【アイマス 】伊織「はぁ!?うちのアイドルを週刊誌にリークする!?」 (46)

悪徳記者「おいおい、人聞きの悪いこと言うなよ…あくまでも、『そうするかもしれない』ってだけの話だ。どうするかはそっちの誠意しだいだよ…クックックッ…」

伊織「結局は金ってこと…?この下衆!」

悪徳「おぉっと?そんな口の利き方をしていいのかなぁ?」

伊織「くっ…」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1571057498

悪徳「へっへっへっ…水瀬のお嬢様ならわかるよなぁ?」

伊織「…大体、なんで私なのよ…普通こういうのは社長…そうじゃなくても律子やプロデューサーじゃないの?」

悪徳「いやいや、いくら売れっ子ばかりとはいえ、十数人しか所属していない芸能プロダクションから引き出せる金なんてたかが知れてるだろう?それなら…」

伊織「…水瀬財閥からってわけね?」

悪徳「そういうこと…ヘッヘッ…理解が早くて助かるぜ」ニヤッ

伊織「…とことん下衆ね…いいわ!そっちがその気ならこっちだって…」

悪徳「おいおい、慌てるなよ…まずは写真を見せてやる…」スッ

伊織「こ、これは!?」

『あの天才アイドル、星井美希に男の影が!?』

悪徳「おたくの…星井美希だっけか?天才天才と持て囃されていても、所詮は女だなぁ!写ってるぜ…バッチリと腕を組んだ…Pヘッドの男性がなぁ!」

伊織「いや、それうちのプロデューサーだから!?」

悪徳「へ?そ、そうなの?」

伊織「逆にプロデューサーでもないのにPヘッドな人間なんているわけないでしょう?」

悪徳「いや、プロデューサーだとしてもPヘッドはおかしいだろ!?」

悪徳「だ、大体、自分のところのアイドルに手を出してるだけじゃないか!それはそれで問題だぞ!」

伊織「手なんか出してないわよ。美希が一方的に熱烈なアタックをしてるだけよ」

悪徳「だからそれも問題だろう!?」

伊織「知らないわよ!?私だって訳わかんないけどファンが受け入れてるんだからしょうがないじゃない!」

悪徳「え?そうなの?」

伊織「アイツ、ライブのMCでも普通にプロデューサーのことハニーって言ってエピソードトークしてるわよ?楽屋で律子にシメられてるけど…」

悪徳「なん…だと…」

伊織「ふぅ、心配して損したわ…帰っていい?」

悪徳「くっ…!?クックック…俺が1人のスキャンダルだけで交渉に来ると思うか?」

伊織「なっ!?み、美希だけじゃないって言うの?」

悪徳「あぁ…まだまだネタはあるんだよ!全く…危機管理意識の低い事務所で助かったぜ…」

伊織「くっ…み、見せなさいよ!」

悪徳「けっ!ほらよ!」スッ

『あの清純派アイドルが!?謎のイケメン男性と共に夜の街へ…』

伊織「ゆ、雪歩…」

悪徳「男性恐怖症だとか何とか言っておきながら、『やることはやってますぅ!』ってかぁ!?『男の人が大好きです!』って言ってたもんなぁ!?」

伊織「それ団結の話じゃない!?そ、そうじゃなくて、こ、これ…相手…」

悪徳「おぉ、どえらいイケメンだよ。どこのどいつだ?315プロの新人か?クックック…もしそうならそっちの方にも…」

伊織「いや、これ真じゃない!」

悪徳「ええええええ!?」

伊織「夜遅いからって言って雪歩を送って行った時の真よ、これ。服装も一緒だもの」

悪徳「送るって…菊地も、同い年の同性だろう?」

伊織「そこに違和感を覚えないからアイツはバカなのよ」

悪徳「ちっ…ま、まぁいい…モザイクでもつけりゃあ誤魔化しは効く…無理やりにでも雑誌に…」

伊織「そんなことしたら真に殺されると思うけどいいの?因みにアイツ、某国のSP複数人と互角に渡り合えるからね?」

悪徳「…売りつけるのはやめておいてやろう」

伊織「そうね、お互いのためにもそれがいいわ」

悪徳「ちっ!?まさかこんなことになるとは…」

伊織「…ひょっとしてまだあるの?」

悪徳「そ、そうだ!俺にはまだ切り札がある!」

伊織「やめときなさいよ、もう私大体のオチ読めたわよ…」

悪徳「うるさい!それじゃあ…これならどうだ!」スッ

伊織「な!?こ、これは…」

『銀の女王に激震!?まさかの“黒い交際"発覚!』

伊織「た、貴音…」

悪徳「四条には以前から移籍の噂があったが…それを追っていたらたまたま掴んだ写真だ!」

伊織「あ、あんた…これをどこで…?」

悪徳「あぁん?今更誤魔化そうったってそうはいかねーぞ?先週の日曜、イベント会場だよ!怪しさ満点のナイスミドルだなぁ?堂々と話をしているが、コイツは確実に裏社会の…」

伊織「いや、これうちの社長よ?」

悪徳「な、何ぃぃぃぃぃぃい!?」

伊織「黒い交際って…そりゃ“黒い"けども…」

悪徳「いや、黒すぎるだろ!?何なんだよ!?お前んとこの社長は!?」

伊織「そんなの私が知るわけないでしょ!?黒井社長にも言ってきなさいよ!」

悪徳「た、確かに…」

伊織「さて…帰るとしますか…」

悪徳「ま、待て待て待て待て!これならどうだ!」スッ

伊織「こ、これは!?」

『国民的人気アイドル&蒼の歌姫、Wスキャンダル!違法薬物使用か!?』

伊織「千早と春香が…嘘よ!」

悪徳「俺も信じたかったさ…でもこれは揺るぎない真実だよ!」

伊織「雪歩ならともかく…」

悪徳「いや、お前も大概だな!?…しかし、いいのか?最近芸能人の薬物スキャンダルが続いていたところだ…昨今の違法薬物に対する世間の目は厳しいぞ!?その上、如月は前回のスキャンダルで負った傷がある!世間が許しても、本人はどうだろうなぁ!?」

伊織「…証拠はあるの?写真は千早のマンションに春香が一緒に入っていくところだけど…これだけじゃ薬物使用の証拠には…」

悪徳「あぁ、そうだな…今回はこれだけじゃねぇ!音声も撮ってあるんだよ!」

伊織「な、なんですって!?」

悪徳「この2人はどうやら如月千早の部屋で薬物をキメているらしい…入って早々、こんな声が聞こえてきやがった…」ポチッ

ボイスレコーダー「…トブッ!トブッ!トブッ!」

伊織「こ、これは…」

悪徳「あはははは!よっぽど良かったんだろうなぁ!?『飛ぶ!飛ぶ!』だってよ!これはただクスリキメてるだけか?そう言えばこの2人は異常に仲がいい…へっへっへっ…変な勘繰りしちまうなぁ!」

伊織「『蒼い鳥』じゃないの!?」

悪徳「へ?」

伊織「ちょっと貸しなさい!ほら!音を大きくしたら…」

春香『わたしは(・3・)トブー』

千早『違う違う、とぶー…よ』

春香『(・3・)トブー』

千早『とぶー』

春香『(・3・)トブー』

伊織「ほら、千早の家で春香が蒼い鳥を練習しているだけよ」

悪徳「なんじゃそりゃぁぁぁあ!?」

伊織「あら?もうこんな時間ね…もしもし、新堂?ええ、車回しておいて、多分残りのメンバー的にも、もうそろそろ終わるから」

悪徳「ちくしょう…舐めやがって…それならこれはどうだ!」

『あの野生児アイドルが年齢詐称か!?』

伊織「はぁ…響は確かに幼く見えるかもしれないけど…」

悪徳「いいや、俺は証拠になる写真を掴んだ…これだ!」スッ

伊織「これは…身体測定?」

悪徳「あぁ、プロフィール用の数字を調べるための測定の様子を撮影した」

伊織「これもうあんたの不法侵入の証拠になってるじゃない…」

悪徳「いいから!我那覇の足下を見てみろ!」

伊織「足?一体何が…」

身長を少しでも高くしようと精一杯背伸びしている響の写真

伊織「…」

悪徳「ほら見ろ!こんな手段で誤魔化そうなんて高校生なら考えない!」

伊織「いや、仮に小学生でも考えないわよ!コイツがアホなだけじゃない!?」

悪徳「因みにこのあと怒られて涙目になっている写真もある」

伊織「バカじゃないの!?あんたも響も!?」

悪徳「くそっ…これもダメなのか…」

伊織「もう全部見せなさいよ!まどろっこしい!」ガサッ

悪徳「あっ!?ちょっ!?」

伊織「何々…え?やよいのもあるの!?」

『庶民派アイドル、高槻やよいに脱税疑惑!?』

伊織「デタラメこくんじゃないわよ!うちは律子と小鳥が税金関係もしっかり管理してるわ!脱税なんて…」

悪徳「そ、それはボツにしたやつで…」

伊織「ボツ?…そういえば、この写真、スーパーでやよいが買い物してるだけ…」

悪徳「その時の会話がこれだ…」ピッ

やよい『うっうー!すいませーん!』

店員『お、やよいちゃん!今日もいいもやし入ってるよ!』

やよい『わぁ、やったー!えっと…それじゃあもやしと、鶏肉と…あっ…』

店員『どうしたんだい?やよいちゃん?』

やよい『ご、ごめんなさい…ちょっと今日は鶏肉高かったかなーって…だから、今日は鶏肉は…』

店員ブワッ

伊織ブワッ

悪徳ブワッ

店員『…やよいちゃん、鶏肉はここから2割引だ…』

やよい『え?でも、そんなのどこにも書いてな…』

店員『知らないかい?やよいちゃん、10月から…軽減税率ってのが始まったんだよ…』

伊織「なんか適当なこと言い出したわよ!?」

やよい『そ、そうなんですか!?』

店員『あぁ、だからうちはもやしも鶏肉もいつでも二割引さ』

伊織「そんな軽減税率があるか!?」

やよい『やったー!これでみんなが鶏肉食べれますー!』

伊織「…」

悪徳「…」

伊織「…で、あんたはこれを」

悪徳「…しょ、消費税の脱税かなーって」

伊織「なるかぁ!?ただおまけしてもらってるだけの話じゃないのこれ!」

悪徳「わかってるよ…流石にこれで金は取れないってわかってるからボツにしたんだろうが…」

伊織「あっ…でも…」

悪徳「あ?」

伊織「いや、そ、その…あんたが良ければだけど…」

悪徳「なんだよ?はっきり言えよ」

伊織「や、やよいの写真なら買い取ってあげてもいいわよ?」

悪徳「は?なんで?」

伊織「い、いや…その…だって…可愛いし…」

悪徳「…毎度」

伊織「…いくらよ?」

悪徳「…千円でどうだ?」

伊織「安いわね…いいわよ」

悪徳「毎度あり…」

伊織「ほ、他にはないの?」

悪徳「他と言ったら…もうこれくらいしか…」スッ

伊織「こ、これは…」

『あの大人気双子姉妹アイドル、禁断の愛!?』

伊織「いや、亜美と真美の悪ふざけよ、これ。というか写真じゃなくてプリクラじゃない。キスプリじゃない」

悪徳「わかってるよ…」

伊織「…因みにこれはどうやって?」

悪徳「本人たちからもらった」

伊織「バカじゃないの!?」

悪徳「たまたま四条の写真撮ってる時に、『おっちゃん、これあげるー』『甘々のラブラブな感じで書いてねー』って…」

伊織「危機管理能力ゼロか!?」

悪徳「ボイスレコーダーも勝手に奪われて録音された…」ピッ

真美『あっ…あっ…だ、ダメだよ亜美ぃ…』

亜美『ぐへへへ、良いではないか!良いではないか!』

伊織「おっさんか!」

悪徳「ちなみにこっちは事務員さんに1万円で売れた」

伊織「小鳥ぃ!?何してんのよあのバカ!」

悪徳「『雪歩ちゃんにも教えてあげましょ!』って言ってたぞ…」

伊織「…そっちに口止め料払いたいくらいよ」

悪徳「ちくしょう!こんだけやって、結局千円ぽっちかよ!」

伊織「あんた、向いてないわよこの仕事」

悪徳「いいや、俺は諦めねぇ…そうだ、まだ三浦あずさがいる…バッチリ尾行してスキャンダルを掴んでやるぜ!」ダッ

伊織「それを私に言ったら…って言っちゃった…あずさに電話…いらないか、あずさだもんね」

数分後

あずさ「それでは失礼します~」

悪徳(いた!三浦あずさだ!)

あずさ「ふう、ここから事務所は近いし…久しぶりに歩いて帰りましょうか」

悪徳(好都合だぜ!早速尾行してやる!)

あずさ「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

悪徳(へへへ、今度こそ…あれ?)

あずさ「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

悪徳(どこだ…ここ?)

あずさ「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

悪徳(心なしか…外国人だらけのような…)

あずさ「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

悪徳(いや、っていうか外国だ!?どうしてヨーロッパの街並みが…)

あずさ「今日はこの辺りを曲がってみましょうか」

悪徳(なんだその道の決め方!?エキセントリック過ぎるだろ!)

あずさ「ふんふふんふふ~ん♪」スタスタ

悪徳「あ、いけね!追わないと…って、え!?」

スフィンクス
ピラミッド

悪徳「ど、どうしてエジプトに…っというか三浦あずさは!?」

765プロ
ガチャッ

あずさ「ただいま戻りました~」

伊織「おかえり、あずさ。今日はどこ通ってきたの?」

あずさ「えぇ、多分イタリアからエジプトを通って中国を経由して戻ってきたわ~」

伊織「相変わらず意味不明だけど…変な男に後をつけられたりしなかった?」

あずさ「そういえば…エジプトあたりまで誰かいたような…」

伊織「そう…まぁ、エジプトなら場所もわかりやすいし大丈夫でしょ…」

あずさ「?」

エジプト

悪徳「誰かぁぁぁあ!?千円やるから助けてくれぇぇえ!?」

終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom