世界は崩壊に向かっていた。
近年、大気中の魔翌力がどんどん消失している。
そのせいで世界の魔翌力バランスは崩れ、各地で大災害が頻繁に起こっていた。
そんな状況なのに世界は懲りずに戦争を続けている。
まあ、いち兵士の俺にはどうすることもできない話だ。
俺が天寿を全うするまで世界が残っていればいい。
そう思っていた…彼女と出会うまでは。
彼女と出会い俺は人生に為すべきことを見つけたのだ。
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だ。
私は世界を救う道具だ。
幼い頃からそう言う教育を受けてきた。
私の命は私の為ではなく、世界の為に使う。
私は無限と言えるほどある自分の魔力を放出する事により世界の魔力の消失を補填し世界のバランスを取り戻す。
そして世界は救われるのだ。
その過程で私の命は消失するがそんな事はどうでもよかった。
…どうでもよかったはずだった。
彼と出会って私は欲が出てしまった。
できるなら彼とギリギリまで生きていたいと思った。
世界は残酷だ。
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