朋「あたしの誕生日ライブ?」 (20)
朋「やっほー」
茄子「あ、朋ちゃんやっほー♪」
芳乃「やっほーでしてー」
ほたる「あ……こんにちは」
歌鈴「おはようございますっ!」
朋「あら、あたしが最後なんだ」
朋「……もしかして遅刻しちゃった?」
モバP「いや、大丈夫だ。時間通りだよ」
朋「そう? ならいいんだけど……」
茄子「さてさて! プロデューサーさん、次はなんのお仕事なんですかー♪」
モバP「……もう仕事の話だってわかってるんだな」
茄子「だってこの5人が集められたんですもんねー?」
ほたる「ね、ねー?」
朋「ふふっ」
朋「……で、プロデューサー。どんなお仕事なの?」
モバP「ああ。それは朋の誕生日ライブをだ」
朋「あたしの?」
芳乃「誕生日ライブでしてー?」
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モバP「ああ」
モバP「7月1日にこの5人……ミス・フォーチュン・テリングでのライブが決まった」
歌鈴「わぁ……!」
モバP「……って言っても5人だけのライブじゃなくて、フェスに参加するグループとしてのライブだけどな」
茄子「あら、そうなんですね」
茄子「てっきり、4時間くらい朋ちゃんの誕生日をお祝いするライブかと思っていましたー♪」
朋「そっ、それはさすがに恥ずかしすぎるから無理!」
朋「……今でもちょっと恥ずかしいのに」
芳乃「おや、そうなのでしてー?」
朋「だって……あたしのお誕生日祝いのライブになるんでしょ?」
朋「なんかちょっと……恥ずかしいじゃない」
朋「……もしかして、自分で今日はあたしの誕生日なの、とか言わなくちゃなの?」
モバP「ああ、いや。その必要はないぞ」
モバP「その辺はMCで朋以外のみんなが言ってくれることになってるから」
朋「あ、そうなのね……」
ほたる「……台本があるんですね」
モバP「ああ。ほら」
ほたる「あ、ありがとうございます……」
モバP「ちょうどいいや、みんなの分も渡しておくな」
茄子「はーい♪」
モバP「ちゃんと読んでおいてくれよ」
芳乃「わかりましてー」
芳乃「……しかしー」
芳乃「できることならわたくし達の言葉で朋殿をお祝いしたかったのでしてー」
モバP「もちろん、もっといい言葉が浮かんだらそっちを言ってもいいけどな」
モバP「基本的にはその進行通りにやってくれ」
ほたる「わかりました……」
モバP「……もしくは、ライブ外で伝えてやってくれ」
歌鈴「それはもちろんですっ!」
モバP「はは、ありがとう。きっと朋も喜ぶぞ」
朋「あんたはあたしの親かなにか?」
歌鈴「でも……こういうのって、もっとサプライズにするのかと思ってました」
朋「ねー。あたしに内緒でみんな集まったりしてね」
モバP「ほら、朋ってこういうサプライズに弱いだろ?」
朋「そっ、そんなことないわよ!」
芳乃「そうでしてー?」
芳乃「この前のお化け屋敷ロケではとても怖がっておりましたがー……」
朋「それはまたこのサプライズとは別でしょ!」
ほたる「一緒に喫茶店に行ったとき、私の椅子が急に壊れたのもびっくりしてましたよね」
朋「そりゃびっくりするわよ! このサプライズとは別のびっくりだもん!」
茄子「この前机の中から私が出てきた時も腰が抜けてましたねー♪」
朋「いや、確かにそれもすっごく驚いたけど、それも別のサプライズ!」
歌鈴「……なんで朋さんってこんなに驚かされるんですかね」
朋「あたしが聞きたいわよ!」
モバP「……反応がいいからだろうなぁ」
芳乃「でしてー」
茄子「からかいがいがありますからねー♪」
朋「なによ、もうっ!」
モバP「ははっ」
モバP「……じゃあ、詳細だが――」
モバP「――っと、こんなもんかな」
モバP「何か質問とかはあるか?」
朋「んー、あたしは大丈夫」
茄子「私も大丈夫ですー♪」
芳乃「問題ありませぬー」
ほたる「私も……無いです」
歌鈴「大丈夫ですっ!」
モバP「よし、じゃあ今日の話はこれで終わりだ。お疲れ様」
モバP「……っと、そうだ朋、ちひろさんが読んでたぞ?」
朋「ちひろさんが?」
モバP「ああ。この話が終わったら来てほしいってさ」
朋「ん、わかったー」
朋「じゃあみんな、またねー」
茄子「……行きましたねー」
モバP「ああ、行ったな」
モバP「さて、じゃあみんなに配るものがある」
ほたる「?」
歌鈴「……あっ、これって!」
モバP「そう、みんなの本当の台本だ」
芳乃「次のライブの……でしてー?」
モバP「ああ」
歌鈴「これって、朋さんには……?」
モバP「もちろん渡さない」
茄子「やっぱりサプライズなんですねー♪」
モバP「そっちの方が面白いだろうしな」
茄子「ふふっ、私もそう思いますー♪」
モバP「じゃあ、改めて。こっちの台本の話だが――」
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~ライブ当日~
朋「……ふぅ」
茄子「緊張してます?」
朋「そりゃあね……この後のことを考えるとね」
茄子「会場のみーんなにおめでとうって言われますからねー」
朋「い、言わないでよっ!」
朋「……決められてる流れとはいえ、ドキドキするわ」
茄子「ふふっ、そうですねー♪」
歌鈴「すぅ……はぁ……すって……はいて……」
歌鈴「……よしっ!」
ほたる「……」ソワソワ
芳乃「大丈夫でしてー?」
歌鈴「はっ、話しかけないで、芳乃ちゃん……!」
芳乃「……」
歌鈴「……」
歌鈴「……よしっ、運べたっ!」
ほたる「……ほっ」
芳乃「おー」パチパチ
朋「……そっちは何やってるの?」
歌鈴「ひゃわっ!?」
歌鈴「あっ、えっと、これは……机から机まで物を運ぶ練習です!」
歌鈴「運べましたっ!」
朋「あ、うん、おめでとう……?」
朋「でも、なんで今……?」
歌鈴「あ、えっと……その……」
ほたる「あ、あのっ! これをすると緊張が解けるそうですっ!」
朋「むしろ緊張しそうな気がするけど……」
歌鈴「そっ、そんなことないですよ!」
歌鈴「もう緊張なんて全然ないでしゅっ!」
歌鈴「これはいつものやつで緊張のせいじゃないですっ!」
朋「いつものやつって緊張じゃなかったのね……」
歌鈴「はわっ!」
ほたる「……ふふ」
芳乃「ふむー……?」
芳乃「皆々様ー、そろそろわたくしたちの出番だそうでしてー」
朋「っと、ありがと芳乃ちゃん」
茄子「それじゃ、今日のお誕生日ライブもがんばりましょー!」
『おーっ!』
茄子「朋ちゃん誕生日おめでとー!」
『おめでとーっ!』
朋「ちょ、ちょっと! 出番間近にそういうのやめてよっ!」
茄子「うふふっ♪」
朋「もう……」
朋「すぅ……はぁ……」
朋「……よし、落ち着いた」
茄子「おめでとー♪」コショコショ
朋「っ、茄子さん!」
茄子「ふふっ♪」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
朋「みんなーっ! こんにちはーっ!」
「こんにちはーっ!」
朋「あははっ、みんなすっごく元気ね!」
芳乃「ふふー」
芳乃「ではー、わたくしたちも元気よく挨拶をしましょー」
芳乃「せーのー」
『私たち、ミス・フォーチュン・テリングですっ!』
「わああああああああああっ!」
歌鈴「ふふっ、ありがとうございますっ!」
茄子「ではでは、さっそく一曲目……の前に」
茄子「みなさん、今日は何の日かわかりますかー?」
「朋ちゃんの誕生日ーっ!」
「ふじともおめでとーっ!」
「おめでとーっ!」
茄子「わぁっ、みなさん正解です♪」
茄子「みんな朋ちゃんのことが好きなんですねー♪」
朋「……」
芳乃「照れてましてー」
ほたる「そう、本日7月1日は朋さんのお誕生日」
ほたる「みなさんで、盛り上げましょう……!」
歌鈴「ではでは、みなさん!」
歌鈴「せーのっ!」
「&^*%+#)*#+@(@&!_#+」
歌鈴「は、はれっ!?」
茄子「歌鈴ちゃん、歌鈴ちゃん、みんな何を言うかわかってませんよー?」
歌鈴「はわっ!?」
芳乃「ではではー、次こそみなの思いを一つにー」
芳乃「みなで朋殿への祝いの言葉をー」
ほたる「お誕生日おめでとう、でいきましょう!」
ほたる「せーのっ!」
「お誕生日おめでとーっ!」
朋「ふふっ、みんなありがとーっ!」
茄子「すごい大きな声でしたねー」
芳乃「それだけ朋殿を祝う気持ちが強かったのでしょー」
朋「えへへ、ありがとっ、みんな!」
朋「すっごくうれしいわ!」
茄子「ふふっ、よかったですねー♪」
朋「うんっ!」
朋「……みんな、本当にありがとうっ!」
朋「今日は、このありがとうの気持ちをたくさん込めてみんなに届けるわ!」
朋「それじゃあ、聞いてくださ――」
茄子「――の、前に!」
朋「……へ?」
茄子「ふふっ、皆さんのたくさんのお祝いの言葉を聞いてたら、なんだか妬けてきちゃいました、ねぇ?」
芳乃「うむー、わたくしたちの方がもっとお祝いしたいのにー」
朋「え、え?」
ほたる「じゃあ、今度は私たちだけでお祝いしましょう!」
歌鈴「そうですね! じゃあ、今度こそ、せーのっ!」
「お誕生日おめでとうっ!」
朋「え、あ、ありがとう?」
歌鈴「あっ、そうだ! ケーキも用意してあるんです! 持ってきますねっ!」
茄子「私もお手伝いします♪ みなさん、少々お待ちくださいねー」
朋「……」
芳乃「改めて、朋殿ー、お誕生日おめでとうございましてー」
ほたる「おめでとうございます、朋さんっ!」
朋「……」
ほたる「……朋さん?」
朋「な……」
朋「なにこれっ!?」
茄子「朋ちゃんのお祝いですよー♪」
歌鈴「お……お祝いの……ケーキです……っ!」プルプル
朋「えっ、えっ!?」
朋「こんな話聞いてないわよ!?」
茄子「だってサプライズですからー」
歌鈴「ふぅ……持ってこれたぁ……」
歌鈴「朋さん、お祝いのケーキですっ!」
朋「あ、うん、ありがと……」
朋「……あっ!」
朋「もしかして、楽屋で練習してたのって!」
歌鈴「このためです!」
歌鈴「……なんとかこけないでここまでこれましたぁ
茄子「ふふっ。歌鈴ちゃん、そのまま持って下さいねー」
歌鈴「は、はひっ!」
茄子「よい……しょっと。はい、あーん♪」
朋「へっ!?」
茄子「あーん♪」
朋「あ、あーん……」
朋「……あ、おいし」
茄子「ふふっ、よかった!」
芳乃「茄子殿だけずるいのでしてー」
ほたる「わ、私も!」
歌鈴「あっ、私も!」
歌鈴「えーっと、えーっと……」
茄子「あ、私が持ちますよー♪」
歌鈴「ありがとうございますっ!」
歌鈴「っと、朋さん! あーんっ!」
よしの「あーん」
ほたる「あ、あーん」
朋「ちょっ、ちょっと待って、みんなそんなに詰め込まないで、入らないから!」
朋「……」ムグムグ
朋「……んくっ」
朋「はぁ……美味しかった……」
朋「……でも、みんなやりすぎ!」
ほたる「途中ハムスターみたいになってましたからね、ふふっ」
芳乃「ぷっくりほっぺでしてー」
茄子「でも、美味しかったでしょう?」
朋「それは……うん」
茄子「うれしかったでしょう?」
朋「……うん」
朋「LIVEで祝ってもらえるなんて……なんだかドキドキしちゃってる」
朋「みんなにも……会場のみんなにも……たくさん祝ってもらって……!」
朋「本当に……すっごく、うれしい!」
朋「……よしっ!」
朋「さっきょりももっとたくさんのおめでとうをもらったし!」
朋「今度こそ、みんなにありがとうを届けるわっ!」
朋「……もう、サプライズはないわよね?」
茄子「さあ、どうでしょう♪」
朋「ちょっと!」
ほたる「あ、大丈夫です……もう無いはずなので」
朋「そっか……ありがとう、ほたるちゃん」
芳乃「あとはわたくしたちでこのステージを盛り上げるのみでしてー」
芳乃「祝いの歌を捧げましょー」
歌鈴「さいっこうにおめでたいステージにします!」
朋「うん!」
朋「それでは、聞いてくださいっ!」
………………
…………
……
朋「……ふぅ」
ほたる「いかがでしたかっ!」
「わあああああああああっ!」
ほたる「ふふっ、楽しんでもらえたようで何よりですっ!」
ほたる「私たちはこのフェスの主役……ってわけではないですけど、朋ちゃんをお祝いしたくって」
ほたる「でも、折角この日にできるんだから……って思って」
ほたる「喜んでもらえるか不安でしたけど……お祝いできて、よかった……」
「ふじとも、おめでとーっ!」
「おめでとーっ!」
ほたる「わ、わっ!」
芳乃「うむうむ。会場がー、みなみなの祝福の声と笑顔で満ちておりますなー」
芳乃「であるからこそ、このステージは普段以上にきらびやかなものとなりー、皆の心に残る素敵なものとなったのでしてー」
茄子「ふふっ。笑顔があふれる、幸せいっぱいのライブになりましたね♪」
茄子「朋ちゃんはどうですか?」
朋「へっ、あたし!?」
朋「え、えっと……!」
朋「みんな……ありがとね。あたし今、最高にハッピーな気分だわ!」
茄子「ふふっ♪」
歌鈴「……さてさて、そろそろ私たちとはお別れの時間ですっ!」
「えーーーーーーーーーっ!」
歌鈴「ふふっ、ありがとうございます!」
茄子「この後も楽しんでくださいねー♪」
朋「それでは、私たち。ミス・フォーチュン・テリングでしたっ!」
「わあああああああああっ!」
朋「……っしょっと」
朋「はぁぁぁ……」
芳乃「お疲れでしてー?」
朋「そりゃあ疲れるわよ……あんなサプライズ聞いてなかったもん」
歌鈴「まあ、サプライズですからね……」
朋「そうなんだけど……っていうか、サプライズはないって言ったじゃない!」
モバP「もちろん嘘だ」
朋「あ、プロデューサー!」
茄子「ふふっ、大成功でしたねー♪」
モバP「そうだな、いい顔をしていたぞ」
朋「……そりゃあ、うれしかったのは、本当だし」
朋「でもっ、本当にびっくりしたんだから!」
芳乃「まさしく鳩が豆鉄砲を食ったような表情でしてー」
朋「むぅ……」
ほたる「……あ、あのっ、朋さん!」
朋「ん、どしたの?」
ほたる「えっと……その、ライブ終わったばっかりではあるんですけど」
ほたる「今のサプライズは決められたサプライズですけど……」
ほたる「もう一つ、私たちから朋さんに……サプライズがあって……」
朋「へっ、なになに?」
ほたる「えっと……ちょっと待っててください……えーっと……ここに……あ、あった!」
ほたる「これです!」
ほたる「私たち4人で、朋さんに……って、選んだんです」
ほたる「どうぞっ!」
朋「わぁ、ありがとう……!」
朋「開けてみていい?」
ほたる「も、もちろんですっ!」
朋「……あっ、ネックレス! それも4つも!」
ほたる「はい、朋さんに似合うかな……って。みんなで考えて」
歌鈴「あはは……どれがいいかすっごく悩みましたよね」
茄子「みんなの意見が割れちゃいましたからねー♪」
芳乃「なので、いっそ4つ買ってしまえばということになりー」
芳乃「そなたのもとへとあるのでしてー」
朋「そっか……うん、ありがと!」
朋「ふふっ、明日からさっそくつけてみるわね」
茄子「誰のからつけるんですか?」
朋「え、それは……うーん……どれにしよっかな……」
芳乃「わたくしのを選ばないと妬きましてー」
朋「えっ!?」
茄子「えー、じゃあ私のが最初が良いですー♪」
歌鈴「わ、私も! 一番だと嬉しいです!」
ほたる「私だって……朋さんのことたくさん考えて選んだんですから……!」
茄子「あら、私だってそうですよ?」
芳乃「わたくしもー」
歌鈴「私だって!」
歌鈴「……朋さんっ!」
朋「へっ!? いや、え、えーっと……」
歌鈴「私ですよね!」
茄子「私ですっ♪」
芳乃「わたくしではー?」
ほたる「わ、私の……!」
モバP「はははっ!」
朋「あ、プロデューサー、助けてっ!」
モバP「いいじゃないか、みんなからこんなに愛されてるんだから」
朋「それはそうなんだけど……!」
モバP「……ところで、朋。俺もネックレスの誕生日プレゼントだったんだ」
朋「へ?」
モバP「誕生日おめでとう」スッ
モバP「さて、誰のを最初につけるんだ?」
芳乃「わたくしのー」
茄子「私のー♪」
歌鈴「私の!」
ほたる「私の……!」
朋「も、もうっ、困らせないでよーっ!」
おしまい。
ふじとも誕生日おめでとう!
ドリフでミス・フォーチュン・テリングでお祝いしてたのがうれしくて衝動的に書きました。
誤字脱字、コレジャナイ感はすみません。
読んでくださった方ありがとうございました。
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