【モバマス】彼女たちのシミとワイシャツと私戦争 (66)

・モバマスSSです
・キャラ崩壊上等のSSです、苦手な方は早く逃げてください
・よろしくお願いします

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P「今日の昼食はァ....」

P「スパゲティ~!」テッテレー

ちひろ「1人で何はしゃいでるんですか」

P「いや1人て、ちひろさんがいるじゃないですか」

ちひろ「なんでPさんのくだらないボケに付き合わなきゃいけないんですか....」

P「え、キッツ」

P「まあそんなちひろさんは置いといて」

P「俺のことは嫌いになってもこれのことは嫌いにならないでください!」バシバシ

ちひろ「これってただのパスタじゃないですか」

P「ええそうです、コンビニで買ってきた何の変哲もないただのミートスパゲティですよ」

P「でもね、俺はこれがたまらなく好きなんです」

P「子供の頃、お袋が作ってくれたミートスパゲティは....」

ちひろ「長くなります?」

P「はいはいすぐ食べますよ」

P「いただきまーす」

P「ちゅるちゅる」

P「んぁ~うめ」

ちひろ「それは良かったですね」ニッコリ

P「食べてる間は俺が黙ってるから喜んでるんでしょ」

ちひろ「あれ?口に出てましたか?」

P「顔に出てるんですよ顔に!」

P「ったく....なんでこの良さがわからないだか....」モグモグ

ピシャッ

P「あっ!」

ちひろ「?」

P「ワイシャツにソースが飛んじゃいました」アハハ

ちひろ「えー....」

ちひろ「社会人何年やってるんですか」

P「いやーすいませんほんと」

P「しかしどうすっかなぁ、この後大事な会議があるのに....」

?「話は全て聞かせてもらったよ」

P「お、お前は!」

P「渋谷の凛!?」

ちひろ「間にのを入れるとヤンキーの二つ名みたい」

ちひろ「苗字が地名だから余計に」

凛「はいこれ」スッ

P「こ、これは!?」

P「首回りや裄丈まで俺のサイズピッタリのワイシャツ!?」

凛「もしもの時のために持ってたんだ」

ちひろ「えぇ....」

P「サンキュー凛!これで大丈夫だ!」

凛「その代わり一つお願い聞いてくれる?」

P「お願い?」

凛「そのワイシャツの染み抜きを私にやらせてくれない?」

P「???」

P「それがお礼になるのか?」

凛「うん、最近染み抜きの練習をやってるんだけど」

凛「色んな材質の服で試してみたくて」

凛「ワイシャツって持ってないしやってみたいんだ」

P「はぇ~凛って結構家庭的なんだな~」

凛「....そうかな///」

P「おけおけ、そういうことならこれを凛に任せる!」

P「別に急いでないからじっくり練習してくれ!」

凛「うん、ありがとう」ニコ

P「んじゃ俺行ってくるから」

凛「いってらっしゃい」ニッコリ

凛「....」ジー

凛「....」ジー

ちひろ「そんなに見つめてどうしたの?」

凛「....いや、どうやってワイシャツを攻めようかなって」

ちひろ「本格的ですね」

ちひろ「あれ?でも凛ちゃんこの後」

ちひろ「ってもういない」

凛「....」テクテク

凛「....」テクテク

凛「(ありがとうプロデューサー)」テク

凛「(私にワイシャツを任せてくれて)」テク

凛「(これで)」テク

凛「(これで思う存分)」テク

凛「(レッスン前に解消できるよ)」テク

凛「(きっかけは些細なことだった)」

凛「(プロデューサーと一緒に行動をするうちに)」

凛「(その体臭)」

凛「(特にワキの辺りの臭いに魅せられていった)」

凛「(決して良い臭いではない)」

凛「(でも不思議とそれは私を落ち着かせるとともに)」

凛「(興奮もさせる)」

凛「(顔から離れた位置にある今でさえはっきりと感じるこの臭い)」

凛「(一刻も早く)」

凛「(これに顔を埋めて)」

凛「(そのあとは....)」

凛「(まずは袖口からかな....)」

凛「(いやあえて首周り?)」

凛「(ワキはフィニッシュだから取っておかないといけないし....)」

凛「!」

凛「(そんなことより早くこれを持ってトイレに行かないと....)」テク

凛「(レッスンまであと15分)」

凛「(早く....)」

凛「(早く!)」

卯月「凛ちゃん?」

凛「!」

凛「....う、卯月」

卯月「そんなに急いでどうしたんですか?」

卯月「?」

卯月「その右手に持ってるのって....」

凛「あー、うん、これプロデューサーのワイシャツ」

凛「さっきお昼ごはんをこぼしてシミ作っちゃったみたいでさ」

凛「そのシミ抜きを頼まれちゃったんだ」

卯月「へー、凛ちゃんってシミ抜きが得意だったんですね!知らなかったです!」

凛「ま、まあね」

凛「じゃあ私急いでこれをやらなきゃいけないから」ダッ

パシッ

凛「ちょっと卯月、いきなり腕掴んでどうしたの?」

卯月「凛ちゃんって」

卯月「このあとレッスンでしたよね?」

凛「!?」

凛「いや、それはそうなんだけど」

凛「急いでやれば間に合うから」

卯月「....凛ちゃん」

凛「?」

卯月「ダメですよそれじゃ!」

凛「!?」

卯月「そのつもりはないとしても」

卯月「時間の制約があったらシミ抜き作業が雑になっちゃいます!」

凛「そんなことないって」

卯月「でも....」

卯月「レッスンまでもうあと5分を切ってますよ?」

凛「!!?!?!?!?!?」

凛「(しまった!卯月との会話で時間を取られ過ぎた)」

凛「(これじゃ、今すぐトイレに駆け込んだとしても)」

凛「(満足のいく発散はできない....)」

卯月「ここは」

卯月「1時間は予定が特にない私に任せてください!」

凛「....」

凛「....わかったよ」

凛「ごめんね、せっかくの休憩中に」

卯月「いいんですよ!それより凛ちゃんもレッスン頑張ってください!」

凛「うん、そうする」

凛「じゃあね」

卯月「は~い」フリフリ

凛「はぁ....」テクテク

凛「(まあ卯月なら真面目にシミ抜きをしてくれそうだし)」

凛「(シミを増やす予定だった私よりはマシか)」

凛「(発散は家に帰ってからにしよ)」

凛「(ワイシャツほど濃厚な臭いのものはないけど)」

凛「(コツコツ貯めてきたコレクションの中から選りすぐりのを....)」

卯月「....」ニコニコ

卯月「....」

卯月「(....凛ちゃん)」

卯月「(こんなお宝を独り占めしようとしてたなんて)」

卯月「(ズルいなあ)」ニッコリ

卯月「....」

卯月「(まあでも)」

卯月「(凛ちゃんに意地悪してワイシャツを取っちゃいましたし)」

卯月「(ここは真面目にシミ抜きを)」

プーン

卯月「(シミ抜きを....)」

プーン

卯月「(シミ....)」

プーン

卯月「....」

プーン

卯月「(ちょっとくらい....)」

卯月「....」

卯月「(いいよね....)」ハァハァ

卯月「っ!!!」ガバッ

卯月「(それもこれもプロデューサーさんのこの臭いがいけないんです!)」グイッ

卯月「(プロデューサーはいつも私に優しくしてくれて!)」

卯月「(そのたびにこの臭いが私を包み込んで!)」

卯月「(何ですかこれ!)」クンクン

卯月「(こんなの!)」スンスン

卯月「(反則ですよ!!!)」スハスハ

卯月「....」ピタ

卯月「スゥー」

卯月「ハァー」

卯月「(よし、落ち着いた)」

卯月「(そろそろ真面目にシミ抜きを....)」ジー

卯月「....」

卯月「(個室に入ってちょっとだけ味見、ほんのちょっとだけ)」ガチャ

響子「こんにちは」ニッコリ

卯月「」

卯月「きょきょきょ響子ちゃん!?」

響子「卯月ちゃん、それってプロデューサーのワイシャツですよね?」

卯月「は、はい!凛ちゃんが預かったものなんですけど私が代理でシミ抜きをすることに....」

卯月「....あ」

響子「シミ抜き?」

卯月「....」

卯月「....はい」

響子「....」

響子「卯月ちゃん、私」

響子「家事が得意なんです」ニッコリ

卯月「(ぐっ....)」

響子「卯月ちゃんって、シミ抜きをやったことありますか?」

卯月「一応経験はあります....」

響子「....私」

響子「シミ抜きを極めるために」

響子「とある流派の門下生になったんです」

卯月「シミ抜きに流派が?」

響子「はい、その甲斐あってか今では」

響子「....」スッ

卯月「ト、トイレの汚れたタイルに手をかざしただけで新品のような白さに!?」

響子「こんな力を得てしまって....」

卯月「元々の家事場の馬鹿力にそんなものまで学んだらそうなりますよ....」

響子「だからね」

響子「ここは私に任せてほしい」キリ

卯月「でも....響子ちゃんに悪いし....」

響子「ううんいいの」

響子「凛ちゃんも卯月ちゃんも、そして私も」

響子「考えることは一つ」

響子「プロデューサーに喜んでもらいたい」

響子「だよね?」

卯月「....」

卯月「わかりました」

卯月「響子ちゃん、よろしくお願いします」

響子「うん、任せて!」

響子「シミだけじゃなくワイシャツの白さまで抜いて」

響子「目指せ透明!」

卯月「それはやりすぎですよ....」

響子「....」ジー

グツグツ

響子「....」ジー

グツグツ

響子「....」ジー

響子「いいお出汁が取れそう♪」ニコニコ

響子「(プロデューサーの臭い)」

響子「(場所によって全く異なるところが面白いんです)」

響子「(ワキ、首、足、頭皮、耳の裏、おへそ)」

響子「(夢の七色調味料)」

響子「(それが凝縮されたこのワイシャツを煮込めば)」

響子「(それを全部楽しめて)」

響子「(さらに今までは体験できなかったプロデューサーの味まで)」

響子「(楽しめちゃいます)」ニコニコ

響子「(今日は素晴らしい夜になりそう)」ニッコリ

グツッグツッ

響子「(そろそろ鍋の方も準備がいいみたいだし)」

響子「(メインのワイシャツを....)」

響子「あれ?」

響子「ここに置いてあったはずのワイシャツが....」

響子「ないっ!?」

ハフッ ハフッ

響子「?」クルリ

ガツガツ

響子「!!!」ハッ

茜「んん~!臭いだけでもご飯が何倍もいけちゃいますね!!!!!」

響子「茜....ちゃん....」

茜「いや~響子ちゃん!」

茜「プロデューサーのワイシャツを料理に使う」

茜「とってもいいアイデアです!私も賛成ですよ!!!」

響子「....」

響子「それじゃあ、それを今すぐこっちに渡してくれませんか」

茜「?」

茜「だって響子ちゃんは、これを煮込んでスープにしようとしていたんですよね?」

響子「....それが何か?」

茜「この濃厚なワイシャツを薄めてしまうんですか???」

響子「薄めるんじゃありません!」

響子「長時間煮込むことで生では味わえない深い部分まで溶け出すんです!!!」

茜「....」

茜「これは」

茜「こうして」スッ

茜「ご飯に乗せて一緒に掻き込むべきですよ!!!!!」

響子「くっ....」

茜「ほぁ~////」

茜「はむっ!!!!」パク

響子「あぁ!!!!!」

茜「ワイシャツの臭いがご飯から立ち上る湯気で増幅されてさらに胃袋を刺激します!!!!」

茜「安心してください、ワイシャツ本体にはまだ手をつけていませんよ!!!!」

茜「あむあむあむっ!!!!!」パクパク

茜「今は前菜に、この臭いだけで食べているんです!!!!」

茜「はふっはふっ!!!!!!!」パクパクパク

茜「いきなりメインは勿体ないですから!!!!!!!!」

響子「....」

茜「プロデューサーのワイシャツこそ真のスパイスパラダイス!!!!!!!」

茜「臭いの暴力は私の食欲に休む暇を与えません!!!!!!!」

響子「....茜ちゃん」

響子「いくら茜ちゃん相手でも」

響子「それを使ったスープを作る、これは譲れないんです」キッ

茜「....私もです」

茜「白米のベストパートナーをようやく見つけました」

茜「2人の仲を裂くことは」

茜「許しません!!!!!!!」バーーーーン

響子「....」ジーッ

茜「....」ジーッ

響子「茜ちゃんに、スープでこそワイシャツが引き立つ理由を説明します!」

茜「それを聞いたうえで、響子ちゃんに生食と白米の生み出す化学反応を教えてあげましょう!!!!!!!!!」

響子「はぁ....はぁ....」

響子「まだ分かりませんか....?」

茜「はぁ....はぁ....」

茜「そっちこそ....」

響子「これじゃキリがないです....」

茜「少し休憩にしましょう....!」

響子「うん、それなら....」

茜「休憩中はノーサイドということで....」

2人「ワイシャツタイム!!!」

茜「!?」

茜「響子ちゃん!!!ワイシャツがありません!!!!」

響子「えぇっ!?そんなはず....」

響子「本当だ、確かにない....」

茜「なんでですか!?ずっと2人の間に置いてあったのに....」

響子「ありえません!私たちは一秒たりとも目を離してないはず....」

茜「そんな状況でワイシャツを消すなんて....」

響子「人間業じゃない....」ゴクリ

茜「私たちは、何かとんでもないものを」

茜「目覚めさせてしまったのでは....」ゴクリ

続きます

響子「そんなことより!」

響子「一時休戦です!早くワイシャツを探さないと!」

茜「そうですね!!!!!!」ボン

乃々「....」ジー

乃々「(すみません響子さん、茜さん....)」

乃々「(....でももりくぼ)」

乃々「(どうしても我慢が出来なかったんです....)」

乃々「....」クンクン

乃々「ぁぁ....////」ウットリ

乃々「(濃い....)」

乃々「(普段の距離感では絶対に嗅げない....)」クンクン

乃々「んん....////」ハァハァ

乃々「(もりくぼは皆さんのようにプロデューサーさんへ接近したり....)」

乃々「(スキンシップを取ったりするのはあまり得意ではないんですけど....)」

乃々「(これさえあれば....)」

乃々「(いつでもどこでも眼前にプロデューサーさんがいてくれます....)」

乃々「ふふ....」ニヤリ

乃々「....」

乃々「(それではそろそろ発展的な楽しみ方を....)」ギュウ

乃々「!?」

乃々「(う、動けない....)」

乃々「(体がまるで、ギチギチに縛られているような感覚....)」

乃々「(声すらも出せません....!)」

乃々「(これはまさか....金縛り....!?)」

まゆ「うふふ....違いますよお」ニッコリ

乃々「!?」

乃々「(ま、まゆさん....!!!)」

乃々「(自分でも気づかないうちに....)」

乃々「(もりくぼはまゆさんに羽交い絞めにされていたんですか....!?)」

まゆ「こんなものを隠し持っているなんて、ダメですねぇ」ニコニコ

乃々「(ここは机の下....)」

乃々「(当然入り口は正面しかないんです....)」

乃々「(もりくぼはずっと外を向いて座っていました....)」

乃々「(それなのにどうやって背後を取ったんですか....)」

まゆ「答えは簡単です」

まゆ「まゆもアンダーザデスクの一員なんですから♪」ニコ

乃々「!!!」

まゆ「私のアンダーザデスクをもってすれば」

まゆ「机の下の空間は自由自在」

まゆ「ここは乃々ちゃんだけのホームではないんですよぉ」ニッコリ

乃々「....」

乃々「???」

まゆ「これはまゆが貰っていきますね」

乃々「(まゆさんから奪い返そうなんて思ってません....)」

まゆ「ありがとうございます♪」

まゆ「♪」スタスタ

ダダダダダダッ

ドンッッッ!!!!!!

まゆ「きゃっ」トテ

莉嘉「あ、まゆちゃん!ごめんね!」

まゆ「いえいえ、元気なことはいいことですよ」ニコ

まゆ「ただ廊下はもう少し静かに歩いた方がいいかもしれませんね」ナデ

莉嘉「うん、そうする~」ニカッ

美嘉「ちょっと莉嘉!」

美嘉「もっとちゃんと謝って!」

莉嘉「え~でもまゆちゃんがいいって....」

まゆ「そうですよ美嘉ちゃん、これくらい私はなんてことありませんから」ニコニコ

美嘉「でも、あんなに強くぶつかって、怪我とかしてない?」

まゆ「はい、まゆは大丈夫です」

莉嘉「ほらね?」

美嘉「ほらね?じゃないでしょ!」ペシッ

莉嘉「え~」ブーブー

美嘉「莉嘉だけじゃなくて他の人にも迷惑かけるかもしれないんだよ?」

まゆ「まあまあ、これから気をつけましょう、ね?」

莉嘉「は~い!」

美嘉「はあ、本当に分かってるのかな....」

まゆ「うふふ」

まゆ「♪」トテトテ

莉嘉「....」

美嘉「....」

美嘉「....ブツは?」

莉嘉「....」スッ

莉嘉「....ここに」

美嘉「やるじゃん莉嘉~♪」

莉嘉「へへ~♪」

美嘉「あのまゆちゃんの目を盗んで」

美嘉「ぶつかった隙に鞄の中からワイシャツの入った密閉容器を」

美嘉「全く同じ重さのダミーと入れ替えるなんて」

美嘉「よくできるね、妹ながらちょっとヒく」

莉嘉「お姉ちゃんがやれって言ったんでしょ!?」

美嘉「な~んてウソウソ♪」

莉嘉「も~~~」

美嘉「さて、苦労してやっと手に入れたこのワイシャツ」スー

美嘉「はぁ////」

莉嘉「あっ!お姉ちゃんだけズルい~!!!」

莉嘉「アタシもアタシも~!」クンクン

莉嘉「....」

莉嘉「これヤバい」

美嘉「うん、ヤバい」

美嘉「あまりにもヤバすぎる」

莉嘉「これはもうああするしかないね....」

美嘉「これは....」

莉嘉「冷凍保存!」

美嘉「プロデューサーに返す!」

2人「....」

莉嘉「お姉ちゃん、苦労して手に入れたこの合法ドラッグをわざわざ返すって本気で言ってる?」

美嘉「アタシは本気だよ」

美嘉「アタシの、アタシたちのこれからを考えたら」

美嘉「これが最善なの」

美嘉「莉嘉、考えてみて」

以下「これを2人だけで自由に使える日々が続いたら」

美嘉「アタシたち、壊れちゃうと思わない?」

莉嘉「壊れるって大げさだよ....」

美嘉「せっかくアイドルとして軌道に乗ってきたのに」

美嘉「その夢を捨てることになるかもしれないんだよ?」

莉嘉「確かに、いつでも自由に使えたらおかしくなっちゃうかもしれないけど」

莉嘉「だからこその冷凍保存ってコト!」

美嘉「?」

莉嘉「冷凍保存してたら気軽には使えないでしょ☆」

美嘉「いやいや、手元にあったら絶対我慢できなくなるって!」

莉嘉「そんなことないよ!」

美嘉「いい、これはもうアタシが返してくる」グイッ

莉嘉「ダメダメダメ~っ!!!これさえあればアイドルのお仕事ももっと頑張れる気がするの!」グイグイ

美嘉「こんなのをエネルギーにして頑張ってもアイドル失格だから!」グイー

莉嘉「お姉ちゃんだってさっきあんなに人には見せられない顔してたくせに!!」グイン

美嘉「そ、そんなことになったから返すって言ってんの!」グイグーイ

パッ

フワフワ

2人「あ゛ぁ゛~~~~~!!!!!!!」

美嘉「も~!莉嘉のせいでワイシャツが外に飛んでっちゃったじゃん!」プンスカ

莉嘉「お姉ちゃんのせいでしょ!?」プンスカ

美嘉「あ」

美嘉「そんなことより早く拾いに....」チラ

美嘉「!?」

ちひろ「....」ジー

ちひろ「これって....Pさんのワイシャツ?」

莉嘉「ぁーぁ....ちひろさんに見つかっちゃった....」

美嘉「ま、アタシはどうせ返すつもりだったしこれでいいけどね」

美嘉「ちひろさんなら普通にプロデューサーに返すだろうし」

莉嘉「Pくんのワイシャツ....目の前にあったのに....」ショボン

美嘉「もーそんなこと言わないでよ」

美嘉「きっとこれでよかったんだからさー」

莉嘉「今度Pくんに会ったら思いっきり抱き着いて好きなだけ嗅ご」

美嘉「アンタはそれが出来るからいいよね...」

ガチャリ

P「お疲れさまでーす」

ちひろ「お疲れ様です」

ちひろ「はいこれ」

P「これ、昼のワイシャツですか?」

ちひろ「そうですよ、凛ちゃんから預かっていたんです」

P「へー、あれからまだ数時間しかなってないのに」

P「シミどころかしわまで完璧になくなって」

P「ついでに取れかかってたボタンも綺麗に留められてて」

P「まるで新品みたいな仕上がりですね!」

ちひろ「凛ちゃんの腕がよほどよかったのかもしれませんね」クスリ

P「やーあいつ凄いなー、嫁になってほしいくらいだわー」

ちひろ「それ、本人が聞いたら喜ぶと思いますよ?」

P「わかってないなあちひろさん」

P「今時こんな発言はセクハラになるんですよ」

P「特に相手はアイドルですし慎重にならないと」

ちひろ「はぁ....そうですか....」

P「凛には明日お礼言わないとなー」

P「ちひろさんもこれ渡してくれてありがとうございました」

ちひろ「いえいえ、私は預かっていただけですから」

P「じゃ、俺はこれで」

P「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

ちひろ「....」

ガチャリ

ちひろ「....」

ちひろ「....」

ガサゴソ

ちひろ「....これが」

ちひろ「これがPさんの....」

ちひろ「生ワイシャツ....」

ちひろ「....」ジュルリ

ちひろ「こんな時のために等身大抱き枕を用意していてよかった♪」ニッコリ

ちひろ「こうやって着せて....」クンクン

ちひろ「あぁっ!!!!」ジュワ

ちひろ「これは思ったよりっ....数倍....いや数十倍の威力....」フラフラ

ちひろ「私はとんでもないものを手に入れてしまったのかも....」

ちひろ「よーしそれじゃあ早速」

ピンポーン

ちひろ「....」

ちひろ「こんな時間に誰が....?」

スタスタ

ちひろ「....」チラ

響子『....』ジー

響子『こんばんはー』ジー

ちひろ「ひっ....」

ちひろ「響子ちゃんがなんで....」

響子『ちひろさーん、今モニターを見ていますよね、開けてください』

響子『ここにあることはわかっているんです』

響子『早く開けてください』

ちひろ「っっっ!?」

ちひろ「どうしてそんなこと....」

バン

バン

ちひろ「今度はベランダの方から....?」チラ

卯月「....」バン

卯月「....」バン

ちひろ「ひぃぃぃっ!!?!!??!」

ちひろ「ここ8階なのに....」

卯月「....」バン

卯月「....」バン

ちひろ「まさか卯月ちゃんもこれを求めてここまで来たって言うの!?」

ガシ

ちひろ「ぁ....」ビク

ちひろ「だ、誰かが私の足を....」チラ

まゆ「ちひろさんのお部屋に机があってよかった」ニッコリ

ちひろ「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっっ!!!!!!!!」

まゆ「ちひろさんだけで独占しようだなんて」

響子『許しませんよ』

卯月「....」バン

卯月「....」バン

茜「ご飯炊いてもいいですか?」

ちひろ「」ガクガク

ちひろ「ごめんなさい....出来心だったの....」

まゆ「....」

まゆ「いいんです」

まゆ「このワイシャツを前に理性なんて意味はありませんから」

ちひろ「まゆちゃん....」

まゆ「私たちの願いは一つ」

まゆ「これをみんなで楽しむことです」ニコ

ちひろ「まゆちゃん....」ウルウル

まゆ「今夜は眠れませんよ?」ウフフ

ちひろ「まゆちゃん....」ポロ

響子『ワイシャツパーティーです!』ニコ

卯月「....」バン♪

卯月「....」バン♪

茜「ご飯炊いてもいいですか?」

ちひろ「みんな....」ボロボロ

P「おはようございまーす」

ちひろ「おはようございます....」

P「あれ?ちひろさんなんだか眠そうですね」

ちひろ「えぇ、昨日の夜色々あって....」

P「でもその割には充実した表情のような....」

まゆ「あ、プロデューサーさん、おはようきゃっ!」コテッ

P「っと」ガシッ

P「大丈夫か?」

まゆ「だ、大丈夫です////」

ちひろ「あー」

P「なんですか?」

ちひろ「たまたままゆちゃんが持っていたソフトクリームがPさんのワイシャツにべっとりとついていますー」

P「えぇっ!?あぁ本当だ!」

P「まーたワイシャツ汚しちゃったよ~....」

まゆ「本当にごめんなさい....」

P「いいっていいって」

まゆ「でも....」

ちひろ「そうだ、今度はまゆちゃんに洗ってもらえばいいんじゃないですか?」

まゆ「それはいいアイデアですそうしましょうそうします」シュバ

P「うわっ!?一瞬で新しいワイシャツに着替えさせられた!」

まゆ「ではこれはまゆ達が預かりますね」ニッコリ

P「あぁ、よろしく」

P「....まゆ『達』?」

P「ってもういないし」

P「ま、いっか」

P「昨日みたいにすげー綺麗になって帰ってくるなら」

まゆ「それでは先ほど手に入れたこちらをどうするか会議を始めます」

響子「今回こそはスープに!」

茜「白米こそ全て!全てこそ白米!ワンフォーオール!オールフォーワン!」

卯月「舐めませんか?」

乃々「一回着てみたい....です....」

美嘉「志希ちゃんに預けてこの臭いを発する香水を作ってもらわない?」

莉嘉「お姉ちゃん、いくら同じ臭いでも生じゃないと意味ないよ!」

凛「ここは原点に戻ってじっくり嗅ぐっていうのはどう?」

ちひろ「(どうしてこんなことに....)」

ちひろ「(まあでも、アイドルのみんなが喜んでいるなら)」

ちひろ「(福利厚生にもなるしこれでいいのかな?)」

ちひろ「(こうして生まれた、Pさんのワイシャツを囲む会、通称PYKKは)」

ちひろ「(後々事務所内の一大派閥となっていくんですが)」

ちひろ「(それはまた別のお話)」

【完】

以上になります、最後までお付き合いいただきありがとうございました
ワイシャツは大変だなあと思いながら書きました

過去作ともども、これからもよろしくお願いします

このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです

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