【安価】安価で何か小話書く (10)

暇つぶしにお付き合い頂ければ幸いです。

【タイトル】
>>2

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人外メイドとご主人様


 主人「今日もお茶が美味しくないね」

メイド「申し訳ございません、人間の味覚に合わせるのは難しいので」

 主人「そもどの種族が飲んでも美味しくないんじゃないかな、飼葉の茶葉って」

メイド「ご主人様は昨今でいう草食系男子に分類される、と他のメイドが噂しておりましたので」

 主人「額縁通りに受け取りすぎだと思うよ」

メイド「左様でございますか」

 主人「そもそも、僕が草食系男子って噂されていたのも初耳だよ」

メイド「当人の耳に入らないから噂だと存じております」

 主人「それもそうね。ちなみにどういう話からそういう事になったの?」

メイド「『ご主人様はおそらく童貞だろう』というのが話題の切り口でした」

 主人「鋭利すぎる切り口から始まってたのね」


 主人「君も僕が童貞だと思うクチなのかい?」

メイド「その質問はセクシャルオブザハラスメントです」

 主人「なんかとんでもない罪を犯したみたいに聞こえるね」

メイド「犯すというのもセクハラですよ」

 主人「中学生みたいな耳年増っぷりじゃないか」

メイド「年増というのもまた……」

 主人「もう君と会話できないんじゃないかな、って感じてきたよ僕」

メイド「大変失礼いたしました」

 主人「まぁいいけれどさ」

メイド「ちなみに私は童貞に給料三か月分ベットしました」

 主人「それを本人に伝える胆力よ」

メイド「言葉を添えますと、賭けにならないという事で話は流れております」

 主人「添えてほしくない言葉もあるもんなんだね」


 主人「ちなみにどうだい、メイドとして雇ってみたけれど少しは職場に慣れた?」

メイド「そうですね、おかげさまで」

 主人「ふふ。そりゃ良かった」

メイド「今の笑顔は120キュンくらいしました」

 主人「え、君ってちゃんと僕を男って認識していたの!?」

メイド「ちなみにキュン度のマックスは120万キュンです」

 主人「桁数よ」

メイド「『この小切手に好きな額を書き込みな』というシチュエーションがそれに該当します」

 主人「そんなん僕だって120万キュンするわ」


 主人「まぁ、君は味覚と触覚に関しては致し方ないからね。
    そこはエルフとかリザードマンとか、他のメイドに担ってもらうから気にしないで」

メイド「では、私は何をすればよろしいのですか」

 主人「そうだね。こうして僕と話をしてくれるだけでいいよ」

メイド「私は記憶がないので、さして面白い話が出来るとは思いませんが」

 主人「いいよ。忘れてる記憶をゆっくり思い出してくれたら、それでいい」

メイド「……ありがとうございます」

 主人「僕も随分と歳を重ねてしまったから、早めだと助かるなぁ」

メイド「善処いたします」

 主人「冗談さ。君はずっと真面目だね」

メイド「働き始めて間もないので、ずっとというのは違うかと」

 主人「それもそうか。喜寿を超えると流石に耄碌するもんだなぁ」

メイド「では、ご主人様。そろそろ就寝のお時間です」

 主人「ん、今日もありがとう」

メイド「とんでもないことでございます」

 主人「じゃあ、おやすみなさい」

メイド「おやすみなさい。夜はお静かに」

 主人「はい、お静かに」




 主人(姉さん、おやすみ。僕が逝くより早く、成仏してね)

【タイトル】
>>9

オドオド弱気お姉さんと活発強気ショタ

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