コナン「そうか! 犯人は空手の達人だったんだ!」 (7)

服部「被害者は鋭利な刃物で心臓を一突きされとる」

コナン「ああ」

服部「せやけどこのイベント会場は持ち物検査が徹底されとる」

服部「刃物をはじめとした鋭利なものは一切持ち込みができん」

コナン「くっ……犯人はいったいどうやって凶器を隠蔽したんだ……」


コナン「そうか! 犯人は空手の達人だったんだ!」

服部「なんやて工藤!?」

コナン「空手の達人の貫手はナイフなんてもんじゃねぇ。もはや槍。胸筋を裂き肋骨を割り心臓を貫通するなんて朝飯前だ」

コナン「犯人が空手の達人だとすればこの不可解な事件にも全て合点がいくぜ」

服部「そ、そうか! さ、さすが工藤や!」

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灰原「絞殺された被害者がいた部屋の前には常時、執事とメイドがいたそうよ」

コナン「ああ。にも拘わらず執事もメイドも犯人の姿どころか物音ひとつ聞いてねえ」

灰原「それに被害者の部屋に通じる廊下は毛足の長い高級絨毯。歩けば足跡がくっきり残るわ」

灰原「部屋に鍵こそないものの、犯行の瞬間、被害者の部屋は完全に閉ざされていた」

コナン「密室殺人……」

灰原「犯人はどうやって一切目撃されずに被害者を殺害したのかしら」


コナン「そうか! 犯人は空手の達人だったんだ!」

灰原「なんですって!?」

コナン「空手の達人なら人の死角に入ることは難しくない」

コナン「犯人は無音の壁走りで執事とメイドの死角を通り抜け、無音でドアを開けて被害者を殺害したんだ」

コナン「犯人が空手の達人だとすればこの不可解な事件にも全て合点がいくぜ」

灰原「実にロジカルな推理だわ。さすがね工藤くん」

阿笠「被害者は高層マンションの最上階の一室の窓を突き破り、さらに50m離れた隣のビルの同じ階まで一直線に吹き飛ばされておる」

コナン「とんでもねぇ事件だな」

阿笠「至高性の爆薬でも使わん限り不可能な芸当じゃよ」

コナン「ああ。確かに事件発生時に大勢の人が爆発音を耳にしている」

阿笠「それに室内も物が粉々にはじけ飛び、壁もズタボロになっておる」


コナン「そうか! 犯人は空手の達人だったんだ!」

阿笠「な、なんじゃと!?」

コナン「空手の達人なら正拳突きで被害者を50m離れた隣のビルの同じ階まで一直線に吹き飛ばすことも容易だ」

阿笠「そ、それじゃあ室内の爆発したような痕跡も……!?」

コナン「ああ。空手家が気合を入れた際に出る衝撃波だろうな」

阿笠「なんと」

コナン「犯人が空手の達人だとすればこの不可解な事件にも全て合点がいくぜ」

阿笠「流石はバーーーローー。見事な推理じゃ」

キッド「被害者は剣術の使い手みてーだな」

コナン「なんだって!?」

キッド「風神剣の使い手として一時は日本全土を支配した程の恐ろしい魔人だ。銃弾だって効きやしねえ……」

コナン「そんなヤツを殺せるとなると……!?」

キッド「互角の実力を持つ雷神剣の使い手しか考えられねーな」

キッド「信じたくはねーが……」


コナン「そうか! 犯人は空手の達人だったんだ!」

キッド「なんだって!?」

コナン「バーロー! 銃弾が効かないのは空手家も同じじゃねーか」

キッド「!? ……確かに!」

コナン「空手の達人なら竜巻を起こすことも雷より疾く動くことも出来るはずだ」

キッド「流石だぜ名探偵……」

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