春香「え~っと、砂糖の量はこんな感じかな?」ザバァーーー!! (21)


春香「プロデューサーさん、クッキー作ってきたので食べてください」

P「おう、悪いな春香」モグモグ

春香「えへへ、美味しいですか?」

P「……甘い、とっても甘いな」ゴックン

春香「クッキーですからね!甘いのは当然ですよね」

P「それはそうなんだが……いや、これ甘すぎじゃね?一枚食べただけで胸焼けしそうなんだが?」

春香「そうですか?私も一つ」モグモグ

春香「あ、これダメなレベルの甘さだ」ペッ

P「作った本人が吐き出した!?」


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<ガチャ


伊織「ただいま~」

春香「おかえり伊織!クッキー食べる?」

P「え?そのクッキー勧めるの?」

伊織「唐突ね、まあ一ついただくわ」モグモグ

伊織「………」モグモグモグ ゴックン

春香「………」

P「………」

伊織「………」


伊織「……ぶふぉ!」


伊織「甘!なにこれ甘い!?甘すぎよ!」

春香「……よしっ」

伊織「よしっじゃないでしょ!?ワザと?ワザと食べさせたの!?」

春香「ふふ、よしんばワザとだとしたら伊織はどうするのかな?」

伊織「ぶん殴る!」

春香「ごめんなさい!こんなに甘いなんて知らなかったの!春香マジビックリ!」

伊織「プロデューサー?」

P「ワザとです、間違いなく完全にワザとです」

伊織「ふんっ!」ゴチン!ゴツン!


春香「あ痛たた、頭をグーで殴ることないじゃん……」

伊織「あんなもん食べさせたアンタが悪い!」

P「なんで俺まで殴られたんだ?」

伊織「止めなかった奴も同罪よ、文句あるの?」

P「いや、文句はないけどな。むしろもっと……」

伊織「あ?」

P「……いやなんでもないです」


春香「ん~この余ったクッキーどうしようか?」

伊織「どうしようって……食べればいいんじゃない?もちろん春香が、ね」

春香「え~こんなの食べたら病気になっちゃうよ」

伊織「人に食べさせといてなに言ってるのよ!」

春香「あ、閃いた!やよいにあげればいいんだよ!」

P「やよいに?」

伊織「……一応、理由を聞いときましょうか?」

春香「やよいに食べ物あげたら捨てないし残さないでしょ?それなら無理してでも食べてくれると」

伊織「なるほど、まだ殴られ足りないのね?次は鎖骨あたりがいいかしら」


春香「……ごめんなさい、もう ぶたないでください」ドゲザ

伊織「そうね、私もさっきのゲンコツで手が痛いし止めときましょうか」

春香「…ふ~ん、もう殴れないんだね……」ニヤリ

伊織「まだ足があるけど?」

春香「へへー!平に平にご容赦を!」ドゲザ

P「安い土下座だな」


次の日


春香「……と、いったことが昨日あってね」

千早「春香、運が良かったわね」

春香「え?なんで?」

千早「高槻さんにそんな物を食べさせたら間違いなく私もも水瀬さんと同じ行動をとるわ」

春香「………おっふ」

千早「止めてくれた水瀬さんに感謝するべきね」

春香「え……あ……うん」

やよい「あ、春香さーーーーん!!さっきいただいたクッキーありがとうございました!」

千早「………」

やよい「帰って長介たちと一緒にいただきますね!」ガルーン

春香「や、やよいちょっと黙ってようか!」


次の日


春香「昨日の千早ちゃん本気で怒ってたなあ……マジで命の危険を危ないと感じたね」

雪歩「失敗したクッキーをあげた春香ちゃんが悪いよ」

春香「違いますぅ~昨日やよいに渡したクッキーは普通のクッキーですぅ」

雪歩「あれ?そうなの?」

春香「そうだよ、それを二人が勘違いしただけなのに……あんなに怒るなんて失礼しちゃうよね!」

雪歩「でも、念のため味見をした千早ちゃんは悶えていたけど?」

春香「うん、どうやら前に作ったジョロキアクッキーが一枚混入してたみたいでさ、失敗失敗☆」テヘッ

雪歩「結局失敗したクッキーをあげてたんだね……」


春香「でもさ、数十枚中の一枚を引くなんて千早ちゃんスゴイよね」

雪歩「やよいちゃん関連だと変な力を発揮するからね」

春香「うんうん、あっ ところでさ雪歩」

雪歩「なに?」

春香「クッキー食べる?昨日作ってきたんだけど」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「……………」

春香「……………」

雪歩「………亜美ちゃん真美ちゃ~~ん!」


亜美「なになに~?」

真美「どうしたの雪ぴょん?」

雪歩「クッキー食べる?」

亜美「わ~い!ゴチになります」モグモグ

真美「いっただきまーーす!」モグモグ

雪歩「………」

春香「………」

亜美「モグモグ」

真美「ゴックン」

亜美真美「ごちそうさまでしたー!」


雪歩「どう?美味しかった?」

亜美「ん~?……普通?」

真美「ちょっとパサパサしすぎかな」

雪歩「ふ~ん……」モグモグ

雪歩「そうだね、少し食べにくいね。ありがとう2人とも」ニッコリ

亜美(あれ?)

真美(真美達、ゆきぴょんの毒見役にさせられた?)

春香「………」


次の日


春香「雪歩ないわ、マジないわ~」

真「仕方ないんじゃない?今までの行いが悪すぎたんだから」モグモグ

あずさ「ふふ、でもこのクッキー私は ケホッ 美味しいと コホッ お、思うわ~」モグモグ

春香「あずささん無理しなくていいですよ、すみませんねパサついてて」

律子「でも、急にクッキーを作ったりなんかしてどうしたの?」モグモグ ゴクゴク

真「そうだよね、今までお菓子作りなんてしたことなかったのに、律子 僕にもお茶頂戴」

あずさ「うふふ、クッキーを食べさせたい人でもできたのかしら~」ゴクゴク


春香「いや~…そういうわけじゃなくて……」

真「そういうわけじゃなくて?」

春香「ほら、私って他のアイドルの皆よりも影が薄いっていうか、個性があんまりないじゃないですか?」

あずさ「そうね………い、いえ!そうかしら~?」

真(あずささん?)

春香「それで、何か個性をつけたいな~って……まあそう思いまして」

律子「それがお菓子作り?」

春香「……はい」


春香「小さい頃はパティシエに憧れていたし、まあ食べるのも好きだし、作ってみようかな~って……」

真「春香……」

春香「あはは……でもダメですね……こんなパサパサのクッキーしか作れないし……」

あずさ「春香ちゃん……」

春香「お菓子作り甘く見てました……アマミ春香なだけに、甘い……なんちゃって」

律子「……はる……ぷふぅっ」プルプル

真「なにツボに入ってるんだよ、律子」

春香「こんな私がトップアイドルなんて……甘甘な考えですよね、アマミ春香なだけに」

真「春香もしつこいよ!」


伊織「なに、甘ったれたこと言ってんのよ!」

春香「え?伊織?」

やよい「春香さんならなれます!トップアイドルに!」

春香「やよい……」

雪歩「お菓子作りだって、まだまだこれからだよ」

春香「雪歩」

亜美「味見は任せろーーー!!」

真美「ムシャムシャムシャ」

春香「亜美、真美!」


千早「………」

春香「千早ちゃん……」

千早「………」コク

春香「………」

P「春香、千早は……」

春香「大丈夫ですプロデューサーさん、声に出さなくても千早ちゃんの気持ちは伝わりましたから」

P「春香……」

春香(『頑張れ、春香』って言ってくれたんだね!ありがとう千早ちゃん!)

千早「………」

春香(そしてありがとう皆!私、もっともっと頑張るよ!)


千早(春香の激辛クッキーを食べたせいで声が出ないのよ!覚えてなさい春香!)

春香(目指せトップアイドル!!)



P(ああ、うまく伝わってなさそうだなあ)



1年後


春香「……ということが、一年前にあってね」

響「へぇ~」モグモグモグ

春香「それから皆に味見してもらったりして精進に精進を重ねた結果」

貴音「ふむふむ」モグモグモグモグモグ

春香「お菓子作りの腕が上がりました!」

美希「このクッキーサクサクシットリなの~」モグモグ

春香「でしょでしょ?」



響「うん、このクッキー本当に美味しいぞ!」

春香「あはは~やっぱりそう思う?」

貴音「ええ、真美味です」

春香「えへへ~ありがとうございます~」






春香「……でも、肝心のアイドル業の方は全然ダメなんだけどね……」

美希「うん、まあドンマイなの」





おわり

終わりです
ありがとうございました

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