ロベルト・カッツェ「グレムリンをつぶす」 (7)

カッツェ「グレムリンをつぶす。」

クラックハルト「何を言ってるのですか、大統領。グレムリンによるテロを防いだだけでいいでしょう。
魔術師を相手に戦うのは、幾ら我々アメリカでも。」

カッツェ「黙ってろ、裏切り者のヴィッチが。」

クラックハルト「大統領、幾らセクハラジョークが好きでもそれはさすがに・・・・」



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カッツェ「いや、本気で言っているよ。」

カッツェ「アメリカ合衆国を初め、世界中の軍隊はシビリアンコントロールだ。」

カッツェ「アメリカ合衆国の軍隊の最高指揮官は、誰か君は知っているはずだがね。規定も知らないようなお馬鹿さんなのかな。」

クラックハルト「・・・・・・最高指揮官は、大統領あなたです。」

カッツェ「ハワイで結果的に事態は解決したけどさ、君結果的に僕裏切ってるよね。君を国家反逆罪と君に協力した
海兵隊員を軍法会議で臭い飯食わせることも僕はできるんだよ。それをしないだけ感謝してほしいね。」

クラックハルト「大統領、なにかおかしいものを食べましたか・・・・普段と様子が。」

カッツェ「おいおい、僕はアメリカ合衆国大統領まで登りつめた政治家だよ。背面服従は政治家にとっての
必要条件、人格を使い分けるのもお手の物さ。有権者の前やジャパニーズハイスクールスチュデントや、
ジュニアハイスクールのあめちゃんに見せたのと本来の僕は違うよ。」

カッツェ「大体、僕は独裁者だしね。いきなり三権分立なんか無視して僕は司法権をもっていないのに裁判にもかけずに、
アラスカの刑務所行き。まあ、アメリカはそういうものだけどね。」

カッツェ「2年前のSeals(海軍特殊部隊)が暗殺したオサマ・ビンラディンも邪魔者だから最初から殺す予定で、
ばれた後も白を黒と言い換えることができるそれがアメリカだ。」

クラックハルト「我が国は自由と正義の・・・・」

カッツェ「何を言ってるんだい、君は。確かにアメリカが行った軍事介入は、純粋に
アメリカの利益だけじゃない。独裁的な体制国家を叩き潰し、人々を自由で民主的な
生活に導くのも目的だよ。」

カッツェ「でもね、戦争の中にはアメリカの利益も含まれてるんだよ、ヴェトナム戦争みたいな冷戦まっさかりみたいな
時ならまだしも、純粋に民主主義と独裁体制とイデオロギーの違いだけじゃやりはしない。」

カッツェ「反米国家だから叩き潰したのもあるし、イラクは陰でよく言われるが全てじゃないとはいえ石油利権が目的。
イランやノースコリアは、核なんてものを分不相応に持とうとしているか圧力をかける。チャイナは、
領土拡張主義政策をとってるからね。」

カッツェ「もっとも、学園都市がいるから当分は手を出さないと思うけど。それとも、国内が反日攻撃論に傾いているから
戦争勃発に結果的になるかな。学園都市の戦闘機がロシア攻撃に向かうため、領空侵犯を行ってるのはもう偵察衛星やら
目視やらで確認済み。
北海道経由で展開したなんて理論を言って弁明してたが、反日主義国だからね。」

カッツェ「戦争を日本相手に勃発してくれれば、大歓迎だよ。学園都市の力がそぎ落とされればいいし、
ロシアとの戦争で有利に進めても物量は少ない。フィアンマとかいう奴に操られてやったから短期決戦で済んだだけで、
長期戦になってたらどうなってたかな。」

カッツェ「航空戦力はマッハ5だから有利かもしれないけど、陸戦戦力はどうかなぁ。ロシアは世界最大の
国土面積を持つ国だよ。日本やドイツ、イタリアもそうだけど何故第二次世界大戦で負けたと思う?」

クラックハルト「それは、補給を軽視して積極的な戦線拡大を行ったからです。」

カッツェ「ご名答。日本やドイツは資源が少ない小国だ、確かに技術や錬度は引けをとらなかったかもしれないが、
長期持久戦になったらもち答えるのが難しいし、戦線を拡大していけばその分補給は難しい。距離が遠いし、
戦時中なら攻撃されて妨害にある。」

カッツェ「補給を無視して、積極的に戦線を拡大していったから彼らは負けたのさ。第二次世界大戦のソ連や中国に例を見る間もなく、
国土面積が広いってのはそれなりの武器なんだ。国土面積が大きければ、戦線を拡大していく過程で補給が問題になってくる。
占領のためにも兵力を割かないといけない。多方面に兵力を割く必要もあるから、それも問題だよ。
中国やソ連が日本やドイツを苦戦させたのは、国土面積が大きいし、ヨーロッパでの別方面や太平洋別方面と二方面作戦を行っていたからだ。
勿論、わが軍の物量とかもそうだけどね。」

カッツェ「国土面積が広い国を相手に長期持久戦になったら、負けは見えてる。そもそもパワードスーツなのも
人口数が少ないから、それを生かすために人型で強力な武装を駆使し占領を行う際にも有利で、
柔軟な動きや小回りができるからだろ?まさか兵器開発者の趣味ってことはあるまい。」

カッツェ「まあチャイナとジャパンで戦争が起きるなら、学園都市の力もそげるし自衛隊も元々
実力はあるんだし、中国の力もそげる。おまけに自衛隊が採用しているアメリカ製兵器も売れて、経済もがっぽがっぽ。わが軍がイラン問題やテロ問題で中東に兵力を割いてるのに盾に高みの見物を決め込んだって、
いいんだしぶつかってくれないかな。」

クラックハルト「大統領、あなたという人は性根がどこまで腐って。」

カッツェ「おいおい、わが国は世界の警察を僭称し、他国との戦争に勝って成長し史上最大の超大国になった。
大統領執務室に座っているものは、多かれ少なかれ全員がダーティ―な人物だ。
いずれにせよ、我々と敵対したグレムリンは叩き潰す。我が国経済をめちゃくちゃにしようとすることも、
そのきになればできたのだからな。」

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