モバP「小梅と鬼ごっこ」 (85)


大遅刻ですが小梅の誕生日ssです。

あと、いろいろなホラー作品のオマージュが含まれています。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1554208218

P「はぁ…はぁ…! は、早く何処かの部屋に隠れないと…っ!」

ガチャガチャガチャ!!

P「くそっ! こっちのドアにも鍵がかかっt」

ふふふ…

P「!?」

1つ2つ…小梅がやってくる…

P(き、気づかれた…っ!)

3つ4つ…ドアに鍵かけて…

P(ヤバいヤバいヤバいマジでヤバいって…っ!)

5つ6つ…十字架を握りしめて…

P(こんな調子じゃ命がいくつあってもたr)ガチャ

P「よし! こっちのドアが開いた!」

バタン!!

P「はぁ…はぁ…!」

7つ8つ…今夜は夜更かし…

P(こ、このまま通り過ぎるまで息を潜めよう…)

P「……」

???「そんなに慌ててどうしたんですかぁ? プロデューサーさん」

P「うわぁぁぁぁ!!」

幸子「ひぃ!?」

P「なっ! 幸子!? お、お前どうして事務所にいるんだよ!」

幸子「どどどどどうしてって…!」

幸子「フ、フフーン! ボクがアイドル事務所にいる理由なんて決まっているじゃないですか! それはこのボクがとびっきりカワイイからに決まっt」

P「バカ! 声がでかい!」ガシッ

幸子「んぅ!? んん~っ!!」ジタバタ

P「346プロは今、俺以外立ち入り禁止だろうが!」

幸子「ふぇ? どうしてですか?」

P「なんで忘れてんだよぉぉぉ! 今日は小梅の誕生日だぞ! 毎年この日は俺と小梅の二人きりで鬼ごっk」

9つ10…眠っちゃダメだよ…

P「!?」

えへへ…




プロデューサーさん…みーつけたぁ…


幸子「あれ? その声はもしかして小梅さんですか?」

P「ダメだ!!」

幸子「ひゃぅ!」ビクッ

P「今すぐそのドアから離れろ!!」

幸子「もう! さっきから何なんですかぁ! いきなり大声出して驚かさないでくださいよプロデューサーs」

ガシャーン!!

幸子「……」



幸子「へっ?」キョトン


ガシャーン!!

幸子「ひぃぃぃぃ!! お、斧…っ!?」

ガシャーン!!

幸子「あわわわわわ…!」

P「幸子!!」

ガシャーン!!

私は…悪いオオカミじゃないよぉ…

ガシャーン!!

幸子「た、助けてくだしゃい…プロデューサーs」

ガシャーン!!

幸子「ひゃぅ…!」

ガシャーン!!

だから…早く中に入れてよ…プロデューサーさぁん…



だって…私は…




小梅「お客様だよぉ…」ニヤッ



ガシャーン!!

小梅「えへへ…やっと壊れた…」

幸子「あわわわわわ…!」

小梅「って……あ、あれ…?」

P「こっちだ幸子!! 俺につかまれ!!」ガシッ

幸子「っ…!」ギュッ

小梅「幸子…ちゃん…?」

P「よし! 急いであのダクトから脱出するぞ!」

幸子「えぇぇぇ!? ま、まさかプロデューサーさんはカワイイボクをあんな狭い場所に入r」

P「文句は後で聞くからさっさと行け! ケツ持ち上げるぞ!」

幸子「ふぎゃぁぁ!/// ど、どさくさに紛れてどこ触っているんですかっ!///」ジタバタ

P「あぁこらバカ! 足で蹴るなよ!」

ギャーギャーワーワー

小梅「あっ…! プロデューサーさん待っt」



小梅「……」




小梅「まぁいいや…ふふ…」



――――――
――――
――

P「よしいいぞー。受け止めてやるからエレベーター内に降りてこーい」

幸子「ホ、ホントにちゃんと受け止めてくださいよ!」

P「わかってるって」

幸子「ホントのホントですよ!? 絶対ですからね!」

P「なにそれ? もしかしてフリなのか?」

幸子「ち、違いますよぉ!///」

P「冗談だって。いいから早く降りてこいよ。ちゃんと受け止めてやるから」

幸子「まったくもう!///」ヒョイ

P「よしっ…と」ガシッ

P「さてと。それじゃこのエレベーターを動かして下の階へ逃げるぞ」

幸子「……」

P「えっ。なにその顔」

幸子「プロデューサーさんって、ホントに事務所内の構造を知り尽くしているんですねぇ…」

P「まぁーな」

幸子「普通はエレベーターシャフトに通じる道なんて知りませんよ…」

P「何を今更。っていうか、さっきも言ったがどうしてお前がここにいるんだよ」

幸子「えっ!?」

P「俺と小梅との鬼ごっこは恒例行事だろ。死にたいのか?」

幸子「あ、いや! えーと…」

P「……」ポチ

幸子「そ、それは…ですねぇ…」

P「……」ポチポチポチ

幸子「ま、まぁ細かいことはいいじゃないですかぁ! ととととりあえず今は一秒でも早く下の階に降りる事が先です!」

P「……」

幸子「ほら何してるんですかプロデューサーさん! 早く下の階に降りないと小梅さんに見つかっちゃいまs」

P「あ、いや…そうしたいのは山々なんだが…」



P「どのボタンを押しても全く反応しない…」ポチポチ


幸子「えぇぇぇ!?」

幸子「もしかして故障ですか!?」

P「わからん…」

幸子「そんなぁ! せっかく苦労してここまで来たのに…」

P「……」

P(猛烈に嫌な予感がする…)

ガタン

幸子「あっ! 動きましたよプロデューサーさん!」

P「なっ!」

幸子「フフーン。どうやら神様ですら、このボクの可愛さに見惚れt」

P「……幸子」

幸子「えぇもちろんわかってますよぉ~プロデューサーさん! 改めてボクの可愛さに感動して言葉にならな」

P「今すぐ天井裏に戻れ…」

幸子「はい?」

P「もたもたするなっ!! ケツ持ち上げるぞ!!」グイッ

幸子「ふぎゃぁぁ!///」

幸子「ちょ、ちょっと!/// ま、またボクのお尻を勝手に触っt」

P「いーいーかーらー黙って早く天井裏に戻れ…っ!! ぐぬぬ…!」

幸子「あわわ! そ、そんな無理やり持ち上げようとしたら危ないですってばぁ! もう少し優しk」

P「そんなこと言っている場合か!! いいか!? このエレベーターは俺でも、ましてや神様が操作したわけじゃないぞ!!」

幸子「またまたぁ~。それじゃどうしてこのエレベーターは動いているんですか?」

P「いやだからそれは…っ!!」



P「下の階にいる≪誰か≫がボタンを押したってことだろうが…っ!!」


幸子「えっ…」

幸子「……」

P「……」

幸子「……」

P「……」

幸子「それって…ま、まさか…!」

P「そのまさかだよ…」

幸子「……」

P「……」






幸子「ななななにモタモタしてるんですかプロデューサーさん! 早くこのカワイイボクのお尻を持ち上げてくださいぃ…っ!!」(泣)

P「まかせろ!」

幸子「ふんっ…ぐぬぬぅ…!」

P「ぐぬぬ…!」

幸子「……や、やったぁ!」

P「よし!」

幸子「プロデューサーさんも早くこっちに!」

P「そんなこと言われなくたってわかっt」

チーン

『一階です』



小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」ガバッ


P「うわぁぁぁ!!」

小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」

P「ちょ!? い、いきなり抱きついてきたら危な」

小梅「あ゛が ぁ゛…っ!!」ガブッ

P「いてっ!?」

小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」

P「い、いたたたたっ!! ち、千切れるっ…本気で首筋を噛むのは止めr」

小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」ガブッ

P「ひぃぃぃ…っ!!」(泣)

小梅「あ゛う゛ぁ゛…っ!!」

P(ダ、ダメだ! 小梅のやつ、完全にゾンビになりきってやがる!)

幸子(プロデューサーさん…っ!)ボソッ

P(お、俺のことはいいから隠れてろ…っ!)ボソッ

小梅「あ゛ぁ゛…っ!!」

P「くそっ…!」

P(こ、こうなったら…)

小梅「あ゛が ぁ゛…っ!!」ガバッ

P「……」



P「こしょこしょ」


小梅「ふぇっ…!?///」

P「こしょこしょ」

小梅「あはは…! ま、待ってぷろでゅーさーさん…だ、だめ…っ!」

P「こしょこしょこしょ」

小梅「い、いきなりくすぐるのは…反則だよぉ…あはは…っ!///」

『ドアが閉まります。ご注意くだs』

P「今だ!」バッ

小梅「あっ! ず、ずるい…!」

バタン

――――
――

P「はぁ…はぁ…!」

P(よ、よし! あとは幸子を逃がすために早くこの場から離れないと…)

チーン

『ドアが開きます』

小梅「むぅ…///」

P「って、そんな簡単に逃げられる相手じゃないよな…」

小梅「い、いきなり…くすぐるなんて…ずるいよぉ…///」

P「ゾンビだったらくすぐり攻撃なんて効かないんじゃないか?」

小梅「……」

P「あはは」

小梅「……ふふ」ニヤッ



小梅「まぁいいや……そんなことより…プロデューサーさぁん…」



ど う し て 一 人 な の …?


P「えっ」


小梅「……」

小梅「さっきから…プロデューサーさんの姿しか…見当たらない、けど…」

P「い、いや…その…」

小梅「……」

P「あっ! も、もしかして幸子のことか!?」

小梅「……」

P「それがその…さ、幸子の奴! 逃げている途中ではぐれたみたいでさぁ! 実は俺も探していた所なんだよ!」

小梅「……」

P「そ、そもそもなんでアイツがここにいるんだって話だよなぁ! ホント参っちゃうよ! あはh」

ホ ン ト に わ か ら な い の …?

P「えっ」

小梅「……」

小梅「プロデューサーさんは…ホントに幸子ちゃんが…わからない、の…?」

P「あ、あぁ…本当だとも…」

小梅「……」

P「俺は本当に幸子の居場所なんて知らない…」

小梅「……」

P「そ、そんなことより…早くこのゲームを再開しようじゃないk」

嘘 だ ッ … !!

ガシャーン!!

P「ひぃ!?」

小梅「……」

P「お、おまっ…! い、いきなりそんな大鉈振り回したら危な」

小梅「プロデューサーさぁん…どーしてそんな嘘……つくの…?」

P「う、嘘じゃないって! 俺は本当に幸子の居場所なんk」

ガシャーン!!

P「ひぃぃぃぃ!!」

小梅「嘘つき………ふふ…ふ、ふふ…ふふふ…」ニヤッ

P(ダ、ダメだ…! 目のハイライトが完全に消失している…!)

小梅「嘘をつく…わる~い子には…オシオキしなくちゃ、だよね…」

P「ま、待ってくれ小梅!」

小梅「だーめ…」

P「頼むから少し落ち着こう! なっ!?」

小梅「もう待ったは…ない、よ……ふふ…」

P「くっ…!」

小梅「指切りげーんまん…」

P「やめ…ろぉ…」

小梅「嘘ついたーら…針千本のーます…」

P「こ、こっちへ…来るなぁ…」

小梅「……」

P「頼む…ぅ…」




ばいばい…プロデューサーさぁん…


P「もうやめてくれぇぇぇぇぇぇ…っ!!」

チーン

『ドアが開きます』

幸子「さ、さすがにもうここから脱出しても平気ですよねぇ…!」

P「あっ」

幸子「へっ?」

小梅「……」

幸子「ひぃぃぃ!?」

小梅「……」

幸子「お、おお、おおおお邪魔しましたぁ…っ!!」ポチッ

『ドアが閉まります。ご注意くだs』

小梅「……」ガシッ(ドアを掴む)

幸子「あばばばばば…っ!」

小梅「えへへ…」



小梅「もう一人…嘘をつくわる~い子…み~つけたぁ…」


幸子「ボクなんか食べてもきっと美味しくないですよぉぉぉぉ…っ!」(泣)


――――――
――――
――











ぷ……さん……て…





ぷろ……さん……お…て…


P「……」

P(うぅ…な、何だ…)

プロデューサーさん……おきて…

P(だれがが…おれを呼んでいる…?)

はやく…おきないと…



小梅「イタズラ…しちゃうよぉ…」ボソッ


P「うわぁ…っ!!///」

小梅「あ、やっと起きた…えへへ…」

P「こ、小梅!?/// お、お前いま俺の耳元で囁き」

P「――なっ!」ガタッ

小梅「ふふふ…」

P(い、椅子に縛られている!?)

小梅「そ、そんなに暴れると…隣にいる…お客様も起きちゃう、よ…」

P「えっ」チラッ

幸子「えへへぇ…ボクがカワイイのは当然のことじゃないですかぁ…」

P「……」

幸子「まったくもう…そんなこともわからないプロデューサーさんは本当にダメダメでs」

P「ふんっ!」ドガッ(頭突き)

幸子「あぅっ!」

幸子「いったたたた…」

P「起きろ。このバカ助」

幸子「もう! いきなり何するんですかプロデューサーs」

幸子「――って、あれ?」ガタッ

幸子「え、ちょ!? な、なんですかぁこの状況は…!!」

P「そいつはそこにいる鬼に聞いてくれ」

幸子「はい?」チラッ

ギュィイイイイイ!!

小梅「えへへ…」(チェーンソー装備)

幸子「ひぃぃぃ!?」

小梅「今日は…私の誕生日パーティーに来てくれて…ほんとうに…あ、ありがと…///」

小梅「えっと…そ、それでね…///」

小梅「2人のために、ね…ケーキとか七面鳥とか…いっ~ぱいごちそう用意した…から…///」

ギュィイイイイイ!!

小梅「今から切り分けてあげるね…っ!!」

ギュィイイイイイ!!

小梅「あはははははははっ…!!」

P「……」

P(チェーンソーで誕生日ケーキを切り分ける人、初めて見たわ)

~~♪ ~~♪

P「おっ?」

幸子「うぅ…どうしてボクがこんな目にぃ…」

P「幸子」

幸子「なんですかぁ…ひっぐ……っ…」

P「良いニュースと悪いニュースがあるが、どっちから聞きたい?」

幸子「良いニュースしか聞きたいないですよぉ…」

P「この≪鬼ごっこ≫の終わりが近づいている」

幸子「えっ!」

P「いま俺の携帯がバイブしている。恐らく、ちひろさんからの連絡だ。残り時間が15分を切ったら連絡してくれる約束になっているんだ」

幸子「ホ、ホントですかっ…!?」

P「あぁ」

幸子「つまり、あと15分間この悪夢を耐えきればボクたちは助かるってことですよね!?」

P「……」

幸子「……」



幸子「あ、あの…本当は聞きたくありませんが…悪いニュースの方ってぇ…」

P「……」



P「このままだと、予定より早く鬼ごっこが≪終わる≫かもしれん」ニコッ


幸子「やっぱりそんな事だろうと思いましたよぉぉぉ…っ!!」(泣)

小梅「どーしたの…」

幸子「ひぃ!?」

小梅「……」

幸子「あ、い、いやボボボクは別にプロデューサーさんと作戦を練っていたわけじゃありまs」

P「小梅。俺の携帯が鳴っている。ちひろさんからだ。電話に出させてくれ」

幸子「ちょっとぉ! ど、どーして素直に話しちゃうんですk」コソコソ

小梅「いいよ…」

幸子「いいんですか!?」

P「すまんな」

小梅「ううん…お、お仕事の電話だったら…大変だもんね…えへへ…」

P「助かるよ。携帯は背広のポケットの中にあるから」

小梅「ちょっと…待って、ね…」

P「……」

小梅「あった…!」スッ

P「それじゃスピーカーモードにして電話に出てくれないか? この状況じゃ携帯なんて持てないからな」

小梅「うん…わかった…」ピッ

『あ、もしもしお疲れ様ですプロデューサーさん』

P「お疲れ様です。ちひろさん」

『もうそろそろ終了時刻となりますが、そちらの様子はどんな感じですか?』

P「えーと。こっちは小梅に捕まってチェーンソーの餌食にされるかもしれない状況です」

『あらあら。物語もいよいよ大詰めを迎える感じですね。ふふっ』

P「まぁそんな感じです。あはh」

幸子「って、笑い事じゃないですよぉぉ…っ!」

P「あ、こらバカ!」

『えっ?』

P「いきなり大声出すなよ!」

『ど、どうかしましたかプロデューサーさん?』

P「すみませんちひろさん。幸子のバカが急に大声を出して…」

『えっ。幸子ちゃん? 幸子ちゃんがどうかしたんですか?』

P「えーとその。じ、実はちひろさんに一つ報告しておかないといけないことがありまして…」

『な、なんですかぁ…急に改まって…』

P「……」

『……』

P「幸子がいま俺の隣にいます」

『はい?』

P「まったく、いったい何処からどうやって侵入してきたのやら…」

『えっ? 今この瞬間、幸子ちゃんがプロデューサーさんの隣にいるんですか?』

P「はい。俺と一緒に捕まって仲良く椅子に縛られています」

『……』

P「……」

『いやいや。幸子ちゃんがプロデューサーさんの隣にいるわけないじゃないですかぁ~』

P(あっ。現実から目を背けやがった)

『もうプロデューサーさんってばぁ~。何の冗談ですかぁ?』

P「いや冗談じゃなくてマジな話です」

『そんなはずありません。私はダマそうとしても無駄ですよぉ?』

P「ちひろさんを騙す? あはは。俺がそんな自殺行為するわけないでしょ」

『………それ、どういう意味ですか?』

P「ひぃ!? と、と、とにかく俺の隣に幸子がいる事は事実です!」

『だーかーら。それは絶対にあり得ません。だって、幸子ちゃんなら…』




私 た ち と 一 緒 に い ま す よ ?


P「えっ」

『もうそろそろ鬼ごっこが終わる時間なので…』

P「……」

『幸子ちゃんを含め、みんな続々と事務所前に集まってお二人を迎える準備をしているんですよ』

P「い、いやいや。何を言っているんですか。変な冗談はやめてくださいよ」

『本当ですってば。幸子ちゃんならさっき輝子ちゃんと一緒にいる所をこの目ではっきりと見ました』

P「輝子と一緒に? あはは。そ、そんなわけないじゃないですかぁ。だって現に今こうして幸子は俺の隣に…」チラッ

幸子「……」



幸子「……」ニヤッ


P「えっ…」

P「……」

『あれ? もしもーし?』

P「……」

『プロデューサーさん。聞こえてまs』

P「ちひろさん…」

『あ、はい』

P「ちひろさんには…聞こえなかったんですか…?」

『えっ? 何の話ですか?』

P「幸子の声ですよ。さっき、いきなり大声を上げたじゃないですか…」

『大声?』

P「はい…」

『いきなり大声を上げたのはプロデューサーさんじゃないですか』

P「……」

『こらバカ! いきなり大声出すなよ!って。急に言い出すからビックリしましたよぉ』

P「……」


346プロは今、俺以外立ち入り禁止だろうが!

ふぇ? どうしてですか?

なんで忘れてんだよぉぉぉ!



P「うそ…だろ…」


『あっ! ちょっと待ってくださいね! 幸子ちゃーん! ちょっといいかしら?』


何を今更。っていうか、さっきも言ったがどうしてお前がここにいるんだよ

えっ!?

俺と小梅との鬼ごっこは恒例行事だろ。死にたいのか?

あ、いや! えーと…

小梅「だから…あの時、言ったのに…」

P「えっ…」

小梅「プロデューサーさんなのに…ホントにわかっていなかった、んだぁ…」

P「わかって……いない…?」


ホ ン ト に わ か ら な い の …?

えっ

プロデューサーさんは…ホントに幸子ちゃんが…




わ か ら な い の …?


P「わ、わからないって…」

小梅「ふふ…」

P「そういう意味、だったの…かっ…」

『フフーン。呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! まったくもう! プロデューサーさんってばぁ~ホントにボクのことが大好きなんd』

小梅「ごめん幸子ちゃん…いま、すっっっごく良い所だから…また後で、ね…」

『えっ! あぁちょっと! 待ってください小梅s』

ピッ

小梅「……」

P「……」

小梅「絶対に…振り向いちゃ…ダメ、だよぉ…プロデューサーさぁん…」

P「……」




ド ウ カ シ タ ン デ ス カ … プ ロ デ ュ ー サ ー サ ン …


P「……」

ハ ヤ ク … ボ ク ヲ タ ス ケ テ ク ダ サ イ ヨ …

P「小梅…」

小梅「なーにぃ…」

タ ス ケ テ … プ ロ デ ュ ー サ ー サ ン …

P「い、今すぐ…この縄を解いてくれ…」

小梅「どうしよっかなぁ…えへへ…」

タ゛ ス゛ ケ゛ テ゛ク゛ダ゛サ゛イ゛…

P「頼む…ぅ…」

ア … ア ア … ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛…

P「は、早く…ぅ…こ、この縄を…」



タ゛ ス゛ ケ゛ テ゛… プ ロ デ d f h お 8 y 7 tr ア゛ア゛… !!


P「解いてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~…っ!!」(泣)

ふ ぎ ゃ d j r f g h k @ j d fr ア゛ア゛… !!

P「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ…っ!!」

小梅「わぁぁ…! すっごい…! め、目から…血が溢れてきたぁ…!」

あ け r z d f g j h き ぷ お 8 y 7 オ゛オ゛… !!

P「助けてくれぇぇぇぇぇ…っ!!」ジタバタ

小梅「すごいすごい…! か、体がどんどん…グチャグチャ~って…!」

タ゛ ス゛ ケ゛ テ゛… プ ロ デ d f h y ぷ ts ア゛ア゛ん゛… !!

P「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ…っ!!」

小梅「わぁぁ…! か、顔もドロドロに…溶け始めてきたぁ…! み、見て見てプロデューサーs」

P「」

小梅「あっ……き、気絶しちゃってる…」

小梅「もう…すっごく盛り上がるシーン…だった、のにぃ…」

P「」

小梅「……」

P「」

小梅「えへへ…///」



小梅「いつも…一緒にいてくれて…あ、ありがとう…ござい、ます…プロデューサーさん…///」

P「」

小梅「えっ…」

小梅「……」

小梅「ふふふ…プロデューサーさんは…大丈夫、だよ…」

小梅「……」

小梅「さ、最初は私も…ホンモノの幸子ちゃんかと思って…ビックリしちゃった…」

小梅「……」

小梅「うん…! さ、最後のスプラッターシーンは…迫力満点だった、よぉ…!」

小梅「……」

小梅「うん…そだね…! 今日は…ホントに…あ、ありがと…///」




小梅「また来年も…一緒に遊ぼう、ね…えへへ…♪」



――――――
――――
――

ちひろ「もうすぐ終了時刻となりますので、修復処理班の皆さんはスタンバイの方をよろしくお願いしまーす」

ワイワイ ガヤガヤ

輝子「そ、それにしても…さっきの電話は…いったいなんだったんだろう、な…」

幸子「ホントですよ! まったくもう! わざわざこのボクを呼び出しといて!」

輝子「まぁまぁ…二人が外に出てきたら…訊いてみようじゃないか…」チラッ

小梅「……」

P「……」

輝子「おっ! う、噂をすれば…!」


ワイワイ ガヤガヤ

小梅「わぁぁ…! み、みんな…今日はホントに…ありがとう…!」

輝子「や、やぁ…小梅ちゃん…誕生日おめでとう…フヒ…」

小梅「あっ…輝子ちゃん…!」

輝子「今年も…親友との鬼ごっこは…楽しかったか…?」

小梅「うん…! すっごく楽しかったぁ…えへへ…///」

輝子「そ、それはよかった…」チラッ

P「……」

輝子「うん…? どーしたんだ…親y」

幸子「待っていましたよ! 二人とも!」

小梅「あっ…」

幸子「小梅さん! いきなり電話を切るなんて酷いじゃないですかぁ!」

小梅「えへへ…ご、ごめんね…すっごく良い所だった、から…つい…」

幸子「プロデューサーさんもプロデューサーさんですよ!」

P「……」

幸子「まったく…」

幸子「そんなにボクと電話で話がしたいのであれば、毎晩寝る前に電話でボクとお話できる権利を特別にあげてもいいでs」

P「……」グイッ

幸子「いふぇふぇふぇ…っ!」(泣)

P「……」

幸子「ちょっと!/// ボ、ボクのカワイイほっぺにいきなり何するんですかぁ!///」

P「おまえ……ほんとうに…さちこ、か…」

幸子「はい?」

P「お前は……本当に…輿水幸子、なのか…?」

幸子「フフーン。えぇそうです! ボクはこの世で一番カワイイ輿水幸子でs」

P「…っ!!」ギュッ

幸子「ふぇ!?///」

幸子「あ、あの…ちょっと…///」

P「幸子…」

幸子「ひゃい…!///」

P「お前はいつまでも…そのままでいてくれ…」ポロポロ

幸子「えっ…///」

P「頼む…ぅ…ずっと変わらず…俺の傍にいてくれぇ……うぅ…っ!」

幸子「あわわわぁ…///」

ちひろ「修復処理班の皆さーん。すみませーん。まず初めにあの人から処理しちゃってくださーい」ニコッ


ギャーギャー ワーワー

輝子「ま、まさかのプロポーズ……キタァァァァァア!!」

輝子「じゃなかった…」

輝子「小梅ちゃん…い、いったい中で…何があったんだ…?」

小梅「えへへ…えっと、ね…実は…」チラッ

P「幸子…」

幸子「はい…///」

P「念のためにもう一度確認させてくれ…」グイッ

幸子「いふぇふぇふぇ…っ!」(泣)

小梅「……」



小梅「ふふ…」ニコッ




小梅「やっぱり…ナイショ…♪」



お し ま い


以上です
最後までありがとうございました

遅くなったけど、誕生日おめでとう小梅!

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