千歌「アナザーサンシャイン」 (9)
この春から私達の学校は廃校になる。私は星の浦女学院の生徒ではなくなるのだ。
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取り敢えず私は朝から走る事にした。
千歌「はあ、はあ」
二日走らなかっただけでだいぶ身体が重く感じる。と言うか神社へと続くこの階段は相変わらず長い。
果南「おっ!朝からせいが出るね」
千歌「果南ちゃんこそ」
登り切ると幼馴染の果南ちゃんがいた。
果南「私はずっと前からの日課だからね」
千歌「小銭持ってない?」
果南「持ってこなかったの?」
千歌「持って来たつもりだったんだけど」
ラブライブで優勝した事、その他諸々を私は報告しに来た。
果南「10円玉しかないけど。いい?」
千歌「ありがとう果南ちゃん。充分だよ。充分過ぎる程だよ」
パン パン
神様。お陰様でラブライブで優勝する事が出来ました。残念ながら星の浦の統廃合は防げなかったけど…でも、もう大丈夫です。
果南「千歌?終わった?」
千歌「うん」
果南「じゃあ行こっか」
その時、私は何かに引っ張られて目の前が真っ暗になった。
千歌「ん…んん…」
ここは…どこ?
梨子「やっと起きた。心配したんだよ、千歌」
千歌「あれ…梨子…ちゃん?」
梨子「なあに?人の顔をマジマジと見て。早く起きないと学校遅刻するよ」
千歌「へ?学校?あ~…なんかボーッとする。そっか…学校…ん?私ってさっき起きなかったっけ?」
梨子「へ?二度寝したの?」
いや…私はさっきまでランニングしてた!
千歌「私、さっきまで走ってたよね?」
梨子「もしかして、寝ぼけてる?」
千歌「いや、寝ぼけてない。確かにランニングしてたよ。あれが夢なら…余りにもリアルで…果南ちゃんは?さっきまで一緒だったんだけど
梨子「そんな訳ないじゃない。もう、何でもいいから早く支度してよ。千歌のせいで遅刻しちゃうよ」
千歌「う、うん」
梨子「全く。幼馴染だからって毎日起こしに来る私の身にもなって欲しいわ」
千歌「ごめん」
ん?幼馴染?
千歌「梨子ちゃん…今なんて?」
梨子「だから…早くしないと遅刻しちゃうよって」
千歌「そうじゃなくって。今幼馴染って?」
梨子「も~何でもいいから。早く支度してよ」
千歌「う、うん」
何かがおかしいと思ったけど梨子ちゃんに促されるまま私は学校へ行く準備を始めた。
千歌母「あら。やっと起きたのね。梨子ちゃんいつもごめんね」
梨子「ううん。全然大丈夫よ」
家に母が居た。
千歌「えっ、お母さん?いつ帰って来てたの?」
千歌母「何言ってるの?」
志満「お母さんどこかに出掛けてたの?」
梨子「なんかさっきからおかしな事ばっかり言ってるの」
千歌「いや…だって…お母さん、東京はいいの?」
千歌母「ん?東京?」
千歌「え~…私夢でも見てるの?」
梨子「かもしれないね」
家では他にもおかしい事があった。
高校を卒業したはずの次女が制服を着て朝食を食べて居たのだ。
千歌「美渡姉!?何で制服着てるの?」
美渡「はあ?なんでって学校に行くからでしょ」
千歌「ええっ!?」
梨子「美渡ちゃん…。こんな時間に朝食食べてたら遅刻しちゃうと思うけど」
千歌「美渡ちゃん?」
梨子「え?」
おかしい事ばかりだったけど取り敢えず私は学校へ向かう事にした。
キーンコーンカーンコーン
美渡姉は三年生の教室へ入って行った。
曜「千歌ちゃん!梨子ちゃん!おっはヨーソロー!」
聞き覚えのある声がした。
千歌「曜ちゃん!」
梨子「おはよう」
曜「二人とも早いね」
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