愛里寿「島田忍法帖 ~どん底珍道中~」 (5)

 ―大洗学園艦―

 ~BAR【Donzoko】~

 カランカラン♪

フリント「ヨ~ホ~♪ヨ~ホ~♪かいぞーくくーらし~♪」

カトラス「注文は?」

フリント「きいとくれよカトラス!昨日有線でイイ曲見つけちゃってさ~!」

カトラス「注文」

フリント「WALK THE MOONって連中の『SHUT UP AND DANCE』って曲なんだけどさ~、チョーイケイケなのよさ!これだからラジオはやめらんないね!」ルンルン

カトラス(聞いちゃいねェ・・・)

フリント「あン?・・・なんだこりゃ。おっきな人形があるけど」

カトラス「それは」

フリント「ひゃ~キレイなお洋服にキレイなお顔、こりゃ上等な人形だね。にしてもデカイな・・・腹話術用のマペットかな?」

カトラス「だからそれは」

フリント「よし!この子の名前はカトシラスだ!ハヤクニンゲンニナリタ~イ!」ナンチテ!ハハハ・・・


愛里寿「人形じゃない」ムスッ

フリント「どわぁ!?シャベッタアァァ!?」

フリント「カトシラス・・・人間の子になったのかい!?」

愛里寿「生まれた時から人間」

フリント「なにがなにやら・・・」

カトラス「店の前でうずくまってたから入れてやった」

フリント「フーン、余所のモノってこったね」

 カランカラン♪

ムラカミ「あ~掃除終わった~」ハァー

ラム「甲板掃除ってチョーだる~い」ハァー

カトラス「注文は何?」

ムラカミ「お?なんだこりゃ、でっかいお人形さんだな」

ラム「うほっ、腹話術しようぜ腹話術。あたしのナマエはコマちゃん、なんでも聞いてくれてイイヨ~」

ムラカミ「いくつですか?」

ラム「45歳で~す」

愛里寿「人形じゃない」ムスッ

ラム「どわっじ!」

ムラカミ「おしゃべりした!?」

フリント「へっへっへ、だまされてやーんのっ」

カトラス「どうでもいいから注文しろよ」

愛里寿「私は島田愛里寿。大洗にみほさ――・・・お友達に会いにきたら迷った」

ラム「なんでぇ、迷子の子猫ちゃんか」

フリント「流れ着いたのがどん底たあ粋だねぇ」

ムラカミ「お父さんかお母さんは?」

愛里寿「ナイショで来た」

ムラカミ「ったく、なんて迷惑な子供だ」

愛里寿「子供じゃない」

カトラス「はい、注文のヤクルトジョワ」ドン

愛里寿「わ、ありがとう」


お銀「話は聞かせてもらったよ」

ラム「親分!いつからそこに!?」

お銀「昨日の夜からさ」フッ・・・

ムラカミ「フリント、また店の中確認せずに鍵しめたな」

カトラス「ごめん」

>>3

ムラカミ「フリント、また店の中確認せずに鍵しめたな」誤

ムラカミ「カトラス、また店の中確認せずに鍵しめたな」正

お銀「要するにだ、あんたは迷子。ここは私達の地元。あんたは私達に助けてもらうしか道はないってことだね」

愛里寿「まさしく」

お銀「私達があんたを上まで案内してやってもいいよ」

愛里寿「ありがとう」

お銀「タダし、タダとはいかないけどね」フッ

ラム「あ、駄洒落た」

お銀「さあて、何と引き換えにするか・・・」ウーム

フリント「ふっふーん、お嬢ちゃん、お財布、持ってるだろ?出してみな。お助け料は百億万円ローンも可だよ」

ムラカミ「フリント、こんな子供からタカるのか」

愛里寿「はい」ドサッ

フリント「え」

ラム「なんだこのブ厚さ・・・」

愛里寿「百億は今はないけど、五百万くらいはあるから頭金で」

フリント「」フラッ

ラム「うほあっ!あまりの現実を受け止めきれずにフリントが気絶した!」

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