三船美優「良い子のみんなー!あっつまれー!」 (77)

美優「やっほー!美優お姉さんだよー☆」

美優「……………」

美優「……………」プルプル

美優「……………」ズシャァッ

P「ああっ!美優さんが膝から崩れ落ちた!」

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美優「………ぴ、Pさん」

P「どうしました?美優さん!」

美優「帰っても……いいですか?」

P「駄目です」

美優「…………はい」

P「せっかく戴いたレギュラーになるかも知れない番組なんですからね」

美優「じゃあ、あの、せめて普通にやらせてください」

P「こっちが良いって言ったのは美優さんですよ?」

美優「セーラー服との二択だったじゃないですか…」

P「はっはっはっ」

美優「笑って誤魔化さないでください!」

P「まぁまぁ。子供向けの番組なんですから、ちょっとくらいはっちゃけた方が人気出ますって」

美優「セーラー服は?」

P「俺のしゅ…ゲフン…スポンサーに制服メーカーがついていましたので」キリッ

美優「…………」ジトー

P「…………」

美優「その………そういうのは、個人的になら…」ボソッ

P「じゃあ今夜」

美優「…………はい」

美優「………あっ!違いますよ!そうじゃなくて」

P「はい?」

美優「いつも道理でお願いします」

P「えー?」

美優「子供向けって言うのは分かりますが、変に頑張らなくても……」

P「大丈夫です。イケますって!」

美優「でも…」

P「じゃあこうしましょう」

美優「?」

P「まだ時間はありますから、とりあえず美優お姉さんを試してみてやっぱり駄目だったら別の案を考えます」

美優「本当ですか?」

P「もちろん!」

美優「…………それじゃあ」

P「よし」グッ

美優「試すだけですよっ!」

P「ええ」ニヤリ

P「お願いします」

美優「……はい」

美優「では……えっと」

P「美優お姉さんだよー☆の後から」

美優「今日はぁ、美優お姉さんと一緒に歌って踊って、めいっぱい楽しもうねー!」ニパー

美優「…………」ニパー

P「美優さん?」

美優「あの、やっぱりこれ私より亜里沙ちゃんとかの方が…」

P「美優さんだから良いんです」

美優「………そうなんですか?」

P「ええ。亜里沙さんだと本職ですからね」

美優「はぁ。Pさんがそう言うなら」

美優「それじゃ、まずはお歌からいきますよ~!みんな一緒に、元気よく歌ってね!」

P「本来はここで童謡辺りですが、とりあえず今日はメルヘンデビューでも歌います?」

美優「なんでそうなるんですか!」

P「じゃああんずのうた?」

美優「もうちょっと普通のでお願いします…」

P「これも全て美優さんの為なんです!」

美優「私の?」

P「ええ。まだまだ羞恥心がありますからね。無くせとまでは言いませんが、やはりプロたるものやるべきときは全力で出来なければ!」

美優「Pさん……。私の為に?はい!頑張ります!」

P(ちょろい)

P「じゃあ、メルヘンデビューいきましょうか!」

美優「はいっ!」

美優「そのとき空から、不思議な光が降りてきたのです」

P「ア、アレハダレダー、ダレナンダー」

美優「それは…ミユでーっす☆」

美優「ああーっ、ちょっと引かないでください!ウゥン…ウサミンパワーでメルヘンチェーンジ☆夢と希望を両耳にひっさげミユ、がんばっちゃいまーす☆」

美優「…………」マース

美優「…………」ウルッ

P「美優さん?」

美優「やっぱり、ムリです…」ガクッ

P「ああっ!美優さんが涙目で膝をついた!」

P「美優さんまだ始まったばかりですよ!」

美優「だって、だって…」ウルウル

P(可愛い)

P「大丈夫です!ちゃんと可愛いですから!」

美優「あ、ありがとうございます…。でも、やっぱり私…」

P「そうですね…。それじゃあ、見本でも呼びますか?」

美優「見本、ですか?」

P「はい」ポパピプペ


菜々「呼ばれて飛び出てウッサミーン!プロデューサーさん!ナナにどんなご用ですか?」

P「メルヘンデビュー踊ってください」

菜々「えっ?」

P「全力で」

菜々「えっ?」

菜々「いきなり呼び出されて来てみたら、せめて理由を教えてくださいよ」

P「美優さんのためです」

菜々「美優ちゃんの?」 

美優「…………」

菜々「ナナがメルヘンデビュー歌ったら美優ちゃんの為になるんです?」

P「はい!」

美優「…………」

菜々「美優ちゃん?」

美優「お願い………します」

菜々「あ、はい」

菜々「よく分かりませんが分かりました!ナナの全力ご覧下さい!」

菜々「ミンミンミン!ミンミンミン!ウーサミン!」

菜々「はぁ、はぁ、はぁ………っ」

P「流石です!」パチパチパチ

美優「…………」

P「美優さん?」パチパチパチ

美優「………ムリ!」ダッ

P「ああっ!美優さんが本気で逃げた!」

菜々「あの、ナナは…?」

P「あ、お疲れ様でした。次の仕事は80年代歌謡曲スペシャルですんで」

菜々「えっ?」

P「美優さーん!」ダッ

菜々「えっ?」

P「あ、いた!」

美優「」ビクッ

P「美優さん、なんでいきなり逃げるんですか!」

美優「あれ、私には出来ません…」

美優「美優お姉さんだって、もっと適した人がいるはずです…」

P「美優さん…」

美優「私やっぱりこのお仕事」

P「分かりました」

美優「Pさん…」パアァ

P「やっぱり美優お姉さんよりもセーラー服が良いって事ですね!」

美優「どうしてそうなるんですかっ!」

P「えっ?違うんですか?」

美優「違いますー」

P「さて、仕切り直しと言う事で」

美優「まだ、やるんですか?」

P「だって美優さん、まだ美優お姉さんやりきれてないですから」

美優「それは…」

P「貴女ならきっと出来ます!俺を信じてください!」

美優「Pさん?」

P「自分が信じられないなら俺を信じてください!貴女を信じる俺を信じて!」

美優「…………はい。私、Pさんを信じてみます!」

P(たまにこのちょろさが不安になるよね)

P「では歌の後から」

美優「みんな、元気にお歌は歌えたかな~?今度は美優お姉さんと一緒に、元気いっぱい踊りましょうね☆」

美優「…………」グスッ

P「踊りは、みんな大好きスマイル体操で」

美優「……はい」

P「あ、その前にこれ着てください」

美優「これは?」

P「チャイルドスモック」

美優「えっ?」

P「チャイルドスモック」

美優「あの、さすがにこの年でこれは…」

P「なにを言いますか!これはかの765のあずささんも着た、スマイル体操を踊る上での正装ですよ!」

美優「そ、そうなんですか?でも…」

P「美優さんならイケます!」

美優「あ、はい」

美優(チャイルドスモック)「で、では…」

美優(チャイルドスモック)「みんなー!あつまってー!スマイル体操、いっくよー!」

瑞樹(チャイルドスモック)「わーい!」

楓(チャイルドスモック)「わーい!」

礼子(チャイルドスモック)「わーい!」

志乃(チャイルドスモック)「わーい!」

美優(チャイルドスモック)「えっ?えっ?」

P「ほら、はじまりますよ」

美優(チャイルドスモック)「あっ!えっと。ぜーんたいはっぴー!」

チャイルドスモック'S「いっち、にー!」

美優(チャイルドスモック)「ぜーったいはっぴー!」

チャイルドスモック'S「さん、しー!」

美優(チャイルドスモック)「まったね~!」

チャイルドスモック'S「ばいばーい!」

美優(チャイルドスモック)「………あの、みなさん?」

P「お疲れ様でした」

チャイルドスモック'S「おつかれさまでしたー!」

美優(チャイルドスモック)「あの、あの…」

P「とりあえず着替えましょうか」

美優(チャイルドスモック)「いえ、それより…」

P「早く!HARRY!」

美優(チャイルドスモック)「あっ、はい!」

美優「あの…さっきの皆さんは?」

P「エキストラです」

美優「でも…」

P「エキストラです」

美優「エキストラ…」

P「はい」

美優「はい」

P「じゃあ、続きいきましょう」

美優「はい」

美優「楽しく踊ると笑顔になれるよね!みんなはどうかな?」

美優「歌って、踊って、今日は美優お姉さんとーっても楽しかったな☆」

美優「今日はこれで美優お姉さんサヨナラだけど、またみんなに会えるって信じてるよ!」

美優「みんな、まったね~☆」

美優「……………」

美優「……………ふえっ」ジワッ

美優「……………ふうぅ」ポロポロ

美優「ふええぇぇぇん!」

P「ああっ!遂に美優さんがガチ泣きした!」

P「はいはいヨシヨシ」ポンポン

美優「うぅ、グスっ。これで、良いんですか?」

P「はい!美優さんはやり遂げました!後は本番だけです!」

美優「はい。頑張ってみます…」

P「美優さんなら出来ます!」

美優「Pさんがそう言うなら…」

P「楽しみにしていますよ!」

美優「……はい」

それから

P「いやぁ、好評でしたね、美優お姉さん」

美優「そう…ですね」

P「美優さんはどうでした?」

美優「はい。その…練習の時はどうなるかと思いましたけど、子供たちも皆素直で可愛くて、やって良かったです…」フフッ

P「それは良かった!で、ですね」

美優「はい?」

P「あのコーナーだけ視聴率が異様に良かったらしく、ぜひ単独で番組をやらないか、と言われてるんですが、どうです?」

美優「はい…やってみたい、です」

P「そう言ってくれると思ってました!あ、その際に小さな変更点がありましてね」

美優「変更点ですか?」

P「ええ。些末な事なんですが、放送時間がお昼じゃなくて深夜になるみたいなんですよね」

美優「えっ?それってどういう…」

P「ま、やる事は変わりませんから一緒に頑張って行きましょうね!」

美優「えっ?」


終わらせて下さい

はい。読んでくださった方、ありがとうございました
改めて美優さんって人気なんだなって思いました

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