【安価】完璧男子と魔法系女子 (153)

やぁ諸君!女だよ!
私は今気になってる人がいるの!

...あ、恋情じゃないよ!興味興味!

男くんっていうんだけど、隙が全くないの!
でも悪い人じゃなくて、普通に話せるんだ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1534847871

女「男くん」

男「何?」

女「好きな食べ物教えて」

男「鯖の味噌煮」

女「ふーん、ありがと。ところで、この式分かる?」

男「これはここをこうしてここをくっ付ければ良いよ」

女「うひゃー」


当たり障りのない返答、完璧な頭脳

将来も期待されてて、アタックしてる女子もいる
断ってるみたいだけどね
私も本当にこいつが完璧なのか知りたかったからお姉ちゃんに頼んだの


女「姉様ぁー!」

姉「女普段そんな呼び方しないっしょ」


彼女が私の自慢の姉
異世界で勇者やってるんだって!
痛い子じゃないよ!本当だよ!

女「マジックアイテム貸してよ」

姉「...どんな?」

女「人の心が読めるやつ!」

姉「止めた方がいいよ」

女「なんで!?」

姉「そういうラブコメの波動放ってるやつはお前みたいな脳内お花畑が使うとろくなことにならない」

女「分かんないじゃん」

姉「何人に使うつもりだ?大人数に使うとなんやかんやでナイフで刺されたりするよ」

女「一人だからさ。ね、良いでしょ?」

姉「はぁー...いいよ。このコンタクト付けて」

女「うん」

姉「濡らしたりしなくても付くよ」

女「あ、そうなの?」スッ


試しに姉の心を覗いてみよう!

...あれ?もやがかかってる


姉「あっはっはー!やっぱり私の心覗こうとしたー!」

女「うぇ!?」

姉「そんな低級術式が私に効くわけないじゃん」

女「ぐぬぬ」

姉「別に見ようと思わなければ見えないから安心していいよ」

女「ぬーん」

姉「遂にお前もそんな時期か」

女「これ只の興味だよ?」

姉「まじ?」

女「うん」

姉「あーヤバいよそれ。純度100%の好奇心が一番悲惨な結果を呼ぶの」

女「大丈夫大丈夫」

姉「最悪打ち消しも出来るから...でもまぁ、慎重に行動しろよ」

姉「おやすみ」

~翌日・学校・休み時間~

女「男くん男くん」

男「なんだい」

女「苦手な事とかある?」

男「うーん...」

女(最初からお前の当たり障りのない返答に興味なんかない!)

女(さぁ見せてみろお前の心!)


女はコンタクトを起動した

>>9...男の考えていること

心を覗かれることは嫌い

男(心を覗かれるのは嫌いだな)

女「__ッ!?」

男「驚いたよ。まさか心を覗きにくるとは」

男「でも、少し雑なやり方だね」

男「だから、君は魔法を使えない」

男「恐らくは君の近親者にいるんだろう?」

女「...全部正解」

男「では、この人を連れて明日家に来てくれ。丁度休日だ」

~家~

女「だっておwwwwwww」

姉「思ってたより平和な決着で良かった」

女「よくない...良くないよっ!」

女「絶対一本取ってやる...つまり早朝にこっそりヤツの家に忍び込む」

姉「親とかいるでしょ」

女「あの年で一人暮らしだぁ...!」

姉「分かったから空腹のハイエナみたいなオーラを出すのを止めて」

女「決行は朝四時」

姉「めんど」

女「ごめん姉ちゃん...私、負けられないの」

姉「敗北を知れ」

女「やなこった」

~早朝・男の家~

女「でかい家」ボソ

姉「思ったよりはな」ボソ


地元の名家といったような詫び寂びを感じさせる家...


女「...ここが寝室か...」ボソ

姉「で、どうするの?」ボソ

女「起きるまで待つ」ボソ

姉「はー...」

~数時間後~

男「...」パチ

女(起きた)

姉(本当に...!本当に!無駄な時間だった!)

女「おっはよー♪元気?」

男「>>15

うん。おはよう

男「うん。おはよう」

男「...そこの貴女が、魔法使いですか」

姉「勇者だよ」

男「これはこれは。今、お茶を淹れてこよう」スタスタ


男は何処かに行った


女「私の...作戦は...?」

姉「無駄。なにもかもね」

男「紅茶です。どうぞ」

女「ど、どうも」

姉「頂くわ」コク

姉「それで、私に何の話?」

男「魔法とか、異世界の事について聞きたかったんです」

姉「でも、貴方も魔法が使えるんでしょう?」

男「死んだ祖父が魔導書を持っていましてね、『解除』」


虚空から本が現れた
私も、本当に魔法を使っているのは初めて見た


男「こちらが魔導書です。いつもはこうして隠し持っているのですが」

姉「...んーー...マジか」

姉「その魔導書、ヤバいよ」

男「ヤバい、とは一体?」

姉「私の行った異世界では伝説になってた魔導書《蒼山の書》」

姉「貴方が持っているのはそれね」

男「それはいい」

姉「最後のページの魔法、解読出来た?」

男「...いえ。あれは言語学の本があっても分かりませんでした」

姉「そう」

男「解読、出来ます?」

姉「やってみない事には」

男「手伝っていただけますか?」

姉「私も興味があるわ。喜んで」


二人は魔導書の解読を始めた

女「ぶーぶー」

男「おや」

姉「じゃあ女にも魔導書(紙切れ)あげる」

女「えー」

姉「それ使って遊んでなさい」

女(しょうがない、唱えてみよう)

女「>>21!」


>>22...効果

何もなかった…と思ったら女が起こを異性として意識する

女「アバダケタブりゃっ!」

姉「...ふふっ」

男「......」

女(盛大に噛んだーっ!!)

女(おーけーおーけー、ワンモアワンモア)スーハー

女「アバダケタブラ!!」ピュイーン

男「...え?」

男「姉さん、まさか本物の魔法を唱えさせたんですか?」

姉「あぁ、私達やその所有物に危険はないよ」

女「...で、これどんな魔法?」

姉「秘密だ」

男「私達、というのには女も含まれていますか?」

女「へ?」

姉「この子の事心配してくれてるの?」

男「...いえ、僕は生徒会長なので、生徒に被害が及ぶのは避けたいと」

姉「ふーん、果たして本当かなー?」ニヤッ


姉が意地悪な表情で見てくる


女「ま、まさかー...そんなんあるわけないよ」

女(まずい、大変ドキドキしている。おかしいな、こんな奴...)

女(こんな奴...)ジーッ

男「からかわないで貰えますか」

女(...は!気を取られていた)

その後も私はずっと心ここにあらずと言った感じでいた
つまりどういう事かというと、男くんと姉はスムーズに魔導書の解読を進めた


男「うーん、難しいですね」

姉「地名や人名と思われる固有名詞が多すぎるね」

男「実は、この魔法の正体に大体の予想がついてたりしません?」

姉「ややっ、気付かれちゃった?」

男「教えて貰えますか」

姉「良いよ」

姉「予想がついてると言っても、ここには二つ魔法がある」

姉「そしてその片方について少しだけ知ってるだけなんだけど」

男「お願いします」

姉「えっとね。多分異世界に転移する魔法だね」

男「異世界?そういえばさっきも言ってましたね」

姉「私はなんかよくわかんない神に勇者に選ばれて、異世界に飛ばされたんだ」

姉「そこに飛べる魔法だね」

姉「明日は休み?」

男「はい、というか夏休みですよ」

姉「じゃあ貴方も異世界に来たら?」

男「良いですね」

姉「詠唱は覚えてる?」

男「はい。『うぇるかむとぅーあんだーわーるど』ですね...あっ」

姉「詠唱しやがったぁぁ!?」

男「...」ピシュン

女「うぇ!?」ピシュン

姉「は!?女まで消えやがった!」

姉「キチンと解読してから使わせるべきじゃーん...」

姉「...神さまー、異世界に飛ばしてー?」

姉「...」ピシュン

異世界の内どの場所に降り立つかの判定を行います

>>30が男・女ペアの降り立つ場所
>>31が姉の降り立つ場所

です

温泉

王宮の中

~異世界・温泉~

男「...どうしようかな」

女「うわーっ!濡れる濡れるっ!?」バッチャバッチャ

男「うーん...」


え!?ここどこ!?まさか異世界!?
なんで温泉!?
てかアイツなんで湯の中に直立したまま考え事してんの!?


男「よし」チャプチャプ

女「びちょびちょじゃん...」

男「ひとまず落ち着くべきだ」

女「そ、そうね」

ここは...岩場?
灰色の岩でゴツゴツしてて足元が悪い


男「空気が薄いな..下りた方がいいかな」

女「町があるかもね」

男「ここは恐らく姉さんが来たのと同じ異世界」

男「僕たちを探しに来ている可能性が高いだろう」

男「出来るだけ人の多い所に行くべきだ」

~異世界・王宮~


姉「やっぱり位置はロードされるのね」

姉「どうしよう、とりあえず探すしかないよね」

???「あっ、姉さん!」

姉「王子じゃん」

王子「ご無沙汰してます」

王子「どのようなご用件で?」

姉「私の妹とその友達を探しに来たの」

王子「という事は、そのお二方は迷い混んで来てしまったと」

姉「ま、そうなるね」

王子「兵を手配しましょうか」

姉「うんにゃ、個人的に探すからいいよ」

王子「左様ですか、ご武運を」

姉「そんな物々しくしなくてもいーよ」

~城下町・酒場~

姉「ここらで私に似たアホと、執事みたいな雰囲気の奴見なかった?」

マスター「知らないな」

姉「やっぱりか」

マスター「何か飲んでくかい?」

姉「じゃあお茶でいいよ」

マスター「つれない奴だな本当に」

~城下町・掲示板~

姉「ここに書いとくか」


▼私はここに『一日目 城下町に滞在』と書いた


姉「さて、宿で寝よう」

~男女サイド・麓の町~

男「運が良いな。本当に町があった」

女「ここに姉いるかな」

男「多分いないと思うが、探してみよう」

女「どこ探したらいいだろうね」

男「この町の中でだと...>>39かな」

酒場

男「やはり酒場かな」

女「鉄板だね」


~酒場~

とてもうるさい。
豪快だが、不快ではない


女「賑わってるね」

男「山の近くに好んで住むような奴らだ。うるさいに決まっている」

男「物知りそうな奴はいないし、マスターに話を聞こう」

女「マスターさん!」

マスター「ん?何だお前...あ!勇者さん!?」

女「いや、勇者は私の姉です」

男「その勇者さんの行方を知りたいのです」

マスター「お、彼氏さん?」

女「なっ」

男「知り合いですよ。勿論、勇者さんとも」

マスター「勇者の居場所と言っても...」

女「?」

マスター「だいぶ前に王宮で消滅したとかって話は聞いたな」

マスター「役に立たないだろ?こんな意味不明な情報」

男「いや、大変参考になりました」

男「王宮に向かうにはどうしたらいいですか?」

マスター「東の街道を真っ直ぐ進めばいい」

男「ありがとうございました。さぁ行くぞ」ガシッ

女「わっ!?」

女(う、腕掴まれた///)

女「あ、ああ、ありがとうございましたっ!」

~東の街道~

男「早い所王宮に行こう」

女「せっかちだなあ」

男「王宮は何らかのキーポイントかもしれない」

女「...あの、一つ良いですか」

男「どうかしたのか?」

女「お腹すきました」

男「あー...成る程」

男「僕が魔法で出すよ。あの魔導書、戦闘よりも旅に使える魔法の方が多く載ってるんだ」

女「調理されて出てくるの?」

男「分からない。本当にその時による。どっちかと言うと食べられる物が出るように祈った方がいい」

女「えぇ...」

男「引かないでくれ」

男「『いーといっと』」ボム


食事が出現した!


男「これは...>>43だね」

草野球チーム

男「これは...くさやだね」

女「うっ...臭い」

男「さぁどうぞ。食物は最も食べやすい状態で出現するんだ」

男「もちろん、骨は無いよ」

女「何かまた別の出せない?」

男「やめた方が良い。魔翌力(と僕は読んでいる)には限界がある」

男「いつ危険に遭遇するか分からないからね」

男「例えば、君にどこからか豪速球が飛んできたとしよう」

男「治療するための魔翌力がなければ様々な悪影響が考えられる...最悪死ぬ」

女「例えがよく分からないけど、とりあえず食べるよ」バリバリバリ

~街道・森林地帯~

男「街道にもこんなに緑のある場所が存在するんだね」

女「...」

男「そろそろ空も薄暗くなってきた。嫌な予感がするね」

女「...」

男「女さん?そんなに押し黙ってどうかしたんですか?」

女「私絶対口臭いわ...」ボソ

男「なるほど。そんな事ですか」

女「...!」ムッ

男「僕は気にしませんよそんな事」

女「...そう?」

男「はい。臭いなんて一時的なものですからね」

男「普通街道を作るときは、森林なんて避けるものだと思わないかい?」

女「確かに」

男「じゃあなんでここに道があるのか?」

男「それはここを通らないと大きな遠回りになるか」

男「それともこの森林にも、街道を利用するような知的生命体がいるのか」

女「知的生命体って事は友好的でしょ?ここを街道に通すぐらいだし」

男「恐らくはね」

男「さて、そろそろ寝ようか」

女「どうやって?」

男「寝具を用意してそのまま」

女「えー...」

男「どうかしたのかい」

女「虫とかに刺されそう」

男「...『ベッド招来』」ゴト


ベッドが出現した
そのベッドは真っ白で...
真っ白で...とても魅力的な...
思わず...入っ...て...


女「...」スースー

男(寝たか)

男「やっぱり精神力が足りてないね」

男(僕は枕を用意して寝た)

~明朝・宿・姉サイド~

姉「ほんじゃ今日も頑張っていきましょー」

姉「とっとと宿から出ましょー」

姉「その前に顔を洗いましょー」

姉「歯も磨きましょー」

神「待て」

姉「...え?神じゃん」

神「警告させて貰おう」

神「お前の妹と知り合いが迷いこんで来ているようだが」

神「謎の男がもう一人迷いこんで来ている」

姉「警告、って事は危険な奴って事だね?」

神「うむ。気を付けた方が良いぞ」

姉「りょーかーい」

姉「現在地は世界中央区、王都城下町」

姉「東西南北どっちに行こうかな」

姉「棒倒しで決めよう」

姉「『解除』」シャキーン


▼姉は レイピア を 取り出した

▼姉は レイピア を 地につきたてた!


姉「どっちに倒れるかなー♪」

>>55どの方角に倒れた?

妹達と出会う方向(この場合は西?)

▼レイピア は 西 に 倒れた!


姉「西だっ!」

姉「西というと、山に向かう方面だね」

姉「『収納』」


▼レイピア は 消滅した!


姉「森林地帯を通るのが正規ルートのはず」

姉「もし妹達がいるなら正規ルートを通っていくべきだね」

姉「レッツゴー!」

~森林・男女サイド~

男「んっ...もう朝か」

男「そろそろ起こしますか」

男「『ベッド退散』」ピシューン

男(冒涜的なベッドは消えた)

女「むぎゃ!」ドシャッ

男「おはよう」

女「私は...いつの間に...?」

男「とても疲れていたんじゃないかな?」

女「そうかな?ところで、めっちゃ背中汚れてるね」

男「そうだな、天然敷き布団の弱点だろう」

女「じゃあ、出発しよっか」

男「...ん、いや、待って下さい」

男「誰かこっちに向かって来てます」

女「姉かな!?」

男「さぁどうでしょう」


その影は段々と近付いてくる
姿を確認するまでそう時間はかかってない


男「あれは...>>59

師匠

男「師匠!?」

女「誰よ」

男「十年位前に僕に魔法の基本的な使い方を教えてくれた人だよ」

師匠「...お前、男か?」

男「覚えてるんですか?」

師匠「あぁ...俺もここへ来てだいぶ長いが、まだ覚えているよ」

男「今は何をしていらっしゃるんですか?」

師匠「刑事やってる」

男「この世界にも刑事ってあるんですか?」

師匠「いや...王国騎士団の隠し役職の一人だ」

師匠「いっけね、こりゃ国家機密だ」

男「じゃあ忘れます」

師匠「そうして貰えるとありがたい...ん、そこの嬢ちゃんは?」

男「姉さん...いえ、この世界では勇者と言った方が良いでしょうか、その勇者の妹です」

師匠「確かに似てるな」

女「そうですか?」

師匠「あぁ、その不安そうな顔は見たこと無いがな」

女「ひどいですね」

師匠「悪い悪い。そいじゃ、また会おうな」

男「はい」


師匠とかいう奴は去っていった
しかし、なんだか寒気がする
昨日の疲れも取れていないようだ


男「すみません」

女「へ!?」

男「いえ、具合が優れないようでしたので」

男「もしや、風邪をひきましたか?」

女「そうかも...」

男「温泉で濡れた服をずっと着ているせいですね」

男「おぶっていきましょう」スッ

女「いや、それはちょっと」

男「何が心配なんですか?」

女「体重バレちゃうし、男くんじゃ私なんておぶれないよ」

男「濡れてるので正確な体重は分かりませんし、僕は意外と結構力あるんですよ」

女「う...男くん頑固だね」

男「さあ、無理は良くないからね」

女「うん」ガシッ

男「気分が悪くなったら言ってね」

女「うん...//」


広い背中に包まれているようで、とてもリラックスできた

~姉サイド・林間の村~

姉「空気がうまいね」

姉「宿屋に行こう」

姉「私も怠惰になったものだ」

~男女サイド・林間の村~

男「ふー...」

男「とりあえず宿屋で休ませるか」


~宿屋~

男「...ん?あそこにいるのは」

姉「おっ!男くん!」

男「僕の事はどうでもいいんでとにかく妹さんを!」

姉「任せろ、部屋はとってある」


男(そのあと、姉さんは女さんを掴み、部屋に入っていった)

男(僕が間違って詠唱しなければこんなことにはならなかったのに)

男「...」

姉「ん?浮かない顔をしているな」

男「僕が間違って詠唱しなければこんなことには...」

姉「ふふ、なんだそんな事か」

男「しかし...!」

姉「じゃあもし君がいつも通りの生活を送っていたら、こんなミスはあったかい?」

姉「人は間違いを犯して成長するものだ、なんてよく言うでしょ?」

姉「私達は気にしてないからね」

男「...そうですか」

姉「貴方も部屋をとって寝るべきね」

男「あの...!」

姉「いいの、運が悪かっただけ、看病なんてしない方がいい」

男「この世界の通貨を持ってません」

姉「...あ」


▼姉 は 500 ゴールド を 渡した


男「ありがとうございます。それではまた明日」

姉「うん。女の病気は治しておくよ」

男「マジですか」


▼男 は 静かに 驚いている ように 見える

~姉女部屋~

姉「さて」

女「はぁ...この風邪、いつ治るのかな」

姉「私が魔法で治してあげる」

女「できるの!?」

姉「うん!」


▼りろんじょう 可能 だが 成功するか 分からない

▼失敗 すると 異なる 変化 を 起こす


女「じゃあやってみてよ」

姉「『めでぃすん』」ピュイーン

>>71...結果

成功と失敗
風はなおったが恋の病にか掛かる

無理なら成功で

女「ん...」

姉「どう?どう?」

女「だいぶ楽になったよ」

姉「良かったー」

女「でも、なんか胸が苦しい」

姉「えっ!?」

女「いや、悪い感じじゃないんだけど...」

姉「そう?...あー...なるほど」

姉「分かったよ。悪い症状じゃないから、余程苦しくならない限りほっといていいよ」

~翌朝・宿屋休憩室~

男「...」

男(物事を深く考え過ぎなのだろうか)

女「おはよー」

男「女さんですか。申し訳ございません、僕のせいでこんなことに」

女「いいって。私ももう風邪は治ったらしいし」

男「姉妹揃ってお優しいんですね」

女「まーね」

男「ところで、なぜここに来られたのですか?」

女「なんだか男くんがここにいる気がしたから」

男「それは...いえ、止めておきます」

女「なんだよー」ブーブー

姉「ハロー」

男「?」

女「?」

姉「ノリの悪い奴らめ」

姉「男くん、まだこの世界にいるつもりかい?」

男「まだ休みは長いですしね」

女「私もー」

姉「そりゃあいい。楽しい所には後で行くとして、まずはしみったれた所に行こう」

姉「ここから少し南に行くと、大きな墓地がある」

姉「そこには色んな捨て子やホームレスが集まって暮らしているんだ」

姉「多くの人は、ソコを〈ダスト・シュート〉と呼んでる」

男「何故墓地に?」

姉「昔のホームレスは墓地の死体を食べてたからだよ」

姉「基本的にこの世界の住人はめちゃくちゃ胃腸が強いから」

女「何しに行くの?」

姉「様子を見に行くんだ。定期的に訪れるようにしてる」

姉「元々は勇者として民からの好感度を上げる為に行ってたんだけど」

姉「本当に情が移っちゃってね」

姉「...そろそろ行こうか」

姉「何もない平原を越えていくだけだから近く感じると思うよ」

男「分かりました」

女「レッツゴー!」

~平原~

姉「あれ?」

男「どうかされましたか?」

姉「なんか変な城が建ってる」


男(大きいな...)

男(ホームレスや捨て子の溜まり場になぜ?)


女「すごいなー...」

~ダスト・シュート~

姉「やっぱりでかいな」

女「お墓の中にこんな城があるなんて」


ヨーロッパにありそうな大きな城がある
でも、使われてる建材の色がバラバラで、モザイクアートみたいになってる


男「姉さん。最後にここに来たのはいつですか?」

姉「二ヶ月前かな」

姉「二ヶ月でこれを建てた、という事になるな」

男「では、建材の色がバラバラなのは」

姉「ああ、ここに住む者達が寄せ集めて作ったんだろう」

姉「前はここに倒壊した遺跡みたいな建物があったんだが、それが無くなってる」

男「それが建材という訳ですか」

姉「ん?」

元奴隷「こんにちは、勇者さん...と見ない顔の皆さん」

姉「私の妹とその友達だ」

元奴隷「そうですか、やはりあの城が気になりますか?」

姉「うん。なんぞアレ」

元奴隷「あの城を立てろと命令したのは、恐らく皆さま方のように外界から来られた方」

元奴隷「私達は彼を〈貧民の王〉と呼びます。彼がそれが良いと言ったので」

姉「ふーん...」


▼姉 は その 貧民の王 が 警告 に あった 危険 な 奴 だろう
 そう気付いた


姉「無理矢理か?」

元奴隷「いえ、彼は平和的話し合いで我々の内輪揉めを抑えました」

元奴隷「そして我々をまとめ、我々の幸せと永久の統治を誓いました」

元奴隷「ここの住民はみな、彼に対して心を開き、平和を享受しています」

姉「それは結構なことだ」


▼姉 は 元奴隷 に かけられている ステータス異常 を 調べた

▼至って 普通 の 状態 だ !


姉「...私達をそこに案内してくれるか?」

元奴隷「はい!」

~城・王の部屋前~

女「うぅむ」


豪華な飾り付けこそないけど、立派なお城に引けを取らない内装
確かに王様が住んでいるんだな、と思われ


元奴隷「貧民の王様ー!謁見できますか!?」

貧民の王「申し訳ない。今は魔導の勉強をしていてね」

姉「私が教えてやろう」

元奴隷「勇者さんが魔導について教えてくれるそうです!」

貧民の王「...入ってくれ」

~王の部屋~

姉「失礼します」

女「ついでに」

男「では僕も」

貧民の王「初めまして。いきなりで悪いけど、君たちは貴族かい?」

姉「いや、貴族はいないよ。私は勇者だけど」

貧民の王「申し訳ないが、お茶は出せない。お金がないからな」

女「確かに、あんまし悪い人ではなさそう」

貧民の王「ははは、僕は正義の為に行動しているんだぞ?」

貧民の王「じゃあ早速、魔法を一つ教えてもらいたいんだけど」

姉「オッケー」

姉「どんな魔法よ」

貧民の王「>>84

お金または黄金を産み出す魔法

貧民の王「お金や黄金を生み出すような魔法が欲しい」

女「正義...?」

男「気持ちで世界を平定できたら戦争はないよねぇ」

姉「んー...出来るとは思うけど」

貧民の王「おや、何か不都合でも」

姉「君の望む結果にはならないと思うよ」

貧民の王「どういう事だ?」

姉「その魔法を詠唱すると、詠唱者の魔翌力に応じた量の金塊が出現する」

姉「また、詠唱者も金塊に変化する」

貧民の王「...うぅーん!」

姉「それでも、使う奴はいるけどね」

貧民の王「そんなのがあるのか...やはりな」

貧民の王「使うのは止めておこう」

姉「ふむ?」


▼こいつは 本当に 悪い奴 なのだろうか?

貧民の王「...おや、そんな顔でこちらを見て、どうしたんだい?」

姉「感心していたんだ。人の上に立つものには、非道な奴も多いものでね」

貧民の王「それは嬉しいな」

男(お互い、本心を隠しているように見える)

女「気が合いそうで何よりだよね」


そういえば、姉に彼氏っているのかな?
この人なら似合いそう!


男(...なんだか、緊張感がないような気がする)

姉「では、私達はもう帰るとしよう」

男「ええ」

女「!?」

貧民の王「...どうか、お元気で」

~ダスト・シュート~

女「ねぇ、どうしてもっと色々しなかったの?」

姉「んー?やりたい事が特になかったから」

男「...ま、そんな時もありますよね」

女「そっかぁ?」

姉「期待ハズレの真面目なやつだったからね。王宮に行こう」

男「首都のようなものですか?」

姉「そーだよ」

~林間の村~

女「そういえば、この世界にモンスターとかいないの?」

姉「いるよ。ここら辺にはいないけど」

女「ふーん」

姉「私達は王宮を中心とした八方位にそれぞれ町や村を置いている」

姉「そしてその要点に該当する方位に真っ直ぐ進んでいくとモンスターがわんさかいる」

姉「つまり、君たちが最初に召喚された山よりさらに西に進むとモンスターだらけ、という訳」

姉「私が初めて召喚された時は北、北東、東の要点が打撃を受けててね」

姉「モンスター側にどうやら侵略を指揮するボスが居たみたいで」

姉「ソイツをぶっ倒して要点を奪還したってわけ」

女「へえええー!凄いね!」

姉「実質一体しか倒してないからあんまり達成感なかったけどね」

男「さぞ強い魔法で攻撃したんでしょうね」

姉「...半分正解、かな?」

男「これは残念です」

~王都・城下町~

男「城ではなく宮なのに城下町なんですね」

姉「昔はお城があったらしいよ」


▼宿 が ある! 休んで いこう!


姉「宿があるから入ろう」

男「僕達は構わないのですが、お金は大丈夫なんですか?」

姉「うん。城下町の宿はフリーパスだよ」

女「ゴージャスだね」

~宿・一室~

姉「寝る前に聞いておくけど、明日どの方角行きたい?」

女「んー...男くんが決めて」

男「僕かい?」

男「そうだね...>>94(八方位の内一つ)にしようかな」



水着イベントかないなら東で(前回とは反対の道)

男「南...とか如何でしょうか?」

女「南って何があるの?」

姉「海かなー。要点は海軍基地」

姉「めっちゃ泳がないとたどり着けないけどね」

男「この世界にも海があるんですね」

姉「うん。すっごいデカイから、まだ全貌が判明してないよ」

~翌日~

男「おはようございます」

姉「...おはよう」

女「...」スースー

男「女さんはまだ寝ているんですか」

姉「だらしない奴だからね」

姉「叩き起こしてやろう」

姉「起きろー」ユッサユッサ

女「...んぅ」ゴロン

男(耳元で喋れば反応するかな?)

男「起きてくださーい」

女「...ひゃぁ...」ニヘラ

姉「幸せそうにしやがって」

姉「『びりびりぶれいく』」バリバリバリ

女「んぎええぇぇぇっ!?」ビリビリビリ

男「ソレ大丈夫なんですか!?」

女「...ぅえ、おはよう」

男「はい、おはようございます」

姉「やっと起きたよ」

女「めっちゃビリビリするよぉ」

男「『ぜつえんたい』」ガシィ

女「うひっ!?」

男「痺れは取れたはずだよ」

女「あ、ありがと///」

姉「ケーッ!リア充かお前ら!」

男「なんですかそれ」

女「姉さんに憎まれたら死んでしまうよ」

男「その内良い人が見つかりますよ」

姉「お前みたいなモテ男に励まされても嬉しくないわい」

男「嫌だな、そんなモテてないですよ」

姉「fu○k!!」

女「じゃあ、姉の理想として、どんな男性が好みなの?」

姉「>>100

好みっていうか私、彼氏いるし
……あっちの世界を選んで別れることになっちゃったけど

すみません。
あっちの世界とは何でしょうか?異世界ですか?現世ですか?セクシュアリティ的に『アッチ』ですか?

>>100はもしできたら一行と二行は行を離す感じで

>>101
現世のこと。
分かりにくかったら「好みっていうか私、彼氏いるし
……元の世界に戻ることを選んだ結果、別れることになっちゃったけど…」に変更をお願いします。すいません

姉「好みっていうか私、彼氏いるし」

姉「...あっちの世界を選んで別れることになっちゃったけど」

男「...」

女「ねぇ」

姉「何?」

女「こうやって戻って来れるのに、何で別れたの?」

姉「それがお互いの為だからよ。苦しい思いをするくらいならいっそ別れて新しい幸せを」

姉「彼はそういう人だからね」

女「なんか、野暮な事聞いちゃったね」

姉「全くよ。今日は海に行くんだから、気分上げていきましょう!」

男「ええ、そうですね」

男(強い人だなぁ)

女「まず水着買わなくちゃね!」

姉「お前スク水でいいだろ」

女「おしゃれしたいの!」

男「ははは」

男(さて、水着なんて選んだ事が無い。どうしたものか...)

~城下町・服屋~

姉「さあ、水着を選びましょう」

女「異世界にもこういう服の店があるんですね」

姉「失礼だけど、その感情は分からなくもない」

男「センスも、僕達の世界に近い物になっていますね」

姉「じゃあ一旦解散!水着を買ったら店の前に集合!」

男「承りました」

女「りょーかいっ!」

~男サイド~

男「んー」

男(派手なのを選んでもいいが...)

男(やはり、普通の海パンを買うべきだろうな)

男(この前姉さんに貰ったゴールドが大分余っているので、問題なく買えるだろう)

男(もう少し体を鍛えておけばよかったな)

~店の前~

男「人生で初めての買い物だった」

男「...ん?」

姉「...」

男(えっ、姉さん買い物早くありません!?)

姉「おっ、買い物終わり?」

男「はい」

姉「君は何を買ったか分かりやすいよ」

姉「そうですか?でも確かに僕が持ってる物を当てられることはありますね」

姉「でしょう?」


▼こいつ は 絶対に 地味な 海パン を 買った だろう  

>>108
姉「そうですか?でも確かに僕が持ってる物を当てられることはありますね」

男の所が姉になってますよー

おおっと失礼しました

>>109の通りに訂正しておいて下さい

~しばらくして~

女「ごめんねー、待った?」

男「いえ」

姉「結構待ったよ」

女「大分前にお金貰ったきりだからどこに仕舞ったか忘れたの」

男(これは驚き。いつも同じ服装なのか?)

姉「じゃあ出発~!」

~道中・新聞売り場~

姉「ここでは新聞を売ってるよ」

男「どんな記事が書かれているんですか?」

姉「割と真面目。ゴシップ控えめかな」

女「娯楽として弱いね」

姉「そーゆーもんじゃないっしょ」

~海~

男「広いね。水平線が見えるよ」

女「海だー!」


アツい太陽(のようなもの)、白い砂浜、透き通るような海!


姉「やっぱり最初はここにくると驚くよね」

男「僕達の世界にはなかなかありませんよこんな海は」

女「更衣室どこ!?」

姉「ないぞ」

女「は!?」

姉「あれを見ろ」

女「あっ、あれは!」


鬱蒼と生い茂る木の木陰!
もっさもっさの草がボーボーだ!


姉「あそこで着替えるのだよ」

男「なるほど」

女「恥ずかしいんだけど」

男「じゃあ僕が先に入って試してきます」

女「入っていったね」

姉「ああ」

女「完全に見えなくなったね」


意外と見えない物だ。大自然のモザイクというべきか
モザイク程にも見えてはいないのだが


女「全く見えないよ」

姉「ああ」

女「全く...全く...見えない...」

姉「残念そうにするなよ」

~ちょっとして~

男「終わったよ」

女「うーん」


やっぱり、地味な服装だ
個性がないのも個性というが、流石にこれは如何なものだろうか


男「やけに残念そうだね?」

女「いや、別に」

女「じゃあ、私着替えてくるね」

男「了解です」

姉「...」

男(なんだろう、まるで姉さんがプールの監視員のようだ)

>>118...女の水着

スタンダートに三角ビキニ

~ちょっとして~

女「ど、どうもー」

姉「おい」

女「はい」

姉「お前まで普通な服装でどうする」

女「これがお洒落だと思ったの!」

姉「ほう?ならば私が本当のお洒落を見せてやろう!」

男(僕は似合っていると思うんだけどね)

男(ってか姉さんもう木陰に移動してるし)

男「ふー」

女「ねえ」

男「何だい」

女「私の水着、どう?似合ってる?」

男「うん、似合ってると思うよ」

女「ホントに?」

男「うん。女さんにはそういう王道のファッションが似合うんじゃないかな」

女「嬉しい!」

男「そう言って貰えると僕も嬉しいよ」

男「そろそろ、姉さんも着替え終わる頃だろう」

>>122...姉の水着

可愛めのフレア・ビキニ

姉「じゃーん!」

女「フレアじゃん!」


淡い水色のフレアビキニ。
彼氏の前で着て見せた事があるのかな?
姉は意外にもそういうとこアクティブだからあるかもしれない


男「なるほど。そういうのもあるのか」

姉「さ、泳ぎましょ♪」

女「わーい!」ザプーン

姉「ぬはーん」プカー

男「...」プカー

姉「男くんが仰向けで浮いてるぞ」

女「水死体みたいだね」

男「『<聞き取り不能>』」ゴボゴボ

姉「え?こんな所で詠唱する魔法なんて...」

男「僕の持ってた魔導書...蒼山の書でしたっけ?」

男「あれに載ってる魔法のうち一つです。サーフボードを召喚します」

姉「使い辛いなぁ」

男「バーストっ!」ドギューン

女「ほへ!?」


とんでもない速度でサーフボードが真っ直ぐ進んだ!?
しかも、男くんが振り落とされる様子もない!
あのサーフボード、どうなってるんだろう!?


男「うぇぇぇぇっ!?」

姉「作り込まれてる魔道具だなぁ...」

男「旋回っ!」

男「サーフィンってこういう感じなんだなぁ」

姉「男くん!」

男「なんですかー!?」

姉「今から波作るから、それでサーフィンして!」

男「良いですよ!」

姉「『たいだるうぇいぶ』!!」ズゾォォォッ


▼壁 の ような 高波 が 男 に 襲いかかる


男「バーストっ!」シュゴオオオッ

男「うわっ!乗れてる!波に対してほぼ垂直に!」

女「カッコいいなぁ」


波の壁を垂直に進んでいく...!
あ、やばい。壁の横幅限界まで来てる!


男「おっ、おおおっ!?」シュゴオオオッ

姉「あっ、やべ」


▼男 は 飛んでいって しまった!

~少し離れた所~

男「ぷはっ」

男「やはり慣れない事はしないほうがいい」

男「女さん達の所まで、泳いで帰るとしよう」

女「泳いできたよ」

姉「こっちだよー!」

男「はいっ!」ザブザブザブ

女「返事の時だけ平泳ぎに変えた、器用な奴め」

男「ぷはー...泳ぎ切りました」

姉「大丈夫だった?」

男「え、ええ、大丈夫でした」

男(大きめのフリフリのついた水着だから、フリフリが水に浮いて...)

男(何だか水着が取れそうで不安になる...)

男(そう。不安なだけである)

姉「どうかしたの?休む?」

男「いっ、いえ!」

男(いけないいけない。女性は水着を見られ過ぎると嫌がるかもしれない)プイ

姉「もしかして怒ってる?」

男「いえ、そんな事は」

姉「....ははーん?」


▼コイツ もしかして そういうこと に 弱いのでは?


姉「そんなにそっぽ向くなよー」ウリウリ

男「ちょ...!」

男(これ当たってますよ!どうしてこういう方に限って豊満なのでしょうか!?)

姉「なんか言ってみ?ん?んー?」ムニムニ

男「あっ...一回離れて下さっ...」

女「...むー」プクー

女「男くんっ」ガシ

男「え」

男(まずい、逃げ場が...!)

女「私も参加しまーす♪」ウリウリ

男「え!?」

男(セクシーじゃないけど、純粋に可愛い...けど)

男「か、壁...」

女「今、なにか言った?」

男「いえ、決して!」

男(胸が無い。男性としては、これはバストよりも胸囲なのでは?と思う)

姉「ほらほら、感想を述べなさい...?」スリスリ

男「あっ、ああっ」

女「私だって...私だって!」ギュー

男「どうしちゃったんですかお二人方...!?」

~結構時間が経って・砂浜~

男「...」

姉「久しぶりに若い男を堪能したわぁ...」

女「う、うぐぁぁぁ///」

男「あそこで女さんが悶えていらっしゃるようなのですが」

姉「黒歴史確定ね」

男「黒歴史...?」

姉「思い出したくないけど忘れられない。そんな思い出、男くんにもあるでしょ?」

男「確かに、ありますね」

男「昔、お風呂掃除の時に転んで気を失ったんですよ」

姉「ふーん、それ以外には?」

男「ないですね」

姉「...少なっ!」

男「僕はもう着替えたんで、姉さんもそろそろ」

姉「ん、もう夕暮れか」

姉「じゃあ行ってくるわ」

男「ごゆっくりどうぞ」

男「...」

女「男ぉ...」

男「どうかされましたか」

女「ごめんなさい...うぅ」

男「とんでもない!謝る必要などありませんよ」

女「とにかく、私の事は...嫌いにならないで...」

男「どうしてそんな弱気なんですか」

男「僕はこの通り、バッチリですので」

男「後は女さんがいつもの調子に戻るだけですよ」

女「...うん」

女「姉がそろそろ戻ってくるから私も着替えてくるね!」ポスポスポス

男(砂浜を走るとそんな音がするんだなぁ)

~集合~

姉「そんじゃ、帰りますか」

女「うん」

男「ところで、体は洗わなくてよろしいのですか?」

姉「大丈夫だよ。この海には聖素が含まれているからね。光がぶびゃーってなる力で清めてくれるんだよ」

男「へぇ」

~道中・新聞売り場~

主人「買ってく?」

姉「そうだね」

主人「毎度あり」ス

姉「ああ」カサッ

女「何て書いてあるの?」

姉「城下町に浮浪者多数。原因不明」

姉「西の大図書館にて、魔導書フェア開催」

姉「...こんなとこかな」

男「あまりインパクトがありませんね」

姉「それだけ平和って事さね」

~城下町・宿・一室~

姉「今日はとっとと寝よう」

男「そうですね」

女「はーい...」ウトウト

姉「それでは、おやすみなさい」

男「おやすみなさい」

女「おやすみなしゃーい...」ドサ

>>138...女の見る夢

現世でいつもと変わらないような日常の夢に見えて、実は男と付き合ってイチャイチャしている夢

~夢の中・学校~

女「授業かぁ」

友達「授業は嫌い?」

女「一人であてもなく勉強するよりは好きだけど...こう何時間もやると億劫だよ」


本当はもっと大きな理由がある
...そんな気がする

女「やっと授業が終わった」

女「帰るとしますか」


何かが足らないような
...一体なんだろう?いつもの日常なのに

~帰路~

私は何処を歩いているのだろうか
どこかで見覚えのある道
...あ!そうだ、男くんの家に向かう道!
男くんは確か今日、具合が悪くて学校を休んだんだ!

男くんの家が見えてきた。
インターホンがどこか分からないので、忍び込むことにしよう

~帰路~

私は何処を歩いているのだろうか
どこかで見覚えのある道
...あ!そうだ、男くんの家に向かう道!
男くんは確か今日、具合が悪くて学校を休んだんだ!

男くんの家が見えてきた。
インターホンがどこか分からないので、忍び込むことにしよう

~男の家・寝室~

男「うぅむ」

女「男くん?元気?」

男「おや、女さん。インターホンを押してくれれば良かったのに」

女「どこか分からないし...それに男くんは具合悪いんだから寝ててよ」

男「客人に対する態度としてどうかと」

女「私は看病しに来たの!もてなされたくて来た訳じゃないの!」

男「あ...すみません」

女「...いや、こっちこそごめん。体に障ったね」

男「いえ、僕の為に言ってくれたんです。気にしないで下さい」

女「...んんーっ!」

女「あなたは!看病される側なんです!気を使わないで下さい!」

男「...そうですか。うるさいです」

女「思うようにならない!」

男「そーいうもんじゃないですか?」

男「じゃあ、お粥作ってくれますか」

女「...料理できない」

男「...リンゴでも剥いて__」

女「学校帰りだから持ってない」

男「うーん....汗かいたから体でも拭いてくれるかい?」

女「やだそんな///」

男「看病する気ありますか?」

女「うん!」

男「えぇ...」

男「変な事を言っても?」

女「いいよ」

男「女さんもしかして看病じゃなくて、そばに居たいだけでは?」

女「...そうとも言う」

男「困った人です」

女「えへへ」

~朝~

女「...ん」

男「おはようございます」

姉「おはよー」

女「今日は起こさないんだね」

男「昨日一番眠そうにしてたのは女さんだからね」

姉「そんなとこさね」

姉「女ぁ、今日何する?」

女「魔法覚えたい」

男「魔法ですか」

姉「大図書館で魔導書フェアやってるから行く?」

女「行く!」

男「僕も興味あります」

~大図書館~

男「意外と近いですね」

姉「西の要点はもう少し先だけど、それ含めても西はあんまり探索されてないよ」

女「入ろう入ろう!」

男「図書館では静かにすべきだと思うが」

姉「興奮を抑えられない子なのよ」

女「なにその言い方」

~大図書館内部~

男「姉さん」

姉「ほいほい」

男「僕は司書さんと話がしたいので、一度別れていいですか?」

姉「いいよー」

女「...」


男くんがどっかに行ってしまう!
...でも、新しい魔法をこっそり身につけて見せたら驚くよね?


女「いいよ」

男「ありがとうございます」

~姉妹サイド~

姉「じゃあなんか魔導書を手にとって」

女「えっ、お勧めとかないの」

姉「フィーリングがわりと重要らしい」

女「じゃあ...これにしよう」ズボォッ


私は本棚から一冊の本を引き抜く
魔導書の列である事を再確認して、姉に見せる


女「これ、何の魔導書?」

姉「これは...>>152の魔導書だね」

口から切手を出す

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