春「一条先輩とお姉ちゃんをくっつけたい」 (22)

一条楽と小野寺小咲をくっつけたい春ちゃんが奔走するお話です。

掲示板への書き込みは初めてなので、足りない部分が多いかと思いますが、よろしくお願いします。

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第一話オヘヤデ

春「はぁ・・・」

 

風ちゃん『どうしたの?何か嫌なことでもあったの?』

 

夏休み、学校がなくても風ちゃんとは電話で毎日のようにお話しします!

 

春「ううん、そうじゃないんだけどさ」

 

風ちゃん『一条先輩のことだよね?』

 

春「ぶふぅ!な、なんで!」

 

風ちゃん『夏祭りのとき、一条先輩と二人っきりだったよね?何かあったんでしょ』

 

春「うぅ・・・///」

夏祭りの日・・・

 

 

私の為に頑張る一条先輩はちょっとカッコわるかったけど、とってもカッコよくて・・・

 

 

ひどい人だと思ってたけど、ホントは二股を企む悪人なんかじゃなくて・・・

 

 

違うと思ってたけど、そんなわけないって思ってたけど、実は私の王子様で・・・

 

 

でも、一条先輩はお姉ちゃんとくっつくべきなんだ

 

 

両想いの二人の邪魔なんてしたくない

 

 

だから諦めるって、私の初恋はもう終わりって決めたのに・・・あの人は・・・

春「あぁーーもう!!あの人ったら人の気も知らないで!!お店にのこのこと!!!!」

 

風ちゃん『はは、そういうことね』

 

春「はぁ、はぁ・・・風ちゃん!私決めた!一条先輩とお姉ちゃんをくっつける!」

 

風ちゃん『おぉー』ぱちぱち

 

 

私がなんとかしないと、いつまでたっても二人はくっつかない!

 

 

私が、お姉ちゃんと一条先輩の恋のキューピットになる!



~数日後~

 

──和菓子屋おのでら裏口──

 

一条「おじゃましま~す・・・」そわそわ

 

春「さっさとあがってください、先輩」

 

小咲「い、いらっしゃい、一条君」そわそわ

 

春(まったく、出来立てほやほやのカップルかっての。見てるこっちが恥ずかしいよ・・・とにかく、第一段階クリア!)


 

~~回想~~

 

 

風ちゃん『問題はいつも邪魔が入ることだよね』

 

春「確かに・・・一条先輩のまわりには可愛い人がたくさんいるもんね・・・ちぇっ」

 

風ちゃん『ん?』

 

春「な、なんでもない」

 

風ちゃん『ねえ、春のお姉ちゃんと一条先輩が自然に二人っきりになれて、邪魔が入らない場所といえば?』



 

春「う~ん・・・あ!リアル脱出ゲーム!あれなら二人っきりでしかも密室!さすがだね!風ちゃん!」

 

風ちゃん『いやいや、二人でそんなとこ行く勇気があるなら、もう付き合ってるんじゃない?』

 

春「うっ、たしかに」

 

風ちゃん『もっと身近なところだよ。春のおうち!』

 

春「なるほど!!よし、さっそく口実を作って一条先輩を家に呼ぼう!」

 

風ちゃん(ふふふっ、一条先輩を自分の家に呼ぶっていう自覚は無いのかな~)

 

 

~~回想終了~~

 


 

 

春「いや~助かりましたよ、一条先輩。今回の模試テストはもっと成績あげたくて。先輩も’’一応’’、’’そこそこ’’勉強はできるんですよね?」

 

一条「いや、俺で良いなら教えてあげるけどさ、千棘や宮本の方がよっぽど頼りになるんじゃないのか?」

 

一条(小野寺の家に入れるのはそれだけでめっちゃ嬉しいけどさ!!!)

 

春「そんなことしたらお二人の勉強の邪魔になるじゃないですか。私なんかの為に迷惑かけられないですよ」

 

一条「俺には迷惑かけていいのかよ!まあ、俺は普段からちゃんと勉強してるし?これくらい全然ヨユーだけどな」ドヤァ

 

小咲「うっ・・・」

 

一条「あ、お、小野寺!?べ、別にテスト前に追い込むのが悪いことって訳じゃなくてな!」

 

小咲「う、ううん!一条君が正しいよ!私ももっと頑張らなきゃね」

 

一条(ああああ!!やっちまった!)

 


 

春「はぁ、まあいいです、はやく勉強しましょう。ささ、お姉ちゃんの部屋に」

 

一条「え」

 

小咲「えっ」

 

一条&小咲(えええええええええええ!!!!!!????)

 

小咲「ちょ、ちょっと春!?なんで私の部屋なの!?春の勉強見てもらうんだから春の部屋でやろうよ!ね!一条君!ね!」

 

小咲(私部屋の掃除してないんだってば~~///)

 

一条「え?い、いや俺はどっちでも・・・」

 

一条(むしろ小野寺の部屋の方が嬉しいというか・・・っておお!?)

 

小咲「~~~~!!!!」うるうる

 

一条「た、確かに!春ちゃんの部屋でやったらいいんじゃないかな!」

 

春「・・・え」

 


 

──春の部屋──

 

一条「よし、まずは数学からだっけか」

 

春「あ、はい、よろしくお願いします」

 

小咲「じゃあ、私飲み物持ってくるから、先に始めててね」

 

きぃーばたん

 

一条「俺も自分の勉強やるけど、遠慮なく声かけていいからな」

 

春「あ、はい」

 

春&一条「・・・・・・」カリカリ

 

春(・・・なんでこうなるのおおおお!!!!ま、まあ大丈夫、私がいなくなればお姉ちゃんと先輩は完全に二人きりになる!)

 


 

春「あ、先輩、この問題の解き方が分からないんですけど」

 

一条「ん、どれだ?ふむふむ、これは平方完成っていってな、※※※~~~」

 

春「んー・・・すいません、まだよく分からないです」

 

一条「やって見せた方が早いかな。よいしょっと」

 

春(きゃっ、一条先輩が隣に!!うぅ、近い///)

 

一条「因数分解と似てるんだけどな、まずこれをこうして・・」ちょん

 

春「うひゃあ!!」

 

一条「うぉ!」

 

春「ちょっと!どさくさに紛れて触らないでください!セクハラですよ!!!」

 

一条「せ、セクハラ!?ちょっと当たっちゃっただけだよ!?」

 

春「へぇ~そういう事言っちゃうんですね?お姉ちゃ─」

 

一条「ごめん!ごめんって!!気を付けるから!!!」

 

春「最初からそうしてください、まったく・・・」

 

春(うぅ・・・まだ心臓がばくばくしてる・・・こんなはずじゃないのに・・・)

 


 

がちゃ

 

小咲「お待たせ~麦茶で良かったかな?」

 

一条「あ、あぁ、ありがとな小野寺」

 

春<びくっ・・・

 

春(紛らわしいな、やっぱり・・・そんなことより計画第二段階!ここが肝心だよ!春!!)

 

春「お姉ちゃん、せっかくだし一緒に勉強しない?ほら、3人寄れば長寿の功って言うし!」

 

一条(言わないだろ・・・)

 

小咲「え?えっと、せっかくだけどこれからるりちゃんと約束があるから」

 

春「うそっ!?昨日は何もないって言ってたじゃん!」

 

小咲「さっき急に誘われたの。もうオーケーしちゃったし・・・二人で勉強頑張ってね!」

 

小咲(前に二人きりになったときも何だかんだ・・・いや、今回はきっと大丈夫!!春ならきっと一条君と仲良くなれるよ!!!)キラキラ

 

春(~~~!!!!あの目絶対なんか勘違いしてる!!!)

 

小咲「それじゃ、行ってきまーす!またね、一条君」

 

一条「おう、またな」

 

一条(ちょっとがっかり・・・ま、今日は春ちゃんの為に一肌脱いでやるぜ!)

 

春(・・・うぎゃぁ~~~~!!!!!!)

 


 

──数時間後──

 

 

一条「ふぅ・・結構頑張ったな」

 

春「ホントですね、ちょっと休憩しましょう。おやつにショートケーキがあったはずです」

 

一条「え?俺ももらっていいのか?」

 

春「お姉ちゃんの分、食べていいって言ってましたから」

 

春(ホントは言われてないけど・・・せめてもの腹いせに!!!)

 

春「ほら、取りに行きますよ。私の部屋で先輩が一人きりなんて許すと思いますか??」ぱたぱた

 

一条「分かってるって!!でもそんな疑う事無いだろ・・」てってってっ

 

春「信じてほしいならそれに足る行動をしてください」

 

一条「えぇ・・・」

 


 

──再び春の部屋──

 

 

春「いただきま~す!」

 

一条「いただきます!美味しそうだな~」

 

春「お姉ちゃんが選んできたケーキですからね、美味しさは保証しますよ」えっへん

 

一条「あれ、こっちの方がクリーム多いぞ?交換しようか?」

 

春「そこまで気を使わなくても・・・まあせっかくなのでいただきますが、こんな事で女心を分かってるつもりにならないでくださいね?」

 

一条「へいへい」

 

春(嬉しいけど・・・)

 


 

一条「もぐもぐ。おぉ!うまいなこれ!!どこのお店か知りたいくらいだ!」

 

春「お姉ちゃんにでも聞いてください・・・はぁ、味覚はあんなに繊細なのに、なんで料理が壊滅的なんでしょうか」

 

一条「ははは・・・でも春ちゃんは料理上手だよな。あの弁当ホント美味しかったよ」

 

春「なっ///今さら言わないでください!!」ぽろっ

 

春「あ~~~!!!!私のイチゴ!!先輩のせいですよ!!」

 

一条「えぇ!また俺のせいかよ・・・まあいいよ、代わりにこっちの食べていいよ、ほら。なんならまたあーんてしてやろうか?あーん」にやにや

 

春「///うがーーー!!!」

 


 

どん!

 

 

一条「うわ!あぶなっ!!」

 

 

どすん!

 

 

春「いてて・・・は!」

 

春(なんで私が一条先輩に覆いかぶさってるの!?!?)

 

春「せ、せんぱい・・はやくどいてください///」

 

一条「い、いや、春ちゃんがどかないと俺動けないって・・・」

 

春「良いからさっさとどいてください!!!」

 

一条(無理だーーーー!!!!!)

 


 

がちゃ

 

 

小野寺母「ただいまー春いるー?小咲は出かけてるん──」

 

春&一条「あ」

 

小野寺母「へぇー、お姉ちゃんがいない間にそういう事しちゃうんだ」にやにや

 

春「い、いや!これは、違くって─」

 

小野寺母「小咲に報告しないとね~~」にやにやにや

 

春&一条「やめてえええええええええ!!!!!!!!」

 

春(もおぉーー!!!!!一条先輩なんて二度とうちに呼ぶか!!!!!!!)

 

 

 

 

おわり

 


 

小咲「ねえ春、カフェ・ド・フランスのショートケーキ二つとも食べちゃった?」

 

春「あ、ごめん、片方は一条先輩にあげちゃった」

 

小咲「あ、それなら別に・・・・・・ねえ、クリームが少なくなってる方、どっちが食べたとか、憶えてる?」

 

春「ん?一条先輩だけど、それがどうかしたの?」

 

小咲「・・・」

 

小咲(あ、あれは・・・ちょっと味見したくて、上のクリームを、ゆ、指ですくって・・・それを一条君が・・・//////)

 

小咲「////」ぼんっ!

 

春「うわぁ!お姉ちゃん大丈夫!?」

 

 

 

 

ホントにおわり




いかがでしたでしょうか!

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