後輩「ハーレム、作ってみたくないですか?」 (66)


男「……」

男「……」


ピピピピ、ピピピピ


男「…………」ムクリ

男「……んー」チラッ

男(五時……もう朝か)

男(今日は、学校に行って、部活に出て、帰りはスーパーで買い物して──)

男「……」

男「……あ、いや違う」

男(アレか、アレがあったな)



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男「……」ノビー

男「い゛っ゛」

男「カラダいてぇ……」

男(運動不足、食事不足、それに伴う体力不足、その他もろもろ)

男(今月の標語:生活改善)

男「病は気から、空想は人を殺しも生かしもする」

男「何言ってんだ俺」


ピピピピ、ピピピピ


男「うっせえ」バンッ

時計「」チーン


男「また殺ってしまった」

男「ごめんな、ごめんなあ……」ナデナデ

男「いつも叩いてごめんな。本当はお前のこと嫌いじゃないんだよ」

時計「」ガーガー

男「可哀想だから寝かせとこ」

男「……」

男「……」

男「…………」

男「今日の朝ごはんはトーストかなあ……」


* 幼馴染の家


コンコン


男「幼馴染、入るぞー」ガチャ

幼馴染「……」

男「おーい、まだ寝てるのか」

幼馴染「……」

男「……おーい、お、おっ?」

幼馴染「」

男「し、死んでる……!?」

幼馴染「……んんっ」ネガエリ

男「……」


幼馴染「……」スゥスゥ

男(幼馴染を起こすのにはコツがある)

男(その一、上半身を持ち上げる)

男(その二、手を握りながら肩を優しく揺する)

男(その三、耳元で──)

男「幼馴染」ボソッ

幼馴染「……」ビクッ、パチッ

男「あ、起きた」

幼馴染「……ん」


男「おはよ」

幼馴染「……おー」

男「……」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「…………はよぅ」グデー

男「と言いつつ寝ようとするのか」

幼馴染「……男、あったかい」

男「幼馴染こそ」

幼馴染「むふふふ」


男「顔洗ってきな」

幼馴染「撫でてくれたら」

男「髪?」

幼馴染「どこでもいいけど、いまは髪」

男「どれくらいの強さで?」

幼馴染「おっかなびっくり」

男「……んん?」

幼馴染「ふふふ。いつもみたいにでいーよ」

男「わかった」ナデナデ

幼馴染「おー」ニコニコ


男「お加減いかがですか」

幼馴染「たいへんよろしい」

男「そりゃどうも」

幼馴染「むふふふ」

男「……」ナデナデ

幼馴染「ふふ、ふ……」

男「……」ナデナデ

幼馴染「…………うぅー」

男「……」ナデナデ

幼馴染「……ふわぁ」


男「寝るなよ」

幼馴染「寝て、ない、よう……」ウツラウツラ

男「はいはい」パッ

幼馴染「……やめちゃうの?」

男「このまま喋ってたら遅刻しそうだから」

幼馴染「男の手の魔力には勝てなかった」

男「じゃあ撫で禁するか」


幼馴染「……それは、なんか、あれだよ」

男「あれって?」

幼馴染「……なんだろ」ウーン

男「……」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「…………」ウトウト

男「寝るな」ペシ

幼馴染「いた」


幼馴染「……むぅー、……だってぇ、ねむいんだもん」

男「そんなに?」

幼馴染「そんなに」

男「……なら、ほら」スッ

幼馴染「……?」

幼馴染「連れてってくれるの?」

男「おう」

幼馴染「やさしー」ニコニコ

男「歯は自分で磨けよ」

幼馴染「えー」

男「"えー"ってなんだ。"えー"って」

幼馴染「むふふふ」


?


ガチャ、バタン

…………

ガチャリ


幼妹「あ、男さん」

男「おはよ」

幼妹「おはようございます」ペコリ

男「今日も朝練?」

幼妹「見ての通りですよー」シャカシャカ

男「そのジャージ寒そうだな」


男「さっきリビング通ったけど、もうコタツ出したんだ」

幼妹「おねえちゃんがリビングで寝るために」

男「ああ、そういうこと」

幼妹「いつも姉がお世話になってます」ペコペコ

男「幼馴染のやつ、さっきも俺と喋りながら何度も寝落ちしかけてた」

幼妹「ふふっ、おねえちゃんらしい」

男「寝相はいいんだよな」

幼妹「ですねー。気絶してるみたいに眠りますよね」


男「そうそう」

幼妹「……」

幼妹「……でもまあ、ほんとにいつもありがとうございます」

男「ん?」

幼馴染「おねえちゃん、男さん以外だとまず起こせないので」

男「まだそうなんだ」

幼妹「前から思ってたんですけど、授業中とか大丈夫なんですか?」

男「この前は目開けながら寝てた」

幼妹「……ぐわー、って?」

男「ぐわー、って」

幼妹「あははー。先生に怒られました?」

男「いや、バレてなかったから大丈夫」

幼妹「おお、間がいい」

男「ほんと」



ガチャ


幼馴染「おお、わがいもうとではないかー」

幼妹「おねえちゃん、おはよー」

幼馴染「おはよう」

幼馴染「なになに、ふたりで秘密のお話?」

幼妹「そそ、秘密の話。ねー? 男さん」

男「え? ああ、そうそう」

男(どこらへんが秘密なんだろうか)


男「……あ、幼馴染。寝癖ついてる」

幼馴染「……んー」テクテク

男「……」

幼馴染「……ん」ジト

男「どうした?」

幼妹「男さん、直してほしいみたいですよ」

男「あー、はいはい」サワッ

幼妹「なぜわたしの髪を」ビクッ


男「ノリ?」

幼馴染「おかか?」

幼妹「……シャケ?」

男「ツナマヨ好き」

幼馴染「わたしエビマヨ」

幼妹「じゃあ、わたしは明太子マヨで」

男「何の話をしてるんだ」

幼妹「おにぎりの具?」


幼馴染「……男、わたしも撫でい」

男「はいよ」サワサワ

幼妹「じゃあわたしもおねえちゃんを撫でちゃおっと」サワサワ

幼馴染「おお、これはこれで……」エヘヘ

幼妹「なんていうか、こうしてると」

幼妹「わたしと男さんが親で、おねえちゃんが子供みたいな感じ」

男(わかる)

幼馴染「うーん……子供かあ……」キョトン

幼妹「あ、ごめんごめん」

幼馴染「わたしは第二夫人かなあ」


幼妹「へ?」

幼馴染「男、うちの娘はやらんぞー」

男「……」

幼妹「……」ハテナ

男「……えっと、つまり俺が第一夫人?」

幼馴染「男は嫁力高い」

幼馴染「わたくしめが正室だなんて畏れ多いでございます」

男「母であり第二夫人なのか」

幼馴染「ただならぬ」


幼妹「ちょ、ちょっと二人とも、わたしの性別はおんなだよー」

幼馴染「あは」

男「ていうか、幼妹ちゃん」

幼妹「はい?」

男「時間は?」

幼妹「えっ? ……あ、もう六時半!?」

幼妹「ごめんなさい、先行きます!」バタバタ

幼妹「二人も遅刻しないように!」バタバタ

男「行ってらっしゃい」フリフリ

幼馴染「おー」フリフリ



ドタドタ
ガチャ、バタンッ


幼馴染「わがいもうと、いつも足がはやい」

男「さすが陸上部」

幼馴染「男も、今日は部活?」

男「うん」

幼馴染「ほほー、がんばるねー」

男「まあ、本読んでるだけで何もしてないけどな」

幼馴染「何もないのがいちばん」ニコニコ

男「それもそうか」



幼馴染「……」

幼馴染「……あ」ピコーン

男「どうした?」

幼馴染「……あさから、はなしてると、たいりょくが……もた、ない」ヘナヘナ

幼馴染「もっかい、ねようかな……」

男「ならコタツでちょっと寝てく?」

幼馴染「いいの?」

男「うん、まだ時間あるし」


幼馴染「はやおきしてよかったかも」

男「ん」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「……」チラッ

男「?」

幼馴染「…………」ジトッ

男「……はいはい、わかったわかった」スッ

幼馴染「むふふふ」ギュッ

今日はとりあえずここまでで寝ます。

文字化けしましたが>>12冒頭の?は*です。



* 教室


友「なあ、おまえアレだろ。今日の約束忘れてるだろ」

男「忘れてねえよ」

友「じゃあ何だ。言ってみろ」

男「夜飯食べに行くんだろ」

友「……お、おおう」

男「うどん」

友「……」


男「じゃなくて蕎麦だっけか」

友「いや、うどんだ」

男「なぜうどん?」

友「うどんを食べたくなったんだ」

男「おう、おおう……」

男(どうして俺を誘うんだ……まあいいけど)

男「んで友は部活いつまで?」

友「だいたい七時くらいに終わっから、そしたら行こーぜ」

友「あ、それまで男は暇か」

男「いや、俺も部活あるし大丈夫だよ」


友「……」

友「……おまえまだあの怪しい部活入ってんの?」

男「怪しいか?」

友「たしか、文研部? だったよな」

男「そんな感じ」

友「感じってなんだよ、感じって」

男「実態は読書と睡眠部」

友「やっぱ怪しいな」


男「まあでも一応、俺が部長ってことになってるから行かざるを得ない」

友「……あー、だったな。お前と、……あの、後輩さん?」

男「そうそう。あいつが居るから部室に行きづらい」

友「なんでよ。かわいいじゃんあの子」

男「顔はな」

男(容姿以外のところの問題が多すぎるんだよなあ、言動とか言動とか言動とか言動とか)


友「じゃあそうか。本心では幼馴染ちゃんとすぐに帰りたいってか」チラッ

男「ああ、いや……」チラッ

幼馴染「………………」zzz...

友「今日もいい寝っぷりだ」

男「うん」

幼馴染「………………」スピー

友「しあわせそうだ」

男「うん」


友「そんでさ、男。おまえ一限のかだ──」


ドンッ


友「いてっ」

女「おはよー!」

友「うわアホが来た。今日は遅刻しなかったのか」

女「友くんうっさい! わたしは遅刻なんてしたことないし!」

友「先週もその前の週もしてただろ」

女「そんなの記憶にないですー」


友「ついに頭もやられたか」

女「友くんよりは頭悪くないですー」

友「とか言ってこの前の数学赤点だったろ! あと英語も!」

女「……」

友「……」

女「……男もおはよー」フイッ

友「無視か! 都合が悪くなると無視かっ!」メラメラ

男「あはは、おはよう」

女「──で、さっそくだけど一限の課題見せて! このとーり!」ペコリ

男「はいよ」スッ

友「あ」


女「おおー、ありがとう」ペコペコ

男「たまには自分でやってきなよ?」

女「えと、うん。土日バイトが忙しかったから、えへ」

男「先週も聞いたな、そのセリフ」

女「えー、いやー……ナンノコトカナー」

男「まあ、いつもバイトお疲れさま」

女「……」

女「お、男は優しいなあ、ほんともー」テレテレ

友「デレデレしてんじゃねーよ」ベシッ

女「あたっ!」

友「さっきのお返し」

女「そういうのでーぶいって言うんだよ! でーぶい!」

友「おまえが妻なんてまっぴらごめんだ」ベシッ


女「……っ! ま、また叩いた! ていうか、友くんなんてこっちから願い下げよばーかばーか!」

友「おまえが言い出したんだろうが」

女「友くんキライー」プクー

友「……はあ」

友「……女、そのノート一回貸して」

女「え、ノート? うん、いいけどすぐ返してね」

男(俺のノートなんだけど)

女「……あ」ピコーン


女「の、ノートが本モナカ……偽モナカ!」

友「仕込んだノートだっ!」

男「バキューン!」

友「まっつぁん……」

男「……」

友「……」

女「……」

男「ば、……バターロール?」

友「無理して乗らなくていいぞ」

女「タレを売って……って、え、」←遅い

男「あ、そう」


友「女はノート寄こせ」

女「やですー」

男「あー、友も課題やってないの?」

友「もち」

男「……んなことだろうと思って、コピーほれ」ヒラヒラ

友「えっ! いやマジ神ありがとう神」ギュッ

女「男まじ神」

友「神だ」

女「ニーチェもびっくりだ」

友「……ニーチェってなんだ?」



* 授業中


男「……」カキカキ

女「……」ウツラウツラ

友「……」カキカキ

幼馴染「……」スヤスヤ

教師「──んじゃあここの問題、女さん」

女「えひゃあ! はい! はいなんですか!」ビクッ

教師「答えをどうぞ」

女「え、あ、あ……」チラッ

男「3√2/4」ボソッ

女「よ、よんぶんのさんるーとに」

教師「はい正解」

女「あ、ありがと」コソコソ

男「……ん」


教師「じゃあ次のちょっと難しい問題、友」

友「1/2」ドヤァ

教師「……」

友「…………え、センセ、違うの?」

教師「どうやったらそんな値が出てくるんだ」

教師「違う人に聞いてみるか……、幼馴染さん」

男「幼馴染、起きろ」コソコソ

幼馴染「……んっ、んー」

教師「幼馴染さん?」

男「2ルー──」

幼馴染「2√19です」メゴシゴシ

教師「おお、正解だ」

男(……今問題見てから三秒くらいで答えなかったか?)


男(寝起きだとたまになんかすごいときがあるんだよな、幼馴染)チラッ

幼馴染「…………」スピースピー

男(もう寝てるし)

教師「最後の問題は男に解いてもらうか」

男「はい」

教師「かなり難しいが、出来たか?」

男「√3e+(5√3/6 - 4π/9)e^2です」

教師「正解、よく解けたな」

男「いえいえ」

教師「この問題はこれから解説してくぞー、ここは──」

女「なにいまの? 呪文?」ボソッ

友「どうやっても1/2にしかならん……!」

幼馴染「…………ルートサンイー」ネゴト

男(大丈夫かこいつら)



* 放課後 部室


ガチャ


後輩「貴方にはめがっさやばめな運が来てます。やばいです。ボジョレーヌーヴォーもビックリの運です」

男子生徒「はい」

後輩「見てください。この水晶玉に運気がもあもあしてます、やべーですぞこれは。やべーやべーです」

男子生徒「は、はい」

後輩「それで、ですが……」

男子生徒「……」

後輩「ズバリ貴方の好きな人は、吹奏楽部の──あの子ですね?」


男子生徒「な、なぜそれを……!」

後輩「わたしにはなんでもお見通しなんですよ」クスッ

男子生徒「すごいですね……」

後輩「ふふふ」

男(またやってるのかこいつ)

男「おい、後輩」

後輩「あ、せんぱいこんにちは~」フリフリ

男「ああ、こんにちは」

男子生徒「どうも」ペコリ

男「そんな畏まらなくていいよ」

男子生徒「アッすません」ペコペコ


後輩「で、男子生徒くん。あの子かわいいですよね~」

男子生徒「後輩さんも知ってるんですか?」

後輩「勿論です。校内のかわいい女の子はチェックしてます」

男(静かじゃないし本でも読むか)スタスタ

男「……」ガタッ

後輩「ちょいちょい、せんぱい」ジー

男「……なに?」

後輩「わたしたち、ものすごく大切なお話をしてるので、えっとー……」


男「……何分ぐらいかかりそう?」

男(帰ると友との約束に時間が合わないから、どこかで時間を潰さねば)

後輩「三十分くらいですかね? 男子生徒くん?」

男子生徒「僕は何分でも大丈夫です!」

男「あー分かった、そんくらいに」

後輩「バックれたら許しませんよ。いちおう部長」

男「何が一応だ」

後輩「あはは、待ってますからね~」ニコニコ



* 体育館裏


先輩「……」

先輩「…………」

先輩「…………はぁ」


男「どうしたんすか、溜息なんてついて」

先輩「……っ!」ビクッ

男「あ、おどかしてごめんなさい」フリフリ

先輩「あ、ああ…………うん、男くんかあ」

男「はい」

先輩「今日も来たんだ」

男「先輩いるだろうなーと思って」

先輩「……そっか」


男「あと、暇だったんで」

先輩「ふつう、そういうのって逆に言うものだと思うけど」

男「そうですかね?」

先輩「……まあ、どっちでもいいか」

男「飲みもの買ってきたんですけど、要ります?」

先輩「ん」

男「カルピスとメロンソーダ、どっちがいいですか」

先輩「メロンソーダがいいかな」

男「炭酸好きですよね」

先輩「んー……いや、えっと、そうなのかな」

先輩「男くんと二人のときしか飲まないよ」


男「へー、そうなんですか?」

先輩「……ほら、部活やってた頃はさ、炭酸とかダメだったし」

男「でしたね」

先輩「うん」プシュッ

先輩「……まあ、みんながどうしてたかは知らないけど、一応わたし、部長だったから」

男「真面目ですね」クスッ

先輩「ううん……あ、かんぱーい」

男「かんぱい」


カシャッ



先輩「……そうだ、このジュース何円だった?」

男「や、いいですよ」

先輩「うん……んー、いやダメダメ。こういうのはしっかり払うよ」

男「べつにこれくらいなら」

先輩「なら、今度はわたしが買ってくるよ」

男「今度?」

先輩「ん。あーでも、あんまり会えないか」

男「じゃあ会ったときで」

先輩「ふふっ、そうしよっか」クスッ


男「……」ジー

先輩「……どうかした? わたしの顔になにか付いてる?」

男「いや、すっげえどうでもいいことかもしんないんすけど」

先輩「うん」

男「先輩、ここ最近けっこう笑うようになりましたよね」

先輩「そうかな」

男「前よりは」

先輩「男くんがそう言うなら、そうなのかも」

男「笑顔とかもっとかたい感じでしたよ。営業スマイル的な」


先輩「こんなふう?」ニコッ

男「あはは、それですそれ」

先輩「自分でやったから言えないけど、そんな笑うことないじゃない」

男「すみません」

先輩「……自分が笑ってる姿は、他人にあんまり見られたくない」

男「どうして?」

先輩「……」

男「……?」

先輩「なんとなく、適当」

先輩「わたしはもともと笑うのが苦手なの」

先輩「愛想笑いはまあ、いろいろとすることが多かったから、苦でもなく出来るんだけどね」

男(たしかに先輩はそんな感じがある)


男(誰に対しても硝子越しというか、よく言えば愛想が良いということなんだろうけど……)

男(自然に笑うと少し恥ずかしそうにクシャッとなるのかかわいらしいけれど、それは黙っとこう)

男「そういえば先輩、今日は来ませんね」

先輩「うん?」

男「野良猫」

先輩「……んー、ああそうそう。ちゃんと食べものも準備して待ってたんだけどね」

先輩「寒くなってきたからかなぁ……最近はいたりいなかったり」


男「冬はどこにいるんでしょうね」

先輩「それ、わたしも気になって調べたんだ。そしたら室外機とかスーパーとか、あったかいところを探してるみたい」

男「へえ、なるほど」

先輩「わたしが卒業したあとは男くんに任せたよ」

男「任せてください」

先輩「ふふ、ありがとね」クスッ

男「あ、また笑った」

先輩「え?」カオペタペタ


先輩「…………」カァァ

男(うわ顔真っ赤だ)

男「あの──」

先輩「お、男くん!」

先輩「も、もうこんな時間だー」ボウヨミ

先輩「わっ、わたし、勉強戻るね! じゃあね!」ガタッ

男「あっ」

先輩「……」タッタッタッ

男「逃げ足速すぎでしょ」

男「……」

男「……さて、俺も戻るとするか」

今回はこれで以上となります。
更新ペース低くてごめんなさい。

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