【安価】キツネ娘の弱点とつまらないやつ (42)

男「俺にはビタミンDが足りてない」

男「ならば日光浴だ。縁側に出るぞ」ガララッ


薄汚れた障子を開ける

そこには、飾り気のないつまらない縁側がある

...はずだった


男「なんだ貴様」

キツネ娘「んもっ!?」フゴッ

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本当になんだこいつ?

変な耳生えてるし、変な...いや、尻尾に変もクソもあるか

誤差はあるが多分人だろう


じゃあこいつ、人の家の縁側でなんか食ってたってのか!?


男「なにむせてんだ、ここは俺の家だぞ」

キツネ娘「うっ、げほげほっ」

男「むせすぎだろお前」

キツネ娘「げほげほ...だいぶ...ぅぇ、だいぶ手厳しいなお主」

男「そりゃ自分の家に変な奴がいて、飯食ってたらな」

キツネ娘「そうだ、お主に折り入って頼みがある」

男「そうか、じゃあまずは日の当たる所を譲ってくれ」

キツネ娘「うむ」

男「ふぅ」

キツネ娘「それで頼みなんじゃが」

キツネ娘「わしの弱点を克服するのを手伝って欲しいんじゃ」

男「出来る範囲でな」

キツネ娘「話の分かる奴じゃ」

男「ぶっちゃけやること無いからな」

男「何を克服するんだ?」

キツネ娘「うむ、先ずはな、わしのな、この、な。尻尾を掴んでみてくれ」

男「はぁ」ガシッ

キツネ娘「みぎゃっ!はぁ、はぁ...」

男「騒々しい奴だな」

キツネ娘「異様に尻尾が敏感なんじゃ...どうやったら克服できるかのう?」

男「そだな...>>5とかどうだ?」

撫で回し続けて慣らす

男「撫で回し続けて慣らす、なんてのはどうだ?」

キツネ娘「お主らしいな」

男「らしいって何だよ。出会って十分も経ってねぇよ」

男「ほら、うつ伏せになれ」

キツネ娘「本当にああ言えばこう言うやつよのう...」ゴロン

男「...」サワッ

キツネ娘「ひ」

キツネ娘「不意討ちとは卑怯d___」

男「ふん」ナデッ

キツネ娘「ひゃうん!」

男「しかしあれだな、これは」ナデナデナデ

キツネ娘「ハァーハァー...んっ、なんじゃ」

男「ただ黙って撫でているだけってのもつまらないから話でもしないか?」サワサワサワ

キツネ娘「ひんっ!?難しいな...」

男「なんでお前尻尾生えてんの?」クリクリ

キツネ娘「んひっ...そ、それは...く、くくっ...」

男「答えろよ」グイッ

キツネ娘「ぬぎゃあああっ!」

キツネ娘「それはわしがキツネだからじゃ!」

男「...もう一回引っ張ってやろうか?」

キツネ娘「本当じゃ!信じてくれ!」

男「あぁ、信じるよ」

キツネ娘「やっぱり話の分かる奴じゃな」

男(あんな必死な声色で言われたら信じる他あるまい)ペチペチ

男「そっかぁ、キツネかぁ」ニギニギ

男「とりあえず撮っとくか」カシャ

キツネ娘「ぐ...ぐ...今何をした?」

男「写真を撮っただけだが」グニュ

キツネ娘「そぉ!そうか...文明の利器も発達したのだな」

男(こいつ面白いな)

男「とりあえず友達に送るか」

男「『家にキツネ娘が来た。嫁よりビタミンDが欲しい』...送信」ピッ

キツネ娘「お前わしを何だと思っとるんじゃ」

男「返信が来た。早いやっちゃなー」

男「『詳細を。いいから詳細教えろ』」

男「...めんどくせ」ポイッ

キツネ娘「つまらないやつだと思われるぞ?」

男「もう手遅れだからきにすんな」ワシャワシャ

キツネ娘「ッ...ふう」

男「だいぶ反応が薄くなったな。もういいだろ」

男「ようやく弱点をつぶしたな。じゃあな」

キツネ娘「待つのじゃ」

男「なんだ」

キツネ娘「別の弱点があるんじゃ」

男「一つじゃねーのかよ」

キツネ娘「うむ」

男「一体どんな弱点なんだ?」

キツネ娘「>>13じゃ」

風呂

キツネ娘「風呂じゃ」

男「あぁ、風呂ね。風呂...風呂!?」

キツネ娘「何か?」

男「何かじゃねーよ!お前の生物学的なセクシュアリティを教えろ!」

キツネ娘「メスじゃ」

男「じゃあ俺はオスだよ!何を手伝えってんだよ!」

キツネ娘「ほら、わし、キツネじゃし」

男「あ、そっか」

男「...いや、いいのか?」

男「まぁいいや、お前風呂の何が嫌なの?」

キツネ娘「熱湯じゃ」

男「よっしゃ任せろ。いま風呂沸かしてやる」

男「そういや、さっきお前何食ってたの?」

キツネ娘「饅頭」

男「ほーん、油揚げとかじゃないんね」

キツネ娘「豆腐屋がここらにないんじゃ」

キツネ娘「饅頭屋の親父とは仲がいいんじゃがのう」

男「そっかぁ」

キツネ娘「饅頭は嫌いか?」

男「喉詰まらせて死にそう」

キツネ娘「それは餅じゃろ...」

男「...さて、そろそろ風呂が沸いたな」

キツネ娘「ゆ、行くぞ」

男「そんなにビビんなって、大船に乗った気持ちで行け」

キツネ娘「これからその船から放り出されるんじゃよ」

~風呂場~


男「じゃあ湯船に入れ。体を綺麗にするための入浴じゃないからな」

キツネ娘「うむ」バアアアアン

男「やっぱ女じゃねーか!」


貧相な体つきではあるものの、引き締まったくびれが女性らしさを引き出している

が、これは予想外。退くにも退けない


男「おりゃ!」ポイッ

キツネ娘「そうやって畜生を軽視するのは止めんか!」


男は思わず湯船にキツネ娘を突っ込んでしまう


キツネ娘「あぁっ!」ザブーン

男「やったか!?」

キツネ娘「うぇっ!?冷たっ!?これは水風呂!?」ジャバジャバ

キツネ娘「脱出!」ガシィ


湯船の縁を掴み、脱出を試みる


キツネ娘「あぁっ!?」ツルッ

男「やっぱ滑るか」

キツネ娘「何故じゃ!?何故こんなに滑るんじゃ!?」

男「俺はつまらねぇ奴だからよぉー、湯船の掃除に一週間掛けるんだ」

キツネ娘「摩擦の概念を無視してないか!?」

男「立って出られるだろ。ほら、ここに暖かいお湯の入った桶があるぞ」カコーン

キツネ娘「それは誠か!?」ピョーン


跳躍。最初からそうしろよ、と思う


キツネ娘「ふんっ!」オケザバー

キツネ娘「すっきりじゃ」

男「これでお湯も平気だな」

キツネ娘「はっ!?」

男(単純な奴だ)

男「本当ならここで別れるとこだが」フキフキ

キツネ娘「まだ弱点があるのじゃよ」

男「自分で体も拭けないってか」

キツネ娘「こ、このぐらいやろうと思えば出来るわ!」

男「冗談だ」

男「で、なんなんだその弱点」

キツネ娘「>>22じゃ」

交尾

これで処女だったら笑う

キツネ娘「交尾じゃ」

男「なめてんのか」

キツネ娘「...なんじゃお主、童貞か?」

男「お前こそ処女かよ」

キツネ娘「しょ、しょしょ、処女ちゃうわ!」

男「非処女で交尾苦手とかお前積んでるだろ」

キツネ娘「...処女じゃ」ズーン

男「お互いこれじゃあな」

キツネ娘「お主、放棄するのか」

男「そもそも最初に出来る範囲でと言ったろ」

キツネ娘「うぬぬ」

男「もう夜だ。体を動かして疲れたし俺はそろそろ寝ようと思う」

キツネ娘「待て」

男「なんだ...」

キツネ娘「夕食を作ってくれ」

男「はぁー...いいけど」

キツネ娘「料理は出来るのか?」

男「一応な。俺的には一人でモソモソ食べるのが一番落ち着くが」

男「そうだ、苦手な食い物ないか?食わせてやる」

キツネ娘「納豆じゃ」

男「お前は運が良いな。俺はつまらねぇ奴だから藁納豆を生産してるんだ」

キツネ娘「市販のと何が違うのじゃ?」

男「香りがよろしい。どうせ臭いが無理なんだろ?」

キツネ娘「うーむ、多分そうじゃな」

男「これは別の臭いだからイケるかもな」

男「さーっとかき混ぜて」サカサカ

男「適当なタレ突っ込んで」ピュ

男「さらにかき混ぜる」ジャッシャッジャッ

キツネ娘「...」スーハー

男「鼻呼吸封印したな」

男「ご飯にかけて完成よぉ!」

男「さぁ食え」ゴト


キツネ娘は嫌々ながらも納豆ご飯を口に運ぶ

それを男は固唾を飲んで見守る

...決して食欲から来る涎ではない。絶対だぞ!


男「どうだ、味の程は」

キツネ娘「>>28

……うまい。これほどうまいものがあったとは……

キツネ娘「...うまい。これほどうまいものがあったとは...」

男「だろ?」

キツネ娘「お主は存外、面白い奴かもしれぬな」

男「ばかいえ、『おもしろいやつ』ってのは秘密が上手い奴だ」ムシャムシャ

キツネ娘「?」

男「恐れを隠して気付かれないよう媚びながら、大胆不敵に己を演出する」

男「...って友達が言ってた」

キツネ娘「ということはそれがお主の素じゃな」

男「そういう事にしておけ」ガツガツ

男「ふー」

キツネ娘「満足じゃ」

キツネ娘「なぁ、あの藁納豆とやらを作るのはお主だけか?」

男「俺だけじゃないがここいらには居ない」

キツネ娘「わしの為にまた藁納豆を作ってはくれんか?」

男「んー...藁が調達し辛いんよなぁ。ま、材料があれば作ってやる」

男「あ、やっぱ気分が乗ったときだけな」

キツネ娘「うむ」


満足げだが、満足のハードルが低いのだろうか


男「そろそろ歯を磨くか」

男「今日は疲れたし、適当に磨くか」シャカシャカ

キツネ娘「そうか?」

男「おめーのせいだかんな」シャカシャカ

キツネ娘「そうかそうか」

男「はぁ...」ペ

男「じゃあ寝るぞ」

キツネ娘「そ、そうじゃな」

男「...?」

キツネ娘「わしの分の毛布はあるかの?」

男「あるぞ」

キツネ娘「使い古しは勘弁じゃぞ」

男「お前偉そうだな...いや新しいのあるけど」

男「俺の母が蒲団マニアでな」バサッ

男「結構いい蒲団を通販で買っては置き場所がないと俺の家に送る」スッ

キツネ娘「眠れそうじゃな、その蒲団」

男「ああ、キツネの毛を使った蒲団なんか良さそうだよな」バサッ

キツネ娘「妙な事を言うでない」

男「へーへー、どうもすみませんね」スッ

男「...ふぅ、二人分の蒲団は用意出来たぞ」モゾモゾ


そう言い残すと早々に寝てしまう


キツネ娘「...」

キツネ娘「...キツネは夜の生き物なのだがのぅ」

~深夜~

男(変な音がするな...)


男は目を開けた。

その双眸に映るもまた双眸。キツネ娘に見つめられている

その行動の真意を問いただそうとするが、体が石のように固まり動かない

キツネ娘「わしを只の穀潰しだと思っていたようじゃが」

キツネ娘「妖術くらいは使えるぞ?夜限定じゃがの」

男「...っ!」

キツネ娘「わしが何をしようとしているか、じゃろ?」

キツネ娘「交尾の練習じゃよ」

キツネ娘「お主がいけないのじゃぞ?わしは利口なペットじゃないからの」

キツネ娘「...お預けなんて、辛抱たまらんのじゃ♪」ニヤリ


妖しい笑みをこぼす

昼とは別人のようだ...いや、人ではないな

男(ここまでか...)

キツネ娘「なんじゃ、もう諦めたのか。つまらない奴じゃのう」

キツネ娘「ま、そちらの方が好都合よ」グイッ


怒張したそれと、一人の人生の墓場。新たな人生の揺り篭__

それらが交わろうとした時である

不意に周囲が暗くなり、体の自由がきくようになる


男「っはぁ!!」ガタッ

キツネ娘「のわぁ!」ステーン!

キツネ娘「しまった、月が...!」

男「なるほど、そういう仕組みだった訳だ」

キツネ娘「はっ!ま、待つんじゃ!わしは悪気があった訳じゃないのじゃ!」

男「問答無用!」ギリギリギリ


男はキツネ娘を亀甲縛りにして吊るす

手慣れた動作であり、キツネ娘に抵抗する余地はなかった

キツネ娘「」ブラーン

男「本当に最後まで疲れる奴だ」

キツネ娘(またこやつが寝たら縄を引き裂いてまた襲ってやる)

男「ではおしおきを敢行して俺は寝ようと思う」

キツネ娘(おしおき!?)


男はおもむろに押し入れを漁りだし二つの器具を持って帰ってきた


キツネ娘「何じゃそれは」

男「これか?小型電動マッサージ機さ」

キツネ娘「そんなものでわしをどうするつもりじゃ?」

男「こうするんだぞ」クルクルキュッ


男は二つのマッサージ機の振動部分でキツネ娘の尻尾を挟み込む

キツネ娘もそれが何を意味するか薄々気がついたらしい


キツネ娘「そっ、それは!本当にダメな奴じゃ!」

男「それでこそおしおきだろう?」カチッ

キツネ娘「いっ、いっいっ嫌じゃあああああああ!?」ヴヴヴヴ

キツネ娘「本当にぃぃ...いっ!?これおかしくなる!?」ヴヴヴヴ

男「黙らないと出力上げるぞ」

キツネ娘「くっ....ぅぅぅぅぅぅぅぅう」ヴヴヴヴ


こうして男は床に着いた

~翌朝~

男「んん」


男が目を覚ますとそこには昨日と同じ状態のキツネ娘が


キツネ娘「んんんんん...っ!...はぁ...」

キツネ娘「男ぉ...助けておくれ...」

男「んじゃ、そろそろ解放してやるか」


ここでふと思う

こいつが居ると寝づらいな、と

昨日情報を送った友達が今日には家に訪ねてくるだろうな、と

そこで男は


男「...当身」ベシィ

キツネ娘「んぎっ!?」ガクッ


___二度寝をすることにした



おわり

藁納豆は本当に美味いから食え。以上だ

乙ん

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