提督「なぁタシュケント、最近調子はどうだ?」
提督「何か困っていることはないか?」
タシュケント「ううん、特にないよ?」
タシュケント「同志のおかげで、ここでの生活も慣れたし」
タシュケント「みんなとも上手くいっているよ!」
提督「おぉ! それは良かった!」
提督「お前はよく頑張っているよ・・・」
提督「執務は辛くないか? いつもいつも悪いな・・・」
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タシュケント「そんなことないよ! あたしは好きでやっているんだから!」
提督「あぁ・・・タシュケントは良い子だなぁ・・・?」
提督「よーしよしよし! 可愛い奴め!」ナデナデ
タシュケント「ど、同志・・・///」
提督「何か欲しいものはないのか? 買ってやるぞ?」
タシュケント「ほ、欲しいもの・・・? うーん・・・」
タシュケント「・・・同志のピロシキ///」ボソッ
提督「え?」
タシュケント「な、何でもないよ!///」
タシュケント「不足しているものはないし、何だか悪いよ!」
提督「そんなことはないぞ? 遠慮する必要はないさ」
提督「あぁまったく・・・お前はどこまで優しい子なんだ・・・」
タシュケント「ど、同志の方が優しいよ!」
タシュケント「何から何までお世話になりっ放しだし、本当に感謝しているんだ!」ニコ
提督「タシュケント・・・」
提督「・・・・・・」
タシュケント「・・・? どうしたんだい?」
提督「・・・いや、何でもないよ?」
提督「さぁ、残りの執務はあと少しだ」
提督「一緒に頑張ろうか!」
タシュケント「うん!」
―― 食堂 ――
タシュケント「あぁっ! 今日も同志は素敵だったなぁ!///」
響「本当に司令官にゾッコンだね・・・」
タシュケント「それは勿論だよ! ボルシチにして食べちゃいたいくらいに!」
響「司令官の身体は食用肉なのか・・・」
タシュケント「同志はね? いつも優しいんだよ?」
タシュケント「それにね? もう一目惚れだったからね!///」
タシュケント「あたしのペリメニが危うくハラショりそうだったよ///」モジモジ
響「ちはちはちは、すぱこいな」
響「それにしても、本当に君は下ネタが多いなぁ・・・」
響「司令官に言っていたりしないよね?」
タシュケント「それが中々気づいてくれなくて・・・」
響「バレたら大変だよ」
タシュケント「あたしはこんなにも同志のことが好きなのに・・・」
タシュケント「は、早く気づいてくれないかな・・・?///」
響「そこは妙に乙女チックだね・・・」
響「それにしても、司令官も君には特に優しくしているようだね」
タシュケント「え? そうなのかい?」
響「うん、私が知る限りでは」
響「司令官は他人に対して、少しだけ厳しい人だと思う」
タシュケント「そ、そうかなぁ・・・?」
響「まぁ、間違っていることをすれば誰だって注意を受けるからね」
響「何というか・・・つい熱が入ってしまう節があるようにも思えるんだ」
タシュケント「へぇー・・・」
タシュケント「あたしは同志のそういうところ、見たことないな」
響「司令官も最近丸くなったからね」
響「いつ頃だろう・・・? 丁度君がここに来てからかな?」
タシュケント「あたしがここに来てから?」
響「うん、不思議なものだよね」
響「司令官も、君と一緒にいることが幸せなようなんだ」
タシュケント「それは嬉しいなぁ!///」
響「よく笑うようになったしね」
タシュケント「ん? 同志はあまり笑うような人ではなかったの?」
響「そうだね、よく考え事をしているようだったし」
響「ここの皆も少し怖がっていたくらいだからね」
タシュケント「うーん・・・考えられないや・・・」
響「まぁ何にせよ、司令官と良い関係を築けているようで良かったよ」
響「ケッコンカッコカリも、そう遠くはないかな?」ニコ
タシュケント「で、出来るかなぁ・・・?///」
タシュケント「同志があたしにプロポーズかぁ・・・!///」
タシュケント「されたらどれ程幸せなことか・・・!///」モジモジ
響「正直、司令官と一番良好な関係にあるのは君だからね」
響「期待してみるのも良いかもしれない」
タシュケント「同志のサワークリーム、美味しいかなぁ・・・?///」
響「・・・人の話を聞こうか?」イラッ
響「・・・っと、もうこんな時間か」
響「タシュケント、君はまた執務に戻るんだね?」
タシュケント「うん、そうだよ!」
響「じゃあ、頑張ってね?」
タシュケント「うん! またね、ヴェールヌイ!」
―― 執務室 ――
提督「・・・よし、ここはこれで調整して・・・と」カキカキ
タシュケント「同志、ロシアンティー淹れたよ!」
提督「おぉ、ありがとうなタシュケント?」
提督「お前の淹れてくれるこのお茶は」
提督「甘くて中々に美味しいから、すっかり気に入ってしまったよ!」
タシュケント「ありがとう同志!」
タシュケント「・・・良かったら」
タシュケント「あたしのバルチカも・・・飲んでみるかい・・・?///」
提督「ん? 何だそれは?」
タシュケント「じょ、冗談だよ!/// アハッ!///」
提督「???」
提督「それにしても、温かいものだな・・・」
提督「こうして誰かにお茶を淹れてもらい、一息つくことは・・・」
タシュケント「きゅ、急にどうしたんだい?」
提督「いやはや・・・この年になると、妙にしみじみするんだ」
提督「特にタシュケント、お前は本当に良い子だ」
提督「お前と一緒にいると、嬉しいことばかりなんだ・・・」
タシュケント「ど、同志・・・?/// 何だか恥ずかしいよ・・・///」
タシュケント「それに、あたしは同志が思っているほど良い子でもないよ・・・?///」
提督「いやいや、そんなことはない」
提督「世の中にはな? 当たり前のことを全く出来ない人間だっているんだ」
提督「常識も、礼儀も何も知らない奴だって・・・な?」
タシュケント「う、うん・・・」
提督「タシュケント、お前は自堕落な奴らのようになってはいかんぞ?」
提督「まぁ、なりようがないとは思うがな?」ニコ
タシュケント「同志? 急にそんなことを言って、どうしたんだい?」
提督「はは、説教臭くなってしまったかな?」
提督「俺も色々あってな・・・?」
タシュケント「う、うん・・・?」
提督「それはそうと、タシュケントに聞きたいことがあったんだ」
タシュケント「聞きたいこと?」
提督「あぁ、タシュケントはピアノが得意なのか?」
タシュケント「うん! 趣味で弾いているんだけど」
タシュケント「もっと上手くなりたいと思っているんだ!」
提督「そうかそうか! 素敵じゃないか!」
提督「お前がピアノを弾く姿は、それはそれは美しいに違いない・・・」
タシュケント「えぇ~? そ、そうかなぁ・・・?///」
提督「良ければ俺に聞かせてはくれないか?」
タシュケント「えっ!? は、恥ずかしいよ・・・///」
提督「頼む! 是非とも聞いてみたいんだ!」
タシュケント「そ、そんなにあたしのフォルティッシモ(意味深)・・・聞きたい?///」
提督「あぁ! 勿論だとも!」
タシュケント「・・・わかった、良いよ!」
提督「おぉっ! それは楽しみだ!」
提督「もう少しで作業が終わるから、その後で頼むぞ?」
タシュケント「うん!」
―― 娯楽室 ――
タシュケント「じゃあ、始めるね?」
提督「あぁ、聞かせてくれ」
タシュケント「何だか緊張するね!///」
提督「大丈夫だ、ほら? リラックスして・・・な?」
タシュケント「う、うん」
タシュケント「~♪」
提督「・・・・・・」
提督「(・・・あぁ)」
提督「(実に美しい・・・)」
提督「(そうだ・・・この可憐な姿、優雅な曲・・・)」
提督「(全てが完璧だ・・・)」
提督「(俺が求めているのは、これなんだ・・・)」
提督「(あぁタシュケント・・・お前は・・・本当に・・・)」
タシュケント「・・・ふぅ、こんな感じかな?」
タシュケント「ど、どうだったかな?」
提督「・・・・・・」
タシュケント「・・・同志?」
提督「・・・あぁ」
提督「本当に素晴らしかったよ、タシュケント・・・」
提督「はは・・・自信があまりないと言ってはいたが」
提督「俺にとっては、どの演奏の中でも最高のものだったよ・・・」
提督「・・・・・・」
タシュケント「あ、ありがとう・・・」
タシュケント「・・・でも同志?」
タシュケント「どうしてそんな・・・悲しそうな顔をしているんだい・・・?」
提督「!!」ハッ
提督「き、気の所為だ! いやぁ! あまりにも感動してな!?」
提督「変な顔をしてしまったようだな! いやぁ悪い悪い!」
提督「とにかく、凄く上手かったぞタシュケント!」
タシュケント「ありがとう同志!」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「(・・・・・・?)」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
タシュケント「」テクテク
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「(・・・何だか同志、最近変だなぁ)」
タシュケント「(あたしがピアノを披露してから・・・かな?)」
タシュケント「(あのときの悲しそうな顔は一体何だったんだろう・・・?)」
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「・・・?」
タシュケント「あれ? 何だろうこれ?」スッ
タシュケント「(写真・・・? あ・・・この人、同志だ・・・)」
タシュケント「(同志が落としたのかな?)」
タシュケント「(横に写っているのは・・・?)」
タシュケント「(あれ? これもしかして、家族写真・・・?)」
タシュケント「(じゃあ、この人達は・・・)」
タシュケント「(奥さんと、娘さん?)」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「(・・・同志、結婚していたんだ)」
タシュケント「(そっか、そうだよね・・・)」
タシュケント「(考えてみれば、同志くらいの年齢なら当たり前か・・・)」
タシュケント「(はぁ・・・何で今まで気がつかなかったんだろう?)」
タシュケント「(浮かれ過ぎていたよ・・・)」
タシュケント「(寂しいな・・・悲しいな・・・)」
タシュケント「(あ・・・この子、娘さんかな? 何だか・・・)」
タシュケント「(あたしに似ているような・・・?)」
タシュケント「・・・?」
タシュケント「(・・・何だろう)」
タシュケント「(何か・・・モヤモヤする・・・)」
タシュケント「・・・・・・」
響「え? 司令官の家族のこと・・・?」
タシュケント「うん、響は同志が既婚者だったことは知っていたのかい?」
響「うん、知っていたよ」
響「・・・その、今まで君に言わなかったのは」
響「ケッコンカッコカリと、結婚は違うことはわかっているとは思うけど・・・」
響「あんなに司令官に夢中な君を見ていたら、中々言えなかったんだ・・・」
タシュケント「・・・そっか」
タシュケント「でも・・・仕方ないよ・・・」
響「・・・・・・」
響「・・・それで、司令官の家族についてだっけ?」
タシュケント「うん・・・何か知っていることがあったら」
タシュケント「教えてほしいな?」
響「そういう個人的なことは、あまり詮索しない方が・・・」
タシュケント「何でも良いんだ! ちょっとしたことでも良い!」
タシュケント「何だか・・・言葉では表せられないけど」
タシュケント「引っかかることがあって・・・」
響「うーん・・・」
響「・・・君が来る、大分前のことだけど」
響「空母の人達が、司令官と一緒に酒を飲んだことがあってね?」
響「そのとき、司令官が自分の家族の愚痴を言っていたらしいんだ」
タシュケント「愚痴・・・?」
響「うん、どうやら司令官は家族のことで悩みを抱えているらしいんだ」
響「詳しくはわからないけど、奥さんと娘さんとも相当険悪な感じらしいんだ」
タシュケント「そ、そうなんだ・・・」
響「あとは・・・司令官の娘さんが、音楽が得意だかどうのこうの・・・ってくらいかな?」
タシュケント「音楽・・・?」
響「うん、司令官はそのことに関して、特に声を荒げて不満を言っていたらしいんだ」
タシュケント「・・・・・・」
響「まぁ、あのとき司令官の愚痴を聞いた人たちも」
響「大分酔いがまわっていたらしいから、断片的にしか覚えていなかったんだって」
響「噂として広まったんだけど、特に皆気にするようなことはなかったんだ」
響「ただ、大変なんだな・・・って」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「・・・わかった、ありがとうヴェールヌイ」
響「いや、良いんだ」
響「でも、どうしてこんなことを聞いたの?」
タシュケント「あ、大したことじゃないから大丈夫だよ!」
タシュケント「じゃ、じゃまたね!」タッ
響「あ・・・」
響「・・・?」
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「(・・・同志、可哀想だな)」
タシュケント「(俺にも色々ある、って言ったのは)」
タシュケント「(こういうことだったんだ・・・)」
タシュケント「(・・・でも)」
タシュケント「(そもそも、どうして同志はあたしにこんなに優しくしてくれるんだろう?)」
タシュケント「(それに・・・時折見せる、あの表情・・・)」
タシュケント「(そしてこの、あたしに似ている・・・同志の娘さん・・・)」
タシュケント「(何だろう・・・この気持ち・・・)」
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「(・・・・・・・・・)」
タシュケント「(・・・・・・まさか・・・ね?)」
―― 執務室 ――
提督「・・・よし、ここまで終わったか」
提督「タシュケント、一息つくか?」
タシュケント「うん、そうだね」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・ねぇ同志」
提督「ん? どうした?」
タシュケント「あのね? 少し同志に聞きたいことがあるんだけど・・・」
タシュケント「良いかな・・・?」
提督「あぁ良いぞ、どうしたんだ?」
タシュケント「・・・同志はさ」
タシュケント「その・・・あたしに何か隠していることはないかい?」
提督「ん? 何だいきなり」
タシュケント「ゴ、ゴメンね? でも少し気になることがあってね・・・?」
タシュケント「同志はその・・・あたしのことをどう思っているのかなぁ・・・って」
提督「どう・・・って、いやぁ、タシュケントは実に可愛い子だと思っているぞ?」
提督「気遣いも出来て、優しい子だよ、お前は・・・」
タシュケント「あ、ありがとう・・・」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「同志・・・同志があたしを大切にしているということは充分理解しているよ?」
提督「な、何だ? 本当にいきなりどうしたんだ?」
タシュケント「でも・・・どうしてそこまであたしに拘るの?」
タシュケント「上官だから? 本当にそれだけなの?」
提督「・・・他に理由があるとでも?」ギロッ
タシュケント「」ビクッ
提督「・・・なんだタシュケント、もしかして俺をからかっているのか?」
提督「やり取りが男の浮気を疑う女みたいだなぁ?」
提督「まったく・・・誰かが変な遊びでもお前に吹き込んだのか?」ハハッ
タシュケント「(同志・・・初めてあたしを睨んだ・・・)」
タシュケント「(これは・・・・・・)」
タシュケント「・・・わざわざ持ち歩いていたくらいの」
タシュケント「この写真・・・」スッ
提督「!!」
提督「そ、それは・・・! 俺の家族の写真・・・!」
提督「つい最近失くしてしまって、ずっと探していたんだ!」
提督「どうしてお前がそれを・・・?」
タシュケント「偶然落ちていたのを、あたしが拾ったんだ」
提督「そ、そうか! タシュケント、それを返しt」
タシュケント「同志」
提督「なっ、何だ・・・?」
タシュケント「・・・同志って、娘さんがいたんだね」
タシュケント「娘さん・・・どことなく、あたしに似ているんだね」
提督「えっ!? そ・・・そうかもしれないな!」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・実はね? 同志」
タシュケント「他の人から聞いた話なんだけど」
タシュケント「同志の娘さんは、音楽が得意だったそうだね?」
提督「あ、あぁ・・・」
タシュケント「同志にとって大切な、あたしと同じように・・・」
提督「・・・!」
タシュケント「それから・・・あまり踏み込むようなことではないと思うけど」
タシュケント「同志は家族のことで悩みを抱えていた・・・」
提督「!!」
提督「タ、タシュケント! お前は何を知りたくてそんな・・・!」
提督「いくら何でも踏み込み過ぎだ!」
提督「それから俺の前で俺の家族の話をするな!!」
タシュケント「」ビクッ
タシュケント「・・・凄く過剰に反応するんだね」
タシュケント「同志・・・本当は・・・」
タシュケント「本当はあたしも・・・疑いたくはないんだけどね・・・?」
提督「な、なんだ・・・!」
タシュケント「・・・まさか」
タシュケント「公私混同・・・していないよね?」
提督「!?」
提督「な、何のことだ!?」
提督「た、確かに俺は家族のことで・・・」
提督「娘の進路のことで、悩みを抱えてはいる・・・」
提督「娘は将来ミュージシャンになりたいと言っているんだ・・・」
提督「だが俺はもっと堅実な仕事につけと進めた」
提督「保証もない夢追いを続けたところで・・・!」
提督「どうせいつかは後悔することになるんだ・・・!」
提督「お前の好きな神聖なピアノなどというモノではなく!」
提督「あのような下賤なキーボードを弾いているんだ!」
タシュケント「・・・何それ」ボソッ
タシュケント「それは子供が夢見た未来を、同志の権限で妨害しているだけじゃないか!!」
提督「ぐっ・・・! ぼ、妨害などではない、修正だ!」
提督「人生の先輩、そして父親である俺に黙って従うこと!」
提督「それがあいつの選ぶべき幸福だったんだ!」
タシュケント「それはあまりにも一方的過ぎるよ!」
タシュケント「そんなんじゃ娘さんから信用もされないよ!?」
提督「う、うるさいぞタシュケント! さっきから一体何なんだ!?」
提督「プライバシーの侵害だ! お前は一体何がしたいんだ!?」
タシュケント「・・・娘」ボソッ
提督「!!」ハッ
タシュケント「・・・その反応」
タシュケント「やっぱり同志は・・・そっか・・・」
タシュケント「・・・つまり、あたしに対する同志の心の内はこういうことでしょ?」
タシュケント「教育しきれなかった我が子への執着・・・」
タシュケント「そして、あたしに対する優しさと責任感・・・」
タシュケント「その2つを重ねて混同している・・・」
タシュケント「あたしを子供の代用品にしている!!」
提督「うぐっ・・・!?」
提督「し、知ったような口を利くなと言っているだろう!」
提督「あのままでは、目先の楽しさに気を取られてしまうんだ!」
提督「夢を見続けるためには、現実の足場も必要なんだ!」
タシュケント「娘さんだって多少は自立しているはずだよ!」
タシュケント「あたしだって同じだよ・・・!」
タシュケント「あたしにだって未来は選べる! 上官として、部下の自主性を重んじてよ!」
提督「―――――っ!!」
タシュケント「あたしは・・・あたしは同志を愛しているのに・・・!」
提督「!?」
タシュケント「あたしは! 同志のことを1人の男性として愛しているのに!!」
タシュケント「同志は・・・あたしのことをそんな目で見ていたんだ・・・」
提督「・・・・・・」
タシュケント「ねぇ・・・? どうしてもダメなのかい・・・?」
タシュケント「同志はあたしのことを、1人の異性として見ることが出来ないの・・・?」
提督「・・・・・・」
提督「・・・すまん」
タシュケント「!!」
タシュケント「酷い・・・! 酷い酷い酷い酷いよぉっ!!」
タシュケント「こんなの・・・こんなのって・・・!」ポロポロ
タシュケント「―――――っ!!」ダッ
提督「タ、タシュケント!!」
提督「・・・・・・」
―― 提督自室 ――
提督「・・・・・・」
提督「・・・・・・・・・」
提督『・・・俺は働いて久々に帰ってきたんだ!』
提督『帰りたくもない、この家にな!』
提督『お前みたいな碌に家のことも出来ないような嫁を貰った俺は不幸だよ・・・』
提督『お前の存在自体が悪魔のようなものだからだ!』
提督『なぁ・・・どうしてこんな風になるんだろうなぁ!?』
妻『貴方が・・・貴方がこんな風にしたのよ!!』
妻『貴方の所為・・・貴方の所為よ!!』
提督『黙れ黙れぇっ!! お前がこんなだから・・・!』
提督『だから娘もあんな風に・・・!』
娘『ただいまぁー』
提督『・・・お前、こんな遅くまで何処に行っていたんだ?』
娘『はぁ? 何処に何時まで行って、いつ帰って来ようが私の勝手でしょ?』
提督『何だと!? 親に向かって何だその口の利き方は!?』
娘『うるせぇんだよクソ親父! いつもガタガタ抜かしやがって!』
提督『あぁ耳障りだ・・・! このろくでなしが!』
娘『うるせぇっつってんだろが!! テメェはただ働いてりゃ良いんだよ!』
提督『何だとこのクソガキがぁっ!!』
提督『お前もお前の母親も、疫病神だけでなく金まで食いやがって・・・!』
提督『白痴で家計のやりくりも出来ない!』
提督『破落戸紛いの輩とつるんでやりたい放題している!』
妻『・・・そうやってすぐに私達の所為にする』
妻『私達に全て押し付ける!』
妻『あああぁぁぁぁぁっ!! その穢れた手で、私達の人生まで穢した!!』
妻『全部貴方の所為なのよおおおぉぉぉぉぉっ!!』
提督『何だとぉっ!? このキチガイ女がぁっ!』バシィッ
妻『痛いっ!?』
娘『おい止めろよ!!』
提督『俺が悪いと言うのか貴様らはぁっ!?』
妻『貴方と結婚した所為で、この家はもう滅茶苦茶よ!』
提督『・・・俺だって、何も殴りたくはないんだよ!』
提督『でもな? 原因はどう考えてもお前達なんだよ・・・!』
提督『頭のおかしい女房に、こんな不良娘・・・!』
提督『俺の人生は、お前達が狂わせて地に落とさせたんだよ!』
娘『さっきから言いたい放題言いやがって・・・!』
娘『自分に非があるって思ったことはねぇのかよ!?』
提督『黙れこのぉっ!』バシィッ
娘『キャッ!?』
提督『おいキチガイ女! お前が狂っているからこいつもおかしくなったんだ!』
妻『貴方の所為でしょ!? いつもいつも私にばかり問題を押し付けるくせに!』
提督『うるさいと言っているだろう!!』バシィッ
妻『うぐぅっ・・・!』
提督『ここにあるもの全て、俺を不幸にするんだ・・・!』
提督『こんなもの・・・いらない・・・!』
提督『こんなの・・・家族なんかじゃない・・・!』
娘『・・・・・・』
娘『(私だって・・・3人仲良く暮らしたかった・・・)』
娘『(でも・・・親父だって、いつだって仕事仕事って・・・)』
娘『(全然私の話を聞いてくれなかったじゃんか・・・)』
提督「・・・・・・」
提督「・・・・・・クソッ」
タシュケント「(・・・・・・)」
タシュケント「(悲しいよ・・・辛いよ・・・)」グスッ
タシュケント「(同志にとって、あたしは・・・)」
タシュケント「(ただの自分の娘の代用品・・・)」
タシュケント「(でも・・・同志だって、きっと辛いんだよね・・・?)」
タシュケント「(ああいう風に思っているということは、どうにかしたかったんだ・・・)」
タシュケント「(同志だって、毎日悲しかったに違いない・・・)」
タシュケント「(家族の写真を持っていたくらいだから・・・未練があるんだね・・・)」
タシュケント「(あたしは同志を責めることが出来ないよ・・・)」
タシュケント「(同志にいっぱい酷いこと言っちゃった・・・)」
タシュケント「(どうしよう・・・)」
タシュケント「(事情は違えど、あたしも同志も辛い思いをしているんだ・・・)」
タシュケント「(こんなのって・・・悲し過ぎるじゃないか・・・)」
タシュケント「(こんなの・・・絶対に間違っているよ・・・!)」ポロポロ
タシュケント「(どうにかしないと・・・)」
タシュケント「(欲張りはダメかな・・・? なら、同志だけでも・・・)」
タシュケント「(でも・・・同志の家庭の問題なんて、あたしが関与して良い問題じゃない・・・)」
タシュケント「(だとしても、救ってあげたい・・・)」
タシュケント「(あたしの大好きな同志が、笑顔で・・・幸せであって欲しいから・・・)」
タシュケント「(一体どうしたら良いのさ・・・)」グスッ
タシュケント「(悪いのは何? 良いのは何?)」
タシュケント「(状況を改善? どうやって?)」
タシュケント「(もう・・・訳がわからなくなってきたよ・・・)」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・・・・・・・」
タシュケント「・・・・・・・・・あぁ」
タシュケント「そうだ・・・そうだった・・・」
タシュケント「あたしにとって、同志は全てなんだ」
タシュケント「だから、同志はあたしの神様そのもの」
タシュケント「同志が全て正しいんだ」
タシュケント「だとしたら、その同志を困らせている」
タシュケント「同志の奥さんと娘さんが悪いんだ」
タシュケント「そう、そうに違いないや」
タシュケント「同志は理想の家族が欲しいんだ」
タシュケント「あたしは・・・同志が欲しい」
タシュケント「でも、同志にその気持ちはない」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・本当に欲張りはダメなのかな?」
タシュケント「同志もあたしも、幸せになっちゃダメなのかな?」
タシュケント「・・・ダメだなんて、誰が決めた? 言った?」
タシュケント「あぁなんだ・・・あたし自身が勝手にそう思っていただけじゃないか・・・」
タシュケント「じゃあ、どうしようかなぁ?」
タシュケント「何か良い方法は・・・」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・・・・・・・」
タシュケント「」ニヤ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
提督「・・・・・・」トボトボ
提督「タシュケント・・・」
提督「(あれから・・・タシュケントとは暫く会っていない・・・)」
提督「(もう・・・戻れないのだろうか・・・)」
提督「(こうも簡単に崩れ去るものなんだな、人間関係とは・・・)」
提督「(いや、因果応報だ・・・)」
提督「(タシュケントが俺のことを・・・あんな風に思っていたとは・・・)」
提督「(それなのに、俺は・・・)」
提督「(俺は、タシュケントの心を踏み躙ったんだ・・・)」
提督「(俺がタシュケントを不幸にさせてしまったんだ・・・)」
提督「(クソッ・・・結局、不幸だ不幸だと喚いていて)」
提督「(今になってわかったことは、俺が疫病神だったんだ・・・)」
提督「(他人が俺を不幸にするんじゃない)」
提督「(俺が他人を不幸にしていたんだ・・・)」
提督「(悪魔は・・・俺じゃないか・・・!)」
提督「・・・・・・」
提督「(・・・こんなんじゃ、タシュケントに会わせる顔もない)」
提督「(今更会って、何をどう言えと・・・)」
提督「(こうして気分転換に歩いていても、何も変わらない・・・)」
提督「(俺は・・・何てことをしてしまったんだ・・・)」
提督「(あぁ・・・あぁ・・・・・・)」
提督「・・・・・・」
提督「」チラッ
提督「・・・いっそのこと」
提督「このまま海に身を投げてしまおうか・・・?」
提督「・・・・・・」
提督「・・・・・・?」
提督「何だ? これは・・・?」スッ
提督「紙飛行機? ははっ、誰かが飛ばしたのかな?」
提督「あぁ・・・俺もこの紙飛行機みたいに、何処かずっと遠くへ行ってしまいたい・・・」
提督「そしてそのまま・・・」
提督「・・・・・・」
提督「・・・?」
提督「何だ? 何か中の方に書いてあるぞ・・・?」ペラッ
後 ろ の 正 面 だ あ れ ?
提督「・・・・・・え?」
「 ア ハ ッ ♪ 」
ガッ!!!!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
提督「・・・・・・」
提督「・・・・・・ん」
提督「(こ・・・ここは・・・?)」
タシュケント「あぁ同志、やっと目を覚ましたのかい?」ニコ
提督「うわああぁぁぁっ!?」ガバッ
タシュケント「そんなに驚かなくても良いのに!」
提督「タ、タシュケント! これは一体どういうことだ!?」
提督「ここは何処だ!? 俺に何をした!?」
タシュケント「同志には少し眠ってもらってね?」
タシュケント「少し見せたいものがあるからここに連れてきたんだ」
タシュケント「ほら、見てよ」スッ
提督「・・・?」
墓石『』
提督「な、何だこれは・・・?」
タシュケント「何って・・・見ての通り、お墓だよ?」
タシュケント「頑張って作ったんだ・・・」
提督「・・・は?」
提督「一体何の為に・・・?」
タシュケント「・・・同志はさ」
タシュケント「もう一度、人生をやり直したいと思わないかい?」
タシュケント「素敵な女性と出会って、結婚して・・・」
タシュケント「子供を授かって・・・幸せな家庭を築いて・・・」
提督「急に何を・・・?」
タシュケント「人生はね? やり直せるんだよ?」
タシュケント「土に埋もれて、地に落ちて」
タシュケント「浄化されるのを待てば・・・ね?」ニコ
提督「」ゾワッ
提督「な、何を言っているんだ!?」
タシュケント「同志の魂はね? 穢れてしまっているんだ・・・」
タシュケント「同志のガタガタに崩壊した家庭の所為でね・・・?」
タシュケント「あぁ可哀想な同志・・・あたしがその穢れた魂を解放してあげる!」
タシュケント「呪われた家庭の呪縛から、解放してあげるんだ!」
提督「お、俺を殺して・・・ここに埋めるというのか!?」
タシュケント「一度穢れてしまった魂は、中々浄化出来るものではないんだ・・・」
タシュケント「あたしには、この方法しか思いつかなかったんだよ・・・」
タシュケント「・・・でも安心して!」
タシュケント「何も同志1人だけが入るんじゃないんだから!」
提督「は・・・?」
タシュケント「ほら、同志とあたしの入るお墓はこの綺麗なお墓だよ?」
タシュケント「頑張って作ったんだ・・・」
タシュケント「ちゃんと綺麗なお花も手向けて・・・」
提督「同志とあたし・・・? な、何を・・・!?」
タシュケント「あたしにとって、同志は全てだったんだ・・・」
タシュケント「それが今まで過ごしてきた人生はまるで道化の如し・・・」
タシュケント「同志にフラれた時点で、あたしの人生は終わったも同然・・・」
タシュケント「魂も・・・もうドロドロに穢れてしまったんだ・・・」
タシュケント「だからね? あたしと一緒にこのお墓に入って」
タシュケント「しっかりと浄化されて、もう一度やり直そうよ!」
タシュケント「あたしが同志の来世のお嫁さんになってあげる!」
タシュケント「あたしは同志を不幸になんかしたりしない!」
タシュケント「あたしは同志の娘さんの代わりなんて嫌だよ・・・!」
タシュケント「あたしは同志を自分だけのものにしたいんだ!」
提督「あぁ・・・! すまない、すまないタシュケント・・・!!」
提督「俺がお前をこんな風にさせてしまった・・・!」
提督「許してくれぇ・・・っ!」
タシュケント「ど、同志! 同志が謝ることなんてないよ!」
タシュケント「何も怖くないから・・・」
タシュケント「ねぇ・・・? だから良いでしょ・・・?」
タシュケント「2人一緒なら寂しくないよ・・・? だから・・・ね・・・?」ニコニコ
提督「ひっ!?」ビクッ
タシュケント「・・・あぁそうそう、同志の家族は悪い家族だから」
タシュケント「こっちのボロボロのお墓に・・・」
墓石『』
提督「ま、まさかお前・・・!?」
提督「妻と娘を殺して埋めたのか!?」
タシュケント「・・・アハハッ!! ピッタリだよねぇ!?」
タシュケント「同志を裏切るようなことをしたんだ・・・!」
タシュケント「だから、この人達は浄化なんてされずに」
タシュケント「ここが一生の牢獄になるんだ・・・!」
提督「ああああぁぁぁぁぁっ!!!? 何てことをしたんだタシュケント!!」
提督「お前は! お前は狂ってしまった・・・!!」
提督「俺の・・・俺の所為だ・・・!!」
タシュケント「どうしたんだい?」
タシュケント「同志にとって、その人達はいらないモノなんでしょ?」
タシュケント「それに・・・あたし、言ったよね?」
タシュケント「他人を裏切るような輩は、いくらお墓の下に入れられても」
タシュケント「浄化なんてされずに、そこが永遠の牢獄になるって・・・」
タシュケント「だからね、同志?」
タシュケント「あたしを裏切ったら、ここが同志の永遠の牢獄になるからね?」ニコ
提督「ひっ!?」
タシュケント「あぁ同志・・・同志はそんな表情を作ることも出来るんだね・・・?」
タシュケント「同志はどんな顔をしても本当に可愛いよねぇ・・・?」
タシュケント「好きだなぁ・・・その顔・・・アハッ♪」
提督「よ、寄るなぁっ!!」
タシュケント「同志のことはね・・・? 前からずっと気になっていたんだ・・・」
タシュケント「・・・でもあたしは本当の同志を知らなかった!」
タシュケント「それも、今になるまでずっと!」
タシュケント「あたしは同志のことを愛しているのに・・・!」
タシュケント「出来損ないの同志の家族が邪魔をした・・・!!」
タシュケント「同志はとても綺麗な声をしていたよ・・・」
タシュケント「きっと、素敵な人なんだろうって」
タシュケント「・・・そうに違いない!!」
タシュケント「だって、あんなにも一瞬で同志のことを好きになってしまったんだから!!」
タシュケント「ずっとそう思っていたんだ・・・!」ニコニコ
提督「ひっ・・・ひっ・・・!?」ビクビク
タシュケント「だから同志には”特別”を用意したよ!」
タシュケント「あたしが考えた、同志とあたしだけの特別な・・・」
タシュケント「 素 敵 な 眠 り 場 所 を ♪ 」
提督「」
タシュケント「あたしが手を貸してあげる・・・」
タシュケント「戸惑うことは何もないよ?」
タシュケント「わかるでしょ・・・?」
タシュケント「あたしと同志の望みはピッタリなんだから・・・」
タシュケント「同志の望みを叶えてあげる」
タシュケント「でも、あたしにも望みがあるんだ・・・」
タシュケント「出来れば同志の方から身を委ねてほしいな?///」
タシュケント「だってほら・・・”両想い”って、素敵だよね?///」モジモジ
提督「や、やめてくれぇっ!!」
タシュケント「ねぇ同志・・・何を迷っているの?」
タシュケント「大好きな同志・・・きっと」
タシュケント「きっと・・・素敵に眠らせてあげる・・・!!」
提督「嫌だ・・・嫌だ・・・!!」ガタガタ
タシュケント「同志はあたしが・・・優しく殺してあげる♪」スッ
トカレフ『』
提督「ひっ!?」
タシュケント「大丈夫だよ同志? 痛いのは一瞬だけだから・・・」
タシュケント「すぐにあたしも同志のところに逝くからね?」
タシュケント「それに・・・」
タシュケント「・・・ねぇ同志、知っているかい?」
タシュケント「お墓の中って、暗くて涼しいから心地良いんだよ?」
タシュケント「あたしと一緒に入ろう・・・?」
タシュケント「あぁ同志・・・美しい石の蓋で閉じ込めてあげる!!」
提督「うわあああぁぁぁぁっ!?」ドンッ
タシュケント「わあっ!?」ドテッ
提督「だ、誰か助けてくれえええぇぇぇぇっ!!!!」ダッ
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「同志・・・どうして・・・?」
タシュケント「折角同志とあたしのお墓を作ったのに・・・」
タシュケント「同志は素直じゃないなぁ・・・」
タシュケント「・・・あ! 本当は嬉しいんだね!」
タシュケント「恥ずかしがっちゃって! あぁもうっ!///」
タシュケント「本当に同志は可愛いなぁっ!! アハッ!!」
タシュケント「こんな真っ暗な山の中で・・・どうやって逃げるっていうのさ♪」
タシュケント「捕まえてあげる・・・だから、もう少し待っていてね?」
タシュケント「 あ た し の 同 志 ♡ 」
提督「はぁ・・・はぁ・・・!!」タッタッ
提督「(クソッ! ここは何処なんだ!?)」
提督「(暗くて前もよく見えんぞ!)」
「待ってよ同志」
提督「(お、追ってきた・・・!!)」
提督「(どうすれば良いんだ!?)」タッタッ
提督「!!」
廃屋『』
提督「(あれは・・・廃屋か?)」
提督「(・・・いや、あんなところに隠れたところで)」
提督「(この状況じゃ、袋の鼠も同然だ・・・!)」
提督「(しかし、この夜の山中を闇雲に走ったところで)」
提督「(出口が見つかるかもわからん! ・・・挙句の果てに)」
提督「(疲れて追いつかれてしまうのがオチだ・・・!)」
提督「(どうすれば・・・!!)」
「同志どこぉーーーーー??」
提督「(・・・・・・)」
提督「(・・・・・・・・・)」
提督「(・・・クソッ! 止むを得ん!)」ダッ
―― 便所 ――
提督「(クソッ! 何処も彼処も扉がボロボロで隠れられん!)」
提督「(よりにもよって、ここしかマトモな場所がないとは・・・!)」
「同志ぃーーーーー?」
提督「!!」
提督「(来た・・・!!)」
タシュケント「同志何処に行っちゃったかなぁー?」
タシュケント「・・・・・・」
タシュケント「・・・・・・・・・」
タシュケント「・・・あぁ」
タシュケント「そこにいるんだね」ガタッ
提督「!!!!」
タシュケント「・・・・・・なーんて」
タシュケント「こんな廃屋なんかに逃げ込んでも、袋の鼠だよ・・・」
タシュケント「同志もそこまでバカじゃあない・・・か」
タシュケント「はぁ・・・早く同志を見つけないと・・・」
タシュケント「暗い夜道を走り回って、怪我でもされたら大変だ・・・」
タシュケント「同志ぃーーー? 何処ぉーーー?」スタスタ
提督「(・・・・・・)」
提督「(・・・・・・・・・)」
提督「(・・・・・・・・・行った・・・か?)」
提督「(と、とにかく、一刻も早くここから逃げ出して・・・!)」カチャ
提督「(誰かに助けを求めないと・・・!!)」ギイィ
「 見 つ け た ♡ 」
――― 終わり ―――
タシュケントを助けんと・・・
乙
お姉ちゃんの方?
>>71
イキスギィッ! の方です
このSSまとめへのコメント
ひさびさにゾクゾクした