海未「いつもと同じように」 (18)
ことり「今日は海未ちゃんの誕生日だよ~!おめでとぉ~♡」パチパチ
海未「……」ジ-
ことり「あれ?海未ちゃんどうしたの?ことりのお祝いが嬉しすぎて言葉を失っちゃったとか♪」
海未「……ことり、今何時ですか?」
ことり「朝の五時だよ?」
海未「ことりが私の部屋に入った時、私はどのような状態でした?」
ことり「ぐっすり寝てたよ。すやすや~って。可愛かったなぁ~♡」ヤンヤン
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海未「それをことりはどうしました?」
ことり「おめでと~!って起こしてあげました♪そして今に至ります!」エッヘン
海未「なるほど、詳しくありがとうございます。ではお休みなさい」
ことり「待って海未ちゃん!」ガシッ
海未「すみません……待っても何も眠いのです……」
ことり「でもことり、海未ちゃんのお祝いに来たの……」
海未「それは……それは本当にありがとうございます。でももう少しだけ寝かせて下さい。今日は久し振りに朝のお稽古がお休みなので……」
ことり「じゃあことりも一緒に寝ていい?」
海未「あぁはい……どうぞどうぞ……」ウトウト
ことり「ふぇ!?ホントにいいの!?」
海未「あの、来るなら早くしてください……私もう眠くて眠くて……」
ことり「お、お邪魔しま~す♪」
海未「ではことり、また後で。お休みなさい」
ことり「うんっ!おやすみ海未ちゃん♡」
海未「……」クゥクゥ
ことり「えへへぇ……海未ちゃんと一緒の布団で……やったぁ♡」
────────
チュンチュン……
海未「な、なななななな何故ですかあああぁ!?」ガバッ
ことり「ぢゅん!?」ビクッ
海未「……な、何故ことりがここに!?」
ことり「あ、海未ちゃぁん……おはよぉございます……」ペコリ
海未「これはどうもご丁寧に……ではなく!」
ことり「もぉ、海未ちゃんどうしたのぉ……?」ゴシゴシ
海未「どうしたもこうしたもありませんよ!」
ことり「むぅ……おやすみぃ……」コテン
海未「あ、ちょっとことり!起きて下さい!」
ことり「ことり眠いのぉ……ごめんね海未ちゃん……」
海未「何もかも謎のまま眠ろうとしないでください!せめて説明してから寝てください!」ユサユサ
ことり「うぅ~……わかったから揺らさないでぇ~」
海未「全く……」ハァ…
ことり「あのねぇ~、ことりはね~……今日は海未ちゃんのお誕生日だから、お祝いしてあげようと思って朝の五時に海未ちゃんを起こしてぇ……」コテン
海未「ああ、何となく思い出してきました。そういえばそんな事も……というより寝ないでください」ガシッ
ことり「なんで寝かせてくれないのぉ~、ことり眠いの!」
海未「私のお祝いしてくれるんじゃなかったんですか?」
ことり「うーん……あと!」
海未「後!?後回しですか!?」
ことり「後です。残念ながら海未ちゃんは睡魔に負けてしまったのです……おやすみなさい!」ガバッ
海未「寝かせません!」バッ
ことり「ね、寝かせないなんて……そんな海未ちゃぁん///」ヤンヤン
海未「御託は良いので起きて下さい、ほら」
ことり「はぁい……乗ってくれてもいいのに……」ブ-ブ-
海未「えっと、取り敢えずおはようございます」ペコリ
ことり「おはようございますっ♪」ペコッ
海未「本日はわざわざ朝早くから私の家にお越しいただき、ありがとうございます。別に呼んだ訳ではありませんが」
ことり「ううん。呼ばれなくても海未ちゃんが来てほしがってたの知ってたよ、ことり♡」
海未「流石ことりですね。そんな果てしないまでにポジティブな所が好きです」
ことり「ことりは海未ちゃんの全部が大好きだよ~♪」ギュ-
海未「しかしことり、朝五時になんて来てよく家に入れてもらえましたね?」
ことり「海未ちゃん家は元々皆朝早いでしょ?それに、ことりは海未ちゃん家なら顔パスだもん♪」
海未「すみません、それ初耳なんですけど……」
ことり「だって海未ちゃんの未来のお嫁さんだよ?だから顔パスで当然です!」
海未「……まあいいです」ハァ…
ことり「それよりも!海未ちゃん……お誕生日……」
ことり「おめでとうございまぁ~~す♡♡」ギュ-!!
海未「はいはい、いつもありがとうございますね」ポンポン
ことり「ねぇねぇ、今年は何するっ?」
海未「去年は普通にデートしましたよね」
ことり「今年はねぇ……ことりは実はまだ何も考えてません!」
海未「ことりもですか。実は私もです」
ことり「えぇっ!?海未ちゃんの誕生日なのに~!」
海未「そうは言われましても、ことりが私の家に来る事自体は予想していましたし……それに、私はことりと共に過ごせるのでしたら内容は問いません」ニコッ
ことり「海未ちゃんそんな事ばっかりー……」プクゥ
海未「……やはり駄目でしょうか?」
ことり「駄目って言えないの分かってるでしょ……もぅ」
海未「あ、いえ!ことりが出掛けたいのでしたら私も全然──」
ことり「大丈夫。言ってみただけだから♪ことりだって海未ちゃんと一緒ならそれだけでいいって思ってるもん」
海未「……ですが、ことりがせっかく来てくれたのですから何もしないという訳には」
ことり「海未ちゃん、今日は誰の誕生日ですか?」
海未「私です」
ことり「じゃあ海未ちゃんがそんな事気にする必要ないでしょ!」ビシッ
海未「あうっ、確かに……」
ことり「海未ちゃんは本当に海未ちゃんなんだから……」
海未「すみません……」
ことり「今年は無理してお出かけしないで海未ちゃんのお家でのんびーり過ごそうね♪」
海未「のんびりですか……じゃあ、あのことり……」
ことり「ん?どうしたの?」
海未「誕生日なので、少し、その……お願いがありまして……」
ことり「海未ちゃんがお願い……?いいよー!ことり、海未ちゃんのお願いならなんでも聞いちゃう!」グッ
海未「で、では……」
────────
海未「ふふっ……」ナデナデ
ことり「うーん……何で?」
海未「何がですか?」
ことり「普通ね、あの流れなら逆だと思うの」
海未「はあ、逆ですか」
ことり「海未ちゃんがことりに、『膝枕してほしいです!』って言ってくるべきだと思うの!」
海未「そう言われても、私はことりに膝枕をしたかったので」ナデナデ
ことり「一体何故なのでしょう……でも気持ちいいよぉ~♡」フニャ-ン
海未「こうして、気の抜けたことりの表情が見られるからですよ」
ことり「そんな変な顔してないよ!」
海未「はい、なでなでです」ナデナデ
ことり「えへへぇ……はっ!?」
海未「ほら、してます」クスクス
ことり「むうぅ……///海未ちゃんのばかぁ……///」カアァ
海未「すみません。でも、折角の私の誕生日ですから……これぐらいのプレゼントは頂いてもいいですよね?」
ことり「いいけど……後でちゃんとして方も受け取ってね?」ギュッ
海未「勿論ですよ。何を頂けるのですか?」
ことり「それは秘密ですっ」
海未「ですよね」クスッ
ことり「でもね、海未ちゃんがとってもびっくりしてとっても喜んでくれるものだよ♪」
海未「何でしょう……ことり自身ですか?」
ことり「海未ちゃん……それは流石に変態さんだよ……」
海未「い、言ってみただけです!気にしないでください!///」
ことり「もっとちゃんとしたもの!」
海未「は、はい!楽しみにしています!」
ことり「……ところで海未ちゃん」
海未「何でしょう?」
ことり「ことりね、ちょっぴり眠くなっちゃった……」
海未「寝ても構いませんよ。遠慮しないで下さい」
ことり「ちょっと……ちょっとだけだから!すぐ起きるからね!」
海未「いいですよ、無理しなくて。たまにはこうしてことりを愛でさせて下さい」
ことり「海未ちゃんを可愛い可愛いって愛でるのはことりの役目なのに……///」
海未「その代わり、ことりが起きたら次は私に膝枕してくれませんか?」
ことり「え、うん!いいよ!」
海未「目一杯愛でてください。甘えさせてください」
ことり「全然おっけーだよ!どーんとこいです!」フフッ
海未「ありがとうございます。では、ゆっくりとお休みください」
ことり「はぁ~い……あ、でもその前に一つだけ」
海未「?」
ことり「ことりからのミニプレゼントあげるね♪」スッ
チュッ…
海未「っ!?///」
ことり「えへへ……本命は起きてからね♡それじゃあ、お休みなさい海未ちゃ~ん!」
海未「貴方はいつもいつもこんな事ばかり……でも、ありがとうございます。楽しみにしていますね」フフッ
おわり
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