【モバマス】P「従妹が可愛くなってた」凛「恋敵の予感」 (7)

キャラ崩壊注意



P「この前親戚の集まりがあってさ。そこで久しぶりに従妹と再会したんだけど、めちゃくちゃ可愛くなってたんだよ。いやぁ、女の子の成長は早いよな」

凛(プロデューサーが他の女の子を褒めるなんて……恋敵の予感!けれど正妻の私はうろたえないよ)

凛「それで?その子はいつ事務所に来るの?」

P「ん?」

凛「どうせその子もアイドルにするつもりなんでしょ?」

凛(その従妹にも『アイドル恋愛禁止』の枷が付けば、私と条件は一緒。それならお嫁さんの私がヒロインレースに負けるわけはないもんね)

P「いや、スカウトするつもりはないけど」

凛「ん?」

P「確かに素質はあると思うけど……何かと引っ込み思案な子でさぁ。流石に嫌がってるのを無理矢理ってのは……」

凛「プロデューサーは……その子と仲良いの?」

P「あぁ、結構良いよ。子供の頃なんかはよく実家近くの森で遊んだなぁ」

凛「何かエピソードとかある?」

P「その子が森深くで迷子になっちゃって、一人で泣いてる所を俺が見つけてやったりしたっけ」

凛(フラグは十分……やばいッ!!!!)

凛「プロデューサー。今度親戚の集まりに私も連れてってよ。挨拶とかしておきたいしさ」

P「何だ凛。まるで俺のお嫁さんにでもなったかのような口ぶりだな?悪いがアイドルであるお前を親戚の集まりに連れていくわけには……」

凛「連 れ て っ て」

P「はい」

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凛「そんなこんなでプロデューサーの親戚の集まりに来たよ」

叔母「わっ、本物の凛ちゃん。テレビで見るよりべっぴんさんねぇ」

凛「ありがとうございます」

叔父「どうだ?○○(Pの名前)の奴迷惑かけてねぇか?」

凛「いえ、むしろ私の方がお世話になってばかりで……」

叔母「礼儀正しい子ねぇ」


凛「プロデューサー、私プロデューサーの従妹にも挨拶したいんだけど」クイクイ

P「ちょっと待ってな。多分そこら辺に隠れ……あ、居た。ほら、凛に挨拶しよう。な?」グイッ

??「!」ビクッ

凛(恋愛禁止じゃないなんてズルい。同じハンデを負ってもらう……きっとこの子をアイドルにしてみせる!)

乃々「ど、どうも……森久保乃々ですけど……」

凛(絶対にこの子をアイドルにして事務所で囲う!)キュンキュンキュンキュン

凛「乃々ちゃん。女の子同士あっちの部屋でお喋りしよっか」ガシッ

乃々「くぼ!?」ビクッ

P「いってら~」

凛「じゃあ、行こうか」ズルズル

乃々「くぼ~!」


ピシャンッ!


凛「二人っきり……だね」ニコッ

乃々(ひ、ひええ……親戚だけのアットホームな空間から一転、初対面の人と二人っきりになってしまったんですけど……!けれど笑いかけてくる渋谷さんのその表情があまりに綺麗で森久保の小さな心臓は緊張と恐怖と高揚ではちきれんばかりの躍動を見せているんですけど!)

乃々「し、渋谷さん……なんで森久保をここへ……?何かご不満があれば謝らせていただくんですけど……!」

凛「全身天使の乃々ちゃんに不満なんてないよ。強いていうならその呼び方が不満かな。渋谷さんなんて他人行儀な呼び方じゃなくて……」

乃々「他人行儀な呼び方じゃなくて……?」

凛「もっと気軽に……」

乃々「もっと気軽に……?」

凛「お母さん。って呼んで欲しいな」

乃々「お母さん!?」

乃々(ありえないんですけど!?森久保のお母さんは二人も居ないんですけど!?)

凛「ほら、呼んでごらん?」ギュッ

乃々(二人居る気がしてきたんですけど!)

乃々「お……お母さん……」

凛「もっと大きな声で、目を逸らさないで?」キュンキュンキュンキュン

乃々「っ、お母さん!」

凛「よくできたね、乃々」キュンキュンキュンキュンキュンキュンキュンキュン

凛「よしよし、可愛いよ、乃々」ナデナデ

乃々(ほわあああ凛さんのように綺麗でかっこよくて優しい声に『可愛い』なんて言われると幸せでたまらないんですけど!加えて抱きしめられつつ、更に頭を撫でられることにいつのまにか一切抵抗を感じていないんですけど!むしろもっともっとと欲しがっている森久保が居るんですけど!さっきまで感じていた命を握られるような恐怖は全てを委ねる快楽にすっかり変わってしまっているんですけど!いや恐怖だけではありません!全ての感情を幸福へと倒錯してしまっているんですけど!)

凛「乃々のカラダ……小さくて、本当……可愛い……っ」キュンキュンキュンキュン

乃々(初対面の人にカラダをまさぐられるなんていつもの森久保なら恐怖と不快感しか感じなかったんですけど!けれどその感触すら今は凛さんを感じるための一つ!カラダを這う細長い綺麗な指を想像するだけで森久保の頭は幸せで埋め尽くされてしまうんですけど!)

乃々「幸せです……」

凛「私もだよ、乃々……ねぇ、乃々は私のこと好き?」

乃々「好きです……」

凛「アイドルやる?」

乃々「やります……」

凛「っていうのが乃々との馴れ初めだったんだよね」

未央「ふーん」

凛「同じアイドルになれたわけだし、事務所で愛でまくろうと思ってたんだけど、最近……」


美玲「ノノっ!ちょっとこっち来い!」

輝子「ボノノさん……こっち……」

乃々「い、今行くんですけど……!」


凛「友達いっぱいできたみたいで、あんまり私に構ってくれないんだよね……これが親の子離れって奴なのかな。嬉しいけど、少し寂しいよ」

未央「女子高生には早すぎる感情だよ、しぶりん」



  ーおわりー

以上になります。

何かを委ねるという行為。恐怖と快楽の根源は、似ている。

ありがとうございました。

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