梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるのver.2019」 (74)

①7/25(木)練習後、教室

千歌「りっこちゃぁ~ん♡ 一緒に帰ろっ♡」ニコッ

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるの」

千歌「」从c*°Д°§ ガーン

梨子「いや、そんなに驚いちゃう?」

曜「きっとその言い方がさ、千歌ちゃんの心の傷を抉るんだと思うんだよね」

梨子「そう、なの?」キョトン

曜「そうだよ」(迫真)

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曜「その証拠に見てよ、ほらっ!」

千歌「そうだよね……わたしみたいに歌詞の提出だって毎回遅れて、宿題だって教えてもらってばかりで、隙あらば膝枕してもらおうとしたり、お弁当を『あ~ん♡』してもらおうとしたり、バストサイズがちょっぴりおっきいから嫉妬心を煽ったりするような普通怪獣なんかよりはさ、スーパー堕天使の善子ちゃんの方がいいもんね……」ブツブツ

梨子「うわぁ」ドンビキ

曜「ほらね、超絶ネガティブモードに入っちゃったでしょ」

梨子「う、うん。っていうか、何故に善子ちゃんのところへ行くって見抜いたの?」

曜「そりゃもちろん流れ的に──」

梨子「流れ的に?」キョトン

曜「まあ、いっか」

千歌「梨子ちゃんから見放されちゃったらさ、わたし生きてる理由なんてあるのかな……生きてる価値なんてあるのかな……」ブツブツ

曜「とりあえず『コレ』は私が連れて帰るから、梨子ちゃんはとっとと用事を済ませてきたら?」首根っこガシッ

梨子「……うん」

梨子(まさかあの曜ちゃんが千歌ちゃんを『コレ』呼ばわりなんて……色々呆れられてるのね)

千歌「う"う"っ……り"こ"ち"ゃぁーん"っ」ズルズル

曜(千歌を引きずりながら)「また明日ね~」ゞ

https://i.imgur.com/nBc2MVc.jpg

梨子「う、うん。また明日」ゞ

よっちゃんルーム

梨子「──ってことがあったのよ。ここへ来るまでに」

善子「はぁ、やっぱりリリーって真性のドSよねー」

梨子「そう、なの?」キョトン

善子「そうよ」(迫真)

梨子「善子ちゃんまで曜ちゃんみたいなことを……っていうかリリー禁止っ!」クワッ

善子「別にいいじゃないの! ずら丸だって『ずら丸』って呼んでるんだし。っていうかヨハネよっ!」

梨子「だって私は千歌ちゃんと付き合ってるんだから、恋人を差し置いて渾名で呼ばれるのはちょっと……ねっ?」

善子「……一理あるわね。リリーだってこのヨハネのこと『ヨハネ』って呼んでくれないものね」

梨子「でしょ~」

梨子(それで納得するんだ)

善子「いっそリリーも千歌のこと、何か渾名で呼んであげたらいいんじゃないかしら?」

梨子「へっ!?」メイ*◎ Д ◎リ

善子「いや、目ん玉飛び出るほどビックリしちゃう?」

梨子「その発想はなかったわ……善子ちゃん、もといヨハネ様って天才?」

善子「今の今まで気付かなかったのね、2つの意味で」

梨子「とはいえ千歌ちゃんに合う渾名かぁ……『ちーちゃん』とか?」

善子「ネコに付けそうな呼び名ね」

梨子「そ、そう? だったら……『チカピン』とかどうだろ?」

善子「『リコピン』になぞらえて? リリーの名前に沿わせたみたいな」

梨子「うん。どうかな?」

善子「うーん……微妙なところね」

梨子「ええーっ!? 割と自信あったのにー?」ガーン

善子「まあ一番は千歌が認めてくれるか否かよね、どんな渾名でも」

梨子「……そうなっちゃうよねー」ハァ

梨子「それで、善子ちゃんは千歌ちゃんの誕生日に何を贈るの?」

善子「そうね、そっちが本題だったわね。あとヨハネね」

梨子(今善子ちゃんが言ったとおり、来週の木曜日は千歌ちゃんの誕生日! ……だけど私はまだ、千歌ちゃんへ何を贈ればいいか迷っていて)

梨子(そこで善子ちゃんからアドバイスを貰うために、今日はここまで来たのよね。ごめんね、千歌ちゃん)

善子「このヨハネがリトルドラゴンちかちーへ賜る宝具は……これよっ!」つノート

https://i.imgur.com/UYY0vxZ.jpg

梨子「えーっと【聖ヨハネの黙示録、第十三編(裏)】?」キョトン

善子「そうよ、ヨハネが引き起こした数多の奇跡やら、下界の様相やら、いずれ覚醒するであろう才能やら、宝具に秘められし力やら、相対した脅威やら──」

梨子「なるほどね、架空のRPGの攻略本って訳ね~」パラパラ

善子「って勝手に封印を解くなぁ!」サッ

梨子「ええーっ!? そんなに恥ずかしい?」

善子「リリーは自分の壁クイ本をさ、千歌に読まれたりしたら恥ずかしくならないの?」

梨子「全然」キッパリ

善子「あれっ? 前は『あ"あ"ーっ!?』って奇声上げちゃうぐらいだったのに」

梨子「そりゃあの頃はまだね。でも今は全然平気だよ」

善子「付き合うようになったから?」

梨子「うんっ♡」ニコッ

善子「だけど恋人相手だからって安易に真の姿を晒け出すのは──」

梨子「ベッドの上での参考にしてるから♡」ニコッ

善子「──そ、そう」ドンビキ

梨子「ふふっ、当日はどんなことしたら喜んでくれるかなぁ~♡」ウットリ

善子「駄目だこいつ……早くなんとかしないと……」

夕方

梨子「今日はありがとね」

善子「どういたしまして。あんまり千歌を心配させちゃ駄目よ」

梨子「……わかってます」

善子「そうよね、リリーと千歌の仲だものね。問題は向こうよね……まさかあそこまで嫉妬深かったなんて」ハァ

梨子「そうなのよねー」ハァ

善子「とにかく、明日は千歌と一緒に帰れるのよね?」

梨子「うん。そのまま曜ちゃんちまで行くけど」

善子「まさか……曜にまで相談するつもり? プレゼントの件を?」

梨子「もちろんだけど。その次は夏休みで帰省中の果南ちゃんに。そのまた次は──」

善子「全然わかってないじゃないの! これから当日までメンバー全員へ聞いて回るつもりなのっ!?」

梨子「えっ? 駄目、かな?」キョトン

善子「駄目も何も、千歌が寂しがるじゃないの!」

梨子「うん、それが狙いだもんっ♡」ニコッ

善子「うわぁ……これで確定したわ、リリーは正真正銘のドSだって」

梨子「違うもんっ……私だって嫉妬してる相手がいるんだもんっ!」プンスコ

善子「嫉妬してる相手? 曜のこと?」

梨子「ううん、曜ちゃんじゃないよ。いや、ある意味曜ちゃんにも嫉妬してるところはあるけど」

善子「へっ!? でも他に思い当たる節はないし……」

梨子「私と瓜二つのアンチクショーよ!」プンスコ

善子「……マジで誰よ?」


千歌Side、十千万前

メイ*㊤ 皿 ㊤リ オカエリナサイ、チカチャン

千歌「ただいま、メカ梨子ちゃん。今日も庭掃除お疲れ様♪」

メイ*㊤ 皿 ㊤リゞ ドウイタシマシテ。ヨウチャンモ、ヨウコソトチマンヘ

曜「う、うん。メカリリー、普通に馴染んでるね」

志満「ほんと助かってるのよ、人手が足りないから」

美渡「買い忘れがあったりお客様が忘れ物した時なんかさ、ロケットターボで用事を済ませてくれるんだからな」

曜「そ、そうなんだ。完全にスタッフの一人として扱ってるんだね」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ ソレヨリチカチャン、ナニカアッタノ?

千歌「……ううん、別に何も──」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ イツモヨリコエノトーンガヒクイヨ。ソレニメノシタニシロイアト……ナイチャッタノ?

千歌「……あはは、メカ梨子ちゃんにはお見通しかぁ」ハァ

曜「相変わらず人並み以上の人間観察力だね」

千歌「あのね、今日は梨子ちゃん『善子ちゃんと用事があるから』って、一緒に帰れなかったの」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ ソウナンダ、サビシカッタノネ

千歌「もちろん梨子ちゃんには梨子ちゃんの用事があって、今日は善子ちゃんの下へ行ったんだってわかってるよ。だけど……だけど──」

メイ*㊤ 皿 ㊤リつ ダイジョウブダヨ ナデナデ

https://i.imgur.com/7GmUxfI.jpg

千歌「メカ梨子ちゃん……」ウルッ

メイ*㊤ 皿 ㊤リ ホンモノリコチャンガ、チカチャンヲミステルナンテアリエナイヨ。シンジテアゲナヨ、カノジョノコトヲ

千歌「う、うん。そう、だよね?」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ イママデヤッテキタコトハ、ゼンブノコッテル。ナニヒトツ、キエタリシナイ。デショッ?

千歌「うんっ。わたし、梨子ちゃんを信じるよっ!」

曜「そこで劇場版の名台詞言っちゃうんだ」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ キョウハアツアツフックラノハンバーグダヨ。ヨウチャンノブンモアルヨ

千歌「そっかぁ~、楽しみだなぁ~♪」

曜「私も食べてっていいの?」

志満「せっかくだし食べていきなさい」ニコッ

美渡「その方が賑やかな食卓になるしなっ!」ニコッ

曜「了解であります! じゃあママへLINE送っとこっと」ポチポチ

美渡「ほらバカチカ、これで機嫌直しなさい!」

千歌「うんっ♪ ハンバーグっ、ハンバーグっ♡」ニコッ

志満「ふふっ、ハンバーグにして正解だったわね」

曜「それじゃ私も──」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ ヨウチャンハ、マダマッテクダサイ

曜「へっ!? 私に何かあるの?」

メイ*㊤ 皿 ㊤リ ハイ。ヨウチャンニ、キョウリョクシテホシイコトガアルノデス

曜「協力してほしいこと?」

②7/26(金)帰りのバス内

千歌「さてと、そろそろウチへ着くね。降りよっか、梨子ちゃん♪」

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるのであります」ゞ

千歌「またぁ!?」ガーン

曜「っていうか何さ、そのテンプレートから微妙に崩したような言い方は」

梨子「いや、あの言い方だと『千歌ちゃんの心の傷を抉る』って注意したのは曜ちゃんじゃない」

曜「いやまあ、そうだけど……だからって【私風】はないんじゃないかな?」

梨子「だってその方が説明する手間が省けるでしょ?」

千歌「説明する手間?」キョトン

梨子「うん。私が今日は『誰との』用事があるか説明するのを」

千歌「なるほど~、じゃあ今日は曜ちゃんとの用事があるってことなんだね?」

梨子「そういうこと」

千歌「あっ、ちなみに今のは曜ちゃんの『よう』と用事の『よう』を掛けた──」

ようりこ「「説明しなくていいから」」

千歌「そんなぁ~」从c*´•ω•§ ショボーン

運転手「十千万前ー、十千万前になりまーす」

千歌「じゃあね、梨子ちゃん。また明日ね」ゞ

梨子「うん、まあ明日」ゞ

千歌「曜ちゃん、梨子ちゃんへ手ぇ出したらぜっこーだからねっ!」

曜「はいはい、出さないから」

梨子「えっ!? 出してくれないの?」

ようちか「「えっ!?」」

善子「冗談はヨハネよっ!」

ビシッ☆

梨子「あいたっ!? っていうか、さっきまで黙ってたのになんでいきなりチョップしてきたの?」

善子「言っていい冗談の限度を超えてたから、に決まってるでしょ!」

梨子「いや、でも──」

運転手「……発車しますね」

プシュー

ようよしりこ「……すみません」

https://i.imgur.com/L1deMZ2.jpg

千歌「冗談かぁ……冗談、だよね?」

曜「止めてよね、梨子ちゃん。私、そんなんで千歌ちゃんと絶交なんてしたくないからね!」プンスコ

善子「千歌を焦らしたくなるのはわかるけど、駆け引きに周りを巻き込まないでよね!」プンスコ

梨子「……ごめんなさい。だけど千歌ちゃんったら、私よりあの偽物に甘えちゃってて」ムスッ

善子「ああ、マリーが手配したメカリリーね」

曜「仕方ないよ、あの娘が相手じゃ。察しがいいし、気が利くし」

善子「ほんとよね~♪ ウチにいた弐号機やメカずら丸もそんなだったし」ノcリ,,㊤皿㊤,,ル ズラー

梨子「せめて本人がいる前で偽物を絶賛するのは止めてくれないかな?」ピキピキ

ようよし「「……ごめんなさい」」

曜「ところで善子ちゃんちのアンドロイド達は回収したのに、どうして千歌ちゃんちの娘はそのままなの?」

梨子「確かにそれは気になってたのよね。どうしてだろう?」

善子「さぁね。マリーなりの同業者支援の一環なんじゃない?」

曜「ああ、なるほど~」

梨子「真偽はともかく、せめてせめて外装ぐらい私の姿から変えてほしかったけどね」

善子「リリーが苛立ってるところまでマリーの計算通り、なのかしら?」ヒソヒソ

曜「まさか……とは断言できないのが怖いところ」ヒソヒソ

善子「まあリリーは今まで3人も嫉妬ファイヤーさせてきた身なんだし、今度は己が煉獄で悶える時かもね」ヒソヒソ

メメ´- ント 从c*´-`§ ノcリ,,´-`,,ル ←でかみかん三人衆

曜「善子ちゃんだけはそれ言う資格ないと思うけどなぁ」ヒソヒソ

わたな部屋

梨子「それで、曜ちゃんは千歌ちゃんへ何を贈るの?」

曜「私はね……じゃんじゃじゃーん!」つ運動靴

https://i.imgur.com/7vPG5cV.jpg

https://i.imgur.com/VLAZEnH.png

梨子「へぇ~、新しいスニーカーなのね」

曜「毎日練習してるとすぐ傷んじゃうからね。実用性重視であります!」

梨子「なるほど、千歌ちゃん喜んでくれそうね。しかもこの色合いって……」

曜「うんっ! ご覧のとおりみかん色とピンク色、千歌ちゃんと梨子ちゃんのイメージカラーだよ!」

梨子「……曜ちゃんっ」ウルッ

曜「えっ!? 泣くほど嬉しかった? 自分へのプレゼントじゃないのに?」

梨子「ありがとね……私と千歌ちゃんが付き合うの、認めてくれて……ううっ」メイ*; _ ;リ グスン

曜「いやいや、認めるって……私は姑じゃないから」

梨子「それはわかってるけど、やっぱりちゃんと周りから認められた上でお付き合いしたいものでしょ」

曜「まっ、それはそうだね」

梨子「私、必ず千歌ちゃんのこと幸せにしてみせるからねっ!」

曜「うんっ! 梨子ちゃんならできるって信じて……信じていい、のかなぁ?」(*― - ―*)ゞ ウーム

梨子「えっ!?」キョトン

曜「だってここ数日さ、梨子ちゃん毎日『ちょっと用事があるの』って誰かしらのお家まで行ってるじゃない」

梨子「そ、それは千歌ちゃんへベストなプレゼントを贈るために──」アセアセ

曜「……わかってるって。何より千歌ちゃん自身も」

梨子「──良かった。内心ムカムカだったんじゃないかって不安だったから」

曜「そういうのは無いよ、全然。むしろ千歌ちゃんには『梨子ちゃんに毎日会えなくても堪えられる』ようになってもらわないと、ねっ♪」

梨子「……そう、ね」

梨子(あと7か月もしたら、私は推薦を受けた東京の音大へ進学する。そしたら今みたいに、毎日千歌ちゃんと顔を合わせるなんてできなくなるんだから)

梨子(私だって、そんなの堪えられるかわからないよぅ……千歌ちゃんのいない生活なんて……)

③7/27(土)バス停前

Take1

千歌「それで梨子ちゃんはさ、今日は誰のお宅訪問するの?」

梨子「へっ!? あっ……今日は──」

曜「カットカットカットぉーっ!」ガバッ

ちかりこ「「曜ちゃんっ!?」」

曜「いやいや、そこはテンプレ崩しちゃ駄目でしょ!」

ちかりこ「「テンプレ?」」キョトン

曜「まず千歌ちゃんが『一緒に帰ろっ♡』って梨子ちゃんを誘って、それを『ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるの』って断るテンプレ」

千歌「いや、そのやり取り毎回やらなくちゃ駄目なの?」キョトン

梨子「そうよね、わざわざ千歌ちゃんをションボリさせる必要もない──」

ビシッ☆

梨子「──あいたっ!?」

曜「問答無用! 最初からやり直し!」

梨子「ええーっ!?」

Take2

千歌「りっこちゃーん、一緒に帰ろっ」ボウヨミ

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるのかなん?」ボウヨミ

曜「そしてこのやる気の無さである。役者魂はどこへ捨てたんでありますかっ!」クワッ

千歌「いや、別にわたし達役者って訳じゃ──」

曜「スクールアイドルたるもの、常時ステージの上に立っているものと心得ておくべきでありますよっ!」クワッ

千歌「な、なるほど」

梨子「感心しなくていいから。で、肝心の曜ちゃんはどうなの?」

千歌「おっ、今のは『感心』と『肝心』を掛けた──」

梨子「掛けてないから」

曜「……ごめんなさい、心得てません」

千歌「んで、今日は帰省中の果南ちゃんとの用事なのはわかったけど、なんで『あるのかなん?』なのかなん?」

曜「これじゃ用事があるのか無いのかハッキリしないよね」

梨子「いや、だって果南ちゃんにわかりやすい口癖とか無かったから」

曜「あはは、確かにね。だったら『ハグ、しよ♡』辺りじゃ駄目だった──」

梨子「あ"っ」メイ*◎ Д ◎リ

曜「──いやいや、そんな目ん玉飛び出しちゃうほど盲点だったの?」

梨子「じゃあもう一度やり直しでっ♪」ニコッ

曜「う、うん」

千歌(別にハグしてほしいなら、いつでもオッケーなんだけどなぁ~)シュン

Take3

千歌「りっこちゅわぁ~んっ♡ いっしょにか~えろっ♡」ニコッ

梨子「ああ……ごっめんなさ~い♡ わったしはちょっと用事があっるの~♡ お詫びにハッグ、しっよ♡」ニコッ

ダキッ♡

千歌「り"こ"ち"ゃぁーん"っ」グスン

梨子「ち"か"ち"ゃぁーん"っ」グスン

曜「いやいや、何このテンションの上がりっぷりは」

千歌「わたし、待ってるから。梨子ちゃんが用事を全部済ませるのを」グスン

梨子「うんっ。私、必ず用事を全部済ませて千歌ちゃんの下へ戻るからね」グスン

|c||^.- ^|| エンダァーイヤァーッ♪

曜「ってダイヤちゃんっ!?」

https://i.imgur.com/LDFsXk9.jpg

ダイヤ「そんなに驚くことですの? わたくしがここに居て」

曜「いや、だってダイヤちゃんは卒業して東京へ──」

ダイヤ「果南さんと同様ですわ。夏休みなので帰省しておりましたの」

曜「ああ、そうでしたか」

ダイヤ「この照りつける日差しの中、毎日の練習ご苦労様です」

曜「ありがとうございます。せっかくなので、これから少しお喋りでもしません?」

ダイヤ「ああ……すみません。わたくしは少々用事がありますの」

曜「いやいや、別にダイヤちゃんまでテンプレに当て嵌めなくても。っていうか『用事』ってルビィちゃん達のこと?」

ダイヤ「ええ。他に何がありまして? 果南さんや鞠莉さんとは、午前中に色々お話してきましたので」

曜「さすがシスコンお姉ちゃん&仲良し幼馴染みトリオ」

淡島、フェリー乗り場

果南「来ると思ってたよ、梨子」ウデクミ

梨子「果南ちゃん……お久しぶりです」

ザパーン!

https://i.imgur.com/lq9ogw1.jpg

梨子「って何ですか!? この『歴戦をくぐり抜け、成長した姿を数年振りに師匠へ見せる』みたいな雰囲気はっ!」

果南「いやー、別にそんなつもりはなかったんだけど」

梨子「果南ちゃんが悪いんですよ! いっつも一歩引いた位置で訳知り顔して腕組んじゃっているんですから!」プンスコ

果南「なんで怒られちゃってるんだか、私」ハァ

梨子「この際だから言っておきますけど、私は果南ちゃんにも嫉妬してますからね!」キリッ

果南「嫉妬? っていきなり宣言されても心当たりが無いんだけど?」

梨子「千歌ちゃんと幼馴染みだってことです!」クワッ

果南「いやー、そんなことで嫉妬されても」

梨子「私には千歌ちゃんとの思い出が約1年と4か月分しか無いんですからねっ! 十数年もの思い出がある果南ちゃんや曜ちゃんが羨ましくて羨ましくて仕方ないんですからねっ!」ギリリッ

果南「歯軋りしちゃうほどなんだ。だけど思い出なら、これからいくらでも──」

梨子「私、来年から東京なんですけど」

果南「ああー……千歌は?」

梨子「千歌ちゃんは県内の大学の予定です。父方のおばあちゃんの家から通うんだって」

果南「なるほどね。自炊の手間やらバイトの必要やら気にしなくていいもんね」

梨子「千歌ちゃんだって東京まで来ればいいのに……ルームシェアだってしたっていいのに」ブツブツ

果南「うーん、きっと千歌なりに梨子へ負担をかけたくないんじゃないかな?」

梨子「負担?」

果南「ほら、千歌って自分のこと『ものぐさだ』って思ってるからさ。きっと家事とか家賃とか全部梨子へ任せて甘えかねない……とでも考えてるんじゃない?」

梨子「うーん、『あり得ない』と言い切れないのが辛いです」

果南「でしょっ。だけど千歌の『梨子への愛』が本物なら、その程度はやれなくちゃ駄目だ。私はそう思うね」

梨子「……相当厳しい意見ですね」

果南「そうかな? 試しに結婚した後に置き換えてごらん」

梨子「へっ!? 結婚した後……えへへぇ~♡」ウットリ

果南「おーい、梨子ー? なるべくリアリティ重視で想像するんだよー」

妄想

梨子(?年後)「ちょっと千歌ちゃんっ!」クワッ

千歌(?年後)「んんっ? どしたの~梨子ちゃ~ん、えっちなことしたいの~?」

梨子「なんで休日の昼間っからゴロゴロ寝っ転がってるの?」

千歌「いいじゃぁ~ん、せっかくの休みなんだし。毎日ちゃんとお仕事してるんだからぁ~」

梨子「それはそうだけど、せめて休日ぐらいは梨歌ちゃんと遊んであげても」

梨歌(ちかりこの娘)「ちかちゃんっ! あそぼっ!」ニコッ

https://i.imgur.com/8albGUf.jpg

千歌「ええーっ、めんどくさいのだぁ~」

梨歌「めんどくさいのだぁ~」

梨子「こらっ梨歌。そんな真似しなくていいの!」メッ

梨歌「おそとでキャッチボールしたいのだー!」

梨子「ほら、今日は天気がいいんだからお外で──」

千歌「でもあっついのだぁ~」

梨子「当たり前でしょ、真夏なんだから」

千歌「扇風機とお別れしたくないのだぁ~」グスン

梨歌「のだぁ~」

梨子「……梨歌ちゃんまで」ハァ

千歌「大丈夫大丈夫。ちゃんと梨歌とは遊んであげるから」つ任○堂の次の次世代ハード

梨歌「ぽけもん?」

千歌「うんっ♡ 梨歌の大好きなポケモンやろっか~♪」

梨歌「わ~い♪」

梨子「……まあ、いっか」

夕食後

ちかりこりか「ごちそうさまでした!」

梨子「じゃあ今日ぐらいは千歌ちゃんが食器を──」

千歌「嫌だ」

梨子「へっ!? 食器洗うのも嫌なの?」

千歌「お手々が油でベタベタになるの、嫌なのだぁ~」

梨歌「なのだぁ~」

梨子「だから悪い真似しないのっ! そんなに嫌なの?」

千歌「嫌もなにも『家事は全部私に任せてっ! 千歌ちゃんはお外で頑張ってくれるんだから』って宣言したのは梨子ちゃんじゃんかぁ!」

梨子「確かに言ったけど、せめて最低限のことぐらいは──」

千歌「嫌なら出てってよ!」ドンッ!

梨子「ひっ!? 千歌、ちゃん?」ビクッ

千歌「誰のおかげで生活できてると思ってるのさぁ! わたしが毎日汗水垂らしてさ、自分勝手な取引先やらムカつく上司やらから怒鳴られまくってさ、何とか稼いできてるんだよっ!」クワッ

梨子「そ、それはわかってるけど──」

千歌「うんにゃ、わかってないよっ! わかってないから、そんな風に面倒事を押し付けるんだよっ!」クワッ

ブチッ☆

梨子「面倒事って、たかだか食器洗いとか梨歌と遊んであげてってだけじゃないのっ!」クワッ

千歌「ひっ!? 梨子、ちゃんっ……」

梨子「もういいです。実家に帰らせてもらいます!」

千歌「いや、実家って隣じゃん」

梨子「……あっ」

妄想終わり

梨子(現実)「どうしよう……いざ『実家に帰らせてもらいます!』って宣言しなくちゃならなくなった時」

果南(謎の眼鏡)「いやー、そんなドロッドロの昼ドラみたいな妄想する必要あったかな? しかもごく自然に娘産まれてるし、どこから突っ込んでいいやら」

梨子「って何ですか? その眼鏡?」

果南「ああ、これは小原家が作った『ココロヨーム』だって」

梨子「壊滅的なネーミングセンスはともかく、どう考えても危ない逸品ですね」

果南「梨子の娘のネーミングセンスを考えると、あまりとやかく言えないんじゃないかな?」

梨子「はっ? 私と千歌ちゃんから一文字ずつ採った最高の名前じゃですかっ!」クワッ

果南「……はいはい」

かなルーム

梨子「それで、果南ちゃんは何をプレゼントするんですか?」

果南「う~ん……まだ決めてないなぁ」

梨子「えっ……意外ですね。幼馴染みなのに」

果南「幼馴染みだからこそ、だよ。最初はスニーカーとか考えてたんだけど、曜と被っちゃったしねぇ」

梨子「ああ、なるほどー」

果南「まっ、だから何か食べられる物にするつもりだよ。『物より思い出』とも言うしねっ♪」

梨子「物より、思い出……」

果南「でもこれは私の場合だからね、梨子は梨子なりの考えで贈っていいんだよ」

梨子「果南ちゃん……そうですよね」

果南「でも、そこに困ってるからみんなへ尋ねて回ってるんだよね?」

梨子「は、はい」

果南「梨子は色々難しく考えてるみたいだけど、そんな悩むことはないんじゃないかな?」

梨子「だけど、せっかく年に一度の特別な日なんだから──」

果南「まあ、そうだね。だけど梨子はさ、そんな特別な日じゃなくても千歌へ色々贈ってあげてるじゃない。逆に千歌から梨子へも」

梨子「ま、まあそうですね」

果南「そんな普段と変わらない感覚でいいと思うよ。下手に凝った物を用意しなくちゃ……ってよりは」

梨子「でも、やっぱり手抜きっぽさが」

果南「なるほど、梨子自身が納得いかないんだね」

梨子「はい、すみません」ペコッ

果南「だったら、思いっきり考えまくりな。千歌が喜ぶ最高のプレゼントを」

梨子「はいっ!」

果南「でも千歌のことだから、大好きな彼女から貰えるモノなら何でも喜んでくれるはずだよ」

梨子「まあ、ですよねっ」

果南「それと、さっきの件も含めて言っとくけど」

梨子「さっきの? 家事とかの?」

果南「そっ。千歌はもう昔の千歌じゃない。やると決めたことはちゃんとやり遂げられる娘だよ」

梨子「わかってます、ずっと見守ってきましたから」

果南「だから信じてあげなよ、パートナーのことを」

梨子「はい、ありがとうございます」

④7/28(日)梨子ちゃんルームのベランダ

千歌「おっはよ~、りっこちゃぁ~ん♡ 日曜日で練習も休みだし、一緒にあっそび~ましょ~♡」

梨子「ああ……ごっめんなさぁ~い。わったしは──」

ダイヤ「わたくしと少々用事があるのですわ~」|c||^.- ^|| デデーン!!

千歌「って何でダイヤちゃんが梨子ちゃんの部屋にっ!?」从c* Д §三° °

曜「いやいや、言ってる途中で口を挟むとは斬新なっ!」

千歌「いつの間にかわたしの部屋へ無断侵入してる曜ちゃんもね」

https://i.imgur.com/sN4ezNe.jpg

曜「ごめんね、今回はこういう役回りだから」

千歌「役回り?」キョトン

ダイヤ「わたくしは東京限定の特製プリンを渡しに来たのですわ。千歌さんの分も曜さんへ渡してあります」

千歌「そっかぁ~、ありがとね~ダイヤちゃ~ん♡」从c*^ヮ^§ ニコニコ

ダイヤ「千歌さんが笑顔になれたみたいで、わたくしも買った甲斐があったというものですわ」|c||^.- ^|| ニコニコ

曜「じゃあ今回の私と千歌ちゃんの出番は、これでおしまいだねっ☆」

千歌「えっ!?」

曜「はいっ、プリン♪」

千歌「……うんっ、プリン」

ダイヤ「そんなに長くお話する訳でもありませんので、午後からは遊べるはずです。では梨子さんのこと、少々お借りしますわね」

千歌「うっ、うん」

改めて梨子ちゃんルーム

梨子「いいんですかね……ギャグ時空だからって理由でここまでやらかして」

ダイヤ「いいのですよ。梨子さんだってもう十分はっちゃけたのです、何を今更」

梨子「ま、まあ。ですよね?」

ダイヤ「結論から申しますと、たった今千歌さんへ贈ったプリン。あれが今年の誕生日プレゼントの代わりですわ」

梨子「えっ!? それを先に渡しちゃっても良かったんですか?」

ダイヤ「ええ」

梨子「しかも私や曜ちゃんにも全く同じ品をだし……千歌ちゃんにだけ特別じゃなくていいのかなぁ?」

ダイヤ「大切なのは『産まれてきてありがとう』という感謝の気持ち、それを伝えることです。なので問題はありません」

梨子「一理あるかもしれませんけど、いいんですかね?」

ダイヤ「千歌さんには当日、プリンをもう一つ渡します」キリッ

梨子「いや、だからプリンみたいな安物なんて──」

ダイヤ「安……物、ですって?」ギギギ

梨子「ダイヤ、ちゃん?」

ダイヤ「千歌さんへ当日渡すプリンはっ! ミシュランで星3つを獲った超一流のシェフが作った! 一日限定10食の世界一旨いと言われるプリンなのですわよっ!」クワッ

梨子「色々とすっごいのはわかりました。ちなみにお値段は?」

ダイヤ「お1つ2,980円(税込み)ですわ」

梨子「たっか!」

ダイヤ「とにもかくにも、お値段より真心。それが一番ですわよ」

梨子「はい」

⑤7/29(月)バス停前

曜「それじゃあまずはいつものやり取りから。スタート!」

千歌「るぅうぃっくぅおちゅぅうわぁ~んっ♡」

曜「うわっ、すっごい巻き舌」

千歌「一緒にか~えり~ましょっ♡」ニコッ

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるずら」

千歌「そっか、花丸ちゃんと約束してたんだね。わたしこそごめんね、無理言って」ペコッ

花丸「この茶番劇は、いったいどういうことなのかなぁ?」

善子「……いつものことよ」ハァ

花丸「それじゃあ千歌ちゃん、梨子ちゃんのことお預かりさせていただきます」ペコッ

千歌「うん、お預けします」ペコッ

曜「いやいや、梨子ちゃんは別に千歌ちゃんの所有物じゃないから」

梨子「千歌ちゃんのモノ、かぁ~♡ いいかもねぇ~♡」ウットリ

ようよし「「えっ!?」」

梨子「いっそもう『プレゼントはわ・た・しっ♡』でいい気がしてきたなぁ~♡」ニコッ

ようよし「「いやいや」」

バス内

梨子「じゃあまた明日~」ゞ

花丸「また明日ずら~」ゞ

ようちかよし「お疲れ様でした~」ゞ

プシュー

曜「にしても、今日は特に不安そうにしたりしてないんだね」

千歌「そりゃ花丸ちゃん相手だもんっ♪ 梨子ちゃんが心変わりしちゃったりなんてこと、万に一つもあり得ないからね~♪」

善子「あり得ないなんてことは、あり得ないわよ!」

千歌「グ○ードっ!? いや、だって花丸ちゃんは善子ちゃんと付き合ってるんだし」

善子「ヨハネよっ! 実はね、リリーはずら丸に対して相当な負い目を感じてるのよ」

曜「あっ……(察し)」

千歌「負い目?」キョトン

善子「リリーはね、入部してからずーっとずら丸に構ってあげなかったのを後悔してるのよ」

曜「ああ、やっぱり?」

善子「やっぱりよ。ずら丸のヤツ、前々から『梨子さんと仲良くなるきっかけが欲しいなぁ』って呟いてたから、私が閉校祭で『2人で巡ってきなさい』って提案したの」

曜「そっか。あの時は『やたら珍しい組み合わせだなぁ』ってビックリしたけど、そんな事情があったんだね」

千歌「そんな一幕があったんだね。わたしが焼きみかん売ってる間に」ムスッ

善子「リトルドラゴンちかちーが焼きみかんにっ!?」

曜「上手いこと言わない」

善子「っていうかあの2人、翌日の振替休日でもルビィんちで開かれたクイズ大会の補習講座に出てたし」

曜「ダイヤちゃんが主催して、自分で優勝したアレの?」

善子「そうよ」

曜「んで、その日千歌ちゃんは何してたっけ?」

千歌「オンラインでスマ○ラのフリー対戦しまくってた。445人ほど屠った」

曜「うわぁ、ふて腐れてたんだね」

千歌「もちろん今は平気だよ。でも最後に屠ったメタ○イトの人からメールが来てさ、わたしの気持ちも知らないでって……でって……ううっ」グスン

曜「しまった!? 地雷踏んじゃった?」

千歌「その人なりに傷心のわたしを気遣ってくれたってのに……わたしは見ず知らずの人へキツく当たってさぁ……」グスン

曜「あれっ? 自分がやったことを責めてる感じ?」

善子「……気にしてないわよ、それぐらい」

千歌「へっ!? もしかしてあの人って……善子ちゃんだったの?」

善子「ヨハネね」

曜「えっ、えっ?」クビフリ

善子「私だって直に謝るのもどうかと思ったのよ! そもそもリリーの方から『手伝わせて』ってお願いされたんだし」

曜「ま、まあそうなっちゃうよね」

善子「付き合ってる相手が自分を一番に選んでくれなくて寂しさを覚えた経験、このヨハネにだってあるんだからねっ!」

千歌「ほへっ!? 善子ちゃんでもっ?」

善子「ヨハネよっ! なんかマジモンの堕天使でも見たかのような驚きっぷりね」

千歌「いや、だってさぁ──」

善子「ずら丸がルビィにだけ特大シーラカンスのぬいぐるみ買ってあげたり、ずら丸がルビィにだけ優しい物言いをしてあげたり」

ようちか「「なるほど~」」

善子「何にせよ、リリーを誰相手にも簡単に靡くようなチョロイン扱いするのは善子ちゃんよっ!」

曜「私達が言うのもアレだけど善子ちゃんの言うとおりだよ、千歌ちゃん」

善子「ヨハネだっての!」クワッ

曜「いやいや、たった今自分で『善子ちゃん』って言ったじゃん」

千歌「善子ちゃん……曜ちゃん……いや、もうちゃんとわかってるから──」

善子「ほんと?」

曜「本当に?」

千歌「うん。だって梨子ちゃんは、もうわたしの色に染まっちゃってるんだからっ♡」ニコッ

ようよし「「千歌(ちゃん)色?」」

梨子Side、はなまルーム

花丸「梨子ちゃんってさ、最近みかん色の小物を身に付けることが多くなったよね?」

梨子「ふふっ、周りをよく見てる花丸ちゃんはさすがね」ニコッ

花丸「梨子ちゃんなりのアプローチ?」

梨子「もちろん♡ 誰かが言い寄って来ても無駄ですよー、ってね♪」ペロッ

花丸「そっかぁ、マルも悪魔っぽいキーホルダーとか付けてみるかなぁ?」

梨子「いいと思うよ。花丸ちゃんからももっとアプローチしちゃっても♪」

梨子「それで、花丸ちゃんは千歌ちゃんへ何をプレゼントするの?」

花丸「これずらぁ!」つノート

https://i.imgur.com/W9pn4dI.jpg

梨子「それなりにお値段が張ってそうなノートだね。でも授業で使うなら百均の3冊セットので間に合うんじゃないかな?」

花丸「ううん、これは別の用途で使ってもらえたらなぁ……って考えているんだけど」

梨子「別の用途……あっ、もしかして交換日記に?」

花丸「大正解ずらぁ~♪ 4月から始めたんだよね?」

梨子「うんっ♡ ってことはつまり、半分は私へのプレゼントでもあるんだよね?」

花丸「もちろんずら。千歌ちゃんと末長くお幸せにね」ニコッ

梨子「花丸ちゃんっ……もう、可愛い後輩なんだからぁ~♪」ナデナデ

花丸「じゅらぁ~っ♡」ニコニコ

花丸「これでルビィちゃんと鞠莉さん以外の全員から、千歌ちゃんへのプレゼントを何にするのか質問したんだよね?」

梨子「うん。他にも聖良さん達へ電話したりもしたんだよ」

花丸「そうなんだね。理亞ちゃんがこっちまで来たりするのかなぁ?」

梨子「いや、さすがに『個人の誕生日をお祝いするためには来ない』ってさ。でも地元の特産品の詰め合わせを贈るって」

花丸「牛乳とかメロンとか?」

梨子「その辺が真っ先に浮かぶんだね。だけど別に聖良さんが段ボール箱へ入って送られて来るなんてことは……ことは──」

聖良(牛柄ビキニ)『プレゼントはこの私です、千歌さん♡』ドタプンッ♡

梨子「──って可能性もA-RISEよね。あのでかめろんならやりかねないわよね」

花丸「まーた煩悩に取り憑かれているんだね、梨子ちゃんは」ハァ

花丸「話は変わるけど、会長さんにも相談したりしたの?」

梨子「もちろん月ちゃんにも相談したよ。そしたら──」

花丸「そしたら?」

月『僕だって立派な女の子なんだってこと、彼女へ教えてあげてもいいかもね♪』

梨子「──ってかなり意味深な物言いを」

花丸「そうかなぁ? ただ単に女の子らしい花柄とかがあしらわれた小物とか贈ったりするんじゃないかなぁ?」

梨子「わからないわよ、黒ビキニで千歌ちゃんを悩殺しようと企んでいる可能性だってあるじゃないのっ!」

花丸「確かに会長さんには黒が似合いそうだねぇ」

梨子「ああっ、神よっ! 私のお胸はどうしてそれなりなのよっ!」ソレナリー

花丸「まーた始まったし」タプンッ♡

梨子「いいもんっ! いずれ千歌ちゃんの娘を妊娠したら大きくなるんだからっ!」

花丸「駄目ずらこの先輩……なんとかしなくちゃなぁ」ハァ

続きは後ほどレスします。

続き

⑥7/30(火)練習後、屋上

千歌「ねぇ、やっぱりやらなくちゃ駄目?」

曜「駄目です」キリッ

梨子「完全に私の持ちネタ扱いされちゃってるよね、『私はちょっと用事があるの』が」

曜「わかってるじゃないかぁ、桜内隊員も」

梨子「もうどうにでもなれ、です」

千歌「そ、そうなんだね。じゃ、じゃあやろっか」ハァ

曜「うんうん。はいスタート!」

千歌「梨子ちゃんっ、今日こそは一緒に帰れ──」

ヒュンッ!

千歌「って縄ぁ!?」

曜「しまった!? 梨子ちゃんがっ!」

梨子(ドローンによって宙吊り)「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるのーっ! っていうか用事が無くてもこれじゃ無理だしーっ!」ナミダメ

https://i.imgur.com/jq8RzPR.jpg

??(スピーカー音声)『オゥ……ソーリー。梨子はちょっとワターシが借りてゆきマース!』

千歌「その声は……鞠莉ちゃんっ!?」

鞠莉『イエース! 今日はマリーのターンなのデース♪』

曜「もう何でもアリだね、拉致ってくパターンなんて出ちゃったら」

鞠莉『拉致だなんて人聞き悪いデース! 梨子の方から昨晩「明日は鞠莉ちゃんのところまで行きますね」ってテレフォンが来たのデース!』

梨子「そうは言いましたけど、あくまで自分の足で淡島ホテルまで行くつもりでいたのに──」

鞠莉『ギャグSSたるもの、はっちゃけたもの勝ちデース! グッバ~イ♪』

キラーン☆(お空の彼方まで何かが飛んでった時の効果音)

曜「これを超えられるかなぁ、ルビィちゃんは」

千歌「えっ!? 採点してるのっ?」

淡島ホテル、マリールーム

鞠莉「チャオ~☆ どうだった梨子? お空の旅は」ウズウズ

梨子「なんていうか……クッ○大魔王に拐われたピ○チ姫の心境でした」

鞠莉「ふーむ、さしずめマリ○は千歌っちかしら? 名前的にはマリーの方が適任だけど♪」

梨子「嫉妬ファイヤーに焼かれるクリ○ー達が可哀想です」

鞠莉「クリボ○? 梨子ったらまだ早いわよ~///」ポッ

梨子「もうやだ、この隙あらばな人はっ!」

梨子「それで、鞠莉ちゃんは千歌ちゃんへ何をプレゼントする予定ですか?」

https://i.imgur.com/uRvTCtU.jpg

鞠莉「(右手でOKサインを作りつつ)マニー¥」デデーン☆

梨子「……これだから金持ちは」ハァ

鞠莉「オゥ、果南の代わりですか……イッツジョークなのに」ノξソ´•ω•`ハ6 ショボーン

梨子「じゃあ本当は何なんです?」

鞠莉「千歌っちのお宅へ預けてあるメカリリー、そのアップデートかしらねっ♪」メイ*㊤ 皿 ㊤リ←この娘

梨子「そうですか……前々から気になってたんですけど、どういう理由があって私に瓜二つのロボットなんて貸し出してるんです?」

鞠莉「理由は3つほどあるわ。まず1つ目は同じ地元の観光を支えるチームメイトのサポートとして」

梨子「それはわかります。千歌ちゃんもよく『人手が足りなくて困ってるんだよ』って愚痴ってましたし」

鞠莉「2つ目は小原グループが開発中の多目的アンドロイド、その実地データ収集として」

梨子「それもわからなくはないです。問題はそれをわざわざ私の姿にする必要があるのかな……って点な訳で」

鞠莉「そこが3つ目の理由よ。正確には2つ目ともリンクしてるんだけどねっ♪」

梨子「どういうことですか?」キョトン

鞠莉「メカリリーを含めたMAシリーズが量産された暁には、高翌齢者や障害を抱えた人達を介護する施設へ配備されることになる。ってことはつまり?」

梨子「つまりって……まさか」

鞠莉「わかったみたいね。答え、言える?」

梨子「は、はい。何らかの理由で別れることになった最愛の人、その人そっくりのアンドロイドに介護してもらうようにするため……とかですか?」

鞠莉「イエス、正解よ。終末医療って聞いたことあるかしら?」

梨子「確か不治の病に罹った方が、亡くなるまでの間を穏やかに過ごせるように支える形の医療ですよね?」

鞠莉「まあ、そんなところね。最期くらい一番好きな人に優しくしてもらいながら日々を過ごす、それが悪いことだと思う?」

梨子「いえ、特には」

鞠莉「でしょっ♪ それに千歌っちだって……」

梨子「まさか……千歌ちゃんも何か良くない病気に──」

鞠莉「それはナッシングデース!」

ビシッ☆

梨子「あいだっ!?」

鞠莉「中の人の苗字を叫ぶ必要がわかりまセーン!」

梨子「いや、そういうつもりじゃないですけど」

鞠莉「メカリリーの生体スキャンによれば、千歌っちは多少夏バテ気味なのを除いて全然健康よ☆ 安心なさい」

梨子「そんなトンデモ機能まであるんですね」

鞠莉「介護用だからねっ♪」

梨子「千歌ちゃんが落ち込んでいたら、その都度その都度優しく励ましていますよね」

鞠莉「世界中の心理カウンセラーの方々の協力を得て造られた、世界最高峰のAIが内蔵されてるのよっ♪」

梨子「とんでもなく予算の掛かったプロジェクトなのはわかりました」

鞠莉「イエース! とても凡人リリーには想像の及ばぬレベルの──」

梨子「鞠莉ちゃんまでリリーって呼ばないでください!」

鞠莉「ええ~いいじゃな~い♪」

梨子「いーやーでーすっ!」

鞠莉「話をバックするけど、あの娘を梨子に似せたのは──」

梨子「似せたのは?」

鞠莉「──梨子にはアレに勝ってほしいからよ!」

梨子「勝る!? つまりどういう意味ですか?」

鞠莉「あのAIは未だ未完成な代物……ムチモードとアメモード、それを使い分けることが出来ないのよ」

梨子「えーっと、つまり極端に厳しく接するか極端に優しく接するか、そのどちらかしか出来ないと?」

鞠莉「そういうことデース! それに対して梨子はハードな時はハードに、ソフトな時はソフトに接することが出来てるでしょ?」

梨子「そ、そうですかね?」

鞠莉「そうよ。AIの完成度を引き上げるためってのもあるけど、あの娘を仮想敵として本物の『愛』ってヤツを千歌っちへ魅せてあげなさい!」

梨子「鞠莉ちゃん……言われるまでもありません!」キリッ

鞠莉「そうね。グッドラックよ、梨子っ♪」

⑦7/31(水)

千歌「りっこちゃぁ~ん、明日が何の日かわっかるよね~♪」ウズウズ

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があルビィ!」ガンバリコッ!

ようちか「「……」」シロイメ

梨子「ええ……」

千歌「いや、だって……ねぇ?」

曜「うん。ルビィちゃんがやってるから可愛いのであって、梨子ちゃんがやると……ねぇ?」

梨子「う"っ……ちょっと酷くない?」ナミダメ

千歌「い、いや別に可愛くないって訳じゃ──」アセアセ

梨子「実家に帰らせていただきます」ムスッ

曜「いやいや、実家って千歌ちゃんちの隣じゃ──」

梨子「【黒澤ガーネット】としての実家、です」

ようちか「「ええ……」」


黒澤邸、ルビィちゃんのおへや

ルビィ「(ラップ調で)明日は千歌ちゃんの誕生日! イェイ!」

梨子「明日は千歌ちゃんの誕生日! イェイ!」

ルビィ「千歌ちゃんのためにもがんばルビィ! ヘェイ!」

梨子「千歌ちゃんのためにもがんばりこっ! ヘェイ!」

ルビィ「千歌ちゃんとどこまで行ったかなっ! セェイ!」

梨子「ハグに手繋ぎ、キスからえっち、一通りやったぜセェイ!」

ルビィ「オゥオゥ、それはめっちゃがんばりこしてるじゃねぇかぁイェイ!」

梨子「オゥオゥ、後は結婚して赤ちゃん産んで立派に育てて、定年して大往生するだけだぜイェイ!」

ルビィ「いやいや、ちょっとすっ飛ばし過ぎだぜイェアァ!」

梨子「いやいや、作中で描かれねぇ世界だ、後はみんなにお任せよぅイェアァ!」

ルビィ「人生80年だとしても、18の誕生日は明日だけだぜチェケラァ!」

梨子「最っ高の誕生日にしてやるぜぇチェケラァ!」

デデーン☆

梨子「って何なの!? この謎ラップは!?」

ルビィ「何って……ルビィがトリなのでネタをどうしようか悩みに悩み抜いた結果ですっ♪ てへっ♡」

梨子「ああ、鞠莉ちゃんがとんでもないことしちゃったのがプレッシャーになったのね」

ルビィ「そうですよぅ、せっかくガーネットおねえちゃんが遊びに来てくれるって話なんだから──」

梨子「ガーネット禁止っ!」クワッ

ルビィ「いいじゃないですかぁ、2人っきりでいる時ぐらい♡」

梨子「こういうのって対善子ちゃん向けのネタよね、普通は」

ルビィ「常識に囚われちゃってるようではまだまだですよ、ガーネットおねえちゃん♪」

梨子「だからガーネット禁止って……もう好きにして」ハァ

ルビィ「えへへっ、調教完了……っと♪」

梨子「されてないから!」


梨子「本題に入るけど、ルビィちゃんは明日何を贈るの?」

ルビィ「これですっ!」つぬいぐるみ

https://i.imgur.com/Fg6G4Op.jpg

梨子「うわぁ、可愛い~♡ もしかしてルビィちゃんの手作り?」

ルビィ「もちろんですっ♪」フンスッ

梨子「これなら千歌ちゃんも絶対に喜んでくれるねっ♪」

ルビィ「でもガーネットおねえちゃんの参考にはならないよね?」

梨子「そうだよね……さすがに一晩じゃ作れないもの」

ルビィ「でも作曲の時は一夜漬けしたりもするんですよねっ?」

梨子「うん。でもそれとこれとはまた別だから」

ルビィ「ですよね~」

ルビィ「それで、結局ガーネットおねえちゃんはどうするか決めたのっ?」

梨子「うん。初めてのことだから色々手続きが面倒だけど、何とか手配できたよ!」フンスッ

ルビィ「手続き? 手配?」キョトン

梨子「そっ。ルビィちゃんにだけ先に教えてあげるね」

ルビィ「ルビィにだけ……えへへぇ~♡」

梨子「いや、あくまで千歌ちゃんへのプレゼントだからね」

ヒソヒソ

ルビィ「うそぉ! それ絶対千歌ちゃん喜びますって! ガーネットおねえちゃんって天才?」

梨子「……天才って大袈裟な」

⑧8/1(木)高海千歌の誕生日当日

梨子「昨日まではごめんね、千歌ちゃん」ペコッ

千歌「ううん、事情はわかってるから平気だよっ。今日のパーティー、楽しみにしてるからねっ♡」

梨子「じゃあ千歌ちゃん、一緒に帰ろっか♪」ニコッ

千歌「ああ……ごめんね。わたし、ちょっと用事があるんだ」

梨子「……へっ!?」キョトン

千歌「大丈夫だよ、済ませたら連絡するから」

梨子「う、うん。わかった」


帰りのバス内

梨子「絶対みんなして何か企んでるわね。でなくちゃ──」

善子『ああ……悪いわね。このヨハネは少々用事があるのよ』

曜『ああ……ごめんね。私もちょっと用事があるのであります』

花丸『ああ……ごめんなさい。マルもちょっぴり用事があるずら』

ルビィ『ピギッ!? ……ルビィもちょっと用事があルビィ!』

梨子「──ってな具合で先に帰られたし。普通は本日の主役相手にドッキリ仕掛けるものじゃないの?」

梨子(ポジティブに考えましょ。まずはみんなとワイワイはしゃいでから、私と2人っきりの時間を用意して……っておかしいよね? みんなと一緒の時にだって私がいてもいいって話になるし)

梨子(平行して私の大学推薦のお祝いも行うとか? だとしてもやっぱり私抜きの必要はないんだし)

梨子(まあ色々考えても仕方ない、か。その時を待ちましょ)

梨子ちゃんルーム

キセキダヨー キセキダヨー

梨子「来たわね。えーっと『コワレヤスキの衣装で来てね』って、いったいどういうことかな?」

ヌギヌギ、スチャッ☆

梨子(着替え済)「よしっ、いざ千歌ちゃんの下へっ!」つ???

十千万、玄関

ピンポーン♪

梨子「桜内です」

曜(インターホン)『空いてるよ~』

梨子「は~い」

ガラッ

梨子「嘘っ……その格好って──」

千歌(ウェディングドレス)「梨子ちゃん、いつもありがとね。こんな情けないわたしを選んでくれて」

梨子「えっ? へっ? どういうこと?」キョトン

曜「えー、ではただ今より高海千歌と桜内梨子の結婚披露宴を開催いたします」

梨子「いや、私と千歌ちゃんが結婚っ!? まだ早いっての!」アセアセ

果南「前に千歌が『やりたい』って話してたんだよ。『将来はカツカツの生活になるかもしれないから、式なんて挙げられないんじゃないか』ってね」

ダイヤ「ということですので、誕生日のお祝いとセットで本日決行という下りになったのですわ」

ルビィ「あのドレスもルビィと曜さんで作ったんだよっ♪」

鞠莉「他ならぬ千歌っちと梨子のためなら、予算ぐらい小原グループで負担するってのに」ブーブー

果南「いやー、そういう誰かのお世話になってばかりってのが嫌だから、って話なんだけど」

花丸「そういうことずら。バランスが大事だよ」

善子「ってな訳で、さっさと千歌の隣に並びなさいっ!」ドンッ

梨子「わわっ!?」

千歌「ふえっ!?」

チュッ♡

https://i.imgur.com/VyvI9e1.jpg

一同「わーおっ///」

パパパパーン☆

曜「改めて、千歌ちゃん」

一同「お誕生日おめでとう!!」

千歌「うんっ! ありがとね、みんな♡」ニコッ

曜「はいっ、まずは私から」つ運動靴

千歌「わたしと梨子ちゃんカラーのシューズ? ありがとね、よーちゃん♡」

曜「これからも梨子ちゃんと仲良くね!」ゞ

千歌「もちろんっ!」ゞ

善子「リトルドラゴンちかちーよ、ヨハネからはこの約束の品を贈ろうぞ」つ例のノート

千歌「うわぁ、ありがとね、善子ちゃん♡ こういう架空の設定集読むの大好きなんだっ♡」

善子「ヨハネね。千歌からも色々読ませてもらってたからね、参考になったわ!」ニコッ

千歌「どういたしまして」ニコッ

果南「私からはこれだよ」つUSBメモリー

千歌「いや、今のところ困ってないんだけど?」

果南「私が向こうで撮ってきた写真が1,000枚ほど入ってるよ。珍しい動物とか夜空なんかも♪」ニコッ

千歌「おおーっ! それは楽しみ~♪ ありがとね、果南ちゃん♡」ニコッ


ダイヤ「わたくしからはこちらを」つ超高級プリン

千歌「これってあのミシュランで星3つを獲った超一流のシェフが作った! 一日限定10食の世界一旨いと言われるプリン? 2,980円(税込み)のやつだよね?」

ダイヤ「ええ。よーく味わってお食べなさい」ニコッ

千歌「うんっ! ありがとね、ダイヤちゃん♡」ニコッ

花丸「マルからはこれずらぁ!」つノート

千歌「うわぁ、すっごいキラキラしたノート! もしかしてこれって──」

花丸「梨子ちゃんとの交換日記に使ってくれると、このノートも嬉しいと思うなぁ♪」ニコッ

千歌「そうだね、そうするよ! ありがとね、花丸ちゃん♡」ニコッ

鞠莉「マリーは形の無いモノだけど問題ないかしら?」

千歌「いいよいいよ! それにメカ梨子ちゃんを貸し出してくれて、こっちとしても助かってるから」

鞠莉「そのメカリリーのプログラム、最新バージョンへアップデートしといたからっ♪」ニコッ

千歌「マジですか? ありがとね、鞠莉ちゃん♡」ニコッ

ルビィ「ルビィからはこの子を」つ手作りぬいぐるみ

千歌「うわぁ、めっちゃ可愛い~♡ この子、ルビィちゃんが作ってあげたの?」

ルビィ「うんっ♪ 世界に1人だけの子なんだよっ♡」ニコッ

千歌「そっか、ならすっごく大事にしなくちゃね! ありがとね、ルビィちゃん♡」ニコッ

果南「後は聖良と理亞から届けられた北の特産品詰め合わせに」

花丸「会長さんから贈られた大学入試の過去問集だね」

善子「もっと勉強しなさいって訳ね。良かったわね千歌、生徒想いの会長で」

千歌「あはは……精進します」

ダイヤ「では最後は梨子さんの番ですわよ」

梨子「はい」

梨子「千歌ちゃんっ!」

千歌「梨子ちゃん……」

梨子「私からのプレゼントは……これです」つ長方形の紙×2

千歌「えーっと『北海道ぐるりと3泊4日の旅』?」キョトン

梨子「うん。色々迷ったんだけど、せっかくなら一夏の思い出を作りたいなぁ……なんて。大丈夫?」

千歌「梨子ちゃんっ……うんっ! もちろんだよっ♪」

曜「こんなこともあろうかと! 梨子ちゃんが毎日みんなと用事でいない間に、私が千歌ちゃんの宿題を一緒に片付けておいたのであります!」ゞ

梨子「は?」

千歌「そういう訳だから、安心して旅行へ行けるよっ♡」ニコッ

梨子「ずるーい! 私だって千歌ちゃんに宿題教えたかったのにぃーっ!」ムッキー!

アハハハハ~♪

梨子(こうして2019年の千歌ちゃんの誕生日&先行版結婚披露宴は、みんなでワイワイ楽しい一時となったのでした♪)

⑨十数年後の8/1、沼津市内の中学校

教師「んん~っ、やっと倉庫整理も終わりかぁ~♪」ノビー

梨子「そうですね~♪」ノビー

教師「子ども達が休みなのに出勤ってのがまたキツいよなぁ。ってな訳で、これから一杯飲んでかない?」

梨子「ああ……ごめんなさい。私はちょっと用事があるの」

教師「そっか、残念。んで、どんな用事?」

梨子「こんな用事です」左手薬指チラッ

教師「ああ、旦那の誕生日ね。いいなぁ~」

梨子「旦那じゃありませんって。妻です♡」ニコッ

教師「ごめんごめん。便宜上ねっ」

千歌Side、高海家の食卓

梨歌「はっぴばーすでーつーゆー、はっぴばーすでーつーゆー♪」

梨歌「はっぴばーすでーでぃーあちーかちゃーん……はっぴばーすでーつーゆー♪」パチパチ

千歌「ううっ……ありがとねぇ、梨歌ぁ~」グスン

梨歌「おめでとねっ、ちかちゃんっ!」ニコッ

千歌「こんな親孝行な娘を持てて、わたしは幸せ者だよぅ~♡」グスン

梨歌「よしよし」ナデナデ

千歌「あううっ……でも『つーゆー』じゃなくて『とぅーゆー』だからね、めんつゆじゃないからね」

梨歌「とぅーゆー?」

千歌「うん、そうそう」ナデナデ

梨歌「えへへぇ~♪」ニコン

ピンポーン♪

千歌「ママが帰ってきたみたいだし、行こっか!」

梨歌「うんっ!」

千歌「お帰り、梨子ちゃん。休日出勤お疲れ様♡」ニコッ

梨歌「りこママ、おつかれさまっ♡」ニコッ

https://i.imgur.com/9MTTgG9.jpg

梨子「ただいま、千歌ちゃんに梨歌ちゃん。そして改めて、誕生日おめでとう♡」ダキッ

千歌「おうっふ/// ありがとね、梨子ちゃん♡」ニコッ

梨歌「りこママもちかちゃんもラブラブなのだぁ~♡」ニッコリ

梨子「ああ……ありがとね。私、ちょっと用事済ませてきたよっ♡」

終わりです♡
私もちょっと用事があるので、今回はこの辺で失礼します

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