岡部「最近クリスティーナがマッド過ぎて怖い……」 (53)



※若干のクズスティーナ成分注意※



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紅莉栖「出来たわ!未来ガジェット13号機!その名も『泣け!叫べ!そして死ね!』よ!

ダル「何それ?パッと見た感じリモコンっぽいけど、どやって使うん?
   つーか名前聞いただけでとっても不穏なのだが。」

紅莉栖「よくぞ聞いてくれたわね、この『泣け!叫べ!そして死ね!』は
    特定の感情を高ぶらせる特殊な電磁を発信する為の外部装置よ。
    今は岡部の恐怖を増幅させる様に調整してあるから……    
    簡単に言うと対象である岡部の恐怖心を煽る事が出来るって訳。」

ダル「どう聞いても拷問です本当にありがとうございます。」

紅莉栖「ん~?何か言ったかしら橋田。」

ダル「あぁいえ何でも無いです。だから対象者を僕にしないでくれます?」

紅莉栖「うふふ、おっかべ♪おっかべに悪戯~♪」

ダル(オカリン強く生きろよ……。)

次の日~

岡部「今帰ったぞ!ラボメンのしょくぅ~ん!
   さあマッドサイエンティストの恵みを受け取るがいいッ。」

紅莉栖「恵みを受け取れって……ただ買い出しに行ってただけじゃない。」

岡部「う、うるさいぞ助手!野暮な事を言うんじゃない!」

まゆり「オカリン、オカリン!まゆしぃのバナナ買ってきてくれた~?」

岡部「うむ、今日は懐に余裕があったのでな。モンキーバナナを買ってきてやったぞ!
   さあまゆりよ……欲しければ自分のその手で受け取りに来るがいい。」

まゆり「わ~い。」タッタッタ


紅莉栖「ポチっとな。」

岡部「――!?な、何だ……急に頭が。」

まゆり「オカリン……急にうずくまってどうしたの……?
    お腹痛いの?それとも頭が痛いのかな……まゆしぃは心配してしまうのです。」

岡部「ヒッ……!?だ、誰だお前は!?
   ま、ま、まゆりの皮を被った悪魔め!そのす、姿を見せろ……!」


まゆり「え……。」

岡部「く、来るな!お、お前はまゆりなんかじゃない……
   もっとおぞましい何かに違いない……!
   でなければまゆりがまゆりが……!そんな巨大な化け物であるハズが無い!!」

まゆり「ひどい……ひどいよぉ……まゆしぃはいつも通りなのに……
    どうしちゃったの……いつもの悪ふざけにしても意地悪だよ……。」ブワッ

岡部「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

まゆり「……。」


ダル(ねぇねぇ牧瀬氏……オカリン幻覚見てね?
  このガジェット恐怖を促進するだけじゃないん?)ヒソヒソ

紅莉栖(恐怖心が理性を保つギリギリを超えた所為で、
    脳内麻薬の過剰分泌起こして幻覚を見たのね。)ヒソヒソ

ダル(テキトー過ぎっしょ……あんたほんとに脳科学者ですか?)

岡部「来るなああああああ来るなあああああああああああ!!
   あああああぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!」

まゆり「ひ……ぐすっ。どうして……。」

紅莉栖(……あんまりいじめるのも可愛そうだし、一回止めましょうか。)ポチッ

岡部「ああああああああああ!!……?俺は何を……。」

まゆり「……オカリン?いつものオカリンに戻ってくれた?
    もう嫌だよあんなオカリン……」

岡部「す、すまん……少しばかり冷静さに欠いていたようだ。
   俺がまゆりを別の物に……マッチョメンに見間違うなどどうかしている……。」

まゆり「(マッチョメン?)よかった……本当に約束だよ?もうまゆしぃに
    あんなオカリンは見せないで欲しいって約束して欲しいのです!
    まゆしぃだって怒る時は怒るんだからねっ。」

岡部「あぁすまなかった……本当に約束――」

紅莉栖「……ポチっとな。」

岡部「うわああああああああああああああああ来るなぁあぁあああああああ!!」ガクガク

まゆり「……っ。」ダッ   ガチャ

紅莉栖(……プークスクスクス!)グッ

ダル(腐ってやがる……早すぎたんだ……。)

~次の日

紅莉栖「あー昨日は面白かったわね。」

ダル「……具体的に言うとどの辺が?
   昨日の出来事のどこに笑いどころがあったんだお?」

紅莉栖「そりゃあ岡部が恐怖に慄くところに決まってるじゃない!
    いつも偉そうにしてる岡部が戦々恐々としている姿……最高だったわ。」

ダル「ねぇ牧瀬氏、牧瀬氏ってそんなオカリンの事嫌いだったっけ?」

紅莉栖「は?私が岡部の事が嫌いかですって?愚問ね。好きに決まってるじゃない。
    寧ろ大好きなんだが?大好き過ぎて虐めたくてしょうがないのだが!」

紅莉栖「さーて!そろそろ次の実験を始めましょう!
    次は何を造ろうとかしら……単純に嫌がらせするだけじゃ芸が無いわよね……。」

ダル(く、狂ってる……。)

紅莉栖「出来たわ!未来ガジェット14号機!その名も拷問楽器「強奏・魔」――『イビルストロンガー』よ!

ダル「何それ?パッと見た感じギターっぽいけど、どやって使うん?
   つーかどっかで聞いたお、その名前。厨二病乙!」

紅莉栖「よくぞ聞いてくれたわね、この『イビルストロンガー』は
    対象の脳波にハッキングして、このギターの弦と神経繊維をシンクロさせるの。
    つまりギターの弦を弾くと、それに応じた部分に痛みが生じるって訳。
    実は昨日、某漫画を読んでたらこれ作ったら面白そうって思って!」

ダル「パクリじゃねーか!つーかそれ大丈夫?オカリン死なない?」

紅莉栖「ん~?何か言ったかしら橋田。」

ダル「あぁいえ何でも無いです。だから対象者を僕にしないでくれます?」

紅莉栖「うふふ、おっかべ♪おっかべに悪戯~♪」

ダル(オカリン強く生きろよ……。)

紅莉栖「さて、問題の岡部だけど……あいつどこ行ったのかしら?」

ダル「そっか、牧瀬氏は開発に夢中で気づいてなかったんだね。
   オカリンならさっき、外をぶらついてくるって言って出て行ったお。」

紅莉栖「な――それを早く言いなさいよ!何分前くらい?」

ダル「大体10分前くらいかな。
   オカリン気が落ちてるからゆっくり歩いてるだろうし、急げば間に合うんじゃね?」

紅莉栖「サンキュー橋田!行ってくる!」ダッ

ダル「いてらー。」

―――――――
――――
――

岡部「………。」トボトボ

紅莉栖(居た!岡部……!……でも傷心中の岡部はどこへ向かうのかしら?
   ちょっと興味あるかも……ちょっとスネークして様子を見ましょうか……。)


~柳林神社

岡部「………。」テクテク

岡部(昨日はまゆりに酷い事をしてしまった……何故俺はあんな奇行に……
   もしかして数々の世界線移動で、俺の心は壊れてしまったのか……?)

岡部「む、ここは……柳林神社の近くでは無いか。考え事をしていたらこんな所まで来てしまったか。
   折角だしちょっと寄って行くか……ルカ子にアドバイスでも貰おう。」テクテク


ルカ子「あ、おか――じゃなくて、凶真さん!」

岡部「うむ、ルカ子よ。修行に励んでいるか?」

ルカ子「は、はいっ!凶真さんに言われた通り、今日も先程15分程素振りを……。」

岡部(うーむ……しかしどうしたものか……
   いきなりは話辛いな……いつもの流れやってから自然に切り出そう。)

岡部「ぐ、ぐああああ!俺の封印されし左手があああああ!
   ルカ子……頼む、鎮めてくれ……!」

ルカ子「え、ええっ!今ですか?わ、わかりました…………えいっえいっ!」ブンブン

岡部「そうだ……それでいい。少しばかりだが……俺の左手も――」


紅莉栖(今よ……!)ギュオンギュオンギュオーン!!

岡部「ぎゃあああああああああああああああああああああ!?」

ルカ子「お、岡部さん!?」

岡部「ああああああああああああああああ!?あああああああああーっ!!!!!」

紅莉栖(やばっ……これ楽しい……
    ネウ○は毎回こんな美味しい思いをしてたのね……!)ギュルルルルルルルルルルルルデンデンデュィーーーーン!!

岡部「がは……っ!」ドサ

ルカ子「岡部さーん!!そんな……僕の所為で岡部さんが……
    岡部さんが……!そうだ、救急車呼ばなきゃ……。」

紅莉栖「ふぅ……。」


~病院~

医者「とりあえず身体に異常はないみたいです。心的なものかもしれませんね。
   とりあえずは様子見という事で。療養してください。」

岡部「す、すいません……お騒がせして……。」

ルカ子「よかった……岡部さんの身に何かあったら僕……。」

岡部「ルカ子……すまん、心配をかけたようだな。
   どうやら何か最近疲れてるのか俺の体がおかしくてな……。」

ルカ子「そうだったんですか?すいません……お力になれなくて……。」

岡部「お前が謝る事じゃないだろ……さ、帰るぞ。」

ルカ子「はい……本当にごめんなさい……。」

岡部(だから謝らなくていいと良いと言ってるのに。)


紅莉栖「出来たわ!未来ガジェット15号機!その名も『痩せる想い』よ!

ダル「何それ?パッと見た感じ何かのメーターっぽいけど、どやって使うん?
   つーか名前聞いただけだと、痩せてるのに重いとかわけわかんね。」

紅莉栖「よくぞ聞いてくれたわね、この『痩せる想い』は
    対象の満腹中枢を麻痺させて、食欲がわかないようにする事が出来るのよ。
    食べなきゃいけないのにお腹が空かなくて衰弱する……最高じゃない?」

ダル「それ結構ぎりぎりのラインだと思うんですが……
   ダイエットにでも使った方が有意義じゃね?。
   つーか牧瀬氏ダイエットしたら?」

紅莉栖「ん~?何か言ったかしら橋田。
    あんたよっぽどダイエットしたいらしいじゃない。」

ダル「あぁいえ何でも無いです。だから対象者を僕にしないでくれます?」

紅莉栖「うふふ、おっかべ♪おっかべに悪戯~♪」

ダル(オカリン強く生きろよ……。)


~次の日

~ラボ前~

岡部「昨日からまったく食欲がわかん……。」

岡部(一昨日はまゆりを傷つけ、昨日はルカ子に大変な心配を掛けてしまった……
   こんな状況なら食欲がわかないのも当然か……。)

岡部「………。」

岡部(ルカ子……昨日別れる間際までずっと謝っていたな……
   あいつは何も悪くないのに……どうにかしてラボメン二人との修復をはからねば……。)


鈴羽「あれ岡部倫太郎じゃん。どうしたの?
   そんな何日も食事にありつけない野良犬みたいに
   ショボくれた顔しちゃってさ。」

岡部「鈴羽か……俺は今そんな顔してるのか?」

鈴羽「うんしてるしてる。一体どうしたのさ?
   もしかして……拷問でもされたの?」

岡部「そういう訳じゃない……ただこの所、心配事が多くてな……。
   どうにも心意所為のものなのか知らないが食欲がわかなくてな。」


鈴羽「ふーんそうなんだ……それでどれくらい食べてないの?」

岡部「昨日の昼から何も手を付けていない……。
   紅莉栖には水だけでも飲むように勧められたが、それも辛くてな……。」

鈴羽「え、ええーっ!?
   それじゃあ君、昨日の昼から一切何も口にしていないの!?」

岡部「流石に飲み込まない程度の生活水は使ってるさ……。
   歯を磨いたりうがいをしたりする程度は――」

鈴羽「そんなの大した量にならないよ!このまま何も口にしないつもり!?
   そんな事になったら岡部倫太郎が本当に死んじゃうよ!!」

岡部「鈴羽……。」

鈴羽「ほら!これ食べて!あたしに漆原ルカがくれたんだけど、
   今の君に必要なものだ。それならきっと彼も許してくれる!」

岡部「これはおはぎか……しかし……。」


紅莉栖(流石にそろそろ何か食べさせないと死んじゃうかな……。
    可哀想だから、一旦解除しましょうか。)ブウゥゥン…

岡部「ん……?」

鈴羽「どうしたの?岡部倫太郎。」

岡部「何だかわからんが……食欲がわいてきたかもしれん……。
   ……いや、よくよく思い出してみれば昨日一日食べて無かったのだ!
   寧ろ早く食いたくてしょうがない!」

鈴羽「そっかよかった!食べて食べて!」

岡部「すまん!いただく!」もぐもぐ……ゴックン


紅莉栖(やっぱ無理!最後にもう一回だけ!
    満腹中枢麻痺MAX――拒絶モード!)ギュィィィィン

岡部「おえええええええええええ!!」ゲロロロロロロロ

ビッシャアアアアアアアアア


鈴羽「………。」ビチョビチョ

岡部「すまん!違うんだ鈴羽……!そんなつもりじゃ……!」

鈴羽「もういいよ!心配して損した!
   岡部倫太郎の馬鹿っ!馬に蹴られて死んじゃえ!」

岡部「鈴羽ーーっ!」

本日の投下分終わり
オカリンは反応が楽しいからいじめ甲斐あって楽しい……ぶへへ……


~次の日

紅莉栖「出来たわ!未来ガジェット16号機!その名も『笑えばいいと思うよ』よ!

ダル「何それ?パッと見た感じリモコンっぽいけど、どやって使うん?
   ていうかそれ、こないだの13号機じゃね?」

紅莉栖「よくぞ聞いてくれたわね、この『笑えばいいと思うよ』は
    この間の13号機『泣け!叫べ!そして死ね!』の改良版よ。
    簡単に言うと対象は愉快な気持ちになって、高笑いしたくなるハズ!」

ダル「ねえそれって新手の拷問……。」

紅莉栖「ん~?何か言ったかしら橋田。」

ダル「あぁいえ何でも無いです。だから対象者を僕にしないでくれます?」

紅莉栖「うふふ、おっかべ♪おっかべに悪戯~♪」

ダル(オカリン強く生きろよ……。)

紅莉栖「さて、まずは岡部の奴を探さないとね……
    どこにいるのかしら?とりあえずまゆりにでも聞いてみよっ。」プルルルルルル

まゆり『トゥットルーまゆしぃです!紅莉栖ちゃんどうしたのー?』

紅莉栖「もしもし、まゆり?今、岡部の奴がどこにいるか知らない?」

まゆり『……オカリン?オカリンの事はまゆしぃ
    もうわかんなくなっちゃったのです……。』

紅莉栖「そこを何とか。機嫌直して、ね?まゆり。」

まゆり『うーん……メイクイーンにでも来てるんじゃないかな。
   まゆしぃ今日バイトお休みだから……それぐらいしかわかんないや。
   ごめんね紅莉栖ちゃん……。』

紅莉栖「そっ、ありがとうまゆり。あんたもしっかり休みなさい?
    岡部には私からビシッと言っておいてやるから。それじゃあね。」

まゆり『うん……ありがとう紅莉栖ちゃん。それじゃあ……。』ピッ

紅莉栖「まゆりも少しは元気取り戻してくれたみたいで安心した……。
    さ!そうと決まれば気持ちも切り替えてメイクイーンに向かうわよ!」

ダル(こえーよこの人絶対サイコパスだよ……
   自分で心をへし折りにいった相手慰めてるよ……。
   しかも牧瀬氏気づいて無いっぽいし……。)


~メイクイーン+ニャン2~

フェイリス「お帰りなさいませだニャ~――ってあれ?凶真?
      今日はどうしたニャ?何だか元気無さそうだけど……。」

岡部「むっ……そうか?まぁ少し悩み……というか問題を抱えていてな。
   どうやって解決したらいいものかと考えていた所だ。」

フェイリス「ふ~ん……そうニャンだ……あ!立ち話も何だし、
     あがってあがってニャ!話はゆっくり席に座ってから聞かせて貰うニャ~。」

岡部「わかったわかった。……って俺が話す前提なのだな。」

岡部「………。」

岡部「……ちょっとラボのメンバーと喧嘩して、な。
   そのメンバーの名誉の為にもあえて名は伏せさせて貰うが……。」

フェイリス「匿名だなんて凶真も水臭いニャ~。
      フェイリスだってラボのメンバーなんだから知る権利があるニャ!
      ……当ててみせるニャ。その方が凶真に聞くより手っ取り早そうニャ。」

岡部(そうだ……フェイリスもまゆりの友達だ。相談してみるか?
   鈴羽の事は……まぁ後で自分で謝るとして……。)

フェイリス「もしかして……またクーにゃんと喧嘩したニャ?
      喧嘩する程仲がいいとは昔から言うけど、
      あんまり度を超えるのはよくないと思うニャア……。」

岡部「いやまぁ紅莉栖とは喧嘩ばかりだが……今回はそういう訳では……。」

フェイリス「ニャニャ!?違ったニャ?
      ならひょっとして……マユシィ?」

岡部「……!?」ガタン

フェイリス「にゃふふ……目を見て混ぜ混ぜして心を見なくても、
      今の凶真の狼狽ぶりを見て明らかニャ♪」

フェイリス「凶真がマユシィと喧嘩するなんて珍しい事もあるんだね。
      あの優しいマユシィを怒らせるなんて一体何をしたのかニャ?」

岡部「とても話し辛い出来事だし、話した所で
   信じて貰えないかもしれないが……聞いて貰えるか?」

――――――――――――
――――――――
――――

フェイリス「そんな事が……。」

岡部「信じて貰えたか?」

フェイリス「ううん……凶真の話を信じたいんニャけど……。
      何だか凶真がそんな風になるだなんて信じられないニャ。」

岡部「俺だって……俺だって信じられないさ……!俺が!俺がまゆりを……
   あの大事な幼馴染の事を恐れるだなんて……!」

岡部「今だから思い出せる……あの時のまゆりは泣いていたんだ。
   俺の凶行に対して怒るわけでも無く、ただ信じられないという表情で
   涙を浮かべていた……。」

フェイリス「凶真……。」

岡部「あの時のまゆりに表情を思い出すたび……俺は……俺は――!」


紅莉栖「あ。岡部見ーっけ!ポチっとな!」

岡部「フフフ……ククク……っフゥーッハッハッハ!」

フェイリス「!?」

岡部「ククク……アッハッハッハハ!
   何故だ……何故だか笑いが止まらん!ブハハハハ!
   くひ……っくひひひ!ぶははははは!」

フェイリス「……凶真。」ギリッ

岡部「ち、違うんだ……ふふっ……フェイリス……!
   何故だか急に笑いが……ぷくく……。」

フェイリス「凶真は……鳳凰院は最低ニャ。
      フェイリスは……本当にマユシィの事を心配してると思ったから
      相談に乗ったのに……はっきり言って失望ニャ。」

岡部「ち、ちが、違うんだ……フェイリスよ!ぷぅーっ!くくくっ!
   腹が、腹が急に痛くなってだな!だははははははは!」

フェイリス「もう金輪際この店に入ってくるなだニャ!」バタン!

岡部「お、追い出されてしまった……ぷぷっ。」

岡部「くそ……っ!今日は厄日だなぁ……ぶっはっはっは!
   ……チィィッ!笑うのを!ひーっ!ひーっ!やめろと……っいうのに!
   俺の身体め!!ぎゃははははははははは!!くるしー。」


紅莉栖「………。」ウーン

紅莉栖(何だか思ってたのと違うなぁ。
    こんなバカ笑いじゃなくて、鳳凰院モードの高笑いが聞きたいのに。)

紅莉栖(そうだ!電波の濃度を強くしてみましょう!
    そうすれば少しは変わるハズ!)ギュィィィ

岡部「――!?ぐっ!(また何か頭に……!)」

岡部「フフフ……くくくっ……フゥー……ッハッハッハ!!
   ハーッハッハ!!フゥハーッハッハ!!!ハーッハッハ!!!!」

岡部(お、おかしくも無いのに笑いが止まらん!?
   な、何故だ!?暑さとストレスで俺の体はおかしくなってしまったのか?!)

岡部「フゥハーッハッハ!!!!!ハーッ!!!!ハッ!!!!ハッ!!!!
   フゥー……ッッッッ!!ハーッ!!!!ハッ!!!!ハッ!!!!がっ……!」

岡部(まずい意識が朦朧としてきた……!
   ただでさえ暑くてキツいのに笑い声の所為で呼吸が出来ん!?)

岡部「フゥハーッハッハ!!!!!ハーッ!!!!ひ……っひ……っ!
   こひゅーっフゥー……ッッッッ!!ハーッ!!!!ハッ!!!!ハッ!!!!」

岡部(誰か助けてくれぇえええええええええ!!!!)


岡部「ひ…………っ!うっ………………!?」バタン

紅莉栖「やべ!やりすぎた!
    橋田!岡部を病院に運ぶわよ!」

ダル「わ、わかったお……。」

紅莉栖「酸素不足とかで脳に影響とか無いといいけど……。」

ダル「………。」

ダル「牧瀬氏ちょっと待てよ……自分がなにしたかわかってるん?」

紅莉栖「……何?岡部の状態見てたらわかるでしょ?事態は一刻を争うの。
    あんたと雑談してる時間は無いのよ。早く病院連れてかないと……。」

ダル「牧瀬氏わかってんの!?オカリンやばい所だったんだよ!?
   もうここまで来たら悪戯ですまないレベルだろJK!」


紅莉栖「………。」

紅莉栖「……まぁ、最悪Dメールで〝無かった事〟にしましょう。」

ダル「……。」


~病院~

医者「とりあえず脳に異常はないみたいです。ですがここ数日気温が高いのも事実なので、
   くれぐれも体調管理や水分補給はしっかりとして下さいね。」

岡部「す、すいません……またご迷惑をお掛けして……。」

紅莉栖「でもよかった……何事も無さそうで……
    もしも岡部の身に何かあったら私……。」

ダル(『よく言うお』って言いたい所だけど、
   ある種これも本心なんだろうなぁ……。)

岡部「紅莉栖……すまない、心配をかけたようだな。
   どうやら何か最近疲れてるのか俺の体がおかしくてな……。」

紅莉栖「へ、へー?そ、そうなんだ?それは大変ねー……。」

岡部「……。」

紅莉栖「……それじゃあ私はもう行くわね?岡部は少し休んでたら?
    あんたがいなくてもラボに関してはぜんっぜん!問題無いから。」

岡部「すまんな。悪いがそうさせて貰おう。」


ダル「それじゃあ僕も……。」

岡部「ダルは待て、話がある。」

ダル「え?オカリンが僕に話……?」

岡部「………。」

ダル「で、僕に話ってなんなのよ?
   (まさかオカリンにバレた……?そんな筈ないよな……バレる様な事は無かった筈だし……。)」

岡部「――紅莉栖はもう行ったか。
   単刀直入に聞く。ここ最近の俺の異変は紅莉栖が原因だな?」

ダル「!?そ、れは……。」

岡部「……言い淀むという事はそれが答えだな。」

ダル「………。」

岡部「思えば俺に異変が起きた時にはいつも紅莉栖が居た……
   いや、正確に言えば柳林神社に居た時には姿が発見出来なかったんだが……。
  
岡部「倒れる寸前、謎のギター音が聞こえていたからな。
   これはルカ子にも同じ様に証言して貰えた事から、幻聴では無い事は確定している。」

岡部「そしてその前に紅莉栖がラボでギターを弄っていた事から、
   あれは何らかの未来ガジェットが原因である可能性が考えられる。」

岡部「それに鈴羽の時も姿が見えなかったが、
   きっとあの時もラボからずっと下の様子を見てたんじゃないか?」

ダル(すげーおオカリン……全部当たってる……。
   もしかしたらこいつ、探偵業にでも向いてるんじゃないか?)

岡部「お前は何か知ってるんじゃないか?」

ダル「僕は……。」

ダル(オカリンに全部喋ったら牧瀬氏に何をされるか……。
   ……いや!何を躊躇ってるんだ僕は!オカリンは僕の親友だろ!?)

ダル(それに幸い、ここには牧瀬氏が居ない……それならもし喋っても
   僕がゲロったってわからないはず!きっとそうだ!)

ダル「……オカリン実は――」ブーブー

岡部「ダルよ。携帯が鳴っているようだが、お前のじゃないか?」

ダル「あれ、ホントだ……誰からだろ……メール?」

―――――――――――――
宛先:牧瀬氏
件名:無題
本文:お前を見ているぞ
―――――――――――――

ダル「」

ダル(は!?まさか牧瀬氏に見られていた!?)バッ


岡部「ど、どうしたダル……?」

ダル「……い、いや何でもねーお。」

ダル(周りには牧瀬氏が隠れられる様な場所は無い……つまり牧瀬氏は、
   オカリンが事の真相に気づいてると予測して、僕に警告してきた……?)

岡部「誰からだった?」

ダル「えっと…………フェイリスたんからだったお!つー訳で、
   僕これからメイクイーンに行く系の仕事があるのでこれで!」バッ

岡部「おいダル待て!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――

紅莉栖「………。」

紅莉栖(ついに岡部にバレてしまったようね……。)

紅莉栖(そうなるとこれからは隠れてこそこそやる事も難しくなる筈……。
    警戒されるだろうし、きっと先手を取られやすくなる。)

紅莉栖(ならばもう隠れて行う実験は終了――)

紅莉栖(作戦は最終段階に入る……エル・プサイ・コングルゥ……。)

紅莉栖「フフフ……フゥーッハッハッハ!」

―――――――――――――――――――――――――――――――――

本日の投下はここまで
おそらく次の投下でラストになるかと思います。


~次の日

紅莉栖「出来たわ!未来ガジェット17号機!その名も『パンチドランカー』よ!

ダル「何それ?パッと見た感じボクシンググローブっぽいけど、どやって使うん?」

紅莉栖「よくぞ聞いてくれたわね、この『パンチドランカー』は
    このグローブ部分に衝撃を与えると、中にある機械が超振動してね。
    対象者を殴りつけると、プロボクサーに殴られる程の破壊力を与える事が出来るの。」

ダル「牧瀬氏本当にそれ死ぬって!流石に物理的なのはまずいよ!」

紅莉栖「ん~?何か言ったかしら橋田。」

ダル「……もう付き合ってられんわ!悪いんだけどさ、牧瀬氏。
   オカリンには全部話そうと思う。僕は友人を失いたくない。」

紅莉栖「そう……残念ね。私も友人は失いたくないんだけど……。」

ダル「えっちょ牧瀬氏それ……こないだの14号機……。」

紅莉栖「ニコッ。」ギュオンギュオンギュオーン!!ギュルルルルルルルルルルルルデンデンデュィーーーーン!!

ダル「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

紅莉栖「それじゃあここに自動演奏モードで置いとくから。
    生きていたらまた会いましょう。チャオ!」キィィィ…バタン

ダル「あば!あば!あばばばばっばばっばばっばばば!!」

ダル(まずい意識が朦朧として来たお……でもこのまま倒れるわけにはいかんのだな……。)

ダル「せめて……メ、メールを……」

―――――――――――――
宛先:オカリン
件名:まきせしきけん
本文:はやくにげろ
―――――――――――――

ダル(最期のメッセージ……これが……せい……いっぱい……だお
   オカリン……受け取って……くれ……伝わって………く、れ……。)

ダル「………。」ガク

岡部「………。」

岡部(昨日はダルにああ言ったものの……本当に紅莉栖が今回の騒動の原因なのだろうか?
   俺にはどうもそうは思えない……いくら実験大好き天才HENTAI処女とはいえ、
   ここまで非人道的な行為に手を染めるとは……。)

ピタッ

岡部「……って冷たっ!なにをする!」

紅莉栖「なーに沈んだ表情してんのよ。もしかして昨日の事で落ち込んでんの?
    ……バッカみたい。ほら、ドクペでも飲んで少しは落ち着きなさい。」

岡部「なんだクリスティーナか……。」

紅莉栖「なんだとは何よ!それにティーナは余計だ!
    まったく……人が心配で来てやったっていうのに失礼しちゃうわね。」

岡部「ははは……。」

岡部(紅莉栖がそんな事する訳無いよな。
   状況証拠だけ見て、我が観察眼は鈍ってしまっていた様だ……。)


ブーン…ブーン…

紅莉栖「ほら、携帯なってるわよ……出たら?」

岡部「……ん?あ、あぁそうだな……メール?誰からだ……。」

―――――――――――――
宛先:オカリン
件名:まきせしきけん
文面:はやくにげろ
―――――――――――――

岡部「な――!?」

紅莉栖「……あーあ、やっぱりバレちゃったか。
    しかも橋田の奴、最期の最期にやってくれるわね。
    まさかこんなメッセージを送る余裕があるなんて。
    ラボメンのよしみで温情をかけたのが仇になったか。
    ……きちんとトドメを刺すべきだったわね。」

岡部「紅莉栖……?お前は何を言って……。」

紅莉栖「岡部はもうとっくに気づいてたんでしょ?
    ここ最近のあんたを取り巻く異常事態は、あたしが原因だって。」

岡部「……!やはりお前だったのか……!だがどうしてだ!何故俺を狙う!?
   俺がお前にそこまでされる程の事をしたというのか!?そんなに俺の事が嫌いか!」


岡部(もしもそこまで紅莉栖が俺の事を憎んでいたというのなら、俺はとても悲しい……。)

紅莉栖「……そんな訳……そんな訳ないだろうが!寧ろあたしは岡部の事が……。」

岡部「……え?」

紅莉栖「ううん……この際だから、全部言う。ぶちまける。
    私は岡部の事が好き。これはラボメンの仲間としてじゃなく異性として。」

岡部「紅莉栖……。」

紅莉栖「だからあんたの苦しむ顔が見たい……痛みに歪む本物の表情が見たい!
    あんたの本物の感情を見る事で、私は本当の岡部を手に入れるの!!」

岡部「いやその理屈はおかしい!」

紅莉栖「わかって……くれないんだ。」

岡部(いやいやいや!ちょっと待て!なにこの乙女心をわからない俺が悪いみたいな空気!?
   クリスティーナよ、ヤンデレか?今流行りのヤンデレラって奴なのか!?)

紅莉栖「うふ……ふふふ……それじゃあ最期にいいものを見せてあげる。」

岡部「く、紅莉栖……?それは……?何故グローブなど付けている……。」

紅莉栖「あぁ、あんたには説明がまだだったわね。
    これは未来ガジェット16号機その名も『パンチドランカー』。」

岡部「『パンチドランカー』……?」

紅莉栖「このグローブの中には衝撃を与えると、超振動する機械が入っててね。
    対象者を殴りつけると、プロボクサーに殴られる程の破壊力を与える事が出来るの。
    そしてその名の通り、相手をパンチドランカーにする事が出来る。」キリッ

岡部「な――!?ば、馬鹿な真似はやめろ!
   そんな事をしたら傷害罪……下手をしたら殺人罪になるぞ!」

紅莉栖「ふふ……ふふふ、殺人罪?望む所よ。
    岡部が私の物になるのを拒むなら、ぶっ壊して永遠に私の物にしてあげる……!」

ドゴォ!

岡部「ひっ!?(思わず避けたはいいものの……今凄い音がしたぞ!?)」

紅莉栖「避けるなあああああああ!!!!」ブンブン!

岡部「わあああああ!?き、貴様!
   こんな人のいる往来で暴れるとは正気か!?」

紅莉栖「それはどうかしら?あんたはこれがどういう代物か知ってるかもしれないけど。
    普通の人はこう思うはず、『か弱い美少女が成人男性とじゃれてるだけ』って。」

岡部「くっ……。」ダッ


紅莉栖「ふふ……精々逃げなさい岡部……逃げて逃げた末に捕まえてあげる。」

岡部(おもわず逃げてしまったものの……どうする!?
   このままではどこに逃げた所で、奴に追い詰められるだけだ!)

岡部「……ならば行くべき場所は一つだな。」

岡部(ラボに向かうしかない……そしてタイムリープマシンなり、
   Dメールを使ってこの世界線から脱出する……!)

岡部「そうなると協力者が必要だな……。」プルルルル

岡部「俺だ。ブラウン管42型を点灯とその守護を頼む。ああ――俺は世界線を変えるつもりだ。
   ――ってすまなかった!頼むから切らないでくれ……!今度埋め合わせするから!
   それじゃあ頼んだぞ……エル・プサイ・コングルゥ(早口)。」ピッ
――――――――――――
―――――――
―――

~ラボ~

岡部「はぁ……はぁ……何とかラボに着いた……きちんと鍵も閉めておこう……。
   ……!ダル……変わり果てた姿になって……。」

ダル「」ビクンビクン

岡部「だがもう心配はいらん……後はDメールなりタイムリープマシンで……!」


ガチャガチャガチャガチャ!

岡部「!?」

紅莉栖「岡部ぇ……鍵を閉めても無駄よ……?
   今の私はプロボクサー並のパンチ力なんだから……
   こんな鉄屑、一分もしない内に破壊してやる……。」

岡部「な――!?紅莉栖……!
  (もう追いつかれたというのか!俺がさっきドアに鍵かけてから1分も経ってないぞ!?)」

紅莉栖「開けろ岡部ええええええ!!」ガンガンガン

岡部「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」


???「おいうるっせーぞ!岡部!!」

岡部(この声は……ミスターブラウン!?
   駄目だミスターブラウン!今の紅莉栖に近づいては……!)

天王寺「てめーら一体何やってやがんだコラァ!?さっきからギターの音もうるせーしよ!
    近所迷惑なんだよ!……ってお嬢ちゃんじゃねえか。こんな所で何を――」

紅莉栖「……。」ニコ

天王寺「?」

紅莉栖「ふん……っ!」ドゴォォォォォォォォオオオ

天王寺「ごは……っ!?じょ、嬢ちゃんがどうして
    そんなパンチ力を……?がは……っ!?」

岡部(すまない、ミスターブラウン……俺はあなたを救う事は出来ない……。
   あなたの犠牲は無駄にしない……しかしどうすればいい……。
   Dメールを送るべきか?タイムリープするべきか……?
   この時間に考えろ……何か思い出す事があるなら思い出せ……!あ……っ。)


岡部「そうだ……確か、あれは今から一週間前――」


ドカッ!バキ!ボコン!ボコン!ボコン!

天王寺「ぐあああああああああああ!!!!」

――――――――――――――――――――――――――――――――

~一週間前、ブラウン管工房前にて~

岡部「はぁ……はぁ……。」

紅莉栖「はぁ……はぁ……。」

岡部「――しかし本当に重いな!このっ!IBN5100はっ!全く……っ骨が折れる……っ!」

紅莉栖「元は……とっ!いえば……っ!あんたが、
   こんな物運ぼうって……言い出したんだろうが……っ!」

岡部「わかっている!……だがこの苦しみも後、もう少しだ。
   ブラウン管工房の前まで着いたのだ。後はこれをラボに運び込めば作戦完了だ!」

紅莉栖「うっ……階段きつい……。」

岡部「怯むなクリスティーナ!
   これさえ終われば楽園が待っている!最後に気合を入れ直せっ!」

紅莉栖「ちょっ!?いきなりヒートアップすなー!
    転んじゃうからぁ!あっ――」ドンガラガッシャーン

岡部「紅莉栖ーーっ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――
。oO
岡部「まさか……あれが原因で脳に異常をきたして……?
   いや、確証は無いが試してみる価値はある……。」

岡部(最悪の場合はタイムリープすればいいし、な……。)

―――――――――――――
宛先:電話レンジ(仮)
件名:無題
本文:階段は慎重
   に紅莉栖が
   大怪我する
―――――――――――――

ボゴン!ボゴン!ダンダン!!

岡部「よし後はメールを送るだけ……!」

ボッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!

岡部「!?」

紅莉栖「ふふ……ふふふ、岡部……もう逃げられないわよ。」

天王寺「」

紅莉栖「次はあんたがこうなる。」

岡部「くっ……ミスターブラウン、あなたまで変わり果てた姿になって……。
   だがあなたでなければ、紅莉栖のパンチに何度も耐え切れなかっただろう……感謝する。」

岡部(しかしまずいな……これではDメールかタイムリープのどちらかしか使えない……!
   もし失敗した時の事を考えてタイムリープするか……?
   だが、駄目だ!結局タイムリープでは同じ事の繰り返しになるだけだ!)

紅莉栖「おぉぉぉかぁぁぁぁぁべぇぇえええええええ!!
    あんたの脳裏にあたしの姿を焼き付けろぉぉぉぉぉぉッ!!」

岡部(ならば多少の博打にはなるが……俺はDメールを送る……!)


岡部「頼む鈴羽!ブラウン管テレビつけといててくれよ!!」ポチッ

紅莉栖「な――阿万音さん!?しまった――岡部まさか!Dメールを――!」

岡部(くっ……リーディングシュタイナーが発動した……!
   これで世界線が変わる……!)

         ぐにゃあ~~

岡部「………。」

岡部「ここは……ラボか。俺はまたどうしてここにいるんだろう。」

ダル「オカリンどしたん?またいつもの厨二病?」

岡部「(ダル……そうか前の世界線が無かった事になったから無事で済んだのか……)
   いや何でもない。ちょっとな――」

ダル「つーかさ何それ?パッと見た感じゲームのコントローラーっぽいけど、どやって使うん?
   つーか名前聞いただけでとっても不穏なのだが。」

岡部「は?何を言ってるんだダル。俺は――おやこれは何だろう。コントローラー?」

ダル「おいおい困るな~……オカリンがわからないなら僕にわかる訳ないじゃん。」

岡部「………。」


岡部(どうやらこれは、前の世界線で紅莉栖が造ったのと同じ様な未来ガジェットらしいな。
   だがダルの様子からすると、紅莉栖では無くこの世界線の俺が作ったものらしい。)

岡部(つまりあの時階段から転がり落ちたのは、紅莉栖ではなく俺という事になったのか。
   きっとこの世界線の俺も、あの世界線の紅莉栖の様に頭を打って――
   そして、前の世界線の紅莉栖と同じ道筋をこの世界線の俺は辿った、と。)

岡部(まあもっとも。この世界線の俺の頭がおかしくなったとしても、
   今の俺に上書きされた事で思考回路は正常に戻ったわけだが。)


岡部「つまりこれは、あいつが作ったのと同じ様な拷問器具という訳か。」

ダル「さっき自分で言ってたじゃん……もしかしてまた厨二病の一環ですかお?」

岡部「ふ、ふふふ……。」

岡部「くくく……このガジェットが何だか知らんが面白そうではないか……。」

ダル「オカリン……?」

岡部「ククク……フゥーッハッハッハ!!復讐するは我に有り!
   この世界線の紅莉栖に恨みは無いが、存分に鬱憤を晴らさせてもらうしようでは無いか!」

ダル「復讐ってかただの嫌がらせじゃんか……牧瀬氏なんか悪い事した?」

岡部「ん~?何か言ったかダルぅ~?」

ダル「あぁいえ何でも無いです。だから対象者を僕にしないでくれます?」

岡部「ククク……くっりす♪くっりすに悪戯~♪」

ダル(牧瀬氏強く生きろよ……。)


おわり

ゼロアニメを見てたらシュタゲ熱が再熱したので
むしゃくしゃしてやった。ギャグでもよかった。反省はしていない。

嘘です。
本当は真面目でシリアスなのを書こうと思ってました。
でもいつの間にか箸休めでギャグを書き始めて……


  ど  う  し  て  こ  う  な  っ  た


あ、ちなみに>>1はクリスティーナ普通に大好きです(マッドヤンデレにしてゴメンヨ)

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