【モバマス】クラリス「神はすべてを赦すであろう」 (17)

――児童福祉施設みたいなの

イヴ「みんなー、今日もアイドルのおねーさん達が来ましたよー!」

ワーイ

クラリス「では一緒にお歌を唄いましょうね」

ハーイ

ライラ「それが終わったらご飯でございます。今日はカレーと聞いていますよ」

ワーイ、カレーダー





♪~

ヴォロロロロ

キキー

拓海「おっ、クラリスさん達やってるな」

涼「なぁ、拓海。本当に着いて来てよかったのか?」

夏樹「アタシ達じゃ子ども達を怖がらせたりしない……か?」

里奈「だいじょーぶ!そのタメでもあるぽよ」

涼、夏樹「?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1535251358

――調理室

コトコト

拓海「ん……温ったまってきたな」

里奈「味見、味見♪」

涼「ほらっ、あまり取ってくなよ」

里奈「りょーかいっ」ウキウキ

ズズッ

夏樹「どうだ?伊勢海老カレーってヤツは」

里奈「うわ~~」

ジタバタゴロゴロ

拓海「おいおい、そんなにかよ」

里奈「だって、だって~」ジタバタ

涼「ん……どれどれ」ズズッ

夏樹「気になるな」ズズッ





ライラさんが来るまでみんなで悶絶していました

クラリスさんの誕生日ですが、ちょっと暗いお話付きでいきます



カレーのくだりは

【モバマス】ありす「いちごカレーパスタをどうぞ」柚「イチゴ……キライ」
【モバマス】ありす「いちごカレーパスタをどうぞ」柚「イチゴ……キライ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534975887/)

より、伊勢海老がまるごと一匹入ったカレーその他になります

というわけで、独自の設定がありますので、よろしくお願いいたします

――お昼

クラリス「では手を合わせて食材とそれを手掛けた人に感謝を」

イヴ「では」

イタダキマース

カチャカチャ

ライラ「うわー」

ジタバタ

クラリス「おやおや、ライラさんまであまりのおいしさに悶絶しましたか」

イヴ「ドバイではシーフードはなかったわけじゃないですよね?」

アーッ、ワタシノエビー

ヘヘーン、オレノモノダー

クラリス「こらこら、いけませんよ。ちゃんと返してあげなさい」

フーンダ、ワルイコダカライウコトハ

ガシッ

拓海(ライブ衣装)「悪い子がどうしたって?」ゴゴゴ

涼(パンクスタイル)「そうだな。本当に悪いってことを教えないとな」ゴゴゴ

里奈(ギャルモード)「地獄と冥界、どっちがいいぽよ?」ゴゴゴ



……

ウワーン、ゴメンナサーイ

夏樹(ヘビメタスタイル)「なぁ、ちょっとやり過ぎたか?」

ライラ「子どもを怖がらせた罪は、ライラさんたちが受けますので」

クラリス「そのままでお願いします」

夏樹「あ、あぁ……」

ゴチソーサマデシター

ジャアオネエチャンタチアリガトーゴザイマシター



涼「……いつもああいうのをやってるんか?」

クラリス「そうですね……月に4回ぐらいは」

拓海「かーっ、週一かよ。さらに教会やボランティアに、アイドルのレッスンもあんのによ」

里奈「マジ、スゴイぽよ」

イヴ「それでもPさんの……」

スッ

クラリス「しーっ。それはP様との……」

イヴ「あ、そうでしたね。ごめんなさい」

夏樹「P?あぁ、モバPさんか。あの殺人的スケジュールをこなすのはたしかにな」

拓海「ひょっとして衣装がいつもあんなんなのは、欲求不満か何かか?」

チガイネー

ワハハー



ライラ「……」

――数日後

モバP(以下P)「それじゃあ、今日のライブは頼んだぞ!」

オー

P「それと、ちょっとヤボ用で少し遅れて合流するから、それぞれのPの指示にしたがって進めてくれ」

夏樹「なんだよPさんは重役出勤かよ」

P「そんなとこだ。総火演が行けなかったぐらいなんだ、勘弁してくれよ」スマン

亜季「あれは残念でありますな」シューン

P「あぁ、74式と20りゅうがいなくなって」

亜季「その代わりに16MCVと」

ちひろ「プロデューサーさん?」

P「おっと……あとクラリスさんは今日が誕生日だから、残れるヤツは残れって誕生会に参加してやってくれ」

オメデトー

クラリス「ありがとうございます。これもすべては神の御加護です」

P「それじゃあ……」

カタッ

「おっと忘れるところだった」

つ【荷物】



涼(タバコ?)

(それと洋酒……ワインとかじゃないバーボンか?)

拓海(アイツはいったいどこへ……)

ガヤガヤ

涼「ちょっと気にならないか?」

夏樹「Pさんの秘密か!」

拓海「面白そうだな、ウチラは出番は後だし着いてくか」

里奈「マジマジ?やめたほーがいいぽよ」

亜季「そうでありますよ。個人の」



クラリス「……P様のすべてを知る覚悟。それは並大抵のものではありませんよ」

ライラ「ライラさんは……なるべくなら知らない方がいいと思うのです」

イヴ「人の過去ですからね……」

四人「……」

バタン

P「そんなに知りたいなら、教えないわけにもいかんがな」

みんな「P(さん、様)!?」



P「俺がクラリスさんをアイドルの道へ誘ったのは、いわえる聖歌隊のそれを見かけたからってのは知ってるな」

拓海「あ、あぁ」

夏樹「そこでクラリスさんの唄を……待てよ」

涼「つまり、本来Pさんは教会に……何か用事があったのか?」

P「……御名答。教会に用事といえば大抵は贖罪や寄付の話だ。だが、他にもある」

里奈「え、えっと……」

クラリス「……もう一つは」

――クラリスさんの教会裏



ライラ「ここは……何度来ても……雰囲気が違うでございます」

イヴ「日本には珍しい土葬式ですからね」

涼「ここは……」





P「そう、墓地さ」



「そして俺は……」

コツコツ

「これに用事があってな」

拓海「……すまん。興味本位で」

P「気にするな。ちなみに、これは俺の親父の墓だ」

「ちなみにガルフウォー、つまり湾岸戦争で戦死してる」

里奈「え?でもPって、日本人じゃん」

涼「どうして海外墓地に?」



P「きっちり言うと……お前達、アメリカに占領中の沖縄でいろいろ起こった問題って知ってるか?」

拓海「あちゃー、歴史なんてわからんぜ」

涼「んー、たしか米軍に暴行されて子供ができるとかか?」

P「少し近いな。答だけ言えば、俺の曾祖父は法律上はアメリカ人。血縁上は日本人だ」

夏樹「……どういうことだ?」



P「俺の祖父は戦争中に父親……俺からすれば曾祖父を失った。で、戦後に祖父の母親はアメリカ人と結婚。そのまま自動的に国籍はアメリカ人になったわけだ」

「で、当時徴兵制度があったわけで、そのままアメリカ軍に入り本土に移住しちまったわけだ」

拓海「ふ、複雑だな……」

里奈「めんどくさいぽよ」

P「で、俺は親父の戦死……当時在日米軍だったもんで、こっちにいたのを機会に俺は日本に国籍を変更したのさ」

亜季「そうでありましたか……道理でそちらの知識が抱負と」

P「……まぁそれはそれだ。今ではお前達のプロデュースをさせてもらって充実した毎日を送っているからな」

拓海「本当にすまない。とりあえず線香の一つでも」

夏樹「おいおい、いくらPが日本人でも」

涼「親父さんはアメリカ軍の人だぜ。線香が通じるか……」

P「ははっ、親父はな」

キュッ

トクトクトク

「バーボンが好きだったらしいんでな。で、少し残して……」クイッ

「父子の酒盛りってわけだ」

クラリス「皆様……そろそろ」

涼「あ、あぁ……本当にすまなかったな」

里奈「お父さんとゆっくりしているぽよ」

亜季「とりあえず会場でお待ちしておりますね」

ライラ「ライラさんも一緒にいくのですよ」

イヴ「あ、なら私も~」



P「おう、気をつけていけよ。酒が抜けたらすぐにタクシー拾って追い掛けるからな!」

バタバタ



クラリス「……皆様、行かれました」

P「ん……」

シュボッ

「ふぅー……あいつらの前で煙草を吸うわけにはいかんからな」

クラリス「私はいいのですか?」

P「あぁ。クラリスも、もういいんだぞ。俺の近くにいると煙草の匂いが移っちまうぞ」

クラリス「……はい」







P「……」

「じゃあな。また来るからな」

――クラリスさんの誕生会終了後

クラリス「ふぅ……お腹いっぱいです」

「……主よ。大罪である暴食を行った罪のお赦しを」



コンコン

P「呼ばれたみたいだったけど、何かあったか?」

クラリス「あ、あの。その……P様からまだ……その」

P「ははっ、プレゼントですね。秋物ですが上下と小物入れを」

クラリス「そうではなく……」



トサッ

P「っと……七ツの大罪ってご存知ですか?」

グッ

クラリス「P様のあのような御姿を見て、母性本能が刺激されたといいましたら?」

シュルシュル

P「その時点で傲慢に強欲に憤怒はわかりましたが……」

ググッ

クラリス「ふふふ」





「嫉妬に怯えず、色欲に溺れ怠情に過ごす日々もよろしいかと」

ガチャ

クラリス「おはようございます」ツヤツヤ

ライラ「おはようでございます」

イヴ「昨日は楽しかったですね」

ライラ「そういえば、あれからPからは何か頂いたのですか?」



クラリス「ふふふっ」



「とっても深い所に愛情を頂きました」オナカサスサス



(o・▽・o)&(●・▽・●)おわりだよー

はい、ありがとうございました。

当初、父親ではなく戦友で、実はPが殺してその過去をクラリスさんに贖罪してもらってた……だった予定だったはず

なのに、ただのクラリスさんエンドにしてしまいました。ごめんなさい

おまけ

海軍経理学校「海軍研究調理献立集」より伊勢海老カレーの作り方

材料、四人分

伊勢海老4尾、玉葱225g、塩胡椒適量、生姜一欠け、小麦粉80g、カレー粉40~80g、バター40g、りんご1個、牛乳72cc、米麦飯適量

①、生姜と玉葱をみじん切りにし、バターを溶かした鍋に入れてキツネ色になるまで炒め、カレー粉を加え静かにとろ火で煎り、小麦粉を加えてさらに炒ったあと、湯(800~1000cc)を入れてよく混ぜ合わせて塩を加え煮立てる

②、海老の頭を剥ぎ取って切らずに①の中に入れて煮込み、海老の味がよくカレーの中についた時に頭を引き出して、りんごをすりおろして煮る

③、海老肉を賽の目に切ったものを加え煮て、牛乳を入れる

④、皿にご飯を盛って、その脇に掛けて食卓に提供する

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