エジプトのヒエログリフ、メソポタミアの楔形文字、中国の甲骨文字…これら『文字』は、約5000年前～3000年前に存在したという。

人間は相互に理解を行う為、文字を扱い、文明を構築していった。

はじめは一箇所に留まっていた人類だが、暫くして散開し、文明もその時分かたれた。

そして文化が生まれ、利器が生まれ、人は増え、世界は識字と会話により、その生活圏の拡大と生存能力の向上を行なった…そして。

人類は、己が知識を高め、自らを識者とする為。

己が立場から優越性を得、その多幸感に浸る為。

就職し、家族を、自らを養い、収入を得る為。

文字は無論の事、数理学、歴史学、地理学──それらを学ぶ為の学府、『大学』を作り出し、そこで己が求む知識を修め、

その事を証明する為のもの──『学歴』というものを定義した。

…この物語は、ひとりの男が、『学歴で戦闘力が決まる世界』にて、必死に生きていく物語である。


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