【モバマス】P「美優さんが俺の母校の制服着てきた」 (11)

キャラ崩壊注意



P「美優さん、撮影お疲れ様です」

美優「この歳になってまた高校生の制服を着ることになるなんて……ちょっと恥ずかしかったです」

P「そうですか?すごく似合ってましたけど」

美優「そんな……でも、嬉しいです」

P「あーあ、俺も美優さんみたいな人と同じ高校に通いたかったなぁ……」シミジミ

美優「!」

美優(これは青春を思い出してる顔……今がチャンス……!)

美優「あ、あの、プロデューサーさん。今日良かったら、一緒にご飯でも……」

P「おっ、いいですね。他の大人組の人と一緒に何か食べましょうか」

美優「……はい」


美優(プロデューサーさんは、ガードが固い。何度誘ってものらりくらりとかわされてしまう)

美優(でも今日は、どこかプロデューサーさんの気が緩むのを感じた。おそらく『制服』がプロデューサーさんの好みなんだと思う)

美優(私の制服姿を見て、プロデューサーさんは自制が効かないような、恋をしたがるような、ロマンティックな……一言で言えば『若さ』を覗かせていた)

美優(だから今日はあと一押しだったはず……だけど分からない。そのあと一押しが何なのか……)モヤモヤ

楓「私知ってますよ」

美優「詳しくお願いします」

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次の日


美優「おはようございます」ガチャッ

P「おはようございま……」ピタッ


 三船美優は制服を着ていた。
 P、千川ちひろ、その他事務所内でくつろいでいたアイドル達は騒然と息を飲む。
 ――何故、制服姿で事務所へ?
 多くの人間がそう考えていた。
 ――いや、大方の予想はつく。これも三船美優なりのPへのアプローチなのだろう。だからこそ不可解な点がある。三船美優は以前にも撮影の場でPへ制服姿を見せているはずであり、その後関係を持ったなどという話は聞かない。制服姿ではPを誘惑することはできない。そのはずなのでは……。
 その場の人間のほとんどが同じような思考を経て疑問符を浮かべている間、実行者の三船美優と標的のPだけがその意図を理解していた。


P(美優さんが俺の母校の制服着てきた……!)ブワッ

美優「プ……プロデューサーくん、おはよう」ニコッ


 瞬間、Pの脳内に溢れ出した、存在しない記憶――。

美優「……どうですか、プロデューサーさん……」ソワソワ

P「な、なんで制服姿なんだ、美優……」サッ

美優(引かれてしまいました……やはり失敗……)

美優「……あれ、プロデューサーさん、今私のこと美優って呼び捨てで……」

P「え?高校で付き合い始めた時からずっと呼び捨てだろ?何を今更……」

美優「!?」

美優(同じ高校に通ってたことになってる……!?しかも付き合ってることにもなってる……!?)

美優(プロデューサーさんの頭が……壊れた……!)


楓『男の人は自分の母校の制服着られると得点二倍らしいですよ。これでプロデューサーさんを征服しちゃいましょうっ!』


美優(楓さんは正しかった……ッ!)

P「美優こそなんだ?俺のことさん付けで呼んだり……まるで初対面みたいな」

美優「じ……実はドッキリでし、だよー……あはっ」

美優(ここは当然、プロデューサーさんの妄想に乗りましょう!これで私は、プロデューサーさんの彼氏!)

美優(プロデューサーさんの妄想を演じるにあたって……真っ先に警戒しなければならないのは現実と妄想の矛盾)

美優(プロデューサーさんは今精神的にギリギリの状態。ちょっとした矛盾から正気を取り戻してしまうかもしれません)

美優(そんな事態を引き起こさないために、まずはプロデューサーさんの妄想の全容を知る必要がありますね……とりあえず、大きなイベントから探りを入れていきますか……)

美優「キス……」ボソッ

P「ん、なんだ、して欲しいのか?」

美優(……ッ!この反応、間違いなく初キスは済ませてますね……!となると問題は『どんなファーストキスだったか』……その相手である私がその内容を知らないのは大きな矛盾!ボロが出る前に、プロデューサーさんにその詳細を聞いてしまいましょう)

美優「プロデューサーさ、くん。ファーストキスのこと、覚えてる……?」

P「……うん。もちろん覚えてる」

P「修学旅行の日……俺が深夜に美優をホテルのロビーに呼び出したんだよな」

P「そして俺は一世一代の告白をした。それを美優がOKしてくれて……すごく嬉しかった」

P「そこで、お互いの友達が面白がって周りに隠れてたことに気が付いたんだよな。俺はとにかく美優と二人きりになりたくて、美優の手を引いてその場から逃げた」

P「どんな風に逃げたか覚えてないけど、とにかく俺達は月がよく見える窓辺に辿り着いた。それから目が合って、離せなくなって……」

P「キス……したんだよな……」

美優「ズルいですよぉぉぉぉぉぉ……!」

P「!?」

美優「ファーストキスが、そんな……すっごく幸せなやつじゃないですか……!いつでもその時のことを思い出せば生きていけるほどのやつじゃないですかぁ……!」ガクガク

P「み、美優?」

美優「プロデューサーさんばっかり幸せな思いしてズルいです!私はそれ経験してないのに!」

P「酔ってる?」

美優「これうちの高校のジャージです!これ着て『美優、さっさと体育委員の仕事終わらせて帰ろうぜ』って言ってください!」ズボッ

P「いやこれうちのジャージじゃなくない?」

美優「言ってください!」

P「美優、さっさと体育委員の仕事終わらせて帰ろうぜ」


 そして三船美優の脳内に溢れ出す。三年間の青い春――。

美優「うふふふふ」

P「あはははは」

仁奈「今日も二人は仲良しでごぜーますな!」

P「そりゃ俺達は高校からのラブラブカップルだからな、美優」

美優「そうだね、プロデューサーくん」


楓「二人で同じ夢の世界へ……ですか」

ちひろ「同じ夢?いや、同じであるはずがありません。そのすり合わせをする前に美優さんは夢へ潜ってしまった……」

ちひろ「付き合っていること、ファーストキスの記憶なんかは共有されているかもしれませんが……妄想のほとんどは互いに食い違っているはずです」

楓「そうでしょうか?案外、二人とも全く同じ妄想をしているかもしれませんよ」

ちひろ「そんな馬鹿な……二人の別の人間が、自然と全く同じ妄想をだなんて……」

楓「少なくとも私は、二人の幸せそうな笑顔を見てると、そんなこともあるんじゃないかって思いますよ」

美優「うふふふふ」

P「あはははは」


このあと、互いの数学教師のあだ名が一致しないことから二人は精神崩壊を起こすのだがそれはまた別のお話。



ーおしまいー

以上になります。

学生時代にセックスを経験できなかった人間は精神が歪むらしい。というか間違いなく歪む。俺はそれを身をもって知ってる。
人生がリズムゲームなら、俺は何一つうまくやれないまま曲の半分が過ぎてしまった。これからどれだけ正確に演じたって、スコアが半分より高くなることはないんだ。
俺は学生時代にセックスを経験した奴に一生勝てないんだ。
だからせめてこれからもし彼女ができたら絶対俺の母校の制服を着てセックスしてもらう。それだけが希望。

あとなんか美優さんの口調がうまく掴めませんでした。ごめんなさい。

ありがとうございました。

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