穂乃果「ここは…どこ?」 (15)

好きな人の事を明日も変わら様好きで居られると思っている私は彼女にとって私はずっと掛け替えのない存在で居られると当然の様に思っていた。

キーンコーンカーンコーン

海未「穂乃果!あなたはまた性懲りも無く」

穂乃果「だってぇ」

海未「待ちなさい。太りますよ」

穂乃果「今日は勘弁してよぉ」

にこ「毎日毎日よくもまあ飽きないわね」

真姫「ホントね」

海未「今日と言う今日は許しません」

にこ「相変わらず…音ノ木坂は今日も平和だわ」

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私が穂乃果を追い掛ける。その光景はμ'sにとってお馴染みの光景でした。

海未「穂乃果!待ちなさい」

穂乃果「やだよ~待ったら絶対に怒るもん」

その時でした

穂乃果「よっと…ここまで逃げれば…おっとっと…って…わーーーー」

スッテンコロリーン ドカーー

私から逃げようと焦って階段を下った際にバランスを崩し階段から転げ落ちてしまいました。

海未「ほ、穂乃果!!?穂乃果ーーーー」






穂乃果「ん…んん……ん?」

海未「穂乃果!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「え?」

ことり「良かった、穂乃果ちゃん。気が付いたんだね」

絵里「心配したのよ」

穂乃果「えっと…」

海未「全く。普段からそそっかしいからそうなるのですよ」

希「まあまあ、海未ちゃん。怪我もなさそうやし取り敢えず今日はええやん?」

海未「そうですけど。どれだけ心配したと…」

穂乃果「心配?」

ことり「本当だよ。凄い心配したんだよ。穂乃果ちゃん階段の上から転げ落ちたんだから」

穂乃果「え?」

絵里「まあ、見た所大した怪我は無さそうだけど。一応病院には行った方がいいわね」

希「そうやね」

凛「あ~、穂乃果ちゃん気が付いたみたいだにゃ」

花陽「本当だ!」

にこ「だから言ったじゃない。どうせ大した事ないって」

真姫「取り乱してたくせに何言ってんのよ」

にこ「してないわよ!」

真姫「まあ、頭を打ってるかも知れないから早く病院に行った方がいいわ」

穂乃果「あの~…」

真姫「何?病院ならうちの病院に…」

穂乃果「ここ…どこですか?」

真姫「へ?」

海未「穂乃果?」

穂乃果「私の事ですか?皆さんは?」

えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

~西木野総合病院~

真姫「一時的な記憶喪失だって…」

海未「記憶喪失…」

絵里「そんな事って…」

ことり「穂乃果ちゃん?私の事覚えてない?」

穂乃果「ごめんなさい」

ことり「そんな…」

にこ「あんた…本当に分かんないの?私よ?大銀河No. 1アイドル矢澤にこにーよ?」

穂乃果「大銀河No. 1アイドル…ごめんなさい」

真姫「嘘教えないの」

にこ「嘘じゃないわよ!」

海未「私がいけないんです。私が穂乃果を追いかけ回さなきゃ…」

花陽「海未ちゃん…」

絵里「海未のせいじゃないわ。これは事故よ…」

海未「ですが…」

希「自分を責めた所で事態が良くなる訳でもないし」

凛「そうだにゃ」

穂乃果「あの…私と皆さんは…お友達?だったのですか?」

海未「ええ…私達は…」

ガラガラ

雪穂「お姉ちゃん!」

穂乃果母「今日は帰っても大丈夫だって。記憶喪失も一時的なものだろうって」

穂乃果「えっと…雪…穂さん?」

雪穂「雪穂でいいよ。なんか気持ち悪いから」

穂乃果母「皆んなごめんなさいね。心配かけたみたいで」

絵里「いえ…あの…」

雪穂「ねえ、お姉ちゃん?本当に覚えてないの?」

穂乃果「ごめんなさい」

雪穂「そっか……私の言う事を何でも聞いてくれる優しいお姉ちゃんだったんだよ?」

穂乃果「そうだったんですか?」

雪穂「うん」

穂乃果母「ちなみにあなたは勉強が大好きで綺麗好きだったんだから」

穂乃果「私が…そう言えばそんな気が…」

絵里「あの…」

穂乃果母「記憶が戻った時に…ね?」

絵里「そ、そうですか…」

にこ「たくましいわね…高坂家…」

真姫「そうね…」

穂乃果母「さぁ、もう遅いわ」

絵里「そうですね。皆んな…今日は失礼しましょう」

凛「でもさ、まだ…」

にこ「凛!帰るわよ」

凛「…うん」

花陽「行こう?凛ちゃん」

凛「穂乃果ちゃん…。凛達帰るね」

穂乃果「はい。あの…なんか、すいません」

絵里「それじゃあ、失礼します」

穂乃果母「ええ」

雪穂「ありがとうございました」

海未「…」

穂乃果母「海未ちゃん、ことりちゃん」

海未「はい」

穂乃果母「大丈夫。ね?」

ことり「うん…」

海未「はい」

帰り際、穂乃果のお母さんは私達にそう言ってくれました。浮かない顔をしていたのか、きっと彼女の幼馴染私とことりの気持ちを察してくれたのだと思う。

穂乃果母「さあ、私達も帰りましょう」

穂乃果「あの…どこへ?」

穂乃果母「あなたの家よ」

穂乃果「私の…」

雪穂「本当に覚えてないの?」

穂乃果「すいません」

雪穂「そっか……うっ…うぅ…うぁぁぁ」

本当はずっと悲しいかったはずなのに。気丈に振る舞っていたのは本当は私達も気がついていました。

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