遠坂凛「>>3を召喚したわ」 (103)
>>3「やぁ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1588236110
アサシンエミヤ
アサエミ「やぁ」
凛「さっそくで悪いけどあなた強いのかしら」
アサエミ「君がどんなサーヴァントを望んでいたかは知らないが、きっと期待には応えられないだろうさ」
凛「あら、随分卑屈な英霊ね。アサシンなんてそんなもんなのかしら」
凛「まぁ、その実力は実戦で試させて貰うわ」
向かった先 >>6
学校
凛「さて、学校の屋上にやってきたわけだけど──。ここに来たのには理由があるの」
凛「学校内の様々な箇所に魔術の痕跡が残っていたわ。アサシンのあなたならそこから何かわかると思ったの、どう?」
アサエミ「──確かに、君の言う通り結界の類のものが仕掛けられているね。それなりの魔術師によって作られたもののようだが。」
凛「魔術師か………。キャスターか誰か氏らのマスターが仕掛けたものよね。」
>>10「何をやっている」
凛「ッ!!!?」
頭上に立っていたサーバントは一体誰か >>10
クーフーリン(キャスター)
キャスニキ「何をやっている」
凛「ッ!!!?」
アサエミ(あせるなマスター、あのサーヴァントの接近はすでに気づいていた。)
凛(はぁ!?わかってて黙ってたって訳?)
アサエミ(そういうことだね、こういうやり方はあまり好きじゃないが。近づくなければ知りえないこともある──)
キャスニキ「なんだぁ?結界に反応したから来てみれば可愛い嬢ちゃんに…………顔を隠したサーヴァントか。」
凛「そのなりから予測するに、キャスターのサーヴァントね。」
キャスニキ「まぁそういうこった、隠すことでもねーさ。そっちはセイバーやランサーって訳じゃあなさそうだな。」
凛(さて、どうしようかしら)
1:アサシン、着地よろしく!
2:アサシン、キャスターと応戦しなさい!!
>>14
1
凛「飛ぶわよ!アサシン、着地よろしく!」ダッ
アサエミ「……おいおい、全く無茶をするマスターだよ」
キャスニキ「っておいっ!!────いきなり逃げを選ぶとはな。まぁお互い正面から戦うクラスじゃねぇしな。」
キャスニキ「しかし、そのまま逃がすわけにはいかねぇねあ。」
ドスッ!!
凛「ふぅ、助かったわアサシン。」
アサエミ「作戦としては15点といったところだね。敵に背を向けるのはいい判断とは言いづらい、それに空中では無防備をさらさずにはいられない。」
凛「説教なんて余裕ね、あのサーヴァントの接近をさっさと教えてくれていたらこんな策に出なかったわよ!」
アサエミ「反省会は後にしよう、あのサーヴァントが追ってきている。」
凛「なんですって!?」
見てる人いますかね?
アサエミ「僕に掴まれ、走るぞ。」グイッ
凛「ッ!ちょっ!!」
キャスニキ「ひゅう、速いねぇ。俺もこんなクラスじゃなけりゃあ追うんだが。」
キャスニキ「仕掛けた罠もうまくかわしてやがるな。ここは退却かな」シュンッ
アサエミ「ここまでくれば追って来ないだろう。」
凛「ちょっと……早く下ろしなさいよ…。」
アサエミ「ああ、これは失礼。」
凛「まぁいいわ、あなたの実力を見れなかったのは残念だけど。って、あら?ここは───」
アサエミ「心当たりがあるのかい?」
凛「知り合い──いいえ、知らない人の家よ。」
アサエミ「そうか、それは良かった。さっき僕たちの戦いを見ていた人間がこの家に入っていったからね。」
アサエミ「聖杯戦争のルール上、無関係な目撃者は始末しておかなければいけない。」
凛「……見られていたなんてね、本当にこの家に入っていったの?」
アサエミ「君はここで待っているといい。僕が始末しておく」ビュン
凛「あっ!ちょっと、待ちなさい!!」
士郎「はぁ、はぁ。さっきの奴らいったいなんだったんだ。」
アサエミ「こういうものさ」ダンッ
士郎「うわっぁあああああああ」
???「ハッ!!」シュバッ
士郎「うん……?」
士郎を助けたサーヴァントはいったい!? >>20
ジャンヌ・ダルク(セイバー)
ジャンヌ「ご無事ですか、マスター。」
アサエミ「やれやれ、ここにもサーヴァントがいるなんてね。」
士郎「いったい何がおこってるんだ。」
アサエミ「剣を持っているか──。これは少し分が悪いかもね。」
凛「やっぱりちょっと待ったああああ!!」
士郎・ジャンヌ・アサエミ「!!」
凛「はぁ、はぁ、はぁ、……戦うのなし、アサシン戻りなさい。」
士郎「遠坂?どうしたんだよ、これどういうことなんだ?」
ジャンヌ「マスター、油断なさらずに。彼女はそのサーヴァントのマスターでしょう。」
ジャンヌ「サーヴァントを引かせたということは戦う意思はないということで宜しいでしょうか?」
凛「──ええ、顔見知りと殺し合いなんてできないって訳よ。」
凛説明────────
士郎「聖杯戦争ね…、まぁ大体わかったよ。」
凛「そ。そっちはセイバーのサーヴァントってことでいいかしら。」
ジャンヌ「はい、ところであなたに戦う意思がないと言うのであれば、言っておかなければならないことがあります。」
凛「?」
ジャンヌ「マスターにも伝えておかなければなりません。私は本来、聖杯戦争に呼ばれる英霊ではないのです。」
士郎「でも、勝手にやってきたじゃないか。」
ジャンヌ「今回の聖杯戦争は異常事態なのです。私とはまた違ってベクトルで呼ばれることがありえない英霊が召喚されてしまったのです。」
凛「招かれざるサーヴァントって訳?いったいどこのどいつよ。」
ジャンヌ「それは──わかりません。ただ、この世界、この次元には存在していない英霊が召喚されているのです。」
凛「まっ、にわかには信じがたい話だけど嘘を言っているようには見えないし、そんな嘘をつくメリットはないし。」
凛「信じるわ。」
ジャンヌ「──ありがとうございます。差し出がましい願いかと思いますが、その外敵を撃退するのに協力していただけないでしょうか。」
ジャンヌ「聖杯はあなたにお譲りしますので、どうかお願いします。」
士郎「なんだかわからないが、俺も特に願いはないしな。」
凛「ムムム─────しょうがないわね…。聖杯が手に入るのであればそれでいいわ。」
アサエミ「話はまとまったかい。」
凛「悪いわね、アサシン。」
アサエミ「別に構わない、ところでこれからどうする。」
凛「取り敢えず、教会に向かいましょう。」
アサエミ「…………。」
---------------------------------移動---------------------------------
士郎「どうして教会なんかに来たんだ、遠坂。」
凛「聖杯戦争の監督役がいるからよ。」
士郎「へぇ、教会なんかにいるのか。」
凛「入るわよ。」ガチャ
>>27「────ようこそ。」
トワイス
トワイス「────ようこそ。」
凛「!?」
アサエミ「マスター、下がっていろ」カチャリ
トワイス「いきなり銃口を向けられるとはね。」
凛「何者よ、あなたは。」
士郎「遠坂、この人が監督役ってやつじゃないのか?」
凛「ええ、少なくとも私はこんな奴知らないわ。綺礼の弟子って訳じゃなさそうだしね。」
ジャンヌ「マスター、凛さん、お気をつけて。あの男はこの世界の人間じゃありません!」
トワイス「ほう、理解していたか。説明するのも面倒だからね、理解が早いとこちらとしても助かるよ。」
凛「綺礼───この教会の主はどこ?」
トワイス「さあね、私は目覚めるとここにいた。聖杯戦争に参加するマスターとしてね。」
トワイス「出てきたまえ、バーサーカー!」
バーサーカー: >>31(別作品のキャラでもいいです)
スパルタクス
スパルタクス「圧制、圧制、圧制!!」
凛「うわっ、何あの筋肉だるま。」
ジャンヌ「バーサーカーのサーヴァントですね、マスターは私の後ろへ」
アサエミ「やれやれ、これは骨が折れそうだ。」
トワイス「君たちには恨みはないが、私を呼び出した主君のために死んでもらおう。やれバーサーカー!」
スパルタクス「命令は圧政か!!オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
ジャンヌ「私が食い止めます、アサシンは援護を!」
アサエミ「了解だ」
ジャンヌ「はあっ!!」カッ
スパルタクス「愛ッ!!!愛ッ!!!圧制者への叛逆!!これも愛である!!!!」ドドドドドド
アサエミ(一見無茶苦茶な攻撃だが、一撃一撃が重たいな。あのセイバーがどれだけ耐えられるか───)
士郎(……あのトワイスとかいう男、無防備だ。あいつを止めれば………。)
士郎「同調 ( トレース ) 、 開始 ( オン ) ――――!!」
士郎「はぁあああああああ!!!」
凛「ちょっと、あの馬鹿なにやってんの!?」
トワイス「ほう、マスターである私を狙うか。賢明な判断と言えなくもないが」
トワイス「それは私が何もできないと仮定したときだ。」
凛「衛宮君!」
トワイス「ガンド!!」ズワアアア
士郎「なッ!」
アサエミ「はっ!」ドッ
トワイス「銃弾でガンドをはじくとは……。とっさにできる判断ではないな。」
ジャンヌ「何をやっているんですかマスター!あなたは下がっていてと──」
士郎「できないよ──みんなが戦っている中、俺だけ後ろで見ていることなんて。」
士郎「俺は、俺は正義の味方なんだ。」
アサエミ「……………………。いいかい、セイバーのマスター。そういう青臭い思想に周りの人間を巻き込んではいけない。」
アサエミ「そんなことが許されるのは子供の間だけさ。」
士郎「ッ!!────なんだろうな、あんたに言われると不思議と心に響いちまう。」
ジャンヌ「お話し中失礼します、再度バーサーカー向かってきます!!」
スパルタクス「おおっ圧制者よ!!そこにいたか!!我が叛逆はここに始まるのだ!!!」
???「戦いは始まっているようね───。キャスター、彼らを助けてあげなさい。」
キャスニキ「へいへい、相変わらず人使いが荒いマスターだよアンタは。」
キャスターのマスター: >>36
ルヴィアゼリッタ
ルヴィア「無駄口をたたいている暇がありまして?」
キャスニキ「あぁ、そうだな。」ビュン
スパルタクス「圧制!圧制!圧制!」ダンダンダン
ジャンヌ「グ、このままでは防戦一方。」
凛「まずいわね、セイバーが押されてきているわ。アサシン、何か策はない?」
アサエミ「仕方ない、ここは宝具を解放するべきかも──────」
キャスニキ「その必要はねぇよ。」シュバッ
トワイス「むっ?」
キャスニキ「火のルーン!!」ボゥッ
スパルタクス「熱い!暑い!!厚い!!!炎も圧政か!?いいや、炎に揺れる火影こそが叛逆なり!!!」
キャスニキ「今のうちに逃げるぞ。」
凛「えっでも。」
士郎「なんだかわからないが、ここは乗った方がよさそうだぞ。」
凛「しょうがないか。」
ルヴィア「全く、アサシンのマスターがあなたとは思いませんでしたわ。」
凛「全く同じセリフをあなたに返してあげる。」
士郎「知り合いなのか?遠坂。」
凛「腐れ縁ってところね。でもまぁ、助けてもらったことは素直に礼を言っておくわ。」
ルヴィア「ええ、感謝しなさい」
キャスニキ「さっきぶりだな、嬢ちゃん。まさか俺のマスターと知り合いとはな。」
キャスニキ「さっきは悪かったな。アンタらがあいつらの仲間かと思っちまったんだ。」
凛「あいつら?」
ルヴィア「王と呼ばれている、この聖杯戦争を狂わせた張本人のことですわ。ライダーのサーヴァントを従えていて、さっきのトワイスという男と」
ルヴィア「もう一人、アーチャーのサーヴァントを従えたマスターが仲間にいるの。」
凛「三人のマスターと三機のサーヴァントが手を組んだ状態ってわけか───」
凛「ってことは、あと一人、ランサーのマスターは目星がついているの?」
ルヴィア「言峰綺礼、聖堂教会に属する監督役────。そんな立場でありながら、聖杯戦争に参加しているのよ。」
凛「ふぅん、まっあいつならありえなくもないわね。」
士郎「これからどうするんだ?」
ルヴィア「その神父と合流しますわ。味方ではないけれど、敵でもない。今の状況であれば、まだ味方につけることができるかもしれませんからね。」
凛「気は進まないけど、アサシンとキャスターの現状じゃ、セイバーの負担が多すぎるものね。」
ルヴィア「>>40に行きましょう。そこにその神父はいますわ。」
綺礼がいる場所:>>40
間桐家
間桐家-----------------------
凛「どうしてこんなところにいるのかしら。」
士郎「ここって慎二の家じゃないか。」
???「そろそろくるころだと思っていたよ。」
凛「綺礼!」
綺礼「久しぶりだな、凛。そして、衛宮士郎よ。」
士郎「俺のことを知っているのか?」
綺礼「ああ、よぉく知っているとも。────知らないはずがない。」
凛「なんでアンタはここにいんのよ。」
綺礼「なに、簡単は話だ。本来アーチャーのマスターになるはずだった、間桐臓硯が現アーチャーのマスターに殺されてしまってな。」
綺礼「聖杯戦争の後始末は私の仕事だからね。間桐の跡継ぎたちを守っているというわけさ。」
凛「へぇ、殊勝な心掛けね。」
綺礼「さて、君たちが来ることは予想できていた。私を仲間にしに来たのだろう。」
ルヴィア「ええ、あなたにとっても悪い話ではないはずよ。」
綺礼「ふむ、そうだな。あの王とやらのやろうとしていることは実に面白くない。」
士郎「面白くないって、そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」
綺礼「そう思うかね、衛宮士郎。別段複雑に考えるような問題でもあるまい。私もこの状況にそろそろ飽きてきたところだ。」
綺礼「ランサー、彼らとの共闘に異論はないかね。」
>>47「いえ、よろしくお願いします。」
ランサーのサーヴァント: >>47
エリザベート
エリザ「ええ、よろしく頼むわね、ブタ共」
凛「また、癖の強いサーヴァントね……」
ルヴィア「まあ、四の五の言ってられませんわ。」
綺礼「さて、時間もないし行動を開始しよう。アーチャーとバーサーカー、そのマスターともに教会からすでに移動しているはずだ」
士郎「移動?一体どこに。」
ルヴィア「柳洞寺ですわ。」
凛「なるほど、礼脈的に言えばベストな場所ってわけか。」
綺礼「私と凛は、山道を登っていく。衛宮士郎とエーデルフェルト嬢は正面階段から行きたまえ」
凛「はぁ?どうして私があんたといかなきゃならないのよ!」
綺礼「戦力的に考えれば何もおかしいことはない」
ジャンヌ「この神父様の言う通りです。固まったまま全員がやられるわけにはいきません。生き残った誰かが彼らの計画を止められればいいのです。」
凛「ぐぬぬ…………、しょうがないわね。」
士郎「よろしく頼む、ルヴィアさん」
ルヴィア「ルヴィアで構いませんわ、シェロ。」
山の中---------------------------------------
凛「まさか、こんなところを登っていくなんてね……」
綺礼「…………」スタスタ
凛「綺礼は無言でさっさと登っていくし………。」
エリザ「ねぇねぇ、あなたのその赤色、悪くないわね。仲良くやりましょうよ?」
凛「ランサーねぇ。三騎士名乗れるほど強そうには見えないけど────」
エリザ「はぁ!?ひどくないそれ?好きでランサーやってるわけじゃないわよ」
エリザ「ふふ、まぁでもそういうズケズケ言ってくれるところも嫌いじゃないわ。」
綺礼「凛、仲良くやるのは構わないが、あまり遅いと置いていくぞ。」
凛「仲良く……、なんて……、やってないわ……よっ!」ゼェゼェ
アサエミ「マスター、気を付けろ。敵だ」
凛「なんですって!?」
>>51「まさか山の中を来るとは」
>>54「このアーチャーが迎え撃つ」
レジスタンスのライダー
イシュタル
バゼット
イシュタル
バゼット「驚きました、まさか山の中を来るとは」
イシュタル「いつの時代も人間は群れるのが好きみたいね───」
凛「敵ッ!まさかこんな近くにいるなんて気づかなかったわ!?」
綺礼「気づかないのも無理はない、奴らは今ここに突然現れたのだ。」
バゼット「ええ、その通りです。我らの王の力で今ここに顕現しました。では、あなたたちに恨みはありませんが、ここで死んでもらいます。」
イシュタル「人間に従うなんてとても癪なことだけれど、王の命令ならば仕方ないことだわ。」
イシュタル「そして、何も知らずに死んでいくのはかわいそうだから──教えておいてあげるわ。この私の名前を────」
イシュタル「我が名は、イシュタル。金星を司る女神、イシュタルよ。こんな極東の地でも名前ぐらいは知っているでしょう?」
凛「嘘───でしょ────?」
凛(女神イシュタル────!?つまり奴は神霊ってこと?神をサーヴァントとして呼び出せるはずがないじゃない!?)
綺礼「何を動揺している、凛。今回の聖杯戦争は歪んでいるといったではないか。神やそれに準ずるサーヴァントがいてもおかしくはないだろう。」
イシュタル「この地上に住む、何よりも麗しく、眩く、見目好く、美しい。そんな私を最後に観ることができたことを光栄に思いなさい。」
イシュタル「舞え、我が宝石たちよ!!!」
綺礼「いきなり大技とはな。ランサー、こちらも迎え撃て!」
エリザ「ええ、あの高慢ちきに聴かせてあげるわ。」
エリザ「竜鳴雷声!!!!!」
イシュタル「ふぅん──。2割程度に抑えてあげたけど、それでも私の攻撃を防ぐなんて大したものね。」
綺礼「無事かね、凛。」
凛「なんとか────ね。」ボロボロ
アサエミ「とっさに、僕が引っ張ていなかったらまずかったね。」
エリザ「やるじゃ………ない。ハァ、ハァ。女神さまの血、ちょっと浴びてみたく……なったわ……。」
バゼット「アーチャー、何を遊んでいるのですか。一撃で仕留めろとの命令だったはずです。」
イシュタル「あら、人間ごときが私に意見かしら?私が従うのはあの王だけよ。」
イシュタル「ま、それも仕方なく従ってあげているのだけれどね。」
バゼット「仕方ありません、マスターの方は私が仕留めます。あなたはサーヴァントを。」
アサエミ(ふむ、仲がいいというわけではないのか。まぁ、当然か。いろんな意味で、あの女神が人間に従うとは到底思えないからね。)
アサエミ(だったら、付け入る隙があるかもしれない。)
アサエミ「ランサーのマスター、白兵戦は自信があるかい?」
綺礼「一体何をする気だね、アサシン。」
アサエミ「女神さまがこちらを見下している間に、攻撃を叩き込むのさ。そして、僕が隙をついてマスターの方を仕留める。」
綺礼「サーヴァントである貴様ではなく、人間の私がイシュタルを抑えろと?」
アサエミ「ランサーもいるだろう?」
綺礼「フフ、いいだろう。捨て身のような作戦だが、何故か貴様には背中を預けても構わないと思えてしまう。」
アサエミ「僕はまったく思わないがな」
スタスタスタ
バゼット「作戦会議は終わりですか?ランサーのマスターよ、あなたは私が仕留めます。」
アサエミ「いいや、君の相手は僕だ。」
凛「こいつら…………私をほっといて勝手に作戦たてて。」
綺礼「女神イシュタルよ、君の相手は私とランサーが受け持とう。」
イシュタル「竜もどきと、人間風情がこの私に勝てるとでも?」
イシュタル「再び舞え、宝石よ!!!!」キラキラララ
エリザ「言ってくれるわねぇ!喰らいなさいッ!徹頭徹尾の竜頭蛇尾!!!」
綺礼(さて、人間、そして並のサーヴァント相手ならばいくらか応戦できても、相手は神と来たものだ。我が拳をもってして、どこまで持つものか。)
綺礼「ハッ!!!!!」
凛(あれは、黒鍵!?)
イシュタル「小癪なッ!」
綺礼「フンッ」キンッ
アサエミ「なかなかやるようだね………。」
バゼット「ええ、あなたも。ですが、私の勝ちは揺るぎませんッ」ドカッ
アサエミ(────どこで、仕掛けるか。それが最も重要だ。あちらが何か隠し手を持っているかもしれない以上、ここで仕掛けるのは早計というものだ)
凛「」ドキドキ
綺礼「発勁ッ」
イシュタル「ムッ!!!!!!!!」
エリザ「串刺しよッ!!」ザシュッ
イシュタル「ぐっ」
綺礼(しかし、あのアーチャーのマスター、魔術協会から派遣されたマスターだな。キャスターを召喚する前に私が仕留めたはずだが)
綺礼(サーヴァントだけでなく、マスターの方も王とやらに召喚されていると考えるのが妥当か。では一体王とやらは何者なのか────)
イシュタル「ハァ……ハァ………、私に汗をかかせるなんて、不敬にも程があるわね。」
イシュタル「バゼット!自力で避けなさい、大地ごとこの愚か者どもを吹き飛ばすわ!!」
綺礼「これはまずい。アサシン、何をやっている早くそちらの仕事をしたまえ!!」
アサエミ「やっているさッ!おい、アーチャーのマスター!君のサーヴァント、君ごと吹き飛ばす気だぞ。」
バゼット「柳洞寺の方は王の力で守られています。アーチャー、私に構わず解き放ちなさい!!」
イシュタル「言われなくても、そのつもりだわ。」コオオオオオオオオオオ
凛「ちょっと、やばいじゃない!どうするの綺礼!?」
綺礼「令呪でブーストをかける!ランサー、宝具を解放しろ!!」
エリザ「オッケー、最高のヒットナンバー、女神さまに聞かせてあげるわ。」
エリザ「ハアアアアアァァァァァァ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
凛「ランサーの後ろから、城がッ!?」
エリザ「女神なんて、サーヴァント界最カワのアイドルである私が返り討ちよッ!!」
エリザ「『鮮血魔嬢』!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドドドドドドドドドドドドドドドドド
イシュタル「さっきから、そのキンキン声、目障りなのよッッ!!」
イシュタル「地に額を着けよ、空に背を晒せ、そして、惑星(ほし)にその身を託せ!!」
イシュタル「ゲートオープン!打ち砕け! 『山脈震撼す明星の薪』!!」
イシュタル「フゥ……フゥ………、まさか現世でこれを放つなんて思いもよらなかったわ。」
イシュタル「まっ、スカッとしたからいいけど。バゼット、生きてるー?」
バゼット「ギリギリのところでしたが、あなたのマアンナに掴まることができたので。」
イシュタル「振り落とされなかったなんて、なかなかの握力ね。感心するわ。」
イシュタル「さぁて、死体も残らないかと思ったけど、あの竜もどきの宝具のお陰で生き永らえたってわけね。」
エリザ「ッ!」
イシュタル「跡形もなく吹き飛んでいた方が良かったと、私は思うけどね。」
アサエミ「ぐっ、想定外か、いや────こうなる前に倒すべきだった。」
凛「これが、女神の宝具だって言うの…………。」
綺礼「狼狽えている暇があるのかね、凛。今の一撃でこちらは満身創痍だ、しかしそれは向こうも同じ。」
綺礼「あれほどの高エネルギーの宝具、連発はできない。いや────もし仮にできたとしてもあのプライドの高い女神ならばそれをしないだろう。」
綺礼「つまり、ここが我々の攻め時というわけだ。」
凛「綺礼…………。」
綺礼(フフ、笑える話だ。私がこの娘とともに戦っているなど。我が師────遠坂時臣と共闘することは終ぞなかったというのに。)
綺礼「聖杯から生まれ出るもの──────、私はそれを見届けたかった。だが最早そんなことはどうでもいい。」
綺礼「アサシン、アーチャーのマスターとの戦いで貴様の真名に見当がついた、貴様は私がよく知る男であり、理解しあえなかった男だ。」
綺礼「それを踏まえたうえで、もう一度言うぞ。背中を預けよう、イシュタルは私がなんとかしてやる。」
アサエミ「その人間性は全く信頼できない、だが、その実力だけは評価に値する。さっきの打ち合いを見てそれが理解できた。」
アサエミ「アーチャーのマスターは僕が仕留めてやるよ、今度こそね。」
綺礼「そうだ、本来貴様と私に────言葉など不要のはずだ────」
アサエミ「いいか最後に行っておくよ、僕は君のことを知らないし、君の知っているという僕はきっと僕じゃない。」
綺礼「貴様は『衛宮切嗣』、それだけで十分だ」
綺礼「私の体内(なか)を蠢く泥よ、今一度我が手足となれ、『この世全ての悪』よ!」
イシュタル「!?何をやる気!」
凛「何あれ、綺礼の身体から黒い手がいっぱい………。」
バゼット「アーチャー!構えてください!!」
イシュタル「何をするつもりか知らないけど、まだ好き勝手するつも────」ガッ
エリザ「フフン、光栄に思いなさい!アイドルである私とハグできるなんて!!」ギュウ
イシュタル「風前の灯火であるあなたたちに何ができると言うの!?それを無駄なあがきと言うのよ!!」
綺礼「よくやったランサー、そのままイシュタルの動きを止めておけ」
綺礼「さらに拘束する、アンリマユよ女神を取り込め!!」シュババババ
イシュタル「ぐぬっ!この程度の呪いで私を取り込めるとでも────」
バゼット「まずいッ!援護します!!」
アサエミ「いいや、そうはさせない。そして今度は仕留めるよ。」
アサエミ「『時のある間に薔薇を摘め』」
バゼット「ッ!!?」
イシュタル「バゼット!?ぐっ、何をやっているの!さっさと私を助けなさい!!!」
アサエミ「無駄だよ、彼女はすでに殺した。」
イシュタル「なにっ!!」
バゼット「────ええ、どうやらその通りのようです。しかし、ただでは死にません。令呪をもって命じます、アサシンのマスターを始末しなさい!!」
凛「えっ!?」
アサエミ「?!」(固有時制御の後じゃ────すぐにはうごけないッ!!)
イシュタル「ハァァアアア」カッ
綺礼「全く、父親と同じだ────簡単に隙を見せる。」ドクドク
凛「綺……礼…………、そんな私をかばって…………。」
バゼット「これで……一人は始末…………できました」ガク
イシュタル「つまらない──。まぁいいわ、イラつかされた男は殺せたし」
イシュタル「忠告しておいてあげる、王はもっと手ごわいわよ。せいぜい精進なさい、人間。」スゥゥ
アサエミ「アーチャー、そしてランサーが消滅したか。」
凛「……綺礼、なんとか言いなさいよ…………。」
綺礼「流石に、イシュタルの宝具を受けた後に無茶をし過ぎたようだ────。」
凛「あんたのこと、嫌いだった。────でも不思議ね。嫌いなのに涙がでるんだから────」
綺礼「フフ、私は嫌いではなかったがな。少なくとも、君の父よりは、な。」
綺礼「アサシン、凛を頼む。」
アサエミ「君に託されるのは癪だが、了解した。そもそも僕のマスターだ、僕には彼女を守る義務がある。」
綺礼「」ガクリ
アサエミ「行くよ、マスター。セイバーのマスターたちと早く合流しなければ。」
凛「────わかってるわよ。」
-----柳洞寺前----------------
士郎「遠坂、凄い音が聞こえたけど大丈夫だったのか?」
凛「ええ、まあね。」
ルヴィア「アサシンとあなたしかいないということは、そういうことってことでいいのかしら。」
凛「そうね。そっちは大丈夫そうね。」
キャスニキ「ああ、なんとかバーサーカーとそのマスターは倒すことができた。ギリギリだったがな。」
ジャンヌ「散っていった者たちの分も、頑張りましょう。私たちはここで止まる訳にはいきません。」
凛「うん。ところで、王ってやつはいったいどこに────」
???「いやはや、まったくご苦労なことだ。まさか、トワイスとバゼット、そしてイシュタルとスパルタクスを撃退するとはね。」
???「ここは素直に称賛しようじゃないか。」
王ことライダーのマスター: >>70
ライダー: >>73
見てる人います?
安価↑
ペイルライダー
ありがとうございます。指摘などあったらがんがん言ってください。
----------------------------------------------------------------
スルト「ここは素直に称賛しようじゃないか。」
スルト「クク、だが貴様たちの足掻きは何の意味もない。すでに我が計画は最終段階に入っているからな。」
凛「あんたが王ね、一体何者なの!!」
スルト「愚問だな、この姿をみてわからぬか?クク、分かるはずもないか。今のこの姿はアインツベルンのホムンクルスを借りているだけだからな」
スルト「俺はかつての聖杯戦争に参加していたサーヴァント、セイバーこと炎の巨人王『スルト』だぁ。」
ルヴィア「スルトですって!?」
ジャンヌ「それに、聖杯戦争の生き残り。そんなサーヴァントがいたなんて…………。」
スルト「話せば長くなるが、話してやろう。クク、今の俺はとても気分がいいからな。」
スルト「前回の聖杯戦争でアインツベルンのマスターに呼び出された俺は、そのマスターとともに戦った。」
スルト「本来あのようなつまらん戦に呼び出されるはずはなかったが、アインツベルンは裏技ともいえるやり方で俺を呼び出した────」
キャスニキ「なるほど、奴はスルトであってスルトじゃあねぇ。奴は────奴の中にいるのはユーミルだッ!!」
士郎「ユーミル、聞いたことがある。確か北欧神話の『原初の巨人』、ムスペルヘイムとニヴルヘイムが交わって生まれた。」
士郎「オーディン、ヴィリ、ヴェーの三神にその体を解体され、そこに世界が生まれたとされている。」
士郎「確か、そんな話だったような。」
スルト「クク、人間に召喚され使い魔として使われるユーミルを、こことは違う場所から俺は視ていた。」
スルト「英霊とやらに俺は登録されてはいないからな。」
スルト「世界と世界の狭間、終末装置である俺を必要としなかった世界から追い出された俺はそこに漂っていた。」
スルト「俺はこの剣を使い、世界の壁を突き破った。そして、ユーミルの体内から生まれ落ちたのだ。」
スルト「俺はユーミルであり、ユーミルは俺だ。そしてアインツベルンのサーヴァントとして表面上は従った。」
スルト「炎の塊だった俺に、アインツベルンは使用していなかったホムンクルスの身体を与えた。なかなかに馴染んでいるぞ、クク」
スルト「そして聖杯戦争の最終局面で、ある男が邪魔をした。そいつはキャスターのマスター、名は衛宮切嗣と言っていた。」
士郎「切嗣!?」
スルト「やつの撃った弾丸で俺はやられた。しかし、聖杯からその時流れ出た泥によってギリギリのところで俺は助かった。」
スルト「その泥は一種の呪詛でな、その呪詛すら焼き払い、更なる力へと昇華させた。」
凛「受肉したってこと!?そんな馬鹿な。」
スルト「あれから10年間、俺はずっと聖杯に染み付いた泥を焼き払い続けた。そして今、この時を持って聖杯は完全なものとなった。」
スルト「聖杯を取り込み、手始めにこことは異なる世界からマスターの適性を持つ人間を呼び出した。」
スルト「そして、イシュタルの奴に言ってやったのさ。この星に生きる生命体全てを焼き払い、この惑星を灼熱と業火の星とする。」
スルト「俺を完全に滅ぼさなかった大神(オーディン)に対する、俺なりの復讐だ。」
スルト「イシュタルのやつは、現代に生きる人類の在り方を是としなかった。だから、俺に協力した。」
ジャンヌ「聖杯を取り込んだなんて………。あれは最早サーヴァントでも英雄などでもありません。討ち滅ぼすべき、邪悪です!!」
スルト「クク、俺を滅ぼすか?不可能だ、今の俺は太陽のごとき力を持っている、あえて名乗るのであれば『核熱の巨神王(スルト=ソール)』!!」
スルト「そして、貴様らの敵は俺一人ではない。忘れたか?俺はライダーのマスターだということを。」
スルト「こい、ペイルライダー!!!」
ペイルライダー「キキキ、ワレハ死、ナリ。」
キャスニキ「おいおい、スルトだけでもやべぇってのに。なんだあの規格外のサーヴァントは。あんなんありかよ。」
ジャンヌ「ペイルライダー、『病』という災厄を具現化したサーヴァントだと言うのですか……。」
凛「勝てるかわからない、でもあんなやつらをほっとくわけにはいかない、そうでしょ?みんな」
ルヴィア「ええ、そうですわ。あんな短絡的な思考しかできない大莫迦者に世界を破壊させるわけにはいきませんわ。」
士郎「切嗣が倒そうとした奴だ。きっととんでもない悪人なんだろうな。だから、正義の味方としてあいつを止める。」
アサエミ「正直な話、今のこちらの戦力では勝てる戦ではないだろう。それでもやるのかい、マスター。」
凛「あのね、私は元々根源への到達なんてどうでもよかった。」
凛「でも、それがお父様の、そして遠坂と魔術師にとっての悲願だった。だから、私は遠坂家の六代目当主として、聖杯を求めた。」
凛「自分の意思じゃなく、ただそれらを疑問に思わず、自分のやるべきことと受け入れ、そう生きてきた。」
凛「でも────4年前、ある男を見た。その男はずっとあることに挑戦し続けていた。他愛もない、別にできなくたってこの先の人生で」
凛「どうなることでもないこと。でも彼はずっと────。ああ、そうか。それは私になかったものだった。だから、それに惹かれていたんだ。」
凛「彼が何を思ってずっと飛んでいたのかはわからない。でも私は、彼は自分の意思で挑戦し続けていいるだろうと思ったの。」
凛「自分に負けたくないから、自分を超えたいから。魔術師であることも、遠坂であることも、与えられたもの疑問を持たなかった私には」
凛「自分の意思で生きる彼が、とても、とても、黄金のように輝いて見えた。」
凛「そのときから、私は自分の意思で生きていこうと思った。遠坂だからとか関係ない。」
凛「ただあいつが許せないから────戦いを挑むの。」
凛「だって、あいつの言ってることって、くだらないじゃない!」
凛「自分の意思でやってんのかもしれないけど、その生き方は他者に迷惑をかけていいってことじゃないわ。」
凛「だから、倒したい、綺礼の仇をとってやりたい────」
凛「お願い───アサシン」
凛「力を───────────貸して」
アサエミ「僕は────その昔、正義の味方になりたかった。」
アサエミ「どうしてそうなりたかったのか、今では思い出せない。」
アサエミ「きっと、自分の意思で成りたいと願ったのだろう────」
アサエミ「どこで間違えたのか────今の僕はそれを名乗る資格はない。」
アサエミ「正義を行う資格なんてないけれど、────純粋に自分の生き方を守ろうとする君を助けてやりたい」
アサエミ「君は────その少年が黄金に輝いていたと言ったね?」
アサエミ「今の君も──────黄金に輝いているさ。ちょっと、僕には眩しすぎるけどね。」
アサエミ「僕は最初、期待には応えられないといった。勿論────今も応えるつもりはない。」
アサエミ「僕になんか期待しなくても────君は一人でも十分強いからさ。」
凛「アサシン…………。」
凛「うん…………、一緒に戦いましょう。」カチャ
ルヴィア「それは…………」
凛「アゾット剣────、大して使えないかもしれないけれど────私のありったけの魔翌力が込められてる。」
凛「致命傷にはならなくても───少しは役に立つはず…………。」
士郎「遠坂、何を話していたかは知らない。でも正直、俺は遠坂には戦ってほしくない。」
士郎「言っても聞かないとは思うけど、それだけは言っときたかった。」
凛「衛宮君………。」
凛「よくわかってるじゃない、ほら行くわよ。あんたも戦力として期待してるんだからッ!!」
ペイルライダー「キキキキッ」グオオオオオ
キャスニキ「こいつは俺が引き受ける!」
キャスニキ「出し惜しみなしだ!!『灼き尽くす炎の檻』!!!」ゴオオオオオオオォォオォォォ
スルト「クク、貴様らにライダーが止められるかな」
ジャンヌ「そこですッ!!」カッ
スルト「ハッ!!クク、オルレアンの聖女か。少しは俺を楽しませてくれよ────」
アサエミ「援護させてもらうよ、聖女様!」ダンッ
スルト「クク、二人で足りるかな?ところでアサシン、何故かは分らぬが貴様を見ていると無性に殺してやりたくなる。」
スルト「貴様から焼き払ってやろうか、クク」
ルヴィア「英霊同士の戦い、入る場所がありませんわね────私たちにはただ見ていることしかできないというの?」
キャスニキ「ちぃ!攻撃の正体が掴めねぇ!!」
キャスニキ「あんな概念みたいなやつに勝てんのかよッ…。」
ジャンヌ(ペイルライダー、あのサーヴァントを倒せる手段は限られている────。ですが、私ならば────。)
ジャンヌ(しかし、今私が欠けてしまえば、前衛で戦えるものがいなくなる。そうなれば、誰がこのスルトを止められるというのでしょうか────。)
士郎「セイバー!!その顔はッ!何かッ、方法があるんだなッ!?」
ジャンヌ「!!?」
士郎「セイバー!あんたとは、さっき出会ったばっかりだ。だけど────。」
士郎「バーサーカーとの戦いで、俺はあんたの信じるものを知ることができたッ!」
士郎「正義の味方として、俺はセイバーを尊敬できたッ!!」
士郎「何か策があるっていうならッ、やってくれ!!スルトは俺が何とかするッ!!!」
スルト「クク、人間風情が、威勢がいいじゃないか。」
スルト「だったら、お望み通り何とかしてもらおうかァ!!」ズバァ
ジャンヌ「マスター、あなたの信念、受け取りました。」
ジャンヌ「キャスター下がってください!あなたまで巻き込んでしまう!!」
キャスニキ「なんだっ!?何かあるっぽいなこりゃあ」
ジャンヌ(私のマスターがあなたのような人で良かった────。)
ジャンヌ「主よ、この身を委ねます」パァァ
凛「セイバーが光ってるわ!」
ペイルライダー「キキ?」
ジャンヌ「『紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)』!!!!!!!」
スルト「なるほど、それが奥の手か。俺には効かん。が、ライダーを倒すことだけを考えたか────。」
ペイルライダー「キィイィィイッィィイイイイイイイァアアアァァィッィァイアィアィ」
ペイルライダー「オアオアオアァオアオアオアオォイオォァオァオアォアァオアアォ」
アサエミ「敵対するすべてを焼き尽くす炎というわけか────。たとえそれは概念的な相手にも効く────。」
アサエミ「これもまた一つ、正義の在り方という訳か────。」
スルト「セイバーのやつめ、身を挺してライダーを道連れにしたか。」
スルト「クク、見事としか言えんな。」
スルト「まぁ、もともと仲間など不要だったのだ。俺の願いは俺だけの物────。」
スルト「灰燼と化した星を視るのは、俺一人で十分だ。」
スルト「さて、人間3人に、後衛サーヴァント二匹か────。この戦力差で俺にどう勝つ?」
キャスニキ「しゃあねぇなあ、セイバーが文字通り魂を燃やして戦ったんだ。俺も出し惜しみしてる場合じゃねぇな。」
キャスニキ「マスター、令呪を三画とも俺に使え。多少の無理ならそれで可能になる。」
キャスニキ「まっ、それでも俺の身体は持って10秒ぐらいか。」
ルヴィア「キャスター、何をするつもりですの!?」
キャスニキ「女にあそこまでさせたんだ、俺にもカッコつけさせてくれや。」
キャスニキ「正直な話、キャスターとして呼び出されたときは何の罰ゲームかと思ったがよ。」
キャスニキ「この状況に置かれてみたらよお、キャスターとして呼び出されたのは何にも間違ってなかったことが分かったぜ。」
キャスニキ「キャスターだからこそできる芸当を見せてやるさ。」
ルヴィア「勝算は?」
キャスニキ「はっはっはっ。そうさな、多く見積もって3割ってとこか。どうだ、十分か?」
ルヴィア「そう、だったらチップを賭ける価値はありますわね!」
凛「ルヴィア…………。」
ルヴィア「ふふん、見ておきなさい遠坂凛。エーデルフェルトがどんな魔術師よりもすぐれているということをね。」
ルヴィア「令呪をもって命じます、キャスター持ちうるすべての力を解き放ち、あの敵を叩きのめしなさい!!!」
キャスニキ「ああ、十分だ。これなら全力でやれる。」
スルト「この魔翌力はぁッ!!?忘れるはずがない、だがなぜこんな奴にアレが使える────。」
キャスニキ「今を持って、我が言葉は神の言葉と同義とする。天衣無縫、世界をつなぎ留め、万物の始まりを告げる」
キャスニキ「『大神宣言(グングニル・アリシ)』!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
凛「グングニル────。大神オーディンの槍…………、確かにあれならスルトを倒せるかもしれない────。」
凛「でも、ランサーの身体が────。」
スルト「またか」
スルト「またか貴様か」
スルト「また俺の邪魔をするか」
スルト「またなのかアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
スルト「オーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーディーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
スルト「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
スルト「『太陽を超えて耀け、炎の剣』!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
凛「……………………どう、なったの…………?」
士郎「わからない、でも周りが凄いことになってる。」
凛「!?ルヴィア!大丈夫!?」
アサエミ「安心しろ、気を失っているだけだ。魔翌力をあまりにも消費したからだろう。」
アサエミ「だが、こっちは安心できないようだがね。」
スルト「………………………………。」
スルト「クク、クカカカ、相殺したか、俺の最大の一撃を。」
スルト「不愉快だ、最高に最悪だ。クク、今の一撃は俺を最大に侮辱した。」
スルト「だが、それももう終わりだ。奇跡はもう起こらない、残った貴様らには何もできない。」
スルト「宝具を放つ力は残っていないが、それでも貴様らを焼き払うには十分だ。」
スルト「叫べ、望む死に方を与えてやろう。まぁ、どの死に方でも灰になるのだがな。」
アサエミ「そうはさせない、彼女たちは僕が守って見せる。」
スルト「クク、アサシン、どこの英雄か知らないが、つまらん足掻きで俺を不快にさせるな────。」
アサエミ「衛宮士郎、君は正義の味方だといったね。僕も、かつてそうあろうとしたんだ。」
アサエミ「君はまだ戦えるかい?戦えるのならば────、僕を正義の味方にしてくれないか────。」
士郎「アサシン…………。分かった。」
士郎「遠坂、殿は頼む。この三人で、正義の味方になろう────。」
アサエミ「固有時制御・四倍速!!」
スルト「暗殺者ごときに何ができるというのかァ!」
士郎「同調 ( トレース ) 、 開始 ( オン ) ――――!!」
士郎(できるかわからない、だけどやるしかない。剣じゃないもの投影できる気はしないが)
士郎「それでもッ、投影(トレース)グングニルッ!!」
士郎「うおおおおおおお!!!!」
凛(あんな馬鹿な魔術、すぐに体が砕け散ってもおかしくないわ。衛宮君のためにも、決着を付けないとッ!)
スルト「そんなッ!ものでッ!この俺を!止めるかッッ!!」
アサエミ(今の奴は、ホムンクルスの身体を使っている。ならばこれが効くかもしれない!)
アサエミ「士郎ッ!!そいつをそこに繋ぎ留めろッッ!!」
士郎「ああッッ!!!」ズガァァ
アサエミ「『神秘轢断』!!!」
スルト「なッッッ!!!??」
スルト「ぐぬおおおおお、何をッ!?した!??貴様らぁぁぁああああああああアアアア!!!!???」
スルト「体が引き離される!!!??我が炎が引き剥がされるウウウウゥゥゥゥウウウオオオオオ」
スルト「まだだまあだまだまだまだまだまだだあああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
スルト「弾丸などオオオオオヤキハラッテクレルウウウウウウウウウ」
凛「遅いわよッ!!!」
スルト「ナッ!!!!???????」
凛「"läst"────…!!」
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凛(眩い光…………。そうだ────やっと──終わったんだ────。)
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士郎「────さか────。」
士郎「お────さか────。」
士郎「遠坂!!」
凛「!?」ガバッ
凛「ここは────?」
ルヴィア「シェロのお宅ですわ、全く感謝してほしいですわね。わたくしが運んであげたのだから。」
凛「スルトは?スルトはどうなったの!?」
士郎「消滅したよ、聖杯と一緒に。」
ルヴィア「元々、無理やり顕現した存在だから、そこら辺は脆かったってことでしょうね。」
凛「────…………。アサシンは────?」
士郎「わからない…………。気づいたらいなかった。」
ルヴィア「聖杯が壊れた以上、サーヴァントである彼は消滅したと考えるのが自然ですわね。」
凛「そっか…………。────いや、ちょっと待って!」ダッ
ルヴィア「わっ!ちょっとどこに行くのよ!!?」
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アサエミ「やれやれ、ばれないように去るつもりだったんだけどね」
凛「ハァ…………ハァ…………アサシン…………。」
アサエミ「僕の役目は終わった、元々聖杯にかける願いなんてなかったしね…………。」
凛「嘘よ────。あなたは正義の味方になりたかったんでしょう?」
アサエミ「────。」
アサエミ「その願いなら────叶ったよ、もう。」
アサエミ「マスター、いいや────凛。」
アサエミ「士郎を頼む、────知っての通り頼りないところがあるからね。」
アサエミ「君が────支えてあげてほしい。」
凛「アサ────シン…………。」
凛「わかったわ────頑張るから。あいつがあなたみたいな────すごい人になれるよう────私、頑張るから。」
凛「だから────あなたも────。」
アサエミ(ああ、────そうか。僕は────こんな笑顔が好きだったから────)
アサエミ「だから────正義の味方だったんだ────」
凛「ふん────なんだ────いい笑顔──できるんじゃない────。」
------------------------------------------------------THE END----------------------------------------------
これにて終わりです。
質問や感想があったら書いてくれると嬉しいです、というか書いてほしいです。
では質問です、第4次聖杯戦争での切嗣のサーヴァントは誰だったんですか?
正史の四次のジル・ドレイは龍之介との相性召喚で呼ばれたサーヴァントだから切嗣が呼ぶとは思えませんし
>>89
滅茶苦茶真面目な質問ですね。切嗣は用意周到なので触媒を使用するでしょう。
ということで、切嗣の性能を補えるサーヴァントで考えて、アヴィケブロンあたりだと思います。
乙乙
スピーディーに面白く纏まったと思う乙
>>91
感謝
読んでくださった方、安価してくださった方、ありがとうございました。
>>92
ありがとうございます。途中寝オチして申し訳ありません。
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