346アイドル達のウワサ (42)
・アイドル達の両親は『父』、『母』表記に省略しています
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= 島村卯月のウワサ =
【ささいな事件があるたびに笑いの絶えない島村家、らしい。】
~島村家・リビング~
「いただきまーす!」
母「今日お隣さん家のワンちゃんが逃げ出しちゃって少し騒ぎになったのよ」
父「それは心配だな」
母「いや結局ワンちゃんは見つかったから大丈夫なんだけど、どこに行ってたと思う?」
父「どこ?」
母「駅まで。それで何で駅まで行っちゃったかなんだけど、理由がねー? 卯月」
卯月「あはは・・・」
父「卯月が関係あるのか?」
母「卯月を迎えに行ってたみたいなの! リールも着けずに並んで一緒に帰ってきたのよね」フフッ
卯月「駅に着いたらお座りしててビックリしちゃった~」
母「その日は卯月と一緒にお散歩するって約束してたからきっと待ちきれなかったのね♪」
卯月「そうなのかな?」
父「犬は人間の言葉が分かるって言うからな。きっとそうだよ」
「アハハハハハ!」
― 別の日 ―
母「今日ね、20代に間違えられちゃった! 後ろ姿だけどね」ウフフ
卯月「えぇ、ママ凄ーい!」
父「その人眼鏡をかけてなかったか? レンズの調整が必要だな」フッ
母「何それ失礼ね!」
卯月「パパ酷い!」
母「こう見えて結構若く見られるのよ?」
父「そうか~? 年相応に見えるけど」
母「この前お料理教室に行った時なんて若い男の先生が『とてもお綺麗ですね。高校生のお子さんがいるなんて信じられない!』って言ってくれたんだから」
卯月「私の友達もママの事綺麗って褒めてたよ♪」
父「ふーん・・・若い男の先生ねぇ」
母「とってもイケメンの先生なの。パパとは真逆の人」
父「お、俺だって昔はイケメンって言われてたから!」
母「そんな時あったっけ・・・?」
父「おいおい!」
「アハハハハハ!」
父(若い男・・・か)
― 別の日の朝 ―
カチャ・・・
卯月「おはよ~・・・」ゴシゴシ
父「おはよう。卯月にしては珍しく遅いな」
母「また長電話でもしてたんでしょー? はいパパ、コーヒー」
卯月「うん・・・4人で盛り上がっちゃって・・・」フワァー
父「今は複数人と通話ができる時代か。進んでるなぁ」ゴクゴク
卯月「○○君の話が面白くって」エヘヘ
父「○○君? 男子か?」
母「あぁ、卯月に告白してきたって子でしょ?」
卯月「ママ!?///」
父「こ、告白!?」
母「この前授業参観で会ったけど爽やかイケメンよね♪ バスケ部のエースなんだっけ?」
父「ダメダメ! 卯月にそんな・・・まだ早すぎるだろっ!!!」ガタッ!
母・卯月「・・・」
卯月「パパ、私そもそもアイドルなんだけど・・・」
父「・・・はっ!?」
母「ぷっ」
母「もうやだパパったら!」
「アハハハハハ!」
父「アハハ・・アハ・・・・」
― 2月13日 ―
父「ただいまー・・・・・ん、何だか甘い匂いがするな」
父「!」
父「ま、まさか・・・!」タッタッタッタ
バターン!
父「ただいま!」
卯月「パパお帰りなさい♪」
父「卯月・・・! キッチンで何してるんだ?」
母「何ってキッチンでチョコレート溶かしてたら一つしかないでしょ?」ウフフ
父「夕食の準備か!」
母「そんなわけないでしょ」
父「パパは晩御飯溶かしたチョコレートでもいいけど」
卯月「バレンタインのチョコレートを作ってるんだ」エヘヘ
父(やっぱそうだよな)ガクッ
父「・・・・たくさんチョコ作ってるんだな」
卯月「うん! 友達とかお世話になった先生にも渡したいし・・・あ、もちろんパパにもね♪」
父「お、お友達・・・!? そうかそうか! お友達と先生にな。うんうん!」
父(そうだよな、アイドルの卯月に意中の男なんているはずが・・・ん?)
チョコ「」
父(あのチョコだけ一回り大きくないか? それに飾りつけまでされているじゃないか・・・!)
父(誰のチョコだ・・・まさか○○とかいうやつじゃないだろうな!)
母「あれ、このチョコだけ大きくない?」
父(ママ、ナイス!)
卯月「えっ、そうかな?」
母「もしかして本命~?」
父(余計なことは言わなくていい!)
卯月「ち、違うよ!///」
母「じゃあこれ誰にあげるの?」
卯月「えっと・・・プロデューサーさん」
母「やっぱ本命じゃない」ヤダー
卯月「も、もうっ! そんなのじゃないもん!///」
「アハハハハハ!」
父「・・・」
【―――素直に笑えない事件(?)も多々あるらしい。】
= 白菊ほたるのウワサ =
【横断歩道についたときに青信号だと、幸せらしい。】
ほたる(レッスンに遅刻しちゃう!)タッタッタッタ
赤信号「」
ほたる(うぅ、これで三回連続。急いでるのに・・・)
―――――――――――――――――――
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――――――
ベテラントレーナー「白菊、遅刻だぞ!」
ほたる「す、すみません!」
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――――――
― レッスン中 ―
ベテトレ「1,2,3 はい、そこでターン!」
ほたる「きゃっ!?」ブチッ!
ベテトレ「ん?」
裕美「ほたるちゃん?」
乃々「どうかしましたか・・・?」
ベテトレ「靴紐が切れたのか。替えのシューズは?」
ほたる「すみません。今日は持ってきてなくて」
ベテトレ「そうか・・・しかし裸足でやるわけにもいかないからな。白菊は見学だ」
ほたる「はい・・・」
― 休憩中 ―
ほたる「何で今日に限って替えのシューズ忘れちゃったんだろう」ハァ・・・
ほたる(スポーツドリンクにしよう)ポチ・・・
ほたる「・・・・・・・・あれ?」ポチ、ポチ
ほたる「?」チラッ
【故障中 使用禁止】
ほたる「え!? はがれて落ちちゃってたんだ・・・」
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――――――
ほたる「はぁ・・・」
裕美「ほたるちゃん、一緒に帰ろ?」
乃々「も、もりくぼもいますけど・・・」
ほたる「ありがとうございます。でも私と一緒にいない方が良いかも・・・今日は特に不幸が続いているので」
裕美「もうっ、またそんな事言って。関係ないよ、一緒に帰ろ!」
ほたる「・・・はい」
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――――――
裕美「―――♪」
乃々「――・・・」
ほたる「あっ・・・」
赤信号「」
ほたる「これで三回連続・・・私の不幸のせいです。すみません・・・」
裕美「でも悪い事ばかりじゃないよ」
ほたる「え?」
裕美「だってその分三人で長くお話ができるって事だもん」ニコッ
ほたる「裕美ちゃん・・・」
乃々「あ、あの・・・」
裕美・ほたる「?」
乃々「えっと・・・あの・・・・・こ、これをお二人に・・・」スッ
裕美・ほたる「チケット?」
裕美「あ、これって今上映しているアニメ映画の・・・」
ほたる「これ知ってます。確か絵本が原作になっているやつですよね?」
乃々「こ、この前お仕事先で番組ディレクターさんから貰って・・・もりくぼが絵本好きという事を聞いていたみたいで・・・」
裕美「三枚あるって事は」チラッ
乃々「その・・・迷惑でなければお二人を誘おうかと・・・」チラッ
裕美「全然迷惑なんかじゃないよ。ありがとう乃々ちゃん!」
ほたる「ぜひ、ご一緒させて下さい」
乃々「中々誘う勇気がなくて・・・でも赤信号でたくさん時間が出来たので・・ようやく言う決心がつきました」
ほたる「!」
裕美「ね、赤信号も悪くないでしょ?」フフッ
ほたる「・・・はい♪」
【―――友達と一緒なら赤信号でも、幸せらしい。】
= 赤城みりあのウワサ =
【妹の最初の言葉は「パパ」「ママ」「お姉ちゃん」で競争らしい。】
~赤城家~
母「じゃあ今日もやるわよ・・・?」
父・みりあ「」コクッ・・・
母「まずはお母さんからね」
母「よしよし~、ママですよ~♪」
妹「アー」
母「ママよ~? マーマ♪」
妹「アッ、アッ♪」キャッキャ!
母「見て見て! 笑ったよ~」ウフフ
父「趣旨が違うだろ」
みりあ「ママ交代!」
父「ほーら、パパだぞ~! パーパ」
妹「アーア」
父「!? 今パパって・・・!」
母・みりあ「言ってません!」
母「最期はみりあね」
みりあ「よーし、頑張るぞ~!」
みりあ「ほらほら~、みりあお姉ちゃんだよ♪ おねーちゃん」
妹「アー、アッアッ」
みりあ「おねーちゃん」
妹「アッアッ♪」
みりあ「今日もダメか~」
父「中々勝負がつかないな」
母「えぇ。でも二人には絶対負けないわよ!」
父「俺だって!」
みりあ「みりあも!」
みりあ「・・・」
みりあ「・・・・・・・あれ?」
みりあ「よく考えたらお姉ちゃんって言うの難しくない!?」
父・母(くっ、バレたか・・・)
みりあ「パパとママは二文字なのにお姉ちゃんって絶対難しいよ! 何で気づかなかったんだろう!」
父「そんな事ないと思うぞ?」
母「そうよみりあ。もう一回言ってみたら? みりあおねーちゃんですよ~。みりあおねーちゃん♪」
妹「アー」
みりあ「もっと難しくなってる!」
みりあ「みりあだけ長いなんて不公平だよっ!」
父・母「・・・」
父「パパ達はもう負けられないんだよ」
みりあ「え?」
母「あれはまだみりあが赤ちゃんだった頃――――」
― 十年前 ―
父『パパでちゅよ~♪』
母『ママだよ~♪』
みりあ『アッアッ♪』キャッキャ!
父『う~ん、今日もダメか・・・』
母『もうそろそろ喋れると思うんだけどね』
父『やっぱ一番最初の言葉はパパって言って貰いたい!』
母『私だって!』
父『じゃあどっちが先か競争だな』フフッ
母『えぇ。受けて立つわ』フフッ
みりあ『―――がち』
父・母『!?』
父『今みりあ何か言わなかったか!?』
母『うん、何か言った! みりあちゃん、もう一回言ってみて!』
みりあ『・・・え・・・・』
父・母『え・・・?』
みりあ『えがちゃ』
父・母『へ?』
母『えがちゃ?』
父『えがちゃって何だ・・・?』チラッ
テレビ『ドーン! ドーン! キェェェェ!!!!』
『ちょ、エ○ちゃん落ち着いて!』
『これが落ち着いてられるかぁっ!』
『○ガちゃん止めろー!』『エ○ちゃんストップストップ!』 ワハハハ!
みりあ『えがちゃ! えがちゃ!』キャッキャ!
父・母『』
―――――――――――――――――
―――――――――――
――――――
父「もうパパとママはあんな悲しい思いをしたくない」
みりあ「ひどいよ! 江○さん収録外ではとっても優しい人なのに!」
父「別に悪い人だとは言ってないだろ!」
みりあ「とにかく、みりあはこれから『ねーね』に変更しまーす!」ハーイ!
父「・・・仕方ないな」
母「それじゃあここからが本当の勝負ね!」
みりあ「勝つぞ~!」
妹「わんわん」
父・母・みりあ「・・・・・・・え?」
テレビ「―――というわけで本日のわんちゃんは346プロダクション所属太田優さんの愛犬、アッキーくんでした!」
妹「わんわん!」キャッキャ!
父・母・みりあ「えぇぇぇぇ!?」
【―――ちなみに、二番目の言葉は「アンパン○ン」だったらしい。】
= 辻野あかりのウワサ =
【りんごろうで一儲けしたいらしい。】
かり「したいんご・・・」
亜子「したいんご、言うてもなぁ」
あかり「何か良い案はないでしょうか!?」
亜子「一番ベターなのはやっぱグッズ展開なんやけど・・・これがりんごろうだよね?」
あかり「可愛いですよね!」
りんごろう「」ジーッ
亜子「かわっ・・・可愛い・・・のか?」
あかり「可愛くないですか!?」
亜子「素直に可愛いとは言えないかな」
あかり「なしてや!?」
亜子「だって目つきが・・・ねぇ?」
あかり「そんな・・・」ズーン・・・
亜子「いやいや! 人によっては可愛いと感じる人もいると思うし、ゆるキャラみたいな感じでワンチャンあるかもだから!」
凛「何話してるの?」
あかり「凛さん!」
亜子「お、凛ちゃん」
凛「凛でいいよ」
あかり「じゃあ凛ちゃん!」
亜子「今このりんごろうを売り出すためにどうしたらいいのかを考えてるんやけど」
あかり「一儲けしたいんご~」
凛「これを・・・?」
りんごろう「」ジーッ
凛「・・・・・難しくない?」
あかり「酷いんご!」ガーン
凛「いや・・・だって目が怖いし」
亜子「やっぱそこだよね~」
あかり「でも今更りんごろうの見た目を変えるなんてできませんよぉ」
亜子「まぁそうだよね」
凛「・・・じゃあキャラを増やしてみるとかは?」
あかり「え?」
亜子「それだ!」
亜子「りんごろうとは別に正統派の可愛いりんごキャラを作るんだよ! そうすれば入り口も広がって新規の人達が入りやすいかも!」
凛「そこからりんごろうのファンになってくれる人もいるかもしれないしね」
あかり「な、なるほど!」
亜子「りんごろうと正反対のキャラがいいから・・・可愛い女の子キャラとか?」
あかり「可愛い女の子・・・! ちょっと描いてみますね!」カキカキ!
亜子「まず体はりんごろうベースだよね」
あかり「はい!」カキカキ!
凛「りんごろうが赤だから、青りんごにすれば?」
亜子「それいいやん! 青りんごの女の子キャラ!」
あかり「おぉ!」カキカキ
凛「それで目はパッチリさせてまつ毛も描けばそれっぽくなるんじゃない?」
あかり「できたんご!」
亜子「お、結構いい感じじゃん!」
凛「うん。可愛いね」
あかり「やったー♪」
凛「じゃあ最後は名前だね」
亜子「これが一番難しいかもね~。ありきたりだと客は振り向いてくれないし」
あかり「りんご子ちゃん・・・りんご美・・・うーん・・・りん・・・りん・・・」
未央「おーい、しぶり~ん!」
凛「あ、未央」
あかり「!」
未央「新旧御三家で顔合わせて何してるの?」
凛「御三家・・・何それ?」
あかり「しぶりん・・・!」
凛・亜子「え?」
あかり「青いりんごのしぶりんごちゃん!」
凛「!?」
亜子「ほー」
凛「えっと・・・それはどうなのかな? 渋いりんごってあまり良い名前じゃないと思うけど」
亜子「いや、結構ええんやない? ちょっと変わった名前だし、凛ちゃんが考案して生まれたキャラだしさ」
あかり「それに凛ちゃんの名前を出せば絶対売れるんご!」
凛「それもうあかりじゃなくて私のキャラになってるじゃん」
あかり「この際しぶりんごちゃんのバーターでも大丈夫です!」
凛「えぇ・・・それでいいの?」
亜子「まぁ一儲けできればいいんだもんね」
あかり「はい♪」
未央「何の話?」キョトン
【―――『赤りんごのりんごろう』と『蒼りんごのしぶりんごちゃん』。ファンの間でじわじわと人気が出てきているらしい。】
終り
以上になります!
最後までご覧いただきましてありがとうございました!
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