京子「違う違う。何ていうかさ、こう優しいお母さんみないな、甘えたくなる雰囲気っていうか･･･」

結衣「ふーん。バブみ･･･ねぇ」

ちなつ「それがどうかしたんですか？」

あかり「急にどうしたの？」

京子「今ってさ、美少女アニメとかでそのバブみがあるキャラが人気出るんだってさ」

京子「うーん･･･。ストレスの多い、現代社会･･･人はみな、バブみに飢えているのかも知れない･･･」

結衣「美少女アニメのキャラに、お母さんっぽさを求めるの･･･？」

ちなつ「病んだ社会ですね･･･」

あかり「そ、そうなの」

京子「そんでさ、私たちの中で誰が１番バブみがあるか決めよう！」

結衣「い、いきなり何を言い出すんだ」

ちなつ「そんなの決めてどうするんですか」

あかり「ど、どうやって決めるの？」

京子「それは･･･。これから私がみんなに甘えて、誰が一番バブみがあるのかを判定する！」

結衣「お、お前が甘えるのかよ？」

ちなつ「ちょ、ちょっと京子センパイ、何ですかそれ」


京子「まずは、結衣！さーてと、それじゃたっぷりと甘えさてもら･･･」

結衣「や、やめろよ京子。気持ち悪いだろ」

京子「なーんでさ。いいじゃん。ちょっとぐらい赤ちゃんみたいに甘えてみたって」

結衣「お前は逆の立場になって考えてみろ」

ちなつ「そうですよ」

あかり「もー。京子ちゃん甘えたがりなんだから」

京子「じゃ、ちな」

ちなつ「嫌です」

京子「そ、そんな速度で断らなくても･･･」

結衣「当たり前だろ」

京子「じゃ･･･」

あかり「うっ･･･」

京子「･･･」

あかり「･･･」

京子「あかりはいいや」

あかり「何で！？」

京子「だーって、見ただけであかりにバブみなんてないの丸わかりだしー」

京子「子供っぽいあかりに、大人のバブみなんて出せっこないない」

あかり「もー！」ﾌﾟﾝｽｶ

結衣「ある意味、京子が一番の子供だろ」

ちなつ「ええ、その通りですよ」

京子「けどま、仕方ないか。他の二人には断られちゃったし」

京子「あかり、膝まくらして。･･･はー、悪くないなあかりの割には。うんうん、誉めてつかわそう」

あかり「もー、京子ちゃん仕方ないってー」

結衣「あつかましい甘え方だなー」

ちなつ「こんな子供、嫌ですね･･･」

京子「ほらほらあかり、早くお母さんっぽくしてー」

あかり「もー、京子ちゃんってば。じゃ、あかり子守歌歌ってあげるね」

京子「おー、いいじゃんいいじゃん」

あかり「じゃあ･･･。ゆーりかごーの歌ーを、カーナリアーが歌うよー･･･」

京子「おー、いい雰囲気じゃんー」

あかり「ねーんねーこ、ねーんねーこよー･･･」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

京子「んー･･･」

あかり「ゆーりかごーの上ーに、ひーまわりーがー揺れるよー･･･」

京子「･･･」

あかり「ふふっ･･･。京子ちゃんの甘えんぼさん。ねーんねーこ、ねーんねーこ･･･」

京子「ちょ、ちょっと待って」

あかり「ん？」

京子「･･･」

京子「かなりヤバいぞ、あかりのバブみ･･･。けっこうな破壊力だ」

京子「思わず、あかりのことお母さんって呼びそうに･･･」

結衣「え？う、嘘だろー？」

ちなつ「薄みじゃなくてですか？」

あかり「ちなつちゃん薄みって何！？」

京子「ほ、ほんとなんだって！結衣、ちょっと試してみ？」

結衣「え、わ、私がー？」

ちなつ「ちょっと！京子センパイ何を言い出すんですか」

あかり「こ、今度は結衣ちゃん？」

結衣「しょうがないな･･･。じゃ、じゃああかり宜しくね」

あかり「う、うん」

結衣「え、えーと膝枕してもらえばいいの？」

あかり「う、うん、みたい･･･」

ちなつ「ちょっと！あかりちゃんも断りなさいよ」

結衣「じゃ、失礼してっと･･･」

あかり「ふふっ、結衣ちゃん、どーぞ」

結衣「あ、確かに結構落ち着くかも」

あかり「本当？」

あかり「･･･結衣ちゃん。ちゃんと、ご飯食べてる？」

結衣「え？うん」

あかり「一人暮らし、寂しくない？」

結衣「･･･うん」

結衣「けど･･･。夜とか一人で居ると、ふと寂しくなる時があって･･･」

あかり「そうなの･･･」

あかり「じゃ、寂しくならないように、あかりがいっぱいなでなでしてあげるね？」

結衣「ん？うん」

あかり「なーで、なーで･･･結衣ちゃんの寂しいの、飛んでいけー」

結衣「ん･･･」

あかり「なーで、なーで･･･」

結衣「･･･」

ちなつ「･･･結衣センパイ。何をひたってるんですか」

結衣「はっ！？」

京子「な？な？凄いだろ？あかりのバブみのオーラ！」

あかり「ば、バブみのオーラ？」

結衣「な、何だろ、何か満たされて、思わず涙ぐみそうになって･･･」

京子「だろ？だろ？」

ちなつ「あかりちゃん･･･よくも、結衣センパイとあんなでれでれと･･･」

あかり「ちなつちゃん顔が怖いよ！？」

京子「ほらほら、ちなつちゃんも！」

ちなつ「えー？私もですか？もう、仕方ないんですから。･･･じゃあ」

ちなつ「あかりちゃん。仕方なくされてあげるけれど」

あかり「ん？」

ちなつ「何ともなかったら、あかりちゃんのこと引っぱたくからね！」

あかり「ええーっ！？」

ちなつ「さぁ！ほら膝まくらされてあげるから、早くバブらせてみなさいよ」

あかり「ば、バブらせるって･･･」

ちなつ「まったく、京子センパイったら何をこんなわけのわからない」

あかり「･･･ちなつちゃん」

あかり「そうやって怒ってると、お目々さんが三角になっちゃうよー？」ｸﾞﾆｰ

ちなつ「な、何よ」

あかり「ほーら、おこりんぼさんがこうやったら笑顔になった」

ちなつ「う･･･」

あかり「ちなつちゃん。にっこにこの、笑顔さんになーれー」

ちなつ「マ･･･」

ちなつ「ママぁー･･･」

あかり「ち、ちなつちゃん？」

京子「おお！？ち、ちなつちゃんが瞬殺だ！」

結衣「ほ、本物だ、あかりのバブみ」

京子「あかり！もう一回、もう一回だけバブらせて！」

結衣「あ、あかりが良かったら、私も･･･」

ちなつ「ママ、あのね、絵本読んで？」

あかり「み、みんなどうしちゃったのーっ！？」

(次の日のごらく部)


京子「･･･いやー、昨日の私たちはどうかしてたな」

結衣「そ、そうだな、みんなしてあかりに子供みたく甘えたがって」

ちなつ「思い出すと恥ずかしくって、顔が赤くなっちゃいますよ」

京子「大体、あかりって子供っぽいじゃん。バブみなんてあるわけが」

結衣「京子が言い出したんだろ」

ちなつ「そうですよ。京子センパイが急に変なこと言い出」

ｶﾞﾗ

あかり「こんにちはー、遅くなっちゃった」

京子「あっ、あかり、頭ナデナデして！」

結衣「あかり、膝まくらして欲しいな･･･」

ちなつ「ねぇねぇ、お歌歌ってー？」

あかり「なっ、何なの！？」

(休日、あかりの家)


京子「ふ、普通にあかりん家に遊びに来ただけだからな？私たち」ｿﾜｿﾜ

結衣「ああ、別にあかりに甘えに来たとかそういうわけじゃ」ｿﾜｿﾜ

ちなつ「そ、そうですよね？」ｿﾜｿﾜ

ｶﾞﾁｬ

あかり「みんなお待たせー、お茶が入っ･･･」

京子「あっ、お母さん！」

あかり「京子ちゃーん！？何その絵本！？」


結衣「母さん！」

あかり「結衣ちゃん、その積み木は！？」


ちなつ「ママーッ！」

あかり「ちなつちゃん、そのガラガラはなに！？」

(隣の部屋)

＜ｵｶｱｻｰﾝ…ｶｱｻﾝ…ﾏﾏｰ…
＜ﾁｮ､ﾁｮｯﾄﾐﾝﾅー…


あかね「な、何をやってるのあの子たち･･･」

あかね「これは、見過ごしてはおけないわ！」ﾀﾞｯ

あかり「み、みんなちょっと落ち着いて･･･」

京子「お母さん･･･」

結衣「母さん･･･」

ちなつ「ママー･･･」

ｶﾞﾁｬ

あかり「ん？」

あかね「バブーーーーーーーーーーーッ！」

あかり「お姉ちゃーーーん！？何で赤ちゃんの格好してるの！？その哺乳ビンは何！？」



京子「お母さん･･･」

結衣「母さん･･･」

ちなつ「ママー･･･」

あかね「バブー･･･」

あかり「み、みんなーっ、まとわりつかないでよーっ！」


終わり