カズマ「おーい、居るかバニ…」ガチャ
バニル「」
ウィズ「」シュゥゥ
バニル「へいらっしゃい!…と小僧だったか」クルッ
バニル「また新しい商品でも提供しに来てくれたのか?」
カズマ「あ、いや…お取り込み中なら…また時間改めるんですけど」
バニル「ああそれならもう用は済んだので問題はないぞ?」
カズマ「用済みのような片付け方をするんじゃない」
カズマ「なんだ?今度は何やらかしたんだ?」
バニル「何もクソもあるまい!懲りずにこの脳無店主は利益もならんガラクタを大量に生産しおって…」
カズマ「ガラクタって何だよ」
バニル「幸運値を高めるネックレスを作るつもりが誤って幸運を吸収して倍増するのではなく爆発エネルギーに変換するものを作ってしまったと」
カズマ「それガラクタじゃなくて殺人兵器じゃねぇの?」
バニル「事実負傷者も出ている」
カズマ「洒落にならねぇじゃねぇか」
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バニル「最近は小僧からの臨時収入もあり余裕ができた事が拍車をかけて後先考えずこのポンコツ店主が新商品などと訳も分からん物を次から次へと…」
バニル「利益もそうだがその前にこの店の面子が持たん!」
カズマ「お前も苦労してんなぁ」
バニル「…おい小僧」
カズマ「ん?」
バニル「こいつ(ウィズ)をしばらく預ける」ガッ
カズマ「………へ?」
バニル「いくら幹部の好みとはいえこれ以上その穀潰しの尻拭いをする程我輩はお人好しではないのだ」
バニル「今後この店の出入りを一切禁ずる」
カズマ「いやおい!ちょっとそれは…」
バニル「いい機会だ。小僧、そこの役立たずに再教育を施してくるのだ!」
バニル「1つでも売れ筋の商品を出せば考え直してやらん事も無い」
カズマ「だってさ」
ウィズ「うああぁぁぁ酷いですバニルさぁん!」
ウィズ「元々あれは私の店なのにぃぃ!」
ウィズ「追い出されちゃいましたぁ!」
カズマ「しょうがないね」
ウィズ「うぅ…これからどうすれば…」
カズマ「そう落ち込むなよウィズ。これはお前の為でもあるんだぞ?」
ウィズ「私の…?」
カズマ「ああ。もし本当に見捨てるなら店を力尽くで乗っ取ったりそもそもお前の店に就いたりしない」
カズマ「その手段に移ってないって事はまだお前を見捨てる気は無い筈だ」
ウィズ「………」
ウィズ「それってまだ私に利用価値があるだけじゃ…」
カズマ「あ~…それはなんとも断言はできない…かな」
ウィズ「うぁぁぁあ」
カズマ「」
ウィズ「どうせ私は戦闘しか能のないアンデッドですよぉぉ!」
カズマ「どうしたもんか…」
カズマ「という訳で今日からウィズがこの屋敷に住む事になりました」
めぐみん「いやどういう訳だよ」
ウィズ「す、すみません!急に出てきてしまったもので金品丸ごと店に置いてきてしまったもので…」
カズマ「別に部屋の数には困ってないしな」
アクア「そういう問題じゃないでしょ!」
アクア「そいつはアンデッドよ!魔王軍の幹部なのよ!?なんでこの聖地をそんな場違いの奴の住処にさせる訳!?」
カズマ「いいだろ。店に戻るまでの間だけなんだし」
カズマ「第一ウィズには沢山世話になってんだろ!女神ならせめて助けてくれた相手に恩返ししようとか考えねぇのか!?」
アクア「うっさいわね!アンデッドはアンデッドでしょ!いいじゃない自滅してくれればそれで!」
カズマ「そういえばバニルに成功報酬で1億エリス貰えるだとか何と
アクア「はいはーいウィズ様ようこそおいでくださいました!さぁさぁ寝室にご案内しますね~」グイグイ
ウィズ「え…あ、でも…えぇ?」ズルズル
ダクネス 「相変わらず現金な奴だ…」
ダクネス 「それにしても1億とはこれまた莫大な報酬だな」
カズマ「それ程の価値があるんだろ。お前らと違って元々人望もあるし人柄も良いんだから」
めぐみん「おい」
ダクネス 「おい」
カズマ「ここなら俺達が相談相手になってやれるし色々やりやすいだろ」
カズマ「つーわけで作戦会議を開きたいと思います」
ダクネス 「作戦会議?」
カズマ「本来の目的の商品開発を滞らせる訳にはいかないかやな」
カズマ「とりあえずある程度原型を固めてそこでウィズにアレンジを加えてもらう」
ウィズ「アレンジ…ですか?」
カズマ「ああ。1から考えるよりも簡単だし修正もしやすいしな」
めぐみん「それでカズマは何を作ろうとしているのですか?」
カズマ「こいつだ」スッ…
アクア「これって…扇風機じゃない」
ダクネス 「センプウキ…?なんだそれは」
カズマ「ここを押して…」カチッ
ブゥォォッ…
ダクネス 「うおお゛!?」
めぐみん「す、涼しい…ってか寒いです!」
カズマ「これがウチの国で重宝される器具、扇風機だ」カチッ
カズマ「暑い時期にはぴったりだろ?」
アクア「でもカズマ電気も無いのに今回はどうやって…」
カズマ「前ウィズが大量に売り出してたマナタイトを安値で貰ってたから丁度いいと思ってな」
アクア「へ~」
カズマ「ただこれだけじゃ若干インパクトが足りない気がしてな」
カズマ「で、ウィズ何か思いついたか?」
ウィズ「あ、えっと…その…」
ウィズ「そうだ!その回転する羽を使って包丁代わりにするのはいかがでしょうか?」
ウィズ「お料理中は火を扱う事もあるのでかなり室温が高い状況を強いられるのでお役に立て
カズマ「次行ってみよう」
ウィズ「」ジワッ
カズマ「じゃあこいつはどうだ?」スッ…
ダクネス 「何だこれは」
カズマ「ここに果物野菜を詰め合わせて…」ギュッ
カチッ
めぐみん「うおわっ!?」ギュイイイ
カズマ「ほれサトウカズマ特製野菜ジュースだ」
アクア「ふーん、これはミキサーね」
めぐみん「さっきと比べるとなんかパッとしませんね…」
カズマ「ただのジュースやスープ製造機じゃないぞ?例えば…」クルッ
ウィズ「成る程~これなら一々砕く必要はないですね~」コウセキドシャ-
カズマ「おい馬鹿やめ」
バキバキ…
カズマ「俺のミキサー…」サッサッ
ウィズ「す、すみません!本当にすみません!」
アクア「あーもうガラスが飛びちって掃除面倒くさいし!一向に話進まないじゃない!」サッサッ
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