向日葵「ゼロカロリーですわ!」 (13)

夕飯


楓「おねえちゃん、もう食べないの?」


向日葵「もうお腹いっぱいですわ」


楓「…いつもの半分も食べてないの」


向日葵「今日はあまり食欲がないのよ」


楓「だいじょーぶ?もしかして熱とか
向日葵「大丈夫ですわ!しばらくすれば治りますから」


楓「そうなの…?」


向日葵「楓、心配してくれてありがとう。今日は私も早く寝ますから、気にしないで」


楓「…わかったの」


向日葵(今日体重を計ったら3キロも増えてましたわ!絶対に痩せないと!だけど、楓に勘付かれないようにも気をつけなくてはなりませんわ!)

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数日後


向日葵「ごちそうさまでした」


楓「……おねえちゃん、また少ししか食べてないの」


向日葵「え!?ああ、まだ食欲が戻ってなくて」


楓「もしかして、ダイエット?」


向日葵「ええ!?ち、違いますわよ!」(ヤバイですわ!)


楓「どーよーしすぎなの」ジト-


楓「おねえちゃん、食事制限のダイエットは、体に毒でしかないんだよ!あと、この時期は体重が増えて当たり前なの、二次性徴期のおねえちゃんならなおさら……」クドクド

夜中

向日葵(お腹が空いて目が覚めましたわ…)グ-

向日葵「楓の言うことは、もっともですわ(あの子ほんとに6歳なのかしら…)。だけど、乙女は体重が増えるのが気が気でないんですの!だから、どんなにお腹が減っても…

グゥー


向日葵「……耐えられそうにないですわ」


__________________________


向日葵「冷蔵庫に何かなかったかしら…」パカッ


向日葵「……ん!?これはカステラ!」ゴクッ


向日葵「……ダメですわ、こんな高カロリーなものは!」ブンブン




向日葵「……ん?よくよく考えてみれば、カステラは潰せばぺったんこになるそうすれば、空気と一緒にカロリーも出て行くのでは…?」

向日葵「……」


向日葵「……はっ!?私ってばなんて馬鹿げたこと考えてるんですの!そんなわけ…」


向日葵「そんなわけ…」

某日給食


向日葵「磯辺揚げ、おいC~ですわ!」バクバク


櫻子「向日葵、磯辺揚げ何個めだよ!太るぞ!」


向日葵「あら、知らないんですの?磯辺揚げはゼロカロリーですのよ。だからいくら食べても太らないんですの」


櫻子あかりちなつ「は?」


向日葵「磯辺揚げには、ちくわだから、穴が空いてますわよね。だから、正面からみると…ほら、0に見えますわ。だからゼロカロリーになるんですの。あと、カロリーは真ん中に集まる性質がありますわ、その真ん中を磯辺揚げはくり抜いてるから、それまたゼロカロリーですわ。と、いうことは!0×0でマイナス!むしろ食べたら痩せる計算になりますわ!」


櫻子「ちょっと何言ってるかわかんない」


あかり(意味がわからないよぉ…)
ちなつ(向日葵ちゃん、最近どうしちゃったのよ…)


某日夕飯


向日葵「カツカレー、おいC~ですわ!」ズズ-


楓「……おねえちゃん、これで5杯目だよ」


向日葵「それがどうかしたんですの?」キョトン


楓「おねえちゃん!そんなに食べちゃったら、ブタさんになっちゃうよ!」


向日葵「あら、楓は知らないの?カツカレーはゼロカロリーなのよ」


楓「は?」


向日葵「カツのカロリーと、カレーのカロリーがぶつかり合っておたがいに消えちゃうから、カツカレーはゼロカロリーになるんですのよ!」キリッ


楓「……そもそも、カロリーは相殺しないの!炭水化物が入っている限り、カロリーがゼロになることは、絶対にないの!そもそもカロリーは…」


向日葵「」ガブガブ


楓「…聞いてないの」

楓「……という訳なの」


櫻子「向日葵のやつ、家でもそんな感じなのか」


撫子「あのひま子がねぇ…」


花子「これはどう考えてもストレスのせいだし」


楓「……ストレス?」


撫子「そうだね。ひま子っていろいろ溜め込んじゃうタイプだから、きっと今までのが爆発しちゃったんでしょ」チラッ


花子「絶対そうだし」チラッ


楓「そうかも」チラッ


櫻子「おい!なんでみんな私のこと見るんだよ!」


撫子花子楓「「「ストレスの原因だから」」」



櫻子「はぁ!?私がー!?」


撫子「いやいやいや、絶対そうでしょ」


花子「同級生を介護してる人なんて、そうそういないし」


楓「おねえちゃんって友達少ないし、心当たりが櫻子おねえちゃんしかいないの」


櫻子「ぐぬぬ…考えてみれば、私向日葵に散々苦労を…」


花子「やっと気づいたか単細胞」


撫子「よし、そうと決まれば、櫻子、ひま子を説得しといで」


楓「櫻子おねえちゃん、よろしくなの」


花子「幸運を祈るし」



櫻子「え!?何いきなり決まっちゃってんの!?まず説得って何!?」


撫子「何って、ひま子が暴飲暴食をしてるのをやめさせるんだよ」


花子「それくらいわかれや」


楓「このままだと、おねえちゃん魔人ブウになっちゃうの」ジワッ



櫻子「……はぁ、わかった!わかりましたよ!私が向日葵を止めてくればいいんでしょ!」ダッ


撫子「……逝ったな」


花子「何も考えずに走っていったし。さすが頭の容量0ギガ」


楓「花子おねえちゃん、容量の単位はB(バイト)なの」


土曜日 夕方 古谷家


櫻子「向日葵ーー!どこだーー!」


向日葵「あ、櫻子」モグモグ


櫻子「あ、向日葵!また何か食ってんな!」


向日葵「ピロシキですわ、あなたも食べます?」


櫻子「いらんわ!!お前、こんなに食べてたらほんとに太るぞ!」




向日葵「あら、知らないんですの?ピロシキはゼロカロリーですのよ」モグモグ


櫻子「は?」


向日葵「カロリーは110℃を超える油には耐えられないですの。だから、ピロシキはゼロカロリーですわ!」


櫻子「はぁ?そんなわけないだろ!だって……ん?そもそもカロリーってなんだっけ?」




櫻子「……ま、向日葵が言うんならピロシキはゼロカロリーなのか」


向日葵「その意気ですわ!…はい、ピロシキ」


櫻子「そうだよな!ピロシキはカロリーゼロ!この世の物は全部ゼロカロリーだーーーー!」モグシ



向日葵「揚げパン、おいC~ですわ!」バクバク


櫻子「アジフライ、ウマ~べラス!」バクバク



あかり「ふたりとも、食べすぎじゃない?」


向日葵「大丈夫ですわ!だって揚げ物は揚げたときにカロリーが逃げていくから


向日葵櫻子「ゼロカロリー!!」


向日葵「ですもの」
櫻子「だもんね」


あかり「あはは…(もう心配する気も失せたよぉ~)」


ちなつ「ゼロなのは、お前らの脳みそのほうじゃ!!」


おわり

おわりです。
最後まで見てくださった方々ありがとうございました。
(果たしているのか…)

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