杉下右京「悪魔の手毬唄?」 (8)

あらすじ
岡山県での捜査を予定より2日早く終え、東京へ帰る杉下右京と亀山薫。しかし、せっかく2日も暇になったからと亀山がわがままを言い、鬼首村の温泉旅館へ寄り道することになる。
鬼首村へと車を走らせる道中、霧に包まれ、視界が悪くなる。霧が晴れると、そこは昭和30年の7月下旬の鬼首村だった。

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2003時、7月下旬。

本田「ええ、本当に特命係のお二人には感謝しかありませんよ。あなた方が来なければ事件は迷宮入りでしたから。」

右京「いえいえ、僕達二人の力だけではありませんよ。岡山県警の皆さんが捕まえたと僕は思っているのですがねぇ?」

本田「はっはっは!そう言って頂けると有難いですよ。それで、お二人はもう東京へ?」

右京「ええ、まだ東京ですることがありますので。」

亀山「ええ!?もう帰るんですか!?まだ予定より2日あるんですよ!」

右京「僕達の仕事は終わったんです。さあ、帰りますよ。」

突き放すように言う右京に対して亀山が縋り付くように懇願する。

亀山「お願いしますよ~ ほら!温泉!温泉どうすか!せめて1泊2日!右京さんも温泉好きでしょ?」

訂正

2005年、7月下旬。

本田「ええ、本当に特命係のお二人には感謝しかありませんよ。あなた方が来なければ事件は迷宮入りでしたから。」

右京「いえいえ、僕達二人の力だけではありませんよ。岡山県警の皆さんが捕まえたと僕は思っているのですがねぇ?」

本田「はっはっは!そう言って頂けると有難いですよ。それで、お二人はもう東京へ?」

右京「ええ、まだ東京ですることがありますので。」

亀山「ええ!?もう帰るんですか!?まだ予定より2日あるんですよ!」

右京「僕達の仕事は終わったんです。さあ、帰りますよ。」

突き放すように言う右京に対して亀山が縋り付くように懇願する。

亀山「お願いしますよ~ ほら!温泉!温泉どうすか!せめて1泊2日!右京さんも温泉好きでしょ?」

右京「確かに好きですが、それとこれとは別です。温泉へ行きたいのならそれこそ有給を自分で請求して行ってきなさい。」

亀山「そんな事言わずに!本田さんも何か言ってくださいよ~」

本田「そうですね‥まあ、あるんですよ。田舎の方に。」

亀山「田舎?」

本田「ええ、田舎です。そこに鬼首村っていう、まあ不気味な名前ですけど、そこの亀の湯がいいですよ。」

亀山「本当ですか!ありがとうございます!」

右京「亀山君。僕はまだ行くとは行ってませんよ?」

亀山「うっ‥」

本田「まあまあ、いいじゃないですか。ね?ここは私の顔に免じて。」

右京「しょうがないですね。分かりました、行きましょう。」

亀山「やった!」

署を出た杉下右京と亀山薫。

車に乗り込もうとした時、自身の車の近くで男女が喧嘩をしていた。


「最低!!!」

パチン!

?「痛っ!」

女性が男性をビンタし、走り去って行ってしまった。

?「なんでだよ‥」

二人はその人物がだれか分かり、無視したかったがその人物は自身の車近くで項垂れてしまった為、しょうがなく右京が声をかけた。

右京「陣川君。君は何をしているのですか?」

陣川「え? あ! 杉下さん。それに亀。」

陣川はビンタを受けたのにも関わらず、何事もなかったかのようにキリッと立ち上がった。

陣川「でも、良かったです。一人で帰るところだったんですよ。お二人も今から東京へ?」

右京「ええ。」

亀山「そうですね。」

もちろん、今から二人は温泉に向かうが、陣川の愚痴を聞かされるのではと、嘘をついた。

本田「すいません!鬼首村の地図を渡し忘れておりました!」

最悪なタイミングで本田がバラしてしまった。

陣川「え!?鬼首村!?」

右京「知ってるのですか?」

諦めたのか、右京は陣川に聞く。

陣川「ええ、僕は先程の女性と、ここの温泉へ行くつもりでしたから。''亀の湯''って言うんですよ。なあ、亀。一緒だな。」

亀山「え、ええ。そうですね。」

陣川「じゃあ、僕も連れてってください!」

やはりだ。恐れていたことが起きてしまった。

亀山「ちょっと待ってくださいよ。陣川さんは東京に帰るんですよね?」

陣川「亀。冷たいこと言うなよ。それに東京に帰るのだって花の里で二人に慰めてもらおうって。」

右京「亀山君、諦めましょう。では陣川君。君も来ますか?」

右京が亀山の肩に手を置いて諦めた様子で言った。

陣川「はい!喜んで!」

こうして、杉下右京、亀山薫の二人旅に、陣川公平が参加することになってしまった。

ガタンガタン

右京「悪路ですね。」

亀山「そうっすね。」

陣川「ひっどいな、こりゃ。‥‥痛っ!」ゴツン!

陣川は身を乗り出したことで頭を天井にぶつけてしまった。

右京「陣川君。危ないからシートベルトをして座っていなさい。」

陣川「はい。」

そのまま右京の運転で進んでいく。すると霧が現れ始め視界が悪くなる。

右京「霧ですか‥妙ですね。」

亀山「今、夏ですよね?普通出ます?」

陣川「山って気候が変わりやすいっていうぞ。」

車が完全に霧に包まれ、前が見えなくなる。

そして霧が晴れると、村に到着していた。

亀山「お!村です!」

陣川「やった!温泉だ!」

右京「二人とも。盛り上がるのは結構ですが、前を塞がないでください。」

右京が車を停め、外に出る。

言われた通りの場所まで歩いていくと確かに温泉宿があった。

右京「ほほう、亀の湯。想像していたよりも良い所の様ですねぇ。風情があって結構。」

亀山「早速入りましょうよ!」

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