LippsP「美嘉が来れなくなった」 (62)

~事務所にて~


P「今日はLippsでの仕事だったんだが、美嘉が来れなくなった」

奏「唐突ね、プロデューサー。美嘉、どうしたんですか?」

志希「あたしたちの突っ込みに疲れちゃったとか?」

フレデリカ「え?もしかして美嘉ちゃんに見捨てられたの、あたしたち?」

周子「いっつも振り回してたからね~」

P「いやいや、違うんだ。スケジュールが重複しているのに今朝気付いてな、今日はセクシーギャルズの仕事が先に入っていたから、先約を優先してもらったんだ」

フレデリカ「よかった!あたしたち、美嘉ちゃんに見捨てられたわけじゃなかったんだー!」

P(というか振り回してる自覚はあったのか、とは言わない)

志希「『プロデューサー……もう疲れたよ、アタシ……』」

周子「『いっつもあの4人に振り回されてたからな……無理もない。今日はゆっくり休め』」

志希「『ありがとうプロデューサー……大好き(ボソッ』」

奏「そこ、小芝居はほどほどにね。それじゃプロデューサー、今日のお仕事は延期かしら?」

P「それも考えたんだが、せっかく集まってもらったしなぁ。ということで、美嘉の代打を連れてきた」

奏「代打?美嘉の代わりなんて、他の子に務まるかしら?」

P「まあお前達ならうまくやれるだろ。頼むぞ、奏」

奏「都合のいいことばっかり言って、もう……。で、誰なの?代打って」

P「ああ。入ってきていいぞー」

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ガチャ

颯「は、はじめまして!久川颯といいます!今日はよ、よろしくお願いします!」

凪「はじめまして、はーちゃんの保護者兼マスコットとして同行しました久川凪です」

フレデリカ「わ、今噂の双子アイドルちゃんだー!」

志希「テレビで見たことあるー!」

周子「そりゃ当たり前でしょーよ」

奏「ずいぶんかわいい代打さんね。今日はよろしくね」

颯「は、はい!よろしくお願いします!」

凪「ウチのはーちゃんをよろしくお願いします。こちら、凪の名刺です」

志希「あはは、プロデューサーみたーい!」

P(俺ってこういう風に見えてるのかな……)

フレデリカ「ところで、マスコットってなに?」

凪「よくぞ聞いてくれました。マスコットとはグーグル先生曰く『幸運をもたらすお守り。身近に置いて大切にする人形、また団体・催し物のシンボルとするもの』とされています。凪ははーちゃんに幸運をもたらす存在、ということですねわかります」

志希「うーん、あたしたちにとってのマスコットはそれこそ美嘉ちゃんかなー」

周子「そうだねー。美嘉ちゃんのおかげであたしたち好き勝手できてるみたいなところあるし」

颯(すご、本当にテレビで見てたLippsのみんなだー。美嘉ちゃんはいないけど、やっぱりみんな美人だなー)

奏「はいはい、雑談はそこまで。改めて、はじめまして、二人とも。Lippsリーダーの速水奏よ」

フレデリカ「Lippsリーダーの宮本フレデリカだよー☆」

志希「Lippsリーダーの一ノ瀬志希だよーん」

周子「Lippsリーダーの塩見周子でーす」

颯「全員リーダーなの!?」

凪「なるほど、全員がリーダーでありオンリーワンであると。では、美嘉さんは?」

4人「「「「突っ込み役」」」」

颯「ハモった…」

凪「美嘉さんは元々特別なオンリーワン……と」

P(美嘉……苦労かけるな……」

P「それじゃ奏、あとはよろしく頼む。颯、あまり気負わずにな」

奏「わかったわよ。この子の面倒、見ればいいんでしょ?」

颯「ありがとうプロデューサーちゃん!はー、頑張るね!」

凪「凪も頑張りますので安心してください、プロデューサー」

P「よし。じゃ、帰るぞ凪ー」

凪「えっ」

P「えっ、じゃない。今日は颯一人の仕事だって言ったのに勝手についてきたんだろ」ズルズル

凪「いえ、だから凪ははーちゃんの保護者兼マスコットとしてですね」ズルズル

P「はいはい、お姉ちゃんの邪魔しないように帰ろうなー」ガチャ

凪「ちょっと待ってくださいプロデューサー、今の言葉は聞き捨てなりませ」バタン

颯「よーし、頑張るぞー!ところで、今日ってなんのお仕事なんですか?」

奏「Lipps Radioっていうラジオ番組の収録よ」

フレデリカ「はーちゃん、美嘉ちゃんのモノマネどーぞ!」

颯「え、あ、えーと、『今日も張り切っていくよー★』……ど、どうですか?」

周子「テレが隠しきれてない気がするんよー」

志希「美嘉ちゃんはもっとハキハキ喋るよねー?」

奏「颯、プロデューサーは美嘉の代打って言っていたけど、そういうのは気にしないであなた自身の魅力を魅せてくれると嬉しいわ」

颯「はー自身の魅力……わ、わかりました!やってみます!」

奏「よろしい。フレデリカ、志希、周子。あんまり颯ちゃんをからかわないの」

3人「「「はーい」」」

颯(やっぱり奏さんがリーダーなのかな)


その後、ラジオ収録は滞りなく行われたそうな。

~またある日・事務所にて~


P「お前達に非常に言いにくいお知らせがある」

フレデリカ「なになに~、プロデューサー?」

志希「ついにあたしたち解散とか?」

周子「悲しいけど、わたしたち、普通の女の子に戻ります!」

P「いや、そこまで大ごとじゃないからね?冗談でもそういうこと言うのやめて?」

奏「察しはついてるわよプロデューサー。今日も美嘉が来れないとか、そんなところでしょう?」

P「さすが奏は察しがいいな」

奏「さすがもなにも、この場にいないの美嘉だけじゃないの。で、今日はどういう理由で来れないの?」

フレデリカ「わかった!今度こそあたしたち見捨てられたんだー!」

志希「そんな……美嘉ちゃん、信じてたのに……」

P「違う違う、今日はファミリアツインとの仕事が重複してたのに気付かなくてな。以前と同じく、先約を優先してもらった結果だ」

奏「スケジュール管理どうなってるのよ……」

フレデリカ「よかったー!見捨てられたんじゃないんだー!」

志希「あたしは美嘉ちゃんのこと信じてたよ!」

周子「『プロデューサー……ごめんね、わがままばっかり言って』」

フレデリカ「『いいんだよ美嘉、あいつらと一緒に仕事するの大変だもんな。こっちはなんとかしておくから、ゆっくり休め』」

周子「『ありがとうプロデューサー……愛してる(ボソッ』」

P「担当アイドルとそういう関係になっちゃったら俺もうここにいられなくなるからね?それも冗談でもやめて?」

奏「じゃあ、今日はどうするの?延期?それとも前回同様代打?」

P「話が早くて助かる。今回も代打を連れてきてるんだ。入ってきていいぞー」

シーン

周子「……入ってこないね?」

志希「もしかして、今回の代打はプロデューサー本人だったりしてー?」

フレデリカ「わお、歌って踊れるプロデューサーって斬新ー!」

P「あれ?おかしいな。おーい、入ってこーい」

シーン

奏「……本当に来ているの?」

志希「やっぱりプロデューサーが代打だー!一緒にガンバろー!」

フレデリカ「なにかあっても大丈夫!あたしたちがしっかりフォローするから☆」

P「ちょっ、入ってきてー!このままじゃ俺がやることになるー!」

シーン

フレデリカ「大丈夫だよプロデューサー、不安なのはみんな一緒だから☆」

周子「そうと決まれば仕事場へ急げー!」

P「ええい、ちょっと待ってろ!」

ガチャバタン

P「りあむ!入ってこいって言ったら入ってこい!」

りあむ「む、無理無理無理だって!ぼくに美嘉ちゃんの代理なんて務まりっこないって!カリスマJKだよ!?」

P「お前が入ってこなかったせいで危うく俺がアイドルデビューさせられるところだったんだぞ!」

りあむ「それでいいよもうー!高校なんてもうとっくに卒業したあとだし!美嘉ちゃんみたいなカリスマ持ち合わせてないし!」

P「誰もお前にカリスマなんて求めてない!美嘉の代わりとは言ったが、俺だってお前に務まるなんて思ってないからな!」

りあむ「ひどっ!?ぼくを笑いものにするために連れてきたんだー!絶対そうだー!やむ!」

P「ここで尻込みするんならなんで最初はOKしたんだよ!」

りあむ「それはプロデューサーサマがLippsのみんなと一緒に仕事だって言うからでしょ!?美嘉ちゃんの代わりだなんて一言も言ってなかったよー!」

P「あれ、そうだったか?」

りあむ「そうだよー!知ってたら来なかったよー!」

P「はぁ、やれやれ……いいか、りあむ」

りあむ「なんだよぅ……」

P「お前がアイドルになった理由はなんだ?」

りあむ「人生の一発逆転!ちやほやされたい!目立ちたい!」

P「即答だとか内容があれだとかはこの際どうでもいいや。今回美嘉の代理で来たとなれば、相当目立つだろうなぁ」

りあむ「む……」

P「Lippsってすごい人気だからなー。ぶっちゃけ、Lipps人気にあやかりたいと思ったのも承諾した動機だろ?」

りあむ「うぐっ……」

P「ほら、断る理由がどこにある?」

りあむ「プロデューサーサマ……ぼく、やるよ!美嘉ちゃんみたいなカリスマになる!よ!」

P(チョロすぎてたまに不安になる)

ガチャ

フレデリカ「あ、おかえりプロデューサー」

志希「アイドルになる覚悟はできたかにゃー?」

P「俺はアイドルにはならん!待たせたな。改めて、今日のピンチヒッターだ」

りあむ「は、はじめましての人もそうでない人もコンニチハ!りあむちゃんだよ★」

志希「……」

フレデリカ「……」

周子「……」

奏「……」

りあむ「――――――」

P「すげえ、全員ノーリアクション」

りあむ「―――……やむ……」

志希「えーっと、よく燃える人!」

フレデリカ「糞雑魚メンタル!」

周子「承認欲求の塊!」

りあむ「初対面とは思えないほどの言葉の暴力!」

奏「えーっと、夢見りあむさん、だったかしら?」

P「さん付けだなんて恐れ多い!呼び捨ててくれて大丈夫だから!」

りあむ「それぼくのセリフだよね!?」

奏「それじゃあ、りあむ」

りあむ「奏ちゃんも順応早い!よ!」

奏「自己紹介からね。わたしがLippsリーダーの速水奏よ」

りあむ「ふぁえ、あ、えと、りあむちゃん……じゃなくて、夢見りあむ、です、はい」

志希「Lippsリーダーの一ノ瀬志希ちゃんですよー★」

りあむ「……うん?」

フレデリカ「Lippsリーダーの宮本フレデリカちゃんだよー★」

りあむ「ちょい、ちょい」

周子「Lippsリーダーの塩見周子ちゃんでーす★」

りあむ「やめてやめて、全員リーダーなのとか突っ込みたいところあるけど自己紹介でちゃん付けを真似するのやめて本気でやむ」

奏「うーん、やり直した方がいいかしら?」

りあむ「奏ちゃんまで!?もうぼくのライフポイントは0だから!」

奏「Lippsリーダーの速水奏ちゃんよ★」

りあむ「やめてって言ったのにー!」

P「よし、自己紹介も終わったところだし、あとは頼むぞ、奏」

奏「ずいぶんと濃い人を連れてきてくれたわねぇ、プロデューサー」

P「他のメンバーだって十分濃いだろ?」

奏「否定できないのが悔しいところだわ」

P「奏なら大丈夫さ、頼むな」

奏「わかったわよ、もう」

りあむ「え、え?プロデューサーサマ、一緒に来ないの?」

P「悪いな、他にやらなきゃいけない仕事もあるからあとはお前の頑張り次第だぞ、りあむ」

りあむ「り、りあむちゃんなら余裕だし!見とけよプロデューサーサマ、ぼくの圧倒的カリスマを!」

奏「あ、りあむにカリスマは求めてないから」

りあむ「予想外の方向から流れ弾が!?」

志希「さてさて、プロデューサーも帰ったことだし、志希ちゃんの楽しい楽しいケミカル実験の時間だー!」

フレデリカ「わーい!志希お姉さん、今日はなにやるのー?」

周子「あたしこのコーナー大好きなんよー」

りあむ「唐突になんか始まったのに突っ込む人がいない」

志希「ここに取り出したるは謎の液体F!」

周子「おなじみ謎の液体Fだー!」

志希「この液体Fをこちらの物体Bに掛けるとなんと!発火しちゃいます!」ボッ

りあむ「うわっ!?ほんとに発火してるし!?ってかなんでそんな危険物をまるで当然のように懐から出してるの!?」

志希「そしてー、こちらにおわしますは本日のゲストの夢見りあむちゃん!はい拍手~」

りあむ「え、ぼくも出演してる流れこれ?」

周子「わー、いっつも燃えてるりあむちゃんだー(棒読み)」パチパチ

フレデリカ「いったい何が始まるんだろー(棒読み)」パチパチ

りあむ「え、あれ?何この流れ?いやいやまさかね?」

志希「思いついた勘のいい子もいるかな~?そう、今日の実験は題して『夢見りあむちゃんは本当によく燃えるのか』でーす!」

りあむ「燃えるの意味違うからね!?」

志希「さてさて、気になる実験の結果はCMのあとで~!」

りあむ「そこで引くのやめろし!てか、本気で燃やすつもりじゃないよね?ね?」

志希「んふふ~」ニマニマ

フレデリカ「ふふふ~」ニマニマ

周子「逃げられんよーりあむ?」ガシッ

りあむ「あ、これガチっぽいやつ!た、助けて奏ちゃーん!」

奏「仕事に支障が出ない範囲でやるのよ」

三人「「「はーい」」」

りあむ「突っ込み役ー!誰だこんなユニット提案したやつはー!」



その後の仕事はなんだかんだでうまく行ったがりあむは(いろんな意味で)よく燃えたそうな。

続く…?

~またある日・事務所にて~

P「大変だ、みんな」

志希「そっかーそりゃ大変だ」

フレデリカ「責任取りなよ、プロデューサー?」

周子「やっちゃったねぇ、プロデューサー。まあ、ドンマイ」

P「ちょっと待って、今お前らの中で俺はなにをやらかしたことになってるんだ?」

志希「美嘉ちゃんを孕ませた」

フレデリカ「城ヶ崎姉妹を孕ませた」

周子「あの時コンビニで買っていればこんなことには……くっ……」

P「なあ奏、俺ってそんな鬼畜に見える?」

奏「無自覚で鈍感という点ではそうとも言えなくもないわね」

P「味方がいない」

P「いいか、落ち着いて聞いてくれ」

志希「まずはマスコミ関係に連絡しなくちゃねー」

フレデリカ「それから美城常務にも連絡入れなくっちゃ」

周子「ちひろさんに殺されるかもねぇ、プロデューサー」

P「わかった、俺が悪かった。悪かったから話を聞いてくれ」

奏「美嘉が来れなくなった、でしょう?」

P「奏ぇー!やっぱ俺の味方はお前だけだー!」

奏「ちょっとイラっとしちゃった。三人とも、続けていいわよ」

P「待って待って!いやほんと!冗談でも広められたら大ごとになっちゃうから!」

フレデリカ「『プロデューサー、責任……取ってよね?』」

周子「『あたしみたいな子供にも手を出したんだからね?』」

志希「『わかってる。俺がお前達を幸せにする。日本では肩身が狭いだろうから、まずは重婚が認められている国へ行かなきゃな』」

フレデリカ「『アイドルをやめるのは悲しいけど……プロデューサーと一緒なら、あたし、幸せだよ』」

周子「『あたしも、大好きなプロデューサーくんとお姉ちゃんと一緒なら、幸せだから!』」

P「すげー生々しい小芝居やめて!?」

奏「ふぅ……で、今日はどうしたの?」

P「ああ……実は、今日は『美嘉と加蓮の卯月を可愛くし隊』の仕事と重複してしまってな」

奏「もうどこから言及すればいいのやら……」

P「今回はこっちの仕事が先約だったんだが、放送局のディレクターがどうしてもと熱心に頼み込んでくるもんで、断り切れなかった」

奏「プロデューサー。一応言っておくけれど、わたしたちにとっても美嘉は重要なメンバーなのよ?」

志希「そうだそうだー!美嘉ちゃんがいなきゃ、誰があたしたちに的確な突っ込みをするのさー!」

フレデリカ「あたしたちの暴走を誰が止めるんだー!責任取れー!」

周子「美嘉ちゃんがいなきゃやだやだー!」

P「ええい落ち着け!心配するな!今日も代打を連れてきてる!」

奏「この流れが定番化してきたわね。今日は誰を連れてきたの?」

P「よし、入ってきていいぞー!」

ガチャ

りんごろう「はじめまして!ぼくの名前はりんごろう!今日はよろしくんご!」(裏声)

志希「わー!りんごろうさんだー!」

フレデリカ「生で会ったの初めてー☆よろしくね、りんごろうさん!」

周子「こいつが噂のりんごろうさんかー」

奏「またずいぶんと尖った人が来たわねぇ……」

りんごろう「あ、あれ?突っ込む人がいない?」

P「紹介しよう、今日の代打のりんごろうさんだ。みんな、仲良くしてやってくれよな」

りんごろう「プロデューサーさん!?」

フレデリカ「わーい!りんごろうさんだー!」

志希「本物見れるなんて感激ー!」

りんごろう「あ、あのー、そろそろ誰か突っ込みを……」

奏「初めまして、りんごろうさん。Lippsリーダーの速水奏よ」

りんごろう「は、初めましてんご!ところで誰か」

志希「Lippsのケミカル担当の一ノ瀬志希ちゃんでーす!」

りんごろう「け、ケミカル担当?」

フレデリカ「Lippsのフランス担当の宮本フレデリカだよー!気軽にフレちゃんって呼んでね♪」

りんごろう「フランス担当ってなに!?」

周子「Lippsの空腹担当の塩見周子でーす。りんごろうさんおいしそうやねー?」

りんごろう「あ、お土産持ってきたんご!あとでみんなで食べてください!」

志希「おー、りんごろうさんからりんごもらっちゃったー!」

フレデリカ「あたしアップルパイ食べたーい!」

周子「りんごはそのまま食べるのがいいんよー?切り分けてくるねー♪」

りんごろう「あ、りんご食べるんならその前にこれを」

奏「Lippsの新しいマスコットキャラクターでも狙ってるのかしら?」クスッ

りんごろう「んご……」

P「いやー打ち解けてくれたようでよかったよかった。りんごろうさん、みんなと仲良くやるんだぞー」

りんごろう「プロデューサーさん!なんかみんなの反応が思ってたのと違うんご!」

P「何を言ってるんだ?みんな、ちゃんとお前のことを受け入れてくれただろー(棒読み)」

りんごろう「も、もしかして今日このまま仕事行くん?」

P「みんなはりんごろうさんとして受け入れたからなー、ワンチャンそうなっちゃうかもなー」

りんごろう「これ、普通の着ぐるみと同じだから結構暑いんだけど……」

P「諦めろ。このメンバー相手に冗談の類は通用しなかったんだ」

りんごろう「んごぉ……い、いや、今からでも着ぐるみを脱げば!」

P「あ、それじゃ俺他にも仕事あるから」

ガチャバタン

りんごろう「プロデューサーさぁぁぁん!??」

周子「みんなお待たせー、ウサギさんやよー」

フレデリカ「わー、シューコちゃん器用ー!」

周子「ふふーん、これでも実家の和菓子屋さんのお手伝いとかもしてたからねー。手先の器用さには自信あるんよー」

志希「食べよー食べよー!ほら、りんごろうさんもー!」

周子「なんかりんごろうさん、打ちひしがれてへん?どうしたん?」

りんごろう「プロデューサーさんに騙されたんご……今日のあたしはりんごろうとして仕事するんだなって思うと……」

奏「打ちひしがれるのもいいけど、ひとまずりんご食べましょ?って、その姿のままだと食べられないわよね」

りんごろう「!」

フレデリカ「はーい、ご開帳ー♪」

ジーッ

あかり「で、出られたんご!ありがとう、フレデリカさん!」

フレデリカ「せっかくのおいしいりんごだし、みんなで食べたほうがおいしいよねー?」

志希「それじゃ、本日の仕事の成功を祈って!」

5人「「「「「いただきまーす!」」」」」

あかり「みんないい人だったみたいで安心しました!あらためて、辻野あかりです!今日はよろしくお願いします!」

周子「よろしくねー」モグモグ

フレデリカ「んー♪瑞々しくておいしー♪」モグモグ

志希「ドアの向こうからりんごさんが来た時は面白かったよー、あかりちゃん」モグモグ

あかり「て、照れるんご」

奏「おみやげ、どうもありがとうね、あかりちゃん。周子なんて、いっつも仕事前には『お腹すいたーん』って言うから助かったわ」

周子「そんなしょっちゅう言ってへんと思うんやけどねー」モグモグ

あかり「実家で採れたりんごなんですよ。喜んでくれて私もうれしいです!」

志希「ごちそーさまでしたー!」

フレデリカ「おいしくて20歳くらい若返っちゃったー♪あたしまだ10代だけど♪」

あかり「わたしもちょっと若返っちゃったんご!安心したら気が抜けちゃって」

周子「安心ってなにが?」

あかり「え?」

志希「さて、そろそろ仕事場に行かなきゃねー」

あかり「あ、はい!」

フレデリカ「なにやってるの、あかりちゃん?」

あかり「……なんか嫌な予感が」

志希「はい、着ぐるみ!ちゃんとこれ着なきゃ、仕事にならないもんね!」

あかり「なしてやー!?」


その後、撮影は最後までりんごろうさんで行われ、意外と好評でちょっと複雑な気持ちになるあかりの姿があったそうな。

あかり「アイドルって難しいんご……」

舞台裏―――

P「というわけで、美嘉の代わりにあかりに来てもらいたいんだが」

あかり「美嘉ちゃんの代わり……!わ、わたしに務まるかな」

P「代わりってのは名目上だけの話さ。ありのままの姿で出演してくれればそれでいい」

あかり「な、なるほど。アイドルって奥が深いんご!」

P「そんなわけで、今からLippsのみんなにあかりのことを紹介しに行くぞ」

あかり「せっかくだから、りんごろうさんの着ぐるみで行っていいですか?」

P「え、いや、俺は構わないが大丈夫か?」

あかり「大丈夫です!りんごろうさんの愛くるしい姿で、みんなともすぐ打ち解けられるはずなので!」

P「……後悔するなよ」

あかり「え?なにか言いました、プロデューサーさん?」

P「いや、なんでも」

舞台裏終わり

何が言いたいかって、りんごろうの着ぐるみで行ったところで突っ込む人はいないだろうとPも承知の上だった、と


続く…?

~またある日・事務所にて~

ちひろ「おはようございます、みなさん揃ってますね」

志希「はいはい美嘉ちゃん来れなくなった来れなくなった」

周子「志希ちゃん志希ちゃん、導入雑過ぎる」

フレデリカ「ていうか今回はちひろさんがスタートなの?」

奏「あなたたち、少しは真面目に話を聞いてあげなさい」

三人「「「はーい」」」

ちひろ「実は皆さんに言いにくいお知らせがありまして」

奏「それより、プロデューサーは?」

ちひろ「その件も含めての報告です。実は今日、美嘉ちゃんが急遽来れなくなってしまったんです」

志希「結局このパターンじゃーん」

フレデリカ「もうかれこれ一か月は美嘉ちゃんに会えてない気がするー。カリスマ成分が足りなくなっちゃうよー」

周子「美嘉ちゃん、今日はどしたん?」

ちひろ「はい、今日は別件で仕事が入っていたのをプロデューサーさんが失念していて、そちらの仕事を優先することにしたみたいです」

志希「プロデューサーと違ってちひろさんだと話がスムーズに進んじゃうね」

フレデリカ「だいたいプロデューサーが悪いよねー」

奏「それで、代理を立てる、って話ですか?」

ちひろ「はい、そうなんです。実はもうお連れしていまして、扉の向こうでお待たせしています」

志希「今日は誰が来てるんだろ?」

周子「本音を言うと、そっちが楽しみになり始めてるよね」

フレデリカ「だいたいプロデューサーが悪いよねー」

ちひろ「では、入ってきていいですよー」

ガチャ

P「俺は嫌だって言ったんだ!」

志希「開口一番言い訳!」

フレデリカ「映えるー♪」パシャッ

奏「プロデューサー、それは……」

周子「見た感じ、美嘉ちゃんの衣装を男性用にアレンジしたような?」

P「嫌だって言ったんだ……でもちひろさんが……」

フレデリカ「プロデューサー、こっちに視線ちょうだい!」パシャッ

奏「……言い訳は聞いてあげるわ。ちひろさんが、どうしたの?」

P「………話せば長くなるんだが………」

ちひろ「スケジュール管理がずさんなプロデューサーさんが悪いんですよ?今までは代理を立てられていたから見逃していましたけど、今日は立てられなかったんです」

志希「罰ゲームならしょうがないよねー」パシャッ

奏「今日の代理は誰を連れてくる予定だったのかしら?」

P「今日はあきらを連れてこようと思ったんだが、あきらはあきらで忙しいみたいで、断られたんだ……」

周子「あきらちゃん、明日はオフだから配信するって言ってたよね?」

フレデリカ「どこ情報?」

周子「紗南ちゃんから聞いたよ」

志希「うーん、信頼できる情報源」

フレデリカ「むしろあきらちゃんと一緒に配信してる可能性もあるよね」

志希「杏ちゃんも混ざってたりして」

周子「ゲーマーアイドル三人で配信とかぜーたくやねー」

P「で、こんな衣装を用意していたちひろさんに『じゃあプロデューサーさんが穴埋めするしかないですね』って言われて着させられたんだ……」

奏「自業自得ね。これに懲りたら今後はスケジュール管理をしっかりすることね」

P「俺は悪くない……悪くないはずなんだ……」

フレデリカ「せっかくだからアイドル衣装のプロデューサーの写真、デレぽにアップしちゃえー♪」

P「それだけはやめてー!!」

ちひろ「それじゃみなさん、お仕事頑張ってきてくださいね」


その後、Pの阻止も虚しくデレぽに写真をアップされたそうな。

#炎上必死 #目指せりあむサン越え

美嘉[なにやってんの、プロデューサー……]

P「なんか今回雑じゃない?」

ちひろ「仕方ないです、>>1があきらちゃんをうまく扱える自信がないらしいので」

一か月近くも開いてしまってすまない…リアルが忙しくてなかなか時間が取れなかった

次の更新はもうちょい早い、と思います。あと1回か2回の投下で感動のエンディングの予定


続く…?

~またある日・事務所にて~

P「というわけで、美嘉が来れなくなった」

奏「とうとう取り繕うこともしなくなったわね」

周子「悪びれる様子もない辺りが性質悪い」

志希「ついでに言うとネクタイがいつもより右に15℃曲がってる」

まゆ「いけませんよプロデューサーさん、身だしなみはしっかりしないと」キュッ

フレデリカ「もはや驚くこともなくなっちゃったよねぇ、たまには『今日は美嘉も来れた』って言ってほしいなー」

P「ちょっと待って、今関係ない人いなかった?気のせい?」

志希「誰のこと?まさかあたし?」

周子「プロデューサーひどーい、志希ちゃんが関係ないなんてー」

フレデリカ「そうだそうだー、志希ちゃんにあやまれー!」

P「え、あれ?」

志希「ちなみにネクタイはしっかり直ってる」

P「……ごめんな、志希」

志希「今回だけは許してあげるにゃー♪」

奏「それで、代理は?今日はちゃんと立てられたのかしら?」

P「立てられていなかったら今俺はここにこうしていない!」

周子「胸張って言うことじゃないよね?」

フレデリカ「そもそも美嘉ちゃんを連れてこれない時点でプロデューサー失格だからね?」

志希「ついでに言うと人間的にも失格であってほしい」

P「今日はいつにも増して辛辣だなぁ、みんな」

奏「もう突っ込む気も起きないわ」

P「………すみませんでした、ほんとに」

奏「もういいわ……今日は誰が来たの?」

P「はい。今お呼びします。入ってきていいぞー」

ガチャ

カラカラカラ

ちとせ「―――」

千夜「―――」カラカラカラ

P「あの、それ、事務所の備品の台車……」

千夜「黙れ、お前。お嬢様の凱旋中です、道を開けなさい」カラカラカラ

P「はい」

フレデリカ「……」ワクワク

志希「……」ワクワク

千夜「―――」ピタッ

ちとせ「―――」

P「えーっと、今日のだ」

千夜「黙れ、お前」

P「はい」

ちとせ「お前も眷属にしてやろうかぁーッ!!」クワッ

志希「うわー♪吸血鬼だー♪」

フレデリカ「血を吸われちゃうー♪こわいよシューコちゃーん♪」

周子「開口一番こわいー♪」

ちとせ「あははは、なんちゃって♪初めまして、黒埼ちとせだよ」

千夜「白雪千夜です」

奏「………えーっと」

P「心配するな奏、お前の反応が一番まともで正しい」

奏「プロデューサーに言われてもうれしくないわよ……」

ちとせ「ありがとう千夜ちゃん、これ、戻してきて」

千夜「かしこまりました、お嬢様」カラカラカラ

P「二人ともマイペース過ぎる」

奏「確認するけれど、あなたが今日の代理?」

ちとせ「そうだよ、今日はよろしくね」

志希「ちとせちゃん、久しぶりー♪あれ、そんなに久しぶりでもない?まあ久しぶりー♪」

ちとせ「久しぶり、志希ちゃん♪今回もよろしくね♪」

フレデリカ「あれ、志希ちゃんはちとせちゃんと顔見知りなの?」

志希「あれはそう、くそったれな世界をぶち壊すために手を組んだ時のことだった……」

周子「長くなりそうだからカットで」

ちとせ「あはは、魔法使いさんから聞いてた通りだね。みんな、にぎやかで楽しい人たち♪」

P「気に入ってくれたか、ちとせ」

ちとせ「うん、ありがとう、プロデューサーさん。美嘉ちゃんの代わりなんて務まるかなって思ったけど、がんばるね」

フレデリカ「おやおやぁ?なんだかいい雰囲気ですよ志希ちゃん?」

志希「プロデューサー、美嘉ちゃんだけじゃ飽き足らずちとせちゃんにまで手を出したんだね?」

P「人聞き悪いこと言わんでくれ」

千夜「詳しく話を聞きましょうか」

P「待て待て待て、千夜まで入ったらややこしくなるからほんとマジで」

志希「ん?プロデューサーがちとせちゃんに手を出した話?」

千夜「ほう。恐れ知らずですね。私の目の届く範囲で、お嬢様に手を出すとは……」

P「志希!千夜に冗談の類は一切通用しないからほんとやめて!?」

周子「あたしたちと一緒ってことやねー」

P「ベクトルが違うから!」

千夜「こっちで詳しく話を聞かせてもらおうか」ズルズル

P「え、いやちょ、ほら!まだみんなに二人のこと紹介してないから!」ズルズル

千夜「それはまた今度、自分たちでやるから不要です」ガチャ

P「なにそれまるで俺はもうここに戻ってこれないみたいな言いか」バタン

志希「行っちゃった」

ちとせ「千夜ちゃん、怒らせるとこわいからねー」

ちとせ「というわけで、魔法使いさんから美嘉ちゃんの代理を頼まれてきた、黒埼ちとせ。改めて、よろしくね」

志希「よろしく、ちとせちゃん。改めて、一ノ瀬志希だよん。気軽に志希ちゃん、って呼んでね!」

フレデリカ「相棒の志希ちゃんが世話になったみたいだね、ちとせちゃん?宮本フレデリカ、まあ仲良くしよう?」

周子「フレちゃんなんかこわっ♪っと、あたしは塩見周子。この中ではまともな部類だから、よろしくー」

奏「まあ、こういう癖の強いみんなをまとめてるリーダーの速水奏よ。よろしくね、ちとせ」

ちとせ「ふふっ、うん、よろしく」

フレデリカ「ところで、眷属ってなに?」

ちとせ「眷顧隷属のことだよ。詳しくはグーグル先生に聞いてね♪」

志希「大変だ、凪ちゃんを呼ばなきゃ!」

周子「『親族・同族。 従者・配下・家子・所従などの隷属身分の者。 』だってさ」

フレデリカ「うわー♪隷属されちゃうー♪」

ちとせ「ちなみにさっき魔法使いさんを連れて行った千夜ちゃんは、私の眷属第一号で僕ちゃんだよ」

フレデリカ「僕ちゃんってなんかかっこいいー!」

千夜「お待たせしました、お嬢様」

ちとせ「お帰り、千夜ちゃん」

P「コロセ…」

周子「プロデューサーがぼろ雑巾のように」

千夜「紛らわしいことをした罰を与えただけです。命までは取っていませんから直に回復するでしょう」

フレデリカ「ついでだから撮っておこーっと」パシャ

奏「それじゃ、そろそろ行きましょうみんな」

三人&ちとせ「「「「はーい」」」」

千夜「お嬢様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」

ちとせ「ありがとう、千夜ちゃん。お留守番、よろしくね」

千夜「かしこまりました」

ガチャ バタン

千夜「……皆さん行かれましたよ、プロデューサー」

P「コロセ…」

千夜「帰って来なさい」

P「ハッ!お、俺は生きてるのか!?」

千夜「ちっ、三途の川を渡る前だったか」

P「言動矛盾してないか!?」

千夜「気のせいです。それよりも、改めて意図を聞かせてください」

P「……ん?何の話だ?」

千夜「とぼけないでください」

P「………やれやれ、千夜にはお見通しか」

P「別に、意図って言うほどの意図があったわけじゃないさ。ただ、ちとせにも楽しんでほしかった、それだけだよ」

千夜「………」

P「颯やりあむ、あかりとあきらも、Lippsのみんなと一緒に仕事することで成長してほしかった、ただそれだけだ」

千夜「私ではダメだったのですか」

P「うーん、こういったら誤解を生むだろうから言いたくはないんだが……」

千夜「構いません」

P「……千夜も、凪も、精神的には独立してるように見えてな。反対に、ちとせや颯はどこか千夜や凪に依存しているような気がしたんだ。だから今回、こうやって分かれることで、自分自身を輝かせる機会を見つけてほしかったんだ」

千夜「―――」

P「ま、ただの見当違いでお節介なだけだったかもしれないけどな」

千夜「―――怒ってもいいところではあるのでしょうが。今回のところは礼を言っておきます」

P「いいって。俺は、お前達のプロデューサーだからな。千夜も凪も、ただのついででアイドルにしたわけじゃない、ってことは覚えておいてくれ」

千夜「……わかりました」

千夜「………?あきらさんには確か断られたのでは?」

P「……………」

千夜「……………」

P「ほ、ほら、あきらはすでにアイドルとして自分の道を見つけてるし?」

千夜「………」

P「て、適当に言ったわけじゃないぞ?本当だぞ?」

千夜「………まあ、そういうことにしておきましょう」

次回、感動の最終回!ついに美嘉が帰ってくる!?

続く…?

~またある日・事務所にて~

ガチャ

P「みんな揃ってるかー?」

フレデリカ「せんせー!美嘉ちゃんがいませーん!」

P「なんだって?それは大変だ!みんな、美嘉を探すんだ!」

志希「せんせー、美嘉ちゃんは今日来ないって言ってましたー」

P「来ないだと?誰が言ってたんだ」

周子「なんかもういつもの流れでどうせ来れなくなってるんだろうなーって呟いてましたー」

P「いつもの流れ……?はて……?」

奏「茶番はいいわ、プロデューサー。一応言い訳を聞いておこうかしら」

P「言い訳?誰がなんの言い訳をするんだ?」

奏「ふぅ……どうせ、美嘉は来ていないんでしょう?」

P「ふふふ……どうやら俺を甘く見たな、奏?」

奏「どういう意味かしら?」

P「よし、いいぞ!入ってこい!」パチン

奏「指パッチンがむかつくわね」

ガチャ

美嘉「おはよー、みんな★しばらく来れなくってごめんね!」

志希「み……」

周子「み……み……」

フレデリカ「美嘉ちゃんだぁー!!」

P「はっはっは!いつまでも無能な俺だと思うなよ!」

美嘉「いや、プロデューサー、今まで予定組めなかった時点でもう十分……」

P「やめて?美嘉にまで見捨てられたらもう俺に味方いないよ?」

美嘉「あ、あたしはプロデューサーの味方だよ?」

P「はっはっは!いつまでも無能な俺だと思うなよー!」

奏「美嘉、どや顔がむかつくから見捨てても構わないわよ」

P「奏は辛辣だなぁ!はっはっは!」

志希「ダメだこの人、味方がいると知った途端打たれ強くなる」

フレデリカ「うおー!美嘉ちゃんだぁー!!カリスマ補給ー!」ガバッ

美嘉「ちょっ、フレちゃんくっつきすぎだってば!」

志希「んぅ~、カリスマの匂いだぁ~♪」ギュー

美嘉「志希ちゃんまで!?って、カリスマの匂いってなによ~!」

周子「許してやって、美嘉ちゃん。二人とも、しばらく美嘉ちゃんに会えなくて寂しかったんだと思うからさ」

美嘉「そ、それはわかるけどさー!」

フレデリカ「ええいもう我慢できぬ!美嘉ちゃん、神妙にお縄につけーい!」

美嘉「なんの我慢よー!た、助けて奏ー!」

志希「うーんこの感じ、実家のような安心感」

美嘉「それって褒めてるの!?」

周子「志希ちゃんなりの褒め言葉なんだと思うよ、多分」

志希「そうそう、志希ちゃんなりの褒め言葉なんだよ、多分!」

フレデリカ「結局多分なのかーい!」

美嘉「あたしのセリフだよそれー!!」

P「うんうん、やっぱりこの五人が一番しっくり来るなぁ」

奏「都合のいいことばっかり言って、もう。で、プロデューサーの思惑は、無事成功したのかしら?」

P「さて、なんのことだかな」

奏「とぼけたって無駄よ、プロデューサー。千夜さんから、ぜーんぶ聞いてるんだから」

P「なんだと?くそっ、千夜め……」

奏「とはいえ、わたしたちの大事なメンバーをしばらく欠席にしていた罪は重いわよ?」

P「まあ、それが全てってわけではないけどな」

奏「今回はそういうことにしておいてあげる。貸しひとつだからね、プロデューサー?」

P「どんなお返しを要求されるのやら」

奏「ふふっ……さて、どうかしら……なんて、ね」

終わり

デレマスのSS初投稿でした、お付き合いありがとうございます
依頼出してきます

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