西暦3045年・モスクワ
ワイ「ファッ!? これが約1030年前の文献……!?」
ロシア人「せやで! 2018年、日本という国にカフェ・ド・クリエは確かに存在したんや」
ワイ「信じられへん、日本は2020年に真空の相移転によって生まれた膨大なエネルギーで、跡形もなく地球上から消しとばされたんちゃうか?」
ロシア人「蒸発、と言った方が正しいで」
ワイ「せやせや、蒸発や。つまり、文献に現れている『カフェ・ド・クリエでモーニングを楽しむ男』も2年後には骨も残さず宇宙の塵と消えたっつーことやな!」
ロシア人「残念ながら、そういうことになるな」
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2018年・東京
男「ウハァ~、クリエの朝は素晴らしいなぁ」
僕が頼んだのはモーニングセットのハムたまご。
ふわふわエッグとハムを挟んだサンドイッチが3つ。
タカナシ北海道ヨーグルトが1つ。
それからお椀いっぱいのコーン、レタス、トマト。
ポテトサラダはマヨネーズと混ぜて食べる。
お椀の底に残ったコーンは、お茶漬けみたいにかっこむ。
甘くて美味しいヨーグルト。
アイスティーにはレモンの果汁を。
すべてが満たされている。
こんなに素晴らしい朝を迎えられるのは、地球上でおそらく僕だけだろう。
幼馴染「ちょっとぉ~、勝手にモーニング行かないでよ~」
男「ア……」
幼馴染「あたしの許可なくクリエに行っちゃ、めッ!」
男「ごめん……最高の朝を楽しみたかったんだ」
幼馴染「朝って、もう11時過ぎてるじゃない。モーニングの提供時間は終わったわ」
男「そっか、11時までなんだっけ」
幼馴染「ヨーグルト、口についてるよ」
男「ア……」
幼馴染「それに、タマゴもズボンに落ちてる」
男「ア……」
幼馴染「ほらほら、やっぱりあたしがいないとダメなんじゃない。このタオルで口を拭いて」
男「君には本当に頭が下がるよ」
3045年・モスクワ
ワイ「くふ……うぐうう」
ロシア人「どうしたんや? いきなり泣き出して」
ワイ「こいつらも、2年後には消し飛んでるんやな……」
ロシア人「せやな……無の力は凄まじいんや。誰にも止められない、止まらない。そう、ダンプカーのように走り続ける。闘牛のごとく哮り狂い、あらゆる物質を飲み込み、押し潰す」
ワイ「カフェ・ド・クリエも、押し潰されたんか?」
ロシア人「おそらく、日本中のカフェ・ド・クリエが……」
ワイ「押し潰されたんか……」
ロシア人「ああ……」
ワイ「もう、過去を変えることはできないんか?」
ロシア人「過去は変えられない」
ワイ「決めたで。ワイ、カフェ・ド・クリエに行く」
ロシア人「行っても海しかないぞ」
ワイ「ワイが無の力の正体を解明してみせる。押し潰されたなら、復活させることもできるはずや。ワイはあの男を救いに行ってくるで! ほな!」
ワイは自家用ヘリに乗って、名古屋まで飛んでいったんや。
名古屋のあった、海やったけどな……。
日本はまるごと消し飛ばされていた。
ワイもバカなことを考えたもんや。
1000年前の人間に、どう干渉すればええっちゅうねん。
カフェ・ド・クリエが1000年前と今をつなぐ次元の狭間なら、まだ希望はあったんやけどな。
そもそもクリエ自体がなくなっとる。
陸地自体がグッシャグシャに潰れた缶みたいになっとる。
最悪やで……これはお手上げや。
そうワイがため息をついた瞬間やった。
水平線の向こうから、真っ赤な朝陽が昇ってきたんや。
ワイ「モーニングの時間や……」
ワイは目を疑った。
緑の大地が浮かび上がっていたからや。
その中央には、カフェ・ド・クリエが建っとる。
ワイは狐につままれたような気分で、クリエに入った。
店員「おはようございます、いらっしゃいませ!」
笑顔がステキな店員に、店内を流れる落ち着いたジャズ。
天井で静かに回るシーリングファン、朝陽に照り映えるアロエ。
文献で読んだとおりやった。
けど、店の中には客が1人もいなかったんや。
ワイはモーニングセットのハムたまごを頼んだ。
サンドイッチにサラダにヨーグルトに、文献と同じやないか!
うまそうやけど、どうして1000年も昔の建築物が……?
男「相席、よろしいですか?」
ワイ「他に席、ぎょうさん空いとるで」
男「ここで、よろしいですか?」
ワイ「あ、ああ……ええで」
男はクチャクチャやりはじめた。
ワイと同じ、モーニングのハムたまごやった。
男「綺麗な朝陽ですね……そう思いませんか」
ワイ「せやな」
お前ら「ああああ! 幼女でブヒりたい! 幼女のおまんまんペロペロペロンチョしたいブヒィイイイイ!!!!」
お前ら「頭スッカラカンにして、幼女のピッチピチなケツをスパンキングしたいブヒィイイイアアアアア!!!」
お前ら「ふえぇ……ふえぇ……」
お前ら「ふえぇ! ふえぇ! ふえぇぇぇええぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇええええええ!!!!!!!!」
お前ら「もう、我慢ができない」
ダッシュ!
JR中央線「キキィーッ!」
ドシュウ!
終
幼女趣味に対する痛烈な皮肉が頭に浮かんできたので、わざわざ誇張して書きました
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