しいたけ「……」ハッハッハッ
しいたけ (おしっこ漏れそう……)プルプルプル
しいたけ (千歌達のLIVE応援しに来たのは良いんやけども、尿意がそろそろアカンなぁ)
しいたけ (しかも決勝やろ? 漏らしたら次から動物出入り禁止になるやんけ)
しいたけ (はぁ……困ったなぁ……)
しいたけ (あ、良いこと思いついたで)
しいたけ (ライバルグループが歌ってる時に盛大に舞台上で漏らしたろ!! )ニヤニヤ
しいたけ (千歌達が優勝すれば出禁なんかどうだってええねん)
美渡「ん、しいたけどうかしたのか? 」
しいたけ「ワンワンワワンオワンワンオ~」
美渡「なぁるほどぉ~そっかそっか」
美渡「しまねぇ、しいたけがトイレ行きたいって」
志満「あらぁ、ここってトイレは何階にあるのかしら……」
しいたけ「one!one! 」
美渡「1階だって」
志満「下の階かぁ」
美渡「んー……もうすぐ千歌達の番だし、席から離れたくないなぁ」
志満「しいたけちゃん、早めにトイレ終わったりしない? 」
しいたけ「ぅぅぅぅぅぅ……オワランッッ!! 」
志満「そっかぁ、終わんないかぁ」
美渡「トイレまで1匹で行けたりしない? 」
しいたけ「ハッハッハッ……カマワンッッ!! 」
美渡「おっ、助かる」
しいたけ「ハッハッハッ……」タッタッタッ
志満「ちゃんと和式便座でトイレするのよ~」
美渡「しいたけも可哀想なやつだなぁ、今千歌達の番が来たら……」
美渡「あれ?さっきしいたけ喋ってなかった? 」
志満「まっさかぁ! 」
美渡「だよねぇ、あはは」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
しいたけ 「この格好のまま舞台に出ようとしても寸前で止められるなぁ」
警備員「ひっ……犬が喋ってる……!! 」
しいたけ「……」ニヤリ
警備員「犬が……立ったっ!? 」
警備員「なになになになに怖い怖い怖い怖い!! 」
しいたけ「おらぁっ! 」ドゴッ
警備員「ぐはぁっ!! 」
しいたけ「警備員の服着とけば、舞台裏まで潜り込めるやんけ」
しいたけ「んー、これからどうしよ」
しいたけ「警備員だと舞台には立てへんがな」
しいたけ「うーむ……」
しいたけ「ふふふ、ぐふふふふ」ニヤリ
しいたけ「楽屋に突撃して、出番終わったアイドルの衣装を借りてまお」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
コンコン
しいたけ「すいませーん」
「どうぞー! 」
しいたけ「お邪魔します、警備員の者なのですが」
聖良「はい、どうかなさいましたか? 」
理亞「……」
しいたけ「あ、もしかして今タイミング悪かったですか……」
聖良「いえ、大丈夫ですよ」
聖良「すみません、本番前に理亞はいつもイメージトレーニングを欠かさないんです」
コンコン
しいたけ「すいませーん」
「どうぞー! 」
しいたけ「お邪魔します、警備員の者なのですが」
聖良「はい、どうかなさいましたか? 」
理亞「……」
しいたけ「あ、もしかして今タイミング悪かったですか……」
聖良「いえ、大丈夫ですよ」
聖良「すみません、本番前に理亞はいつもイメージトレーニングを欠かさないんです」
聖良「ところで、何かあったんですか? 」
しいたけ「あ、えっとですね」
しいたけ「会場内に不審な人物が居た、という報せを受けまして……」
聖良「……あなたの事ですか? 」
聖良「その顔、どう見ても不審な人物ですが」
しいたけ「あ、これはマスクなんですよ」
しいたけ「警備員が強面では、ラブライブのイメージに合わないと」
聖良「なるほど、そういうことですか」
しいたけ「今ライブ中のグループがどこの楽屋か聞いてもいいですか? 」
しいたけ「本人達がいない間の楽屋の、敬語を任されていまして」
聖良「えぇ、分かりました」
聖良「確か今のグループは……」ピラッ
聖良「ホシヒカリ……ですね」
聖良「昨年のラブライブ準決勝で惜しくも敗退したグループで、その実力は折り紙付き」
聖良「新潟県出身である事を前面にプッシュし、全国的にも知名度があるコシヒカリから名前をもじったそうです」ベラベラ
聖良「ダンスや歌は……はっきり言って、私たちの方が圧倒的に上です」ベラベラ
聖良「ただ」
聖良「私たちSaint Snowでも、彼女達の衣装センスには圧倒的に差をつけられません」ベラベラ
聖良「衣装センスに関しては、ほぼ、私たちと同格……いえ、油断していたら追い越されてしまいます」ベラベラ
聖良「白米のように純白に光るネックレス、稲穂のように優しく揺れるワンピース」ベラベラ
聖良「彼女達は都会風アイドルの中に新たな風を吹きこ……」ベラベラ
トントン
理亞「姉様、もうあの人、いない」
聖良「……」
聖良「あはは、また語りすぎてしまいましたね」
聖良「今は本番に集中しましょうか」
理亞「うん……! 」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
しいたけ「ホシヒカリは……あの楽屋か」
コンコン
しいたけ「失礼しまーす」
ガチャガチャガチャッ!
しいたけ「鍵しまっとるやんけ……」
しいたけ「警備員剥ぎ取ってよかったわ、マスターキーついとるやん」
ガチャッ
しいたけ「おほー、予想通り誰もおらんで」
しいたけ「よっしゃ、衣装借りるか」
しいたけ「なんかさっきの姉ちゃんが"衣装センスすごい"って言ってたけど、確かにすげぇわ」
しいたけ「ま、適当でええやろ」
┈┈┈┈┈┈┈(着替え中)┈┈┈┈┈┈┈┈
しいたけ「よし、あとは舞台裏まで突っ走るか」
ガチャッ
しいたけ「ハッハッハッ」タッタッタッ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
しいたけ (あかん、勢い余って舞台に出てしもうた)
星「はぁ、はぁ、はぁ……」
星「出し尽くした、私たちホシヒカリの……私たちの最後のステージを……!! 」
星「ひかり! 」ギュッ
ひかり「星ちゃん! 」ギュッ
しいたけ「二人とも! 」ギュッ
星「……」
ひかり「……」
星 (ねぇ、誰こいつ……)
ひかり (さぁ……?)
しいたけ「会場のみんな~っ!! 」
観客「……? 」
しいたけ「ホシヒカリ、三人目のメンバー……梅でーす☆」
星「はぁ!? 」
ひかり「いやいやいや、ちょっと待って」
しいたけ「ご飯のお供といえばやっぱり梅干しだよね~」
しいたけ「みんな、まだご飯だけじゃ刺激が足りないんじゃな~い? 」
しいたけ「私から、みんなにプレゼントだよ♡」
警備員「ホシヒカリは二人ですよね? 」
警備員「そうだな、エントリーシートにも二人って書いてあるぞ」
警備員「じゃあ誰だあいつ! 」
警備員「ひっ捕らえろ!! 」
しいたけ (ふっ……もう遅い)
しいたけ (ワイの尿意はもう少しで爆発する)
しいたけ (ここで盛大に漏らして、ワイの姿をラブライブの歴史に刻む!! )
しいたけ (ワイがちょっとお腹を力むだけで、ワイは輝けるんや)ニッコリ
しいたけ「ん゛っ゛!! 」グッ
流れ出る液体は、辺り一面に飛び散った。
スプリンクラーのように、噴水のように、しいたけの想いをのせてほとばしる。
思いのほか飛距離の伸びるその放物線は、見事に審査員長の頭にヒットした。
審査員長「……」
審査員長「……」プルプルプル
しいたけ (これでもうホシヒカリは終わりやろ)ニヤリ
審査員長「素晴らしいっっっ!! 」
審査員長「生まれて初めて性癖を理解してもらえたっっ!! 」
審査員長「こんな快感……初めてだ!! 」
しいたけ「は……? 」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
翌日……
しいたけ「はぁ……千歌達がまさかベスト4止まりだなんて……」
しいたけ「それにしてもなんやねんあの審査員長! 」
ラブライブ新聞の号外が風に舞う、一面のスクープには「ホシヒカリ優勝」の文字があった。
おわり
おわり
間違って二連続でおわり宣言してしまった、すまん
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