はじまる!)タンッ
凛(運動は苦手じゃない…けど、ダンスってすごく難しく感じる…)トッ
凛(家で何回も練習したのに、思い通りにいかない…スタミナもまだ足りない…)クルッ
凛(でも…出来るだけのことを)ググッ
ルキトレ「そこまで!」
凛「…はぁ…はぁ…」
ルキトレ「2番はもう1人入ってもらって、ペアでの動きを確認します。希望者は?」
美嘉「!」
美嘉(なんだ…)
美嘉(めちゃくちゃすぐ来るじゃん、きっかけ★)
美嘉「……アタシ、やってもいいですか」
凛(…美嘉)ジッ
美嘉(凛。一緒に踊れば仲良し…なんてタンジュンすぎるかな?)ニコッ
ルキトレ「音楽行きます」スリ- トゥ- ワン…
~~~
ベテトレ「それで?随分声が弾んでいるようだが」デンワゴシ
ルキトレ「それがね、お姉ちゃん。わたし、すっごいアイドルのコンビの卵、見つけちゃったかもしれない」
3
ギャルと不良が優等生
少女B「それで、やっぱりあの日以来凛ちゃんと仲良しなんだ」
美嘉「まあ、一緒の日にレッスン入ることはそんなに多くないけどね。ぎこちなさはなくなったかな★」
少女B「たしかに美嘉あんまり来ないねー」
美嘉「読モだからねアタシは。アイドルの子たちみたいには通いつめないよ。一応芸の幅を広げるためにやってるけど、ダンスとかボーカルは特にいつ使うかも分かんないしさ」
少女B「事務所から行けって言われてるから来てる感じ?」
美嘉「いや、アタシ自身ここで鍛えること自体はけっこう意味があると思ってやってるよ」
少女B「ま、だろうね。言ってみただけだよ。だって適当な気持ちならダンスの前みんなとのご飯断ってゼリー食べてたりしないだろし」
美嘉「ゼリーは本当にノリの問題だから…ってごめん、行かないと」
少女B「どこ?」
美嘉「…ちょっとね」
~~~
凛「…あ、美嘉」
美嘉「ん、おまたせ」
凛「大丈夫、今来たとこ」ヒクイコエ
美嘉「………なにそれ」
凛「……30分前に来た彼氏ごっこ」
美嘉「は?」
凛「……わすれて」
美嘉「………やっぱり凛、変な子でしょ」
凛「やっぱりってなに。自己紹介のはお互い様だし今のはわすれて、って。…もう。ほら、勉強するよ」
美嘉「そうだった」カバン アケル
凛「私は待ってる間の続きで古文やってるから。分かんないところあったら訊くかも」
美嘉「はーい」
~~~
美嘉「そこ、流れてるけど係り結びだよ」
凛「え」
美嘉「ここ」ユビサシ
凛「あ…ありがと」
~~~
美嘉「ねー、アタシ先輩だけど、質問してもいい?」
凛「そんなのは気にしないでいいけど、答えられるかな」
美嘉「数学できるっしょ?3次関数の問題なんだけど」
凛「んー……あー、それ、まず接線出さなくても解けない?」
美嘉「えっ、あ……あー」
~~~
少女C「なにあれ…あの人らガリ勉なの?優等生なの?」
少女A「私は凛ちゃんの方しか知らないけど、まあ、真面目だよね」
少女C「……意外」
少女A「…ほんとにね」
4
ギャルと不良のお弁当
凛「美嘉、今日はゼリーじゃないんだ」
美嘉「凛にまで言われるくらいアタシゼリーばっかかな」
凛「いや、Bに聞いた。美嘉はゼリーばっかりだって」
美嘉「あれ、仲良かったっけ?」
凛「最近話すようになったんだ」
美嘉「なんだ、人間関係平気そうで安心した」ニヤ
凛「だから、自己紹介は、お互い様だって!」
少女B「まーたイチャイチャしてる。最近ほんとなかいいねー。横いい?」スイッ
美嘉「どーぞ。イチャイチャしてないけど」
凛「みんなで食べよっか。イチャイチャしてないけど」
少女B「…そういうとこだよ」
少女B「それで?今日はお弁当なんだ」
美嘉「うん。莉嘉…あ、妹のお弁当、たまにパパとママが忙しいとアタシが作るから」
凛「その日は自分のもってこと?」
美嘉「そ。なんか作ってると自分でも食べてみたくなっちゃってさ」
少女B「女子力高いなぁ…めっちゃ色かわいいし」
凛「女の子のお弁当、って感じだよね。莉嘉ちゃんも学校で羨ましがられるでしょこれ」
美嘉「そうかな?だと嬉しいケド」
~~~
少女A「美嘉ちゃんがパパって言うの、響きがヤバいね。犯罪っぽいね」
少女C「ヤバいのはあんたの頭だよ」
少女A「凛ちゃんにもパパって言ってみて欲しい。制服のときに」
少女C「ほんとにヤバいよ。ていうかそんなキャラじゃなかったでしょ」
少女A「りんちゃーん!路線の方が良かった?」
凛「どっちでもいいけど、普通に聞こえてるからね」スコシ ハナレタ トコロカラ
少女B「でも勝手なイメージだと美嘉って、見た目に反してもっと、栄養!シンプル!お母さん!みたいなお弁当作るイメージあったんだけど」
美嘉「あはは…当たってるよ。なにも考えずに作るとそうなっちゃう…けど、莉嘉が学校でみんなと食べるからちょっとビジュアルも派手な方がいいかなって」
少女B「わー。いいお姉ちゃんだなー」
美嘉「だから凛にさっき莉嘉が喜びそうって言われて、けっこう嬉しかったり★」
凛「…正直な感想だよ」
少女A「また良い雰囲気になってるところあれだけど、美嘉ちゃん」ズイッ
美嘉「何?…あ、変なこと言わせるのはナシだからね?」
少女A「いや、それもいいけどちがくて、妹ちゃんの写真とかないかなーって」
美嘉「この流れで見せると思った?」
少女B「……」ヒョイパクッ
美嘉「あんたはこっそり盗み食いしない!」
凛「ふふっ」
凛・美嘉(なんだかんだここも馴染めてきたなぁ)
凛(…美嘉のおかげかも)
美嘉(…凛のおかげかも)
5
ギャルと不良と保健室
美嘉「…失礼します」
男「おお、美嘉くん。すまないね、急に呼びつけて。そんなに固くならないで欲しい」
美嘉「はい」
美嘉(って言ってもアナタうちの事務所の社長でしょ。そりゃ緊張するって…)
男「では…お互い無駄な時間は割きたくないだろうから、要件を単刀直入に言おう」
美嘉(クビ?クビなのアタシ…でもこの前の雑誌も評判良かったしその前のも…)
男「今通っている養成所、もうやめてもらってかまわないと思っている」
美嘉(ほら!やめてもらって………って、養成所!?)
美嘉(……養成所を、やめる…?)
~~~
ルキトレ「それじゃあ、月末のテストに向けて、ダンスの最終調整をしましょう」
ルキトレ「まずは美嘉ちゃん。美嘉ちゃんはお手本のつもりで頑張ってください!」
美嘉「はい!」
美嘉(アタシが、お手本か)
美嘉(…やめるかもしれないアタシが…)
ルキトレ「音楽行きます」
美嘉(今までも、凛たちといるのが楽しかったのもあって通い続けてたけど…たしかに最低限の歌や踊りだけ芸として身についたら、それ以上はモデルの仕事にはいらない)
美嘉(お金を出すのは構わないから続けたければ続けろ、とは言われた……でも…)
音楽「3…2…1…ヴァイ!」
美嘉(!いまはダンスに集中しなきゃ!)
美嘉「あっ」グキッ
~~~
美嘉「………って理由で集中できなくて」
凛「…そっか。話してくれてありがと」
美嘉「手当てしてもらったんだから、正直に言うのは当たり前だよ。…それより、保健室まで付いてきてくれてありがとね」
美嘉「…それと、凛のレッスンの時間、減らしちゃってゴメン…」
凛「……………美嘉はやめるの?」
美嘉「え?」
凛「いま、混乱してるんだよね。私はアイドルになるときもスカウトについて行っただけだし、自分でなにかをちゃんと決断したことなんてないから分かんないけど…自分がいきなりそんなこと言われたら、集中できないだろうなって思う」
美嘉「……うん」
凛「でも、結局、2つに1つしかないんでしょ?」
美嘉「………うん」
凛「私にできるのはこうやって医務員さんが帰ってくるまでルキトレさんに言われたやり方で氷を当てることだけ」
美嘉「…分かってる。アタシが決めること………でも、何でだろ」
美嘉「……………こんなに切実に悩む予定、なかったんだけどなぁ」
美嘉(普通にカリキュラムをこなして、普通にダンスと歌を最低限身につけて、普通にスパッと卒業する。別にドライってことじゃなくて、読モのやり方として、ほんとにチョー当たり前のコース)
医務員「遅くなった。他のコースの子に急に呼ばれてね。…きみ、ありがとう。氷はもう大丈夫。戻っていいよ」
凛「………はい」
美嘉(………ほんと、なんでこんな悩んでんだろ)
6
不良とギャルが道端で
凛(あれから、結局美嘉は養成所をやめた)
凛(ごく、当たり前に。となりのクラスの読モの人も一昨日やめたし、うちのクラスに昨日来た子も来月にはやめる。ルキトレさんはモデルの子用の短期コースの新設を検討してる)
凛(2週間たってみて、私も美嘉もその場の雰囲気に流されてお悩みごっこをしてたのかなとさえ思う)
凛(それくらい美嘉の卒業は読モの子としては普通のことだったし、むしろ続けるって言ってたらそっちの方がおかしかったはずだ)
凛(私は……まあ、レッスンルームに友達が1人減って、そりゃ寂しい。けどラインはできるしインスタも繋がってる…それに)
美嘉「凛?わ、すごい偶然」
凛「2週間ぶり。美嘉もこのへんで買い物するんだ」
凛(こうやってたまに会ったりもするしね)
~~~
凛「…それで、美嘉がやめた日に言ったこと、考えてくれた?」
美嘉「ショッピング中だから油断してた。その話、まだ覚えてたんだ」
凛「そりゃね。私は美嘉とアイドルできたら楽しそうだなって思うし。プロデューサーも有望な子を見つけたら自分たちですかうとしていいぞって言ってたしさ」
~~~
美嘉「じゃね。ま、アタシはここやめるけど、他で会って遊ぼうよ」
凛「…うん。じゃ…………あ」
美嘉「ん?どーかした?」
凛「ねぇ、美嘉。もし興味があったらでいいんだけどさ」
凛「アイドル、やってみない?」
~~~
美嘉「あのとき言ったよね?凛がアタシにアイドルの才能を見出してくれたみたいに、アタシも凛にモデルの素質を感じてるんだ」
凛「だからスカウトするなら逆に、まずは私が読モをやってみろ、でしょ?」
美嘉「そ」
凛「ふふっ」カミピラ
凛「事務所の許可、もらってきちゃった」
美嘉「えー……うっそ……」
凛「これは個人的にも良い経験になるかもって思ってることだから、私がモデルやったからってその後美嘉にアイドルを強制したりなんてしないよ、もちろん」
美嘉「うん…いや、そうじゃなくて」
美嘉「あれ、冗談じゃなかったの?」
凛「?」キョトン
美嘉「…友達だからじゃなくて?離れるのがさびしいからとか。有望な子を見つけたら………って、ほんとにアタシのこと見てそう思ってる?」
凛「うん」
美嘉「………根拠は?」
凛「そうだなぁ……」
7
不良とギャルは、アイドル
~~~
凛「ティンときたから、かな」
~~~
美嘉「もーーなんなの!?なんなのあれは!」
美嘉「本気なのかおちょくってるのか…」
美嘉「っていうかほんと、ティンときたってなに???下ネタ?……え、言ってて気づいちゃった…もしかして下ネタ!???」カァァァ
美嘉「不良だ!やっぱり凛、不良だぁ!」バタバタ
莉嘉「お姉ちゃんうるさーい!!」バタ---ン
美嘉「…あ、莉嘉」ピタッ
美嘉「……えと、ゴメン」
莉嘉「………」
莉嘉「……どしたの?雰囲気へんだよ?なんかあった?」
美嘉「…………あー。…えっと。……莉嘉、あのね?」
未央「それで、じゃあ美嘉ねぇももしかしたらアイドルになってくれるかもしれないんだ」
凛「うん…まあ、その日からまだ話してないし、分かんないけどね。美嘉は読モとしても順風満帆だしさ」
少女C「その時は街中で会ったんだよね?どうだった?美嘉ちゃん、やっぱり私服オシャレだった?」
凛「うん。すごかった。私は乗り換えのついでに買い物してたから無意識だったけど、そういえば渋谷とか表参道って"そういう"街だったな、って」
未央「昔の不良みたいなカッコで歩いてごめんなさい、って?」
少女A「あはは」
凛「どういう意味!?……もう!」
凛「…っていうか未央はほんとにさすがだね。一回プロデューサーといっしょに私の迎えについて来ただけなのに、もうみんな友達になってる」
少女B「未央は、なんか話しやすいからねぇ」
少女C「…それにしても、美嘉ちゃんがアイドルかぁ。実現したら同世代の強力なライバルになるよね」
~~~
美嘉「クシュン!」
美嘉「……花粉症?って時期じゃないよね…気をつけなきゃ。鼻すすって現れたら第一印象最悪っしょ…」
~~~
凛・未央「ただいまー」
卯月「おかえりなさい!凛ちゃん、未央ちゃん」
P「おかえり」
ちひろ「おかえりなさい」
美嘉「おかえりー」
凛・未央「!?」
凛「美嘉!?」
未央「美嘉ねぇ!?」
美嘉「…やっほ、凛……と、本田未央ちゃん、かな?」
未央「わー!美嘉ねぇに名前覚えられてる!!名簿見たのかな?」
美嘉「うん。……ね、その美嘉ねぇって…」
未央「いっつも雑誌とか読んでてファンなんだ!」
美嘉「そっか。嬉しいな★……でも、アタシ、妹とも両親とも相談して、自分でもいっぱい考えて……今日からは新米アイドルだから。1番の後輩として、凛や未央たちに追いつけるように頑張るよ」
美嘉(莉嘉と話してて分かった。アタシがあの養成所をやめるときにあんなに悩んだのは、アイドルの世界と繋がってたかったから…アイドルに興味があったからなんだと思う)
美嘉(だからここでアイドルとして頑張って、自分の気持ちを見極めたい)
未央「おー。そういうことなら本田センパイ、がんばります!」
卯月「未央ちゃん!それ私の芸風…」
凛「卯月はその感じでいいの……」
ちひろ「ふふっ。これは…」
ちひろ「不良な先輩と、ギャルな後輩と……ですね」
おわり
ありがとうございました。
今回は今までで一番一作の中で長い時間軸を動かしてみましたが、テンポ感がどうも難しく至らないところが多かったように思います。
(凛ちゃんの読モの件は別にまたやるつもりです。)
次は美希が千早に催眠術を使う話でも書くかもしれません。
ではまた。
同じ世界線の過去作
凛「チョコを試食する係」
凛「チョコを試食する係」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1549892060/)
(本作終わりの何ヶ月か後のお話です)
訂正
20
冒頭の
~~~
は、なしで。
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