比奈「シンデレラガールズゼノグラシア…?」 (19)

アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です。

短め、書き溜めありです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1525528902

「ふぃ~…やっと原稿終わったッス~…」

比奈は間近に迫ったイベントの原稿がやっと片付いた解放感を胸に、大きく伸びをした。

反り返ることで地味に良いスタイルをしている彼女のお山が強調される。

「ん…何か新しいアニメの情報が無いか探してみるッスかね~」

そうひとりごちると作業画面を閉じ、ネットサーフ用にブラウザを立ち上げた。

「どれどれ…お、このアニメは…?」

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――聖靴歴346年、人類は存亡の危機に立たされていた。

地球の衛星である『月』

それが崩壊し、破片が降り注ぐようになった時代が寝物語として語られるようになったある日

地球に謎の結晶体、通称『スタージュエル』が降り注いだ。

宇宙のどこから飛来するのかは不明だが、いかなる観測手段をもってしても地球の重力圏に入るまで存在を確認できないスタージュエル。

それらは人の住む地域にも飛来し、少なからぬ被害をもたらした。

通常の同サイズの隕石と比較するとはるかに少ない被害。

しかし人が死ぬには十分すぎる威力を伴て飛来するスタージュエルにより、人類は御伽噺の時代の再来を感じ恐怖した。

――そんな中、伝説の巨人が現代に蘇る!

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「ほ~…ちょっとソソるッスね~」

あらすじを読み興味を引かれ、他のページも見てみる。

「ふむふむ…ロボットものって感じッスか…」

キャラクター紹介を見てひとり呟く。

「キャラクターは…と」

画面をスクロールすると、なんとなく見慣れたキャラクターが目に入って来た。

「あれ、これって加奈ちゃん…?こっちは肇ちゃんッスか?」

そこまで見て比奈は思い出す。

「…そういえばウチのアイドルを元にしたアニメが作られるとか聞いたことがあったッスね」

更に画面をスクロールすると、見覚えのあるキャラクターが次々と目に飛び込んでくる。

「CVまで当人を使うんスか…こういうのって場合によっては即地雷になるから難しそうッスけど…」

その心配はアニメが公開されてみないと分からないので一旦胸に仕舞った。

「ウチのアイドルが出るなら見るしかないッスね…お、PVあるッスね」

比奈はPVの再生ボタンを押した。

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「これが…アイドル!?」

眼前に立つ巨大ロボットを見て目を丸くしている加奈似のキャラクター。

「そう!これが伝説の巨人を人の力で模した言わば『人工アイドル』!」

得意げに解説しているのは池袋晶葉に似ているキャラクターだ。

「特定のパイロットでないとまともに動かせないなど論外!この『シンデレラシリーズ』は誰が乗っても動かすことが出来るのが最大のウリだ」

「ええっ!?それなら別に私じゃなくても…」

「仕方が無いだろう!君が認証システムにそばつゆぶっかけて壊してしまったんだから!」

「ひぃ~ん…」

場面は変わって成層圏と思しき場所。

2機のロボットが飛来するスタージュエルを砕こうとしている。

「そばつゆさん!そっちに行きましたよ!」

パイロットスーツに身を包んだ肇似のキャラクターが叫ぶ。

「そばつゆじゃないです!うどんさん!」

言い返しながらスタージュエルを粉砕する加奈。

「うどんじゃな…きゃあっ!」

言い返そうとする肇だが、突如背後から飛んできた攻撃を受けて墜落していく。

煙を吹いて落下する肇機を暗い笑顔でコクピットから眺めている藍子似のキャラクターが画面に映る。

なぜか妙に胸が大きい(B93)。

また場面が切り替わる。

激しくぶつかり合う2機のロボット。

「かな子ちゃん!どうしてっ!」

「…」

涙混じりで戦う加奈。

無表情で淡々と加奈の機体に攻撃を加えるかな子。

「かな子ちゃん、もう行きますよ…後で美味しいケーキを食べましょうね」

何かを掴んだまま飛び去る藍子(B93)機。

「藍子ちゃん…うん!食べる~!」

先程までとは打って変わって可愛らしい笑顔を浮かべるかな子。

機能停止寸前まで追い詰められ、それを見送るしか出来ない加奈。

その表情は悔しさや悲しみ等の感情が入り混じり複雑だ。

また場面が切り替わる。

「この基地は皆の家でもあるんです!好きにはさせませんよ!」

基地に押し寄せる大量の桃華似のキャラクター。

穏やかな笑顔を浮かべる桃華達の手には、その体に似つかわしくない大きさの斧が握られている。

対するは安部菜々似のキャラクター。

手にサブマシンガンを持ち、的確に一人一人桃華を倒していく。

「うふふっ、背中がガラ空きですわよ♪」

しかし多勢に無勢、疲れを見せた菜々に致命の一撃を浴びせようとする桃華。

「しまっ――!」

目をむく菜々

あわや菜々の体に斧がめり込むかと思われた次の瞬間

見えない何かに殴られたように桃華の体は吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。

「ふわぁ…まさかここまでふみこまれるとは…」

燐光を纏って暗がりから歩み出てくるこずえ似のキャラクター。

「司令!」

菜々が嬉しそうに叫ぶ。

―――スタージュエルの飛来から始まり、切って落とされる新たな戦いの火蓋。

ナレーションが入り、主題歌である『咲いてジュエル』が流れ始める。

その主題歌に乗って、アイドルが、ロボットが勇ましく戦う映像が映し出される。

飛来する無数のスタージュエルを砕く加奈達。

「私達の後ろには地球があるの!こんな所で引き下がれないよっ!」

先程までの映像であったような気弱さはなく、勇ましい表情で戦う加奈。

「私達はそれぞれ形の異なる器ですが…それこそが味というものです、あなた達には負けません!」

腕部に増設した大量の砲口から弾丸を発射する肇。

「今日はちょっと激しいお散歩になりそうですね」

スタージュエルを不思議な力場で捉え、それらをまとめて粉砕する藍子(B93)。

それぞれが不敵な笑みを浮かべたカットインが入り

主要メンバーが勢揃いしたキービジュアルが映し出される。

―――アイドルマスターシンデレラガールズ ゼノグラシア、xxx年冬頃公開予定!

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「ほ~…ちょっと面白そうッスね」

比奈はこのアニメについて仲間たちと語り合おうとチャットツールを開いた。

「とりあえず菜々さんにはアニメ出演おめでとうって言っておかなきゃッスね~」

チャットツールを立ち上げながらふと比奈は思う。

「…今のPV、結構なネタバレしてた気がするんスけど大丈夫なんスかね…?」

おわりです、こういうアニメが見たい。

気が向いたら本編のSSも書くかもしれません。

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