みほに擬似的に告白させることを『ダージリンゲーム』呼び、

このゲームは戦車道関係者にひっそりと流行った。

アンチョビ「西住さんは好きなイタリアンとかあるのか？」

みほ「はい、マルゲリータピザなんかが好きです」

アンチョビ「あ、いや、その、なんというか具材！そう、具材で好きなものはないか？」

みほ「え？えっと、バジルなんかは香りが良くて好きですけど……こういう答えで良かったですか？」

アンチョビ「ん、ん～？ちょっと違うな」ｱｾｱｾ

アンチョビ「ほら、例えばだな、イワシの塩漬けとか……どうだ！？」

みほ「イワシの塩漬け……？」

みほ「ああ、アンチョビですか？私はアンチョビ大好きですよ」

アンチョビ「そ、そうか」ﾆｺｰ

みほ「はい！」

カチューシャ「…………」ｿﾜｿﾜ

みほ「このお菓子美味しいですね！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

カチューシャ「そ、そう。良かったわ。ノンナ、お代わりお願い！」ｿﾜｿﾜ

ノンナ（カチューシャ[髪留め]着用）「どうぞ」ｽｯ

みほ「すみません。ありがとうございます」

ノンナ「いいえ。気に入って頂けて良かったです」ﾆｯｺﾘ

みほ「あれ……？」

みほ「わあ！ノンナさん、そのカチューシャ綺麗ですね！すごく似合ってます」

ノンナ「ふふっ、ありがとうございます」

カチューシャ「（綺麗って言われるのは初めてかも……）」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ケイ「好きなアルファベットはある？」

みほ「はい？」

ケイ「好きなアルファベットよ。１つや２つぐらいあるでしょ？」

みほ「あ、あはは……。えっと、強いて言うならイニシャルのMでしょうか」

ケイ「……ふーん」

ケイ「好きな桁数は？」

みほ「え？」

ケイ「桁数よ。万とか京とか億とか兆とか京とか」

みほ「ええ……？」

みほ「ちょ、兆でしょうか……？なんとなく、響きが」

ケイ「京は？京は嫌いなの？」

みほ「け、京は……好き、です？」

ケイ「グッド！ベリーナイスよみほ！」ﾆｺｰ

みほ「あ、あはは」

西「西住さん！突撃するのであればどの方角でしょうか！？」

みほ「んん？」

西「つまり、その…好きな方角を教えてください！」

みほ「う、うん。やっぱ名前に入ってるし西が好きかな」

西「ありがとうございます！」ｶｵﾏｯｶ

みほ「あ、うん」

アキ「西住さんは好きな季節とかってあるの？」

みほ「そうだなあ……。美味しいもの多いし、秋が好きかな」

アキ「わーい」

みほ「？」

………
…

アキ「ねえねえ、さっきの聞いてた？」

ミカ「……まあね。あんな遊びに何の意味があるのかまるで分からないけどね」ﾂｰﾝ

アキ「なんか妙に辛辣じゃない？」

ミカ「そんなことないさ」

アキ「あ！分かった！『ミカ』じゃどうやっても上手く誘導できないから拗ねてるんだ！」

ミカ「……違うよ」ﾎﾟﾛﾛﾝ

アキ「あれー？」

ミカ「…………」ﾎﾟﾛﾛﾝ

沙織「みぽりんは私のこと好き？嫌い？」

みほ「え？私は沙織さんのこと大好きだよ。大切な友達だと思ってる」

沙織「私もー！」

みほ「あはは、何それ」

沙織「あははは」






ダージリン「…………」
アンチョビ「…………」
ケイ「…………」
カチューシャ「……………」
西「……………」
ミカ「…………」

ダージリンゲームは終わったという。

完