愛里寿「愛里寿忍法帖」 (22)

 ―大洗学園艦―

 ~BAR【Donzoko】~

 カランカラン♪

フリント「ヨ~ホ~♪ヨ~ホ~♪かいぞーくくーらし~♪」

カトラス「注文は?」

フリント「きいとくれよカトラス!昨日有線でイイ曲見つけちゃってさ~!」

カトラス「注文」

フリント「WALK THE MOONって連中の『SHUT UP AND DANCE』って曲なんだけどさ~、チョーイケイケなのよさ!これだからラジオはやめらんないね!」ルンルン

カトラス(聞いちゃいねェ・・・)

フリント「あン?・・・なんだこりゃ。おっきな人形があるけど」
続き14行
カトラス「それは」

フリント「ひゃ~キレイなお洋服にキレイなお顔、こりゃ上等な人形だね。にしてもデカイな・・・腹話術用のマペットかな?」

カトラス「だからそれは」

フリント「よし!この子の名前はカトシラスだ!ハヤクニンゲンニナリタ~イ!」ナンチテ!ハハハ・・・


愛里寿「人形じゃない」ムスッ

フリント「どわぁ!?」

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フリント「カトシラス・・・人間の子になったのかい!?」

愛里寿「生まれた時から人間」

フリント「にゃんだって~!?」

カトラス「店の前でうずくまってたから入れてやった」

愛里寿「入れてもらった」

フリント「なーんだフーン、余所モノってこったね」

 カランカラン♪

ムラカミ「あ~掃除終わった~」ハァー

ラム「甲板掃除ってチョーだる~い」ハァー

カトラス「注文は何?」

ムラカミ「お?なんだこりゃ、でっかいお人形さんだな」

ラム「うほっ、腹話術しようぜ腹話術。あたしのナマエはコマちゃん、なんでも聞いてくれてイイヨ~」

ムラカミ「いくつですか?」

ラム「45歳で~す」ガキノツカイ~

愛里寿「人形じゃない」ムスッ

ラム「どわっじ!」

ムラカミ「おしゃべりした!?」

フリント「へっへっへ、だまされてやーんのっ」

カトラス「どうでもいいから注文しろよ」

愛里寿「私は島田愛里寿。大洗にみほさ――・・・お友達に会いにきたら迷った」

ラム「なんでぇ、迷子の子猫ちゃんか」

フリント「流れ着いたのがどん底たあ粋だねぇ」

ムラカミ「お父さんかお母さんは?」

愛里寿「ナイショで来た」

ムラカミ「ったく、なんて迷惑な子供だ」

愛里寿「子供じゃない」ムッ

ムラカミ「どーみてもガキじゃないか」

愛里寿「ガキじゃない」ムムムッ

カトラス「はい、注文のヤクルトジョワ」ドン

愛里寿「わ、ありがとう」


お銀「話は聞かせてもらったよ」

ラム「親分!いつからそこに!?」

お銀「昨日の夜からさ」フッ・・・

ムラカミ「カトラス、また店の中確認せずに鍵しめたな」

カトラス「ごめん」

愛里寿「私は島田愛里寿。大洗にみほさ――・・・お友達に会いにきたら迷った」

ラム「なんでぇ、迷子の子猫ちゃんか」

フリント「流れ着いたのがどん底たあ粋だねぇ」

ムラカミ「お父さんかお母さんは?」

愛里寿「ナイショで来た」

ムラカミ「ったく、なんて迷惑な子供だ」

愛里寿「子供じゃない」ムッ

ムラカミ「どーみてもガキじゃないか」

愛里寿「ガキじゃない」ムムムッ

カトラス「はい、注文のヤクルトジョワ」ドン

愛里寿「わ、ありがとう」


お銀「話は聞かせてもらったよ」

ラム「親分!いつからそこに!?」

お銀「昨日の夜からさ」フッ・・・

ムラカミ「カトラス、また店の中確認せずに鍵しめたな」

カトラス「ごめん」

お銀「つまるところ、あんたは迷子でどっちに行けばいいのか全然わからない」

愛里寿「まさしく」

お銀「誰かに道案内してもらわないとウチに帰れない」

愛里寿「その通り」

お銀「だったらあたし達が案内してやってもいいよ」

愛里寿「ほんと?ありがとう」

お銀「タダし、タダとはいかないけどね」フッ

ラム「あ、駄洒落た」

お銀「さあて、どんな報酬がいいかな・・・」ウーム

フリント「ふっふーん、お嬢ちゃん、お財布、持ってるだろ?出してみな。お助け料は百億万円ローンも可だよ」

ムラカミ「フリント、こんな子供からタカるのか」

愛里寿「はい」ドサッ

フリント「え」

ラム「なんだこのブ厚さ・・・」

愛里寿「百億は今はないけど、五百万くらいはあるから頭金で」

フリント「」フラッ

ラム「うほあっ!あまりの現実を受け止めきれずにフリントが気絶した!」

ラム「こ、こんな大金ほんとうに実在したんだ・・・」ガクガク

ムラカミ「なにやってんだホラ、さっさとしまえしまえ!こんなにお金もってて歩く身代金かオメーは!」グイグイ

愛里寿「ありがとう」

お銀「子供がお金もってると誘拐されちゃうんだぞ。現場を見たことはないんだけどね」

カトラス「金のやりとりはやめておくべき。あとでこじれてホレタハレタのもつれになる」

愛里寿「じゃあ戦車をあげる。ウチ使ってない戦車いっぱいあるから」

お銀「陸の鈍亀なんざいらないさ」

フリント「お嬢様、ご存じないかもしれませんが我が校は戦車道でそこそこ強い学校なんだよ」

愛里寿「へえー」

フリント「よくしらないけど大会で優勝だか準優勝だかしたそうだし」

愛里寿「ふーん」

フリント「大学生だってコテンパンにしたんだってさ」

愛里寿「そうなのー」

フリント「だから戦車もいっぱい持ってるし、いらないいらない」フリフリ

愛里寿「わかった真に受ける」

お銀「色々と考えたが、やっぱりお助けするのやーめたっ」

愛里寿「ええ-」

ラム「親分どうして?」

お銀「こんなおちびちゃんに私達を満足させるような報酬を用意できるとは思えないからね。満足する報酬って何か思いつかないだけだけど」

愛里寿「そ、そんなこと言わずになんとか。早く帰らないとお母様が心配する。あとボコのテレビに間に合わない」

お銀「知ったこっちゃないね。あんたはこれからずーっとここで暮らすのさ」

フリント「おばあちゃんになってもここでタダ働きだよ」ヘッヘッヘ

愛里寿「そんな~」

ムラカミ「ちょっと待った。そりゃいくらなんでもあんまりだと思うな。この子は別に悪いことしたわけでもない、ただの迷子なのに」

ラム「うほっ、たまにはマトモなこと言うんだねムラカミ」

ムラカミ「そっ、まぐれでね」

フリント「出たよムラカミの母性本能が」

ムラカミ「ちがわい!ただ小さい子が困ってるからなんとかしてやりたいだけだ!」

フリント「ムラカミかあちゃん炸裂」

カトラス「これが夜中にイビキで歌を歌う女の言うことかね」

ムラカミ「うるさいやいっ!」

愛里寿「ちょっとまって」

カトラス「ヤクルトおかわり?」

愛里寿「違う。みんな私のことをお嬢ちゃんだとかガキだとか小さい子供だとか言うけど、私は子供じゃない」

お銀「いやどーみても子供だろ。ちゃんと大人な大人なんか少ないけどね」

愛里寿「ほんとにほんと。高校生にもなって海賊ごっこしてる人に言われたくない」

お銀「」

ラム「うひっ・・・この子、言っちゃあいけないことを言っちゃったよ!」

フリント「あ、ああ・・・おやびんは『海賊ごっこ』と言われるとキレちまうんだ・・・バックトゥザフューチャーみたいに」

お銀「・・・誰にも・・・海賊ごっこなんて・・・言わせない」ポーッ

フリント「ああっ、キセルから荒い息がポッポーしてる。ポパイみたいに」

お銀「ムラカミ!やっておしまい!」バッ

ラム「人任せうほっ!」

ムラカミ「断る」ドーン

お銀「エエ!?ナンデェ!?」

ムラカミ「いくら親分でもその命令は聞けないね。こんな小さな子に暴力なんてできない」

カトラス(小さくなくてもダメだけど)

お銀「むむむのむ・・・こうなったらば、アイツを呼ぶしかないね。おーい!おいおーい!」

 カランカラン♪

強そうな船舶科生徒「お呼びですかおやびん」ドーン

愛里寿「!」ビクッ

お銀「こいつは船舶科で3本の指に入るケンカ師、毒マムシと呼ばれる女さ」

愛里寿「ど、どくまむし・・・」ゴクリ

お銀「ふふ、どうして毒マムシってあだ名なのか知りたいかい?」

愛里寿「すげー知りたい」ゴクリ

お銀「以前、寄港日にうちのダチが陸のゲーセンで遊んでたのさ。そしたら首からストップウォッチを下げた他校の体育教師ががなり散らしてきたのさ」

愛里寿「・・・」

お銀「頭ごなしに叱ってきたその体育教師は他校の生徒にも厳しいと評判でね、陰でウルトラマンと呼ばれていた。ウォッチがカラータイマーみたいだし」

お銀「その日、がなられたのは私のダチ、花澤三子って子さ。ただゲームをしていただけでね。悪いことしてないのに皆の前でね。そのとき・・・」

お銀「なんと花澤三子がウルトラマンの鼻っつらに頭突きをくらわしたー!」

愛里寿「おおーっ!」

お銀「そこからはもう三子の独壇場よぉ!ウルトラマンに往復ビンタ!ボッコボコにしてKO!その瞬間、ゲーセン中が沸き立った!」

お銀「そしてその日から、花澤三子はみんなから『ゼットン』と呼ばれるようになったのさ!ウルトラマンを倒した女、ゼットンだよ!」

愛里寿「おー」パチパチ

お銀「だがこの話には続きがある。そのゼットンこそ船舶科で最強と思われていたが、ここにいるこの毒マムシがそのゼットンを一発KOしたのさ」

愛里寿「エ」

お銀「ウルトラマンを倒したゼットンは、アラシ隊員のペンシル爆弾で倒された・・・つまり!こいつはゼットンを倒したアラシ隊員!」

お銀「だからこいつのあだ名は、アラシ隊員を演じた毒蝮三太夫から取って毒マムシなのさ!ウルトラマン見たことないけどね!」バーン

愛里寿「すごいのかそうでもないのか・・・」

お銀「そういうわけだから毒マムシ!船長の命令!やっちまいな!」バッ

毒マムシ「アイアイ、キャプテン!」グワ!

愛里寿「・・・」スッ

 フワッ

 クルン――

 ストン

毒マムシ「はれ?」

ラム「う、うほぉ!?一本背負いみたいに毒マムシがひっくり返ってゆっくりと床に!」

フリント「この体格差でくるりんポンするなんて1」

愛里寿「島田流忍術、身体流しの術。急に襲ってきたから優しくしたけど、またやるっていうなら島田流忍術、身体壊しをお見舞いする」

毒マムシ「お、襲ってきたって・・・あっち向いてホイするには近くでやらないとダメでしょ」

愛里寿「エ、だってケンカ師って・・・」

お銀「ここどん底で言うケンカとは遊びのことさ。ケンカなんてお遊びだともさ」

ムラカミ「親分その言い方だと逆に恐ろしく聞こえるスよ」

お銀「ということで、毒マムシにあっち向いてホイで勝てたなら上まで案内してやるよお嬢ちゃん」フフ

愛里寿「わかった。やる」

フリント「むりむり。毒マムシはゼットンを一回でKOしたあっち向いてホイの達人なんだよ」

愛里寿「島田流忍術・・・」スッ・・・

毒マムシ「いくぞ!さ~いしょ~はグー!ジャンケン――」

 ブゥゥワァァァ~~~・・・

愛里寿「――見えた」

毒マムシ「ホイッ!・・・あ、負けた」

愛里寿「あっち向いて・・・」

毒マムシ「――」ブゥゥワァァァ~~~・・・

愛里寿「見えた。ホイ」ミギ!

毒マムシ「あっ!」ミギ!

お銀「!」

フリント「なっ!あの毒マムシを一撃で!」

愛里寿「相手の筋肉や眼球の動きを凝視して、動作を読む。これぞ島田流忍術、いっしょけんめい見るの術」

ラム「新王者の誕生だー!ラム酒でお祝いだー!」ポン!

毒マムシ「いやー負けた負けた!いい勝負だったありがとう!」アクシュ!

愛里寿「こちらこそ」

毒マムシ「じゃ!そゆことで!」カランカラン♪

お銀「まさか忍術を使うとは予想してなかったね。仕方ない、約束通り案内してやるよ」

愛里寿「やったー」

お銀「やろうども!出航だー!」

 フリント「おー!」フリフリ ラム「うほー!」グビグビ

カトラス「いってらっしゃい」

お銀「あんたも来るんだよカトラス」

カトラス「マジか」

愛里寿「これならボコまでに帰れるかも」

ムラカミ「ほら」スッ

愛里寿「?」

ムラカミ「店の外はおっかねー奴が多いからな。手つないどきな」

愛里寿「ありがとう」ギュッ

今回はここまでで

 ――・・・

フリント「甲板を掃除しろサボるんじゃね~♪しくじった奴は百たたき~♪」

カトラス「歌いながら歩くのうるさいからやめて」

愛里寿「しほーろっぽーはっぽーしゅーりけんっ♪しほーろっぽーはっぽーやーぶれっ♪」

フリント「おっ、懐かしい歌じゃないの。アタシも一緒に歌ってもいいかい?」

愛里寿「いいよ。そっちがオブラート、あたしがビブラート。二人でバラード」

フリント「高音パートは任せな!」

 愛里寿&フリント「「じょうだんまじりで~♪ウィンクなげたら~♪うちかーえーされたよー♪ヒジでっぽう~♪」」

ムラカミ「やれやれ。これじゃまるで遠足だ」

ラム「手をつないでるのは誰だろな」ウホホ

お銀「ははっ、大洗のヨハナスブルクと呼ばれるこの船底でこんな陽気な奴は初めてみたよ。たぶん陽気な奴くらいいるだろうけどね」

愛里寿「島田流忍法、元気いっぱいの術。笑顔でいれば幸せな気分になれる忍術」

カトラス「急にいい話するのなんなの君」

お銀「さあ、そろそろ地上だよ。学園艦なのに地上って言っていいのかわかんないけどね」

愛里寿「えーもう終わりなの」

フリント「もうちょっとお散歩した~い」フリフリ

愛里寿「した~い」ギコチナク フリフリ

ムラカミ「ダメだろ。お母ちゃんが心配してるかもしれないんだろ」

愛里寿「そうだった。でもいいんじゃない」

ラム「テレビがどうこう言ってなかったっけ?」

愛里寿「そうだった!ボコに間に合わないのは困る!」

カトラス「そんなに楽しみなのに録画予約忘れたの?」

愛里寿「録画しつつ生で見るのがたまらないの」

カトラス「重度のオタクだ」

お銀「心配しなさんな。この階段を上がれば地上――」


ソド子「ピピーッ!風紀委員参上!」

お銀「あ」

ソド子「あなたたちついにやっちったわね!幼児誘拐の現行犯で逮捕するわ!」

ゴモ代「あなたたちにはモクヒケンがあります」

パゾ美「ブタ箱にぶちこんでやるから」ヘッヘッヘ

フリント「ゲッ、風紀委員」

そど子「まさか犯罪にまで手を染めるなんて・・・今日こそはあなた達船底組を上に引き上げようとやってきたけど、まさか犯行現場に出くわすなんてね」

ゴモ代「申し訳ありませんが手錠をさせてもらいます」ガチャコ

カトラス「は」

ムラカミ「!?いやいやちょっとまて!なんで手錠なんか持ってんだ!」

そど子「正義のためよ!」

パゾ美「学校のルールが守れねえ奴は社会のルールも守れねえんだよ by嶋大輔」

お銀「ちょいとまってくれ、何か誤解をしているぞ」

そど子「いいわけは法廷で聞くわ!」

愛里寿「待って」ザッ

そど子「!・・・あっ、あなたは!」

お銀「?・・・知り合いなのかい?」

愛里寿「島田流忍術、顔見知りの術」

カトラス「言ったもん勝ち」

愛里寿「この人たちは誘拐犯なんかじゃない。困っていた私を助けてくれた。むしろ感謝されてしかるべき」

そど子「そ、そうだったの・・・ごめんなさい、勘違いしちゃったわ。ゴモ代、手錠を外してあげて」

愛里寿「必要ない。もう皆の外したから」ジャララ

ムラカミ「!?」

ラム「に、忍術・・・」

そど子「それよりどうしてあなたがこんなところに?大学はいいの?」

愛里寿「実はコレコレシカジカ・・・」

そど子「カクカクウマウマ・・・ということね。なんだ、西住さんのとこに案内すればいいのね」

お銀「西住さん?・・・まさかあんたが探してた友達ってあの人なのかい?」

愛里寿「うん」

ムラカミ「あの身勝手の極意を極めて、私の拳を全てさばききったあの!?」

フリント「桃さんを助けてくれたあの西住みほ!?」

愛里寿「そ」

カトラス「大学ってのは?」

愛里寿「私、大学生だから」フンス

お銀「な、な、なんだって!?センパイだったのかい!?」

愛里寿「そゆこと」

お銀「も、申し訳ない!先輩だったとはつゆしらず、無礼千万な言動の数々、お詫び申し上げます!」ペコー

愛里寿「エ、急にどしたの」

ラム「ウチら海賊は完全な縦社会だから、目上の人間は絶対なんだよ」

そど子「それじゃ、西住さんに引き渡してくるわ。あとは任せて」

ゴモ代「疑ってごめんなさい」

パゾ美「ゆるせよ」

お銀「仕方ないね。あたし達の心はひろーい海、あおーい空のように大きいから」

そど子「その・・・ひどいことやっちゃったお詫びに、あなた達の生活態度をちょっと勘弁してもらえるように口利きしとくわ」

お銀「なんだって!?ほ、本当に!?」

愛里寿「島田流忍法、雨降って地固まるの術」フンス

ムラカミ「ありがとな、あんたのおかげだよ」

お銀「そうさ、ムラカミの言うとおりだよ!ありがとな!姐さん!」ガバッ

愛里寿「あ、あねさん?」

フリント「私達を救ってくれた大学生の姐さんだよ~!」ガバッ

ラム「さっすが年の功!」ウッホホウホホ

カトラス「やれやれ、ばかばっか」

愛里寿「あねさん・・・うへへ、悪くないかも」

そど子「さ、行くわよ」

愛里寿「ありがとうみんな。楽しかったよ」

お銀「姐さん、またいつでも来てくださいね」

フリント「またデュエットしようね♪」フリフリ

ラム「今度は朝まで飲み明かそうぜ!」ウホッ

ムラカミ「お母ちゃんに迷惑かけんなよ」ニッ

カトラス「次来るまでにチョコケーキも用意しとく」サムズアップ

愛里寿「それじゃあね~」

お銀「さいなら姐さ~ん!」ブンブン

 愛里寿「・・・」スッ

ラム「あれ?あの子が持ってるの、親分の財布じゃないスか?」

お銀「え、あれ!?あ!ほんとだ!」ビックリフジツボ!

 愛里寿「島田流忍法、スリの術。またね~お姉ちゃんたち~」ブンブン

お銀「あ、あのガキィ~!二度と来るな~!いや財布返せ~!」


愛里寿「ばいばーい」バーン

 おしまい

 おまけ

フリント「はー、帰ってきた~」ヘタ~

ラム「なんだか肩の重荷がスっと降りたな~」フー

ムラカミ「あいつ、また迷子になっちゃいないかな」

カトラス「ムラカミ、母性がこぼれてる。ちゃんと蓋しときな」

お銀「やれやれ、ん?なんだ?店の中に誰かいるぞ」

ムラカミ「また鍵忘れたな」

カトラス「ごめんて」

ラム「うほっ、また迷子?」

ムラカミ「ここは迷子センターか」

 カランカラン♪

お銀「お嬢ちゃん、迷子かい?あたし達が案内してやってもいいよ。ただし、ちゃんと報酬をくれるんならね。お嬢ちゃんの名前は?」


まほ「西住まほ、18歳。妹に会いにきたら道がわかんなくなっちゃいました」

 おわり

これにて完結です。ここまで読んでくれた方ありがとうございました

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