【モバマスSS】卯月「支払いはパイパイでお願いします!」 (16)

~346プロ敷地内・カフェスペース~

卯月「・・・それで、その時のプロデューサーさんが千手観音みたいで」

凛「ああ、あのグロテスクな紫色の・・・って卯月、そろそろ行かなきゃ」

卯月「あっ、もうこんな時間ですか!? じゃあ行きましょうか、凛ちゃん!」

凛「うん、じゃあ伝票を・・・」


菜々「あ、卯月ちゃんに凛ちゃん!お会計ですね!」

卯月「ナナちゃん、お疲れ様です!」

菜々「お会計は別々でいいですか? 卯月ちゃんはー、えーと660円ですね!」

卯月「えーと、じゃあ・・・あ、そうだ!」ゴソゴソ

卯月「支払いはパイパイでお願いします!」

菜々&凛「!!?」

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凛(う、卯月!? パ、パイパイ?って、な、なにを)

菜々(パイパイでお支払い・・・? た、確かに卯月ちゃんのパイパイならいっぱいお金を払う人も)

凛(あれ? 卯月がスマホを取り出して、なにか操作・・・アプリ?)

菜々(あ、こ、これってもしかして・・・)

菜々&凛(PayPayのことだ・・・!!)

凛(でも、これ読み方間違えたままだときっと他のところで大恥をかくことに)

菜々(で、でも卯月ちゃんに向かって『これペイペイって読むんですよ』って言えるんですか!?)

凛(・・・私には無理)

菜々(ナナだって無理ですよ!それを言われた卯月ちゃんがどんな顔をするか想像したくもありません!)

凛(でもこのまま何も言わないと、卯月が異変に気づくのも時間の問題・・・!)

菜々(ならここはとりあえず・・・!)

菜々「はいっ!パイパイですね!」

凛(さすが菜々さん・・・!)グッ

>>1からここまでわずか0.2秒、菜々と凛のアイコンタクトのみで意思疎通

卯月「じゃあえーと、コードを読み取ってもらえばいいんでしたっけ?」

菜々「はいっ、じゃあパイパイで、えーと660円のお支払いで・・・」

菜々(卯月ちゃんのパイパイならたぶんその100倍でも出す人いますよ)

凛(卯月のパイパイ相場なんて知りたくないよ・・・)

卯月「実は、パイパイを使うのって今日が初めてで・・・」

菜々(パイパイを使うってどう使うんですかね)

凛(そりゃあこう、挟んだりとか・・・って何言わせてるの菜々さん)

卯月「昨日パイパイを入れたばっかりなんですよ」

菜々「そうなんですか?」

凛(パイパイは入れるものじゃないよね)

菜々(そりゃあこう、逆に谷間に入れたりとか・・・って何言わせてるんですか凛ちゃん)

卯月「最初は使い方も分からなくって、とりあえずお金をチャージするところまではできたんですけど」

菜々(パイパイに現金をチャージ・・・?)

凛(やっぱり谷間に挟むのかな? 札束で)

卯月「ちょっと緊張しましたけど、ちゃんと使えそうでよかったです、えへへ」

凛(パイパイをちゃんと使えて喜ぶ卯月・・・)

菜々(薄い本ですかね? まあ初めては緊張するものですけど)

凛「でも卯月、今までそういうキャッシュレス系のアプリって使ってこなかったのにどうしたの?」

卯月「えーとですね、確か広告か何かで見たんですけど・・・」

卯月「今、まちかどパイパイっていうキャンペーンをやってるみたいなんです!」

菜々(痴女かな?)

凛(露出狂かな?)

卯月「今やってるのは第2弾らしいんですけど」

凛(そんな狂気の沙汰が過去に既に行われていたなんて)

菜々(第1弾の参加者が気になります)

卯月「今のキャンペーンは、パイパイで払って運が良ければ1000円分戻ってくるみたいです!」

菜々(パイパイが1000円分戻ってくるってどういう現象なんでしょうか)

凛(お返しに1000円分揉ませてもらえるとか・・・)

卯月「あ、すいません話しこんじゃって・・・このコードでいいんですか?」

菜々「はいっ、じゃあ読み取らせてもらいますね」ピッ


ペイペイ♪


卯月「えっ」

菜々&凛「あっ」

卯月「ペイ・・・ペイ・・・?」

~346プロ女子寮・美穂の部屋~

卯月「・・・って感じでした」

杏「いやあ、思った以上に完璧な演技だったんじゃない? 二人とも罰ゲームだって最後まで気づかなかったんでしょ?」タンッ

卯月「それはそうなんですけど・・・すごく必死にフォローしてくれたのが申し訳なくて」タンッ

美穂「『PayPayをパイパイと読み間違えたまま346内のカフェで支払いをする』って罰ゲーム、考えた人とんでもないよね・・・あ、それポン」

卯月「うう・・・思い出しただけで顔が熱くなっちゃう・・・」

響子「ちなみに誰が考えたんですか?」タンッ

杏「プロデューサーだけど」タンッ

卯月「響子ちゃん、次にプロデューサーさんに作る料理に死なない程度の毒薬的な何かを盛ることってできる?」タンッ

響子「私の料理をそんなことに使わせはしないよっ!?」

美穂「プロデューサーさんに毒薬を盛ることの方を否定してほしかったなあ」タンッ

卯月「あ、それロンですっ!ピンフ三色一盃口ドラドラで12000です!」

美穂「ええっ!? だ、だって四筒は今杏ちゃんが切って・・・山越し!?」

杏「あー、なにか狙ってるなあと思ったけどそういうことかー」

響子「あ、これで美穂ちゃんがトビなんですね!このルールだとトップを取りに行くより誰かをトバすことの方が重要ですからねっ」

卯月「ふふふ・・・じゃあ不幸にもトンでしまった美穂ちゃん、この罰ゲームBOXから1個引いてください!」

美穂「うう・・・卯月ちゃんがここまで本気で罰ゲームを食らわせにくるなんて・・・」

卯月「思ってなかった?」

美穂「思ってたよっ!!」

杏「ですよねー」

美穂「せ、せめてまだマシな部類の罰ゲームに・・・」

響子「今までそんなのありましたっけ?」

美穂「なかったよっ!!」

杏「ですよねー」

響子「ほんとに、身体や財産に損害のない範囲で精神的にすっごく辛いラインを攻めてきますよね、全員」

杏「あー、私がこの前やったアレとか・・・あれ以来、みんなが私のTシャツの文字を見るたびに一瞬緊張が走るんだよ」

響子「奏さんおすすめのクソ映画を観て1000字以上でレビューっていうのは精神が壊れるかと思いました」

美穂「じ、じゃあこれでっ!」バッ

卯月「えーと、罰ゲームの内容は・・・」

【自分が使っているSNSのアカウント名を何の前触れもなく『混沌に生まれし漆黒のシュヴァルツクロウ』に変える
 『罰ゲームで』などの釈明は一切禁止、アカウント名に関するコメントはすべて無視、一週間経ったら何事もなかったかのように元の名前に戻す】

美穂「    」

響子「うわあ・・・」

杏「あ、私が考えた奴だ」

卯月「シュ・・・シュヴァルツ、クロウ・・・ふ、ふふっ・・・」プルプル

響子「漆黒とシュヴァルツで意味がかぶってる上にシュヴァルツがドイツ語なのにクロウはドイツ語にできなくて諦めたんだなーっていうリアルな痛々しさが」

卯月「さて、じゃあ次の半荘やりましょうか!・・・って美穂ちゃんは?」

杏「あっちで泣きそうな顔しながらアカウント名変えてるよ」

響子「じゃあメンツ揃わないですね」

卯月「りあむちゃんでも呼びますか?」

杏「やめてあげてあの子ザコメンタルだからこんな集まりに呼んだら即アイドル辞めちゃう」

響子「それにアイドルのキラキラして尊い部分に夢見てますからね」

卯月「じゃあ幸子ちゃんで」

杏&響子「「採用」」

以上で完結です。ここまで読んでくれた方ありがとうございました。
今年最初に書いたSSのテーマがパイパイて。

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