千秋「と、いうわけで我々野クルは以前話に出た、動画サイト“リンクチューブ”のチャンネルを開設することにした！」

あおい「これでウチらも一躍有名人や」

なでしこ「このサイトで投稿してる人のことをなんて言うんだっけ…？」

千秋「確か、リンチューバーだな」

なでしこ（リンちゃんの形をしたチューバ……）

なでしこ「なんだか可愛い名前だね！」

千秋・あおい（何を連想したのか簡単に想像がつくなぁ）

千秋「なにはともあれ、せっかく開設したんだ。何か試しに投稿してみるか」

あおい「そやなぁ」

なでしこ「でも、学校でできることなんて限られてそうだし……」

なでしこ・千秋・あおい「んー……」

千秋「とりあえずいつもやってることを投稿してみるか？」

なでしこ「学校でいつもやってること……落ち葉焚きとか？」

あおい「それ、ええんやない？　焚火の動画とか結構再生数伸びとるみたいやし」

千秋「よし、じゃあ一本目は落ち葉焚きに決定だ！」

――校庭――

千秋「この辺りに三脚立てて……っと、これでオッケーだな」

あおい「そしたら録画ボタン押すでー？」

なでしこ「いいよー」

――――REC●

なでしこ・千秋・あおい「……」

千秋「……な、なにか喋れよ」

なでしこ「なんか緊張しちゃって……」

あおい「そ、そやな。何か喋ろうって改めて考えると何も浮かばんくなるわ」

鳥羽先生「あら、三人で今日も落ち葉焚き？」

なでしこ「あ、先生！　実は……」


説明中……


鳥羽先生「だめです」

千秋「え、なんでですか。落ち葉焚きの許可なら大町先生に……」

鳥羽先生「そうではなくて……私が顧問になった日を覚えていますか？」

なでしこ「確か、私たちが落ち葉焚きしてて」

あおい「それを見て、危ないって注意してくれはったんよね？」

鳥羽先生「そうです。いくら大町先生の許可を得たといっても、動画を見る人にはその事情はわかりませんよね？　私の時のように、談笑しているだけだとしても初めて見る人には高校生が火で遊んでいるようにとられてしまう可能性もあるんです。学校内で、それも制服で行うとなれば尚更です」

千秋「なるほど。ただのおふざけ動画に見えてしまう可能性があると」

鳥羽先生「もしそれで学校に連絡がきてしまったりすると、下手すると何か処分が下ってしまう可能性もあるかも知れませんし」

あおい「それはちょっと……いや、かなり困るなぁ」

なでしこ「そうだね……」

鳥羽先生「校外での活動で、なおかつルールをきちんと守っているとわかるものなら特に止めたりもしませんが……校内でということでしたら何か別の案はないですか？」

千秋「それなら、テント設営とかどうですか？」

なでしこ「あ、それなら危なくないし、野クルの活動っぽい！」

あおい「どうですか、先生」

鳥羽先生「それなら問題ないと思います」

千秋「よっし！　それなら善は急げだ！　いくぞーお前ら！」

なでしこ・あおい「おー！」

鳥羽先生「一応、動画ができたら先に私に見せてくださいね？」

なでしこ・千秋・あおい「はーい！」

テント設営中…………


――――REC●　テント設営はアニメ第二話をみてね！

千秋「こんなもんかな」

なでしこ「私たちも随分とテント立てるの早くなったよね！」

千秋「最初の時はポールが折れて大変だったもんな」

あおい「ほんまにな」

千秋「んじゃあ、最後に締めの言葉で終わりにするか」

なでしこ「動画の締めの言葉かぁ……」

あおい「動画がええなって思ったらチャンネル登録ほんまよろしくな！　うちらにやって欲しい企画とかあったらどしどしコメント欄で言ってな！　みんな人生楽しもう！」

千秋「それ〇ョーブログじゃねーか！」

あおい「一度は言ってみたいやん？　ほら、うち関西弁やし」

千秋「余計な効果音入れなきゃいけなくなるだろ！」

あおい「ええやん！　それもアキの仕事やろ！　それにうちはおもろいかと思て――」

なでしこ「これからも野クルをよろしくお願いします！」

つづく？

※キャンプや動画を撮るときはきちんとルールを守って楽しく過ごしましょう。