【モバマス】夏の海の、天使との思い出 (30)
初投稿です。
・R-18
・P×智絵里
・[ハーモニアスシーサイド]緒方智絵里のエピソード、台詞などを土台として独自解釈しています。
イメージを崩されたくない方はご注意ください。
よろしくお願いします。
夏真っ盛りということで取ってきたグラビア撮影の仕事でやってきた、ここは遠く南イタリアのビーチ。
今日は美嘉の撮影が終わったところで解散となり、ひとしきり皆で遊んだ後、日も沈んだ今はこうしてビーチサイドのホテルの部屋でくつろいでいる。
ふかふかとした豪奢なソファに座り、窓越しに聞こえる波音を満喫する。
冷蔵庫のワインでも取り出そうかと思った折、携帯がにわかに振動した。メールの送り主は……智絵里。
「お休みのところすみません。少しお話がしたいので、ビーチに行きませんか? 智絵里」
……智絵里か。
今日は見学だったので良かったが、慣れない水着にずっと自信のない表情だった。最後にはいい笑顔になってくれたので明日は大丈夫だろうと思っていたが……さて。
手早く智絵里に了承のメールを送ると、ホテルの入り口で待っているという智絵里のもとへ向かった。
「あっ、Pさん!ご、ごめんなさい、急に呼んでしまって……!」
智絵里は、俺の顔を見つけるとそう言って申し訳なさそうに謝ってきた。
……が、それよりも。智絵里をたしなめつつ、気になることがあった。
「……?顔に何かついてますか……?カニさんでもいましたか?」
……そう。智絵里の服装は、桜色のパーカーを着てはいるが、どう見ても水着なのである。もう、大丈夫なのだろうか。
一応、夜になっても水着でビーチを歩いている人はいるので、おかしくはないが。
なんでもないよ、行こうかと促すと、智絵里は嬉しそうに笑ってついてきた。
「潮風、とても気持ちよくて……ふふっ、ぱしゃぱしゃ、楽しいです」
歩いている途中、ふいに、智絵里は波打ち際へ寄っていくと、小さな水しぶきを立てながらまた微笑んだ。
こうして笑っている智絵里は、アイドルとして振舞っているときとは違う可愛らしさを表出しているように思えた。
「昼間は、恥ずかしくてあまり歩けなくて。……今なら、いいですよね」
ああ、そういうことだったのか。俺は得心すると、智絵里に近づいて行って、両手で少量の海水をすくいあげる。
「あっ、Pさんもぱしゃぱしゃ、しますか?……きゃう!」
そのまますくった水を智絵里の小さな体めがけて強すぎず弱すぎない程度の勢いでかけてみた。
「もう、いじわるしちゃだめですよっ。こうなったらお返ししちゃいます。えいえいっ!ふふ、えへへっ」
一瞬驚いた智絵里だったが、照れたような表情を見せながら笑って、俺に水をかけてきた。
子供のようにはしゃぐ智絵里を見て、どこか安心したのを隠すように、俺もやり返してみる。
智絵里のパーカーも俺のポロシャツもあとで洗えばいい。今は、おそらく智絵里も、この時間を楽しみたかった。
ひとしきり智絵里と水の掛け合いっこをしたあと、少し休むために大きな岩の陰になった、ビーチの砂の上に並んで腰を下ろした。……ここでなら、智絵里も話をしやすいだろう。
「ふう……すっかり遊んじゃいましたね」
智絵里は暑くなったのか、びしょぬれになっていつの間にか前のチャックが全開になっていた、パーカーを脱ぎながらそう言った。
とたんに、智絵里の白い肌があらわになり、ピンク色の水着とのコントラストに、不覚にも心臓が高鳴ってしまう。
……とはいえ。大きなフリルとリボンが智絵里の可愛さを引き立てて……俺の見立ては間違っていなかったようだ。
「それで、話ってなんだったんだ?……今更かもしれないが」
平静を装いながら問いかけると、智絵里は改まった表情に変わって切り出した。
「あの、昼間の、ことで……どうしても、お礼が言いたくて。本当にありがとうございました」
気にしなくていいのに、と言いかけて俺は止めた。智絵里の真意はこの先なのだろう。
「やっぱり水着は慣れなくって……恥ずかしくって……でも。Pさんはいつも私のことを信じて待っててくれて……だから、私はがんばれるんです。私……明日は、自然な私をみんなに見てもらいますね。子供っぽいかもしれないけど……楽しんでいる姿を」
決然と語る智絵里の顔は、とてもやる気に満ちていて……でも、ひとつだけ間違いは直さないといけない。
「ああ、期待しているよ。でも……智絵里が子供っぽいなんてことはないぞ?イタリアの人も智絵里の水着を見て天使だって言っていたからな」
「ぷ、Pさん、それは~…」
俺の言葉に、智絵里は困ったように笑う。
昼間歩いているときに智絵里の時だけ周りが静かだったのを智絵里は気にしていた。が、見ている人はみな、智絵里の姿が天使のようだったので祈りをささげているだけだった、というオチのついた話だ。
「はは、それはともかく、俺は智絵里も十分良いところがあると思っているよ。確かに、美嘉や茄子さんのように大胆なセクシーさはないかもしれないが……等身大の女の子の色気がある、と思う。智絵里のきゃしゃな体と白い肌は、智絵里自身の可愛らしさと合わせて、見ている人を惹きつけてやまないはずだ」
「あ、あの、それは……その……」
智絵里は、真っ赤になって黙ってしまった。……しまった、際どい内容をしゃべりすぎたか……?
次の言葉を待っていると、智絵里は上目遣いでこちらを見ながら静かに問いかけてきた。
「あの……Pさんも、そう思いますか……?」
絞りだすような智絵里の声は、とても意地らしく可愛らしく、愛おしささえ呼び起こしてくる。
「……ああ、もちろん。その水着もよく似合っていて可愛いし……智絵里は本当に魅力的に感じるよ」
肩をそっと抱き寄せたい衝動を抑えながら、本心で応えた。
この目の前の、一生懸命恥ずかしさを抑えながら話している女の子を魅力的でないとすれば、いったいどこの誰が、その言葉に相応しいといえるだろうか。
すると、急に顔を上げて乗り出すようにして智絵里は大きな声を出した。
「そ、それなら、私…!Pさんの期待に応えられるように頑張りま……きゃあっ!」
と、乗り出した地面についた手が滑り、智絵里は突然に崩れ落ちてしまった。
とっさに抱き留めたものの、俺の上体は押し倒されてしまい、智絵里の身体は俺の身体の上に乗ってしまう形になる。
「いたた……ご、ごめんなさい!」
智絵里の顔はちょうど俺の胸のあたりにあり、そのままこちらを見ながら謝ってくるが、
「…………えっと、あの、Pさん、これ……」
こちらも謝ろうとした時、智絵里は、何かに気づいたようで、そのまま黙ってうつむいてしまう。
いま、この体勢は。俺の腹部のあたりに、智絵里の控えめだがきちんと主張する柔らかな胸が押し付けられている。
そして、智絵里の腹部辺りに、俺のかなり固く、熱くなってしまった部分が……
「Pさん……これ、わたし……で、こうなってる……んですか……?」
智絵里は、その部分にそっと手を触れる。もう、言い逃れはできないだろう。
そしてその質問は。智絵里はそれが何であるかをわかっている――ということを意味していた。
「……そう、だよ。すまない……」
正直に謝罪を口にする。担当アイドルにこんな感情を抱いたことが知られてしまうなど、とても許されないだろう。
だが、智絵里の反応は意外なものだった。
「……ううん、謝ることなんかじゃ、ないですよ。Pさんは嘘をつかない人ですし……私に色気があるって言ってくれたことも嘘じゃなかったんだなって思えて……安心しました」
怒っていない……のか。むしろ逆に、ふわりと微笑んでくれた智絵里の優しい言葉に、安心感が広がった。
しかしこの状況である。自分の思考とは裏腹に、それの硬直はさらに進んでいく。
「だから、あの、Pさん……もし、もしも、私でよいのなら……私、ここを楽にしてあげたい、です……」
「智絵里……それ、は……どういう……」
智絵里から出てきた言葉に驚きが隠せず、考えもついていっていない。
目の前にいる智絵里は、本当にあの智絵里なのだろうか。そんな考えすらよぎる。
「ごめんなさい、迷惑でしたか……?でも私……Pさんが私を励ましてくれたお礼がしたいんです」
智絵里がわずかに体を浮かせ、俺の顔を覗き込むように訊ねてくる。
瞬間、形の良い2つの曲線美と、わずかにできた谷間が俺を誘惑する。
プロデューサーと、アイドル――このまま乗ってはいけないとする理性の訴えに反して、さらに智絵里はもう一度、熱くなった部分をそっと撫でるように触れた。
視覚と触覚の二つの刺激によって、脳の中枢に電流が走っていく。
「やっぱり、私なんかじゃ、だめですか……?」
そして、少し涙目になりながら出された甘い声。悪魔のような天使の誘惑は、ついに思考を焼き切った。
「……できる、のか……?」
「はい。……子供のころ、お父さんとお母さんがしていたのを見たことがあって……」
最後の疑問に対する答えが、よこしまな理由でないことに、すでに塵ほどになった理性が、安堵とともに崩れ落ちる。
もう、欲望をせき止めるものは存在しなかった。
「そうか……なら、智絵里……よろしく頼む……」
ついに、そう口にしてしまった。
この先なにが起こるのだろうか。想像は、容赦なく心臓を高鳴らせていく。
「では、あの……失礼、しますね……」
そんな自分を尻目に、智絵里はおずおずと足の間に入ってくる。そして、ズボンを少しだけずり下げた。
そして、完全に硬直しきったソレが、ついに露出する。
「わ、あの、大きい、んですね……」
智絵里は、おそらく間近では初めて見るであろうソレに、目を丸くしながら素直な感想を口にした。
そして、ソレに両手を添えると、ほのかに赤く染まった顔を近づけていく。
「じゃあ、あの……始めます、ね。あ、下手だったら、言ってくださいね。初めてなので……」
そう前置きして、智絵里はぬぷりと音を立てながらそれを口に含んだ。
「わぷ、んん……しょっぱい……です」
カリの部分までゆっくりと進むと、そう言いながら智絵里は一度口を離した。智絵里の唾液が一筋の糸を作り、智絵里の口元に落ちる。
それから智絵里は、右手で優しくそれを上下に擦り始め……智絵里の柔らかな指で擦られるソレは、先ほどの唾液でねちゃねちゃと音を立てながら刺激される。
「んぅ……んちゅ、ぺろ、ぺろ、ちゅ…」
智絵里はその動きを止めないまま、先端を舐めたり、キスしたりを繰り返す。
また手の動きを止めては、裏筋を下から上へ舐め上げたり、カリの部分をついばんでくる。
そうして絶えず与えられ続ける刺激に、脳が蕩かされていく。
「P、さん、はぁ、気持ちいい、ですか…?はぷ、んむ」
智絵里は、時々そうしながら甘い声で訊ねてきた。うなずくと、よかったぁと小さく呟き、また刺激してくる。
確かに、下手だったら言ってくださいと言っていた。だがもうすでに上手下手の話ではなく、あの智絵里が、その優しさをもって自分のソレを愛撫している。
その事実が、さらに興奮と快楽を駆り立てていった。
「んっ、はぷ、ぢゅむ、んむ、ちゅぷ……」
そして、再び智絵里はソレを深く口に咥えこむ。そのかわいらしい顔ごと上下に揺さぶった。
智絵里の小さな口では半分ほどまでしか入らないようで、ソレの下半分では右手が動き続けている。
智絵里の柔らかい唇と舌の両方が、神経に大電流を与えてくる。
「う、あ……智絵里、もう……!」
もう、その瞬間が近づいていた。思わず声に出ていて、それに智絵里も応え、愛撫を大きくする。
「ぢゅぷ、はぷ……いい、ですよ……ふぅ、はぁ、いつでも、どうぞ……んむ、んぷ」
ソレの内側からせりあがってくる感覚が最後の一線を越えようとした、その時。
「―-っ!だめだ、智絵里……っ!」
――俺は、大きな声を出しながら、智絵里の両肩を抱いて引き離していた。
「ぷはぁ、はっ、はぁ……あの、なにか、いけなかったですか……?」
智絵里は口をソレから離すと、よほど頑張ってくれていたのだろう、肩で息をしながら、驚いた表情をこちらへ向けた。
……こんなタイミングで止めれば、当然の反応だ。
俺は、智絵里の瞳をまっすぐ見つめ、告げた。
「智絵里の気持ちは、もう十分に受け取ったから……ここで終わりにしよう」
「えっ、あの、Pさん……?でも……」
智絵里は、ただどうすればいいかわからず困惑していた。当初の目的は達成できていないと考えているのだろう。
智絵里を抱きしめたい衝動に駆られるが、もう、正直な気持ちをぶつけるほかなかった。
「これ以上、してしまったら……俺はもう、止まれなくなる……。それは、智絵里を傷つけてしまうかもしれなくて……そうなったら、俺は……絶対に自分を許せなくなってしまう……」
それはもう、自分の中に確信があった。欲望を智絵里にぶつけてしまったら、衝動に身を任せる以外の行動の余地がなくなることを。
だが、このどうしようもなく情けない告白を……智絵里はまっすぐに視線を返して受け止めてくれた。
「Pさん……正直に言ってくれて、ありがとうございます。Pさんも、私の話を……聞いて、くれますか……?」
俺がうなずくと、地面にぺたんと座っている智絵里は、落ち着いた様子で話し始めた。
「私も……その、子供のころ、見たので……この先に、何が待っているのか、知っているつもり……でした。でも、それの意味までは分からなくて。だから、Pさんのお気持ちも考えないでこんなことをしてしまって……ごめんなさい」
智絵里の肩は掴んでいるので、智絵里は頭だけを少し下げた。そんな、智絵里が謝ることじゃ、ないのに。
智絵里は、少しうつむき加減のまま、話を続けた。
「でも、今なら、少しわかる気がするんです。両親が、どんな気持ちで体を重ねていたのか。だって……私はいま、こんなに……どきどきして、ふわふわして。Pさんをもっと感じていたいって、思ってしまったんです」
智絵里は、胸のあたりでぎゅっと両手を握った。
智絵里が視線を戻すと……その、懇願するように潤んだ瞳に撃ち抜かれそうになる。
「だから、ここからは……私のわがままです。続きを、私に、してくれませんか……?」
その智絵里の言葉に。時が一瞬停止した。智絵里の震える肩に手をかけたまま、微動だにできなかった。
静寂の中、今まで認識の外側に存在した海岸の波音が、突然近くて遠い場所でざざざんと残響する。
「好き、です。Pさん。だい、すき、なんです……っ!」
その告白の瞬間に、智絵里が一瞬作った笑顔は、すぐに涙の波に掻き消えて。
ぽろぽろと、大粒の涙が智絵里の頬を伝い、砂に落ちてゆく。
……俺は馬鹿だ。いくら智絵里が優しいからと言って、ただの"お礼"でここまでの行為に及ぶものか。
……俺は馬鹿だ。目の前の少女を泣かせるまで、その気持ちにも、くだらない理性で蓋をした。
それに気づいた時、もう何も考える必要なんてなかった。
ただ泣いている智絵里の肩を引き寄せて、強く抱き締めた。
「……P、さん……?」
腕の中で、小さな小さなかすれるような声がした。
「智絵里、ありがとう……今、やっと言えるよ。俺も、好きだよ……智絵里」
「ほんとう、ですか……?」
思えば、最初から。スカウトした時から、今までずっと。智絵里が次第に明るく、諦めずに一歩一歩成長していくのを誰よりも近い場所で見てきた。
その智絵里を魅力的に思う気持ちが、プロデューサーとして以上の感情に変化していたのに……ひたすらに感情を押さえつける理由を作り。
ずっと彼女が向けてくれていた視線にも気づかないふりをしてきた。
その智絵里に、ここまで言わせてしまったからには。もう、覚悟を決めるしかなかった。
「ああ、嘘じゃない。ずっと……好きだった」
「うれしい、です……Pさん……えへへ……」
抱きしめているので見えないが。きっと彼女は笑ってくれているのだろう。
愛おしさが胸の奥から溢れて、智絵里の涙がおさまるのも待ちきれずに、彼女の顎を少し持ち上げる。
智絵里はそれに応えるように、ゆっくりと目を閉じた。
そうして、……色々と、順番はあべこべになってしまったけれど。
――智絵里と、初めてのキスをした。
衝動も、感情も、抑える必要がなく、そのつもりもなくなって。
智絵里の細い体をゆっくりと砂の上に横たえて組み敷いた。
智絵里は嬉しそうに微笑んでいて……もう一度、キスをした。ちゅっちゅっと優しいキスの音が響く。
「んんっ、んちゅ、ぷちゅ、ぢゅう……」
何度目かのキスの途中、舌を入れてみると、智絵里はびくっと体を震わせたが、舌を絡めて応じてくれた。
「ぢゅぷ、んぷ、んむ、……ぷは、はぁ、はぁ……P、さん……」
そのまま智絵里の柔らかい舌の感触を楽しんで、長い長いキスを終えると、智絵里は、熱い吐息を漏らしながら蕩けたような表情になっていた。
それを見ながら、もう一度だけ問いかける。
「智絵里……いいか?」
「はい、まだ少し恥ずかしいですけど、でも……Pさんになら、全部おねがいできます。お願い……します」
智絵里は恥じらいを含んだ笑顔で答えると、再び目を閉じる。
その最後の確認を終えて――智絵里の首筋にゆっくりと口を近づけ、舌を這わせた。智絵里の身体が、未知の感覚にびくんと跳ねる。
「んっ、は、は、はぁ、あん、あっ、はぁあ……」
首筋から、鎖骨、肩に下がり、もう一度首筋から、今度は頬へ。順を追って舐め上げる。空いている反対側の手でも首筋をフェザータッチして、智絵里に快感を与える。
そして、上がってきた舌は耳に到達する。
「ふぁあん!はっ、あ、ああ!みみ、だめ、いじわる、しちゃ、ああぁん!」
形の良い智絵里の耳を、耳たぶから耳輪まで入念に舐めると、智絵里は先ほどよりも大きな声を上げた。
……耳は弱いらしい。覚えておいたほうがいいのかもしれない。
そして、いよいよ智絵里の双丘に手をかけて……水着を、上にずり上げた。
小さすぎず大きすぎないきれいな形をした乳房と、ちょこんと存在を主張する乳首があらわになる。
「やっ…あの、そんなに見られたら、私……あ、あのっ、Pさん……はずかし、い、です……」
おそらく、同性以外には見せたことのないであろう部分をさらけ出されたことに、智絵里の顔が羞恥で染まる。
その恥じらいの表情が、こちらを一層興奮させていることなど、智絵里はおそらく知らないのだろう。
両手を使って横からそっと、その双丘を揉みしだいた。
「ふぁ…あっ…はぁ……っ」
ただ揉むだけではなく、こねまわしたり、指を使って周囲をフェザータッチして、様々な刺激を与えていく。
両手がふさがっているので、口は腹部の方へもっていき、舌を使ってそのなめらかな感触を楽しむ。
「あっ…あんっ…おへそは、だめ、はずかし、あ、はぁん!」
智絵里のへその穴の感触もしっかりと楽しみながら、両手の指で乳房を周回するように触れていく。
智絵里の腹部も唾液でてらてらと光り始めたころ、乳房の外側かつ下側に左右共通の弱点を見つけ出し、今度はそこを舌も使って責めていく。
片手で揉み、反対の手の指では乳輪を責めながら。
「ふぁ、あ!ああぁ!はぁん、だめ、そこ、あぁん!も、だめ、くるくる、だめぇ…!」
智絵里は身体をびくびくと震わせながら、懇願するような声を上げる。
「…じゃあ、やめようか」
その声に応えて、十分に感触は楽しんだので、一度すべての愛撫を止めた。
「……も、もう…!Pさん、いじわる、ですっ……」
智絵里は、汗ばんで上気した頬をぷくっと膨らませて抗議してくる。
そのしぐさがとても可愛らしくて……。智絵里は、分かっていない。それがこちらの意地悪を加速させていることを。
「…それじゃあ、続けるよ」
今度は智絵里の両腕を上げさせて、そのつるつるの腋を表出させる。再び、舌と指を同時に這わせていく。
「ひゃ…!あの、そんなところ、なめちゃ…きたなっ……!ふぁぁ、あん!あ、は、あぁんっ!……」
少しだけ、智絵里の汗の甘い香りがして、こちらの脳髄を刺激してくる。
智絵里は腋を露出している衣装も多いので、気を遣ってくれているのだろう。
そんなところもまた、愛おしく思えた。
「ふぁあっ!はっ、あ、あの、P、さ、まだ、…ですか……?あっ、あんっ」
再び乳輪に手を戻すと、智絵里は"まだ"と言った。確かにそう言った。
「まだって……なにが?」
「そんな…はずかしくて、いえない、です……!ふぁ、あぁんっ……」
意地悪く答えのわかっている問いを聞き返しながら、もう一度双丘をこねる。数本の指は、乳輪にかけたまま。
そう。ずっと、あえて無視した場所。こねている柔らかな双丘の頂上で、固く尖って存在を主張し続けている――乳首。
……そろそろ、頃合いだろう。
「お待たせ。智絵里」
そう声をかけて、片方はぢゅうっと口で吸いながら舐め上げ、反対側は指でつまみ上げながら転がした。
「そんな、ま…って、なんかいな……ふあっ!?あっ!あっ!あっ!ああ!ああぁあん!!」
智絵里の抗議が形になる前に、焦らしに焦らした乳首への刺激によって、智絵里は弓なりに身体をそらしながら、叫び声のような嬌声を上げてしまう。
その嬌声を聞きながら、空いていた腕を智絵里に腕枕するような形で首の下を通す。
「え……?あっ、Pさ、あぁっ!」
反対側の乳首をつまみ上げ、空いた手をいよいよ智絵里の秘所を包むビキニの中に潜り込ませる。
そこはすっかり蜜で溢れていて、くちゅくちゅと音を立てながらクリトリスを刺激した。
「ひあっ!?ああ!ああぁっ!!P、Pさん!わたし、もう…!おか、しく、なっちゃ…!!ああっあぁ!!」
両乳首とクリトリスを同時に触られている智絵里は、がくがくと痙攣しているかのような仰け反りを繰り返すばかりになっていた。
そんな智絵里の嬌声交じりの訴えを聞いて、耳元で囁くように告げた。
「いいよ、大丈夫……安心して、身を任せてごらん」
一度離した乳首を再度吸い上げながら舐めまわし、どの個所も今までよりも強く大きく擦りあげる。
「は、あ、あぁ!わか、りま…あんっ!もう、だめ、です、ああぁぁ!!ふあああああああぁぁあああぁぁあぁ!!!!!」
絶叫とともに、智絵里の身体は大きくびくんびくんと跳ね……智絵里は、初めての絶頂を迎えていた。
「は、ぅあ、はっ、はっ、ぅあ、はぁ……」
「智絵里、その、大丈夫だったか、智絵里……?」
智絵里は、小刻みに痙攣しながら大きく肩で息をしており、口からは普段じゃ考えられない涎がこぼれている。
頬を真っ赤に上気させたままはぁはぁと吐息をこぼしながら、智絵里は答えた。
「はい、なんだか、とても……少し怖かった、ですけど、幸せな気持ちになりました」
蕩け切った表情で笑う智絵里は、とても満足そうにしていたので、こちらも安心できた。
「でも……これで終わりじゃ、ないんですよね」
「ああ。だが……智絵里は、疲れているだろう……?別にここでやめても……」
――構わない。そう告げようとすると、智絵里は。
口元をぬぐいながらかぶりを振って、しっかりとした目線をこちらに向けて訴えてきた。
「P、さん。それは……だめです。私なら、大丈夫ですから……だから、お願い、します……」
決然とした智絵里の視線。これからすることの、意味を、意義を、智絵里は知っていて。
その覚悟から逃げることは――彼女の気持ちを。この大海に捨ててしまうのと一緒なのだろう。
「……わかった。本当に……後悔は、しないんだな?」
「はい。そんなこと……絶対に、ないです……」
「……そうか。じゃあ、最後まで……約束、するよ」
だから俺は、ただうなずいて。にこりと笑った智絵里に、今一度、誓いのキスをした。
彼女のビキニを少しずらして――脱がさないのは最後まで可愛くあってほしいから――つるつるの秘裂を露出させると、すでにぐっしょりとしていたそこに、自分のソレをあてがった。そして、先端からゆっくりと潜らせていく。
ギチギチとしたそこは、侵入を拒むかのように狭く……しかして、入ってしまえば襞による快感を与えてきた。
「ん、うう、あ、うあぁ……」
智絵里は、異物が割り入ってくる未体験の痛みに、声を漏らしている。
その瞳が苦痛の涙で潤んでいることに、罪悪感を感じずにはいられなかったが、止めることはできない。
そうして、最後まで突き入れたとき――ぷつん、と。膣内で音がした、気がした。
「っ――――!」
智絵里が、ひときわ大きく顔をゆがめた。破瓜--その痛みは、男の自分には共有できず。
痛みに耐えるためにぎゅっと固く閉じられた両眼が開けられるのを、ただ待つしかなかった。
「はぁ、はぁ、あ……P、さん。もう……来て、大丈夫、ですよ……?」
「すまない、智絵里……うご、かすよ……」
智絵里が痛みに耐えている間も、彼女の膣内の襞は容赦なくソレを快感で苛んできていて――突き動かした衝動を抑えるのも限界になっていた。
智絵里が、俺の頬に手を当てて、そして、気づかうように微笑む。
こんな時までこちらのことを……。そのいじらしさに、張り裂けんばかりの愛おしさが胸にあふれ、それが合図になった。
「あっ!あん、あ、はぁ、あっ、あぁ!あんっ!」
最初は小刻みに、徐々に大きく。突き入れたそれを動かすと、智絵里が、俺の運動に合わせて声を上げる。
彼女の身体が揺れるのに合わせて、双丘もたゆたゆとゆらめき、髪も振り乱されていった。
「あ、あ、あぁん!は、あんっ!お、おくっ、きもちいい、です……っ!」
そして、振り幅がソレの先端から最奥まで自由に動けるようになった時。智絵里はそう漏らしていた。
「……よかった。ずっと痛いまま、だったら……どうしようかと、思っていたから」
「あっ!あ、あっ!……え、へへ…もぅ、へいき、です、からぁ……っ!あんっ、あぁ、P、さん、もっ、気持ち、よく、な…ってくださ、はぁん!」
智絵里の言葉を最後まで聞く前に、また最奥を突き上げた。そのまま智絵里の奥深いところで小刻みに動かすと、またびくんと、先ほど手と舌でイかせたときののように上体を逸らして感じ始める。
「ひゃぅん!あん!あん!あっ!ああぁあ!おく、びりびり、しちゃい、いま、ああぁん!!」
そして、今度は逆に智絵里の入り口付近でカリを出し入れする。
「あっ!?あん、やっ、だめ、でたりはいったり、しちゃ、あぁん、ぬぷぬぷ、だめ、です…!!」
出し入れの度、こちらでは智絵里は小刻みに体を震わせながら嬌声を上げる。
蜜で溢れている彼女のソコは、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音を立て、お互いを興奮させた。
「じゃあ…少し体勢を変えるよ。智絵里…おいで」
「えっ!?あ、はいぃ……」
中ほどに入れ、一度動きを止めて智絵里の耳元でそう囁いた。
すると智絵里は、全身の力が抜けたようになった。その隙に智絵里の頭と背中の下へ手を差し入れ、力を込めて智絵里の上体を引き起こす。
自然、智絵里と座って抱き合うような形になる。
「このほうが、智絵里を近くで感じられるな」
「あ…っ、はい、私も、Pさんに触れられて……うれしい、です」
先ほどまでと違って、智絵里のかなり汗ばんだ顔や体がすぐ近くにある。なされるがままの智絵里は、けれどその状態を気に入ったようだった。
動きを止めたまま、智絵里にキスをして、舌を挿し入れ絡めあう。智絵里も目を閉じてそれに応じた。
「んっ、んふ、じゅぷ、ちゅぱ、むぅ、……はぁ、はぁ……」
口を離すと、お互いの吐息が漏れ、混じり合った唾液が糸を引く。
「智絵里……好き、だよ」
「はい……私も、すき、です……Pさん」
お互いに愛を伝えあい、微笑みを交わす。抱き締めた智絵里の体温が心地よい幸せを伝える。
その状態で腰を振ると、智絵里はまた、体をびくんと震わせた。
「あっ!や、あぁ、あんっ!は、あぁ!あ、はぁ、あ、あぁん!」
先ほどまでと違い、耳元で聞こえる嬌声が、こちらの本能をさらに高めていく。
その運動とともに、右手で智絵里の背中を支えたまま、左手と舌で乳首をころころと転がした。
「ひあ、ひあぁあ!P、さ、きもちい、です…っ、あっ!あん!あん!ふあぁあ!」
智絵里の乳首の感度と感触を楽しんでから、もう一度智絵里の体を抱き寄せた。
そして、そのまま上体を引き倒して、さらなるステージに智絵里を連れていく。
「あ…っ!な、に、これ、ああぁん!おく、が、じんじん、しま、ああぁ!はあぁあん!」
ずんずんと腰を突き上げると、智絵里のひときわ大きな嬌声が上がる。
こちらの身体に完全に乗ってしまうのが申し訳ないと思ったのか、智絵里は砂浜に何とか両肘をついて身体を支えている。
そのおかげで、こちらがソレを突き上げるたびに目の前で両胸が揺れ、智絵里が身をよじらせるたびにさらさらとした髪が跳ね回っていた。
「あ…っ!?おしり、は、あぁ、そんなもまれ、たらぁ…っ!はずかしい、あああんっ!」
フリーになった両手で、この体位になったことで触れられるようになった、智絵里のぷるぷるとした尻肉を揉みしだく。
ダンスレッスンの成果だろうか。胸同様大きくはないが、程よい肉付きと引き締まりがある。
「ふあ、ああぁ!そんなに、さわさわ、しちゃ…ひゃあぁん!もむのも、だめ、ですぅぅ…!」
ぐにぐにと揉んだり、撫でたり、こねまわし……その感触と、智絵里の反応を楽しんだ。
普段触る機会はほとんどないであろう箇所をまさぐられて、智絵里の表情と声は羞恥に染まっていく。
「そうは言っても……さっき遊んでいるときから気になっていたんだ。智絵里の、おしりは」
「へ…!?ふあぁあん!あっ、あっ!そんな、見て、はずかし、ですぅぅ……」
「……あんなに堂々と見せつけられたら気にならないほうが変だよ。白くてかわいい、からね」
「え…っ!?でも、でも、そんな…あっ!ちょっと、うれし、ですっ…!」
可愛いという言葉に反応して、智絵里は喜びの言葉を口にしようとする。
そんないじらしい智絵里の尻を十分に堪能してから、一度動きを止め、両腕で智絵里の腰を引かせた。
「智絵里……そろそろ、限界みたいだ」
「は、はぁ…っ……はい、わかり…ました。私は、大丈夫なので……たくさん、気持ちよくなって……ください…ね……?」
頬を赤く染め上げながら、そう言って気丈に笑う智絵里に、もう一度だけキスをする。
そして……もう限界の近くなったソレを、智絵里の最奥まで一気に叩きつけるように強く突き上げた。
「ああああぁん!!Pさ、おく、あぁ!あああ!ふあぁあんっ!!」
容赦のないこちらの動きに、智絵里は叫ぶような嬌声で応えた。
しかし、それを無視するように腰を打ち付け、さらには両手で双丘を揉みしだき、乳首をぐりぐりとこね回す。
「ひゃうぅう!!ふあああぁ!!そんな、むね、も……っ!!ああぁあ!!だめええぇえ!!」
胸を揉まれ腰を突き上げられ、自分の目の前で乱れ狂う智絵里の姿に、こちらの興奮も最高潮に達し、精の衝動が沸き上がっていく。
そしてそれは、智絵里の方も同じようだった。きゅうきゅうと膣が運動し、それがこちらをさらに刺激する。
「ああああ!!ふぁ、ああんっ!!!だめ、ああん!!わたし、ああぁ!また、おかしくなっちゃ、はぁああん!!」
気づけば智絵里の腰も上下に動いており、こちらにさらなる快感を与えてきていた。
すでに智絵里の身体はがくがくと震え、瞳の焦点は定まらず、涙で潤んでいる。
口からは一筋の涎が垂れ、ひたすら快楽に身をゆだねているばかり。
「俺も、だ……!いくよ、智絵里……!!」
そして、沸き上がる衝動に身を任せ、かつてない速度で、智絵里に打ち付けた。
「ああん!!は、はいぃ!!いっしょ、に、きてくださ、ふぁああぁ!!ああ!!ああああ!!!だめ!!だめ!!ああぁああん!!!」
びゅる、びゅるるるるるる!!
こちらの目の前が真っ白になり、すさまじい勢いで膣の最奥に白い欲望が解き放たれたその瞬間――
「はああぁああぁん!!!!ふああああああああぁあぁあああぁああーーーーーーーっ!!!!!!!!」
智絵里も、体を目いっぱい仰け反らせ跳ね上がるようにして――最後にして最高の、快楽の叫びを上げた。
「は……っ、あ、あぁ……ごめ、なさ……はぁ、はぁ……」
蕩け切った表情と定まらなくなった瞳でこちらを見つめ、詫びようとするもそれは言葉にならず、快楽の余韻による震えと、荒い吐息ばかりが漏れていく。
射精後の多幸感の中、そんな智絵里の頭を、精いっぱいのねぎらいの念を込めて撫ぜた。
「ふぁ……あ……えへへ……P、さん……きもちよかったですか……?」
そんな俺に、普段とは違うふにゃりとした笑顔を向けて、訊ねてくる。
まったく、この少女は。こんな時まで……。
「ああ……気持ちよかったよ。ありがとう、智絵里」
「えへへ……よかったぁ……わたしも、です……ありがとうございました、Pさん……」
辛うじて、それだけを口にした智絵里は……俺の胸の上で、とうとう意識を飛ばした。
そんな智絵里を、そっと砂の上に横たえ、ずれたビキニを直し、汗で前髪の張り付いた額にキスを落とす。
そして、すうすうと寝息を立てる天使の寝顔を眺めながら、静かに幸せを噛み締めた。
――翌日。
撮影の直前、前日と同じビキニに着替えた智絵里に声をかけた。
「智絵里……いい笑顔に、なったな」
「私…いい顔、してますかっ?」
智絵里が、天使そのものの、満面の笑顔を見せる。
「……ああ。最高の笑顔だよ」
「えへへ……肩の力、抜けました。夏の私、ちゃんと残してきます。Pさんと…一歩踏み出せた思い出も、一緒に…!」
そう返した智絵里は、少し頬を赤らめながらはにかんで笑った。それの意味しているところを理解して、こちらも照れ隠しの笑みがこぼれた。
そうしていると、撮影スタッフからの呼び声がかかる。
じゃあいってきます、と告げて走っていく智絵里を見送りつつ、自分もゆっくりと撮影現場に入っていく。
――この先に、何が待ち構えていようとも。いつか、自分たちが、アイドルとプロデューサーでなくなっても。
――ずっと、この想いを通じ合わせた少女と、笑顔と、幸せを守りたい。
――そう、心に刻みながら。
以上です。
水着智絵里がかわいすぎて、えっちすぎたので書きました。
久しぶりに天使になってくれたのもよかったです。
智絵里は、天使で、可愛くて、優しくて、それでいてやると決めたことはやり通す、最高のアイドルです。
お読みいただき、ありがとうございました。
作者です。ご感想ありがとうございます。
>>21 にて、書き溜めた分からのコピペをミスっていた部分があったので再掲します。
智絵里が何に対して詫びているのか意味が通らなくなってしまっていました。
申し訳ありません。
「は、ああぁ、はぁ、あ…っ……ふぁ……」
びくんびくんと体を痙攣させながら、智絵里はとうとう腕からも力が抜け、こちらの胸の上に崩れ落ちた。
役目を終えた俺のソレは、萎みながらぬるりと智絵里の外に抜き放たれる。
「は……っ、あ、あぁ……ごめ、なさ……はぁ、はぁ……」
蕩け切った表情と定まらなくなった瞳でこちらを見つめ、詫びようとするもそれは言葉にならず、快楽の余韻による震えと、荒い吐息ばかりが漏れていく。
射精後の多幸感の中、そんな智絵里の頭を、精いっぱいのねぎらいの念を込めて優しく撫ぜた。
「ふぁ……あ……えへへ……P、さん……きもち、よかったですか……?」
智絵里は、ふわふわとした呂律で、普段とは違うふにゃりとした笑顔を向けて、訊ねてくる。
まったく、この少女は。こんな時まで……。
「ああ……気持ちよかったよ。ありがとう、智絵里」
「えへへ……よかったぁ……わたしも、です……ありがとうございました、Pさん……」
辛うじて、それだけを口にした智絵里は……俺の胸の上で、とうとう意識を飛ばした。
そんな智絵里を、そっと砂の上に横たえ、ずれたビキニを直し、汗で前髪の張り付いた額にキスを落とす。
そして、すうすうと寝息を立てる天使の寝顔を眺めながら、静かに幸せを噛み締めていた。
――翌日。
撮影の直前、前日と同じビキニに着替えた智絵里に声をかけた。
「智絵里……その顔を見ると、もう大丈夫そうだな」
「私…いい顔、してますかっ?」
智絵里が、天使そのものの、満面の笑顔を見せる。
「……ああ。最高の笑顔だよ」
「えへへ……肩の力、抜けました。夏の私、ちゃんと残してきます。Pさんと…一歩踏み出せた思い出も、一緒に…!」
そう返した智絵里は、少し頬を赤らめながらはにかんで笑った。
それの意味しているところを理解して、こちらも照れ隠しの笑みがこぼれる。
そうしていると、撮影スタッフからの呼び声がかかり。
じゃあいってきます、と告げて走っていく智絵里を見送りつつ、自分もゆっくりと撮影現場に入っていく。
――この先に、何が待ち構えていようとも。いつか、自分たちが、アイドルとプロデューサーでなくなっても。
――ずっと、この想いを通じ合わせた少女と、笑顔と、幸せを守りたい。
――そう、心に刻みながら。
以上です。ついでに>>22も一部修正させていただきました。
まとめてお読みいただければ幸いです。
失礼いたしました。
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