千川ちひろ「『ベッドに人がいる』が結局一番怖い説~!」 (40)

幸子「~♪」


『いやいや、いいんすか。14歳のアイドルの部屋にカメラ仕込んじゃって』

『事務所OK出てるそうです』

『ウソやん。何考えてんねん』


――そして、いざベッドイン


『うわ、来るぞ来るぞ』


バサァッ


幸子「フギャアアアアアアアアアアアアッッ!?!?!?!?!?!?」


ドッ ワハハハハハハ…


――いかがでしたか?


幸子「何が!? 何がですか!?」


――この番組何か分かります?


幸子「こんなことしてくる番組水曜くらいしかないじゃないですかーっ!!」


――ちなみに今まで受けたドッキリの中で何番目に怖かったです?


幸子「……決まってるじゃないですか、一番ですよ!!」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1523464017



ドッ ワハハハハハハ・・・


――ピッ


ちひろ「はい、というワケでこちらがこの間撮影したVTRなんですけどもね」

幸子「ええ…これホントにオンエアするんですか…?」

ちひろ「実際どうなんです? 一番怖かったんですか?」

幸子「当たり前じゃないですか!」

ちひろ「まあまあ、そうですよねえ」

幸子「まったく、こんな仕事を持ってくるなんてPさんは何考えてるんだか…」

ちひろ「そうですよねえ」ニタリ

幸子「え、何ですかその顔」

ちひろ「悔しくないですか、幸子ちゃん?」

幸子「え、いや…悔しいっていうか、まあ…」

ちひろ「こんなオファーを受けたプロデューサーさんにやり返したいと思いません?」

幸子「い、いやいや! そこまでは思っていませんよ! こうしてお仕事を持ってきていただいたんですから!」

ちひろ「というワケで、こんな企画を用意してみました! VTR、じゃんっ!」


――ピッ


P『ふぃー…茶がうめえー…』


幸子「え、何コレ、Pさんですか?」

ちひろ「こちら、帰宅直前のプロデューサーさんでございます」

幸子「えぇー…どこから撮ってるんですかコレ…」

ちひろ「今回の説はこちら!」

幸子「話聞きませんね」

ちひろ「『ベッドに人がいる』怖がらずに済む方法も存在する説~!」ジャーン

幸子「いやいやいやいや…」

幸子「え、結局どういうことですか?」

ちひろ「今からプロデューサーさんを使って、どうすれば怖くならないで済むのか判明するまで延々実験してみようと思います」

ちひろ「はい、というワケでこちらがプロデューサーさんの自宅に仕掛けたカメラの映像ですね」ピッ


ベッド『…………』モゾモゾ


幸子「この事務所で働いてる人全員プライベート存在しないんですか!?」

幸子「っていうか、なんかベッドがモゾモゾ動いてますけど…」

ちひろ「既に一人ベッドにスタンバイしてもらってます。マイク繋がってるので話しかけてみましょうか」

ちひろ「お~い、ちょっと出てきてくださ~い!」


ベッド『…………』モゾモゾ


バサッ


凛『ぷはっ』


幸子「凛さん!? そこで何やってるんですか!?」

凛『何って…ベッドで待機中だけど』

ちひろ「まずは実験その1! 『知ってる人なら怖くない』説!」

ちひろ「ということなので、凛ちゃんはそのまま待機しててくださいね~。もうすぐプロデューサーさん帰ってきますから」

凛『うん、分かった。了解…』モゾモゾ


ベッド『…………』モゾモゾ

ベッド『…………』モゾモゾ


幸子「なんでずっとモゾモゾしてるんですかあの人」

ちひろ「さあ? ナニかしてるんじゃないですか?」

ちひろ「おーい、凛ちゃーん! 動かず待機でお願いしまーす!」


ベッド『…………』モゾモゾ…


ベッド『…………』ピタッ


ちひろ「はい、これでよしと」

幸子「え、いやホントに何してるんです!?」


『<ガチャガチャ…』


ちひろ「お、どうやら帰ってきましたね」

幸子「うわあ…結構どうなるのか気になりますねえ…」


P『あー…ただいま、っと…誰もいねえけど。なはは…』


幸子「割と一人言多いタイプなんですねPさん」



P『こういう時ってのはなあ…ベッドに飛び込んでビール開けんだよォーッ…』カシュッ


幸子「あーあー、こぼしたらベッド悲惨なことになりますよ…」

ちひろ「しかもこの後100%こぼすことになりますからね」


P『ふぃーっ、疲れたーっと…』ボフン


グニュン


『ムグッ』


P『!?!?!?!?!?』


バサッ


凛『っ! …………』ジーッ


P『ドヒェエエエエエエエエエエッ!?!?!?!?!?!?!?!?!?』


バッシャアアアアアアアアアンッッッ!!!!!


凛『…………』

P『エッ!?!?!?!? 何、誰!?!? 凛!?!?!?!? なんで!?!?!?!?!?』ドタドタドタドタ


ちひろ「あっははははははははは! 聞きました!? あの奇声!!」ゲラゲラゲラゲラ

幸子「えぇ…めちゃくちゃ笑ってますよこの人…」


凛『…………』

P『ちょっ、えっ、り、凛だよな!?』

凛『…………』

P『なんで喋んねえの!?!?!?』


ちひろ「あははははは! あー面白い…めちゃくちゃテンパってるあの人」

幸子「あーあー…布団ビールまみれですよ…。友紀さんの家みたい…」

ちひろ「はい、説立証ならずということでね。ネタばらしに行ってもらいましょうか」

ちひろ「お願いしま~す!」


ガチャン


みく『はいはいどうも~』

P『みく!? おまっ、え…何だコレ!』

みく『どうだった?』

P『何が!?』

みく『怖かった?』

P『当たり前だろ!! なんだこれ!!』

みく『ベッドに人がいても、知ってる人なら怖くない説っていうのを実験してたんだけど…』

P『いや結局なんだそれ!? そんな企画を一般人に仕掛けるんじゃねえよ!!』

みく『いや、アイドルにも仕掛けちゃダメにゃ。そんなことするからちひろさんのお仕置き企画をくらうんだよ?』

P『お仕置き!? 俺お仕置きのためだけに自宅にアイドル放り込まれてんの!?』

みく『ファンならご褒美にゃ』

P『ファンでも腰抜かすわこんなもん!!』

みく『はい、ということで実験はここまで。凛チャンもういいよ』

凛『……ふーっ。いきなり乗られるからキツかった…』ムクリ

P『おわっ!?』

凛『もう、プロデューサー。私だって女の子なんだから乗られる時はもっとロマンチックなムードがいいな』

P『お前何言ってんの!?』

みく『テンパり過ぎにゃあ。さっきからずっとPチャン大声じゃん』

凛『ふふっ。……ああそうそう、みく』

みく『何?』

凛『プロデューサーのベッドの中…悪くないよ』

P『マジでお前何言ってんの!?』


幸子「何言ってんですか、凛さん」


実験①、終了

――数日後


ちひろ「はい、じゃあ実験第2弾行ってみましょうか」

幸子「またやるんですかコレ!?!?」

ちひろ「ということでまた中継繋いでおります。現場の泰葉ちゃ~ん!」


ピッ


泰葉『はい。岡崎泰葉です、よろしくお願いします』


幸子「泰葉さん何やってるんですか!?」

ちひろ「今回の説はこちら!」

ちひろ「『信頼関係の強い子ならいきなりベッドの中にいても怖くない』説~!」

幸子「いや結果変わらないと思いますけど!?」

ちひろ「泰葉ちゃんといえば我が事務所きっての生真面目な常識人ですが、それだけではありません」

ちひろ「誰よりもデレる…もとい、信頼関係を結ぶのに時間がかかったからこそ、泰葉ちゃんとプロデューサーさんの間に生まれた絆というのは絶対的なものなんです!」

ちひろ「そんな泰葉ちゃんなら、いきなりベッドに潜り込んでいてもなんか納得してもらえるんじゃないでしょうかっ!」

泰葉『そんな…誰よりも深い絆なんて照れますね…』テレテレ

幸子「カワイイですけど泰葉さんはそんな暴論で納得してるんですか!?」

泰葉『だって、お仕事ですから』キリッ

幸子「違いますけど!?」

泰葉『え…お仕事ですよね…?』

ちひろ「私の個人的な企画です」

泰葉『え、ええっ!? 聞いてた話と違いますよ!?』

泰葉『そんな、お仕事でもないのにPさんのお家に上がって大丈夫なんでしょうか!?』オロオロ

ちひろ「まあまあ、お仕事と変わりませんよ。カメラも回ってますしね」

泰葉『そ、そんなこと言ったって…!』

ちひろ「はい、ということでまだ時間があるのでそのまま待機でお願いしま~す」

泰葉『あ、いやっ、待って下s――』プツッ


泰葉『…………』オロオロ


幸子「鬼ですね」

ちひろ「いいえ、ちひろです♪」

ちひろ「ちなみにあちらからは繋がらないようにしてますが、こちらからは普通に音声拾い放題ですしカメラも回ってます」


泰葉『と、とりあえず企画をこなさないと…』キョロキョロ


幸子「うわ、プライベートだと分かった途端にオロオロしてますよ…」


泰葉『えっと…カメラは…1、2、3…』


幸子「と思ったら、隠しカメラの位置確認を始めたみたいですよ?」

ちひろ「画角を確認しているんですね。なんだかんだプロです」

幸子『今度詳しく話を聞いてみたいですね…ドッキリのカメラでもカワイく映る方法があるなら是非…』



泰葉『4、5……これで全部かな』


幸子「結構仕掛けてますね」

ちひろ「しっかり映像に残したいじゃないですか」

幸子「悪趣味な…」

ちひろ「ところが、それだけじゃなかったりして」


泰葉『……よしっ』モゾモゾ…


幸子「あ、結構早い内からベッドに…………んん? これ方向全然違いません?」


『…………』シーン


幸子「あ、アレ? どうしたんでしょう、映像から消えましたよ?」

ちひろ「……やっぱり、カメラの死角を探していましたか」

幸子「そんなこと出来るんです!?」

ちひろ「それが芸歴の力ですよ」

幸子「で、でもなんで死角に潜り込む必要があるんでしょう?」


『…………』シーン


ちひろ「ま、もちろんまだまだ隠しカメラ仕込んであるんですけどね」ピッ

幸子「何故わざわざそんな罠を…」


泰葉『…………』モゾモゾ


幸子「あ、アレ」

ちひろ「プロデューサーの枕抱きかかえてますね」


泰葉『…………』ギューッ


幸子「めっちゃキツく抱きしめてますよ」

ちひろ「あ、顔うずめだした」


泰葉『…………』ポフポフ

泰葉『…………♪』スリスリ


幸子「うわなんですかあのカワイイ先輩」

ちひろ「死角潜りなんてわざわざ高度な技を持ち出して…」


泰葉『…………』ギューッ


幸子「全然離す気配ないですよ」

ちひろ「アレはもう完全に時間正確に計算してギリギリまで抱きしめるつもりですね」



泰葉『…………♪』モゾモゾ


幸子「え、いつまでコレ見なきゃいけないんですかボク達」

ちひろ「あ、ちょっと待ってください。動きがあるようですよ。角度変えてみましょうか」

幸子「何個仕掛けてあるんですか一体」


泰葉『…………んっ……はぁ……』モゾモゾ


幸子「なんか息荒くなってません?」

ちひろ「」


泰葉『……はぁ……ダメ、声出したら……』モゾモゾ


ちひろ「切ります。ハイ切ります」

幸子「え、え? 結局何してるんですかアレ!?」

ちひろ「何してるのあの元有名子役……。前々から『コイツゆずソ○トのシナリオみたいなデレ方してくるな』とは思ってたけど……」

幸子「ゆ、ゆず○フト? 何ですかそれ?」

ちひろ「はいとにかくいけません。アレはいけません。むしろイける前に止めましょう」ピッ


ちひろ「あのー、泰葉ちゃーん?」

泰葉『は、はいっ!?』

ちひろ「そろそろプロデューサーさん帰ってくるのでスタンバイを……あれ?」

泰葉『あっ、すいません! すぐにベッドの方へ戻りますからっ!』バタバタバタ…


泰葉『…………』


泰葉『はい、ベッドの中にスタンバイですね。全身潜り込む感じで大丈夫ですか?』キリッ

ちひろ「え、ええそれで……」

幸子「なんかよく分からないですけど切り替え早いですね」



ベッド『…………』


P『うぃーっす、ただいまー……』バサッ


泰葉『…………』


P『おわあああああああああっ!?!?!?!?!?』


ちひろ「……はい、説立証ならずということで」

幸子「え、何なんですかこの空気」


実験②、終了

――数日後

ちひろ「でもまだめげませんよーっ!!」

幸子「一体何がそうさせるんですか!?」

ちひろ「仏の顔も三度まで! 二度あることは三度ある! 泣きの第3弾、行ってみましょーう!」

ちひろ「というワケでこちら!」ピッ


麗奈『アーッハッハッ…ゲホゲホ。いよいよレイナサマの出番というワケね!』


ちひろ「『そういうことしそうな人がベッドにいたらいきなりでも怖くない』説~!」



麗奈『フン、趣旨は気に食わないけど…。ここで怖がらせてこそのアタシよねッ。このレイナサマがそんな説覆してやるから楽しみに待ってなさいッ!』


麗奈『~♪』モゾモゾ


ちひろ「はい、セット完了ということですね」

幸子「ああ、なんかもういかにもなフラグが……」



P『よっと』バサッ

麗奈『…………』



麗奈『…………アレ? 反応ナシ?』



P『そろそろだろうなと思ったよ』



ちひろ「……」

幸子「そりゃそうでしょうよ。自分で三度あるって言ったじゃないですか」




検証結果

慣れた



終了

おしまい

まあ見りゃ分かると思うけど岡崎泰葉という女がゆずソフトみたいなムーブカマしてきやがるなって話をしたかっただけ
オチは一応迷った
もう一人スケスケネグリジェの松本さん投入して「エッチな人がベッドにいたらギリ性欲が勝る」説っていうのもやろうと思ったんだけど上記の趣旨にそぐわないので断念した


解散!!!!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom