京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第二ステージ】 (469)


~ここまでのあらすじ~

トラックにはねられた拍子に異世界へと転生してしまった須賀京太郎…
そこに現れた妖精のような姿をした片岡優希は、京太郎に「勇者になって魔王を倒さなくては元の世界に戻ることはできないじぇ」と告げる…
そこでギルドに行った京太郎は、大衆酒場でのバイトや低級モンスターイケダ討伐などのクエストをこなし、トーナメント形式の「タ・コース王国勇者権争奪多種目マッチ」に参加…
見事優勝し、王宮公認の“神位の勇者”として認定されたのだった…

そしてこれから、大魔王コカジンにさらわれたサキ姫を奪還するための、新しい仲間たちとの冒険の旅が始まろうとしていた…!


 ワアアアアアアアァァ――ッ!  キョウタロオオォッ!!  ウオオオオオオォォ――ッ!…  パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ……


恒子『さああぁっ! では優勝した須賀選手…! これであなたが晴れて神位の勇者として認定されたわけだけど… 何か意気込みとかもらえる?』スイッ

京太郎「え? いやー…そうっすねぇ… もちろん嬉しいんですけど…」

京太郎「あの、今さらなんですけど、優勝者って何かもらえるんすかね?」

恒子『はい?』

京太郎「えっと、いや、だから、強い勇者が持ってそうな装備… 伝説の剣とか、何かすごいアイテムだとか…」

恒子『ああ、そういうことだったら…』

恒子『アイテムについては詳しいことは私は知らないけど、姫奪還のためのパーティ… 3人の優秀な戦士があなたの仲間になってくれることになってるよ』

京太郎「仲間…ですか?」

恒子『そう! 実はもうこちらに来てるんですねぇ… 紹介しましょう! 皆さん、出て来て下さい!!』バッ


?「……」テクテク
?「……」トコトコ
?「……」ザッザッザ…!


京太郎「な…? あ、あなたたちが、仲間…?!」


そのとき… 京太郎の前に現れた3人は…!






SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1535191929



・前スレ→京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第一ステージ】
     京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第一ステージ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1533529379/)

・前回はゲームブック形式でしたが、今回はコンマによって敵の魔物たちとのバトルを行うため、安価コンマ形式になります。

・このセカンドステージは、冒険開始から大魔王コカジンの居城到着までとなります。

・パーティのメンバーは、前スレで4回以上名前の書かれた照憩桃子怜に加えて憧… つまり京太郎含めて全部で6人です。

 照(第一王女) 憩(聖級医術師) 桃子(斥候・諜報員) 怜(時空属性専門魔道士) 憧(賢者・法術師) 京太郎(勇者) というメンバー。

・本日のコンマバトルは、このあと21:00から5分間です。


≪バトルイベントについて≫ 

バトルはパーティメンバーVS敵による、「HPの削り合い」です。 相手のHPを0以下にすれば勝ちです。

戦闘が長引いたり、敵の攻撃を喰らったりすると自分たちのHPも削られます。 状況によっては戦闘不能に陥ったり、脂肪じゃyない死亡したりします。(生き返れません、主人公京太郎も条件は同じ)

パーティメンバー全員が戦闘不能になるという可能性も有り得ます。 もしそうなった場合は、任務失敗、魔王軍団の勝利でスレ終了となります。

なので、出来る限りHPを温存し、戦闘レベルを上げて魔王城に乗り込めるようにするのが良策だと思います。

敵のHP及び戦闘レベルは、後になればなるほど強くなっていきます。


≪バトルシステム詳細≫ (ややこしいです。読まなくても大丈夫。バトルが始まった後で、確認用としてご利用下さい。)

まずコンマの処理について説明します。

例えば一つのコンマ以下数が72だったとします。 この数字は、パーティメンバーのうちの「誰が相手に攻撃を仕掛けたか」を表しています。

決め方は…

・コンマ以下数
01~16→京太郎
17~32→照
33~48→憩
47~64→桃子
65~80→怜
81~96→憧
97~00→6人全員

つまり、72ならば怜が相手に一つ攻撃を仕掛けたということになります。

個人個人の、そのバトルでの攻撃力は「コンマで獲得した攻撃回数×自分の戦闘レベル」で決定されます。

怜の初期戦闘レベルは38なので、例えば3つ自分のコンマを獲得したならば、その攻撃力は「3×38=114」ということになります。

これの、6人全員の和がその一度の攻撃での「総合攻撃力」となり、その分、敵のHPを削ることができます。

攻撃回数が多いほど、バトル後に自身の戦闘レベルをアップさせることが出来ます。(攻撃回数が3なら、3アップする。 つまりこのケースなら怜は38から41にアップする)

また、一度の攻撃で5回以上自分のコンマを獲得した場合は、そのキャラは何らかの奥義、特殊能力、連携技などを発動します。 その時、数字上の攻撃力は2倍になります。

つまり、もし怜が5回自分のコンマを獲得したならば、その攻撃力は「5×38×2=380」ということになります。


次に、自分たちのHPが減る時のことについて説明します。

HPが減るケースは二つ、「戦闘が長引いた時」と「相手の攻撃を喰らった時」です。

一度の攻撃(コンマバトル)で敵を仕留められなかった場合、相手の攻撃が来ます。

敵は基本的には一回で二人ずつ攻撃してきます。 誰が攻撃されたかは、「そのコンマバトルで一番最初と最後にレスされたコンマ」で決まります。

例えばその数の一つが35だとすると、上の割り振りの表により、憩が攻撃されることになります。

失うHPは「1×相手の戦闘レベル」で、仮にその敵の戦闘レベルが70なら、HPを70失うことになります。

ただし、憩と憧は結界を張るなどの防御の能力があり、攻撃を受けてもダメージは受けないこともあります。この能力は仲間を守るために使われる場合もあります。また、ステルスモモはこの第二ステージ最終バトルまでは、相手の攻撃を一切受けません。

また、「戦闘が長引いた時」は… 一度のコンマバトルで、6人全員がHPを10だけ失うので、仕留めきれずに何度もコンマバトルを続けると、その回数×10の分だけHPを失っていくことになります。

あと、攻撃を喰らった人は、バトル終了後に憩からヒールを受けて50ほどHPを回復させることができます。 ただし、憩はそれと同じ分だけ自分のHPを失います。

HPが300以下になるとかなり疲れが出始め、100以下になれば戦闘不能、一気に0以下になった場合は死にます。

また、それぞれのHPを憩のヒール以外で回復させるイベントは、今のところ予定していません。


※以下、各キャラの初期HPと戦闘レベルの数値です。(詳しいステータスはまたあとで出てきます)

京太郎 HP1500 戦闘レベル3
照   HP1200 戦闘レベル52
憩   HP1600 戦闘レベル27
桃子  HP1100 戦闘レベル31
怜   HP 800 戦闘レベル38
憧   HP1000 戦闘レベル45


防御の能力やそれぞれの特性を考慮し設定されています。 

京太郎は極端に戦闘レベルが低いですが、あとで飛躍的に戦闘レベルをアップさせるイベントが待っています。

話の中であとでMP(魔力量)も出てくるけど、バトルとは直接関係ありません。 もし何か疑問に思う事や意見等あったらなんでもどうぞ。






恒子の合図でコロッセオに現れたのは… それぞれ巫女服、セーラー服、ナース服を着た3人の少女たちだった。


憧「新子憧、賢者よ。 呪術や精霊を操る法術が得意…」トコトコ

怜「はぁめんど… 園城寺怜、時空属性専門の魔道士や」テクテク

憩「ほーい♪ ウチは支援・回復担当の荒川憩ちゃんやで! よろしくなーぁ新米勇者サン♪」

京太郎「あ… はい、どうもよろしく…」


恒子『新子さんはここタ・コース王国の“頭脳”とまで言われる大賢者! なんとIQは180以上もあるとか無いとかあるとかいう噂…!』

恒子『しかもあらゆる呪術や魔法を操る王宮直属の超一級高位法術師でもあるのですっ!』

恒子『そして!園城寺さんは西のセンリヤーマ国から助っ人に来てくれた高名な魔道士…!』

恒子『時空属性の魔法に関しては“古今東西右に出る者無し”とまで言われるほどの天才魔法使いイィッ!』

恒子『そしてそして、“スーパードクター憩”の異名をもつ宮廷医術師荒川憩…!』

恒子『これまで、完治は不可能とまで言われた難病や命に関わる大ケガを、数知れず治してきた凄腕医師!!』

恒子『この3人が…須賀くん! キミの仲間になって一緒に旅をしてくれるワケなのだっ!!』

?「ちょっと…こーこちゃん! 私のことを忘れてもらっちゃ困るっすよ」スウゥー…

恒子『ぅわへっ!?』=3

宿屋で休めないのか


突然、誰もいない恒子の背後から現れたその少女は…


桃子「ふふっ、幽霊じゃないっすよー…w 私が4人目っす! 調査・探索担当の東横桃子… 斥候・諜報活動ならこの私にお任せっすよ!」

恒子『あ、ああ… ゴメンナサイね東横さん! 東横桃子さんは、かの有名な王立魔道諜報アカデミーを首席で卒業した超エリート…!』

恒子『これまで、紛争やクーデター勃発などの国の有事に、裏で暗躍してお国に貢献してきてくれた名スパイなのだッ!』

恒子『“ステルス・モモ”の二つ名は、ソッチの業界では知らぬ者はいない・・・! もはや伝説とまで言われていますッ!!』


 ワイワイガヤガヤ…  ユウシャサンヨロシクッス!  ア、コチラコソ  サイキョウノパーティタンジョウヤナーァ♪  ガヤガヤ…


京太郎(へえ… みんなネームバリューも経験値も相当あるみたいだな。 こりゃ頼もしい戦力になりそうだぜ…)

京太郎(それにみんなかなりの美少女…! ハーレム状態じゃねーかよ俺w やっぱし異世界っつったら、冒険・魔法・美少女の3点セットだよな!w)フヒョヒョ

京太郎(やっと異世界っぽくなってきたな。 こりゃ楽しい旅になりそうだぜ…!w)

“優希『ふん、何をのろけてるんだじぇえ京太郎…』ズモモモオオオォ…”

京太郎「んおっ?」

>>5
休めるよ。 でも、今のところ、休めば元気にはなるけど、HPは回復されないシステムになる予定です。

ここではHPは魔王討伐、最終バトルまでのライフゲージってかんじです。


再び、京太郎の脳内に現れた小さな妖精優希…!


京太郎「なんだよ優希… 別にいちいち出てこなくてもいいんだぜお前?」

“優希『タワケェ! 犬の分際で調子に乗るんじゃないじぇ。 これからの旅は…おぬしが今思ってるような甘いものじゃないんだじょ』モグモグ”

京太郎「・・・ご忠告痛み入りますが、タコス食いながら言うなよ」

“優希『タコスが切れると私はこのラブリーな妖精の姿を保てないのだ…/// ってそれはいいとして、これから行く咲ちゃんのいる城までの道のりには、魑魅魍魎の如き魔物たちで溢れてるんだじょぉ…!』”

“優希『ヘタを打てば戦闘不能になってパーティ離脱もあるかもしれないし、一つ間違えば命を落とすこともあるかもしれない…! 浮かれてては魔王城まで辿り着くことすら出来ないかもしれないじょ?』タコスウマー”

京太郎「別に浮かれてるわけじゃねーよ… はいはい、おおせの通り緊張感持って行けばいいってことだろ?」

“優希『ふん…言っておくが、貴様はこのパーティの中で最弱だからな! せいぜい、足を引っ張らないようキバるがいいじぇw』ニヤァ”

京太郎「最弱…? いや、俺って一応最上位の勇者になったんだからさ、それはねーだろ…?」

“優希『疑うならコレを見ればいいじぇ! 出でよタコs・・・じゃない、“魔道幻影”!』ブワァッ”

京太郎「!?」


 ボンッ! ピカアァ――ッ…


優希が呪文を唱えながらスティックを振ると、空中に大きめのTVモニターのようなモノが現れた…


京太郎「ん…? なんだ? 何か映ってる…?」

“優希『これは現時点でのこのパーティメンバーのステータスだじぇ』”

京太郎「ステータス?」


≪サキ姫奪還・魔王コカジン討伐パーティ 各自ステータス≫


新子憧(賢者・法術師)

戦闘レベル45 HP1000 MP2300

能力 火・水・雷・風・光の五属性のあらゆる精霊術、各種召喚術

装備 巫女服、各種呪符、箒神

ーーーーー

園城寺怜(時空属性専門魔道士・太ももソムリエ)

戦闘レベル38 HP800 MP2800

能力 未来予知、枕神トキちゃん召喚、時空操作によるあらゆる次元干渉(時の流れを操る、時空間移動、アカシックレコード読み取りetc.)

装備 魔杖、チャクラム(円月輪)、リーチ棒、時空風呂敷、時空腰帯、強制ひざまくら券etc.

ーーーーー

荒川憩(聖級医術師)

戦闘レベル27 HP1600 MP1900

能力 各種治療、回復魔法(ヒール)、直観映像記憶素質、バイタル読み取り、解毒、結界発動、神撃

装備 ナース服、メスなどの各種医療器具、薬袋

ーーーーー

東横桃子(斥候・諜報員)

戦闘レベル31 HP1100 MP1600

能力 ハイパーステルス、超感覚(グレートファイブセンシズ)

装備 ダガーナイフ、各種スパイアイテム(透視眼鏡、スパイダークロー、魔道石板etc.)

ーーーーー

須賀京太郎(勇者) 

戦闘レベル3 HP1500 MP20

能力 スマイル

装備 甲冑、手甲、ブロンズソード


京太郎「・・・?? なんだこりゃ??」

京太郎「戦闘レベル3って… 冗談だろ? なんで俺だけこんなに低いんだよ?」

“優希『要は貴様はフロックで勇者になれたっていうことだじぇ』”

“優希『基本的な能力はまだ駆け出し冒険者のまま… 現時点ではおぬしは他のメンバーと比べて幼稚園児みたいな力しかないということだな!w』”

京太郎「MPも極端に低いしよぉ…能力スマイルってなんだよ? フザケてんのか?」

“優希『そこは何もナシじゃ不憫だから私が気を遣って入れといたんだじょ』”

京太郎「いやいやいやちょっと待てよ! 異世界転生っていったら、主人公にチート能力があんのがデフォじゃねーのか?」

“優希『チートならあるだろう。HPが1500で他のメンバーの1.5倍くらいあるんだじょ? これならよっぽどのことがない限り死なないじぇ』”

京太郎「…つまり俺は、体力だけのでくのぼーってことか… なんか部活で雑用ばっかやってた時の俺とかぶるな…」

“優希『ふふん、おぬしをこき使って体力をつけてあげた私に感謝するんだな!w』”


“優希『それと、もう一つ京太郎に伝えておくことがあるじぇ! この冒険の旅を大きく左右する・・・“コンマ”と“安価”というものについてだじょ』”

京太郎「ん? コンマ? なんだそれ」

“優希『分かりやすく言うと、この世界における“神が振る賽”…! 京太郎たちの運命はほぼ全てこのコンマによって決まると言っても過言ではないじょ!』”

京太郎「んー…? 神ねぇ… なんだよそれ、つまり俺がここでいくら努力しようとも関係ねーってことか?」

“優希『じぇーんじぇん違うじぇ! 逆だじょ! おぬしが努力して“神の加護”を受けるよう努めなければこの冒険はままならんということだじょ!』”

“優希『“神”は何処だろうと何時如何なる時でもおぬしのことを見ている…』

“優希『おぬしがパワーアップして勇者として活躍できるかは、この“神”たちのさじ加減で変わるのだ…!』”

“優希『神々の加護がなければ、貴様などこの世界では生きていけんということをゆめゆめ忘れないことだな!』”


“優希『じゃ、私は市場の新作タコスを賞味しに行く任務があるから失礼するじぇ! 健闘を祈るじょ!』スウウゥー…”


妖精優希は再び体が透明になり、跡形も無く消えてしまった…


京太郎「…ったく、相変わらず気ままな奴だな… イマイチ何言ってっかよく分かんなかったけど、ま、気にしなくてもいいか…」


恒子『それではパーティの皆さん! 早速魔王討伐へと出立してもらいましょうッ!』

恒子『魔王城までのルートについては… 東横さん、知ってたよね?』

桃子「もちろん、事前調べは万全っす!」

桃子「とりあえず、さっき西のシンドウジ村に魔王配下の魔族が現れたらしいっすから… まずは調査も兼ねてみんなでそこに向かうっすよ!」


 オ―――ッ!!


桃子「ふふっ、楽しい旅の始まりっすー♪」ルンルン

憧「早く魔物どもブッ倒しまくりたいわ…」ゴオオォ…

怜「おーい勇者サン、うち病弱やからおぶってってくれへんか…」

京太郎「へ…?」

憩「こら怜ちゃん! 出発前から病弱アピールは反則やでーぇ♪」

怜「生きるんて辛いなぁ…」ハア


 ワイワイガヤガヤ  キャッキャッキャ…♪


まるでこれから修学旅行に行く中学生のような5人… と、そこへ…!


?「あ、君たち済まないが… そのパーティにもう一人加えてくれないか?」

桃子「ふぇ?」


いよいよ出発というパーティの元に現れたのは、立派な甲冑を身にまとい、背中には弓矢を背負った女騎士だった…


憧「あなたは… 王立親衛隊隊長の弘世さん?」

菫「あ、ああ… 出発直前に申し訳ないが、内密に仲間に加えて欲しい者がいてな…」

菫「悪いがちょっと王宮まで足を運んでくれないか?」

京太郎「へ? 王宮…?」


菫について国王の城へと向かった京太郎たちは、城内の大きな広間へと案内された…


怜「な、なんやここ… 謁見の間やんなぁ?」ヒソヒソ

桃子「そっすよ。 私、こないだ戦功で国王様に表彰された時、ここに通されたっす」

憩「内密に仲間にって… 誰なんやろなーぁ?」

憧「もしかして…王族の人…?」

照「正解」ニュッ

憧「ひっ!?」=3


京太郎(!? え?ちょ、この人って…)

桃子「あ、あなたは…」

怜「その頭の特徴的な∠…! タ・コース王国王家の印?」

憩「第一王女テルテール・ミヤナーガ様…! 次期国王様やんか!」


 ハハ―――ッ!・・・


照「そんなにかしこまらなくていい。 私のことは気軽にお姉ちゃんって呼んでくれればいいから」テルテル


菫「今回のサキ姫奪還作戦、どうしてもテル自ら救いに行きたいと言って聞かなくてな…」

菫「一人じゃ何もできないポンコツ王女だが、戦力にはなるはず。 悪いが面倒をみてやって欲しいんだ」

憧「はー… 王族の人自ら、こんな危険な任務に…?」

照「サキは私の妹。 妹を助けるのは姉の務め」キリッ

怜「心配でいてもたってもおられんっちゅーワケか」

憩「テル王女様は、物理攻撃なら国内随一の強者さんやからなーぁ… 心強いで!」

桃子「いや、でも… 王女様が参加するのに、弘世隊長はパーティに加わらないんっすか?」

菫「ん?」


怜「せや。 “魔炎弓の弘世”いうたらうちのセンリヤーマ国まで轟く勇名やで。 王女の護衛につかんでええんか?」

菫「ん、いや・・・ わ、私はその、一票しか入らなかったので、パーティに加わるワケには・・・ あ、いや、なんでもない」ゲフンゲフン


憩「ほな全部で6人のパーティっちゅーわけやなーぁ♪ リーダーはテル王女様でえーかなぁ?」

菫「い、いや、テルはダメだ。 国宝級の方向オンチだから、リーダーなんかになったら何年経っても魔王城に到達できない」

照「菫、ひどい、それは言い過ぎ」モグモグ

菫「事実なんだから仕方ないだろう・・・って、何食ってるんだお前は?」

照「誠子が市場で買ってきてくれたドーナツ… あ、ごめん、みんなも食べていいよ」スッ


 イタダクッス!  オ、ポンデショコラヤ  ソレモチモチシテテウマイネンナーァ  ミスドッテオイシイヨネ  ムグムグ…


こうして編成された6人の魔王討伐パーティ… リーダーは、テルの照魔鏡で精査した結果、勇者京太郎で決まった…


※ステータス

テルテール・ミヤナーガ(第一王女)

戦闘レベル52 HP1200 MP2100

能力 照魔鏡、黄金のコークスクリュー、ギギギーってやつ、方向オンチ

装備 サキアルバム、サキパンツ、お菓子


 ワイワイガヤガヤ…


京太郎(やれやれ… まさか照さんまでパーティに加わるとはな… それにしても、俺がリーダー…)

京太郎(こんなデコボコメンバー、まとめてくのは骨が折れそうだぜ。 特にこの、ツインテール巫女…)チラッ

憧「…? 何? ナニ見てんのよあんた」ギロッ

京太郎「え? あ、いやー… 賢者なのに、なんで巫女のカッコなのかなーって…」

憧「実家が神社で、コレが私の戦闘服なのよ。 カッコなんてどうでもいいでしょ?」

京太郎「へえ、神社の娘? そんじゃ、竹ボウキ持ってんのも、境内掃除するためなのか?」

憧「失礼ね! これは箒神よ!」

京太郎「…ホウキガミ?」

憧「これは掃除に使うものじゃないの。 敵を討ち払うためのアイテムよ」

憧「古代の呪術師たちは、このほうきの頭にある小さな箱…祠の中に、御神体である鏡や勾玉を納めて…」

憧「神と一体化して神の力を得、この世に災いをもたらす悪しき魔物たちを祓ったのよ」


憧「つまり由緒ある立派な呪具ってわけ。 …それよりアンタ、さっきから私のこと見下ろさないでくれる?(149cm)」

京太郎「え、いや、無理言うなよ…(182cm)」

憧「悪いけど、私はあなたがリーダーだとは認めてないからね。 神位だかなんだか知らないけど、素人のあなたには期待してないから」

京太郎「………」

憩「まーまー仲良うやっていこうでーぇ! パーティ組んだ以上、ウチらはもう一蓮托生…お互いに命を預け合う同士なんやから♪」

憩「ほら、憧ちゃんも京太郎くんも、握手握手♪」

憧「・・・ふん」スッ

京太郎「ま、まあ、よろしく頼むよ、マジで」ギュッ


憩に促されてお互いの手を握った憧と京太郎… が、その時!


憧「…!?」ビリッ!

憧(な…なにコイツ? 尋常じゃない量のマナ(魔素)が皮膚の下を流れてる…?)

憧(これ、潜在能力なら王国一の法術師の私と同等か、それ以上…?)

憧(でも、本人は気づいてないみたい… まだ覚醒してない…? 何者なのよ一体コイツ…?)





それから30分後… 京太郎パーティは、深い森の中を南西に向かって進んでいた…


 ミーンミンミンミーン…  ミーンミンミン…


憩「セミが鳴いとんなぁ… 夏もそろそろ終わりやでーぇ」テクテク

怜「はあ、あっついわー… おーいリーダー、ちょっと休憩せーへん? うち、もうHP0になりそうなんやけど」

京太郎「え、いや、怜さん、まだ出発したばっかっすよ? なるべく早く村に着かないと…」

桃子「そうっす。それにこの森は低級モンスターがよく出る魔淵の森… 出くわすとめんどくさいからなるべく早く抜けた方がいいっすよ」

怜「誰かうちに膝枕してーなぁ…」

憧「園城寺さんって、時空属性の魔道士でしょ。 ワープするゲートとか開けるんじゃないの?」

怜「んー…? せやなぁ、できんことはあらへんけど…体力が充実しとらんと無理や。 今そんなんやったらほんまにぶっ倒れてまうで」


照「私も休憩したい… そろそろオヤツの時間だよね?」ハアハア

憧「さっきドーナツ食べたばっかでしょ… てか、王女様が背負ってるそのバカでかいリュックは何が入ってるの?武器?」

照「ううん、これはお菓子とサキのアルバムとサキのパンt… いや、なんでもない」

憩「王女様はサキ様が大好きなんやねーぇ♪」


京太郎「でも… なんか、どんどん森が深くなってくカンジしますね… モモさん、あとどんくらいでこの森って抜けられるんすかね?」

桃子「そうっすね、あと10分くらいも歩けば・・・んん?」

京太郎「? どうしました?」

桃子「いや… 魔道方位磁針が… なんかおかしいっす」スッ


モモの差し出した方位磁針は、くるくると回転して一方向を指さなくなっていた…


京太郎「? これじゃ方角が分かんないっすね。 壊れたのか?」

憧「いや、多分外的要因よ。 空中にマナが流れてる場所は、たまにそういう風に機器が狂うことあんのよね…」


照「え、何、私たち迷子?」オロオロ

怜「心配あらへんで王女さん、うちがダウジングしたるさかい」ハリガネー

憧「いやいや、そんなことするより、方角なら太陽を見れば・・・あれ?」


上を見上げた憧… しかし、太陽は鬱蒼と茂る木々にはばまれて見えなくなっていた…


憧「あちゃー… 太陽の方向も分かんないねこれ…」

怜「誰か木ぃ登って見てくればええんちゃうか?」

憧「そうね… 勇者さん、ちょっと木登りして太陽の方向見てくれる?」

京太郎「え…? で、でもここの木、あんまり手がかりが…」

憧「グダグダ言わないの! シズならこんくらい一瞬で登っちゃうわよ?」


京太郎「うーん…」


どの木も幹が太く、5mくらいまで枝が全く無い…


照「木が邪魔なら、私がどかしてあげようか?」

京太郎「え?」

照「ちょっとどいててね、危ないから…」スウゥ…


リュックをおろし、右手を後ろに振りかぶったテル… 

そして、左手を雀卓の端を掴むように構える!


憧「ん…? 王女様、何を…?」

照「我が体内に宿りし全ての雀力よ・・・」ブツブツ

照「我が右手に収束し…その力を開放せよ!」ブワッ!

照「必殺・・・“コーク・スクリュー・ブロォ――ッ”!!」カッ!


 ドゴオオオオオォォ―――――ンッ!!!・・・


京太郎「どひぃっ!?」=3


テルの右手が一瞬、眩いばかりに光り輝き… 直後に猛烈な風圧が発生、辺り一面の木々を一気に薙ぎ倒してしまった…!


憧「ちょ…w やり過ぎだってテルさん!w」

桃子「確かに太陽は見えるようになったっすけど… こんなことすると、やっこさんたちが…」

憩「せやなぁ。 …あ、噂をすれば来たみたいやねーぇ♪」ニタッ

京太郎「へ…? でっ、な、なんだありゃ!?」


 ヷア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙――――ッ…!  オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ォ゙ォ゙―――ッ…!  ズドドドドドドォ゙ォ゙ォ゙ォ・・・!!


薙ぎ倒された木々の向こうから… わらわらと大量に低級モンスターたちが出現…!

自分たちの生活の場を壊された怒りからか、一斉にこちらに向かってきたのである…!


憧「あらあら出てきた出てきた…w」

桃子「ネイチャースライムにゴブリン、ダークベアーにメタルスネイクに昆虫系、植物系、爬虫類系… 色々沸いてきたっすねw」

憩「森の魔物さんたちのバーゲンセールやなーぁw」

怜「めんどいなぁ… ま、でもあれくらいなら軽い準備運動にちょうどええな」コキッ


非常事態発生にも、全く動じない京太郎以外のパーティメンバー…!


京太郎(お…おいおい、数十匹はいるぞ? けっこうでけーのもいるし… いっぺんにこんな沢山相手にできんのか?)


憧「さあ… このミッション最初のバトルの始まりね…!」フワァ…

京太郎「なっ!?」


目を見張る京太郎…

憧は、手に持っていた箒神をくるりと回すと横に構え…と同時に、なんとふわりと10cmほど浮かび上がったのだ…!


桃子「ふふ…w 私のこの妖刀が魔物どもの血を欲してるっすw」シュラァ…


そしてモモは、懐から小型の暗殺用ダガーナイフを取り出して、その刀身をぺろりと舐める…


憩「早速、魔物さんたちのお掃除ですねーぇ♪」キラン…!


ナース服の憩はどこからか取り出したメスを計8本…! 指の間に持って、手をクロスさせて構えた。


そして怜は・・・


怜「ほなこれで、ちゃちゃっと片付けるとするかいな…」キュッ


おもむろにポケットから取り出し、顔の前に構えたソレは・・・


京太郎(ん? おい、あれってリーチ棒だよな…? な、なんだ、何するつもりなんだ?)


憧「さああぁ…戦闘開始! “殲滅”するわよっ!!」

照憩桃怜「「「「おうっ!!!!」」」」

京太郎「お…おうっ!」


☆バトルイベント発生! コンマで敵を打ち砕け!

<第一バトル 対戦相手「低級モンスター軍団」 総HP【500】 総戦闘レベル【40】>

コンマはこのあと、21:00~21:05の5分間の間に一斉に取ります。

連投できますが、5分のうちに「お一人二回」まで。 三回レスしてしまった場合は、三つ目のレスは無効となります。

バトルは要はHPの削り合いです。出来る限り早く敵を倒した方が、パーティメンバーのダメージは少なくなります。

コンマバトルはやや複雑なので、詳細は>>3にてご確認下さい。

スタートは21:00から! フライングと時間オーバーにお気をつけ下さい。


照「吹っ飛べ! コーク・スクリュー・ブロォ――ッ!!」ドゴオオォ――ンッ!

桃子「ふふ… 私は敵に認識されないっすから、懐に潜り込み放題っすよ!w それ!」ザシュッ!


まずテルが再びその右腕でゴブリンを数匹弾き飛ばし… モモは巨大なダークベアーを、そのダガーナイフ一撃で仕留めた…


京太郎「っく…! こっち来んなチクショウ!」ブンブン


京太郎は、うるさく飛び回るキラービーの群れに取り囲まれ、必死に剣を振り回すが…全く当たらない…!

と、その時…


 キラッ! 


京太郎(ん…? な、なんだあれ? 照さんの足元が、光った…?)ハアハア


銀色に光ったそれは…


京太郎「!? あっ、危ない! 照さん!」

照「え?」


 ガブゥッ!


照「っく・・・!?」


照の右ふくらはぎに・・・蛇がかみついていた。


照「! このっ!」ビシィッ


すぐに振り払ったが… 噛まれた場所からはどくどくと血が滲んてきた。


照(まずい、メタルスネイクに噛まれた… これって毒あるやつだったっけ…?)


★照HP 1200-40=1160


憧(? 王女さんがやられた…?)

憩(あかん、早くヒールしてあげんと…)ハアハア

怜(っく… 意外と歯応えも手応えもある奴らやな…)フウフウ


戦闘前の強者のオーラはどこへやら… 低級モンスターの集団に思いの外の苦戦を強いられるパーティメンバー…


☆第二バトル 対戦相手「低級モンスター軍団」 残りHP【417】

スタートは今からで、22:05まで。 お一人二回までレス可能。 


京太郎「あいてててててえぇっ!!」=3=3


まとわりついていたキラービーに遂に刺されてしまった京太郎…


京太郎「くっそ! うぜえなこいつらホントに…!」ブンブン


  プシュウウウゥゥ――ッ…!!  モワモワモワモワァ…


京太郎「ん?」


突然、周囲に白煙が沸き立ち… それと同時に、キラービーたちはぼとぼとと地面へ落ちてしまった。 


京太郎「お…一体何が…」

憩「京太郎クン、昆虫系の魔物に剣で闘ってもあんまり意味ないですよーぅ」ヌッ


右手に煙の噴き出す缶を持って現れたナース憩…


京太郎「け、憩さん… それは…?」

憩「昆虫にだけ効く毒霧や。 ま、バルサンみたいなもんやで」

京太郎「ば、バルサン…? そんなのもアリっすか」

憩「うちがコレで結界張ってあげたで、ここいらで闘えばもう刺されることはないで♪」


照「く…! コークスクリューツモォッ! オヤッパネ18000!!」ドゴオオォ――ンッ!!


照は、更に左足を今度は食虫植物に噛まれながらも獅子奮迅、大量にいたゴブリンたちをほぼ殲滅させていた…


ダークベアー「グロロロロロオオオォ・・・!!」ドドドドッ

憧「わっ、クマさんまだいたの… ふん、高天原に神留坐す神漏岐神漏美の命以ちて…!」ズモモモオォ…

憧「顕現せよっ! ライトウォール!!」ピカアァーッ!


 カキィーンッ


ダークベアー「グモォッ!?」


桃子「ナイスアシストっす! 新子さん!」シュバァッ!


光の盾を召喚し、熊の強靭な爪を弾き返した憧… そこへ影のような何かが走り込み、アッという間に喉を掻き斬る…!


怜「はー… 凄いな桃子ちゃんは。 もう大物ばっかり4キルはしとるで…」クルクル

怜「奥義でも出しそうな勢いやな。 うちも少しは頑張らな・・・ん?」グニョッ


リーチ棒でくるくるとチャクラム(円月輪)を回していた怜は、何かを踏んでしまった…


怜「なんやこれ、まさかウンコじゃ・・・げっ! スライムやんか!」=3


怜「スライム踏んでダメージもらうとかヘコむわぁ…」ガックシ

憩「怜ちゃん、頑張りぃ! 敵もあとちょっとやで!」


憩の言う通り… 大量にいたモンスター軍団も、残りは大ムカデ、デビルラビット、ペリュトン(魔鹿)の三匹だけとなっていた…


憩「さあっ! ここで決めるでっ!」


☆バトル三回目 対戦相手「低級モンスター軍団」 残りHP【77】

スタートは今からで1:30まで。 お一人二回までレス可能。(敵のHPが0になった時点で攻撃(コンマ)終了) 

乙あざす、ほな進めてくにょ

まず三点ほど変更点を…


一つめは、HPの回復について。

「HPを憩のヒール以外で回復させるイベントは、今のところ予定していません」って書いたけど、やっぱそれ無しにします。

敵はだんだん強くなっていくし、自分たちの戦闘レベルは上がるけどHPはどんどん下がってくっていうのも、RPG的におかしな話やし…

松実館や稲村温泉での休養や食事、ポーションやエリクシールなどの回復薬服用、あと怜はやはり体力的に弱いので装備の強制ひざまくら券での特殊回復など、HP回復のイベントを用意します。(HP回復イベントは基本一日に一回ずつ)

なので、魔王城到達までに戦闘力及びHPを出来る限り上げて十全な状態で臨むのを目指す、という風に方針転換します。 戦闘力は出来れば70以上、HPは2000近くまで増やせるといいかも…

魔王城ではコカジン以外に良子や咏などのバケモノがいるので…

憩のヒールも、「HPを50ほど回復させ、憩はそれと同じ分だけ自分のHPを失う」ということだったけど、「50回復させて自分は10失う」に変更します。 ちなみに憩は自分自身をヒールすることも出来ます。


次に、それぞれのコンマの割り振りについて。

今はこう↓なってるけど…

・コンマ以下数
01~16→京太郎
17~32→照
33~48→憩
47~64→桃子
65~80→怜
81~96→憧
97~00→6人全員

コイツをちょっと変更して、こう↓、戦闘レベルが低い人から順番に並べる方法にします。 つまりコンマの数が大きいほど攻撃力は大きくなる。 なので戦闘レベルの順位がもし変われば上下の順番も変わります。

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→京太郎  (5)
17~32→憩   (30)
33~48→桃子 (37)
47~64→怜   (40)
65~80→憧   (47)
81~96→照   (56)
97~00→6人全員


あと、バトルにおいてダメージを受ける人は、今までは「コンマバトルにおける最初と最後のコンマ」で決めてましたが、そうじゃなく「“コンマの依頼を出した時のレス”とバトルの最後のコンマ」に変更。

なのでもしコンマバトルでレスが一つもなければ、全く攻撃してないのにダメージだけ受けるという悲惨なことにw


また、昨日の初戦は憩と憧のバリアーは無条件に発動されたけど、今日の第二戦においては発動成功率75%、次の第三戦では50%という風に敵が強くなるにつれて徐々に発動率が下がります。(これのルールについては後程、発動時に伝えます)






憩「さあっ! ここで決めるでっ!」シュバァッ!


まず憩の放ったメスが、大ムカデの頭部にどすどすと刺さり…

残ったデビルラビットとペリュトンは、全員で一斉に攻撃して仕留め、ようやく全てを沈黙させた…


魔物'S「」チーン…


桃子「ほえ… 死屍累々っすね♪」

京太郎「モモさん凄かったですね… 一番活躍してたじゃないですか」

桃子「同い年だしタメ口でいいっすよ! でもよく私の動きが見えたっすね」

憧「いや、でもほんとにモモちゃん、アレだけ大物をナイフで仕留めまくって返り血も浴びないなんて… 大した戦闘技術よね」

桃子「ふふw、諜報アカデミーでは暗殺用の体術も教わるっすからね… 次のバトルもステルス・モモの独壇場にしてみせるっすよ!」


京太郎「怜さんの… その、リーチ棒で回してたCDみたいのはなんなんですか?」

怜「ん? これか? これはな、チャクラムっていう古代インドの投擲武器… ま、特殊なブーメランみたいなもんや」

怜「後輩のナクシャトラから貰ったんや。 うちあんまし魔物に近寄りたくないから、こういう武器が性に合っとんねん」クルクル


 ワイワイガヤガヤ…  ア-デモナイコーデモナイ…


憩「意外と苦戦してまったけど、とりあえずみんな無事でよかったでーぇ♪ ほな出発しよか!」

照「い、いや、ドクター… その前に私のケガ直して…」ヨロ…

憩「あ、せやせや、忘れとったw」

憩「メタルスネイクは毒はないから、ヒールだけでOKやな。 ほなイクで!」スウゥッ、ポワアアァー…!


憩が照の足元に手をかざすと… 掌からふんわりとした薄緑色の光が現れ、照の蛇と食虫植物に噛まれたアトはみるみるうちに消えてしまった…


憩「京太郎クンもキラービーに刺されとったなぁ。 治したげるでおいでーぇ♪」

京太郎「あ、はい、お願いします…」


 ポワアアアァ――ッ…!


京太郎(うお…! なんだこれ、めっちゃキモチイイ…///)ホヘエェ…


憩「あとは…怜ちゃんもスライム踏んどったな! ヒールしたるわ」

怜「いや、うちはヒールはええで」

憩「? 怜ちゃん体力ないんやし、コマメにヒールしといた方がええで?」

怜「いや、ヒールの代わりに・・・」ユラァ…


怜「3分だけ膝枕たのむわ」ポフンッ

憩「はう?///」

怜「ん~… 竜華よりちょい細いけど…柔らかさとハリが絶妙にマッチして、なかなかになかなかな太ももやなぁ…」スリスリ

憩「あ、ちょ、怜ちゃんヘンなとこ触らんといてや…///」


☆憩のヒール発動(照、京太郎、怜)

京太郎 HP1430→1480 
照   HP1090→1140 
憩   HP1570→1540 
桃子  HP1070 
怜   HP 730→ 780 
憧   HP 970 


憩「よぉーし、ほな今度こそ出発やで!」

照「いやちょっと待って。 ひとっぱたらきしたらオヤツの時間でしょ」

桃子「またソレっすか」

京太郎「いや、テルさん、さっきも言いましたけど俺たち先を急がないと…」

照「腹が減っては戦はできぬっていうでしょ… ていうか、ほら、どこかからかイイ匂いがする…」クンクン

憧「は…? 別に何も…」

桃子「…いや、確かに、言われてみればなんか匂いするっす。 何か、甘い匂い…」クンクン


と、その時・・・


?「おーいおめーら、ちょいパンケーキ食ってけや」


憧「へ…?」

京太郎「何…?」

桃子「だ、誰っすか?」


声をかけてきたのは… 金髪で目つきの鋭い、ちょい不良っぽくも見える少女…


照「わ、渡辺先輩?」

渡辺琉音「よーおミヤナガ、久しぶりじゃねーか。 こんなとこで会うなんて奇遇だな」


なんと、17巻の裏表紙で栞とパンケーキ作りの特訓を志していた渡辺琉音!

そしてその脇には…


宇野沢栞「ちょうど焼けたとこだよー♪ みんな食べていきなよ!」


フリフリのエプロンをつけた栞がホットプレートでパンケーキを焼いていた。


京太郎(な…なんで森の中にパンケーキの屋台があるんだ…? ま、異世界だからツッコんじゃいけねーのかな…)

京太郎(てか、あのパンケーキ焼いてる子可愛いなおい…! おもちも和くらいあるぞ…?)


琉音「後輩に気持ちよく糖分補給してもらうのが先輩の務めってもんだからよ、奢りでいいぞ。 食ってけ!」


照「ね、ね! ほらああ言ってるよ? 食べてこうよ」キュッ

憩「ナース服の裾引っ張らんといてやテルさん… ま、そこまで言われて無下にはできへんねぇ… 頂いてこか!」


 ワァ――イ♪  モグモグモグ……


憧「…うわ、おいし…! ふわっふわしてる…!」

桃子「厚みが3cmくらいあるっす… こんなの見たことないっす!」

栞「卵白をしっかり泡立てるのと、弱火でじっくり蒸し焼きにするのがポイントなんですよ♪」

怜「こらほんまに美味いわ… 幸せのパンケーキやで!」ムグムグ

照「…………」ムグムグマグマグモグモグモグ…

栞「テルちゃんはやっぱり美味しそうに食べるね♪」

琉音「ひまわりのタネ食うリスみてーだな」


☆HP回復イベント発生(琉音・栞のパンケーキ)

全員、>>59>>60のコンマ合計の分だけHP回復

ほい

おまかせあれ!

26+97=123 

憧「ああ、美味しかった…」ゲプゥ

桃子「おなかいっぱいっす」

怜「余は満足やで…」ポンポン

京太郎「口に旨みが残ってる… マジ美味かった…」

憩「ふふっ、テルさんも満足できましたかーぁ?」

照「うん… なんだか力が漲ってきた気がする…!」ゴゴォ…!


6人「ごちそうさまでした!!!!!!」


栞「気をつけて旅を続けて下さいね♪」

琉音「魔王なんかサクッと倒してこいよ!」


☆全員123だけHPアップ!

京太郎 HP1480→1603 
照   HP1140→1263 
憩   HP1540→1663 
桃子  HP1070→1193 
怜   HP 780→ 903 
憧   HP 970→1093







パンケーキで腹を満たした6人は… やっとこさ、件の魔族が現れたという村に到着した…


~西エリア・シンドウジ村~


怜「ああしんど、シンドウジ村だけに」ホウ

桃子「やっと着いたっすね… 私が仕入れた情報では、ここにサカルトヴェロの民族衣装を来た魔族が現れて悪さをしてるとか…」

京太郎「サカルトヴェロ…?」

憧「この帝国よりずーっと西にある、最近ジョージアに名称統一された王国ね」


と、そこへ、


?「………」テクテク

京太郎「ん? あの人って…?」


その、村人らしき少女に京太郎は見覚えがあった…


京太郎「え、あ、あなたは… ギルドのおねーさん!?」

煌「え?」クルッ


振り返ったのは、あのクワガタのようなツインテールの、京太郎にいろいろなクエストを紹介してくれたすばらな少女だった…!


煌「おおっ!京太郎さん? こんなとこで出逢うとは・・・すばらです!」スバラー

京太郎「な、何してるんですか? ギルドは休みですか?」

煌「あ、いえ、私は今… 長期の休暇をとって、ここに戻ってきてまして…」

憧「…それって、ここに魔族が現れたことともしかして関係してる?」

煌「あ、はい… 何しろがめつい魔族でして、村の倉庫を襲って、貴重な金銀財宝や特産品の明太子やとんこつカップラーメンなどを大量に強奪していってしまったのです」

煌「非常事態ということで王都で働いていた私と姫子も呼び戻されて、防衛にあたっているのですが…」

煌「相手は何しろ魔王の配下、私たちの手には負えず、難儀していたのです」


?「いや…花田、今日こそはあんにっくか魔族ばとっちめてみせるぞ」ジャラ…

煌「村長?」


村長と呼ばれた少女は、両手になぜか長い鎖を携えていた…


哩「魔王配下だかなんだか知らんが、こい以上好き勝手ばさせてたまるか!」クワッ

姫子「で、でもぶちょ…じゃない、村長、あん黒魔道士には、私たち全員でかかってもとても勝ち目は…」

美子「すごい強いもんねあのちっちゃい子…」

仁美「なんもかんも大本の魔王が悪か」チュー…


哩「ばってん私はこん村の村長ぞ。 皆ば守る義務があると!」


“?『フン…w じゃあ、やってみる?』”


哩「なっ!?」


突然、まるで空から降ってくるような不気味な声が辺り一帯に響き渡った。

そして、哩が振り返って見上げると… まだ真昼間だというのに、アッという間に空が妖しく暗れ塞がっていく…!


京太郎「な、なんだ…? 急に空が暗く…」

桃子「出るっすよ… 例の魔族が…!」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオォォ・・・・・!!


京太郎「うぉっ!?」


空気を震わせる振動音と共に… 暗黒の空を背景に遂にその魔族が姿を現した…!


“ネリー『今こそ飛翔のとき―――! さあぁ烏合の衆ども! さっさとネリーに財宝を全部差し出しなっ!w』”


頭には魔族特有の二本の角が生え、背中には漆黒の翼を生やした黒魔道士ネリー・ヴィルサラーゼ!!


哩「きさん!調子ん乗るな! 喰らえっ! リザべエエエエェェ――――ッションッ!!」ビュウゥンッ!


空に浮いているネリーに向かってそのネビュラチェーンを投擲する哩! だが…


“ネリー『フン…こんなオモチャなにさ!w』クイッ”

哩「なっ!?」


 ギュルギュルギュルギュルギュルウゥ・・・ガシイイィンッ!!


哩「あっ!ぐぅ・・・あふぅん・・・///」ヘタァ…

姫子「あああぶちょっ! あぅん…!///」ビビクンビクンッ!


ネリーが指を少し動かしただけで、ネビュラチェーンは軌道を変えて逆に哩の体に巻きつき…

それと同時に姫子までもが失神して倒れてしまった。


憧(!? アレは・・・“念動系”の魔法? アイツかなりヤルわね…!)


煌「そ、村長! 姫子ぉ!」

“ネリー『さあさあ! みんなこうなりたくなかったら、有り金全部持ってきなってw』フヒョヒョ”

煌「く…! かくなる上は私が…!」シュッ

照「待って…」スッ

煌「!? あ、あなたは… 王女様!?」


煌が意を決して懐の短刀を抜いた時、テルが引きとめるように前に出た…


照「ネリー… どうしてこうなことしてるの? 魔族に身を堕としちゃうなんて…見損なった」

“ネリー『ん…?』ギロッ”


テルとネリーは、以前、王国間親善麻雀大会で何度か顔を合わせており、面識があった…


“ネリー『ミヤナガか… ネリ―はね、お金がいるの。 私が魔族になったのは全て金のため…!』”

“ネリー『お金を手にするためなら、手段なんか選んでらんないんだよ!』

照「…だからって、こんな人に迷惑をかけるやり方はよくない」

“ネリー『うるさいなぁ… じゃあミヤナガが私の祖国の家族を助けてくれるのか?』”

“ネリー『何しろ魔王様は凄く気前がいいし、こうして財宝をゲットするチャンスも多いからね…w 一度魔族になったらもうやめられないよw』”


照「改心する気がないのなら、力づくで言う事きかせるしかないね…」ググ…


右腕を後ろに引き、コークスクリューを打ち出すあの姿勢をとった照…


“ネリー『ミヤナガ…ネリ―とやるつもり…? 悪いけどここは雀卓じゃないんだ。 麻雀みたいにはいかないよ…!』ズモモオォ…”

“ネリー『天上天下森羅万象…! 我が求めに応じ…生命を得てその力を解き放てッ!』カッ”


 ピカァッ! ズドオォ――ンッ!!


憧「なっ!?」


ネリーの呪文と同時に、突然落雷が発生… そして、皆が一瞬目を閉じ、そのあとに見たモノは・・・


巨人『… ンゴオオオオオオオォォ・・・!!』ズモモモモモオオォ…!


まるで天を衝くような…見上げるほどに巨大な一つ目の巨人!


憧(あ、あれはサイクロプス…! ウソでしょ? あいつこのレベルのモンスターの召喚まで出来るの…?)


憩「これはまた… 総力戦になりそうやねぇ…」

桃子「望むところっすよ…!」シュラァ…

京太郎「っく…! あんなでけーの、どうやって闘えばいいんだよ…?」

怜「京太郎は足元から攻めるんや。 巨人系は倒せばなんとでもなるで」

憧「い、いや… サイクロプスの怪力とタフネスは半端じゃないから…! みんな油断しないで…わっ!?」


サイクロプス『ングオオオォッ!!!』ブゥンッ!


サイクロプスが…その10tトラックほどもありそうな拳をパーティメンバーに向けて振り下ろしてきた…!


☆バトルイベント発生!

<バトル第二戦 対戦相手『ネリー&サイクロプス』 HP【650】 戦闘レベル【60】>

コンマは今から22:15まで。 お一人二回までレス可能。 

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→京太郎  (5)
17~32→憩   (30)
33~48→桃子  (37)
47~64→怜   (40)
65~80→憧   (47)
81~96→照   (56)
97~00→6人全員

コンマバトルはやや複雑なので、詳細は>>3にてご確認下さい。

・バトル第二戦、一回目攻撃(92照 29憩)

照 1×56=56
憩 1×30=30

総攻撃力 30+56=86

敵の残存HP 650-86=564

コンマ依頼レスの>>72のコンマが04、バトルの最後のコンマが29なので、京太郎と憩が攻撃を受ける。

(憩は結界発動可。ここでは発動成功率75%。自分の数域(17~32)の75%、つまり下から12まで… 16+12=28で、17~28ならば発動成功。 コンマは29だからギリギリで発動失敗!)

ーーーーー

サイクロプス『ングオオオォッ!!!』ブゥンッ!

憧「ら・・・ライトウォール!!」ピカァッ!


振り下ろされたサイクロプスの巨拳に対して、憧が光の盾を展開… だが…!


 パリィ―ンッ!


憧「いっ!?」

京太郎「うぉっ!?」ビシィッ!  ズダアァンッ!


なんと巨拳は盾を粉砕! 巨大災害のようなその肉塊は轟音を伴ってパーティを通過…

着込んでいる甲冑にかすった京太郎は、仰向けにひっくり返った。


憧(わ…私のライトウォールを物理技で破壊…!?)

京太郎(うっお危ねぇ…! かすっただけでこの衝撃かよ…)

京太郎(甲冑着てなかったらアバラが折れてたぜ…!)


サイクロプス『ンングアオオオォーッ!!』ブゥーンッ!


さらに、もう一方の拳を振り上げる巨人…!


照「舐めるな…! 目にものみせてやる…」グウゥ…


それに対して、今度はテルが再び右手を引いて構えなおし、深く腰を落とす…!


桃子「え、な、何するんっすかテルさん…!」

怜「まさか・・・」


照「行くぞ… くらえっ! “ターボ・コークスクリュー”!!!」ブワアアアァッ!!!


 ドッゴオオオオオォォ―――ンッ!!!


憧「ひゃっ!?」=3


なんとテルは、自分の体の数倍もあるその拳に対してコークスクリューを発射…!

そのまま弾き返してしまった!


桃子「す、凄いっす! あの拳を正面から…!」

照「ふふ…w いつもの2倍の回転量だ!」ニタッ


サイクロプス『ギィォオオオ・・・?』ヨロォ…


体勢を崩したサイクロプスがわずかによろめく…


憩(! 今!)バッ!


その隙を見逃さず、殲滅のナースが空中へ跳躍した。


憩「ふんっ!!」シャシャシャアアァッ!


ドスドスドスウウゥッ!!


憩の投擲したメスが数本、サイクロプスの首のあたりに刺さったが…


サイクロプス『オオオオオォォ・・・!!』ゴゴゴォ…


憩(…あまり効いとらん?)

憩(あかんわ、あの巨体やから多分動脈まで届か・・・あっ!?)


 ぶぉんっ! ビシィッ!!


憩「きゃあっ!?」=3


死角から飛んできたサイクロプスの平手が憩を打つ…!


桃子「わわわ・・・! 荒川さん危ないっす!」ガシィッ!


落ちてきた憩の体を、桃子がなんとかその豊満なおもちでキャッチ。


桃子「だ、大丈夫っすか荒川さん…?」

憩「あ… た、たいしたことあらへんで… 助けてくれて、おおきになぁ…」ハアハア


憧(く…! やっぱり手強い…!)

憧(ここは、出来れば高位の強力魔法を展開したいところだけど……)


☆攻撃二回目 対戦相手『ネリー&サイクロプス』 残りHP【564】 戦闘レベル【60】

コンマは今から23:45まで。 お一人二回までレス可能。 
 

・バトル第二戦、二回目攻撃(91照 57怜 09京太郎 48桃子 17憩)

照   1×56=56
怜   1×40=40
京太郎 1×5=5
桃子  1×37=37
憩   1×30=30

総攻撃力 168

敵の残存HP 564-168=396

コンマ依頼レスの>>79のコンマが48、バトルの最後のコンマが17なので、桃子と憩が攻撃を受ける。

(桃子はステルス発動、憩も17は75%の17~28に入っているので、結界発動。二人ともダメージは無し)

第二回目攻撃>>85


サイクロプス『ングオオオォ――ッ!!!』ブンブンブゥンッ!


怜「ひょっ!? あぶなっ!」サッ

照「っくぅ…!」サッ


多少の攻撃など全く意に介さず、その豪拳を振りまわす巨人サイクロプス…! パーティメンバーはよけるので精一杯…!


ネリー『ふふw ほーらやっちゃえやっちゃえ!w』フヨフヨ


はるか上空に浮遊しているネリーは文字通り高見の見物である…


ネリー『ククク…w サイクロプスの体力は底無しだからね… そんな風に避けててもそのうち・・・ん?』


憧「ふるべゆらゆらとふるべ・・・」ゴゴゴォ…

憧「天の八重雲を 伊頭の千別に千別て 天降し依さし奉き・・・!」ブツブツ…


胸の前で手印を結び、呪文を唱える賢者巫女・新子憧…!


ネリー(? 何あいつ… まさか、高位魔法を展開しようとしてる?)ゾクッ


ネリー『そうはさせるか! それっ!』ブォンッ! ヒュンヒュンヒュンッ!

憧「此く依さし奉し・・・ん!? ら、ライトウォール!!」バチバチバチバチイィッ!!


呪文詠唱中の憧に対して…ネリ―がその念動魔法で石つぶてを飛ばして攻撃…! 憧はそれを光の盾発動でなんとか防いだ。


憧(くぅ…! 高位魔法はどうしても詠唱に時間がかかる… あいつが邪魔してくるんじゃ展開できない…!)ギリッ


怜「ちっ… こらうちもちょっと本気出さなあかんようやなぁ…」フウ

怜「イクで…! 飛べっ! “サンダーチャクラム”!!」ビュンッ


 ビュウウウゥゥ――ン・・・ドスドスゥッ!!


サイクロプス『ギィヨオオオオオォォ――ッ!!』=3


巨人サイクロプス、初めて苦悶の声をあげる…!

怜が両手のリーチ棒から飛ばした円月輪は、電撃を伴いながら綺麗に二本の軌跡を描き… 見事サイクロプスの目に着弾したのだ!


憩「ナイス怜ちゃん! うちも便乗すんでぇ!」ヒュンヒュンッ

サイクロプス『グオオオォォ―ッ!?』グサグサァッ!


さらに憩のメスがその大きな目に突き刺さり、サイクロプスは顔を抑えてしゃがみこんだ。


桃子「よし! 今がチャンスっす!」ザシュッ!

照「ターボ・コークスクリュ――ッ!!」ズドオオオオォッ!!


その隙に桃子はダガーナイフで巨人のアキレス腱に一撃を加え… 照はまた正面から猛烈な回転量の拳を撃ち込んだ。


憩「よっしゃ! もう少しで倒せ・・・あっ!?」

サイクロプス『ギョオオオオオォォッ!!』ブォンッ!


好機と見て踏み込んだ憩… しかし、その横から、再びサイクロプスの怒りの平手が飛んできた…!


憩(しまっ…! 結界間に合わ…!)


 ガキイイイィィンッ!!


憩「・・・う?」


思わず目を閉じた憩… しかし、やってくるはずの衝撃は無かった…


憩「あれ・・・え?」パチッ


恐る恐る目を開くと、なんとそこには・・・


京太郎「・・・ふふ・・w け、憩さん、これで、さっきの借りは、返せました…よね…!」ググ…!

憩「きょ、京太郎クン!?」


勇者京太郎が、そのブロンズソードで巨人の平手を受けとめていたのだ…!


京太郎「お・・・俺だって、みんなよりは、全然弱いかもしれないけど…!」ググゥ…

京太郎「一応リーダーですからね! 仲間は俺が守ります!! うおおおおおおおぉっ!!」ブンッ!


渾身の力で平手を押し返した京太郎…! だが!


 ボロッ  ボロボロボロォ…


京太郎「い゛っ!?!」


ボロロロロオオオォ…


京太郎「おいおいウソだろ…?」


なんと… ブロンズソードが、今の衝撃で限界がきたのか、ぼろぼろに砕け散ってしまったのである…!


京太郎(な、なんだよこのナマクラ…! 肝心な時に…!)

京太郎(ざっけんな! 武器がなきゃもう闘えねーじゃねーかよっ!)


?「京太郎さん!!」


京太郎「え?」


そのとき、凛と響き渡る声で京太郎を呼んだのは…


煌「京太郎さん! この剣を使って下さい!!」ブンッ

京太郎「えっ、うおっ!?」


煌の投げたその剣は、京太郎のすぐ手前の地面に突き刺さった。


煌「京太郎さん、それは、私たちが魔族にとられずに守り抜いた、“覇者の聖剣”という神器です…!」

煌「我がシンドウジ村に古代より伝わる伝説の聖剣です! どうかそれを使って下さいっ!」


京太郎「お、おう…!」グイッ スポォッ!

京太郎(!? な、なんだこの剣…? めっちゃ軽いぞ!?)


その剣は、実に大きくてがっしりしており、刀身は普通の剣の約2倍… 人の身長くらいもあったが、持ってみるとまるで綿のように軽いのだった…!

さらに…その豪壮な剣身全体からぼんやりと黄色く輝くオーラのようなものが湧いており… 何か、呼吸をしているかのようにすら感じられた。


京太郎(…! す、すげえ! コイツはすげえっ! 持っただけで、なんだか力が湧いて…俺まで体が軽くなってきたぞ?)


煌「京太郎さん! あなたこそはその剣にふさわしい勇者です!! どうか・・・あの怪物を倒して下さい!」

京太郎「お、おう! ありがとな! まかせろっ!」ダッ! (※ 京太郎装備+【覇者の聖剣】 京太郎戦闘レベル5→35)


京太郎「うおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!!」タタタタタタ…ッ!


照「え」

桃子「ほえ?」

憧「きょ、京太郎!?」


唖然とするパーティ一同… なんと京太郎は、かがみこんでいたサイクロプスの「腕の上」を走り始めたのだ!


サイクロプス『ギョッ、ギィヨオオオォッ?!』

京太郎「たっ!!」ピョーン!


肩まで走り込んだ京太郎はそこで大きくジャンプし… その巨大な覇者の聖剣を大上段に振りかぶった。


京太郎「くたばれぇっ! このバケモノオォッ!!」ブォンッ!!


<☆攻撃三回目、コンマバトル開始! 対戦相手『ネリー&サイクロプス』 残りHP【396】 戦闘レベル【60】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (30)
17~32→京太郎 (35)
33~48→桃子  (37)
49~64→怜   (40)
65~80→憧   (47)
81~96→照   (56)
97~00→6人全員


※ちょっと>>1は出掛けてしまい、朝まで戻らないので… 今日は試しに、今から約12時間後の7:30までコンマレスを受け付けます。 

遅くなっちゃうけど、いろんな時間帯の人がコンマに参加できるメリットもあると思うので。

ただ、今回は連投は不可です。 お一人一回のレスでお願いします。

コンマバトルの詳細は>>3にてご確認下さい。

・バトル第二戦、三回目攻撃(22京太郎 54怜 83照 18京太郎 98全員)

憩   1×30=30
京太郎 3×35=105
桃子  1×37=37
怜   2×40=80
憧   1×47=47
照   2×56=112

総攻撃力 411 

敵の残存HP 396-411=-15(撃退成功)

勝利したため、相手の攻撃は無し。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 6人みんなよく奮闘してたので、今夜は稲村温泉に泊まって、ゆっくり休養&HP回復してもらおうと思います。

第三回目攻撃>>103


京太郎「くたばれぇっ! このバケモノオォッ!!」ブォンッ!!


巨人サイクロプスの肩まで走り込み、跳躍した京太郎は… 煌から受け取った神器・覇者の聖剣を上段に振りかぶった…!

そして!


 ザシュッ! ザシュッ!! ザシュッ!!!


サイクロプス『ギィヨオオオォ――ッ!!』=3 【-105】


京太郎「へ、へへ…! どんなもんだぁ!」スタッ!


見事…! 一瞬にして巨人の頭部に三連撃を加え、颯爽と着地した…!


煌「オオオオォすばらですよォ! 京太郎さん!!」


桃子「やるっすね勇者さん…! 私も負けてられないっす! 必殺!“ステルスラッシュ”!!」ザシュゥッ!!


さらに、桃子のダガーナイフがもう一方のアキレス腱も切り裂いた…! 【-37】


サイクロプス『ギョオオオオオオォーッ!!』ブォンブォォンッ!!


だが、モンスターの中でも抜群のタフネスを誇るサイクロプス、それでも尚、衰える様子なく剛腕を振り回す…


ネリー『さ、サイクロプスに物理攻撃なんてそんなに効かない… いくら斬ったってそんなに・・・あれ?』


サイクロプス『ギョ、ギョオオオォ…??』ヨロヨロォ・・・


ネリー『? な、何? 急に動きが鈍く…?』

憩「ふふ…w さっきのお返しですよーぅ…w」ズモモォ…

ネリー『ん?!』


憩は、どこから出したのか、丸太のように大きな注射器を抱えていた…


憩「外からの攻撃が効かんのなら中からや。 即効性の魔物用麻酔薬を注射させてもらったで♪」ニタッ 【-30】


サイクロプス『ギョ、グギョオオォ……』グググゥ・・・


怜「ふふっ、さすがにもう虫の息やな… とどめはうちに任しとき!」

怜「今、ラクにしたんで…!!」コオオオオオオォォ…!


怜の青みがかったその瞳に緑色の光が現れ…髪がざわざわと浮き上がり始めた。

そして…頭上に高く掲げたリーチ棒の先に…何やら、ドス黒い球体が現れ始めたのだ…!


怜「こおおおおおおおぉぉ・・・!!」ギュギュギュ・・・バチバチバチバチィ・・・!!


京太郎(!? な、なんだアレ…? フ○ーザのデ○ボールか??)


怜「おい王女さん! ここは連携技で決めるで!」ギュギュギュギュギュウウウゥ・・・!

照「承知…!」ザッ

怜「あのデカブツを闇に還すんやっ! それっ!!」ブンッ


怜、運動会の大玉ほどの大きさまで拡大させたその禍々しい黒い球を、ピッチャーのようにテルに向かって投擲する…!

テルは、待ち構えるようにあの姿勢をとっていた。


照「これで終わりだ・・・! コーク・スクリュー・・・」ググ…

照「 ト ル ネ ー ド ク ラ ッ シ ュ ! ! 」ブワッ!


 ズオオオオオオォォッ グオゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオォォ――ッッ! ズドドドドドドゴオオオオオオオオォォ―――――ンッッ!!


京太郎「どひぃっ!?!?」=3


 シュウウウウウウウウゥゥゥゥゥ~~~~・・・・・!!


照が拳を撃ち込むと、その風圧でデスボールは黒い竜巻に変化…! 猛烈なうねりを伴ってサイクロプスを直撃し、その巨体を跡形もなく消滅させてしまっていた… 【-192】


京太郎「き、消えた・・・? な、なんだ今の… 凄過ぎる…!」カタカタ

憧「メチャクチャするわね園城寺さん… 今のは、“反物質”ね?」

怜「せや。 よう知っとるな」

京太郎「反物質?」

憧「通常の素粒子に対して、電荷などが全く逆の性質を持つ反粒子のこと…」

憧「この世界にほとんど存在しないけど、反物質たった1gの爆弾で、原爆の3倍くらいの威力があると言われてるシロモノよ…」

京太郎「マジか…? ヤバすぎるな…」

憩「本気を出した怜ちゃんはほんま無敵やなーぁ♪」

怜「ふふんw うちは“時空間”…つまりは四次元を操る魔道士や」

怜「こんくらい朝飯前…とまでは言わんけど、大して難しいことでもないでw」ニタッ


ネリー『そ・・そんな・・・? ネリーの召喚獣が・・・?』ワナワナ

ネリー『っく…! こ、ここはいったん、戦略的撤退だね!』バッ


桃子「あ、魔族が逃げてくっすよ!」

憧「ふん、逃がさないわよ!」バッ


 タタタタタタタアアァンッ!!


京太郎「うおっ!?」


空中に、魔法陣を複数立て続けに召喚し、それを踏み台にして階段を上るようにして空へと駆け上がっていく憧…!

みるみるうちに、飛んで逃げるネリ―に迫る!


ネリー『うげぇ…? く、来るな! 立てよ火柱! ファイヤーウォール!!』ブワァッ!

憧「そんなもん効くか! 立てよ水柱ぁ! スプラッシュウォ――ルッ!!」ドドドドオオオオォッ!!


火柱に対して空中に巨大な滝を顕現させて相殺した憧は、苦も無くネリーの間合いに入り、くるりと箒神を回転させた。


憧「雷の精霊よ… 風の精霊よ…!」ブツブツ

憧「共に我が元に集い・・・我が求めに応じ敵を砕け!!」

憧「風雷乱舞! ボルトストォ――ムッ!!」バッ!


 バリバリバリバリバリバリイィ・・・!!


ネリー『あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃああぁっ!?!?』=3=3 【-47】


ネリー「・・・・・・」プスプスプスプス…


憧に撃ち落とされたネリーは、角も翼も消えて普通の人間へと戻り…全身から煙を吹いてのびていた…


桃子「うわぁ… 容赦ないっすね…」

京太郎「あなたが言いますか?」

憩「今のはニ属性同時撃ち…? 憧ちゃんもとんでもない技術の持ち主やなーぁ…」

憧「まーね♪ 伊達に王国一の法術師名乗ってないから」


ネリー「うう…」ゴロリ

桃子「あ、生きてたっす」

ネリー「ぐうぅ…! せ、せっかく魔族になって、たくさんお金儲けが出来ると思ったのに…!」ギリッ

照「だからって悪いことするのは反則… お金は真っ当に働いて稼がなきゃ」

煌「その通りです! なんなら私が仕事を紹介しましょうか?」ヒョコッ

ネリー「え…?」

煌「私の勤める王都のギルドに来て頂ければ、高額報酬のお仕事をいろいろご紹介できます!」

煌「ネリーさんほどの魔道士なら・・・きっと引く手数多ですよ!」スバラッ

ネリー「う…うん、分かったよ…」ハア


こうして… ネリ―はシンドウジ村から奪った財宝等は全て返し、煌のギルドに行って真面目に働くことになったのだった…


☆第二バトル(VS『ネリー&サイクロプス』)結果

バトル回数3回(全員、HP-30)

各攻撃回数 憩3 京太郎4 桃子2 怜3 憧1 照4(それぞれ戦闘レベルに加算)

ダメージ  京太郎-60 憩-60


☆ステータス修正

憩   HP1663→1573 戦闘レベル30→33
京太郎 HP1603→1513 戦闘レベル35→39
桃子  HP1193→1163 戦闘レベル37→39
怜   HP 903→ 873 戦闘レベル40→43
憧   HP1093→1063 戦闘レベル47→48
照   HP1263→1233 戦闘レベル56→60


憩「さーぁこれにて一件落着やな!」

憩「まずはバトルのあとだからヒールしとこか。 京太郎クンおいでーぇ♪」チョイチョイ

京太郎「あ、お願いします…」


 パアアアアアァァ・・・!


京太郎「ありがとうございました… 憩さんは大丈夫ですか? 一回吹っ飛ばされてましたけど…」

憩「ウチもあとで自己ヒールするから大丈夫やで♪」

憩「…それにしても、さっきの京太郎クンは凄かったなぁ… うちを助けてくれたのほんまも嬉しかったで!」

桃子「そうっす。 京太郎のあの腕を駆け上っての連撃は本当にカッコよかったっすよ!」

京太郎「い、いや…/// 俺なんかまだ… みんなのすげー魔法とかと比べたら全然…」

憧「いや、でも確かに京太郎のあの攻撃で流れが変わったのよ」

怜「せやな。 今回のバトルのMVPは京太郎なんちゃうか?」


☆憩のヒール発動(京太郎、憩)

憩   HP1573→1603(自己ヒール、-20+50) 
京太郎 HP1513→1563(+50)


憩「よぉーっし、ほな、出発しましょーかねーぇ!」

照「いや待ってよ、またひとっぱたらきしたんだからオヤツの時間でしょ…」

桃子「王女様は一日に何回オヤツを食べるんっすか…」

京太郎「いや、でも、確かにもう、日が落ちそうだから… ここらで宿屋を探した方がいいですよ」

憧「そうね… 夜になって万が一敵が出たらまずいもんね。 暗い中闘うのはなるべく避けたい」

怜「うちももう休みたいで…」

京太郎「じゃ、早速宿屋をさが・・・ん?」


?「こんにちは、皆さん、お泊りの場所をお探しですか?」


パーティに声をかけてきたのは、綺麗に前髪を横一直線に刈りそろえ、てっぺんにはオハギのようなお団子を乗っけている少女であった…


稲村杏果(中一)「もし良かったら、そこに宿屋がありますので… 泊まっていかれては如何でしょう?」

京太郎「え… こんなとこに宿屋があるんですか」

杏果「はい、すぐそこに」スッ


稲村旅館「ドヤ…」ドォーン…


京太郎(うぉ…? なんだ? こんな建物さっきまであったか?)


杏果「温泉もありますので、どうぞ旅の疲れを落としていって下さい」


桃子「なぬ? 温泉っすか…?」

憧「いいわね、私お風呂入りたかったのよね…」

怜「汗かいたときはやっぱ温泉やな」

照「賛成、ここに泊まろう」

憩「ほなキマリやねーぇ♪」


 ワイワイガヤガヤ  オンセンタノシミッス-  ミンナデハイロウネ ザワザワキャッキャ…♪


京太郎(温泉か… ま、男の俺はハブで一人で入るんだろーけど… 骨休みにはちょうどいいな)


パーティメンバーは受け付けを済ませ、杏果に旅館内の露天風呂に案内された…


杏果「こちら当旅館自慢の源泉かけ流しの露天風呂です。 すぐにご利用していただけますよ」

怜「おおおぉ… けっこう広いねんな」

桃子「泳げそうっすね!」

憧「いや、泳いじゃダメでしょ…」

照「早く部屋に荷物置いて入ろう」

憩「なーなーおねえさん!」チョンチョン

杏果「はい? なんでしょうお客様」

憩「この温泉って・・・もしかして混浴ぅ?」


京太郎(え、ま、まさか・・・? こ、混浴ってことはねーだろ・・・?)

杏果「はい、この温泉は・・・」


杏果「>>119です」


>>119コンマ以下
01~50→男女別です
51~00→混浴です

はい

21男女別

杏果「男女別になっております」

憩「なーんや、つまらへんなーぁ…」

憩「ほな京太郎クンは一人で入ってな! みんな、早速女湯いこかー♪」


 ワイワイガヤガヤ マズハニモツオイテット  ア、オヘヤハコチラニナリマス  ザワザワ…


京太郎「………」ポツン

京太郎(な、なんか、ホッとしたような、残念なような…)


と、その時、外の温泉入口では…


杏果ママ「~~~♪」テクテク

杏果ママ「いけないいけない、私ったら暖簾入れ替えるの忘れてた」テヘペロッ

杏果ママ「ここは時間によって浴室を男女入れ替えるシステムだからね…」ヨイショッ

杏果ママ「よしOK! さっき掃除し終わった時は誰も来てなかったし、中確認しなくて大丈夫よね」

杏果ママ「さ、配膳の仕事戻らないと… ああ忙し忙し♪」スタスタ


杏果ママは・・・京太郎の入っていった入口の「男湯」の暖簾を取り外し、「女湯」の暖簾をかけて去っていった…

失礼、マチガエタw >>121訂正↓





10分後…


京太郎「…えーっと、ここが露天風呂の入り口か…」


その入り口は、男湯と女湯の暖簾が隣り合っていた…


京太郎「じゃ、俺は男湯の暖簾をくぐってと…」スイッ

京太郎「…誰もいないな。 貸切状態でのんびりできそうだな…」ヌギヌギ


と、その時、外の温泉入口では…


杏果ママ「~~~♪」テクテク

杏果ママ「いけないいけない、私ったら暖簾入れ替えるの忘れてた」テヘペロッ

杏果ママ「ここは時間によって浴室を男女入れ替えるシステムだからね…」ヨイショッ

杏果ママ「よしOK! さっき掃除し終わった時は誰も来てなかったし、中確認しなくて大丈夫よね」

杏果ママ「さ、配膳の仕事戻らないと… ああ忙し忙し♪」スタスタ


杏果ママは・・・京太郎の入っていった入口の「男湯」の暖簾を取り外し、「女湯」の暖簾をかけて去っていった…

出掛けるので今日はここまでっす
また明日の19:00頃から進めていきます

安価やコンマを取るので早目に始めます
このあと19:30過ぎにまた出掛けるっす






~露天風呂~


京太郎「フ――・・・ あー…マジ骨身にしみるぜ… 疲れが抜けてく…」チャプン…


誰もいない貸し切り状態の稲村温泉にゆっくりと浸かる京太郎…


京太郎「夜風が冷たくて気持ちいいな… 星も綺麗だし、最高だ…!」

京太郎「王都の安宿じゃ、ぬるいシャワーしかなかったからな。 湯船に浸かんの久しぶりだぜ。 やっぱ日本人は風呂だよな!」

京太郎「・・・でも、この世界の咲は、魔王城の牢に捉えられたままなんだよな。 今もきっと一人で淋しい思いしてんのかもしんねー…」

京太郎「咲… 必ず俺が、テルさんたちと一緒に助けにいってやっからな!」グッ


夜空を見上げながら、魔王打倒・サキ姫奪還に向けて思いを新たにする京太郎…

と、そのとき、


 ガララララッ


京太郎「…ん? 誰か入ってきたか?」チラッ…


露天風呂の少し奥の、岩にもたれて湯船に浸かっていた京太郎は、ちらっと後ろの入り口の方を振り返った。

そこには・・・


憩「お、誰もいないみたいやねーぇ」ゼンラー

憧「わ、さむっ! 早く湯船浸かりたい」ゼンラー

怜「温泉久しぶりやな」ゼンラー

桃子「みんなで裸の付き合いの始まりっすー♪」ポヨヨン

照「京太郎だけハブだけど… ま、しょうがないね」ツルペタン





京太郎「・・・・・ゑ?」


突然、露天風呂に現れた全裸美少女たち…!

入ってきたばかりの5人からは、岩陰に隠れている京太郎は見えない…


京太郎(・・・・え、な、ななな、何・・・? なんなの? あいつら間違って男湯に入ってきたのか…?)

京太郎(そ、それとも俺が間違って女風呂に入ったのか!? いや…んなわけねェ! 俺はちゃんと男湯の暖簾をくぐったぞ…!)


そう… 京太郎は、自分が入ったあとに杏果ママが暖簾を入れ替えていったことなど知らないのである…

その直後に、部屋に荷物を置いたテルたちが風呂にやってきたのだった。


桃子「それそれっすー♪」 バシャバシャ

憧「ちょ、かけないでよ! お風呂ではしゃがないで!」


京太郎(も、モモのおもちでけえええぇ…! あ、憧の奴も、細い割にけっこう出るとこ出てんな…!///)ハアハア


怜「はあ、足湯しながらの膝枕… こらぁ極楽やわ…」スリスリ

怜「竜華より細っこいけど、なかなかハリのあるええ太ももやなぁテルさん」スリスリグヘヘ…

照「くすぐったい、さすらないで…」


京太郎(あ、あっちでは照さんと怜さんが全裸で百合百合しいカラミを…!///)


桃子「憧ちゃん、見て下さいっす。 私、最近ムネがどんどん大きくなってきちゃって…」

桃子「ほら、こうやって湯船に浸かると、オッパイだけ浮くんっすよ」プカァー

憧「わ、すご…! 宥姉ほどじゃないけど… 玄くらいはありそうねモモちゃん…」

桃子「憧ちゃんも綺麗なオッパイしてるっすね! そりゃ!パイタッチっすー♪」ペタンッ

憧「きゃっ?!」バシャッ



京太郎(はうあっ!!//////)ブバァッ!


京太郎(ううう鼻血が・・・!)ドクドク

京太郎(って… それどころじゃねえ! 不可抗力とはいえ、俺って今ノゾキしてるわけだよな…?)ハアハア

京太郎(もし… あいつらがここにいる俺を見つけたら… どうなるんだ?)

京太郎(ノゾキの変態扱いされるに決まってる…! せっかく今日活躍して得た信頼もパーだ…!)

京太郎(そ、そんなことになったら、これからの旅は・・・)ポワポワポワーン…

ーーーーーー
ーーーー
ーー

憧「…ねえねえモモちゃん、なんか、さっきから臭わない?」クンクン

桃子「そっすね、後ろから変態特有のイヤラシイ臭いがするっすね」クンクン

京太郎「………」トボトボ


京太郎「…あ、つ、次の村が見えてきましたね…」

怜「じゃかあしいしゃべんな変態が。 この包茎野郎、キモいんだわ」

京太郎「と、怜、さん…?」

照「京太郎をリーダーにしたのは私の間違いだった。 これからは私が指揮をとるから口出さないで」

京太郎「照さん…」


京太郎「ぐわあああああぁヤラレタァ! う、腕が、腕がぁ…!」

京太郎「け、憩さん… は、早くヒールを!  ヒールを…!」

憩「ふん、変態にかけるヒールなんてありませんよーぅ」

京太郎「そ…そんにゃあああぁ…?」グニャアアアァ…

ーーーーーー
ーーーー
ーー

京太郎(や…やべえやべえ! そんなことになったら俺即死だ…! やっぱり仲間あってこそのパーティだ…)ワナワナ

京太郎(とにかく絶対にあいつらに見つかるわけにはいかねえ…)

京太郎(頼む! みんなどうかそのまま… 俺に気づかずに出ていってく・・・んぉっ!?)


 バシャバシャバシャ


京太郎(! だ、誰かこっちに来た!!)


※誰が来た…?→>>132 (桃子、憧、怜、照、憩のうちの誰か)

モモ


 バシャバシャバシャ


京太郎(! だ、誰かこっちに来た!!)


桃子「やっぱ広いっすねー… 奥の方はいったいどうなって… ん?」

京太郎「…………」


岩陰にいたところを、モモに見つかってしまった京太郎…

モモは、一瞬目が合ったあと、一歩後じさりして慌てて体の前をタオルで隠した。


桃子「・・・な、な・・ 京太郎?」

桃子「何してるんっすかそんなとこで… の、ノゾキっすか?」

京太郎「あ、いや、これは、その・・・!」


>>134コンマ以下
01~33→京太郎「ふ、不可抗力だ! 俺は何も見てねえ!」
34~66→京太郎「すまん覗いてた… 悪かった、許してくれ!」
67~00→京太郎、野獣と化す

38

京太郎「すまん覗いてた… 悪かった、許してくれ!」

桃子「え…」

京太郎「こ、ここに入ったのはわざとじゃねーんだけど… みんなが入ってきて… つ、つい、その、男の性で… の、のぞいちまった///」

桃子「……」


 ナニナニドウシタノ  ワッ、キョウタロウ?  ナンデキョウタロウガココニオンネン  ノゾキ?  ガヤガヤ…


モモと話しているうちに、他のメンバーも気づいてわらわらと京太郎の周りに集まってきた。


京太郎「す、す…すまん! の、のぞいてたのは認める…! お仕置きでもなんでも受けるから、許してくれみんな…」フカブカァ


潔く全裸のまま頭を下げる京太郎…


桃子「…いや、でも… ワザとじゃないんっすよね?」

憧「そうよね。 多分なんかの手違いでしょ?」

照「気にすることない」

怜「そんな頭下げることないで京太郎」

京太郎「へ・・・?」


憩「男女別やったけど、これで混浴になって良かったやん♪ 京太郎クン、ウチが背中流したるで、こっちおいでや!」グイッ

京太郎「へ? アッ、ちょ…! け、憩さん、ひっぱらな…い…で…///」


股間をおさえて湯船から出るのを拒む京太郎…


憩「? どーしたんや? おねーさんが背中を流したろーって言うとるんやで?」グイッ

憧「私も洗ってあげる。 京太郎、けっこういいカラダしてるわね」グイッ

桃子「みんなで今日のMVP勇者さんを洗ってあげるっすー♪」グイッ


恥ずかしげもなく全裸で京太郎を引っ張るパーティメンバー…


京太郎(な、なんだ…? どーなってんだこりゃ? 異世界だからか? この世界の貞操観念はどーなってんだよ…?///)


京太郎「い、いや…大丈夫! お、俺、体は自分で洗うから…!///」

憩「そーお? ほな、ウチと一緒にお風呂入ろか♪」ジャブッ

京太郎「うぉっ!?」


全裸ナースが京太郎の隣に座る…

憩の髪の毛からは、ふわっと、なんともいえない良い匂いがした。


京太郎(ちょ…/// ま、マジやべえって、コレは…!///)ドキドキ

憩「京太郎クン、今日はほんとにありがとなーぁ♪ 助けてくれた時、ウチちょっと惚れてまったで♪」

京太郎「…え? は、そ、そりゃ、どうも・・・///」モジモジ

憩「それにしても… 京太郎クンって、ほんまに引き締まった、ええ筋肉しとるなーぁ…!」スリスリ

京太郎「あっ! ちょ・・・!/// こ、これ以上さわら・・・! あふぅ・・・・・!///」ブクブクブク…

憩「あ、あれ? どないしたん京太郎クン…?」


鼻血を吹き出してのぼせてしまった京太郎は遂に失神… もう少しで溺れてしまうところなのだった…

ひと波乱あったものの、温泉でゆっくり骨休みしたパーティメンバーは、その日は皆ぐっすりと眠り、体力を回復させたのだった。


☆HP回復イベント(稲村温泉)

全員、>>138>>139のコンマ合計の分だけHP回復

おまかせあれ!






そしてそれは… 空がゆっくりと白み始めた明け方の事だった。


京太郎「……zzzzz…」グーグー

?「………」ソーッ…


他のメンバーとは別室で一人で眠っていた京太郎に、ゆっくりと近づく一つの影があったのだ…


?「京太郎…京太郎! ちょっと、起きて!」ユサユサ

京太郎「… ん、ん~… 分かりましたって部長… 今、買い出し行ってきますからぁ…」ムニャムニャ

?「何寝ぼけてんのよ! ほら、起きて!」ユサユサ

京太郎「…お… うぅ…ん? な、なんだ… 憧…?」

憧「おはよう京太郎。 悪いけど、ちょっと起きて着替えてくれない?」


京太郎の枕元にいたのは、既に旅館の浴衣から巫女服に着替えた憧だった。


京太郎「あ…? なんだよこんな早く… まだ外暗いじゃねーかよ?」

憧「ちょっとね、私たち二人だけで話したいことがあるの。 来てくれる?」

京太郎「へ・・・?」

憧「あ、昨日シンドウジ村でもらった“覇者の聖剣”も持ってきてね」


促されて着替えた京太郎は、剣を持って憧について外に出た。

憧は森の中の、少し開けた場所まで来ると京太郎の方に向き直った。


京太郎「…話ってなんだよ憧。 こんなとこ連れてきて… まさか、愛の告白か?w」

憧「悪いけど無駄話してる時間はないの。 その剣、抜いてみてくれる?」


言われるまま鞘から聖剣を抜いてみせる…

相変わらず恐ろしいほどに軽く、刀身からは黄色く輝くオーラが滲み出ている。


憧「ほんと凄いもんゲットしたわね… その武器、相当な量の魔力が込められてるわよ」

京太郎「ああ、何しろ神器らしいからな。 これ持つと体まで軽くなるんだ」

憧「ちょっと、そこら辺の木を斬ってみてくれる?」


言われるまま聖剣で木を袈裟切りにする。

太さ1mほどはある幹が一刀両断され、地響きを立てて崩れ落ちた。


京太郎「うおすっげー…! 大木がスパスパ切れるぜこれ…?」

憧「そうね… でもね、その聖剣に、京太郎自身の魔力も上乗せして斬ればもっと物凄い威力になるはずよ」

憧「その剣は、本来そういう使い方をするものなの。 京太郎も魔法を少し会得した方がいい」

京太郎「…そうなのか? でもさ、俺のMPなんて大したことないんじゃねーの?」

憧「確かに京太郎のMPは私たちに比べたら極端に低いみたいだけど…」

憧「それはあなたが魔法の使い方を知らないから」

憧「京太郎の体には、この賢者の私と同等か、それ以上のマナが流れてるのよ」


京太郎「マナ?」

憧「…マナも知らないのね。 まーいいわ、私が魔法について簡単な講義をしてあげる」

憧「一言で“魔法”と言ってもね、いくつか種類があって…大きく分けると3つなんだけど」

憧「一つは今言ったマナ…“魔素”という魔力の元を使う方法」

憧「もう一つは私が得意な、自然界の森羅万象に宿るあらゆる精霊を召喚し、その力を借りる方法」

憧「そして最後に、マナも精霊も使わない、原理不明のいわゆる超能力… 園城寺さんの時空間を操る魔法がそれに当たるわね」


京太郎「はー… さすが賢者、魔法についてはよく知ってるわけだな」

憧「いやいやこんくらい常識よ… で、最も一般的ですぐに使えるのが、大気中や体内にあるマナを他のものに変換する技なの」

憧「マナ、つまり魔素は、あらゆるエネルギーや質量に変換できる種みたいなものだと思ってくれればいい」

憧「使い方は、例えば・・・」スゥ… ボッ!

京太郎「うぉっ!?」


憧が手を出すと、その掌の上に小さな炎の塊が浮かんだ。


憧「これは今、大気中にあるマナを火という熱エネルギーに変換したわけ。 これくらいは体内のマナを使うまでもない」

京太郎「便利だよな。 ライターもチャッカマンもいらねーじゃん」

憧「…らいたあ? 何それ?」

京太郎「あ、いや、なんでもない」


憧「でも、もっと高位の大きな魔法は、意識を集中して体内のマナを凝縮して利用することが必要になってくるの」

憧「私たち魔法使いはその為の作業として、呪文の詠唱や魔杖などのアイテムを利用することもあるわけ」

京太郎「…ちょっとややこしくなってきたな。 本当に俺にも出来んのか?」

憧「あなたにセンスがあれば、多分ね… ちょっと、剣を両手に構えてみてくれる?」

京太郎「こうか?」スッ

憧「そしたら、体の中が全部水だとイメージして… お腹の真ん中、丹田にマナの元があると思ってみて」

京太郎「お、おう…」

憧「そのマナの塊が、徐々にゆるゆると上に流れて… 肩を通り、両腕を伝わって、手へ…」

憧「そして剣の刀身にまでマナがすみずみまで行き渡るようにイメージする…」

京太郎「うむ…」ググ…

憧「そしたら、その行き渡ったマナを発射するつもりで一気に振り下ろす!」

京太郎「とりゃっ!」ブンッ


 ザシュッ!


京太郎「…さっきとあんまり変わんねーな」

憧「少し訓練が必要よ。 あきらめず練習してみましょ♪」






10分後…


京太郎「行くぜ! “ドライブスラッシュ”!!」ドゴオオオォ――ンッ!!

憧「わひっ!?」=3


跳躍して地面に向かって斬撃を繰り出した京太郎… 

広場には大きな亀裂が入り、その底は見えないほどだった。


憧「す…凄いわね、地球を斬るつもり?w」

京太郎「ああ…やっと感覚をつかめてきたみてーだわ。 樹なら数十本まとめてブッ倒せるようになったし… すげえよ、魔法っておもしれーのな!」

憧「ふふw 王国を発つ時に、あなたのこと戦力として期待してないとか言ったと思うけど・・・訂正するね」

憧「これから、きっと敵はどんどん強大になっていく… 上位の神獣を召喚する魔道士や、人の心を操る邪悪な闇属性の魔法使いなんかも現れるかもしれない」

憧「その時… 勝負の鍵を握るのは京太郎、きっとあなたになってくるわ… 頑張ってよ!」

京太郎「おう! 憧、マジでありがとな!」ニコッ

憧「・・・う、うん///」


☆京太郎、戦闘レベル20アップ! 【39→59】 ※京太郎の、飛躍的に戦闘レベルがアップするイベントはこれで終了


憧「ところで… 京太郎、ちょっと話変わるんだけど…」

京太郎「ん、なんだ? 今度こそ愛の告白かよ」

憧「ちょーしに乗んな!/// あのね、あなたって…“この世界”の人間じゃないんじゃないの?」

京太郎「へ?」ドキッ

憧「だって、マナも知らないなんて、その年じゃ有り得ないことよ。 概念については誰でも初等部で学ぶことだもの」

京太郎「………」

憧「雰囲気もなんだか、ズレてるっていうか、違和感があるし…」

憧「京太郎って…もしかしたら“リアース”から来た人?」

京太郎「リアース?」


京太郎「リアースって、なんだよ…? お、俺、そんなん知らねーぞ…」

憧「リ・アース… つまりもう一つの地球… 裏大地とも言うんだけど… パラレルワールドって言えば分かるかな」

京太郎(! ははあ… なるほどね、リアースって異世界のことか。 この世界にとっては、俺が元いた世界こそが異世界だもんな…)

憧「この世界にごくごくわずかにいるリアースから来たという人間… あなたって、その一人なんじゃないの?」

京太郎「・・・ま、隠す必要もねーし、正直に答えるわ」

京太郎「その通りだよ、憧。 俺は、ほんの2週間くらい前に、その、リアースの世界でトラックにひかれてさ…」

京太郎「気がついたらこっちの世界に来てたんだよね」

憧「とらっく・・・?って何?」

京太郎「あ、えっと… でっかい馬車みてーなもんだ」


京太郎「そんで、向こうの世界とこっちの世界って、時間の流れが違うみたいでさ……」


京太郎は、元の世界の自分は今瀕死の重傷を負っていて… 怪しげな妖精(優希)に、こっちの世界で魔王を倒さなければ元の世界で生き返ることは出来ないと言われたことなどを話した…


憧「そうだったの… なるほどね、きっと神様が生き返るチャンスとして、京太郎のことこっちの世界に転移させたのね…」

憧「でも、じゃあ… 魔王を倒してサキ姫様を助け出したら、京太郎はその元いた世界に戻っちゃうの?」

京太郎「ま、もちろんそうなるだろうな。 そうなってくれねーと困る」

憧「…もし戻れなくても、このままこっちの世界で暮らすってのもアリなんじゃない?」

京太郎「いやー… そうだなw そういう選択肢もあるかもしんねーけどさ…w」

京太郎「やっぱ俺は帰るよ。 大事な仲間たちが俺のこと待ってるからさ!」

憧「・・・そう」


そのとき… 憧が、フッと淋しそうな表情を見せたのに、京太郎は気づかなかった…





早朝の訓練を終えた京太郎と憧は、旅館に戻って他のメンバーと朝食を摂り… いよいよ魔王城に向けて出発しようとしていた。


憩「はあ…朝ごはんもおいしかったなーぁ♪」

怜「せやな。 ぐっすり眠れて、今日は体調ごっつええわ」

桃子「私、朝風呂にも入ってきちゃったっす。 温泉最高だったっす!」

照「本当にゆっくり休めて、体力回復できたよね… 稲村さん、ありがとう」

杏果「いえ、おかまいもしないで…」

杏果ママ「また良かったら来て下さいね♪」


 デハ、マオウジョウニムカッテシュッパツッスー!  エイエイオー!!  ガヤガヤキャッキャ…♪


ところが、そこへ…


?「た、大変だぁ! 杏果!!」ドタドタッ!

杏果「え?」


見送りの場に突然駆けこんできたのは、碧色の瞳に、肩の上でうねった金髪が特徴的な少女であった…


石飛閑無(中一)「大変だ杏果… や、やっべえよ、マジで…!」ゼーハーゼーハー

杏果「ど、どうしたの閑無…? とりあえず落ち着いて…」

閑無「こ、これが落ち着いてられっかってんだ…! い、今さっき、慕たちが・・・!」

閑無「“邪淫の王”にさらわれちまったんだよっ!」


一同「「「「「「邪淫の王???」」」」」」

今日はこれだけです
また明日の19:00頃から進めていきます


稲村旅館を出立しようとしていたパーティメンバーの元に、突然現れた石飛閑無(中一)…!


閑無「い、今さっき、慕たちが・・・!」

閑無「“邪淫の王”にさらわれちまったんだよっ!」


一同「「「「「「邪淫の王???」」」」」」


ジャインノオウなる聞きなれぬ言葉に、思わず復唱するパーティ一同…


杏果「ほ、ほんとに!? 閑無…!」

閑無「ああ… この目で慕とはやりと悠彗の3人がさらわれてくとこをはっきり見たんだ…!」

杏果「ウソでしょ…? ど、どうしよう…?」ワナワナ

閑無「何か、武器をそろえて… 玲奈や陽葵や、曖奈さんたちも呼んで、みんなで助けに行くんだよ!」

杏果「で、でも、相手はあの邪淫の王でしょ…? 助けに行っても、逆にみんなつかまっちゃうんじゃ…」

閑無「だからってほっとくワケにいかねーだろ?! 杏果、とりあえずお前は急いで武器をそろえてくれ!」

照「あのー…」

閑無「ん?」


照「そのジャインノオウっていうのは、一体なんなの」

閑無「ん? なんだこの∠は… 誰だおめー?」

杏果「か、閑無! 昨日うちに泊まってくれたお客さんたちだよ…! 失礼なこと言わないで」

杏果「邪淫の王とは・・・人の生気を糧に生きる淫魔サキュバスの帝王のことです。 一ヶ月ほど前に、近くの山に自分の居城を建てて、この村に出没するようになってしまって…」

杏果「かわいい女の人たちを見繕ってはさらっていってしまうんです。 今までは、私たちくらいの子どもは狙われなかったんですけど…」

怜「? サキュバスって男を襲う魔物やなかったっけ」

杏果「そのサキュバスはガチレズなんです。 男には見向きもしません」


杏果「今までさらわれた女の人たちは、皆一週間くらい監禁されて凌辱の限りを尽くされて…」

杏果「返される頃には、みんなアヘアへとしか言えない廃人になっていました… このままでは…私の大事な友達たちも…!」ウウ…

照「そういうことなら…私たちが助けにいってあげるよ」

憧「そーね。 ちょうどいいじゃん、一宿の恩返しってやつ?」

桃子「私たちに任せるっす!」

杏果「ほ、本当ですか…? 本当に助けてくれるんですか?」

閑無「きょ、杏果、待てよ、大丈夫なのか? こんな連中に任せてよぉ…」

憩「ウチらはこう見えても、大魔王を倒しに行く途中の超精鋭部隊なんですよーぅ♪ サキュバスくらいちょちょいのちょーいやで! ね、勇者サン?」

京太郎「え? あ、はい、まあ……」


京太郎は… ガチレズのサキュバスという言葉に嫌な予感を感じつつも、さらわれた慕たちを救いに行くことにしたのだった…


杏果「皆さん、では、どうかお願いします… でも、決して油断はしないで下さい」

杏果「邪淫の王は、サキュバスとはいえその魔力は尋常ではないそうです。 人の心を操る禁忌の魔術も使うらしくて…」

憧「人の心を操る…? 闇属性の魔法を使うのかしら。 それは確かに油断ならないね…」

憩「ほな出発しよか!」





山を一つ越え、件の邪淫城へとやって来た一同…


邪淫城「…………」ズモモモモモモオオオオォ……


京太郎「うわ… なんか、随分おどろおどろしい雰囲気の城だな…」

憧「城攻めは、事前に敵の情報が欲しいわね。 人質も取られてるし…」

桃子「そういうことなら、この私にお任せっすよ!」

桃子「まずは私が潜入して中を調査してくるっす」


まずは斥候・モモが一人で城に潜入… 30分ほどで中を調べて戻ってきた。


桃子「やばいっすやばいっす、ガチでやばいっす!」=3

憩「モモちゃんおかえりーぃ…って、どうしたん?」

桃子「城の奥の大広間みたいなとこに、イヤラシイSM器具みたいのがいっぱいあって…」

桃子「杏果ちゃんの友達っぽい子が3人、ハリツケにされてたっす!」

照「はりつけ…?」

桃子「それも、すごいマニアックな格好… 黒い髪の子はスク水、茶色い髪の子はアイドルみたいな衣装…、紅い髪の子はメイド服を着せられてて…」

桃子「私が見た時は、その邪淫の王らしきサキュバスがスク水の子のワキをぺろぺろ舐めてたっす///」

京太郎「わ、ワキだとぉ…?///」

憧「早速お楽しみってわけ…? でも捕まってるのってまだ子どもでしょ? 風上にも置けないレズね…」

怜「あかんでそれは… そんなん放置しとったら、このスレにアグネスが来てまうで。 はよ助けに行かな!」


憧「アグネスが来るのはまずいわね。 じゃあみんな…潜入するわよ!」ザッ


モモの案内で邪淫城の奥… 広間へと潜入した6人…

そこでは…!


久『はあはあ… たまんないわぁ…!/// これくらい若い子っていうのも、たまにはイイもんね…///』ペロペロ

白築慕(中一)「い、いやだよぉ…!/// も、もう、やめて…!///」クネクネ


おさげの髪型の魔族の女が、まだスク水慕のつるつるのワキを舐めていた。


京太郎「うっへ…! や、やっぱ部長…!?」


そう、案の定と言うべきか… 邪淫の王、サキュバスの帝王の正体はやはり竹井久なのだった…


しかし、その久は普通の久ではなかった。

頭には魔族特有の二本の角が生え、背中には漆黒の翼… そして尻からは悪魔の尻尾…!

さらにその目は、白目の部分が黄色く、瞳は円形ではなく縦に長い形… つまり猫の目にそっくりだった。

そして、慕のワキを舐めているその舌も、異様に長くて先が二つに割れている、まるで蛇のような舌なのだった…

そんな異形の女が、自らもSM女王のような際どい恰好で… X型の両手両足を拘束する器具に縛りつけられた3人の少女たちを辱めているのだった…


本藤悠彗(中一)「く…! この変態魔族ぅ! それ以上慕をいじめないでよぉっ! ヤルなら私をヤレ!」

久『ふふ、気の強いコね♪ 大丈夫、あなたも後でじっくり可愛がってあげるから…w』グフォフォ…

瑞原はやり(中一)「もう帰して下さい… 私たち、何も悪いことしてないのに…!」ハヤヤ…

久『ちゃんと帰してあげるから安心しなさいって♪ あなたのその膨らみかけの綺麗なおもちを、思う存分楽しんだあとにね…w』マジキチスマイル


京太郎「や、やめろぉ部長! 何やってるんですか!?」


久『・・・ん?』


京太郎「み、見損ないましたよ…! いくらガチレズだからって… 無理矢理女の子を手ゴメにするなんて…!」

久『はあ?ぶちょう…? 何言ってんのよあんた、誰?』

京太郎(ちっ、そうだった… この世界の人たちはみんな、俺のことは知らねーんだよな…)


照「無理矢理欲望を満たそうとするクズなど・・・真のレズじゃない」ズイッ


一歩踏み出した照の目が紫色に光り、その髪がザワザワと浮き上がり始めた。


照「レズは清く正しくあらねばいけないのだ…! レズ神の名の元に、お前など粛清してやる!!」カッ


久『何よあんたたち… ヤブヘビねぇ。 まさかこの子たちを助けにきたの?』

久『私、見ての通り今お楽しみの最中なんだから、あとにしてくれないかしら』

久『あ、それともあなたたちも一緒に混ざっちゃう?w 私のこの指で気持ちよーくさせてあげるわよ?』ズボッ!

はやり「はやっ!?」=3


久が、天使はやりのアイドル衣装のスカートの中に手を突っ込んだ。


久『あらぁ… あなたもう濡れてるんじゃないの? お友達が責められてるの見て興奮しちゃった?w』クチュクチュ

はやり「や、やだ、よおぉ…!///」グスングスン…

久『はあぁ、その表情、たまんないわ…! もっと泣いていいのよ…!///』ペロォー…


 ひゅんっ スパァッ!


久『…え?』


久の顔色が変わった。

憩の投げたメスが、その頬を大きく切り裂いたのだった。


憩「けったくそ悪いやっちゃなーぁ… ウチも久しぶりにおつむに来たで…」ゴゴゴォ…

憩「今のはわざと外したんや。 命が惜しければ… 今すぐその子たち解放したり!」


久『・・・イキがいいわねぇ。 何よ、私もしかしてナメられてる?w』スゥッ

憩「え!?」


驚愕…! なんと、久が頬をするりと撫でただけで、そのぱっくりと開いていた切り傷は消えてしまったのだ…!


桃子「あ、あれは…! “超回復”っすか…?」

憧「サキュバスのくせに… 魔力は完全に上位級みたいね。 これは強敵よ…!」


いざ戦闘開始とばかりに、身構えるパーティメンバー…


久『本気で私とやろうっていうの? まあ、遊んであげてもいいんだけど…』

久『あなたたちの相手をするのはコレよ。 まこ、いらっしゃい!』パチンッ!


 “ズモモモモオオオォ・・・”


京太郎「!? げえっ? なあぁっ!?」


まこ『… モットデバンフヤサンカイィ…!』ヌウウゥ…


久が指を鳴らすと、後ろの扉から異形なる怪人が姿を現した。

それは、メガネをかけて頭は緑色のワカメで覆われており、確かに染谷まこの面影を残してはいるのだが…

身長は優に3mを超え、全身の肌も薄緑色… まこというよりはもはやワカメ魔人といった見た目だったのだ。


京太郎「な、なぁ…! そ、染谷先輩…? 染谷先輩なんですか?」

まこ『… ナンジャオノレハァ…』ズモモォ…


久『あら、なに、あなたまこのこと知ってるの?』

京太郎「・・・ぶちょ・・じゃない、貴様ァ…! 染谷先輩に何をしたんだ?」

久『ふふ…w まこは私の忠実な部下だったんだけどね…』

久『このお楽しみをするようになってから、まこったら、生意気にも私のこといさめようとしてさぁ…w』

久『もうめんどくさいから、精神も体もイジッて改造しちゃったの♪ どう?なかなかアバンギャルドなオモチャでしょ?w』

京太郎「なんだと・・・!?」


京太郎は… 元の世界にいた時のまこのことを思い出していた。

部活で雑用をかいがいしくこなす京太郎に、一番声をかけてねぎらってくれたのはまこだった。

そして、なかなか麻雀の実力がつかない京太郎を気遣い、さりげなくアドバイスやフォローをしてくれるのも、いつもまこだった。


京太郎(あんな…まさに聖人みたいな染谷先輩に、なんてことを…!)ギラァ…!

京太郎「部長… 身内だから、本気で闘えるか不安だったんですけど…」

京太郎「こうなってはもう、俺も容赦しませんから…! 俺は・・・あなたを斬る!!」バッ!


神器・覇者の聖剣を振りかぶる勇者京太郎…!


久『笑える冗談ね!w かかってきなさいよ青二才が!!w』


☆バトルイベント発生!

<バトル第三戦 対戦相手『久(邪淫の王)&まこ(ワカメ魔人)』 HP【800】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※また出掛けてしまうので、前と同じように今から約12時間後の朝7:30までコンマレスを受け付けます。 

連投は不可です、お一人一回のレスでお願いします。


・バトル第三戦(VS久&まこ)、一回目攻撃(44怜 46怜 92照 71京太郎 04憩 43怜 83照)

憩   1×33=33
京太郎 1×59=59
怜   3×43=129
照   2×60=120

総攻撃力 341 

敵の残存HP 800-341=459

>>167が17で桃子、コンマ最終レスが83で照なので、桃子と照が攻撃を受ける。桃子はまだステルスが有効なため、照のみダメージ。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 

第一回目攻撃>>175

京太郎「こうなってはもう、俺も容赦しませんから…! 俺は・・・あなたを斬る!!」バッ!


久に向かって神器・覇者の聖剣を振りかぶる勇者京太郎…!


久『笑える冗談ね!w かかってきなさいよ青二才が!!w』

京太郎『言ってろっ! くらえっ! ドライブスラ・・・!!』ググ…


京太郎が、憧との特訓で得たばかりの超威力の斬撃を放とうとした、その時だった…!


まこ『ワカメ・クリムゾン!!』ピカァッ!


京太郎「あいっ!?」=3


一体何が起こったのか…

京太郎は一瞬、全く理解できずに唖然とした。

ワカメ魔人まこのメガネがピカリと光ったその直後、京太郎は、剣を“既に振り下ろしてしまっていた”のだった…


京太郎「・・・???」

久『ふふw 何が起こったのか分かんないでしょ?w』ニヤニヤ


もちろん斬撃は発生せず、久はピンピンしている…


久『これがまこの能力、“ワカメ・クリムゾン”…!』

久『発動されると、まるで対局がキンクリされるみたいに、時間を消し飛ばすことが出来るのよ…』

京太郎「は…?」

久『つまりね、あなたが“攻撃をした瞬間だけ消し飛ばされて無かったことにされた”のよ』

久『まこがこの能力を使う限り… 私にはこの世界のどんな攻撃も通じないのよ!w』


京太郎「じ、時間を消し飛ばす…? そんなバカな! おらぁ今度こそ! ドライブスラッ」

まこ『ワカメ・クリムゾン!!』ピカァッ!

京太郎「うっ!?」ガクッ


もう一度攻撃しようと剣を振りかぶった京太郎だったが… ダメ…!

振り上げた瞬間には、何故かもういつの間にか振り下ろしてしまっているのである… これでは、せっかくの超斬撃も全く意味を成さない…!


久『無駄無駄ww 何度やっても同じよw』

京太郎(っく…! じゃ、じゃあ、先に染谷先輩を倒せばいいのか? でも、あんな姿とはいえ染谷先輩はなるべく攻撃したくねぇ…!)ギリッ…!


ジレンマに立たされる京太郎…

が、その時だった。


怜「ほぉん… あのワカメは時間操作の魔法が使えるんかいな」ユラァ…

久『そうよ、だからまこがいる限り私は絶対無敵…!w』

怜「ふん、そうとは限らへんで?」

久『?』

怜「残念やったなぁw このパーティにうちがいたんがお前の敗因やわw」スウゥッ…!

怜「マジックタイムオペレーション、その2・・・ “再生(プレイバック)”!!」ブワァッ!

久『い゛っ!?』


怜が魔杖をかざし、その額にまるで三つ目の目のような緑色の光が現れた、その瞬間!


京太郎×2「ドライブスラッシュ!!」「ドライブスラッシュ!!」ゴオオォッ!!

久『きゃあっ!?』=3


なんと…! 突如京太郎が“二人”現れ、久に向かって斬撃を放ったのだ!


 ズドオオオオォンッ!  ゴオオオオオォォンッ!!


久『ひ・・・!?』


二人の京太郎が放った超斬撃は、広間の床に大きな亀裂を作り…


久『っく! このぉ…!』ググ…


なんとか躱そうとした久だったが、間に合わず、その漆黒の両翼が二つとも吹っ飛ばされていた。【-59・-129】


京太郎「と、怜、さん…? 今のは、一体…?」


京太郎本人すらワケが分からず怜に尋ねる…


怜「ふふ、なんもおかしなことやないでw あのワカメが消し飛ばした、“京太郎が攻撃した瞬間”を…」

怜「うちが“呼び戻して再生”しただけやで」

京太郎「じ、時間を呼び戻して再生する…??」


ワカメ・クリムゾン、破れたり…! 

時空属性専門魔道士園城寺怜、その本領を発揮である…!


久『く…! な、なによ! このくらい、私には“超回復”があるんだから、すぐ再生できるのよ…!』グググ・・・バサアァッ!


久が少し力を込めると、すぐに背中からニョキニョキと翼が生え始め、アッという間に元通りになってしまった。


憩「いや、“超回復”にはかなり魔力を必要とする… 今のはけっこうダメージがあったはずやで」

久『……』

憩「テルさん、連携してくで! うちがあのワカメを攻撃するで、それと同時にあのサキュバスを叩きのめしてや」

照「承知!」


憩「さああぁっ! ワカメちゃん、ちょっと痛い目見てもらうでぇ!」ヒュンヒュンヒュンッ!

まこ『グオッ!?  ナニスンジャオノレェ…』【-33】

憩「今やでテルさん!」


憩の放ったメスが数本、魔人まこの腕に刺さる… そして!


照「レズ神の名の下に貴様に裁きを…!」ググ…

照「くらえっ! ターボ・コークスクリュ――ッ!!」ゴオオオォッ!

久『!』


巨人サイクロプスの巨拳を跳ね返したあのテルの豪拳が、猛烈な竜巻を伴って久を襲う!


久『ふん! ナメるな! “アブソリュート・シャド―”ッ!!』ブワァッ!

照「! 何?」


照の放ったその衝撃波は、久が召喚した黒い穴のようなモノへと吸い込まれてしまっていた…


憧(! 今のは異次元召喚…? 完全に上位魔族級の技じゃない…!)


久『ふん、別にまこのフォローなんかなくったって構わないのよ私は…』

久『全員、私に刃向かったこと後悔させてあげるわ…!』ニタアアァ…

照「…調子にのるな。 今のはまだ小手調べだ」グイッ…

久『? 何よ、物理攻撃なんか何度やっても私には効か・・・ん?』


照「………」グググ・・・コオオオオオオオオォォォォ・・・!!


久(右拳に魔力を集中させてる…? でも、私のアブソリュートシャドーを破ることなんて出来るわけ…)


照「古代の伝説の神獣よ…! 我が右手に宿れ…!!」ピカアアァ--ッ!!…


構えた照の右手が光り始め・・・遂に、その、超大技は放たれた。


照「喰らえっ! 必殺・・・・・」


照「“ ド ラ ゴ ン コ ー ク ス ク リ ュ ー ”!!!」ブワアァッ!!


 ズオオオオオオオオオオォォォ―――――ッッ!!! 


京太郎「うおっ!?」
桃子「ひゃっ!?」
怜「げえっ!?」
憩「ふわぁっ!?」
憧「…!!」


その技に他のパーティメンバーも目を見張った。

なんと、照の右手は巨大な紅い“竜の手”となり、それが猛烈に回転しながら久に向かって飛んでいったのだ…!


久『くぅ…? ア、アブソリュートシャドー!!』バッ!


慌てて再び闇へと繋がるゲートを開いて防御する久… しかし!


久『!? きゃあああぁっ!??』ザシュッ!


その竜の手は、黒い異次元ゲートを通過し、その爪で久の肩のあたりを切り裂いていた… 【-120】


久『いっつぅ…!』

照「ふふ…w、知らないのか? 古代の“始原の竜”は、次元を超越することが出来たんだ…」

照「私は、その古代竜の腕を召喚することが出来る。 私には貴様のその技は通用しない!」ドヤッ

久『つっ、このぉ…! 痛いじゃないのアンタァッ!!』ギンッ!

照「!? ん・・・? あ、あれ・・・??」ガクゥ…


大技が決まり、ドヤる照だったが… 久が一睨みすると、まるで力が抜けたように、その場にへたり込んでしまった。


照「?? き、きさぁ…まぁ…? いっ たい… な、なに…を……?」パタリ…


そのまま、照の意識は… 奈落の底へ落ちるように、闇の中へと飲まれていったのだった……

ーーーーーー
ーーーー
ーー


照「………」

照「… ん…?」パチッ

照「…あ、あれ…? ここは…?」ムクリ…


照が目を覚ました場所は… 辺り一面灰色で… 何も無い砂漠のような場所だった。


照「…あれ、おかしいな…? 私さっきまでサキュバスと闘ってたはずじゃ…」キョロキョロ…

照「一体何が起こって・・・んっ!?」


咲「………」ニコニコ


照「さ、サキ? サキなの?!」


急いで駆け寄る照… その少女は、紛れもなくテルの妹、王国の第二王女サキ・ミヤナーガだった…


照「さ、サキ…! ど、どうしてここに…? 魔王城に捕えられてたんじゃ…」

咲「うん、そうだったんだけど… 私、隙をみて一人で逃げてきたんだ…」

照「そ…そうだったんだ…! さ、サキ…よく無事で…!」ギュッ…!

咲「おねーちゃん…///」ギュ…


久しぶりの再会を果たし、固く抱き締め合う姉妹…


照「良かった…! ケガは無いね咲?」

咲「うん、大丈夫、元気だよ…!」ニコッ

照「あああ本当に良かった、サキ…! 私、サキに何かあったらって、もう心配で心配で…!」

咲「うん、私も捕まってる間、おねえちゃんに会いたくて仕方なかった…!」

照「サキ・・・!」ギュウゥ…!




 ざくっ



照「・・・・・え?」


突然、新鮮なレモンでも切るような音がした。

そして、直後、テルの腹部がカアーッと熱くなる…!


照「・・・さ、さ・・・き・・・?」

咲「ふふ…w お姉ちゃんって、ほんとに間抜けだよねぇ…w」ニタアアアアアァァ…!


悪魔のように嗤うサキ。 その右手にはテルの血で赤く濡れたナイフが握られていた。


照「・・・ど、どうし・・・て・・・? サ・・・キ・・・??」グラァ…

咲「どうして…? 何言ってんの、私が本当にお姉ちゃんのこと愛してるとでも思ってたの?w」

照「・・・・・」

咲「いつもいつも私のパンツ盗んだり、使った食器を舐めてたり、お風呂の残り湯飲んでたり、気持ち悪いことばっかりしてさぁ…」

咲「ほんとウザいんだよ。 ずっと殺したいって思ってた」

照「・・・う、ウソ・・・ ウソでしょ・・・サキ・・・?」グラッ、ドオォ…


失血で力の抜けた照は、サキにしがみつきながら地面に倒れ伏した…


咲「はなせよ。 きたねえ手でさわんじゃねえっ!」ゲシッ!

照「う…!」

咲「ふふ…w こうしてお姉ちゃんを殺しちゃえば、次期国王は私…!」ニタアアァァ

照「そんな… サ、サキ…?」

咲「タ・コース王国はちゃんと私が治めていくからさ… お姉ちゃんは安心して、ここで死んでいいからね?w」

照「サ・・・ キ・・・・!」ガクゥ…


ーーーーーー
ーーーー
ーー


照「・・・・・」ブクブクブク… 【-75】


桃子「あ、あわわわ…? て、テルさんぶっ倒れて泡を吹き始めたっすよ…?」

京太郎「ど、どうしたんだ一体…?」

憧「間違いないわ… これは上位の悪魔どもがよく使う手… 人の心を操って闇に引きずり込む汚れた禁忌の魔法…!」

憧「多分脳内で幻覚…ハルシネーションを見せられてるのよ。 そして・・・」ギロッ

久『…ん?』


久を強く睨みつける憧…


憧「サキュバスは、そんな人の心が感じた痛みや苦しみをドレイン・・・吸い取ることで、自らの魔力として蓄える、最低の魔族…!」

久『あらあらw お褒めの言葉をありがとうw 嬉しいわー♪w』ヘラヘラ

憧「あんたねぇ… 寄生虫ごときが、調子にのるんじゃないわよ…!」ゴゴォ・・・

久『!?』

憧「仲間をやられた以上、この私も・・・手は抜けないわよ・・・!!」ゴゴゴゴゴオオオォ…!!

憧「覚悟しなさいっ! ゲスがっ!!」カッ!


<☆攻撃二回目、コンマバトル開始! 対戦相手『久&まこ』 残りHP【459】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※今日はすぐ出掛けるわけじゃないんやけど、今までと同じカンジで進めていきたいので、昨日と同じように今から約12時間後の朝7:30までコンマレスを受け付けます。 

連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

・バトル第三戦(VS久&まこ)、二回目攻撃(13憩 23桃子 86照 57憧 85照)

憩   1×33=33
桃子  1×39=39
憧   1×48=48
照   2×60=120

総攻撃力 240  

敵の残存HP 459-240=219

>>190が17で桃子、コンマ最終レスが85で照なので、桃子と照が攻撃を受ける。桃子は第三戦まではステルスが有効なため、照のみダメージ。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 

第二回目攻撃>>196


憧「仲間をやられた以上、この私も・・・手は抜けないわよ・・・!!」ゴゴゴゴゴオオオォ…!!

憧「覚悟しなさいっ! ゲスがっ!!」カッ! フワァッ!


王国一の超法術師憧、床に巨大な魔法陣を顕現させ、その上にふわりと浮き上がる…!


憩「お…! 憧ちゃんが遂に本気を見せてくれるみたいやなーぁ…」

桃子「ヤッちゃって下さいっす! 憧ちゃん!」


久『…面白いわね!w 私をヤレるもんなら、ヤッてみなさいよ…!』ニョキニョキィ…


それに対してサキュバスの帝王久は、その五指からニョキニョキと異様に長い黒い爪を生やしてかまえた。

が・・・!


照「… 待て、憧… そいつの相手は… 私、だ…!」ユラァ…

憧「!? テル?」


さっきまで失神して泡を噴いていた照が、憧と久の間に割って入った。


憧「だ、大丈夫なの? あなた…?」

照「も、問題ない… ちょっと、油断しただけだ…」ハアハア


なんとテル、久に堕とされた黄泉の闇から、その強靭な精神力で生還…!


久『・・・ウソでしょ? 私の幻覚から自力で抜け出したっていうの…?』

照「サキュバス… 貴様は、一つ、思い違いをしている…」ハアハア

久『思い違い…?』

照「この世で最も普遍的であり、強固なモノ… それは、姉の妹に対する“愛”なのだ・・・!」

照「私のサキに対する愛は、こんなまやかしではビクともしない!」

照「真の姉の愛というものを・・・思い知るがいいっ! くらえっ!!」

照「“ガトリング・コークスクリュー”!!」ブワァッ!


照の右肩から… まるでペガ○ス流星拳のような光の筋が現れ、久に向かって真っ直ぐ飛んでいく!


久『くっ! “アブソリュートシャドー”!!』バッ


が、久はまた闇へと繋がるゲートを召喚… 照の数十本ものコークスクリューは全て吸収されてしまった。


久『バカね…! だから普通の物理攻撃なんか私には効かな・・・あら?』


(照)「」ドロン…


久(…消えた!? ま、まさか… 今のは、攻撃が目的なんじゃなくって、目くらまし?)

久(しまった、一体どこに…?)キョロキョロ


 
 「どこを見てる、こっちだ」


久『!?』バッ!


照「コークスクリューブロォ――ッ!!」ドゴムッ!

久「ガッ! はぁ・・・!?」グラァ…


いつの間にか背後へと回り込んでいた照の拳は、慌てて振り返ろうとした久の脇腹に深々とメリ込んでいた。【-120】


久『くっ…! こ、このぉ!!』ブォンッ!


 ザシュゥッ!


照「いっ!? ぐぅ…?」グラァ…


京太郎「あ、て、テルさん!?」


ガードした照の腕に、くっきりと四本の裂傷…!

サキュバス久、体勢を崩しながらもすぐさま反撃し、その黒いアイアンクローの一撃を浴びせていたのだ… 【-75】


久『よ、よくもやったわね…! あんたなんかバラバラに・・・あがっ!??』=3


目を見開く久。

その、腹からは・・・ にぶい光を放つ金属が生えていた。


桃子「ふふ…w やっと懐に潜り込めたっすw」ニタァ…

久(ま、また後ろから…? こ、この子、今までどこにいたの?)【-39】


久『ちいぃっ!!』ブンッ!

桃子「おっとっす!」サッ


黒い爪をかわしてすかさず距離を取るモモ…


桃子「ふふ…w ヒット&アウェイがアサシンの闘法の基本っすよw」

久『うざったいわねぇ、あんたたちもおぉっ!!』ダッ!


 グサァッ!


久『いっつ…!』 【-33】


モモを追撃しようとした久の肩にメスが刺さっていた。


憩「…悪いけど、回復役のウチとしてはみんなをあまり消耗させたぁないんや。 まだヤル気なら、遠慮せず全員でボコッたるで…」ゴゴォ…

久『くっ…! バカ言うんじゃないわよ! 何さこんなもん!』ズボォッ!


久がメスを引き抜くと… 肩の傷はアッという間に塞がってしまった。

モモに貫かれた腹の傷も、もはや完全に消えている…


久『見ての通り、私には“超回復”がある… 何度切ろうが刺そうが殴ろうが、元に戻せるのよ!』

久『それに対してあんたたちは傷を受けたらそう簡単に治らな・・・あらぁ?』グラッ、ズンッ…


ふらついて膝をついてしまった久…


久『・・・??』

憩「ふふ…w 同じ手をウチが何度も食うわけないやろ?w」

憩「そのメスにはなぁ… 手術の時の全身麻酔で使われる、医療用モルヒネを塗っておいたんや」

憩「麻酔薬にもその超回復は効くんかなーぁ…?w」ククク…


久『ぬぐぅ…?! ま、まこ、ちょっとあんた少しはフォローを・・・ん?』


憧「出でよ炎の精…! ファイヤーアロォー!!」ボボッ!

まこ『アジャジャッ!  アツインジャオノレエエェッ!!』=3 【-48】


久の頼みの綱のまこは、憧の魔法攻撃で焼きワカメにされかけていた…


久(・・・? え・・・何これ? こ、この私が・・・負ける・・・??)

久(人間如きに… 邪淫の王であるこの私が…?)カタカタ…


ここで初めて負けを意識し、唇を強く噛んだ久…


憩「ふん… ようやくウチらの強さを分かってくれたみたいやなーぁ…」ニタァ…

憩「さあぁ、これから最後のお仕置きやで! 覚悟しいっ!」


<☆攻撃三回目、コンマバトル開始! 対戦相手『久&まこ』 残りHP【219】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※明日朝7:30までコンマレスを受け付けます。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(相手のHPが0以下になった場合はそこで勝負終了、コンマもそこで止まります)


・バトル第三戦(VS久&まこ)、三回目攻撃(18桃子)

桃子  1×39=39

総攻撃力 39  

敵の残存HP 219-39=180

>>205が86で照、コンマ最終レスが18で桃子なので、照と桃子が攻撃を受ける。桃子はステルスが有効なため、照のみダメージ。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 なぜ照ばかり…w


サーバ落ちてて投下出来ずかなり久しぶりなので、ここまでの簡単なあらすじ…

異世界に転生し勇者となった京太郎は、照、憩、憧、怜、桃子の5人の仲間と共に、大魔王コカジンにさらわれたサキ姫を救出する旅に出た!

低級モンスター集団、そして黒魔道士ネリーを倒し、3回目のバトルの相手は“邪淫の王”サキュバス久&ワカメ魔人まこ…!

かつてない強力な敵相手に苦戦するも、遂にあと一歩のところまで久を追い詰める…!

だが、邪淫の王が本領を発揮するのはここからだったのだ!


第三回目攻撃>>207


憩「さあぁ、これから最後のお仕置きやで! 覚悟しいっ!」

久「くぅ…!」


各自、その強さをあますことなく見せつけ、サキュバス久を追い詰めるパーティメンバー…!

その様子に、今まで心配そうにバトルを見ていた慕、はやり、悠彗の3人も、やっとホッとした表情を見せた…


慕「よ、良かった… 私たち、助かりそうだね…!」

悠彗「うん、あの人たちすっごい強いね! あの邪淫の王が、もう手も足も出ない…!」

はやり「一体、何者なんだろうあの人たち…」

?「ふふ…w 私たちは、あなたのお友達に依頼されて助けにきた正義の味方っすよ」スウウゥー…

はやり「はやっ!?」=3


悠彗「な、なんだぁ…?」

慕「な、何も無いところから突然人が…」

桃子「大丈夫、幽霊じゃないっすよー♪ ちょっと人より存在感が薄いだけっす」


モモはそのダガーナイフで、拘束されていた3人の縄を切ってやった。


慕「あ、ありがとうございます、おねーさん…」

悠彗「ああ、やっと自由になれた…」

桃子「良かったっすね、大したことなくて…」

桃子「ここまでくればあの邪淫の王が倒れるのは時間の問題っす。 もう安心していいっすからね!」

はやり「は、はい、助けてくれてありがとうございます…!」


だが・・・ 桃子のこの見通しは甘過ぎたと、あとで思い知ることになるのだった・・・

邪淫の王ことサキュバス久が本領を発揮するのは、ここからだったのだ…!


憩「それっ! これでトドメですよーぅ!」ヒュンヒュンヒュンッ


憩が投擲したメスが再び久を襲う…!

が!


 ガシィッ!


憩「…え?」

久「・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴオオオォ…!


なんと久は、その8本のメスを全て片手で掴み取っていた…


憩「そ、そんな…? もう力はほとんど残ってないはずなのに…?」

久「ふふ…w 子猫ちゃんたち… 甘過ぎるわ… スタバのモカフラペチーノより甘いわよあんたたち…!」ズモモオォ…

久「たとえ魔力が尽きようとも… 私は、ほぼ無尽蔵にあるリビドー・・・“性欲”を魔力に変換して闘うことが出来るんだから!」カッ


憩「はぁ?性欲…?」

怜「んなアホな」

京太郎「い、いや… あの部長なら有り得ないことじゃねーな…」

照「みんな下がってて。 アイツは私がヤル…!」ズイッ


照「喰らえっ! ターボ・コークスクリュ――ッ!!」ブワァッ

  ガシィッ!

照「なぁっ!へ・・・?!」


憩「は…?」
怜「う、ウソやろ…?」
憧「そんな、バカな…?」
京太郎「ま、マジかこれ…」


愕然とするパーティメンバー…

なんと、久は一瞬で間合いを詰め、照のあの超強力コークスクリューを素手で受けとめていたのだ…!


久「ふん… こんな大振りの技、撃ち始めを抑えればどってことないわよ…?」

久「それにあなた、腕ケガしてるんだからあんまり無理しちゃ駄目よ♪」ニコッ

照「く…? こ、この、放せ!」グイ、グイッ!

照「…?? な、なんだこれ、なんで離れない…?」グイグイ


突き出した右拳を引っ込めようとする照… しかし、どういうわけか久の手にピッタリくっついていて放すことができない…!


怜「な、なんや…? どうなっとるんやアレは?」

桃子「そんなに強く握ってるように見えないっすけど…」

憧「! まさか、アレって・・・“共振現象”?」

京太郎「共振?」


京太郎「なんだそれ?」

憧「多分… あのサキュバスが、手に細かく力を入れたり抜いたりして、“微振動”を起こしてるのよ…」

桃子「? なんでそれが手がくっついて離れないことになるんっすか?」

憧「共振っていう吸引現象が起きてるのよ。 その微振動が伝染することで、テルの手も一緒に震えてしまって特殊な接着現象を引き起こしてる…」

憧「電気マッサージ機の振動部分をずっと握ってると手が離せなくなるんだけど、きっとそれと同じ状況ね」


久「ふふ…w よく分かったわね、子猫ちゃん…♪」ヴヴヴヴウゥ…

久「その通り…! 私の手は電マみたいに一秒間に200回以上の微振動を起こすことが出来るのよ!w」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴウウウゥ・・・!!

憧「に、200回!?」

久「女の子を気持ちよくイカせる練習をしていたら、いつの間にか出来るようになっちゃったの♪」テヘッ

桃子「く、狂ってるっす…!」


照「くっ、この! いい加減に放せ!!」グイグイ

久「暴れないの♪ じゃじゃ馬子猫ちゃん…♪」スウウゥ…

照「うっ!?」


 ブチュウウゥ――・・・!


京太郎「へ?」

憩「はわ?///」

憧「げぇ…?」

桃子「マジっすか…///」


なんたることか・・・!

久は、動けない照の頭にもう一方の腕を回すと… その唇に自分の唇を合わせていたのだ…!


 ブチュウウウゥゥー・・・ レロレロペロペロ・・・


照「……!? …!!///」モガモガ

久「・・・ぷはっ!」

久「ふふっw、ご馳走様♪ けっこう良かったわよあなた…w」ペロリ


照「・・・・・・・」ボーゼン


口内を久に犯されてしまった照は、まるで魂が抜けたように、放心してへたり込んでしまっていた… 【-75】


照(わ、わたしの、ファーストキス・・・ さ、サキに捧げるはずの、ファーストキスが・・・!)ワナワナ…


久「さあさあ、次は誰をいただいちゃおうかしらねぇ…?w」

 ザシュッ!

久「・・・ん?」 【-39】


ステルスを使って再び背後に回った桃子の、ダガーナイフの一撃…!

だが…


久「学ばない子ねぇ… だから私に刃物は効かないのよ! “超回復”!」ギュウゥン!

桃子(…! ちっ…! 浅かったっすか? ・・・ん?)

久「………」スウウゥー…

桃子「!!」バッ!


真っ直ぐに伸びてきたサキュバス久の手に、モモは驚いて後ろに飛びのいた。


桃子(…? い、今、私をつかもうとした…? み、見えてるっすか?この私が…?)

久「あら、逃げないでよ♪ あなたも気持ちよくさせてあげるから…w」ニイイィ…

桃子(ば、バカな…?)

久「それにしてもあなたいいカラダしてるわねぇ… ふふw、私にはあなたの全裸が見えるようだわ…!w」ジロジロ…

桃子「・・・!」ゾクゥ…!

桃子(せ、先輩…! こ、こいつは…こいつはヤバ過ぎるっす!)カタカタ


怜「あかんでアイツ… このままじゃうちら全員犯されてまうんやないか?」

憧「な、何言ってんのよ…! 相手はもう虫の息なのよ? 私がトドメを刺す!」バッ!

憧「出でよ炎の精よ…! くらえっ! “ファイヤーアロー”!!」ブワァッ!

久「!」


法術師憧が召喚した焔の塊が五つ… まるで矢のように久に襲い掛かる!


久「ふん… そんなもの…」ゴゴォ…

久「“ゼルム”!!」バッ!

憧「い゛っ!??」


 ヒュンヒュンヒュウウゥーンッ!!


憧「きゃあっ!?」バッ


なんと、久に向かっていた焔の塊が跳ね返されて、逆に憧の方に向かってきたのだ…!

間一髪でかわしたものの、憧の巫女服の袖がちりちりと焦げていた。


憧(い、今のは、魔法返しの術…?)カタカタ

憧(バカな…! 魔法返しは古代の伝説の魔法よ! なんであんな奴が…?)


久「決めたわ♪ 次の獲物はアナタねw」ヒュンッ、ズボォッ!

憧「ひっ!? あひぃっ!??」=3


一瞬にして間合いを詰めた久は、なんと、憧のその緋色の袴に上から無理矢理手を突っ込んでいた。


久「フフ…w なめらかで吸いついてくるようなイイ肌… 私の指が喜んでるわw」スリスリ

久「さあ、あなたの可愛いエクレアちゃんはどこかしらぁ…?」ゴソゴソ…

憧「あっ、ちょっ/// やめっ、ぁんんっ!/// はなし…!///」=3


憩「や、やめんかいぃ! 憧ちゃんをはな・・・ひゃっ!?」


憧を助けようと駆け出した憩… が、その体に、何かヌメヌメとした触手のようなモノがからみついていた…


憩「こ、これは・・・ワカメ??」

まこ『オトナシクシトランカイオノレラァ…』ズモモォ…


まるでメデューサのように、頭のワカメをうねうねと伸ばしてきたまこ…

それはアッという間に、憩だけでなく桃子と怜までをも捕えていた…!


桃子「ひゃっ、く、くすぐったいっすぅ!」=3

怜「あらら、形勢逆転やなぁこりゃ…w」


久「ふふ…w あなたたちにはその特等席でこの子が犯されるところを見せてあげるわ♪」

久「あ、ちなみに… そのまこの頭のワカメからは、“服だけ融ける粘液”が出てくるの」

久「5分もすればあなたたち全員全裸よ…w あとでまとめて可愛がってあげるから、風邪ひかないで待っててね?w」


久「はぁ、興奮するわー…/// ねえ、あなたはどんなプレイが好みなの?」ペロオォー…


憧の耳たぶにその蛇のような舌を這わせる久…


憧「ちょ、、やだっ! ああぁ・・・///」

久「何よ、本当にイヤなら抵抗してもいいのよ?」

憧(くぅ…! か、体の力が抜けて… 振りほどけない…!)


京太郎「ま、マジか…? さ、さすが部長…!つかヤベーぞこれ…?」

照「………」ボー…


残されたのは京太郎と、未だにへたり込んでいる照の二人だけ…!


久「さあさあ、じゃあ上の方も同時に攻めちゃおうかしら? それっ!」バッ!

憧「あっ!?」


久が、もう一方の手で憧の巫女服の襟を大きく開くと… そこから、神々しいばかりの美乳が露わになった…!


憧「や、やだぁ…!/// た、助けてよぉ! 京太郎オォ!!」


京太郎「っくぅ…!」


<☆攻撃四回目、コンマバトル開始! 対戦相手『久&まこ』 残りHP【180】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(相手のHPが0以下になった場合はそこで勝負終了、コンマもそこで止まります)

・バトル第三戦(VS久&まこ)、四回目攻撃(09憩、18桃子)

憩  1×33=33

桃子 1×39=39

総攻撃力 33+39=72  

敵の残存HP 180-72=108

>>225が65で京太郎、コンマ最終レスが18で桃子なので、京太郎と桃子が攻撃を受ける。桃子はまだステルスが有効なため、京太郎のみダメージ。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 

第四回目攻撃>>228


久『ほらほら♪ 自分で気持ちいいトコにあててみなさいよ…w』グフォフォ…

憧「あっ、ちょっ! やぁ…!///」


袴に突っ込まれた久の右手が、半裸となった憧の股の辺りをまさぐる…


久『大丈夫よ、安心して? 私に身もココロも任せちゃえば、すぐに気持ち良ぉーくなって何も考えられなくなるんだから…♪』ゴソゴソ

憧「あっ、う…!/// た、助けてよぉ! 京太郎オォ!!」


京太郎「っくぅ…!」


遂に邪淫の王の毒牙にかかってしまった仲間たち…

勇者京太郎、今こそ漢を見せる時!

だが・・・


京太郎「……」モジモジ…


憩「? 京太郎クン? 何しとるんや?」

桃子「早く憧ちゃんを助けてあげるっす!」


まこのワカメ触手に捕えられた憩たちも、空中から京太郎に声をかける…

しかし、肝心の京太郎は何故か前かがみになったまま動こうとしない…!


怜「…あん? まさか、アイツ……」

怜「股のジュニアがエレクトしかけとるんちゃうか?」

桃子「え、エレクト?!」


京太郎「…!」ハアハア


怜の言う通り… 京太郎は半裸となった憧の痴態に反応し、戦闘中だというのに自らの血液を股間に集めていたのだった。


京太郎(く、くそ…! な、なんでこんな時に…! 鎮まれ! 鎮まれよ俺のリビドー…!)ハアハア


必死に心を鎮めようとする京太郎。 しかし、性欲旺盛な十代のその身体はなかなか言うことを聞かない…

股間の精剣が半勃ち状態では、覇者の聖剣を握ることすらできない…!


むしろ聖剣ではなく精剣の方を握ってしまおうか…?

京太郎が、ふとそう思った時、


久『何もじもじしてんのよアンタ… 男はいらないからあっちいってなさい!』ヒュンッ!

京太郎「!?」


 ドゴオオオォンッ!! 


京太郎「がっ! はぁ・・・!?」


久が空いていた左手から、メキメキと黒い爪を伸ばし… 京太郎に向かって一振りすると、なんとカマイタチが発生!

咄嗟に手甲でガードした京太郎だったが、衝撃で吹っ飛ばされ、壁にしたたかに叩きつけられていた。


京太郎(く…! つ、つええ…! さ、さすが、部長……!)ガク…【-75】


憐れ、そのまま失神してしまった京太郎…!


怜「なんや、使えんやっちゃなぁマッタク…」


怜は相変わらずのん気そうだが、その群青色の魔道服はワカメから滲出してくる粘液により半分ほど融け、奥の下着が見えかけていた。


桃子「く…! これは自力でなんとかするしかないっす!」ザシュッ、ザシュッ!【-39】


からみついてくるワカメを数本、ダガーナイフで切り裂いたモモ。

しかし、まこの頭からは次々と新しいワカメが生えてきて、ナイフで切るくらいではとても脱出できそうにない…!


まこ『オトナシクシトランカイオノレラァ…!』ウネウネ…


憩「ちっ…! 出来ればコレは使いたぁなかったんやけど…」ゴソッ


ナース服を半分融かされた憩が、その懐から何やら、保健室に置いてありそうなベッコウ色の瓶を取り出した。


憩「背に腹は代えられんで! くらえっ!!」ブンッ!

  ガシャアアアァンッ!!

久『きゃっ!?』


久の足元に叩きつけられたその瓶から、無色透明の液体が流れ出し… 辺り一面に独特の刺激臭が漂ってきた。


久『ちょっ、何よこれ…? アルコール?』

憩「消毒用のエタノールや! 火気厳禁やで!w それっ!!」ヒュンッ!


 カチッ!


慕「あっ?」


その時、傍らで心配そうにバトルの様子を見守っていた慕は、一瞬… 憩の投げたメスが、床の大理石に当たると同時に黄色い火花を散らしたのを見た。

そして・・・


 “ボオオオオオオオオオォォ・・・!!”


はやり「はやっ!?」

悠彗「ひえっ…!」


その直後、邪淫城の大広間には紅蓮の炎が広がっていた。


久『ちょ…! なんてことすんのよ!!』ジリッ


久は憧を抱えたまま後じさりして炎を避けたが、床を舐める真っ赤な舌のような灼熱のそれは、アッという間に広がり… 慕たちを拘束していたX型のSM器具などにも燃え移り始めた。


久『あああもう! 私の大事なコレクションが…!』【-33】


ワカメにからみつかれた半裸の少女たちに、辺り一面に広がり始めた紅蓮の炎…

そしてきゃあきゃあと悲鳴を上げる慕たち。

邪淫城大広間は、いよいよ阿鼻叫喚の様相を呈してきた…


<☆攻撃五回目、コンマバトル開始! 対戦相手『久&まこ』 残りHP【108】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(相手のHPが0以下になった場合はそこで勝負終了、コンマもそこで止まります)

・バトル第三戦(VS久&まこ)、五回目攻撃(16憩、85照 連投不可の為、>>236のみ無効とします)

憩  1×33=33

照  1×60=60

総攻撃力 33+60=93  

敵の残存HP 108-93=15

>>234が52で憧、コンマ最終レスが85で照なので、憧と照が攻撃を受ける。


※また今日の19:00頃から進めていきます。 

第五回目攻撃>>238


“ボオオオオオオオオオォォ・・・!!”


慕「う…! ど、どんどん火が広がっていく…!」

はやり「はやややや…」

悠彗「ちょ、ちょっと…! これ私たち逃げた方がいいんじゃ…?」

慕「で、でもあの人たちを置いてくわけには…!」


ますます増していく火勢…

邪淫城大広間は、もう既に半分ほどの空間が灼熱の炎に覆われていた。
 
だが、その中でも邪淫の王・サキュバス久は、その顔を夜叉のように歪ませながら嗤った…


久『やってくれるじゃない…! 仲間もろともってわけ? でも…この程度で私がひるむと思ったら大間違いよっ!』

久『ねえ、あなた知ってる? 人間は…いや、あらゆる生き物は、命の危険に晒されると自分の子孫をなんとか残そうとして、“保存本能”が働くのよ…?』ペロォー…

憧「あっ/// う、ううぅ…///」


久の長い舌が、憧の白く柔らかい首筋の上を蛇のように滑った。

巫女服がはだけた憧は、もう力が入らないのか、久の腕の中でぐったりとしている…


久『追い詰められた本能は、第一優先事項として種の保存を選択… 結果、可及的速やかなる生殖行動へと及ぶことになる…』

久『つまり、この状況下でセックスをすれば、最高に気持ちいい快楽を得られるわけ…!w』ニタアアァ…

久『あああもう抑えられないわ! さあ! 今からあなたに私の子どもを孕ませてあげるから…覚悟しなさいっ!』クワッ!


  ガブゥッ!


憧「あいっ! ぎぃ・・・!!」


久は、口を大きく開けてそのにょっきりと伸びた犬歯…否、牙をのぞかせると、がぶりと憧の首筋に咬みついた。【-75】


久『……』チュウチュウチュウ…

憧「あっ、ああぁ…!」


怜「この状況下でおっぱじめるつもりかいな…? さすがは邪淫の王やな…」

桃子「い、いや、血を啜ってるっすよ? ナニしてるんすかアレは…?」

憩「血と一緒に憧ちゃんの生気を吸い取っとるんや… あかんで! あのままじゃ憧ちゃんが再起不能になってまう!」


と、その時、


 ヒュンッ、 ドゴオオォンッ!!


久『・・・ん?』


突如、周囲の炎を巻き込みながら凄まじい衝撃波が発生… 広間の壁に大穴が開いていた。


照「・・・・・」ハアハアハア…

久『何よあんた… まだくたばってなかったの?』


久の邪淫の口づけによりダウンしていた照だったが、なんとか自力で覚醒…! ターボ・コークスクリューにより久の黒い片翼を吹っ飛ばしていた。【-60】


久『何度も言ってるでしょ? 私に物理攻撃は効かないのよ!』

照「…きょ、虚勢を、張るな… 今の攻撃で、お、お前の、HPは… もう、ほとんど、残ってないはずだっ!」ハアハア

久『……』

照「あ、姉の愛は不滅なのだ…! わ、私がトドメを刺してやる! 喰らえっ!ターボ・コークスク…」ググ…

久『うるっさいわね! 大人しく寝てなさい!!』ヒュンッ!!

照「!?」


  ザシュッ!  ドゴオオオオオォンッ!!


照「がっ! はあぁ・・・!」バタ…


最後の力を振り絞って右手を振りかぶった照だったが、それより早く久がカマイタチを射出…

照の左肩に四本の裂傷が入ると同時に吹っ飛ばされ、京太郎と同じように壁にしたたかに叩きつけられ、また失神してしまった…【-75】


久『ふん…、やっと邪魔者がいなくなったわね。 じゃあ、そろそろ、私のiPS棒を…』ニョキィ…

憧「ひ…!?」


目を見張る憧…!

なんということか、サキュバス久の股間からは… 

その黒いボンテージスカートを突き破りそうなほどに張りつめた“何か”が、隆々とその威容を示そうとしていた…


憧「や、やだっ! たすっけぇ…!」


床に仰向けに倒された憧、必死に逃れようとするが、もうほとんど体に力を入れることすら適わない…!


久『フフ…w 大丈夫、天井のシミを数えてるうちに終わるわ!』ガバッ

憧「ああっ!!?」


久が、憧の体に覆いかぶさった、その時だった。


 ドゴオオオオオオオオォォ――ンッ!!!


久『い゛っ!??』


久は、その時…

耳をつんざかんばかりの爆音を聞くと共に、目の端でワカメ魔人まこが数メートルばかりも吹っ飛ぶところを見た。


まこ「………」シュウウウウゥゥ~~… 【-33】


そして… 身長3メートルほどもあったその薄緑色の魔人は、魔力が完全に潰えたのか… 元の人間染谷まこに戻っていた。


久『!? な、何よ、一体、何が・・・ ば、爆弾?!』

憩「正解や…」ユラァ…

久『!?』


久の後ろに立った憩は、そのナース服のほとんどをワカメ粘液で融かされ、ほとんど全裸になっていた。


憩「ま、正確には爆弾とはちゃうんやけどなぁ… 使ったのはコレや」スッ


憩の右手には、またベッコウ色のガラス瓶が握られていた。


久『な、何よ、アルコール…? アルコールであんな爆発起こすわけ…』

憩「ちゃうで。 コレの中身は、ニトログリセリン…! あんたも名前くらいは聞いたことあるやろ?」

久『ニトロ…?!』

憩「せや。 あのダイナマイトにも使用される爆薬…! 黒色火薬の約7倍の爆破威力があり、危険物第5類に指定されとる超劇物や!」

久『な、なんでナースのあんたがそんなモノを…?』

憩「ニトログリセリンは元々、狭心症の治療薬として用いられる医薬品やで。 医療用のニトロはそう簡単に爆発したりせえへんように処理されとるんやけど…」

憩「コレは加工前の原液や。 火気どころか、ちょっとした衝撃でも爆発する可能性があるで…」

憩「そんなモンを、この炎だらけの部屋にぶちまけたら、どうなるやろなぁ…?」ニタアァ…

久『………』


京太郎と照は久の攻撃により失神… そして桃子と怜も、先ほどのまこへの攻撃の余波によって気を失い、床にうつぶせに倒れていた。

もう、戦闘可能なのは憩しか残っていない…!


憩「分かったやろ! この城を爆破されたぁなかったら… 憧ちゃんを解放して降参するんや!」グイッ


今にも炎の中に瓶を投げ込むぞという姿勢をとる憩…

だが、


久『・・・ふん、ハッタリね』

憩「何?」

久『そんなことしたら、あんたたちの仲間だってただじゃ済まない… 仲間もろとも私を倒す覚悟があんたにあるわけ?』

憩「………」

久『…まあ、とりあえず落ち着きなさいよ……』ジリッ

憩「動くな! ウチは本気やで!」


久『………』

憩「………」


メラメラと燃える炎に囲まれながら、睨み合うサキュバスとナース…

一触即発である…!

・・・と、久が、ふーっと息を吐いてその表情を和らげた。


久『…分かったわ、私の負け負けw』スイッ

憩「え?」


押し倒していた憧から身を離し、立ち上がった久…


久『降参よ。 ぶっちゃけ私ももう魔力ほとんど残ってないしさぁ…』

久『これでお開きにしましょ? とりあえずみんなを連れてここから脱出しないと…』スッ

憩「……」ホッ


倒れているまこに視線を送る久。

これで終わった、と思い、憩が体の力を抜いた、その、刹那、



久『しゃあっ!!』バッ

憩「!?」


  ビュンッ!


憩「っく!」バッ


意表をついて襲い掛かってきた久の黒い爪が憩の鼻先をかすめた。


憩「不意打ちかいな!」

久『しゃあああぁっ!!』


憩のツッコミなど意に介さず、久が鬼の形相で第二撃のために腕を振り上げる。


憩「――ッ! あんたらっ! 伏せるんやぁ!!」


広間の端で闘いの様子を見守っていた慕たちに声をかけると、憩は…

そのニトログリセリンを宙に放り投げた。


一瞬、炎の海の間を、そのベッコウ色の瓶が泳いだ、その直後――


 “ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォ―――――ンッ!!!!!” 


天地が割れるような轟音と共に、猛烈な爆風が発生…

辺り一帯を吹き飛ばし、周囲の壁や床にも亀裂が入ってガラガラと崩れ始めた。

そして…


 “ズズッ、 ズズウウウウゥ―――ン・・・!!”


大広間だけでなく、邪淫城の一部が倒壊…!

まるで雪崩のように瓦礫が崩れ落ち、辺り一面を覆い尽くした…





杏果「…ね、ねえ、閑無… 今、なんか爆発音みたいなのしなかった?」

閑無「ああ、そうだな… あっちの… 邪淫城の方から聞こえてきたな」

杏果「大丈夫かな… 慕ちゃんたち…」


その城が倒壊する轟音は、山を一つ越えた杏果たちの村まで届いたのだった…


ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー


桃子「・・・・ぷはっ!」ガバッ


まるで大地震のあとのような瓦礫の山から、最初に身を起こしたのはモモだった。


桃子「・・・うーわー…? な、何があったんすか一体…?」キョロキョロ

憩「ウチが爆薬で城もろとも吹っ飛ばしたんや、モモちゃん…」ゴソ…

桃子「ひゃっ!?」


モモの足元から、ボロボロになった憩が、瓦礫の中から身をよじらせて出てきた。


桃子「ば、爆薬…?」

憩「最後の手段に出るしかなかったんや。 みんな、無事やろか…?」


 オーイ!  コッチヤデェー!


桃子「あ…あっちに園城寺さんがいるっす!」


怜の側に駆け寄ると… その周囲から、憧、照、京太郎… そして慕たち3人も瓦礫の下から這い出てきた。


照「な…何があったの、一体…?」ヨロォ…

憧「憩さんが爆弾で部屋もろとも吹っ飛ばしたのよ…」ボロ…

京太郎「爆弾? 道理で… 城が半分なくなっちゃいましたね…」ヨロロ…


憩「良かった…! みんな無事みたいやな!」

怜「いや、そんな無事でもあらへんのやけど…」ボロォ…

憩「大ケガじゃなければ、ウチのヒールですぐ治せるから大丈夫やで♪」

憩「とりあえず… 照さん、その左肩の切り傷…すぐ治した方がええなぁ」

照「いや、それより・・・」

照「アイツは… サキュバスはどうなったの? 倒したの?」

憩「え?」


憩「サキュバスは… そういえば… どこやろなぁ」キョロキョロ


近くにまこがダウンして倒れているのは見つかったが… 久のみ、その姿が見えない…


怜「瓦礫の奥に埋まってまったんやないか?」

憩「それならええんやけど…」


と、その時――



 ごそぉ…


京太郎「うぇっ!?」ギョッ


京太郎の真後ろの瓦礫から… 邪淫の王・サキュバス久が這い出てきたのだ…!


<☆攻撃六回目、コンマバトル開始! 対戦相手『久&まこ』 残りHP【15】 戦闘レベル【75】>

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (33)
17~32→桃子  (39)
33~48→怜   (43)
49~64→憧   (48)
65~80→京太郎 (59)
81~96→照   (60)
97~00→6人全員


※トドメをさして下さい… コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(相手のHPが0以下になった場合はそこで勝負終了、コンマもそこで止まります)

・バトル第三戦(VS久&まこ)、六回目攻撃(02憩 ごめんなさい、朝7:00までって書いちゃったけど、最初のコンマで久のHPが0以下になった為、今回はそこで勝負終了となります。また次回お願いします。 それにしても憩だけ3連発って凄いな…)

憩  1×33=33

総攻撃力 33  

敵の残存HP 15-33=-18(勝負あり)

勝利したため、相手の攻撃は無し。


※激闘でした… また今日の19:00頃から進めていきます。 6人もうみんなボロボロなので、とりあえず美月さんのお店に行って十分に糖分補給&HP回復してもらおうと思います。

第六回目攻撃>>255

 ごそぉ…


京太郎「うぇっ!?」ギョッ


真後ろの瓦礫から這い出てきたサキュバス久…

だが、


久『・・・うぅ・・、 くっ! こ、このぉ・・・!』グイッグイッ


右脚に大きな瓦礫が載っており… 脱け出ることが出来ないようだった。


久『あ…あんたたち、よくも私の城を…! 殺してやる! 殺してやるんだから!!』=3

怜「イキがるんじゃないわ。 もう動けんやろお前」

桃子「脚ケガしてるっすね。 無理に動かない方がいいっすよサキュバスさん」

久『うるさいわねぇ! 呪ってやるからねあんたたちぃ!!』

憩「はいはい、とりあえずアンタはもう寝てなさいな」プスッ

久『う・・・!?』パタァ…


憩が久の首筋に注射針を刺すと、久はガックリと頭を垂れ… そのままスース―と寝息をたて始めた。 【-33】


久「… zzzz……」スースー


そして、魔力が完全に失われたのか、あの禍々しい角や翼、尻尾や爪といった魔族特有の部分は消え失せ… 久は人間に戻っていた。

そう、そこにいるのはもう、恐るべきサキュバスの帝王ではなく、可愛らしい普通の少女だった…


憧「やっと… 終わったのね…」

桃子「強かったっす…」

憩「ほんまギリギリやったなぁ… ええ夢見るんやで、サキュバスさん♪」


こうして… 激闘の末、パーティメンバーは遂に邪淫の王を打ち倒したのだった。


☆第三バトル(VS『邪淫王久&ワカメ魔人まこ』)結果

バトル回数6回(全員、HP-60)

各攻撃回数 憩4 桃子3 怜3 憧1 京太郎1 照5(それぞれ戦闘レベルに加算)

ダメージ  憧-75 京太郎-75 照-300


☆ステータス修正

憩   HP1573→1513 戦闘レベル33→37
桃子  HP1163→1103 戦闘レベル39→42
怜   HP 873→ 813 戦闘レベル43→46
憧   HP1063→ 928 戦闘レベル48→49
京太郎 HP1513→1378 戦闘レベル59→60
照   HP1233→ 873 戦闘レベル60→65


憩「ほなとりあえずはヒールやな! 一番重症の…テルさんから行くで!」


新しいナース服に着替えた憩が元気に声をかける。


 ポワアアアァ――ッ…!
 

そして照の体に両手をかざすと… 掌からふんわりとした薄緑色の光が現れ、みるみるうちに照の左肩、そして右の二の腕の裂傷は消えていった。


憩「どや? テルさん?」

照「ありがとう、気持ちいい…」ポワアァー…

憩「今回はだいぶヤラれてもうたなぁテルさん…」

照「そうだね、私もまだ修業が足りないよ…」

桃子「メンタル攻撃もされてたみたいっすけど、そっちは大丈夫っすか?」

照「大丈夫。 お姉ちゃんの愛は不滅だからね… あの程度でマイッたりしない!」フンス


照に続いて、攻撃を受けた憧と京太郎もヒールを受け… 憧の首筋の噛み跡、京太郎の手甲の下まで届いていた裂傷なども、たちまちのうちに治ってしまった。


京太郎「憩さんのソレ…治癒魔法?って、ほんと凄いっすね。 どんなケガでも治せるんですか?」

憩「いや、命に関わるような大ケガは、ウチでも完全に治すことは出来んで。 この程度なら簡易の治癒魔法でなんとかなるけど…」

憩「ウチは“聖級”の医術師なんやけど、治癒魔法の術師には、もう1ランク上の“神級”というランクが存在するんや」

憩「神級の治療術師はほとんど伝説の存在で、歴史上に数人いた程度なんやけど… 神級の技量なら無くなった腕を生やしたり、心臓の止まった人間を甦らせたりも出来たそうやで」


憧「ありがとう憩さん… 体の方も大分ラクになったみたい」コキコキ

桃子「憧ちゃんも今回はエライ目に遭ったっすね…」

憧「ほんとよ。 危うくレイプされちゃうトコだった」

憧「誰かさんなんか、私が助け呼んでるのにモジモジしてるだけで何もしてくれなかったしさぁ… ほんと焦ったわよもう」ジロッ

京太郎「………」シュン

憩「ま、京太郎クンは次のバトルでの活躍に期待やねーぇ♪」


☆憩のヒール発動(憧、京太郎、照)

憧   HP 928→ 978 
京太郎 HP1378→1428 
照   HP 873→ 923 

憩   HP1513→1483 


慕「あの、皆さん… 助けてくれて、本当にありがとうございました」ペコリン

悠彗「私たちの為にそんなボロボロになるまで闘ってくれて…」

憩「どういたしましてやで。 みんな無事で良かったなーぁ♪」

桃子「稲村旅館の子たちに依頼されて来たんす。 あとでその友達たちにもお礼を言うといいっすよ」

悠彗「杏果と閑無か… はあ、ほんと、助かって良かったぁ…」ホウ…

はやり「あの、皆さんは、これからどうするんですか?」

憩「ん? …そやな、ちょっと休憩したら、魔王城に向けて出発する予定やけど…」

照「憩、闘った後はオヤツの時間でしょ。 まずは腹ごしらえしないと」

はやり「あの、それなら、私の家、洋菓子店なので… お礼も兼ねて御馳走したいんですけど、如何ですか…?」

照「洋菓子店!?」ギラッ!






照「うわああああああああぁぁすごぉい…! 天国・・・天国だよここは!!」


1時間後… テーブルいっぱいに並べられた数々の煌めくお菓子を前に、照は目を輝かせ、ヨダレを垂らしていた…


照「モンブランにガトーショコラ、マドレーヌにフィナンシェ、シュークリーム、クッキー、ドーナツにティラミス… そ、それに、ワンホールの苺ショートケーキ・・・!!」ゴクリ…

美月「うふふっ、ケーキだけに、ケーキ良くたくさん食べてってね♪」ミツツ

照「いただきまあぁっす!!」クワッ!


京太郎「いただきます… でも、ほんとにタダでいいんですか、こんなにたくさん…」

美月「いいのよー、はやりたちを助けてくれたお礼なんですから♪」

憩「それなら…遠慮なくいただいちゃいますよーぅ!」モグモグ

桃子「うはああぁむっちゃ甘くて美味しいっす…!」マグマグ

憧「ダイエットの敵ねコレは… ホントすっごく美味しい…!」ムシャムシャ


憩「はあ、疲れが癒えてくで・・・って、あれ? 怜ちゃんはどこやろ?」キョロキョロ

桃子「園城寺さんなら、早速そこでご休憩中っすよ」スッ


モモの指した先には… ソファの上で、美月に膝枕をしてもらって寛いでいる怜の姿があった…


美月「ふふ♪ こんなオバサンの膝枕でいいのかしら?」ナデナデ

怜「いや、お母さん… このフトモモのハリは、完全に十代のモノやで…!」スリスリ

怜「ハリだけでなく、適度な柔らかさ、フィット感、醸し出される癒しのオーラ・・・その全てがトップクラス・・・!」

怜「ここ暫く出会う事のなかった、レベル10のカンペキなフトモモや! まさかこんな辺境の村で出逢えるとは… 感動やで!」スリスリグフォフォ…w

美月「ひゃっ、くすぐった!///」


照「・・・・・」ワッシワッシムッシャムッシャムッグマッグ…

美月「あなたほんとにイイ食べっぷりねぇ… あ、そーだそーだメロンソーダ!」パチンッ

照「?」


ぱんっと手を打った美月は、奥から、まだホカホカとほのかに湯気を立てているふわふわのパウンドケーキを持ってきた…

新しく漂ってきた得も言われぬ甘い芳香に、照の喉がゴクリと鳴る…!


美月「新作のラムレーズンとレモンのパウンドケーキ…! こっちも食べて、感想聞かせてくれるかしら?」ズンッ

照「ひははきます!!(いただきます!!)」


こうして… パーティ一同は洋菓子店ミツキにて歓待を受け、邪淫王との激闘の疲れを癒したのだった。


☆HP回復イベント(洋菓子店ミツキ)

全員、>>267>>268のコンマ合計の分だけHP回復

回復回復

はい

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桃子「あ… 縁日が出てるっすよ! 行ってみるっす!」タタッ!


洋菓子店ミツキで休養をとったパーティ一同は、改めて魔王城に向かって出発…

山を二つ越えた所でとある街に着き、そこではちょうど祭りをやっていて、様々な屋台が出ていた。


爽「よぉー冒険者さんたち! 金魚すくいやってかね? まけとくよ!」

ダヴァン「射的でスヨ! お客さん、私とデュエルしませンカ?」

春「黒糖のザラメで作ったわたあめ… 如何ですか…」


怜「わたあめ売っとんで」

京太郎「黒糖入りって、珍しいですね」

照「一つ下さーい!」

春「毎度… 200ルピー…」

憧「ちょ… テルさん、まだ甘い物食べるの?」


漫「焼きそばいかがっすかー! 今焼けましたよ!」ジュージュー…


香ばしいソースの匂いがすると思ったら… 童顔の巨乳少女が、なかなか巧みなコテさばきで焼きそばを焼いていた。


憩「屋台の定番言うたら、やっぱり焼きそばやなーぁ♪ 一つ下さいなっ!」

漫「ほい毎度、400ルピーです」

憧「あ、焼きそば私も一つ」

桃子「私ももらうっすー!」


屋台でわたあめや焼きそばをゲットした一同は… 広場の噴水の縁石に腰掛け、食事を兼ねて小休止した。


一「さあさあ! 皆さん寄ってらっしゃい見てらっしゃい…! 今からこのノッポさんの頭に載せたリンゴに、見事ナイフを突き立ててみせますよ!」

純「ちょ…、国広くん、ま、マジでよく狙って投げてくれよ…!」カタカタ


広場の真ん中では、痴女のような恰好をした少女が大道芸を披露していた。


 ヒュンヒュンヒュンッ!!!  グサグサグサアァッ!  ヒ、ヒイイィィ…!


京太郎「うおっ、すげ…! 三本同時に投げて全部リンゴに刺さったぞ…?」

桃子「あの子、アサシンの才能がありそうっすね…」モグモグ

怜「…はあ、のどかやなぁ… もう、魔王城に行くのなんてめんどくなってきたで…」ハア…

照「それは困る。 私たちはこれからサキを助けに行くんだから」キリッ

怜「わたあめ口いっぱい頬張りながら言うてもカッコつかんで、王女さん」


憧「ねえモモちゃん、魔王城まではあとどのくらいあるの?」

桃子「そうっすね… 地図によれば、あと山を一つ越えたとこに砂漠があって… その先に海があって、10kmくらい沖に出たとこに魔王城がそびえる島があることになってるっす」

京太郎「まだけっこうあるんだな。 島ってことは、船にも乗んなきゃいけねーのか…」

憧「魔王城では、今までとは比べ物にならないくらいのバケモノ級の敵が待ってるはずよ…」

憩「そうやなーぁ… こんな風にみんなでのどかに過ごせるのも、これが最後かもしれへんなーぁ…」

京太郎「……」


これから迫り来るであろう真の強敵との死闘を想像し、やや重苦しい空気が流れ始めた、その時・・・


 アアァ~  チャチャノンオンド~  チャチャノ~ン~オ~ンドォ~♪


京太郎「・・・ん?」


風に乗って、何やら陽気な歌が流れてきた。


いちご「いちごのように可愛くて~♪ いちごの~ように甘酸っぱい~♪」ポロンポロロン…


見ると、側頭部にいちごを二つくっつけたような髪型の美少女が、リュートを抱えて弾き語りをしていた…


京太郎「なんだアレ。 ストリートミュージシャ…じゃねえ、吟遊詩人か」

桃子「なかなかいい声っすねー」


いちご「それがいちごの生きる道~♪ それがいちごの~生きるぅ道ぃ~~♪」


  パチパチパチパチパチパチ… 


いちご「みんな、ありがとうなんじゃー! 良かったら、ちゃちゃのん音頭のCDも買うてってくれなー!」


  ザワザワ… ガヤガヤガヤ…


それなりに人は集まっていたが… 皆、ちゃちゃのん音頭のCDには見向きもせず、立ち去っていってしまった…


いちご「はあ、やっぱりなかなか売れんのう…」シュン

いちご「仕方ないのう、副業の方を始めるとするかいな」ゴソゴソ、シャッ!


いちごは石畳の上に赤いマットを広げ… その上に様々な小物を並べ始めた。


いちご「さてと・・・ん? お兄さんたち、もしかして冒険者かいの?」

京太郎「え? あ…そ、そうだけど?///」

いちご「ほならちょうどええ! ちゃちゃのんは吟遊詩人なんじゃが、各地を回って集めた珍しいアイテムを売る仕事もしとるんじゃ」

いちご「良かったら何か買うてってくれると嬉しいんじゃがのう!」


憩「アイテム? どれどれ…?」

憩「おりょ!? コレって、マジックマッシュルームかいな?」チャッ


一つの小瓶を取り上げた憩…

中には乾燥させたキノコらしき物が入っている。


京太郎「マジックマッシュルーム…?って、麻薬じゃないんですか?」

憩「うん、確かに麻薬の一種でもあるんやけど、サイケデリック剤…向精神薬としても使えるモノなんや」

憩「魔物たちにメンタル攻撃された時に服用すれば、かなりの効果が期待できるで」


憧「ふーんどれどれ… ん!? コレって…“マルチ召喚デキャンター”じゃないの!」スイッ


憧は、ペットボトルほどの大きさのコルク栓付きの瓶を手に取った。


京太郎「マルチ…? な、なんだって?」

憧「マルチ召喚デキャンター… 京太郎が持ってる覇者の聖剣と同じ、神器の一つよ」

憧「あらゆる魔人を味方として召喚することが出来るチートアイテム… コレは欲しいわねぇ…」


桃子「むむっ、スパイアイテムセットがあるっす。 私はこれが欲しいっす!」

照「メリケンサック… 私はこれかな…」

怜「焼肉弁当があるで。 美味そうやな」

いちご「黒毛和牛じゃぞ♪」


 ワイワイガヤガヤ、 アーデモナイコーデモナイ…


商人いちごの広げた様々なアイテムを前に、相談を始めたパーティ一同…


憧「これから魔王城に臨むにあたって… 各自のアイテム強化はしときたいとこだよね…」

憩「でも、資金も限界があるしなーぁ… モモちゃん、お金ってあとどのくらいあるん?」

桃子「えーっと、大体3万ルピーくらいっすね。 ここで使える限界は2万ルピーってとこっす」

照「じゃあ、よく考えて、優先順位の高い物から選んで買わなきゃだね」

怜「ふーん… とりあえず一人一個、一番欲しい物挙げてこか。 京太郎は何が欲しい?」

京太郎「え? えっと、俺は・・・」


☆買い物イベント発生!(各アイテムの数字は値段) ※使える資金20000ルピー

$1000 デトックスピル(解毒薬)
$1000 マジックマッシュルーム(向精神薬)

$2000 スーパーポーション(超回復薬) 
$3000 フィジカルブースター(肉体強化薬) 
$3000 マジックメリケンサック 
$4000 スパイアイテムセット(耳ガム、透視メガネ、スパイダークロー)

$4000 アイテムポシェット(中が異次元) 
$8000 マルチ召喚デキャンター 
$5000 銀の甲冑 
$3000 メイド服 
$ 780 TENGA(使い切りタイプ) 
$1200 ピンクローター(強力Ver.) 
$ 850 焼肉弁当(黒毛和牛) 
$ 720 日清ラ王(カップ麺、3個入り) 
$4000 超電導フリスビー 
$2500 ちゃちゃのん水着写真集

$1200 ちゃちゃのん音頭CD


※欲しいアイテムの名前を書いてレスして下さい。 早い者勝ち、書かれたアイテムから購入していきます。 連投不可、お一人一回で。 同じアイテムを複数購入は不可。
明日朝7:00まで受け付けます。 合計購入費が2万を超えた場合は、その時点で買い物終了。(2万を超えた時の最後のアイテムは購入可能) 

ちゃちゃのん写真集


怜「とりあえず一人一個、一番欲しい物挙げてこか。 京太郎は何が欲しい? ん?」

京太郎「え? えっと、俺は・・・」チラッ…


京太郎は改めて、いちごが広げた赤いマットの上の商品に目を走らせた…


京太郎(んー…? 何を選べばいいんだ…? 銀色の甲冑があるけど…一応、鎧なら今着てるのがあるしな…)

京太郎(それにしても、なんでピンクローターやTENGAがあるんだよ、とりあえずアレは問題外…)

京太郎(ラ王の焦がし味噌味まであるぜ… こっちの世界に来てからカップ麺食ってねーな…)ジュルッ

京太郎(でも、あんなの選んだらどうせ憧とかに怒られんだろな… うーむぅ…)モンモン


憩「京太郎クン、お悩みならフィジカルブースターなんてどや? 肉体強化薬やから、服用すれば一時的やけどパワーもスピードも段違いにアップするで」

京太郎「あ、そーなんすか? それなら、そのフィジカルブース…」


と、その時だった。


“?『これっ、待つのだ! 京太郎よ――!』”


京太郎「ん?!」ビクッ


突然、京太郎の脳内に厳かな、神秘的な声が響き渡る…!


京太郎(なっ!? だ、誰だ!?)キョロキョロ


“?『慌てるでない京太郎よ… 我はこの世界の神の一人、>>280という者…!』ズモモモオォ…”

京太郎「に、280??」

>>280『良いか京太郎、真の勇者…真の漢ならば、この局面、選ぶべきは一つしかない――!』”

京太郎「へ・・・?」

>>280『“ちゃちゃのんの写真集”だ――! それ以外のモノなど、ちゃちゃのんの写真集に比べればゴミクズ同然――!』”


なんと京太郎、ここで天からの声を聞く…!

“ちゃちゃのんの水着写真集を買え”という、神からの啓示―――!


そして・・・


京太郎「・・・あ、そんじゃ俺は・・・ ちゃちゃのんさんの水着写真集で・・・」デヘヘ…


憧「…は?」

憩「へ?」

桃子「ぷ?」

怜「なんやて?」


いちご「なんじゃ! お兄さんちゃちゃのんのファンじゃったんかー♪ ほなら、特別にサインまで付けとくぞ!」サラサラ

京太郎「あ、ど、どーもー…///」


憧「ちょ… きょ、京太郎、アンタ何考えてんの? これから魔王城に行くって時に、写真集って…」

照「信じられない…」

桃子「ここでエロ優先っすか…」

憩「やれやれ… 京太郎クンもやっぱり男の子なんやねーぇ…」


京太郎「い、いや…/// こ、これはちゃんと武器として…! ほ、ほら、ガチレズの魔物がいたら、コレで気を引けるかもしんねーしさ…!」シドロモドロ


憧「はあ… まぁいーわ。 じゃ、私は、値段高くてみんなには悪いんだけど“マルチ召喚デキャンター”で…」

いちご「オッ! お客さんお目が高いのう! 8000ルピーじゃ、毎度ありぃー♪」

いちご「コレが召喚出来る魔人と召喚時の呪文の一覧じゃ」ピラッ


いちごはデキャンタと一緒に、10人ほどの魔人の名前の書かれたリストを憧に手渡した。


憧「ありがとう♪ どれどれ… あら、これは使うのが楽しみね…!w」ニタアァ…


憩「ほな次は… モモちゃん、どれにする? やっぱりスパイアイテムセットかな?」

桃子「と、思ったんっすけど… 私はコレにするっす」スッ


モモは、マットの端の方にあった、何やら裏に電気配線のようなモノが張り巡らされている円い金属板を手に取った。


憧「それは… 強力な対空魔法戦闘兵器…“超電導フリスビー”ね?」

桃子「そうっす! ふふ、私、武器がナイフしか無かったから…飛び道具があれば鬼に金棒っす♪」

怜「オリハルコン製やな… なかなかになかなかやでコレは」


桃子「園城寺さんはどれにするっすか?」

怜「うちはええわ、特に欲しいモノはあらへん」

桃子「へ? な、何もいらないんっすか?」

怜「余計なアイテムあっても邪魔になるしな。 うちは、魔王城でもコレがあれば十分や」スッ


手に持った魔杖を掲げてみせる怜…

そう、ここまでのバトルでその力を最も温存しているのは彼女…時空属性専門魔道士・園城寺怜――!

怜はまだ、その底知れないポテンシャルのほんの一端しか見せていないのである…!


照「園城寺さんカッコイイね… 私もいらないや」

桃子「テルさんも?」

照「うん、メリケンサック買おうかとも思ったけど、やっぱり私は、アイテムに頼らずに素手にこだわることにする」ギュルルルゥ…!


照はその右腕から軽く竜巻を作ってみせた。

久にヤラれたダメージはもう、ほぼ回復しているようだった…


憩「ほなあとはウチやな♪ おねーさん、マジックマッシュルームだけ下さいなーぁ」

いちご「毎度ぉー、1000ルピーじゃ。 こう見えて劇薬じゃから気をつけるんじゃぞ!」

照「それ麻薬の一種なんでしょ… どんな匂いするの…?」クンクン

憩「あ、テルさん、ノーマルの時に匂い嗅いだりすると危険やで!」

照「… 意外といい匂いするねこれ… ・・・ん? あれ? はれれ・・・??」


 ぽわぽわぽわぁ~ん・・・


照「あれ… す、すっごい大きいお饅頭が宙に浮いてる…! お、美味しそう…!」ゴクリ…!

照「あ、あれ? き、消えちゃう! 待って!待ってよお饅頭さん!!」ガブッ!

桃子「ひゃーっ!? 痛いっす! テルさん!ソレは私のおっぱいっすううぅ――っ!!」=3

憩「ほらほら… 簡単に幻覚・幻聴の症状が出てまうから要注意やで!」


こうして… パーティ一同は新しく四つのアイテム… マルチ召喚デキャンター・ちゃちゃのん水着写真集・マジックマッシュルーム・超電導フリスビーをゲットしたのだった…!





いちご「毎度ありなんじゃー! 沢山買うてくれておおきにぃー♪」

いちご「ところであんたら… 見たとこクエスト中の冒険者さんたちみたいじゃけど、ここから何処に行くんじゃ?」

憩「ウチらはこれから魔王退治に行くんやで♪」

いちご「魔王・・・? 最高難度のクエストじゃなぁ… 命を落とすかもしれんぞ…?」

照「元よりそれは覚悟の上。 私は妹のサキを助けに行くんだから、危険がどうこうなんて言ってられない」

いちご「ふぅん… 玉砕覚悟っちゅうわけかぁ…」


いちごは、右手を顎に持ってくると、少し考え込むように俯いた。


いちご「あんなぁあんたら、コレはちゃちゃのんがゲットしたきちょーな情報なんじゃけど…」

いちご「買い物してくれた礼に、教えちゃるわ。 この先の砂漠の、地下迷宮に…あの“賢者の石”が隠されとるダンジョンがあるらしいぞ?」

憧「賢者の石?」


賢者の石と聞き、憧だけでなく、京太郎以外の他のメンバーの顔色も変わった。

そう、賢者の石といえば神器どころではない… ほぼ伝説上の、全ての冒険者たちが血眼になって手に入れようとしている超レアアイテムである…!


怜「賢者の石… お目にかかれるもんなら是非かかってみたいもんやなぁ…」

憩「この先の砂漠っていうたら、ちょうど魔王城までの道のりの途中やねーぇ…」

桃子「行って…みるっすか…?」


お互いに顔を見合わせるパーティメンバー…


照「本当に賢者の石があるなら、十分行ってみる価値がある」

京太郎「…でも、時間も大事ですよ、テルさん…?」

憧「京太郎、あなたは知らないかもしれないけど、賢者の石を本当に手に入れられれば、私たち全員の戦闘力は飛躍的にアップすることになるのよ」

憧「つまり、魔王城でのバトルでの勝率をぐんと引き上げることが出来る…」

桃子「途中にあるみたいだし、多分そこまで時間のロスにもならないっすよ」

憩「・・・ほなら決まりやね! 次の目的地は…砂漠の地下ダンジョンや!」

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約2時間後…

パーティ一同は山を一つ越え… 砂漠の石造りの廃屋の中にあった、地下ダンジョンへの入り口を発見、潜入を開始していた…!


京太郎「へえぇ… これがダンジョンか…!」スタスタ

憩「京太郎クンはダンジョンは初めてなん?」スタスタ

京太郎「はい、まあ…」キョロキョロ


ダンジョンの中は石畳の床にレンガ造りの壁… 同じような景色の通路が延々と続く迷宮のような構造になっていた。

地下なので当然暗いが、等間隔にガス灯のような明りが配置されており、松明などは必要ない。


怜「何処にあるんやろな、件の賢者の石は…」トコトコ

憧「いちごさんの話では、ダンジョンの最深部って言ってたから、多分もっと下よね」トコトコ

桃子「とりあえず下の階層に降りる階段を探さないとっすね」トコトコ


照「それにしても… モンスターは全然出てこないね。 お留守かな?」テルテル


そう… ダンジョンにもいろいろあるが、大体はゴブリンなどの低級モンスターの巣になってることが多い。


憧「ダンジョンは大体、上級の魔族が管理運営してることが多いのよね。 その管理者の方針次第では、低級モンスターがまったくいないこともある…」

憧「でもその代わりに、少数精鋭の強力な魔物がいたり…」

憧「罠がはられてたりすることもある…! みんな、気を抜かないようにね…!」

桃子「合点っす!」フンス


と、その時―――


?『………』ジイイィー…


通路の天井に埋設されている魔道幻影機(隠しカメラ)のレンズが… パーティメンバーを追うようにして妖しく動くのに、誰も気がつかなかったのだった…






~地下ダンジョン管理室~


?『ククク…w また賢者の石に釣られて、愚かな冒険者どもが来よったわ…!』

?『飛んで火に入る夏の虫ちゃんやでぇ~ww』


ダンジョン最下層、管理運営室…

そこには、二人の魔族らしき女が、壁一面に巡らされたモニターをチェックしながら口角をおぞましく引き上げて嗤っていた…


?『いくのんさん、準備はOKですか?』

いくのん『モチのロンやで~フナQちゃん! いくのんが改造したあのコの強さを知らしめてあげるで~?』

フナQ『ムフフ… また美味いデータをたくさん手に入れられそうやな…!w』


?『……』ゴゴゴォ・・・
?『……』スモモモモオオォ・・・
?『……』ドドドドオォ・・・!


邪悪の化身いくのんと、マッドサイエンティストフナQ…!

その二人の背後には、三人… いや、三体の、妖しげなる魔物の姿があった……

今日はこれだけ、コンマはありません。
また明日19:00頃から進めていきます。

次回から、いよいよ第二ステージ最終バトルがスタートします。


 シィ――ン… 

トコトコ、テクテクスタスタスタ…


不気味に静まり返るダンジョン内…

薄暗い地下通路の中、パーティメンバーの足音だけが響き渡る…

メンバーは、下に降りる階段を一つ見つけて地下2階まで来ていた…


憧「2階層も、上とほとんど変わんないね…」

怜「せやな。ひたすら、同じような景色の通路が続くばっかりやなぁ」

照「モンスターも全然出てこないね…」

桃子「さっきから索敵してるっすけど… 生き物の気配は全然しないっすね…」クンクン

憩「そやねぇ。 でもカビ臭くはないし、ちゃんと定期的に整備されてるみたいやから…」

憩「最低でも、ダンジョンマスターは何処かにおるんやろけどなぁ…」

京太郎「ダンジョンマスター? ・・・うっ!?」ムグッ


聞き返した京太郎の口を、横から桃子の手が塞いだ。


桃子「しっ…! 静かにするっす! 前方に何かいるっす…!」

京太郎「・・・・!?」ムググ…!


…シイィ―――ン……


桃子の声で立ち止まり、耳をそばだてる一同…


照「… 何も聞こえないよ…」

桃子「シッ! 私には聞こえるっす… 何か… ヘンなものがこっちに近づいてくるっす…!」


その能力の一つである超感覚(グレートファイブセンシズ) で、前方を索敵する桃子…

薄暗い通路の向こう… 奥の方は真っ暗で、まだ何も見ることはできないが… 何か、妖しげな気配が感じられた。

そして―――


… ウィーンガシャン、ウィーンガシャン、ウィーンガシャン…


京太郎「ん…? な、なんだ?この音?」


京太郎の耳にも、何か、不気味な機械的な音が聞こえてきた。

と―――


 “ピシッ・・・!”


桃子「!? しまった! 罠っす!!」


京太郎「うおおおっ!??」
憧「でえええぇっ!??」
憩「ひゃあああぁっ?!?」


桃子が気づいた時には遅かった…

突然、メンバーの横… 通路の壁の方から、何かが外れるような音がすると同時に、石畳の床が真ん中からパックリと割れ…

6人は空中に浮いていたのである。


桃子「落とし穴っすううううぅぅっ!!」ヒュウウウゥーン…


自分の体重を支える物の無くなったパーティ一同は、全員、真っ黒な穴の中へと吸い込まれていった…






憩「… い、いてて… ひどい目に遭うたなぁ…」ムクリ…

憩「ここは… 3階層か?」キョロキョロ


身を起こし、辺りを見回す憩…

そこは体育館ほどの大きさの部屋になっており、天井にはぱっくりと四角い穴があいていた。


憩「あそこから落ちてきたんやな… ってことは、やっぱり3階層やな」

憩「それよりも、他のみんなはどこに…」キョロキョロ

怜「うちならここにおんで…」ノソォ…

憩「おろ? 怜ちゃん?」


だが… その部屋の中、憩と怜以外のメンバーはいないようだった。


憩「ウチと怜ちゃんだけかいな。 あとのみんなは何処におるんやろ?」

怜「さあ…ツレションにでも行ったんちゃうか」


“?『ヒヒヒ…w この階におんのはあんたたち二人だけやで~…w』”ヴーン…


憩「は?」
怜「なぬ?」


目を見張る憩&怜…!

突然、空中にテレビ画面のようなスクリーンが現れ… そこにあの女が映し出されたのである…!


いくのん『お久しぶ~りいぃ~ね~♪ あなたに会うなんてぇ~♪』フンフン

いくのん『お元気かいな~? タ・コース国の荒川憩ちゃんに、センリヤーマ国の園城寺怜ちゃん…!』ニタニタ


憩「!? あんたは・・・賞金首の赤阪郁乃!?」


そう、この世界では、赤阪郁乃は凶悪な犯罪組織のボスとして指名手配されている賞金首なのだった…


怜「なんや。 なんでヒメマツの頭領なんかがこんなとこにおんねん…」

いくのん『ヒヒ…w それはな、このいっくのんこそが、この地下迷宮のダンジョンマスターだからなのだ!w』


憩「あんたがダンジョンマスター…?」

いくのん『せやで~♪w このいくのんの巣に来てしまった以上… あんたらは三途の川で泳ぐことになるんやでぇ~w』ニタニタ

怜「…相変わらずけったくそ悪いニヤケ顔しとるやっちゃな… それより、うちらの他の仲間はどこにおるんや」

いくのん『ふふん!安心してええで!w 他の4人はもっと下の階に行っとるだけやから、あとでちゃんと会えるで♪』

いくのん『あんたらが…いくのんの一番弟子に勝てたらの話やけどな! ほな、ご登場や! カモン末原ちゃーん!!w』カチャカチャ

憩「ほえ?」


 ウィーンガシャン、ウィーンガシャン…


スクリーンの中の赤阪が、何やら、ゲーム機のようなモノを取り出して操作を始めると… 上の階から、あの機械的な不審音が再び聞こえ始めた…

そして…


 シュゴオオオオオォォ――・・・!!


憩「げえっ!?」

怜「な、なんやありゃ!?」


驚愕…!

なんと、あの天井の四角い穴から、末原恭子が… まるでモビルスーツのように足の裏からロケット噴射を噴き出しながらゆっくりと降りてきたのだ…!


ロボ・スエハラ『ドウモ コンニチハ ワタシ ロボ・スエハラデス』シューッ・・・ストンッ


舞い降りたその末原は… 背格好や見た目は大体末原恭子なのだが、目がウルトラマンのようなメカになっていた。


スエハラ『ピピピピピ… データ、アリ アラカワ、サン二 オンジョージ、サン オヒサシブリ デス』ペコリ


律儀に挨拶する末原… こっちの世界でも、末原と憩・怜は以前会ったことがあった…


憩「す、末原さん…? ほ、ほんまに末原さんなんか…?」


スエハラ『モチロン デス サイコロ マワシテ アタマモ マワスデ』クルクル


憩「ひ…!? ほ、ほんまに、頭が回転しとる…!」

怜「www どうなっとんねんw 完全にロボやんかw」


そう、それはもう人間末原恭子ではなく… 

赤阪によって改造された新生・ロボスエハラ・・・スパッツをはいたアンドロイドだったのだ・・・!


いくのん『どや~?すごいやろ? これが異世界“リアース”の技術・・・“科学”の力ってヤツやで~w』


この世界では“魔法”が生活の基盤であり… “科学”は逆に迷信のような扱いだった。


いくのん『色んな機能が付いとるんやで! 例えば・・・』ポチットナ!

スエハラ『ピ・ピ・ピ… ヤキ アガリ マシタ』チーンッ!、スポォーンッ!

憩「へ!?」


なんと… スエハラの頭から、突然焼き上がった食パンが二枚飛び出してきたのだ…!


いくのん『食パンを焼く機械“トースター”が内臓されとるんや。 んん~…ええ焼き上がりやで、末原ちゃん~♪』ムシャムシャ


スクリーンからにゅっと上半身をはみ出させてきた赤阪は、末原の頭から生えている食パンにバターを塗ってむしゃむしゃと食べ始めた…


怜「パンなんか火で焼けばええやんか… そんな機能付いとってもしゃあないで」


いくのん『なんやと? ナメたらあかんで! このロボ末原ちゃんには一千種類以上の機能が付いとるんやで~?』

いくのん『まあ、それを見る前に、あんたらはここで朽ち果てることになるんやけどな~…w それ! GOやで末原ちゃん!』カチャカチャ…


スエハラ『ピピピ、ポポポ… エネミー トシテ ニンシキ…』ウィンウィン

スエハラ『テキハ ハイジョ シマス カクゴ!!』ウィーン、ジャキッ!!


憩「なっ!?」
怜「おっ?!」


右手を憩と怜に向かって掲げたスエハラ…

その二の腕がパカンと外れ、中から機関銃が飛び出してきたのだ!


憩「しまっ…!」


 タタタタタタタタタタタタタタ・・・!!


スエハラのサイコガンが火を噴き… 乾いた音と共に、無数の弾丸が憩と怜に向かって襲い掛かってきた…!





一方、もう一つ下の階、地下4階層では…


憧「な… 和? 和なの?」

“メカのどっち『久しぶりですね、憧…』フワァ…”


憧&モモの二人が、ふわりと空中に浮く光翼の天使・のどっちと対峙していた…!


桃子「? 憧ちゃん、このオッパイさん、知り合いっすか?」

憧「原村和… 私が小学生の時の同級生なんだけど… でも、この妖精みたいな姿は一体…?」


“?『クク…w それは本物の原村和とは別物やで…』”ヴーン…


憧「ん?」


フナQ『それは、電脳世界のデジタルの化身・スーパーのどっちを、科学の力で具現化したアンドロイド…人型戦闘兵器や』

フナQ『記憶の一部は本人から引き継いだモノがあるけど… 中身は別物やで』


またもや、空中にテレビ画面のようなスクリーンが現れ… 今度はそこにマッドサイエンティストフナQの姿が映し出された。


憧「? アンドロイド? 誰よあんたは?」

フナQ『私はセンリヤーマ国の科学者、船久保浩子っちゅうモンや。 ワケあってこのダンジョンの運営を任されとる責任者やで』

桃子「責任者…? 賢者の石は何処にあるんっすか?」

フナQ『ふんw、賢者の石ならここの最下層、第7階層の深奥の金庫にしまっとるで… でも…』

フナQ『あんたらがソコに辿り着くことはあらへんけどな!w』ポチットナ!


のどっち『!!』ギンッ!


フナQがなんらかのスイッチを入れると… 今まで柔和な顔をしていたのどっちの雰囲気が一変…!

凶悪な表情をその面に浮かべた…


のどっち『敵として認識… 排除します』スゥ…


その聖槍グングニルを構えたのどっち…!


憧「ちょ… の、和?!」

桃子「あ、危ないっす憧ちゃん!!」バッ!


桃子が、憧をかばうように飛びついた瞬間… その、神速の槍の連撃が二人に襲い掛かった…!





そして、もう一つ下のフロア、地下5階層では…!


京太郎「え、ええ…? あ、あなたが、敵…??」

照「? 何、京太郎、この人知り合いなの?」


“?『ククククク・・・ww』”


京太郎&照の二人が、意外な人物と対峙していた…!


☆バトルイベント発生!

<バトル第四戦(第二ステージファイナルバトル)  HP【1000】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「???VS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までと、システムがやや違います。 詳しくは以下の通り↓

・3バトルのうち、敵に攻撃を2回以上入れたペアは、相手からの攻撃は無し。

・攻撃が1回のペアは、相手からも攻撃を1回受ける。どちらが攻撃を受けるかは、コンマ最終レスの数が偶数か奇数かによって決まる。(偶数→憩・憧・京太郎 奇数→怜・モモ・照 が、攻撃を受ける)

・1回も攻撃出来なかったペアは、二人とも攻撃を受ける。

・敵は3体ですが、合計HPが1000で、これが0以下になるまでは3体とも倒せません。

・また、和が相手の為、モモのステルスは通用しません。あと、憩と憧の防御の能力も発揮されません。


・バトル第四戦「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「???VS京太郎&照」 一回目攻撃(54憧 47怜 76京太郎 61憧)

怜   1×46=46
憧   2×49=98
京太郎 1×60=60

総攻撃力 46+60+98=204 

敵の残存HP 1000-204=796

コンマ最終レスは61で奇数。(怜・モモ・照) 
憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から怜に1回攻撃。 憧&モモペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 京太郎&照ペアは攻撃1回なので、???から照に1回攻撃。

※また今日の19:00頃から進めていきます。 

第一回目攻撃>>318

~ダンジョン地下3階層~


スエハラ『テキハ ハイジョ シマス カクゴ!!』ウィーン、ジャキッ!!


憩「!? しまっ…!」


 タタタタタタタタタタタタタタ・・・!!


ロボスエハラの右手のサイコガンが火を噴き… 乾いた音と共に、無数の弾丸が憩と怜に向かって襲い掛かってきた…!

そして・・・


怜「わちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃああぁっ!??」ビシビシビシビシビシビシイィッ!!=3【-100】[HP974→874]

憩「と、怜ちゃんっ!?」


数十発もの弾丸が怜に命中! 怜の陰にいた憩はなんとか難を逃れていた…


怜「や、やられた…」バタリ…

憩「と、怜ちゃん! し、死んだらあかんで! い、今、すぐヒールを…!」

怜「…いや、無理や… いくらあんたのヒールでも… こんなに弾丸を喰らった人間は、もう治せんやろ…」グッタリ

憩「と、怜ちゃん…!!」

怜「荒川… うちの最期のお願いや… その、すばらなフトモモで… うちのこと、膝枕してくれへんか…?」


涙の滲む目で、憩を見上げる怜…


憩「怜ちゃん…… え、ええで…///」スッ…


憩は床に正座し、そのふんわりとした太ももの上に怜の頭を乗せてやった…


怜「ん~~… ちょい窮屈やな、そのナース服が邪魔や、もうちょっとめくってくれへんか?」

憩「え…? こ、こう…?///」スス…

怜「まだまだ、もっとガッツリや。 その服が頭に触れるとフトモモに集中できへん」

憩「え、で、でも、これ以上めくったら、ぱ、パンツが・・・///」

怜「四の五の言うんじゃないわこのダボがあぁっ! うちがめくれ言うたら黙ってめくらんかいいいぃっ!!」=3

憩「ひゃ…!? って、と、怜ちゃん、なんか元気やない?」


怜「気のせいや。 あぁー…痛い、痛い、死にそうやあぁー(棒)」

憩「・・・??」


憩、この時にようやく気付く… 穴だらけのはずの怜の体に、銃創が全く無いことに…! 

そして、周囲に、黒い鉛玉ではなく、何やら白っぽい丸いモノが大量に落ちていることに…


憩「ん…? なんやコレ?」ヒョイッ


その一つを拾ってみた憩は目を見張った。


憩「!? な、こ、コレ・・・“豆”やんか! 節分の時にまく煎り豆やんか!?」

いくのん『せやでぇ~、あのロボスエハラちゃんのサイコガンからは、いろ~んなモノを射出出来る仕組みになっとるんやで~? すごいやろ!w』ニュッ

憩「だ、だからって… なんで煎り豆なんや??」

いくのん『そんなの、節分の時に鬼を追い払うのに便利やからに決まっとるやろ~?』ヘラヘラ


憩「なんや! タマが豆なら全然大したことあらへんやんか!」バッ

怜「あたっ!?」ゴチンッ


憩が勢いよく立ち上がると、滑り落ちた怜は頭を床に打ちつけてしまった。


怜「な、何すんねんお前… 危ないやんか!」

憩「四の五のやかましいでっ!! 元気ならサッサと立って闘わんかい!!」クワッ

怜「……」


怜「しゃあないな… ほな、久々にコレ使うか」スイッ

怜「ガラクタロボなんぞ細切れにしたんで…! 飛べっ! フライングチャクラム!!」ブンッ!

スエハラ『!?』


怜が両手から放ったチャクラム(円月輪)は、空中に綺麗な銀色の軌跡を描き…

 ザシュッ!!

スエハラ『グウ…!!』【-46】


素早く横にかわしたスエハラだったが、チャクラムの一つがそのスパッツをわずかに引き裂いていた。


スエハラ『フン… コンナモノ キキマセンネ ヘノカッパ デス』ウィーンウィーン


その脚の切り口からは… 赤い血ではなく、何やら緑色のオイルのようなものが染み出てきた。


憩(ほんまにロボットなんやなぁ… あかんわ、ロボにはウチの得意な薬物攻撃が効かんで…? どないする…?)





~ダンジョン地下4階層~


のどっち『敵として認識… 排除します』スゥ…


憧「ちょ… の、和?!」

桃子「あ、危ないっす憧ちゃん!!」バッ!


 ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュウウゥ――ンッ!!!


桃子が憧をかばうように飛びついた瞬間… のどっちの神速の槍の連撃が二人に襲い掛かった…!


 ザシュザシュザシュザシュザシュウウゥッ!!


桃子「くぅ…!」


間一髪…!

槍の連撃は桃子の脇をかすめ、後ろの壁に無数の穴をあけていた…


桃子「あ、危なかったっす…」ハアハア

憧「あ、ありがとうモモちゃん… ちっ…! どうやらヤルしかないみたいね…」ムクゥ…

桃子「憧ちゃん、待つっす… ここは私に任せるっす」ギラァ…


桃子はその懐から、ここまで数々の魔物を切り裂いてきた暗殺用ダガーナイフを取り出した…


憧「モモちゃん?」

桃子「敵の得物は槍… それなら、懐に飛び込んでしまえば私のものっす!」

桃子「ナイフのサビにしてやるっす! それっ!」バッ


そのステルス能力を生かし、一気にのどっちの背後に回り込んだモモ…

だが!


 ヴォンッ!!


桃子「えっ!?」


突然、のどっちがその槍を横殴りに後ろに振り回し… 慌てて頭を下げたモモだったが、髪の毛が数本、槍の柄に引きちぎられて吹っ飛んでいった…


桃子「な、ななな…? ど、どうなってるっすか? 私が見える…? 見えないんじゃ……」

のどっち『? 何を言ってるんですか…? そんなあからさまに後ろに回り込んで…』クル…

のどっち『見えるとか見えないとか… そんなオカルトありえません。 私からはハッキリ見えますよ…』

桃子「!?」


フナQ『フフ… “のどっち”には、あんたのステルス能力とやらは効かへんで…w』ヴーン…

フナQ『何故なら、のどっちはデジタルの神の化身…! 生き物も全て、視覚、体温、音などを全てデジタル情報に変換して認識しとるんや』

フナQ『だから気配がどうこうというのは、のどっちには通用せんのやで!w』ククク…


桃子(ま、マジっすか…? 私のステルスが全く通用しない…? そんな相手初めてっす…!)カタカタ


憧「…さすが和ね… ま、アンドロイドなんだけど…」

憧「姿が和だからって、手は抜かない… 立ちはだかるなら一気に叩き潰してやる…!」ゴゴォ…


憧は、魔杖の箒神を上に高く掲げた…


憧「ふるべゆらゆらとふるべ・・・」ブツブツ

憧「出でよ炎の精よ…! 喰らえッ! “ジャイアント・ファイヤー・アロー”!!」ヴォンッ!

のどっち『!??』


憧の上空に現れた、運動会の大玉ほどの大きさの火球が二つ、猛烈なうねりを伴ってのどっちに襲い掛かる…!


 ドゴオオォォ――ンッ!! ガラガラガラガラァ…


桃子「ひ…? 直撃っす…!」


モロに喰らって吹っ飛ばされたのどっちは壁に激突、がらがらと崩れた瓦礫の下敷きになってしまった…【-98】


桃子「や…やったっすか?」

憧「多分ね… アレをまともに喰らって立てるわけ… んん!?」


のどっち『火属性の魔法ですか… 強力ですが…大したことはありませんね』スウウゥ…


薄暗い中、その身体をぼうっと光らせながら… のどっちは何事もなかったように、またふわりと空中に浮き上がっていた。


憧(!? アレで服が少し焦げてるだけ…? クソ…! アンドロイドだから、ダメージがあるのか無いのかよく分からない…!)

憧(モモちゃんのステルスも通用しないみたいだし、これは厳しい闘いになりそうね…)





~地下5階層~


京太郎「え、ええ…? あ、あなたが、敵…??」

照「? 何、京太郎、この人知り合いなの?」


“?『ククククク・・・ww』”


ダンジョンの地下5階で、京太郎が出会ったその人物は…

すらりと背が高く… 燕尾服をビシッと着こなした紳士だった。


ハギヨシ『初めまして… 偉大なる魔王様の執事、萩原と申します。 以後お見知りおきを…』


そう… 京太郎の師匠とも言える男、ハギヨシだったのである…!


京太郎「は、ハギヨシさん…? ど、どうして、あなたが、ここに…?」

ハギヨシ『? あなたは…私の本体をご存知なのですか?』

京太郎「本体?」

ハギヨシ『私の本体は、名家龍門渕に仕えている執事なのです。 私自身は、そのオリジナルから造り出されたサイボーグ… クローンのようなものだと思っていただければよろしいかと』

京太郎(サイボーグ…? マジか? 本物のハギヨシさんにしか見えねーぞ…?)

ハギヨシ『普段は私は魔王城にて、魔王様やその側近の方たちのお世話をさせていただいているのですが…』

ハギヨシ『ときどき、こうして付近のダンジョンなどに戦闘要員として出張しているのです』


照「魔王城から来たの? サキは…!サキは無事なの?」

ハギヨシ『サキ… タ・コース国の第二王女ですね。 ご安心下さい、軟禁状態ではありますが、魔王城で丁重におもてなしさせていただいております』

照「そ、それなら返してよ…! サキは私の妹なんだよ!?」

ハギヨシ『残念ながらそれは出来かねますね。 全ては魔王様の御心のままに… 私は魔王様の命に絶対服従ですから… というより・・・』

ハギヨシ『ここで出会ってしまった以上、あなた方は私の敵です。 葬らせていただきます』ギラァ…!


それまで穏やかに話をしていたハギヨシの雰囲気が一変…! その瞳が緑色に妖しく光り輝いた。


照「・・・京太郎、どうやらこの人も、叩きのめすしかないみたいだね…」

京太郎(くっそ…! クローンとはいえ、ハギヨシさんが相手…? 勝てるのか…?)


ハギヨシ『では、まいります… お覚悟…!』ユラァ…


少し身をかがめ…戦闘態勢に入ったハギヨシ…!


照「させるかっ! 喰らえっ! ターボ・コークスクリュー!!」ヴォオオオォンッ!


が、ハギヨシが動くより早く、照の右手があの猛烈な竜巻を伴いながら空を切り裂いた…!

しかし!


ハギヨシ『遅いです…』ストンッ

照「ぐっ!? あぁ…??」バタリ…【-100】[HP1084→984]


いつの間にか横に回り込んでいたハギヨシが、軽く照の首筋に手刀を入れ…

その一発で照は失神し、その場に昏倒していた…


京太郎(!? さ、さすがハギヨシさん…! なんて運動能力だよ!!)


ハギヨシ『他愛も無いですね。 ではトドメを…』スウゥ…

京太郎「!? こ、この! テルさんから離れろ! “ドライブスラッシュ”!!」ヴォンッ!!

ハギヨシ『む!?』


 ドドドドドドオオオオオォ――――ンッ!!


神器・覇者の聖剣の一撃…!

ハギヨシは斜めに飛んでかわしていたが、その衝撃で割れた床の破片が一つ、ハギヨシの脇腹にメリ込んでいた。


ハギヨシ『ッツ…! …なかなかやりますね、少年…!』ズキズキ【-60】

京太郎「は、ハギヨシさん… 俺はあなたと闘いたくない…!」ハアハア

京太郎「退いて下さい! 元の世界では、あなたは俺が一番尊敬してる人なんだ…!」

ハギヨシ『元の世界…? よく分かりませんが…』

ハギヨシ『先ほども申し上げた通りそれは出来ません。 私は身も心も魔王様に捧げている存在…』

ハギヨシ『故に、魔王様に仇なすあなたがたは私の敵なのです…! 覚悟!!』バッ!

京太郎「いっ!??」


まるで猛禽類が獲物に飛び掛かるように… ハギヨシは京太郎に向かってその黒い体を躍らせていた。


<☆バトル第四戦・二回目攻撃、コンマバトル開始! 敵のHP【796】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り

ーーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・二回目攻撃(04憩 53憧 96照 30桃子)

憩  1×37=37
桃子 1×42=42
憧  1×49=49
照  1×65=65

総攻撃力 37+42+49+65=193 

敵の残存HP 796-193=603

コンマ最終レスは30で偶数。(憩・憧・京太郎) 
憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から憩に1回攻撃。 憧&モモペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に1回攻撃。

※また今日の19:00頃から進めていきます。
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第二回目攻撃>>339

~ダンジョン地下3階層~


スエハラ『サアサア カカッテ キナサイ ボンジンノ ソコヂカラヲ ミセテアゲマスヨ』ウィーンガシャンウィーンガシャン


怜「凡人って…お前ロボやんか。 人ですらあらへんわ…」

憩(あかんわ… ロボにはウチの得意な薬物攻撃が効かんで…? どないする…?)

憩(何か弱点はあらへんやろか… ロボットっちゅうことは、電源はどうしとるんや…? どっかに電池でも埋まっとるんか…? ・・・ん?)


いくのん『フンフフンフフ~ン♪』カチャカチャ


憩(…あのロボスエハラさんは、赤阪がコントローラーで操作しとるわけや… っちゅうことは……)

憩(どっかにアンテナとかがあるんちゃうか?)


よく見ると… スエハラの頭部の後ろ、髪を束ねた辺りに、ぴょんと、何か針金のようなモノが飛び出ているのが認められた。


憩(! アレや…! きっとあそこで電波を受け取ってるんや。 あのアンテナさえ外してまえば、戦闘不能にできるはず… よしっ!)シャッ

憩「行くで、末原さん! そりゃっ!」ブンッ!

スエハラ『! イテッ!?』ゴチンッ【-37】


何やらオレンジ色の缶を懐から取り出し投げた憩… スエハラは腕で受け、その缶はころころと床に転がった。

と――


 プシュウウウゥ―――ッ!


スエハラ『!?』


その缶から大量に白い煙が沸いてきたのだ…!


憩(シロアリ駆除の業務用バルサンや! それを目くらましにして… スキをついてアンテナを外したるわ!)ババッ


憩(よしー! もらったで!)サッ!


煙に紛れてスエハラの後ろに回り込んだ憩は、その後頭部… アンテナに向かって手を伸ばした…!

だが!


スエハラ『!!』クルッ

憩「へっ!?」ギョッ


驚愕…! なんとスエハラの頭が180度回転し、頭だけ後ろを向いたのである!

そして…


 ドゴムッ


憩「かっ! はあぁ・・・!??」ガクゥ…【-100】[HP1644→1544]


身体はまだ前を向いているというのに… スエハラの右腕が有り得ない方向に曲がり、真後ろの憩のみぞおちに拳を叩き込んでいた。


憩「な… なん、やあぁ…??」ゴホッ、ゴホッ!


いくのん『ふふ…w 荒川ちゃん、末原ちゃんのアンテナを取ろうとしたんやな~? 目の付け所は良かったけど…』

いくのん『煙で目くらましは悪手やったなぁ~w 末原ちゃんはロボなんやで?』

いくのん『前についてる目だけでモノを見とるんとちゃうんや。 熱源感知の赤外線センサーもあるし、音を感知するセンサーも内蔵されとる…』

いくのん『普通の人間みたいに、真後ろが死角なんてことはないんやでっ!w』


憩(っくぅ…! これは、一筋縄ではいかへんなぁ…)グウ…





~地下4階層~


のどっち『火属性の魔法ですか… 強力ですが…大したことはありませんね!』スウウゥ…

憧「ちっ…」


憧の特大ファイヤーアローをまともにくらったのどっち… だが、その光翼の天使は何事もなかったように、またふわりと空中に浮き上がっていた。


桃子「憧ちゃん… 今度は私が行くっす」ズイッ

憧「え…? でも、あんまり近くに寄ると危ないよ?」

桃子「大丈夫っす! 今の私には、コレがあるっすから…!」スイッ

憧「! それは…」


桃子が取り出したのは… 裏に電気配線のようなものが張り巡らされている、円盤のようなモノだった…

そう、あの商人ちゃちゃのんから買い上げた、オリハルコン製超電導フリスビーである!


桃子「コレの威力を試す時が来たっすね… 行くっすよ…!」ポチットナ!


 ウィンウィンウィンウィンウィン・・・!


側面のスイッチを入れると、超電導フリスビーは回転しながらふわっと宙に浮きあがった。

そして… その回転力を上げていくと共に、バチバチと雷光のような光が周囲に現れ始めた…!


 ウィンウィンバチバチッ! ウィンウィンウィンバチバチバチイィ・・・!!


のどっち『…?』


桃子「さああぁ、オッパイさん、覚悟するっすよ…!」ググ…
 

人差し指の上でフリスビーを浮かせながら、少し腰を落としたモモ…


桃子「必殺・・・!」グググ

桃子「超電導フリスビイィ―――ッ!!!」バッ!!


 ギュオオオオオオオォォォ―――ン・・・!!


猛烈な電撃を伴い、空気を焦がしながらのどっちに襲い掛かる超電導フリスビー…!


のどっち『くっ!』サッ


間一髪でかわしたのどっちだったが…


桃子「甘いっす!!w」

のどっち『!? ぐっ!!』ドゴオオォッ!【-42】


ブーメランのように空中でターンしたフリスビーが、光翼の天使の背中に見事命中していた。


のどっち『く…! ま、まだまだですよ…!』ムム…


桃子「…タフっすね… どんな造りになってるんっすか…?」

憧「油断せずに一気に仕留めた方がいいね… よし、それじゃあ私も…!」

憧「とっておきを使っちゃおうかな!」バッ


続いて憧が取り出したのは、コルク栓のついた瓶…!

そう、これもちゃちゃのんから購入した、神器・マルチ召喚デキャンター!

あらゆる魔人を自由に召喚できるチートアイテムである…!


憧「和が相手なら… この人が適任かな? よし!」

憧「“目立ってなんぼ! 目立ってなんぼですわっ!!”」キュポンッ!

桃子「へ?」


 ぼわわわわああぁん・・・!


どこかで聞いたような呪文を唱えながら、コルク栓を引き抜いた憧…

そして瓶から白い煙が沸き出ると共に、空中にあの人物が現れていた…!


桃子「こ、この人は…!」


透華『おーっほっほっほっ!w さあっ、始めましょうか原村和―――!』

透華『真のアイドルを決める闘いをッ!!』ビシイィッ!

透華『ライバル同士… 正々堂々決着を着けますわよ!』クワッ


和の永遠のライバル、龍門渕透華降臨―――!!


のどっち『ライバル…? 何を言っているんですか、私はあなたがライバルなんて、一度も思ったことはありませんよ』

透華『な、なんですって!?』ムキィッ!=3

透華『わたくしを侮辱するとは… いい御身分になったものですわね、原村和…!』

透華『まあいいですわ… そのとりすました顔も、すぐに苦痛と恥辱で歪むことになるのですから…! かかってらっしゃい!!』

のどっち『言われるまでもありません…』スウウゥ…


その聖槍を両手に構えたのどっち…


のどっち『消滅しなさい…! グングニル!!』バッ!


 ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュウウウゥ―――ンッ!! 


桃子「わ…!」


まるで流星のように、無数の槍の連撃が透華に迫る!

だが…


透華『ふん…w “治水”――!』ピカアァッ!

のどっち『!?』


 ドスドスドスドスドスウウゥッ!!!


憧「ひゃっ!? あっぶな…!」


憧のすぐ横の壁に無数の穴があく…!

のどっちの槍の連撃は、全て透華の両腕で後ろに受け流されていたのである…

そう、まるで川の中の流れに同化し、必要最小限の動きで、迫りくる丸太の大群をかわすかのように…!


桃子「あ、あれは…幻の秘技、流水制空圏っすか?」


そして…


透華『はあっ!』ブンッ!

のどっち『うっ!?』ビシィッ!


よけると同時に、のどっちの上空に回り込んでいた透華が、その槍を振り下ろし…

のどっちを床に叩きつけていた。


のどっち『ぐうぅ…』ムム…

透華『フフ…w 見ましたか原村和! これがわたくしの本当の力ですのよ…!』

透華『はああぁ興奮してしまいますわ…!/// 地に這いつくばるあなたを、こうして見下ろしていると…!///』ゾクゾク…

のどっち『………』





~地下5階層~


ハギヨシ『魔王様に仇なすあなたがたは私の敵なのです…! 覚悟!!』バッ!

京太郎「いっ!??」


まるでハヤブサのようなスピードで京太郎に真っ直ぐに向かってくるハギヨシ…!


京太郎(く…! や、やるしかねえっ!)ブンッ!


京太郎、覚悟を決め、その黒い影に向かって聖剣を打ちおろす…!

だが!


 ガキイイィンッ!


京太郎「へっ!?」


なんと… ハギヨシは、京太郎の斬撃を、左の掌で受け止めていた…


京太郎(ば、バカな!? 剣を素手で受け止められるわけ・・・ん?!)


よく見ると、ハギヨシは手に石を持ち、それで剣を受け止めていた。 先ほどの斬撃で飛び散った瓦礫の一つを隠し持っていたのである…!


京太郎(い、いや、でも、俺の覇者の聖剣は石くらい簡単に斬れるはず…!)

ハギヨシ『フフ…w 驚きましたか?』ニイィッ

ハギヨシ『剣など、こうして懐に飛び込み、インパクトのタイミングをズラして根元の部分を受ければ、大した衝撃ではありません』

ハギヨシ『如何に強力な斬撃といえど、その威力を発揮させなければ恐れるに足らず・・・です』ピタァ…

京太郎「!?」


ハギヨシは、左手で剣を受けながら、空いている右の掌をぴたりと京太郎の腹の部分にあてた…

そして…


ハギヨシ「秘術、“通し”・・・ふっ!!」ギュンッ!


その瞬間… 京太郎は、腹で何かが爆発したかのように感じた。


京太郎「ぐはっ!! が・・・おぼぉっ! げぇ・・・!!」【-100】[HP1589→1489]


5、6mほども吹っ飛ばされた京太郎は、膝をつき、床に胃液をまき散らしていた。


京太郎(な…なんだ今のは!? 甲冑越しに衝撃が伝わってきたぞ…!)オゲゲ…

京太郎(発勁…? いや、浸透勁ってヤツか…?)

京太郎(く、くそ…! や、やっぱり、俺とハギヨシさんじゃ身体能力に差がありすぎる…!)


 ツカ、ツカ、ツカ、ツカ…


ハギヨシの革靴が迫ってくる。


京太郎(… トドメをさす気だ… く、くそっ! 立てねえ…!)

京太郎(さ、咲、すまねー… もう、俺、お前のこと、助けには…)


走馬灯のように咲の顔が思い浮かんだ、その時――


照「待てっ!」ヴォンッ!

ハギヨシ『!?』


横から撃ち込まれた照のコークスクリューの衝撃波が、ハギヨシの鼻先をかすめていた。


照「私の仲間に手を出すな…」ハアハア…

ハギヨシ『…気がついてしまいましたか… そのまま眠っていれば楽だったものを…』

照「ナメるな! 私はタ・コース国第一王女テルテール・ミヤナーガ一世…!」

照「妹と仲間の為なら、この身が砕け散っても闘う者だ! 喰らえっ! “ターボ・コークスクリュ――”!!」ブンッ!


再び照の右手が竜巻を伴いながらハギヨシを襲う…!


ハギヨシ『ふ…w』スイッ


しかし、ハギヨシは上半身を軽く横にズラすだけでそれをよけていた。


ハギヨシ『言ったでしょう。 そんな技は遅すぎて私には効か・・・あっ!?』


 バシイイイィィンッ!!


ハギヨシ「っくうぅ…!!」ググ…【-65】


よけたハギヨシに向かって、もう一つのコークスクリューが炸裂…! 一発目の後ろに隠れるようにして発射された一撃だった。

ハギヨシはボクサーのように両腕を固めて受けていたが、数m吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられていた…


ハギヨシ『…失礼いたしました… どうやら、あなたの力を侮っていたようですね…』

照「ふん… 分かったなら、全力でかかってこい、魔王の犬め…!」ゴゴォ…!


京太郎(? い、今のは・・・なんだ? コークスクリューの連撃…?)

京太郎(い、いや、違う、“左手”でコークスクリューを撃ったんだ…! 左手でも撃てるのか…!)

京太郎(… そうだ、俺は、一人じゃない… こんなに頼もしい仲間がいるんだ…)ググ…

京太郎(ハギヨシさんが相手でも… 照さんと一緒なら、勝てるっ!)バッ!


胃液を垂らしながらも渾身の力を振り絞って立ち上がった京太郎…! 

その目は、闘志に溢れるとともに、邪念を全て振り払った静謐さもたたえていた…


<☆バトル第四戦・三回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【603】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り

ーーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・三回目攻撃(57憧 69,71,68京太郎 31桃子)

桃子  1×42=42
憧   1×49=49
京太郎 3×60=180

総攻撃力 42+49+180=271 

敵の残存HP 603-271=332

憩&怜ペアは攻撃0回なので、ロボ末原から憩&怜両方に攻撃。 
憧&桃ペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 
京太郎&照ペアは攻撃3回なので、ハギヨシからの攻撃は無し。


※また今日の19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー

第三回目攻撃>>361

~ダンジョン地下3階層~


ロボスエハラ『………』ゴゴゴゴゴゴオオオォ…


憩(っくぅ…! これは、一筋縄ではいかへんな!)バッ!


スエハラの頭のアンテナを外しに行った憩だったが、逆に迎撃され… 憩はステップバックしていったん距離をとった。


憩(360度方向に、センサーで敵を感知してるっちゅうのは厄介やな…)

憩(しかし、相手のウィークポイントをつくのが闘争のセオリーや。 なんとかしてあのアンテナを外せれば…)

憩(く…! ならば今度はコレで牽制して… スキをついて接近するで!)バッ


憩、今度は懐から投擲用メスを4本… 右手の指の間に持ち、後ろに振りかぶる!

が、その時…!


怜「――!? あ、荒川あかん! 投げるなっ!!」

憩「!?」ビクッ!


スエハラ『!』ピカァッ!  ヒュンッ!!


 ジュウウゥッ!!


憩「・・・・え?」


憩が手を後ろに振りかぶったその直後、スエハラの両目が光り… レーザー光線のようなものが憩の右頬のすぐ脇を疾(はし)った。

そして・・・


憩「… な、ななな…? なんやこりゃ……??」ガタガタ


恐怖に身を震わせる憩…

見ると、右手にバルログ持ちしていた4本のメスが… まるでアメのようにドロリと融けてしまっていたのだ…!


憩(そ、そんなアホな…? さっきのレーザー光で、メスを融かしたっちゅうんか…? どんな熱線銃やねん!)

憩(くぅ…! ウチが丹精込めてよく研いだメスやのに…!)ギリッ【-100】[HP1544→1444]

憩(って、それどころじゃないやな… さっき怜ちゃんが止めてくれずに、そのまま投げようとしてたら、ウチの手に光線が当たって…右手が蒸発しとったわ…!)ブルッ


そう… 怜は平常時でも、直近の未来を予知する能力がある…

スエハラの光線が憩の右手を射抜く未来を見て、慌てて声をかけたのだった。


憩(ウチのメスはステンレス製… ステンレスの融点は約1500度やで…?)

憩(くそ…! あんな飛び道具があるんじゃ、間合いをとっとっても油断できへん…!)


スエハラ『ククク…w ドウデスカ コレガ ボンジンノ ソコヂカラトイウモノナノデス』ウィンウイィン


怜「目からビーム出せる凡人がどこにおんねん!」


スエハラ『ワタシハ ボンジンデスヨ… アナタガタノヨウナ バケモノトハ チガイマス』

スエハラ『ワタシハ ボンジン ワタシハ ボンジン… ワタシハ ボンボンボンボンボンボン……』ウィーンウィーン…

スエハラ『ボンボンボンボンボンボンボンボンボンボン・・・』カタカタカタ…


憩「ん…? なんか様子がおかしいで?」

怜「故障か?」


スエハラ『ボンボンボンボンボンボボボボボボボボボ・・・・』

スエハラ『ボボボボボボボアアアアアアアアアアアアアア・・・・・!!』パカアァ…


憩「へあ…!?」


奇声を発しながら口をあんぐりとあけたスエハラ… その喉の奥に… 何やら円い筒のようなモノが、一瞬、見えた。


怜「!? あかん! よけろ荒川ァ!!」バッ

憩「!?」


怜が憩にタックルをかましたその時…



スエハラ『アアアアアアアァァ・・・・ ドバッシャアアアアアアアアァァァッッ!!!!』ドオオォォーンッ!!



…スエハラは、口からミサイルを発射していた。


 ドゴオオオオオオオオオオォォ――――ンッ!!!

 ガラガラガラガラアァ・・・!!


憩「ひ…!」


ミサイルは、憩たちのすぐ脇をすり抜け、すぐ後ろの壁に激突…!

耳をつんざく轟音と共に石の壁が崩れ落ちた。

そして…


怜「………」【-100】[HP874→774]

憩「!? と、怜ちゃん!?」


憩をかばった怜は、下半身が瓦礫の下敷きになっていた…





~地下4階層~


スエハラがミサイルを発射していた頃… 地下4階では、憧が召喚した魔人透華VSのどっちの激闘が続いていた。


透華『はああぁ興奮してしまいますわ…!/// 地に這いつくばるあなたを、こうして見下ろしていると…!///』ゾクゾク…

のどっち『………』


のどっちの十八番グングニルを治水によって全て受け流し、逆に槍の一撃で叩き落とした透華は、まるで絶頂を迎えたかのように頬を赤らめて嗤っていた…


透華『さあぁトドメですわ! それっ!』ブンッ

のどっち『くっ!』ザシュッ!【-49】


さらに空中から槍を突き下ろした透華。

のどっちは身を反転させて立ち上がったが、その左の二の腕に、槍の切り傷がハッキリとついていた…


透華『フフ…w 原村和、分かりまして?』

透華『本気になった私とあなたの実力の差は歴然…! 土下座して許しを請うなら、これでやめて差し上げてもよろしくてよ♪』ククク…

のどっち『……』


桃子「つ…強いっすね、りゅーもんさん…!」

憧「そうね…w ぶっちゃけそこまで期待してなかったんだけど、これならあの魔人だけで勝てちゃうかな?」


だが…! 光翼の天使のどっちが本領を発揮するのはここからだった…!


のどっち『私があなたに土下座…? 面白い冗談ですね… そんなオカルトありえません』ユラァ…

透華『…! この期に及んで強がるとは… 見上げた根性ですわね!』

透華『ならばお望み通りトドメをさしてあげますわ! しゃあっ!!』ブンッ!!

のどっち『!!』


のどっちのその豊満なおもち“のどっぱい”に向かって、真っ直ぐに槍を突き込んだ透華…!

その凶槍は、のどっぱいの谷間に深々と突き刺さった・・・かと思われた、その時!


のどっち『ふん…』ポヨン…


 ポヨヨヨヨォ~ン♪


透華『えっ!?』グラッ


のどっぱいが、まるで風にたゆたう羽毛のように、やわらかくぷるりと揺れたその直後…

透華の槍はのどっぱいの表面を滑って後ろに流されていた。


桃子「! い、今のは・・・“乳消力”?」

憧「は?」


憧「にゅ、ニュウシャオリー?? 何よそれ?」

桃子「乳消力は、おもちを使って闘う地上最強の拳法“乳拳(にゅうけん)”の奥義の一つっす…」

桃子「オッパイの弾力と柔らかさを利用し、超脱力によってどんな強力な攻撃もノーダメージで受け流す、超絶乳技っすよ…!」

憧「は…??」

桃子「まさかあのオッパイさん、乳拳の達人だったとは…! これは厄介なことになってきたっすね…!」


透華『とっと…!』ヨロヨロ


槍の突きを流された透華は、二、三歩たたらを踏んだ…

と――


のどっち『終わりです――』ユラァ

透華『!?』ビクッ

透華(こ、この女――! いつの間にわたくしの横に――?!)

のどっち『飛びなさい! 乳坤一擲・・・!』ググ…

のどっち『“昇龍パイ”!!!』ドバァッチイイィ――ンッ!!

透華『ぐっはああああぁぁ――っっ!?!?』=3=3


のどっぱいの強烈なオッパイビンタで上空高く跳ね上げられた透華は… 床に叩きつけられると同時に、白い煙となって消滅してしまった…


憧「あらら…w やっぱヤラれちゃったねw」

桃子「それより… 今のは見事な昇龍パイだったっすね…!」

憧「へ?」

桃子「身体を横に傾けて回転させることで、遠心力を利用しておもちを上に跳ね上げる昇龍パイ…」

桃子「乳拳奥義の中でも最も派手な技の一つっすよ!」

憧「も、モモちゃん随分詳しいのね…」

桃子「ふふw、私、実は格闘技マニアなんっす。 ・・・あっ!?」


 ブォオオオォンッ!!


桃子「くっ…!」バッ


いつの間にか間合いを詰めていたのどっちの強烈なオッパイビンタを、桃子はスウェーでギリギリでかわしていた。


のどっち『闘いの最中にのん気におしゃべりとは… 油断が過ぎますよ! それっ!!』ブンッ!

桃子「ひゃっ!?」サッ


さらに繰り出された横殴りのオッパイビンタ…“乳旋風撃”を、かがんでギリギリでかわす桃子…!

その頭上を、のどっぱいがまるで轢き逃げトラックのような猛烈な勢いで、右から左へとフッ飛んでいった。


桃子(こ、これは強力っす…! 一発でももらったらアウトっす!)


のどっち『さあぁ、これで終わりです!!』ヴォンッ!

桃子「!?」


さらに、おもちを上へと振り上げるのどっち…!

その刹那、すぐ横にいた憧は、のどっぱいがミシミシとしなる音を確かに聞いた…

乳拳最大奥義、打ち下ろしの乳撃、“ジャイアント・パイハンマー・インパクト”であるっ!


だが!


 ヒュンッ!


のどっち『あがっ!?』ドゴォッ!【-42】


振り下ろす直前に、のどっちの顎が上に跳ね上がっていた。

おもちの下から、靴の踵が魔性のスピードで浮き上がってきてのどっちの顎を打ち抜いていたのだ。

桃子が、かがむと同時に床に両手を突き、逆立ちしながら蹴りを放ったのである…!


のどっち『うっぐぅ・・・??』ヨロヨロ


桃子「ふふ…w ナメてもらっちゃ困るっすよ?」スタッ

桃子「これでも私は、タ・コース国の王立魔道諜報アカデミーを、首席で卒業したエリート…」

桃子「体術ならお手の物っす! ステルス・モモは、ステルスだけじゃないんっすよ!」ドヤァ





~地下5階層~


ハギヨシ『…失礼いたしました… どうやら、あなたの力を侮っていたようですね…』

照「ふん… 分かったなら、全力でかかってこい、魔王の犬め…!」ゴゴォ…!


対峙するハギヨシVS照…!


京太郎(て、照さん…! よし…! ハギヨシさんが相手でも… 照さんと一緒なら、勝てるっ!)


京太郎「うおおおおおおおおおおぉぉっっ!!!」バッ!!


ハギヨシ「!?」
照「…!」


ハギヨシの発勁を喰らい、ダウンしていた京太郎だったが… 胃液を垂らしながらも渾身の力を振り絞って立ち上がった。 


京太郎「………」ハアッハアッハアッ…

ハギヨシ「アレを受けて立ちますか… しかし…」

ハギヨシ「立つだけで精一杯ではないのですか? その体で闘えますか…?」ニッ

京太郎「…!」

京太郎(た、確かに… まだフラフラする… まともに歩けるかどうかすら分からねー…)

京太郎(しかも、ハギヨシさんと俺との戦力の差は歴然…! 気力だけでなんとかなるような相手じゃねー…!)

京太郎(まともに攻撃しても、あの超スピードでかわされてカウンターを喰らうだけだ… くっそ、どうする…?)

京太郎(こんな時、何かアイテムがあればいいんだけど…)スッ…


京太郎は、右手を後ろに回してそっと背中に触れた…

その甲冑の下には、商人ちゃちゃのんから購入した「ちゃちゃのん水着写真集」が入っていた。


京太郎(チクショウ…! なんで俺、写真集なんて役に立たねーモノ買っちまったんだ…?)

京太郎(あの時、ポーションを買ってれば体力を回復できたろうし、憩さんの言う通りフィジカルブースターを買ってれば、身体能力を上げてハギヨシさんと同等の力で闘うこともできたかもしれないのに…)クッ

京太郎(一体あの、280とかいう神は、なんのために俺に写真集を・・・ ん? 待てよ・・・?)


この時… 京太郎の脳裏に、捨て身の奇策が思い浮かぶ…!


京太郎(出来るか…? いや、ヤルしかねえ! ハギヨシさん相手には、肉を切らせて骨を断つ作戦しか勝機はねえっ!)

京太郎(ちょうど背中に写真集が仕込まれてるんだから、ある程度の衝撃には耐えられるはず…!)

京太郎(勝機は一瞬… 失敗は許されねえっ!)ギラッ


照「さああ… 魔王の犬、動くなよ…」ジリッジリッ…

ハギヨシ『その要望にはお応え出来かねますね…』ジリジリ…


お互いにじりじりと間合いを詰める照&ハギヨシ…

そして… 照の目がギラリと光る!


照「喰らえっ! ターボ・コークスクリュ――ッ!!」ヴォンッ!!

ハギヨシ『ふっ!』サッ!


照の右手の豪拳が撃ち出されたが、ハギヨシはそれを紙一重で躱し、照に向かって突進していた。


照「レフト・コークスクリューッ!」ブワッ


そのハギヨシに向かって、先ほどと同じ左手でのコークスクリューを撃ち出す照…

だが…


ハギヨシ(ふふ…w 甘いですね、私は同じ手を二度は喰いません…!)

ハギヨシ(その拳の軌道もハッキリ見えてますよ… 紙一重でかわし、この貫手の一撃で、終幕です…!)グッ


ところが… その瞬間、ハギヨシですら予期していなかったことが起こった。


京太郎「うおおおおおおおぉぉっ!!」ダダダダッ!

ハギヨシ(! 少年!?)


 ドッゴオオオオォォ――ンッ!!


京太郎「がっはああああああぁぁ――っ!!?」=3

ハギヨシ『い゛っ!??』


目を見張るハギヨシ…!

京太郎は、ハギヨシに向かってきたのではない…

なんと、京太郎は照とハギヨシの間に割り込み、照のコークスクリューを背中で受けていたのであるっ!


照「きょ、京太郎!??」


 グオオオオオオオォォ―――ンッ!!


京太郎「あばばばばばばばばばばばばっっ!!!」=3


コークスクリューをまともに受け、猛烈に回転しながらハギヨシに向かって吹っ飛んでいく京太郎…!


ハギヨシ(こ、これは・・・)

ハギヨシ(あの拳の衝撃波を推進力にしている!? そんなバカな!!?)


京太郎(よ、よし…! 意識が吹っ飛ぶかと思ったけど、背中の写真集がクッションになって、なんとか耐えられた…!)グルグルグル

京太郎(届け・・・! 俺の剣!!)バッ!

京太郎「“トリプルスラッシュ”!!!」ブオオォンッッ!


決死の京太郎の斬撃がハギヨシを襲う!!


ハギヨシ「くっ!!」サッ!


照「あ…!」


照は… 回転しながら飛んでいく京太郎の向こうに…

銀色の聖剣の軌跡が立て続けに三本、空中を疾るのを見た……


 シュウウウウウウゥゥ~~~~・・・!!


京太郎「… はあっ、はあっ、はあ・・・!!」ゼーゼー

ハギヨシ「………」


一瞬にして交錯した京太郎とハギヨシは、二人とも、お互いに背中を向けたまま立っていた…


照「ど、どうなったの…? あっ!!」


ハギヨシ『… ぐっ、むぅ・・・!』ギリ…


苦悶の表情を浮かべ、左手で右の上腕部をおさえるハギヨシ…

そこには、燕尾服に大きく切れ目が入っていた。

そう… 一撃目、二撃目はかわしたものの、三撃目はさすがのハギヨシもよけきれず、その肩口を切り裂いていたのである。


照(届いた… 届いたんだ京太郎の剣が!)


京太郎「手応え・・・ アリッ!!」クルッ


ハギヨシ『…!!』【-180】


<☆バトル第四戦・四回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【332】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り

ーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・四回目攻撃(10憩 51憧 13憩 86照)

憩 2×37=74
憧 1×49=49
照 1×65=65

総攻撃力 74+49+65=188 

敵の残存HP 332-188=144

コンマ最終レスは86で偶数。(憩・憧・京太郎)

憩&怜ペアは攻撃2回なので、ロボ末原からの攻撃は無し。 
憧&桃ペアは攻撃1回なので、メカのどっちから憧に攻撃。 
京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に攻撃。


※また今日の19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー

第四回目攻撃>>382

~ダンジョン地下3階層~


怜「…… う、ううぅ…!」

憩「!? と、怜ちゃん!?」


憩をかばったため、下半身が瓦礫の下敷きになってしまった怜…!


憩「い、今助けるからなーぁ… ぃよいっしょおぉ…!」グイ…!


渾身の力で、なんとか瓦礫をどかした憩。


憩「だ、大丈夫か? 怜ちゃん?」ソッ

怜「!? あっ、あだだだだっ! 触るんじゃないわこのヤブ医者がっ!」=3

憩(! よ、良かった… 元気そうやわ…)ホッ

憩(でも、ちょっと触っただけでこの痛がりよう…)

憩(立てへんみたいやし、足のどこかの骨が折れとるんかもしれん)

憩(骨折を治癒魔法で治すには時間がかかる… 今、そんなことをしとるヒマはない…!)

憩(ちっ…! ウチ一人でこのバケモン相手にせないけなくなったようやなぁ…!)チラッ


スエハラ『……』ゴゴゴゴオオォ…


憩(どないする…? 接近して死角に回っても、360度全方向のセンサーで感知されて迎撃されるし…)

憩(遠間から武器を投げようとしても、それより早くビームやミサイルが飛んでくる…)

憩(しかも、ロボやからウチの十八番の薬物攻撃が効かへん… くそっ!攻め手が無いやん!八方塞がりやで…!)

憩(ほんまにどないする…? 何か…何か手は…!)ゴソォ…


憩は、腰にくくりつけている革製の薬袋の中を探った。

と、その手に――、一つのチューブが触った。


憩(! せや! コレなら…アイツの動きを止められるかもしれへん!)

憩(あったで…! ロボにも効く薬物攻撃が…!)ギラッ


憩(でもチャンスは一回や。 確実にワナにハメなあかん。 よし…!)チラッ


憩は赤阪が映っている上空のスクリーンを見上げた。


いくのん『んん~? どないしたんや荒川ちゃん? もう攻撃は終わりかいな?』ニタニタ

憩「…そやな、ウチにはもうあのロボを倒す手段はあらへんわ」

いくのん『なぬ?』

憩「でも、別にスエハラさんを倒す必要はない… 要は、遠隔操作をしとるアンタを倒せば、スエハラさんも動きを止めるはずや!」

憩「高見の見物キメ込んどるけど、アンタがおるのは、ここより下のどこかにある管理運営室やろ?」

いくのん『……』

憩「ウチはもうロボなんかと闘わへん! 直接アンタを倒しに行ったるで!」バッ


部屋の出口に向かって駆けだした憩…!


怜「!? あ、荒川? うちのことは置いてきぼりかいな!?」


いくのん『…! 甘いで!そうは問屋がオリるかい! 末原ちゃん、GOやで!!』カチャカチャ


スエハラ『…モクヒョウノ トウボウヲ カクニン』ウィ-ンウィ-ン

スエハラ『ニガサナイ… ツイゲキヲ カイシシマス!』ズダダダダッ!


憩のあとを追って駆け出したロボスエハラ…

と――


 ベチャァッ


スエハラ「・・・ン?」ネバァ…


スエハラは、何かぬかるみのようなものに足を取られていた。


スエハラ「ナ、ナンデスカコレハ… ウッ!?」ガクッ、ベチャッ!


歩き出そうとしたが、バランスを崩し、両手両膝をついてしまったスエハラ…


のよりん『? な、なんや? どないしたんや末原ちゃん?』カチャカチャ

スエハラ『…ウ、ウゴケマセン… キノウフゼン……』

のよりん『な、なんやって?!』


憩「クク…w どうやらうまくいったみたいやなぁ…」ニュッ

スエハラ『…ウ?』

憩「スエハラさん、そのベタベタした水たまりみたいなモンはなぁ…」

憩「手術時の切開部接着に用いる・・・“医療用瞬間接着剤”やっ!!」

憩「しかも、アロンアルファの数倍の強度があるスペシャルなヤツや…」

憩「それにくっつかれたら、ゴキブリホイホイのゴキブリみたいに脱出は不可能やで、スエハラさん!w」

スエハラ『…!』【-74】


そう、憩は、逃げるフリをしながらスエハラを陥れるためのワナを密かにはっていたのである…!


憩(よし…! さあ、あとはあの赤阪を倒すだけやで…!)





~地下4階層~


桃子「体術ならお手の物っす! ステルス・モモは、ステルスだけじゃないんっすよ!」ドヤァッ!

のどっち『っうぅ…!』ヨロォ…


その豊満なおもちを使った打ち下ろしのオッパイビンタで桃子を叩き潰そうとしたのどっちだったが…

逆に、桃子の倒立しながらのアクロバティックな蹴りがのどっちの顎に炸裂!

ヨロヨロとたたらを踏む天使のどっち…!


憧(勝機…!)ギラッ!

憧「雷の精霊よ…風の精霊よ…! 共に我が元に集い、我が求めに応じ敵を砕け!!」

憧「風雷乱舞! “ボルトストォ――ム”ッ!!」バッ!


 バリバリバリバリバリバリイィ…!!


のどっち『!?』


勝機と見た憧、ネリ―を撃ち落としたニ属性同時撃ちの奥義を放ち、室内にうねりを伴った雷撃が発生! たたみかける!


のどっち『くっ!』サッ!


間一髪、後ろに大きくジャンプしてかわしたのどっちだったが…


憧(ふん、やっぱり後ろに跳んだね… でも、それも計算済み!)ニタッ

憧(喰らいなさい和! 私の新技…!)

憧「出でよ氷の精霊…! 絶対零度!! “パーフェクトブリザード”オオオォ―――ッ!!!」ババッ!


 ビュオオオオオオオォォ――――ッッ!!!


のどっち『あああっ!?!?』グラッ!  ズドオオオォーンッ!!【-49】


逃げ場のない空中で、モロに氷の衝撃波を喰らった和は、猛烈な吹雪に巻き込まれながら床に叩きつけられていた…


桃子「す、すっごぉ…! 三属性を立て続けに…! さすが憧ちゃんっす!」


のどっち『…や、やってくれましたね、憧……』ユラァ…

のどっち『…しかし、iPSとデジタルの加護を受けている私の体は特別製…! この程度の衝撃で・・・うっ!?』グラッ、ペタンッ


立ち上がろうとしたのどっちだったが、何かにつまずいたようにまた前のめりに倒れてしまった。


のどっち『…??』

憧「あー…和、動かないほうがいいよ?」

憧「無理に動くと・・・足が取れちゃうかもよ?w」ニタァ

のどっち『な…!?』


下を見ると… のどっちの両足は、氷によって床にはりつけられてしまっていた…!


憧「ソレそう簡単には融けないから。 どうやら勝負あったわね!w」


のどっち『…いえ、まだ勝負はついていませんよ、憧…!』

憧「いや、もう降参してくれないかなぁー… いくらメカっていっても、幼馴染のあなたに、しかも動けないとこを攻撃するのはさすがにちょっとさぁ…」

のどっち『・・・・・///』ホウ…

憧「…ん?」

憧(和…? 表情がやわらかくなって… のぼせたみたいに頬が赤く上気して……?)


 ヴ――ン・・・ ババババババババッ!!


憧「うっ!?」


突然… 空中に無数のデジタル画面が現れ、ぐるりと憧を取り囲んだ。


憧(う…! こ、これって、和が超集中状態になった時に現れるヤツ…!)


のどっち『憧… 私の本当の力を見せてあげましょう!』カッ


のどっち、ここにきて完全覚醒――! “おはようのどっち”――!!


憧「な、なによ! そんな動けない状態になってから本気になったって、もう遅いでしょ?」

のどっち『憧、あなたの周りのデジタル画面を… よく見てみなさい』

憧「へ?」チラッ


憧の周囲に現れた画面には、何か、幾何学的な模様がうねうねとうねるような動画が再生されていた…


憧「何よ、この気持ち悪い動画がどうかし・・・たあぁ・・・・? あれ・・??」カクン…


急に、力が抜けたように床に膝をついてしまった憧。


桃子「? あ、憧ちゃん? どうしたんっすか?」

憧(…! し、しまった、ハメられた…! これって・・・)


憧(“デジタルドラッグ”だっ!!)


“デジタルドラッグ”―――!

ビデオドラッグ、ヴァーチャルドラッグなどとも呼ばれる、単純に言えば、視聴者に催眠術をかけるような効果がある動画――。

特殊な、視覚を混乱させる動きの連続によって脳内麻薬を分泌させ、人をハイにさせたり、逆に眠気を誘発させたりする動画である。

ネット上で閲覧出来るものは軽度のモノが殆どだが、その手の技術者が本気で作ったデジタルドラッグ動画は、数十秒で人を昏倒させる効果があると言う――。


憧(く…! や、やばい、画面から目が離せない… あ、ああぁ、意識が・・・!)ガクゥ…


そのまま、崩れ落ちるように倒れた憧は、そのまま失神してしまった… 【-100】


桃子「な、な…? なんっすかこれは…? 闇属性の魔法っすか??」

のどっち『魔法ではありません… 科学のなせる業です!』カッ





~地下5階層~


京太郎「手応え・・・ アリッ!!」クルッ

ハギヨシ『…! くぅ…!』


照(届いた… 届いたんだ京太郎の剣が!)


照のコークスクリューを背中で受けて推進力に変え、猛烈に回転突撃しながら斬撃を放つという荒業に出た京太郎…!

その捨て身の奇策は功を奏し、遂に、ハギヨシの肩口に聖剣の一撃を叩き込んでいた…!


ハギヨシ(… いいのをもらってしまいましたね… く…! 右腕を上げることができません…!)グウゥ…


京太郎(! よし、効いてる…! ハギヨシさん、右腕がもう使えねーみたいだな…)

京太郎(俺ももうボロボロだけど… 勝機はここしかねえっ! 一気に決める!!)カッ

京太郎「ハギヨシさん覚悟ぉ! ちぇええぇすとおおおおぉぉっっ!!」バッ!

ハギヨシ『!!』


力を振り絞り、跳躍して聖剣を振りかぶった京太郎…!

だが、


ハギヨシ『なんの…!』バッ

京太郎「!?」


 クルッ! ズダアアアァ――ンッ!!


京太郎「あっ、があぁ・・・!??」


果敢に挑んだ京太郎だったが、斬撃は空を切り、逆にくるりと一回転して背中から石畳に叩きつけられていた…

ハギヨシは、剣をかわすと同時に左手で京太郎の右手首をつかみ、自分の手首を返すだけで京太郎を投げていたのである。


京太郎(い、今のは… 合気道?)

京太郎(くっそ…! どんだけチートなんだよこの人は…!)ウウゥ…


しかし、ハギヨシの攻撃はその投げだけでは終わらなかった。


ハギヨシ『少年… 痛みに備えなさい』グッ

京太郎「うっ?!」


倒れている京太郎の手首をつかんで持ち上げ、脇に革靴を突っ込んできたハギヨシ…


ハギヨシ『ふっ!!』グンッ!

京太郎「あがっ!?」ガコッ!


ハギヨシが脇を踏み込みながら手首を引っ張った瞬間…

京太郎は、今まで一度も聞いたことのない不気味な音を自分の体の中から聞いた。


京太郎「あがああああああああああああぁぁぁっっ!!!???」ゴロゴロゴロゴロ=3-3【-100】

照「きょ、京太郎…!?」


肩を外された京太郎、その激痛にのた打ち回る…!


ハギヨシ『ふふ…w これであなたも、しばらくは右腕は使えませんよ…』クク…

ハギヨシ『さあ! ではそろそろ、決着を着けるとしますか!』クルッ

照「…!」


照「望むところだ…! 私の拳で塵にしてやる!」ググ…

ハギヨシ『……』スウゥ…


いつものように右腕を後ろに振りかぶった照…

それに対し、ハギヨシは少し身を沈めて身構える。

紙一重でかわし、懐に飛び込むつもりなのだ…


照「……」ニイィッ

ハギヨシ『…ん?』


わずかに口角を上げた照。

その直後の照の拳撃に、ハギヨシは目を見張った。


照「コークスクリュー・・・トルネードクラッシュ!!」ブォンッ!

ハギヨシ『ん!?』


すぐさま飛び込もうと構えていたハギヨシは意表をつかれ、少し前のめりになった。

なんと… 照はハギヨシにではなく、斜め上空に向かってコークスクリューを放っていたのだ…!


ハギヨシ『な、何を…? あっ!?』


 ドゴオオオォ――ンッ!  ガラガラガラガラガラ……!


ハギヨシ『! しまっ!』


そう、上に放たれた照の拳は天井を破壊し、崩れた瓦礫が照とハギヨシの間に降り注いできたのである…!

さらに!


照「ガトリング・コークスクリュ―――ッ!!!」ドドドドドオオオォ――ッ!!


その落ちてくる“瓦礫”に向かって二撃目を放った照!

衝撃によって飛ばされた無数の石つぶてがハギヨシを襲う…!


ハギヨシ『ぐ…! むううぅっ!??』ビシビシビシビシイィッ!!【-65】


散弾銃のように飛んでくるその多面攻撃に… さすがのハギヨシも片手ではさばききれず、数発の直撃をその身に受けていた。


ハギヨシ『………』ヨロォ…


照(!? アレを喰らっても倒れないか… サイボーグとはいえ、大したヤツだな…)

照(私もそろそろ限界だ… 一人でこいつに勝てるか…?)

京太郎「て、照、さん… 大丈夫、です…! 俺も、まだ、闘えますよ…!」ユラァ…

照「京太郎!?」


右肩をおさえ、額に脂汗をいっぱいに浮かべながらも立ち上がった京太郎…!


ハギヨシ『ふ…w 少年、まだやれるのですね…』ニイィッ


敵が立ってきたというのに、ハギヨシはどこか嬉しそうに笑った。


京太郎「も、もちろんです…! あなたに… トドメを、さすまでは…! 俺は、倒れません!!」カッ!


お互いに満身創痍…

“次の攻防で勝負が決する…!”

その場の3人全員が、そう感じていた……


<☆バトル第四戦・五回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【144】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(最後なので、途中で勝負がついてもコンマは止めません。時間内のコンマは全て受け付けます)

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り

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・バトル第四戦・五回目攻撃(02憩 96照)

憩 1×37=37
照 1×65=65

総攻撃力 37+65=102 

敵の残存HP 144-102=42

コンマ最終レスは96で偶数。(憩・憧・京太郎)

憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から憩に攻撃。 
憧&桃ペアは攻撃0回なので、メカのどっちから二人両方に攻撃。 
京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に攻撃。


※また多分今日、遅れたら明日の19:00頃から進めていきます。

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第五回目攻撃>>404

~ダンジョン地下3階層~


憩(よし…! さあ、あとはあの赤阪を倒すだけやで…!)ギラッ

いくのん『……』


ロボスエハラを医療用接着剤の罠で封じ、スクリーンの中の赤阪を睨みつけた憩…


憩「さあ、次はアンタの番やで赤阪、覚悟しい!」

いくのん『ふふ~ん? 荒川ちゃん、そんなんでほんまにうちのスエハラちゃんをやっつけられたと思うとるん?』ヘラヘラ

憩「…動きを封じたんや、もう勝負はあったや…ろ……お?」ギョッ


  ビキッ、バキッ!  ビキビキビキイイイィ……


憩(な、なんや? 床に亀裂が…? あ?!)


スエハラ『ボンジンノ… ソコヂカラヲ… ミセテ… アゲマス…ヨ…!』ビキッ、ビキビキビキィ…!


憩(!? ゆ、床に接着されたまま石畳ごと脱出しようとしとる?!)


憩(なんつーバカ力や! あかん、まだ動けん今のうちにトドメを……ど、どないする? そ、そや!)

憩(アンテナや! コレさえ切ってまえば…!)ヒュンッ、スパァッ!

スエハラ『!』ビクッ【-37】


懐から取り出したメスを一閃…

憩は見事、スエハラの頭のアンテナを根元から切り取っていた。

スエハラはピーッという電子音を出し、ぶるりとその身を震わせると動きを止めた…


憩(よ、よし、これで完全に止め… んぉっ?)

スエハラ『メゲタラ アカン、メゲタラ アカン… ウゴキヲ トメタラ ホンマノ ボンジンヤ…!』ビキビキィ…!

憩「!? な、なんでまだ動けんねん!?」

いくのん『荒川ちゃ~ん? カーアンテナって知っとるぅ?』ニュッ

憩「!?」

いくのん『あれ、根元からポッキリ折れてまっても、中のラジオはちゃんと聞けるんやで~w』

いくのん『もちろん多少電波の通りは悪くなるけど、車体の他の金属部分がアンテナの役目をするんや』

いくのん『スエハラちゃんも同じやでぇ~w アンテナ取ったくらいで動かなくなると思うたら、超BIGな間違いやで!w』

憩「な…」


 ビキッ!  ビキビキィッ!  バキバキバキバキイイィ・・・!!


スエハラ『オオオオオオオオオォォッ!!』バキィッ! シュゴオオォ――ッ!!

憩「あっ? がふぅっ!?」ドボムッ!=3【-100】


石畳の瓦礫を手足に貼りつけたまま、スエハラは遂に脱出…

そのまま足裏から火花を噴射して飛び、憩の腹に強烈な頭突きをかましていた。






~地下4階層~


桃子「な、な…? なんっすかこれは…? 闇属性の魔法っすか??」

のどっち『魔法ではありません… 科学のなせる業です!』カッ


足を床に氷漬けにされながらも、完全覚醒を果たし…

逆にデジタルドラッグ動画のスクリーンを展開することで、憧を昏倒に追い込んだ、デジタルの神の化身・スーパーのどっち…!


桃子(お…落ち着くっす…! 相手は足を床に接着されて動けないはずっす… トドメをさすのは簡単っす!)ジリッ…


ダガーナイフを手に、のどっちにじりじりと歩み寄る桃子…


桃子「悪く思わないで下さいっすね、オッパイさん… 足が動かない今のうちに、トドメをささせてもらうっす!」ジリッ

のどっち『? 足が・・・なんですか?』フワァ…

桃子「ん!? ほひぃっ!??」


のどっちはいつの間にか氷地獄から脱し、ふわりと1mほど浮き上がっていた。

そして… その両脚は、膝から下が無くなっていた…


桃子(な…! じ、自分で脚を折り切って脱出したっすか? メカとはいえ、なんてことを…!)

桃子(び…ビビるなっす! 両脚が無ければ戦闘力は大幅ダウン… 私の運動能力をもってすれば、ま、負けることはないっす!)


だが・・・


 ニョキッ、ニョキニョキィ…  ズルッ、ボゥンッ!=3


桃子「げえっ!?」=3


なんと…! のどっちの両脚の切り口部分から、新しい肉体が生えてきて… アッという間に足が元通りになってしまったのである!


桃子「なっ、ど、どうなってるっすか? そのカラダは…?」カタカタ

のどっち『東横さん… あなたは、iPS細胞を御存知ないのですか?』

桃子「は…?」

のどっち『再生医療の技術として開発されたiPS細胞は、通常、皮膚の細胞を採取し、特殊な遺伝子を組み込んで成長させることによって出来るのですが…』

のどっち『その細胞の素晴らしいところは、筋肉、骨、あらゆる臓器、脳、骨、また精子や卵子といった生殖細胞にいたるまで…』

のどっち『人体のありとあらゆる部分へと変化させることが出来るのです。 それが“万能細胞”と呼ばれる所以…!』

のどっち『iPSの帝王である私が、この程度の人体再生が出来ないはずがないでしょう』ゴゴゴォ…


桃子(さ、サイコっす…! こ、このレズピンク、底が知れないっす!)

桃子(まずいっす、勝てる気がしないっす… ここはいったん、戦略的撤退っす!)バッ

のどっち『ん?』


桃子は昏倒していた憧の元に駆け寄り、その体を抱き起こした。


桃子「憧ちゃん、しっかりして下さいっす! 逃げるっすよ!」ダキッ

憧「ん…? も、モモ…?」ウムム…


憧の体を引きずるようにして部屋の出口へと向かったモモ…


のどっち『ふ…w 逃がす訳がないでしょう』スゥ…

のどっち『うなれ・・・“グングニル”!!』ヒュンッ!


桃子「あっ!!」【-100】
憧「ぎゃっ!?」【-100】


背後から放たれたその神速の槍の連撃は…

モモと憧の脚を撃ち抜き、二人はドッとなだれこむように石畳の上に倒れていた。





~地下5階層~


ハギヨシ『ふ…w 少年、まだやれるのですね…』ニイィッ

京太郎「も、もちろんです…! あなたに… トドメを、さすまでは…! 俺は、倒れません!!」カッ!


お互いに満身創痍ながらも、その闘争本能のままに向かい合う、ハギヨシ&京太郎…!

二人とももう右腕が使い物にならない。

ハギヨシは右手をだらりと下げたまま左手を軽く握り、顎の前に持ってきて構えていた。

そして京太郎は左手だけで聖剣を持ち、切っ先をハギヨシに向けて中段に構える――。


ハギヨシ『………』ジリッ、ジリッ、

京太郎「………」ジリッ、ジリッ…


少しずつ、少しずつ間合いを詰める…

5m、4m…、3m……


京太郎「っせえええええぇいっ!!」バッ!


轟く咆号。

先に動いたのは京太郎の方だった。


京太郎「しゃああぁっ!!」ブンッ!

ハギヨシ『ふっ!』バシッ!


袈裟切りに振り下ろされた剣の側面を、ハギヨシが体を開きながら左手ではたく。


京太郎「うっ!?」ヨロヨロッ


勢い余った京太郎が体を泳がせ、前につんのめる。


ハギヨシ『はっ!!』ブワッ


すかさず、その後頭部に肘を打ち下ろそうと、ハギヨシは右腕を振り上げた。

が―――


 “ターボ・コクスクリューッ!!”


ハギヨシ『!?』


その京太郎の後ろから、照の拳が回転しながら吹っ飛んできた。


ハギヨシ『むぅっ!!』ドゴォッ!【-65】


よけられないと判断したハギヨシ――、咄嗟に身体を横に向け、動かない右腕でその拳を受けた。


京太郎(あ――)


つんのめった状態から身を起こした京太郎は… ぶんぶんと回転しながら、ハギヨシの右腕が吹っ飛んでいくのが見えた。

その、ちぎれた箇所からは… まるでターミネーターのように、金属の棒や配線のような繊維がはみ出ていた。


京太郎(ああ、本当にサイボーグなんだ――)


そんな思考が、京太郎の脳裏を掠めた直後――

京太郎の視界に入ったのは、みるみる大きくなってくる黒い革靴のウラだった。


京太郎「がはああぁっ!??」=3【-100】


片腕を失いながらも、すかさず放ったハギヨシの跳び後ろ回し蹴りは――

正確に京太郎の顔面の真ん中をとらえていた…


<☆バトル第四戦・六回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【42】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01~16→憩   (37)
17~32→桃子  (42)
33~48→怜   (46)
49~64→憧   (49)
65~80→京太郎 (60)
81~96→照   (65)
97~00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(最後なので、途中で勝負がついてもコンマは止めません。時間内のコンマは全て受け付けます)

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り

ーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・六回目攻撃(90照 02憩)

憩 1×37=37
照 1×65=65

総攻撃力 37+65=102 

敵の残存HP 42-102=-60(撃破)

勝利したため、相手からの攻撃は無し。

※また今日19:00頃から進めていきます。

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第六回目攻撃>>416

~ダンジョン地下3階層~


スエハラ『オオオオオオオォォ―――ッ!!』バキィッ! シュゴオオォ――ッ!!

憩「がふぅっ!?」ドボムッ!=3


医療用の瞬間接着剤により、ロボスエハラを床にハリツケ状態にした憩…

しかし、スエハラは床の石畳を手足にくっつけたまま強引に脱出、 足裏から火花を噴射して飛び、憩の腹に強烈な頭突きをかましていた…!


憩「ぐっ、むむうぅ・・・このっ!」ガバッ


仰向けに引っくり返ったが、なんとか身を起こす憩…


憩(い、いてっ、てて…! あ、あかん、アバラにヒビが入ったか…?)グムムウゥ…

憩(これは、ウチも早いとこ自己ヒールせなヤバイことに・・・あ!?)


憩の目に… 空中でUターンし、再びこちらに向かって飛んでくるスエハラの姿が…!


憩(! あかん! あんなんもう一回喰らったらもう立てへんで!)


スエハラ『クラエッ! ボンジンアタック!!』ビュンッ!

憩「! ひょほっ!」バッ


スエハラの突撃を紙一重でかわすと同時に… 懐から、何か液体が入っているらしき皮袋を取り出した憩…

そして、その栓を開けると同時に、中身をスエハラのスパッツの部分… 怜がチャクラムでつけた傷に向かって、ぶちまけたのだった。


  バッシャアアアアァ――ッ!! 


スエハラ『!?』

憩(よっしゃ! かかったで!)

憩(これでうまくいけばスエハラはもう壊れ・・・あ!?)


 ギュイイィ――ンッ!!


憩(ま、またUターンしてきよった! あかん、効かんかったか!?)


憩(いや、確実に傷のとこにアレがかかったはずや… ウチの推測が正しければこれで止まるはず…!)


しかし、スエハラはその勢いを弱めることなく飛来し、ぐんぐんとその姿が大きくなってくる――。


憩(―! ダメや! ごめん、怜ちゃん…! ウチでは倒せんかった――!)ギュッ


観念し、両目を閉じた憩…

しかし、すぐにやってくるはずの衝撃は、いつまでたっても、その身体に来なかった…


憩「・・・・・?」パチ…


おそるおそる目を開くと、そこには―――


スエハラ『・・・ジョウタイ、イジョウ ハッセイ エマージェンシ― エマージェンシ―…』ピーッ、ピーッ

いくのん『!? な、なんや、末原ちゃん、どないしたんや?』


憩に衝突する直前で、スエハラは止まり、床の上にうつぶせに倒れていた。


スエハラ『カイセンノ ショート ハッセイ・・・』

スエハラ『キノウ テイシ シマ、ス・・・』ピ――ッ!【-37】


憩(…! と、止まった…! や、やった! 成功したんや!)


スエハラ『・・・・・・』シィーン…


ロボスエハラ、遂に完全停止――!

そこにあるのはもう、ただの電子部品の塊でしかなかった。


いくのん『なんやなんや一体! 末原ちゃん…?』カチャカチャ

いくのん『荒川アンタ…! 末原ちゃんに何をしたんや?!』


一体、憩がスエハラにぶっかけた皮袋の中身はなんだったのか…


憩「ふん…w 別に大したことはしとらんで…w」ニヤァ

憩「ただ… 傷口に、“水”をぶっかけただけやで!」


いくのん『み、水?!』

憩「そうやでーぇ♪ ウチがかけたのはただの飲料水…! 電子機器の天敵言うたら、なんといってもまず水や。 電気が流れてる精密機械は、水をかければショートして故障する…」

憩「子どもでも知っとる常識や。 こんな簡単な方法、どーして今まで思いつかんかったんか、不思議やでほんま…w」

いくのん『く…?』

憩「さああぁ!コレで完全にロボは沈黙したでっ! 次はアンタの番や赤阪!」クワッ


怜「はぁ、やっと倒しよったか荒川… そんなガラクタ相手に、手こずり過ぎやで」


倒れたままのん気に観戦を決め込んでいた怜…


怜「とりまうちにヒールかけてぇーな。 足の骨、ガチで折れとるみたいやねん」

憩「いや、骨折の治療はちょい時間かかるから、今はできんで怜ちゃん」

怜「は?」

憩「必ずあとで戻って来るから… ちょいガマンして待っとってなーぁ!」ピューン


憩は、アッという間に部屋を出ていってしまった…


怜「な、なんやアイツ、ケガ人ほっぽって… どこに行ったんや?」





~地下4階層~


のどっち『ふ…w 逃がす訳がないでしょう』スゥ…

のどっち『うなれ・・・“グングニル”!!』ヒュンッ!


桃子「あっ!!」グサァッ
憧「ぎゃあっ!?」グサグサァッ!


部屋の外へ逃げようとしていたモモと憧の背後から、のどっちの神速の槍の連撃が発射…!

ふくらはぎのあたりを数か所撃ち抜かれた二人は、ドッとなだれこむように石畳の上に倒れていた。


桃子「あっつぅ・・・!」


石畳に… じんわりと、赤い血だまりが広がっていく…


桃子(…こ、これはもう、立てないっす…! …うっ!?)


見上げると… そこには氷のような目の天使がたたずんでいた。


のどっち『勝負ありましたね… 今、楽にしてあげましょう』スウゥ…


桃子(こ、こ・・・殺されるっす!)ガタガタ

憧「ま・・・待ってよ和! わ、私たち、幼馴染でしょ…?」ガタガタ

のどっち『だからなんだというのですか…? 敵として認識した相手は、私は殲滅するのみです』


原村和の記憶はあっても… そこにいるのはもはや、任務を確実に遂行するのみの殺人マシーンだった…


のどっち『祈りなさい。 あなた方に出来ることは・・・それだけです!』バッ


のどっちの凶槍が再び振り上げられるっ!

その切っ先が、周囲のガス灯の光を反射してギラリと光った。


桃子「あ・・・」
憧「…!」ギュウ…!


お互いの体を固く抱き締め合いながら、モモと憧は、観念して目をつぶった…


だが・・・

すぐに来るはずの、自分の肉体に潜り込んでくる冷たい金属の感触は、いつまでたってもやって来なかった。


桃子「・・・・・?」パチッ…


恐る恐る目を開けるとそこには…


のどっち『… データ、変更…』スウゥ…

のどっち『敵、としての、認識、を、解除、します… 戦闘、終了――…』

のどっち『任務、消滅――… 活動を、停止、します…』ピーッ…


微かな電子音と共に… 振り上げた槍をゆっくり下ろしたのどっちは、その凶悪で冷徹な表情が消え…

最初の柔和で穏やかな表情に戻り、そのまま、マネキンのように、ぴくりとも動かなくなってしまった…


桃子「・・・と、止まった…?」

憧「…の、和…? 一体、何が…」


と――


“憩『モモちゃん憧ちゃん! 大丈夫ーぅ?』”


桃子「へ?」


見上げると… 今までマッドサイエンティストフナQがいたスクリーンに、仲間の憩の姿が映っていた。


憩『良かった…! どうやら間一髪で間に合ったみたいやねーぇ!』

桃子「け、憩さん…? ど、どうして、そこに…?」

憩『ウチもな、別の階で怜ちゃんと一緒に闘ってたんや。 さっき、その相手をなんとか撃破して…』

憩『黒幕を探し当てて、急襲したんや! そんで今、そっちのロボットも、こっちの機械で活動を停止させたところやで♪』ニッ


よく見ると… 憩の後ろに、縛られて猿ぐつわをかまされているフナQと赤阪の姿があり… 憩の右手にはメスが握られていた。

アレで脅してのどっちのプログラムを変更させたようだった…


憩『もう安心してええでっ! このダンジョンの管理運営室は、ウチが制圧した…!』

憩『すぐにヒールに行ってあげるから、ちょーっとだけ我慢して待っとってなーぁ♪』プチッ、ヴーン…


そこまで言うと、憩と、その空中に浮いていたスクリーンは消えてしまった…


桃子「…た、助かった、みたい、っすね…」ハア…

憧「そ、そうね… 良かった…」フウ…

桃子「憩さんと園城寺さんが一緒だったってことは… あとは京太郎と、テルさんっすね…」

憧「そうだね… また、別の敵と戦ってるのかな? 無事かしら…」

桃子「あの二人なら、きっと…大丈夫っすよ……」グタァ…


かつてない激闘を、ようやく切り抜けた二人は… 助かったと思った途端に気が抜け、その場にぐったりと横たわり、そのまま気を失ってしまったのだった…





~地下5階層~


京太郎「がはああぁっ!??」=3


痛烈――!

超人ハギヨシ、照に右腕をトバされながらも、体を翻してジャンプ…!

その芸術的な跳び後ろ回し蹴りは、正確に京太郎の顔面を打ち抜いていた。


京太郎(あう――!)グラァ…


仰向けに倒れていく京太郎…

しかし、ハギヨシは… 京太郎を攻撃するためにジャンプしてしまったのは、悪手だった…!


照(好機――! 今しかない!)ギラッ

照「コークスクリュー・・・」ググッ

照「“フ ァ イ ナ ル フ ラ ッ シ ュ ”!!!!」ブワアアアアァッ!!

ハギヨシ『!?』


まだ空中に浮いていたハギヨシに向かって… 照渾身のファイナルブローが放たれていた。


 ピカァッ! ズドオオオオオオオオオオオオオオォォ――――――――ンッッッ!!!!!


京太郎「わっ!??」


一閃―――!

ダンジョン地下に、一瞬、目も眩むばかりの閃光が煌めき…

その直後、爆撃のような超衝撃波が一直線に走った。





~地下3階層~


 グラグラグラァ…


怜「ん…? なんや、地震か?」





~地下4階層~


憩「ぅわっとっと…?」グラグラ

憩「な、なんや今の爆音と揺れは… 爆弾かいな?」

憩「それとも… 下の階で誰かが…?」






~地下5階層~


 シュウウウウウウウウウゥゥゥゥ~~~~~~~・・・・!!


照「………」ハアッ、ハアッ、ハアッ…

照「う… 痛ぁ…! さ、さすがに、拳が… 骨にヒビが入ったかな?」スッ


顔をしかめて右拳をおさえる照。

しかし、その正面には・・・


ハギヨシ『・・・・・』シュウウウウウゥゥ~~…【-65】


最初の一撃でトバされた右腕だけでなく… 両脚までも吹っ飛ばされたハギヨシが、ぐったりと壁にもたれかかっていた。

そのトレードマークの燕尾服もボロボロで、全身のあちこちからしゅうしゅうと煙が噴き出している…

そう、さすがのハギヨシも、逃げ場のない空中で照のファイナルブローをよける術は無かったのである。


ハギヨシ『う、ううぅ・・・』パチ…


わずかに残っている意識の中、ハギヨシは目蓋を上げた。

そこには… 照と、よろよろと立ち上がってきた鼻血まみれの京太郎がいた。


ハギヨシ『・・・・少年・・』

京太郎「ハギヨシさん…」

ハギヨシ『…どうしたんです、トドメをささないのですか…?』

京太郎「…………」

ハギヨシ『フフ…w もうわざわざ、トドメをさすまでもありませんね…w』グラァ… ドスッ


自嘲気味に笑ったハギヨシは… もたれていた壁をずるずると滑り、力無く床に横たわった。


ハギヨシ『・・・・・・』


ぼんやりと視界が霞んでいく。

AIであるハギヨシの人工頭脳は、自分の死期… 自己という一つのプログラムが完全に消滅する瞬間が迫っていることを自覚していた。


京太郎「…… ううぅ…! ハギヨシさん…!」ポロッ、ポロォ…

ハギヨシ『!?』


ハギヨシの視界に映る京太郎は、その双眸から、確かに涙を流していた…


ハギヨシ(少年… 私の為に泣いているのですか…?)

ハギヨシ(なんと優しい… そして、芯の強い少年…!)

ハギヨシ(ふふ…w あなたとは、出来れば、違う出会い方をしたかったですね…)フウ…

ハギヨシ『… お行きなさい、少年――』


その言葉が、ハギヨシの最期の言葉になった。


ハギヨシ(君なら… 魔王様の深淵なる孤独も… 癒してさしあげられるかもしれません…)

ハギヨシ(さようなら少年… 願わく、ば… また、別の、世界…で………)


 “ピーッ、 プログラム、ショウメツ…  カツドウヲ テイシシマス”


京太郎をその瞳に映しながら… ハギヨシは、ゆっくりと目蓋を閉じた。






~地下6階層~


憩「いやぁ… みんな大変だったみたいやけど、とりあえず無事で良かったなーぁ♪」

怜「無事じゃあらへんわ! うちまだ右足首痛いで。 ほんまにお前のヒール効いとるんか?」

憩「骨折はウチのヒールでも完全には治せんからなぁ… でも、自己治癒力も高めといたから、明日には完治しとると思うで!」

憧「憩さん、ほんとにありがとう… 憩さんが来なかったら、私たち完全に和にヤラれてた…」

桃子「命の恩人っす!」

憩「パーティなんだから、助け合うのは当然やでーぇ♪」


 ワイワイガヤガヤ、ザワザワザワ…


激闘を終えた憩、怜、憧、モモ、京太郎、照の6人は、全員が憩のヒールを受け、地下6階のダンジョン管理運営室に集まっていた。


憩「それにしても、あの爆音はテルさんのパンチやったとはなぁ… 爆弾か地震かと思うたで」

照「うん、奥義の一つを使った… 拳を痛めたけど、ヒールのおかげで治ったよ、ありがとう」

憩「どういたしましてやで! ところで…」チラッ

憩「なんで京太郎クンは、目が赤いんのん?」

京太郎「え? あ、いや、これは、別に… あ、あくびで涙が出ちゃって…///」

憩「…ふーん?」


憩「まーええわ。 ほな、みんなで目的のブツ・・・“賢者の石”を拝みに行こーかねっ♪」

憩「さあ、ウチに拷問されたぁなかったら… 大人しく案内してもらうで! 科学者サン!w」ニタァ

フナQ「わ、分かったわ…! 賢者の石は、ここの下… 地下7階層の金庫や!」


こうして… 6人はフナQの先導のもと、遂に、賢者の石がある部屋に向かったのだった…



☆第四バトル(第二ステージファイナルバトル)結果

VS『ロボ末原・メカのどっち・サイボーグハギヨシ』

バトル回数6回(全員、HP-60)

各攻撃回数 憩5 桃子2 怜1 憧5 京太郎4 照4(それぞれ戦闘レベルに加算)

ダメージ  憩-300 桃子-100 怜-200 憧-200 京太郎-300 照-100


☆ステータス修正

憩   HP1644→1284 戦闘レベル37→42
桃子  HP1264→1104 戦闘レベル42→44
怜   HP 974→ 714 戦闘レベル46→47
憧   HP1139→ 879 戦闘レベル49→54
京太郎 HP1589→1229 戦闘レベル60→64
照   HP1084→ 924 戦闘レベル65→69


☆憩のヒール発動(全員)

 
桃子  HP1104→1154 
怜   HP 714→ 764 
憧   HP 879→ 929 
京太郎 HP1229→1279 
照   HP 924→ 974 

憩   HP1284→1274(自己ヒールで+50、6人全員にヒールで消耗して-60)






~地下7階層~


京太郎「これが…賢者の石?」

桃子「へえ… 綺麗な石っすね…!」


ダンジョン最下層最深部、7階層のその部屋には…

洋服ダンスほどの大きさの金庫があり、中には、占い師が水晶を置くクッションのような布の上に、コブシほどの大きさの黒い石が載っていた。

黒曜石のように透き通っており、きらきらと僅かに光を放っているように見えた。


怜「ほーん… うちも初めてお目にかかるわ… …ん!?」

憩「? 怜ちゃん、どないした?」

怜「こ、これ… よう見ると、中に人が入っとるで!」

憧「ひ、人??」


 マジデ?  ホントッスカ? ワイワイガヤガヤ…


賢者の石の周りに集まる一同…


照「ほ、本当だ… 中に人がいて、昼寝してる!」


確かに… 非常に小さな、身長5cmほどの大きさの巫女服を着た少女が、その石の中で目をつぶってジッとしており…

微かにスース―と寝息をたてているようだった。


憧「な、何これ、妖精…? なんで、石の中に人が…」

フナQ「それは賢者の石の“番人”や…」

京太郎「番人?」

フナQ「賢者の石の力は、“神を召喚し、願いを叶える力”…」

フナQ「その中の巫女を起こして、神様…つまり天界の住人を呼び寄せてもらうんや」


桃子「へえ… その召喚された神様が、願いを叶えてくれるわけっすね」

京太郎(なるほど…? ドラ○ンボールみてーだな)

怜「願いは何でも効いてくれるんか?」

フナQ「いや、神にも出来る事と出来ない事があるし、その召喚された神個人の機嫌とかにも左右されるんやけど…」

フナQ「自分の能力を上げることに関しては、かなりいろいろ聞いてくれるみたいやで」

憩「この、寝とる巫女さんを起こすにはどーするんや?」

フナQ「呪文…ちゅうか、合言葉があるんや。 石を掲げて、“全力以上であたらせてもらいます!”って唱えれば、石から出てきてくれんで」

憩「? 全力以上で、あたらせてもらいます…?」


憩「ほな… 召喚するのは、リーダーの京太郎クンの仕事かなぁ?」

京太郎「お、俺っすか…?」

怜「頼んだで京太郎」

照「しっかりね」

憧「出てこなかったら京太郎のせいだねw」

桃子「頑張るっす! 気合いっす!」フンス


京太郎「い、いや、唱えるだけなら、別に頑張るも何もねーけど… ま、まあ、やってみるわ」スイッ


賢者の石を手に取り、高く掲げた京太郎…


京太郎「じゃ、じゃあ…」ゴクッ

京太郎「全力以上で・・・あたらせてもらいます!!」クワッ


 ピカァッ!  ボワワワワワ~~ン・・・・・!!


京太郎「うおっ!?」


一瞬、石が光り、周囲に白煙が沸き… その中から、おさげの髪型のかなりのモノをおもちの巫女少女が現れた…!


小蒔『あ…』パチクリ

小蒔『ご…ごめんなさい、少し寝てました… え、えっと、私のツモ番ですか?』ホワワン


京太郎「い、いや、えっと、麻雀じゃなくって… 俺たち、魔王を倒しに行くんで、それに役立つ神様を呼んで欲しいんっすけど…」

小蒔『あ…はい、冒険者の方々でしたか』

小蒔『そうですね、でしたら… とりあえずHP回復の神様と、能力付与の神様なら今、召喚出来ると思いますけど…』

照「能力付与…? なんでもいいの?」

小蒔『その、付与を受ける方の個性に合わせて… 神様が適したモノを与えてくれるはずです』

怜「あん? こっちの希望は聞いてくれんのか」

小蒔『い、いえ、それは神様との相談によりますね…』


憩「ん~… じゃ、とりあえずここにいるみんなの、HPをもっと回復して欲しいんやけど…」

小蒔『分かりました。 では・・・』スウゥ…

小蒔『天界より降臨せよ…! “治癒回復の神”!!』カッ!


☆HP回復イベント発生!(賢者の石)

最後なので、今から明日朝7:00までにレスされたコンマ全ての合計の分だけHP回復(連投不可、お一人一回でお願いします)


※同時に、メンバーに付与する能力を募集します。 もし何かアイデアがあったら書き込んで下さい(それも回復レスとして受け付けます) 。

テキトーでいいっす。 例えば…

「京太郎→仲間がピンチに陥った時に覚醒、身体能力が3倍ほどに上がる」

とか。

誰に付与するかの名前と、能力の具体的な内容を書いて下さい。 よほどチートじゃない限り、受け付けられると思います…(魔王城に臨むにあたって、メンバーそれぞれに一つずつ追加能力が与えられます)


※参考に、現在の各自能力↓

<パーティメンバー各自能力>

荒川憩   各種治療、回復魔法(ヒール)、直観映像記憶素質、バイタル読み取り、解毒、結界発動、神撃

東横桃子  ハイパーステルス、超感覚(グレートファイブセンシズ)  

園城寺怜  未来予知、枕神トキちゃん召喚、時空操作によるあらゆる次元干渉(時の流れを操る、時空間移動、アカシックレコード読み取りetc.)

新子憧   火・水・雷・風・光の五属性のあらゆる精霊術、各種召喚術

須賀京太郎 スマイル  

宮永照   照魔鏡、黄金のコークスクリュー、ギギギーってやつ、方向オンチ

京太郎 ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフ

64+77+33+36+37=247 

☆全員247だけHPアップ!

憩   HP1274→1521 
桃子  HP1154→1401 
怜   HP 764→1011 
憧   HP 929→1176 
京太郎 HP1279→1526

照   HP 974→1221 


☆付与される新能力(暫定)

・桃子 「一分間だけ無味無臭の気体になれる」

・照 「お菓子を召喚して武器にできる」

・京太郎 「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」

コンマ&アイデアあざした!
また今日19:00頃から進めていきます。第二ステージももう終わります。

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小蒔『天界より降臨せよ…! “治癒回復の神”!!』カッ!


 ピカアアァ―――ッ・・・!


京太郎「う…!」マブシッ


周囲が、目もくらむばかりの神々しい光に包まれ… それがおさまると同時に、頭上には…


誓子『冒険者の方々… 初めまして、“治癒回復の神”です』


シスターの恰好をし、背中には白い羽の生えた金髪の少女が現れていた。


誓子『あなた方の前途を祝福し… 力を授けてあげましょう♪』


誓子は、パーティメンバー全員を片膝立ちにかがませ… その頭に、右手をかかげてヒールをかけていった。

誓子の手からふんわりとした黄色い光が現れ、それはメンバー一人一人の体全体に優しく染み通っていった…


京太郎「お、おおおぉ…! すっげ! 全身に力が漲ってくるぜ!」

桃子「は、はああぁ… き、キモチイイっすううぅ…!」ホワワワァン

照「凄い… 体の痛みが全部引いていく…!」

憧「身体全体の細胞が生まれ変わっていくみたいな感じするね…」

憩「これがまさに神級の治癒魔法…! 勉強になるなぁ…」


怜「なあ神様、ヒールだけでなく膝枕もしてくれると嬉しいんやけど、お願いできへんか?」

誓子『え…? だ、ダメです/// 下界の方々は、特別な理由なく天界の住人に触れてはいけないんですよ…』

怜「そこをなんとか…!」

誓子『ダメですよ! 私が大神様に怒られてしまいます///』


誓子の治癒魔法により、憩のヒールでは十分に治せなかった怜の足の骨折や京太郎の肩の脱臼、憧と桃子のふくらはぎの刺し傷なども、完全に治っていた…


憩「治癒の神様! ほんまに助かったでーぇ♪ おおきになっ!」

誓子『はい、どういたしまして… お役に立てたみたいで良かったです』ニコニコ

誓子『私…実は最近、神職試験で神様になったばかりの新米神様なので、ちゃんと出来るか不安だったんですよ』

京太郎「へー… 神様って、試験でなるんですか」

誓子『そうですよ。 天界の天使たちにとって、神様は憧れの職業です。 神様の種類にもよるけど、試験の倍率は数百倍から1000倍くらいもあるんだから』

桃子「なるほど… 神様って実は超エリートなんっすね…」

誓子『神様予備校に通っていっぱい勉強したんですよ… 神様になれれば、たくさんお給料がもらえるし、大勢の天使たちを顎で使ってデカい顔ができますからね♪』

憩「…なんか、夢があるような無いような話やなぁ…」

憧「天界の中間管理職が神様ってわけなのね」


照「じゃあ、次だね… 巫女さん、“能力付与の神様”を呼んでくれる?」

小蒔『承りました。 霞ちゃーん、出番ですよっ!』


 ピカアアァ―――ッ! ドタポヨオォンッ!! 


京太郎「どひっ!?」


視界を覆い尽くさんばかりの… 巨星の如き双丘が顕現!


霞『あらあらうふふ…♪ 久しぶりのお仕事ね』


能力付与の神として現れたのは、おもち大魔神石戸霞だった…


憧「あ、あの、神様… 私たちこれから魔王を倒しにいくので、なるべく強力な能力をもらえると嬉しいんですけど…(てかデカッ! 胸にスイカがついてるよこの神様…)」

霞『ふんふむ… 魔王討伐パーティね』ポヨヨォン

霞『でも、実はあなた方6人のうち、半分の3人はもう決まってるのよね…』

桃子「へ? な、なんでっすか?」

霞『私ではない他の神様たちから具体的な指示をもらってるの。 こんなカンジで』スイッ


霞が、何か印を切るように指を動かすと、空中に3つのスクリーンが現れた…


京太郎「ん…? な、これは…?」

桃子「っす?」

照「…!」


“東横桃子  「一分間だけ無味無臭の気体になれる」”

“宮永照   「お菓子を召喚して武器にできる」”

“須賀京太郎 「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」”


桃子「“一分間だけ無味無臭の気体になれる”…?」

憩「なるほどなーぁ… つまりモモちゃんのステルス能力の強化版ってワケやな」

桃子「確かに、空気なら最強のステルスっすけど… 風に飛ばされたりしないか不安っすね…」

霞『気体とはいっても、自分の身体として意識的に動かすことが出来るから大丈夫よ♪』


照「“お菓子を召喚して武器にできる”… この召喚したお菓子って、武器じゃなくって食べちゃ駄目なの?」テルテル

霞『えーっと… 召喚できるのは食用のお菓子じゃなくて武器専用のお菓子みたいだから… 食べるのは無理じゃないかしら…?』

憧「武器専用お菓子って言葉、初めて聞いたわ…」


怜「京太郎の全体バフってのはなんのこっちゃ」

憧「それは… 発動すれば、京太郎だけでなく私たち全員の戦闘能力が上がるってことよ」

怜「ほお…? そりゃありがたいな!」

京太郎「あ、あのー… 全体バフはいいんっすけど、ギア○めいた厨二病的台詞っていうのは… 言わないとダメなんですか?」

霞『勿論…! >>448の神様の御意向なんだから、それはちゃんと守らないと発動しないわよ』

京太郎「そっすか… いいだろう…、結ぶぞ! その契約!」キリッ!

憧「ん? 何よいきなり、京太郎」

京太郎「え、いや、厨二病的台詞の練習を…///」

桃子「全然サマになってないっすw」

京太郎「う、うるせーなっ!///」


憧「じゃあ、モモ、テルさん、京太郎はこの能力を頂くとして… 私たち3人は?」

怜「うち、だれでも強制的に膝枕させられる能力がええんやけど」

憩「ウチは神級の治療術師にランクアップさせて欲しいなーぁ♪」ワクワク


霞『そうねぇ… あなたたち3人は・・・』




ーーーーーーーーーー
今日はこれだけなのよー

残り3人の追加能力は、一応、

憧「集中するとスーパーコンピューター並の演算が出来る」

怜「相手を、自分を献身的に看病させたくなるようにマインドコントロールできる」

憩「ウイルスなどの微生物を召喚、操作できる」

とかの能力を考えてるけど、もし他に良さそうなのがあったらまたご提案下さい。


最終第三ステージは、3週間後くらいから始めます。
このセカンドステージとは、また形式が変わって、最初のゲームブック形式とか安価形式とか普通の物語形式とかになるかもしれない。

このスレの最後の締めくくりを投下してから、新しくスレを立てて始めます。

毎回コンマや安価に参加下さりありがとうございました!






ダンジョン探索で“賢者の石”をゲットした京太郎パーティ…

その石の不思議な力により、桃子は「一分間だけ無味無臭の気体になれる」、照は「お菓子を召喚して武器にできる」、京太郎は「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」という新たな能力を獲得した。

残り3人の新能力は…?


憧「じゃあ、モモ、テルさん、京太郎はこの能力を頂くとして… 私たち3人は?」

怜「うち、だれでも強制的に膝枕させられる能力がええんやけど」

憩「ウチは神級の治療術師にランクアップさせて欲しいなーぁ♪」ワクワク


霞『そうねぇ… あなたたち3人は・・・』

霞『それぞれの個性に合わせて、こんな能力はどうかしら…?』スッ、スッ


霞が再び印を切り、空中に三つのスクリーンが現れる…!


怜「…お?」


“憧 「集中するとスーパーコンピューター並の演算が出来る」”

“怜 「相手を、自分を献身的に看病させたくなるようにマインドコントロールできる」”

“憩 「ウイルスなどの微生物を召喚、操作できる」”


憧「…スーパーコンピューター…? って…リアースのアイテムかな? 京太郎、知ってる?」

京太郎「ん? あ、ああ… ネットを見る時にさ…」

憧「ねっと?」

京太郎「えーっとな、いろんなことが出来る機械で、計算とか分析とかを一瞬でやってくれる装置のことだよ」

憧「ふぅん… 要は頭の回転が早くなるってことね」 

桃子「憧ちゃんは賢者様でこのパーティの頭脳だから…その力が強化されるってことっすね」

憧(…魔王城では、どんな能力や魔法を使う敵がいるのか、未知の部分が多い…)

憧(戦闘時の一瞬の判断や、作戦の成否で勝敗が分かれることになるだろうから… 確かに、賢者としての私の役割を考慮するなら、まあまあの能力かな?)

憧「…うん、私はOK。 園城寺さんと憩さんは?」


怜「“献身的に看病させたくなるように”ってのは、当然膝枕も含まれるんやろな?」

霞『そうね。 でも、魔力や精神力が強い相手には通じないこともあるかもしれないわ』

怜「ふん… ま、ただで貰えるんやし、贅沢は言わんで。 うちもOKや」

憩「ウチもOKやでーぇ♪ ほんまに微生物をなんでも召喚できるんなら、いろいろ応用して闘えそうやしね」


霞『じゃあ、能力付与の儀式を行います。みんな、片膝をついてもらえるかしら?』


女神霞は、誓子と同じように、膝をついて並んだ6人の頭上に手を掲げ… それぞれの能力を授けていった。


憧「よーっし! 全員体力も回復したし、新能力も手に入れたし… いよいよ魔王城に出発ね!」

照「うん、あとは魔王を倒して、サキを助け出すだけ…!」

桃子「あと少し… 私、頑張るっすよ!」

怜「はよ魔王の膝枕を味わってみたいもんやな」

憩「うちは早くこの新能力を使ってみたいでーぇ♪」

京太郎「クク…w 滾るな。 俺の覇者の聖剣が魔王の血を求めてるぜ…w」ククク…

憧「いつまでそのキャラ演じてんのよw」

京太郎「うるせーな、練習だよ練習!」

憩「京太郎クンの全体ハブの能力は、勝負の鍵になるかもしれんもんねぇ♪」


 アハハハハ…w ワイワイガヤガヤ、キャッキャッキャ…♪


こうして、それぞれ新しい能力も手に入れたパーティ一行はダンジョンを出発、魔王城へと向かったのだった…






砂漠を越えたところで海に出た一行は、そこで釣り船をチャーターし、沖合にある魔王城の島に向かった。


誠子「皆さん、見えてきましたよ。 あれが暗黒の島オプスキュリア…」

誠子「そして中央にそびえているのが、俗にアスモデウスと呼ばれている魔王城です」


魔王城『・・・・・・』ゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオォォ・・・!!


黒々とそびえ立つ、最終決戦の地魔王城。

その周囲には、点々とコウモリらしきものが舞っているのが見えた。


怜「ほほお… さすがに雰囲気出とるなぁ…」

桃子「遂に…遂に来たっすね…!」ゾクゾク

照「あの城にサキがいるんだね… サキ、お姉ちゃんがすぐ助け出してあげるからね!」

憧「テルさん、逸る気持ちも分かるけど焦りは禁物よ」

憩「せやな。 魔王城には、これまでとは比べ物にならんくらいの強力な敵が待ち構えとるやろからなぁ…」

京太郎「………」


京太郎(ふぅ… やっとここまで来たな…)

京太郎(こっちの世界に来てから、居酒屋でバイトしたり、イケダ討伐に行ったり、勇者になるためのトーナメントに出場したり、パーティ組んでいろんな魔物と闘ったり…)

京太郎(苦しいこともあったけど、なんか充実した日々だったぜ… いよいよラストバトルだな!)

京太郎(このメンバーなら、どんな敵が相手でもきっと勝てるはずだ。 咲…待ってろよ!)グッ

憩「京太郎クン、どうしたん? 緊張しとるん?」ヒョコッ

京太郎「え? あ、いや…緊張なんかしてませんよ」

京太郎「むしろ早く敵と戦いたくてうずうずしてるくらいです」ニッ

憧「言うね京太郎… じゃ、リーダーとして、ここらでイッパツ私たちに気合い入れてくれない?」

京太郎「おう任せろっ! じゃあみんな・・・覚悟はいいな?」


6人はお互いに肩を組んで円陣をつくった。


京太郎「行くぜ! 打倒魔王・・・そしてサキ姫を救い出すために!!」


一同「「「「「オ―――――――ッ!!!!!」」」」」


カン!

~「京ちゃんクエスト」セカンドステージクリア!~ 


≪パーティ各自戦闘力、HPまとめ≫

・須賀京太郎(勇者) 戦闘レベル3→64  HP1500→1526 

・宮永照(第一王女) 戦闘レベル52→69 HP1200→1221

・新子憧(賢者)   戦闘レベル45→54 HP1000→1176

・園城寺怜(魔道士) 戦闘レベル38→47 HP800→1011

・荒川憩(医術師)   戦闘レベル27→42 HP1600→1521

・東横桃子(諜報員) 戦闘レベル31→44 HP1100→1401

以上で第二ステージは終了です。
次の第三ステージのスレ立てようとしたんだけど、なんかエラーが出てしまってどうしても立てられないので、また明日試してみます。


Rの方に建ってたよ
専ブラじゃないとRに立つバグが起こってるらしい

京太郎「てすと」

乙あざす

>>466
キャーッ! ありがとんこつ

でもまたVIPの方では立てられずにRの方に立ってしまったので、とりあえずRの方でやってみます
リンク貼っときます↓ 次がファイナルステージとなります

京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ!」【最終第三ステージ】
京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ!」【最終第三ステージ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1542707802/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年09月06日 (木) 22:44:47   ID: rjrH4woz

むぅとかいう巨乳女、俺のDM早く返せや。
シカトぶっこいてんじゃねえよ
お前は俺にDMでオカズ提供してりゃいいんだよ

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