ゴルゴ13「・・・ばいきんまん?」 (21)

・ゴルゴ13とアンパンマンとのコラボ二次創作です。
・私はここにSSを書き込むのは人生初です。ルールやマナーに反してたらごめんなさい。
・登場人物の性格や口調がおかしいのは私の能力不足です。



ばいきんまんとゴルゴ13

『パ ン 職 人 の 願 い』



PART1 3人のパン戦士

アンパンマン「それじゃあパトロールに行ってきまーす」

ジャムおじさん「ああ、行っておいで」

バタコさん「それいけ、アンパンマン!」

チーズ「アンアン!」




かばお「お腹がすいたな~」アンパンマン「僕の顔をお食べよ」

ちびぞう「お腹がすいたゾウ」アンパンマン「僕の顔をお食べよ」

ピョン吉「お腹がすいた(ry」アンパンマン「僕の顔を(ry」

コン太「お腹が(ry」アンパンマン「僕の(ry」





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アンパンマン「なんだか今日はお腹をすかせた人が多かったなあ、早くパン工場に帰ってジャムおじさんに新しい顔を焼いてもらおう」

カレーパンマン「よおアンパンマン、なんだよその顔は」

「君の顔こそしぼんでるじゃないか」

「さっきカレーどんマンやハヤシライスマンとばったり出くわしてさ、誰のが一番美味しいか言い争いになっちまって、それでみんなに決めてもらおうとコンペを開いたんだ」

「それでどうなったの?」

「俺が優勝! と言いたいところだが、途中から勝ち負けなんかどうでも良くなったや。みんなに美味しいと言ってもらえるほうが嬉しいね」

「ははは、その通りだね。」

しょくぱんまん「おーい、アンパンマンにカレーパンマン」

アンパンマン「しょくぱんまん、パン工場へ行くのかい?」

「ええ、ヤギおじさんや小学校にジャムおじさんのパンを届けに行ったんですが、どういうわけか足りない分があって。仕方が無いから私の顔をトーストにして差し上げたんですよ。だから新しい顔を焼いてもらうつもりです。2人とも顔がそれでは飛ぶのも疲れるでしょう。乗っていきますか。」

「ありがとう」「乗せてもらうぜ」

「今日は3人ともだいぶ食べられましたね。まあそんな日もあるでしょう。明日になればまた新しい顔が焼き上がりますよ


PART2 パン工場の異変

――パン工場

アンパンマン「・・・ジャムおじさん、どうしたんですかその手は!?」

ジャムおじさん「・・・・ ああお帰り、アンパンマン。なに、大したことじゃあないんだがね」

ヤギ先生「ジャムおじさんはパン焼き釜の扉で手を挟んでしまったんだ。その悲鳴にバタコさんはびっくりして階段から落ちたんだ」

しょくぱんまん「ヤギ先生、2人の怪我はひどいのですか?」

ヤギ先生「う~ん、2人とも後遺症はないだろう。しかし少なくとも10日は不便な生活になりそうだ」

カレーパンマン「10日!」

バタコさん「ごめんね、しばらく新しい顔は焼けないわ。チーズでは上手にできないし」

チーズ ← (面目なさそうにしている)

カレーパンマン「いや俺たちのことは良いんだよ。でも明日からパトロールや配達はどうするよ?」

しょくぱんまん「みみせんせいや配達先には事情を話して我慢してもらいましょう。なに、パトロールだって頼める人はいますよ」

しょくぱんまん「明日、メロンパンナやクリームパンダを呼びましょう。それからパトロールを頼める人も探しましょう」

カレーパンマン「手分けして探すか。早くしなきゃ、こんな時にばいきんまんがいたずらしに来たら大変だからな」

・・・・・・・

バイキンクモメカ《ピピピ ピピピピ》

ばいきんまん「いいこと聞いちゃった! ついに俺様、アンパンマン達をやっつけるんだ! 10日間あんぱんまんは顔を新しくできない。俺様の勝利だ!」

ドキンちゃん「ちょっと、しょくぱんまん様は駄目よ」

ばいきんまん「しかしどこからお邪魔虫がやってくるかわからんぞ・・・ ドクター・ヒヤリにも頼んでバイキンメカを大量に準備するんだ」
      「10日後にパン工場を襲撃だ。わかったなかびるんるん?」

かびるんるん「カビー!」(おおー!)

PART3 ヒーローのいない街

――西部の町

アンパンマン「ハンバーガーキッドもやきそばパンマンも留守ですって?」

ポテトン「うん。ピクルスとホワイトソースの具合が悪いみたいでちょっと離れた町までお医者に見せに行ったよ。サボテンマンもついてった」

コロッケキッド「その間は僕たちが留守番だよ」

ポテト保安官「キッドに何か用事だったなら伝言しておこうか」

「いや、実は斯く斯く然々でパトロールを頼める人を探しているんです」

「う~ん・・・ 何とかしてやりたいけど、私では西部の町で手一杯だな」

「帰ってきたらよろしく伝えてください。僕はいったん帰ります」


――パン工場

あんぱんまん「こんにちは、シュークリーム姫。来てくれてたんですか」

シュークリーム姫「はい、カレーパンマンさんの調子がよくないと聞いたものですから」

カレーパンマン「シュークリーム姫が来てくれたのは嬉しいけどね。俺はネギーおじさんのところへ行ったんだがネギの行商で居なかったぜ。かつぶしまんも一緒だとさ」

しょくぱんまん「おむすびまんを探しにひとくち村へ行ったんですが消息はわかりませんでした。そのうち帰ってくるかも知れませんが・・・」

メロンパンナ「私はロールパンナお姉ちゃんを探しにくらやみ谷へ行ったんだけど書き置きがあったわ。ばいきんエキスを克服するためにしばらく修行の旅に出るって」

クリームパンダ「はみがきまんはムシバキンマンを懲らしめに遠くの国まで行っちゃった。こざるたちのお父さん(ゴリラマン)は風邪で寝ているんだ」

シュークリーム姫「私もクッキー(インコ)にあちこちのお城へ事情を伝えてもらい、兵隊さんを出してくれるように頼みました」
        「でもアンパンマンが戦えないと聞くとおびえてお城にこもってしまいました」

ジャムおじさん「・・・あかちゃんまんとコウノトリもどこにいるかわからない。誰もいない、ということだね」

一同「・・・・・・・・・」

ジャムおじさん「・・・もうこの方法しかないようだ」

一同「?」

「シュークリーム姫、すまないが貴女の後ろにあるレターケースの「G」とシールを貼った引き出しを開けておくれ。封筒が入っているはずだ」

「これですか?」

「そうだ。それをいぬのゆうびんやさんに渡して速達で出しておくれ。こうなったら彼に頼むしかない」

「エゴータ夫人宛ですね。でも彼、というのはどなたですか」

「・・・ 彼の名はゴルゴ13! 超一流のプロフェッショナルだよ!」

「「「・・・ゴルゴ13!?」」」

クモメカ《ピピピ ピピピピ》


――バイキン城、地下工場

『・・・ 彼の名はゴルゴ13! 超一流のプロフェッショナルだよ!』

ヒヤリ「ゴルゴサーティーン! ゴルゴサーティーンじゃと!?」

「かび」(どうかなさいましたか、ドクター)

ヒヤリコ「先生、顔が真っ青ですよ、ヒヤヒヤ」

ヒヤリ「おい、ばいきんまん。ジャムの奴は今「ゴルゴ13」と言ったな」

ばいきんまん「ん、ああ。俺様にもそう聞こえたな」

ヒヤリ「なら儂は降りるぞ! まだ生きていたいんでな!」
   「忠告しておいてやろうばいきんまん、命が惜しければ奴と戦おうなどと間違っても思わんことだ。儂は知らん。儂はここには来ておらん」

ばいきんまん「何がどうしたんだ、ドクター・ヒヤリ。そのゴルゴさんてんマンとか言う奴がそんなに恐ろしいのか」

ヒヤリコ「ヒヤヒヤ、サーティーンって言うのは十三のことですから、さては13人の団体さんですね」

ヒヤリ「いいや1人の名前じゃ。デューク・東郷とも呼ばれておる。今まで奴に狙われて生き延びた奴はおらん」

ばいきんまん「は~はっはっは! なんだたった1人か。このばいきんまんがたった1人を恐れるものか?」

ヒヤリ「ふん、忠告はしたぞ。儂は帰る。お前さんも命が惜しいなら早くどこかに隠れることだ」

ばいきんまん「ドクター・ヒヤリがあんなに怖がるなんて、一体どんな奴だろうな。とりあえずどういう奴か見てみてから決めるか」

PART4 イレギュラーなヒーロー

――パン工場

ジャムおじさん「パン戦士はもう動けないほど弱ってしまった。彼がこの依頼を引き受けてくれないと困ったことになるんだが・・・ 遅いねえ・・・」

バタコさん「ジャムおじさん、どんぶりまんトリオに道案内を頼んだから場所がわからないなんてことはないわ」

ジャムおじさん「そうだねえ・・・ 彼が引き受けてくれれば良いんだけどねえ・・・」

バタコさん「あら、どんぶりまんトリオが帰ってきたわ」

てんどんまん「ジャムおじさん、アタシ達も「カミソリのような目をしたがっしりとした体型の男」を探したんでやんすがね、そんな男はどこにも見当たらないでやんす」

カツドンマン「いぬのおまわりさんにも手伝ってもらったヨ」

かまめしどん「その男、ばいきんまんが怖くて逃げたんだべ」

ジャムおじさん「ええっ、もう約束の時間なのにいないのかい? どうしよう困ったね」

???「いや、今が時間だ。俺はここに来ている・・・」

てんどんまん「あっ」
カツドンマン「いっ」
かまめしどん「うっ」
バタコさん「ひえっ」

ジャムおじさん「おおっ ミスターゴルゴ13!」

G「久しぶりだな。ジャムおじさん」

ジャム「よく来てくれた、ゴルゴ13。その3人はどんぶりまんトリオだ。こちらはバタコ。しかし依頼人は私1人だと思っておくれ。邪魔だというなら席を外させよう」

G「・・・・そうしてもらう。用件を聞こうか・・・」

ジャム「この町は、いつもはアンパンマンや他のヒーローが守っているんだ。戦う相手はばいきんまん」
   「このばいきんまんがバイキンUFOでやってきて町の人たちに悪事を働き、アンパンマン達に懲らしめられるというのがこの世界の日常なんだよ」
   「しかし偶然が重なりアンパンマン達パン戦士は動けなくなって、おまけに他のヒーローはみんな留守か病気だ」
   「不思議なことにここ数日ばいきんまんがやってこない。おそらく私が怪我であと1週間程度は何もできないことを知り、町を襲う準備をしているのでしょう」

G「・・・・・・」

ジャム「そんなことがあってはならない! ばいきんまんに取り返しのつかない悪事を働かせてはならないんだ! そうなればこの世界はめちゃくちゃだし・・・」

G「おしゃべりはその辺にして本題に入ってもらおう」

ジャム「・・・本当はこんなことしたくはないのだが、1週間以内にバイキン城を崩壊させ、自我のないバイキンメカを全てたたき壊しておくれ」
   「ばいきんまんはバイキンメカがあってこそだ、それさえなければ大人しくしているしかないんだ」
   「依頼に"誰の命も奪わない"と言う条件をつけよう。この世界で誰かが○されることは許さない。無理ならノーと言っておくれ」


G「・・・ ・・・わかった。やってみよう。1週間後だ。ただしあんたの協力も必要だ」

ジャム「おおっ、ありがとうゴルゴ13。サニー姫とアコヤの真珠、それにジュエリーちゃんの宝石だよ。報酬がこれで十分だといいのだが」

G「・・・借りを返すだけだ。必要ない。しかしアンパンマン号、しょくぱんまん号は俺がもらおう。腕の良い整備士も用意してくれ」

ジャム「ありがとう、ありがとう・・・・」

ジャム「すまないが誰か、かんたんシスターズとかんたんブラザーズ、からくりぐんないを秘密のアンパンマン号整備工場へ呼んでおくれ」

てんどん「その前にあのゴルゴ13とかいう人とジャムおじさんとはどういう関係なんでやんす?」

ジャム「もうだいぶ前になる。私が森を散歩していたとき怪我をして倒れていた彼を見つけ、介抱してやったんだ」
   「彼は怪我が治ると多額の紙幣を渡してきたが、私は断った。そしたら彼は何かあったら呼んでくれと言い連絡先を置いていった」
   「彼のことを調べたのはそれからだ。だいぶ町の様子も変わったから君たちに道案内を頼んだが、必要なかったようだ」
   「なんとも恐ろしい超A級のスペシャリストだが、私は彼から悪意は感じなかった。善意も感じなかったがね」

ジャム「とにかく彼に依頼した以上、もう大丈夫だよ」

クモメカ《ピピピ ピピピピ》


――バイキン城

『とにかく彼に依頼した以上、もう大丈夫だよ』

ばいきんまん「1週間後にあのギロギロ目玉が俺様をやっつけに来るんだな。返り討ちでギッタギタのペッチャンコだ! その勢いで今度こそアンパンマンもお終いにしてやる」

ドキンちゃん「ばいきんまん、アタシお腹すいた~ なにか持ってきて~」

ばいきんまん「もう今それどころじゃないでしょ、アカキンマンにアオキンマンを呼び寄せて、それにヤミルンルンにベロベロマンも入れて一大決戦なのだ」

PART5 戦闘準備

――秘密の整備工場

かんたんシスターズ「私たちはジャムおじさんの頼みで来たんですが、何をすれば良いんですか」
かんたんブラザース「なんでもやって見せますよ、お礼はもうジャムおじさんからもらってます」
からくりぐんない「機械の改造なら我々にお任せあれ」

G「4日以内にこの設計図の通りにアンパンマン号・しょくぱんまん号を改造してくれ。特に速度と悪路走行性に重点を置け」

シスターズ「4日なら何とかなりそうね」
ブラザース「さっそく取りかかろうよ」
ぐんない「それにしてもすごい設計図」

G「らくがきこぞうとえのぐぼうや、ベレは車両にバイキン城周辺の風景を描くんだ(迷彩)。アンパンマン号・しょくぱんまん号を風景に溶け込ませろ」

らくがきこぞう「芸術的な落書きにしてやろうじゃないか」
えのぐぼうや「これがバイキン城周辺の荒れ地の写真だよ」
ベレちゃん「ベレちゃんに描けない絵はないベレ」

G「それから、"2台の改造をしている"と町のおしゃべりな奴に教えてやれ。"改造しているという事実のみ"だ。」

「ええ」
「そんなことして」
「いいの?」

G「構わない、やるんだ」


――ニューヨーク、デイブの工房

デイブ「久しぶりじゃあないか。また無茶な依頼を持ってきたんだろう」

G「・・・4日後の朝までに非致死性の銃弾を5000発欲しい。至近距離から撃っても『痛い』で済み、しかし戦意は喪失する程度の痛みは与えたいんだ」

「5000発なら外注することになるが、あんたが人の命を大事にしようなんて珍しいこともあるもんだ」

「いや、人じゃあない・・・ こいつだ・・・」

「カビー!」(うわー 命だけは許して、お願いだよー)

「な、なんだこれは!?」

「かびるんるん、と呼ばれている・・・ 周囲にカビ胞子をまき散らす厄介者だから密封してあるが、こいつに当っても痛みでうずくまる程度の威力だ」

「珍しいものを見ることになったな。わかった引き受けよう。ただし一回調べたら十分だ、こいつは持って帰ってくれ! 工房はきれいにしておきたいんでな!」


――虹の岬

「来たねゴルゴ。僕がとうだいまん。君のことは聞いてるよ」

「・・・・フランケンロボはどこだ? 知りたいことがある」

「君は全てのバイキンメカをたたき壊すよう頼まれたんだろ・・・ フランケンロボくんもばいきんまんが作ったんだ。彼は寝てるよ。お引き取りを」

「・・・危害を加えるつもりはない。フランケンロボはバイキン城の内部構造・周辺の地理を記憶しているはずだ。そのデータをコピーしたいだけだ」

「本当にそれだけかい?」

「ああ、それだけだ」

「君が嘘を言っているようにも見えないな。寝ている間に終わらせてやってね。彼は父親であるばいきんまんを慕ってるんだ」
「そのばいきんまんをやっつける手助けなんてしたくないだろうからね。」
「既に知っているだろうけど、感電に気をつけて作業するんだよ」

「・・・ここにかしわもちまんのかしわもちの引換券がある。フランケンロボにやってくれ。好物のはずだ」

「僕からだと言って渡しておくよ」


――バイキン城・・・・

ばいきんまん「・・・とまあそういうわけで6日後にゴルゴとかいうギロギロ目玉がバイキン城に攻め込んでくるんだ」
      「そいつを捕まえてコテンパンにしてからアンパンマンもメッタメタにしてやるんだ」

アカキンマン「アンパンマンにはやられてばっかりだったが、遂に勝利の日が来るんだな」

アオキンマン「二度と顔が変えられないように俺たち3人でメチャンコにしてやろう」

「やみー!」(おおー!) 
「べろべろ」(やったるぞー!)
「かびー!」(おー!)

ばいきんまん「ゴルゴはアンパンマン号・しょくぱんまん号を改造してる。この2台のどっちかを囮にバイキン城に攻め込もうってつもりなんだ」
      「こちらはかびるんるん、べろべろまん、やみるんるんの大軍で2台とも見つけ出し、3人でバイキンメカを繰り出してペッチャンコだ!」

アカキンマン「おとりで油断しているところを大勢で取り囲んでギッタギタにするんだな」

アオキンマン「ギッタギタにするんだな」

ホラーマン「ホラホラ、上手くいくと良いですねえ、ホラホラ」

ばいきんまん「おいホラーマン、お前はドキンちゃんと城を守ってろ。バイキンメカをいくつか残しておくからもしもの時はすぐ出撃するんだぞ」

ホラーマン「任せてください、きっと立派に守って見せます。ホラホラ」

PART6 血戦:バイキン軍団VS一人の軍隊


――パン工場、ジャムおじさんが依頼をしてから1週間後の夜

ヤギ先生「2人ともレントゲンを撮ってみたよ。だいぶ良くなっているが、でも今無理に動かしてはいけないよ」

バタコさん「どうもありがとう、ヤギ先生」

ジャムおじさん「治ったらまた美味しいパンをごちそうしますよ」

チーズ「アン」

ヤギ先生「町のみんなはパン戦士も他のヒーローもいないので逃げていきました。ジャムおじさんも足がないなら私の車に乗りなさい」

ジャムおじさん「もう手は打ってあります。それに万一ばいきんまんが勝てば狙いは私でしょう。皆さんを巻き込むわけにはいかない」


――バイキン城周辺

「かびー」(ばいきんまん様、我々は総出でアンパンマン号・しょくぱんまん号を探しています)
「やみー」(見つかるのは時間の問題でしょう)
「べろべろ」(なあにこんなにいっぱい仲間が居るんだ、今日がパン工場の終わりの日でさぁ)

ばいきんまん「うむむむ、なかなか見つからないのだ」
アカキンマン「そう慌てるなって、ばいきんまん。慌てると失敗するぞ」
アオキンマン「天下無敵のバイキントリオを見て逃げ帰ったんじゃないのかな」

ばいきんまん「まあ良いや、こっちにはだだんだん1・2・3号、バイキンロボット、モグリンガー、スーパーモグリン」
      「ゴロンゴロ、スーパーバイコング、ジャイアントばいきんまん、バイキンザウルス、ついでにすいこみどりもいるんだ」
      「もしもの時にはジャイアントだだんだん、ズダダンダン、スーパーかびだんだんが出撃だ。他にもいっぱい格納庫にしまってある」

「かびー!」(見つけました、アンパンマン号をF地点に発見しました!)

「むむっ、俺たちも現場に行くぞ!」



――F地点、不気味に沈黙するアンパンマン号を子分達が取り囲んでいた・・・

「かびー!」(やいゴルゴ、出てこい!)
「やみー」(もうお前に勝ち目はねぇぞ)
「べろべろ!」(出てこないと踏み潰されてペチャンコだ)

カッ

「かび!」(うっ、ヘッドライトだ!)
「やみ」(まぶしい、目が見えないよ~)

グオオオオオーーー!!

「べろ」(ああっ こっちに突っ込んでくる)
「かびっ!」(うぎゃあ!)
「やみ!」(かびるんるん達が跳ね飛ばされた!)

ウィィィン チャキッ

「べろべろ!?」(うわ、機関銃が出てきたぞ)

ドガガガガガ・・・! ズガガガガ・・・・! ドガガガガガガガガ・・・! ←(銃撃)

「かび!」(痛い!) 
「やみー」(やめてくれー)
「べろべろー」(逃げろー)

ばいきんまん「落ち着くんだお前達、地面に伏せるんだ!」

アオキンマン「まずいぞばいきんまん、あいつらウロチョロしてるからだだんだんで踏み潰せないよ、巻き込んじゃうぞ」

ばいきんまん「うう、まずはすいこみどりでかびるんるん達を回収だ。そうしたら俺様がだだんだんで踏み潰してやる」

アカキンマン「俺に任せろばいきんまん。俺が乗り込んでやってやる」

シュオオオオオオーーーーー!!! ←(すいこみどりの吸い込む音)

シュバッ ←(ミサイルの発射音)

アカキンマン「あっ」

ドドドウーーーンン!!!!

「かびー」(すいこみどりが爆破されたぞ!)
「べろー」(ゴロンゴロの上に墜落だ!)
「やみー」(アカキンマン様が飛んでいった)

グオオオオオーーー!! シュバッ シュバッ シュバッ  ドウーーーンン!! ズガーーーンン!!

「かび」(またすごい速さで走り始めたぞ)
「やみー」(ああバイキンザウルスにミサイルが) 

ドガガガガガガガガ・・・!

「べろべろ」(うわあ撃たれる)
「かびー」(痛いよー)

ばいきんまん「な、なんて奴。しかしミサイルにも限りはあるはずだ。長期戦に持ち込むんだ」

アオキンマン「待ちなよ、ばいきんまん、まだしょくぱんまん号を見つけていないぞ」

「べろべろ」(申し上げます。C地点にしょくぱんまん号を発見し交戦中です!)

「俺様がC地点に行くよばいきんまん。スーパーバイコングとジャイアントばいきんまんで踏み潰してやる。ばいきんまんはこっちに集中しなよ」

「頼んだぞ、アオキンマン!」



PART7 死闘:バイキン城攻防戦

――バイキン城

G「・・・・・」←(リモコンで操作している)

G(思った通り、ばいきんまんは俺の流した情報に食いついた・・・)
 (俺がアンパンマン号かしょくぱんまん号に乗っていると思い込んでいるおかげで城には容易に潜入できた)
 (ほとんどのメカにプラスチック爆弾を仕掛けたが、フランケンロボも知らない新しい格納庫の扉が開かない)

G(ならば・・・ おびき出せばよいだけだ・・・)


――バイキン城、格納庫付近

「かび!」(しっかり見張れよ) 
「べろべろ」(大丈夫だよ、今ごろゴルゴはやられてるさ)

ドドドウーーーンン!!!! ドーーーンン!! 
ドカーーーン! グワッシャーーーンンンン!!!

「べろべろ!」(ああ! ロボット軍団が爆破されたぞ!)
「やみー」(急いで消火しろ)
「かび~」(駄目だ間に合わないよ)


――バイキン城、ドキンちゃんの部屋

ドキンちゃん「な、なんなのよ、もう! 何があったんだわさ?」

ホラーマン「まさかゴルゴがやってきたんでしょうかね~ ホラーですね~」

「やみ~」(一大事です、新格納庫に入れておいた分を除き、ほとんどのバイキンメカが爆破されました)

「かび~」(ゴルゴが突入したようです)


――同時刻、F地点

ばいきんまん「何だ、俺様のバイキン城から煙が上がったぞ?」

「かび」(バイキン城内部で大規模な爆発が起きたのでは?)
「やみ」(ゴルゴの攻撃ではないでしょうか)

ばいきんまん「そんな馬鹿な、だって奴は今・・・ 俺様に踏み潰されるところ・・・」

ドドドドカーーーーーーンン!!!!

ばいきんまん「うあー! アンパンマン号が自爆したぞ?」
      「だだんだんが連鎖爆発に巻き込まれる! 緊急脱出だ!」
      「なんとか逃げ出せたぞ、しかし何が一体どうなって・・・」 

ばいきんまん《アオキンマン! そっちの様子はどうだ! アンパンマン号が爆発した。ゴルゴはしょくぱんまん号に乗っていたのか?》←(無線)

《かび~》(ばいきんまん様、こちらは全滅です。メカは全てミサイルとしょくぱんまん号の爆発で大破しました)

《やみ~》(アオキンマン様は爆発に巻き込まれて飛んでいきました)

ばいきんまん「なに、しょくぱんまん号も爆発した・・・ ・・・ 2台とも囮だったのか!? するとゴルゴはやはりバイキン城!」

ばいきんまん《おいホラーマン! ドキンちゃん! ジャイアントだだんだん、ズダダンダン、スーパーかびだんだんは無事か、無事なら出撃させるんだ!》

ドキンちゃん《うわ~ん、ばいきんま~ん、バイキンメカもわたしのUFOもみんな壊された~ 》

ホラーマン《落ち着いてくださいドキンちゃん。ばいきんまん、地下格納庫の3体は無事なんですね》ズキュン バキューン
     《私とドキンちゃんは中央司令室にいますが、外ではかびるんるん達とゴルゴが交戦しています、ホラホラ》 カビー(コッチニキタゾー) ヤミー(タスケテー)
     《今から直通通路で地下格納庫に向かい、3体で出撃します。しかしそちらはどうなっているんです》ドウン ガウン  ベロー(アンパンチ ヨリ イタイヨー)

ばいきんまん《アオキンマン・アカキンマンはやられた! 俺様の大事なメカ軍団も全滅だ! しかしゴルゴにも乗り物はないはずなのだ!》
      《散々苦労させられたが、乗り物がなければ3体を相手にどうにもできまい! だがUFOがダメージを受けてすぐには帰れないのだ》

ホラーマン《わかりました、先に出撃させますね》
ドキンちゃん《私がズダダンダンに乗るわ》


――バイキン城、地下格納庫

ドキンちゃん「格納庫ハッチ・オープン」
ホラーマン「ロケットエンジン点火! すぐさま引き換えしてゴルゴを見つけますよ」

G「・・・・」←(グレネードランチャーを構える)

G(グレネードではあの3体の外殻は破壊できない。しかしロケットに撃ち込めば・・・)カチッ

シュバッ

ドドドウーーーンン!!!! ズガウーーーン!!!

ホラーマン「うわー 大爆発ですね、ホラー」 ドキンちゃん「ふんぎゃあー!」




PART8 勇気を振り絞って


ホラーマン(うう。地面に投げ出されました。痛いですねえ、ホラーですねえ)

ドキンちゃん(だ、誰か土埃の向こうに立ってる。まさかゴルゴ13?)

G「ドキンにホラーマンだな。質問に答えろ。まだ壊されていないバイキンメカはあるのか」

ドキンちゃん「あ、あ、あ・・・」

ホラーマン「うう、ゴルゴ13。これほど強いとはホラーですね~ でも残念、まだもう一個地下倉庫がありますよ」

「どこだ」

「そう慌てない。いま間取り図を出すますよ。・・・ ホネブーメラン!」

「!」ドウン ドウン

「ぐへっ!」

(ううう、ホネブーメランを叩き落とし、同時におでこに撃ち込むなんて・・・ 聞いていた以上にホラーな人です・・・ ね・・・ ああ痛い)

「質問に答えろ、まだあるのか?」

「ない、もうないです。ありません」

「ならすぐに脱出しろ。ここはもうすぐ崩落する」←(立ち去る)

(・・・ あれ、あたし助かったみたい でも城が崩落するならすぐ逃げなきゃ)

「起きなさいよ、ホラーマン。逃げるのよ!」

ばいきんまん「やっと城に帰って来れたのだ、お、俺様の大事なバイキンメカ軍団が・・・」
      「まだ誰かいるのか~ いたら俺様と逃げるんだ~ 怪我して動けない奴はいないか~」

ドキンちゃん「ばいきんま~ん ホラーマンを運ぶの手伝って~」

「こっちにつかまれホラーマン、他にはいないのか、いたら返事しろ~!」

「かび~」(ばいきんまん様、どうか我々に構わずお逃げください)
「やみ・・・」(私はもう駄目です)
「べろ~」(足手まといになります、見捨ててください)

「うるさいうるさいうるさーい! お前達がいなけりゃ誰がバイキン城を建てるんだ、俺様1人で土木工事はやだもんね!」

ドカーーーーーーンン! ゴゴゴ・・・・

「かび」(あっ燃料タンクに誘爆だ)
「やみ」(危ない、スーパーかびだんだんがこっちに倒れてくる)
「べろべろ」(もう駄目だ~)

ばいきんまん「うわー! 潰されるー!」

シュバッ

ドウーーーンン!!!!

バターーーン・・・

ばいきんまん(何かが爆発してスーパーかびだんだんの倒れる方向が変わったのだ)
      (・・・今のはゴルゴなのかな。なぜ俺様を助ける真似を。ええぃ今は逃げるのが先決だ)
      「全員そろったな、早く逃げるんだ~」


PART9 瓦礫に誓いを

――パン工場

ジャムおじさん(一睡もできなかった。もう朝か。バイキン軍団が襲ってくる気配はないようだ・・・ 依頼は成功したのかな)

コンドルのゆうびんやさん「ジャムおじさん居るかい、バイキン城の様子を見てきたぜ」

「おお、コンドルのゆうびんやさん」

「ジャムおじさん、ジャムおじさん、バイキン城はひどい有様だよ。あちこちで破損したバイキンメカが煙を上げてる」
「城は崩れ落ちて、かびるんるん達がお互いに包帯を巻いたり担架で運んだりしてる。どうやら○んじゃったのはいないようだけどね」
「バイキン軍団の再建には数ヶ月かかるだろう。ジャムおじさん、一体どういう魔法を使ったんだ」

「おおっ 彼がやってくれた! ははは、よかった・・・ なぁに最初から分かっていたさ」


――バイキン城跡地

バイキン仙人「ドクター・ヒヤリが頼み込むから見に来てやったらなんじゃこの有り様は。こればいきんまん、なにがあったか言うてみい」

ばいきんまん「・・・・・」←(渋い顔をしている)

ドキンちゃん「バイキン仙人のおじいちゃん」

ホラーマン「ゴルゴ13です。ゴルゴ13にやられました」

「やみ~」(あんまりばいきんまん様を責めないでやってください)
「べろべろ」(怪我をして動けない我々を助け出してくれました)

「なるほどのう。ヒヤリに"戦うな"とは言われなんだか? 己の力を過信するから3人がかりでこういう目に遭うんじゃ」

ばいきんまん「・・・・・」←(まだ渋い顔をしている)
アカキンマン「・・・・・」←(しょんぼりしてる)
アオキンマン「・・・・・」←(こっちは疲れ切った顔)

「お前さん達みたいな命知らずは初めて見るわい。ま、その意気込みがあればいつかはアンパンマンにも勝てるかもしれんのう」

「本当かバイキン仙人」

「怪我が治れば修行じゃな」

「・・・俺様、いつか、必ず倒してやるのだ」


1988年にテレビアニメが開始して以来、ばいきんまんが一時的にアンパンマンを打ちのめしたことはある。
しかしばいきんまんの勝利で終了した回は存在しない。
飢える者に食べ物を与えるアンパンマンは、必ず最後には復活する・・・・・

END


おまけ

バイキン城跡地・・・ 

フランケンロボくん「パパ~ かしわもちをもらったよ~ いっしょに食べようよ~」

本当にEND

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