国王「魔王を倒しにいきなさい」勇者「分かりました、行きますよ」 (3)

しかし、どうやって魔王を倒したらいいか分からなかった。とりあえず、家に帰ってPCを起動した。これはInspiron 15 3000 スタンダード Core i3 7020U・1TB HDD搭載モデル。よく分からんが、ヤバい。

勇者「えーっと、じゃらんでも見るか」

Google Chromでじゃらんを検索。ホテル予約は欠かせない。正直、ビジネスホテルより旅館の方が好きだ。旅館の和食は上手いし、畳の匂いはたまらんし、何より露天風呂がついてくるのが嬉しい。

勇者「日付、エリアから探す……っと」

Google earthで調べたところ、魔王城らしきケバケバしい建物が山梨県の清里村にあった。山梨県、八ヶ岳・小淵沢・清里・大泉と打ち込む。次にチェックインとチェックアウトの日時。1週間あたりが妥当だろう。

勇者「8月22日~8月29日でいいかな」

勇者「部屋数は4つ、大人4名で……」

そんな宿はなかった。

勇者「仕方ない、一部屋に減らそう」

あった。

勇者「ヘェー、いいじゃん。旅館よりペンションのが多めだけど、ペンションでもええよ、わし」

清里ペンション。雑木林と花に飾られた小さな宿屋。白塗りの壁に立てかけられた、子熊の看板。何ともシックな雰囲気を醸し出している。魔王討伐に挑む光の戦士達が泊まっていそうな、そんなペンションだった。

勇者「よっしゃ、予約完了だ! あとは、旅の道連れを探すだけだな!」






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スマホの連絡帳でイケそうな奴を探してみたが、彼女と鬼怒川温泉に行ったり、メガバンクのインターンに参加したり、ユーラシア大陸横断に挑戦していたりと、誰ひとり魔王討伐に参加してくれるナイスボーイ、ナイスガールはいなかった。

勇者「大学のラウンジでめぼしい奴探してくるかぁ」

俺は某大学某キャンパスの食堂に行った。ここの食堂は近未来的で好きだ。でも夏場は冷房がない上、開いた天井から蚊とか蝉とかモスラとかヤバい虫がガンガン入り込んでくる。流石に夏休みの大学は閑散としていた。

デブ「フェへへwwwジャンヌ・オルタたそかわいいでござるなーwwwデュフフwww」

デブがスマホを凝視していた。こいつは騎士。俺の友人ではないし、知り合いでもない。だが、これから魔王を倒す唯一無二の親友となる男だ。

勇者「こんにちは!」

デブ「あっwwwうぇっwwwうぇっwww」

勇者「隣、座ってもいいか?」

デブ「あっwwwもしwwwもしかしてwwwぼきの身体狙ってるみたいなアレwww」

勇者「?」

デブ「じゃあ、ないですよねぇ……www(震え声)」

勇者「俺と旅行に行っていただきたい」

デブ「いやですよwwwなんでwww」

勇者「魔王を倒す仲間が欲しい」

デブ「勝手にやればいいでしょwww」

勇者「10万円やる」

デブ「10万wwwヴヒィーッwww泊まりますよヴェヘヘwww課金できるwwwガチャ回しまくり放題www」

俺はデブを買収した。


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